JP4002827B2 - 実装装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は回路基板(以下、基板と呼ぶ)上に電子部品(以下、部品と呼ぶ)を実装する実装装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の実装装置の構成は、所定の種類及び数量の電子部品を供給する供給部と、この電子部品が実装される回路基板を保持し、縦横に移動可能な基板保持部と、この電子部品を回路基板に実装する実装部と、上記各部を駆動させる複数の各駆動装置を備えた構成となっていた。
【0003】
すなわち、供給部から供給された部品を基板上に順番に適切に実装していた。
【0004】
従来の実装装置は、駆動装置の実効トルクが実装装置の運転モード又は、負荷変動により所定の上限値を超過した場合、駆動装置が内部部品の発熱により温度上昇し、そのまま継続して運転すると、駆動装置が故障することがあった。
【0005】
上記故障を防止するために駆動装置の実効トルクが所定の上限値を超えることが考えられる場合、制御可能な駆動装置容量の安全率、すなわち、余裕度を高くとった大型の容量の駆動装置を選定していた。
【0006】
このことにより、駆動装置選定時に駆動装置が容量的に過剰選定となり更には機械コストの上昇につながっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、駆動装置の実効トルクが所定の上限値を超えることによる駆動装置内部の部品の発熱による温度上昇を抑え、駆動装置選定時の安全率、即ち余裕度を低く抑え、最低限必要な小容量で安価な駆動装置でも駆動装置の故障を防止することを可能とし、機械を停止させず効率のよい生産を行うことができる実装装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、以下のように構成している。
【0009】
本発明の第1態様によれば、複数の電子部品を供給する電子部品供給装置と、
上記電子部品が実装される回路基板を保持し、かつ、上記回路基板を実装面沿いに直交する2方向に移動可能な基板保持部と、
上記電子部品供給装置から供給された上記電子部品を、上記基板保持部に保持された上記回路基板に実装する実装部と、
上記電子部品供給装置と上記基板保持部と上記実装部のそれぞれを駆動させる複数の駆動装置と、
上記複数の駆動装置の少なくとも1つの駆動装置が必要とする実効トルクを実効トルク検出周期で検出する実効トルク検出部と、
上記検出された実効トルクがその上限値を超過したか、否か、又は、その超過状態からその安全値に復帰したか否かを判断する実効トルク判断部と、
上記実効トルク判断部での判断を行う前に、上記実効トルク検出部で検出された上記実効トルクが検出誤差か否か判断し、検出誤差でない上記実効トルクを上記実効トルク判断部での上記判断の対象とさせる検出誤差除去手段と、
上記電子部品供給装置と上記基板保持部と上記実装部と上記複数の駆動装置と上記実効トルク検出部と上記実効トルク判断部と上記検出誤差除去手段とのそれぞれの制御を行う制御部とを備え、
上記検出された実効トルクが上記検出誤差除去手段で検出誤差でないと判断されかつ上記実効トルク判断部で上記上限値を超過したと判断されたときに上記実効トルクが検出された上記駆動装置の当初の回転速度を当該駆動装置の所定の減速速度まで減速し、上記実効トルク検出部で検出される上記駆動装置の実効トルクがその安全値以下に低下したときに、再度、上記駆動装置の上記当初の回転速度に復帰させるように上記制御部で制御する実装装置を提供する。
【0010】
即ち、本発明においては、実効トルク検出部において複数の駆動装置の少なくとも1つが例えば所定時間内に必要とする実効トルクを所定の周期、期間で検出し、実効トルク判断部で実効トルクが所定の上限値を超過したかを判断し、所定の上限値を超過した場合に駆動装置の回転速度を所定の速度に減速し、上記実効トルクが所定の下限値以下に低下したときに当初の回転速度に復帰させるようにすることにより、駆動装置の故障を防止し、機械を停止させず効率のよい生産を行うことができるようにしたものである。
【0011】
本発明の第2態様によれば、上記各電子部品は、リード線を有する電子部品である第1の態様に記載の実装装置を提供する。
【0012】
本発明の第3態様によれば、上記電子部品供給装置は、多数の電子部品を収納して個別に供給する電子部品供給部と、で供給された上記電子部品を取り出して上記実装部へと搬送する複数の搬送体と、上記の複数の搬送体を一連の環状に配置して移動させる搬送部とより構成される第1の態様に記載の実装装置を提供する。
【0013】
本発明の第4態様によれば、上記実効トルク判断部における上記実効トルクの上記上限値は、上記駆動装置を減速させ、停止させるや否や直ちに加速させるといった過負荷動作を連続的に行なわせるときの許容連続過負荷動作回数に対応した上記駆動装置の定格トルクの105%とする第1の態様に記載の実装装置を提供する。
【0014】
本発明の第5態様によれば、上記実効トルク判断部において、上記駆動装置の上記当初の回転速度に復帰可能な上記実効トルクの上記安全値を上記駆動装置の定格トルクの95%とした第4の態様に記載の実装装置を提供する。
【0015】
本発明の第6態様によれば、上記実効トルク検出部における上記駆動装置の所定単位時間に必要とする上記実効トルクの検出周期を1秒以下とした第1から4のいずれか1つの態様に記載の実装装置を提供する。
【0016】
本発明の第7態様によれば、上記制御部は、上記駆動装置の上記回転速度を減速させても上記実効トルクが上記所定の上限値より低下しない場合、上記駆動装置を停止させるように制御する第6の態様に記載の実装装置を提供する。
【0017】
本発明の第8態様によれば、上記駆動装置を、サーボモータならびにサーボモータを駆動制御する駆動制御装置より構成する第7の態様に記載の実装装置を提供する。
【0018】
本発明の第9態様によれば、上記駆動装置を、インバータで制御されるモータならびに該モータを駆動制御する駆動制御装置より構成する第7の態様に記載の実装装置を提供する。
【0019】
本発明の第10態様によれば、上記駆動装置を、ステッピングモータならびに該ステッピングモータを駆動制御する駆動制御装置より構成する第7の態様に記載の実装装置を提供する。
【0020】
本発明の第11態様によれば、上記検出誤差除去手段の時定数を100秒とした第7の態様に記載の実装装置を提供する。
【0021】
本発明の第12態様によれば、上記減速したときの上記駆動装置の回転速度の上記減速速度の設定値を、実装装置外部から入力可能な入力部をさらに備える第7の態様に記載の実装装置を提供する。
【0022】
本発明の第13態様によれば、上記入力部を操作盤とした第12の態様に記載の実装装置を提供する。
【0023】
本発明の第14態様によれば、上記入力部をフロッピー(登録商標)ディスクドライブとした第12の態様に記載の実装装置を提供する。
【0024】
本発明の第15態様によれば、上記入力部を、上位コンピュータからデータを入力可能なインターフェースとした第12の態様に記載の実装装置を提供する。
【0025】
本発明の第16態様によれば、上記検出誤差除去手段は、上記実効トルク検出部で検出された上記実効トルクが、上記実効トルク判断部で上記上限値を超過したと判断するとき、判断結果が所定回数連続したときのみ、上記実効トルク検出部で検出された上記実効トルクが検出誤差で無いと判断し、上記判断結果が所定回数連続しないときは、上記実効トルク検出部で検出された上記実効トルクが検出誤差であるとして無視する第1の態様に記載の実装装置を提供する。
【0026】
本発明の第17態様によれば、上記検出誤差除去手段は、上記実効トルク検出部で検出された上記実効トルクが、上記実効トルク判断部で上記上限値以下と判断するとき、判断結果が所定回数連続したときのみ、上記実効トルク検出部で検出された上記実効トルクが検出誤差で無いと判断し、上記判断結果が所定回数連続しないときは、上記実効トルク検出部で検出された上記実効トルクが検出誤差であるとして無視する第1又は16の態様に記載の実装装置を提供する。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の記述を続ける前に、添付図面において同じ部品については同じ参照符号を付している。
【0028】
以下、図面を参照して本発明における第1実施形態を詳細に説明する。
【0029】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態の実装装置を添付図面を用いて説明する。
【0030】
図1に示すように、制御部2の制御により、多数の電子部品を一列に並べて収納して個別に供給可能な電子部品供給部1で、電子部品3を矢印Aの方向へ送り、電子部品搬送部の一例としてのベルト4に一連の環状に配置された複数個の搬送体5に部品3を保持させる。部品3は紙テープ3A等に取り付けられた状態で供給され、供給部1は部品3を個片に分離するため、紙テープを切断する機能も持っている。この電子部品供給部1と搬送体5とより電子部品供給装置の一例を構成している。
【0031】
搬送体5は、一対のチャックを開閉して、部品3の複数のリード線6を保持する形態となっている。ベルト4がプーリ7,8,9を介して大略三角形をなすように張架されており、このベルト4に搬送体5が等間隔に取り付けられている。ベルト4は制御部2の指令により、モータ及びその駆動制御装置であるモータドライバなどより構成されるベルト駆動装置10によって通常は矢印B方向に回転し、回転カム11,12,13が、プーリ15,16、歯車機構などの動力伝達装置17,18を介して、モータ及びその駆動制御装置であるモータドライバなどより構成される回転カム駆動装置14により、一回転する毎に搬送体5が一個進む量を移動量として間欠回転する。移替装置19は、各搬送体5に保持された各部品3が各搬送体5から移替装置19へ移替える位置にきたとき、搬送体5に保持された部品3の複数のリード線6をつかみ、搬送体5は開放され部品3の複数のリード線6を実装部20に移替える。この一連の動作は、回転カム12の回転動作に基づく駆動力を利用して行われる。実装部20は、部品3の複数のリード線6を保持し、下降して、基板21の複数の挿入孔22に複数のリード線6をそれぞれ挿入し、複数のリード線6を開放し、上昇して、基板21に部品3を実装するものである。この一連の動作は、回転カム11の回転動作に基づく駆動力を利用して行われる。この基板21は、基板保持部の一例として図9に示すような、回路基板21の実装面沿いに直交する2方向であるXY方向に回路基板21を移動可能なXYテーブル25により保持され、XYテーブル25で、モータ及びその駆動制御装置であるモータドライバなどより構成されるX方向の基板の移動を駆動制御するX方向駆動装置23と、モータ及びその駆動制御装置であるモータドライバなどより構成されるY方向の基板の移動を駆動制御するY方向駆動装置24によって位置決めがなされるようになっている。なお、リード線支持体(アンビル機構)26は基板21に設けられた複数の挿入孔22の下方に位置し、部品3の複数のリード線6を受けるように上下動させられて複数のリード線6のカットと基板21に対する複数のリード線6のクリンチを行い、部品3の基板21への実装が完了するものであり、回転カム13によってリード線支持体26の上下動が行われるようになっている。これらの回転カム11,12,13は回転カム駆動装置14により回転動作させられるようになっている。すなわち、この回転カム駆動装置14の動力は、プーリ15,16へと伝えられ、その後、動力伝達装置17,18を介してそれぞれの回転カム11,12,13が回転駆動させられるようになっている。
【0032】
なお、駆動装置10,23,24は、駆動装置14に機械的な機構を介して接続されている回転カム11,12,13のある決められた回転位置、即ち、回転角度にあるときに間欠的に動作する構成となっている。これが、部品3を基板21に実装する工程の一例である。
【0033】
上記回転カム駆動装置14により回転動作させられる上記回転カム11の回転動作に基づく駆動力を利用して行われる部品挿入動作及びその機構について詳細に説明する。
【0034】
図17は、実装部(実装ヘッド)20を示し、この実装部20は断面がL字状の側壁80aと天面80bを有するヘッド本体80と、このヘッド本体80の上下動装置81と、上記ヘッド本体80の下部に設けた挿入爪68と、この挿入爪68の開閉装置82と、上記挿入爪68の前後方向への回動装置83とを有し、上記回動装置83を構成するカム板84は、ヘッド本体80に対して着脱自在に装着されている。上記上下動装置81はヘッド本体80の天面80bに装着した外軸81aにより構成し、この外軸81a内に設けて上記回転カム11の回転動力が伝達される中軸81bの下部に装着した取付部81cにカム板84をネジ81dによって着脱自在に装着している。
【0035】
次に、上記回動装置83は次の様な構成となっている。この回動装置83は、図17、図18に示すごとくヘッド本体80の側壁80aに設けた2箇所の貫通孔Aに軸支された回動軸83aを有している。
【0036】
この回動軸83aの図17における右側部分には図20にも示す駆動レバーの一例となる開閉レバー85、また左端側には図17のバネレバー86を夫々固定一体化している。
【0037】
さらに、この開閉レバー85の後方にはコ字状の回動体87を設けている。この回動体87の右側の側壁87aはヘッド本体80の側壁80aの開口81eを貫通してヘッド本体80側へと図17のごとく突入し、また左側の側壁87bはヘッド本体80外で前方に突出し、この状態において左右の側壁80b,80aは貫通孔Bにより回動軸83aに回動自在に軸支されている。
【0038】
また、回動体87は、図19に示すごとく側壁87bの外側から前方に突出するレバー87cを有し、このレバー87cの先端はヘッド本体80の下端の当接部80cに当接し、これ以上(図17の状態)の前方側への回動が阻止されている。
【0039】
さらに、回動体87の底壁87dには、図17、図20に示すごとく、第1の挿入爪68aの上端が図示していない固定具を用いて固定されている。
【0040】
また、第1の挿入爪68aと第2の挿入爪68bを重合させるとともに、第2の挿入爪68bの中部を第1の挿入爪68aの中部にピン88により軸支しており、第1、第2の挿入爪68a,68bを重合させることでコンパクト化が図れるとともに、第1、第2の挿入爪68a,68b相互間の位置精度が出しやすくなり、それによって、動作に対する信頼性の高いものとなる。
【0041】
また、図21に示すごとく第1、第2の挿入爪の先端側にはそれぞれ3つ、合計6個の挟持爪89〜91,92〜94を形成しており、図22、図23に示すごとく、部品3として3つのリード端子6を有するものであってもそれらの端子6を、図22から図23のごとく、確実に挟持爪89〜94で挟持することができ、しかも、各リード端子6は、第1、第2の挿入爪68a,68bの挟持爪89〜91,92〜94でそれぞれ挟持されるので、リード端子6間のピッチが変動されることはなく、その結果として、実装もスムーズに行えるものとなる。
【0042】
さて、第2の挿入爪68bの上端には、図20のごとく、カムフォロア95が回転自在に設けられており、このカムフォロア95が、開閉レバー85の左端のカム面96が当接している。
【0043】
なお、この図20に示すごとく、開閉レバー85の右端のカムフォロア97は、カム板84のカム面98に当接している。
【0044】
そして、以上の構成において、図17に示すごとく、バネレバー86のピン99とヘッド本体80の当接部80cのピン100の間にはバネ101が張架され、回動体87のピン102と当接部80cのピン103の間にはバネ104が張架され、それぞれ、張力を加えている。さらに、レバー87cと第2の挿入爪68bの上部間にはバネ105が設けられ、反発力を加えている。
【0045】
次に、動作を説明する。先ず、図24に示すごとく、上方にて部品3が、部品移替装置19の移替チャック69によって挿入爪68へと移替えが行われる。
【0046】
このとき、第1、第2の挿入爪68a,68bは、図22のごとく開放されなければならず、そのために、上記回転カム11の回転動力により中軸81bが押下げられ、これによりカム板84で開閉レバー85が押下げられる。
【0047】
この結果、開閉レバー85のカム面96が後方に回動し、これにより、第2の挿入爪68bの上端のカムフォロア95にはカム面96の前方が対向することとなり、バネ105の反発力で第2の挿入爪68bの上部は図17、図20の右方へ押されることとなる。
【0048】
そして、これによって、第1、第2の挿入爪68a,68bは、図22のごとく、開放することとなるのであり、この状態で、移替チャック69からの部品3の移替が行われることになるのである。
【0049】
次に、第1、第2の挿入爪68a,68bの閉成のために中軸81bが上昇し、これでリード端子(リード線)6は図23のごとく挟持爪89〜94によって挟持され、図10のごとく部品3の保持が行われるのである。
【0050】
次に、外軸81aと中軸81bを同期して下降させることによってヘッド本体80を図25のごとく基板21へと下げて、図26の基板21の複数の挿入孔22内に複数のリード端子6を挿入する。
【0051】
このとき、基板21の下方には受ピン108が上昇してリード端子6の下降を待っており、この様にリード端子6が複数の挿入孔22内に挿入された状態においては、部品3の上端には、中軸81b内に同軸状に設けたプッシャー109が押下げられて当接されており、これにより、部品3は、その上、下端をプッシャー109と受ピン108で挟持した状態となっている。
【0052】
図11は、中軸81bを押下げて第1、第2の挿入爪68a,68bを図22のごとく開放した状態であるが、その時には、図26のように部品3の上、下端はプッシャー109と受ピン108で挟持された状態となっているので、第1、第2の挿入爪68a,68bを開放しても部品3が転倒することはない。
【0053】
この状態で、図27に示すごとく、先ず、挿入爪68が部品3の外方に逃げ、この逃げが完了すると、プッシャー109と受ピン108が下降を始め、ついには、図12、図28のごとく、部品3の下端が基板21の上面に当接する。次に、部品3の上面をプッシャー109で押圧した状態で受ピン108を図28のごとくさらに下降させ、その後、複数のリード端子6の下端をリード線支持体(アンビル機構)26でカットとクリンチを行い、部品3の実装が完了する。
【0054】
図5(A)及び(B)は、それぞれ、本発明の上記第1実施形態の実装装置の実装動作のタイミングチャートである。図5(A)及び(B)において、「カム動力」とは、回転カム駆動装置14の駆動力のことである。「挿入ヘッド上下用回転カム」とは、実装部20を上下動させるための実装部上下用の上記回転カム11である。プッシャー109上下用回転カムとは、プッシャー109を上下動させるためのプッシャー上下用回転カム(図示せず)である。「XYテーブル」とは、XYテーブル25のX方向駆動装置23とY方向駆動装置24のことである。また、図中、(a)は図10の部品挿入開始動作の状態、(b)は図11の部品挿入動作の状態、(c)は図12の部品挿入完了の状態、(d)は図13の部品挿入後の上昇動作の状態をそれぞれ示す。
【0055】
以下の動作説明では、まず、XYテーブル25の基板21の連続した部品実装における実装位置間の距離に応じて、回転カム駆動装置14の駆動状態を変える必要があるため、一例として、30mm以下か否かを基準にして、動作を分けて説明する。
【0056】
まず、図5(A)に示すように、XYテーブル25の基板21の連続した部品実装における実装位置間の距離が30mm以下のとき、言い換えれば、XYテーブル25により基板21を移動する時間が、挿入ヘッド及びプッシャー109の下降及び上昇時間より短い場合について説明する。
【0057】
図5(A)において、各回転カムの回転角度が0度から180度、そして、再び、0度に戻り、さらに180度を経て0度に戻る間、回転カム駆動装置14は、通常、例えば3000rpmで回転し続けて、カム動力を出力し続けている。このときの回転カム駆動装置14の速度波形を図6に示す。
【0058】
まず、各回転カムの回転角度が0度から90度近傍の間、図5(A)の(a)及び図10に示されるように、挿入ヘッド上下用回転カムにより挿入ヘッドは上端位置に位置保持されるとともに、プッシャー109上下用回転カムによりプッシャー109も上端位置に位置保持されている。このとき、XYテーブル25のX方向駆動装置23とY方向駆動装置24は最高速度である3000rpmで回転駆動されて、XYテーブル25に保持された基板21の次の実装位置が挿入ヘッドの下方に位置するように駆動制御されている。
【0059】
各回転カムの回転角度が90度近傍になると、挿入ヘッド上下用回転カムにより挿入ヘッドが上端位置から下端位置に向けて下降し始めるとともに、プッシャー109上下用回転カムによりプッシャー109も上端位置から下端位置に向けて下降し始める。このとき、XYテーブル25のX方向駆動装置23とY方向駆動装置24は減速動作に入る。
【0060】
各回転カムの回転角度が180度近傍になると、XYテーブル25のX方向駆動装置23とY方向駆動装置24の駆動により、基板21の次の実装位置が挿入ヘッドの下方に位置して、X方向駆動装置23とY方向駆動装置24との駆動が停止される。このとき、挿入ヘッド上下用回転カムにより挿入ヘッドが上端位置から下端位置に向けて下降し続けるとともに、プッシャー109上下用回転カムによりプッシャー109も上端位置から下端位置に向けて下降し続ける。
【0061】
各回転カムの回転角度が180度を越えると、図5(A)の(b)及び図11に示されるように、挿入ヘッド上下用回転カム12の回転により、挿入ヘッドが下端位置に到達して一旦下降停止し、各回転カムの回転角度の数度の間、停止状態を維持したのち、上昇を開始する。このとき、図5(A)の(c)及び図12に示されるように、プッシャー109上下用回転カムによりプッシャー109も、挿入ヘッドにやや遅れて下端位置に到達するが、すぐに上昇を開始する。また、このとき、X方向駆動装置23とY方向駆動装置24との駆動は停止され続けたままとなっている。
【0062】
各回転カムの回転角度の180度近傍及びその通過後の270度までの期間において、駆動停止されたXYテーブル25に保持された基板21の所定の実装位置の複数の挿入孔22内に、挿入ヘッドに保持された部品3の複数のリード端子6をプッシャー109の押圧により挿入を開始して挿入完了するとともに、アンビル機構26でカットとクリンチを行い、部品3の基板21への実装が完了する。
【0063】
各回転カムの回転角度が270度近傍になると、図5(A)の(d)及び図13に示されるように、挿入ヘッド上下用回転カムにより挿入ヘッドは上端位置に再び位置保持される。
【0064】
各回転カムの回転角度が270度を越えて360度(言い換えれば0度)近傍になると、プッシャー109上下用回転カムによりプッシャー109も上端位置に再び位置保持されている。このとき、XYテーブル25のX方向駆動装置23とY方向駆動装置24は最高速度である3000rpmで回転駆動されて、XYテーブル25に保持された基板21の次の実装位置が挿入ヘッドの下方に位置するように駆動制御されている。XYテーブル25のX方向駆動装置23とY方向駆動装置24の駆動開始、駆動、及び駆動停止は、挿入ヘッドが上端位置又はその近傍でかつプッシャー109も上端位置又はその近傍に位置しているときに行なわれる。
【0065】
XYテーブル25の基板21の連続した部品実装における実装位置間の距離が30mm以下のときには、基本的に、上記した工程が繰り返される。
【0066】
しかしながら、XYテーブル25の基板21の連続した部品実装における実装位置間の距離が30mmを越えて、例えば100mmになるときには、図5(B)に示すような工程となる(図14のステップS20を参照。X方向駆動装置23又はY方向駆動装置24の駆動による基板21の移動量が30mmを越えるか否かを判断する。移動量が30mmを越える場合のみ、ステップS21〜S23を行ない、移動量が30mmを越えない場合には、ステップS21〜S23は行わない。)。
【0067】
すなわち、XYテーブル25により基板21を移動する時間が、挿入ヘッド及びプッシャー109の下降及び上昇時間より長くなるため、動作割付時間、停止割付時間が増加する。すなわち、図5(A)において、各回転カムの回転角度が0度から180度、そして、再び、0度に戻る区間を1つの動作割付区間とすると、2つ目の動作割付区間の180度及び0度の位置が、図5(B)の1つ目の動作割付区間の180度及び0度の位置となる。すなわち、図5(B)での動作割付区間が図5(A)の動作割付区間の2倍になる。
【0068】
この図5(B)での1つ目の動作割付区間の各回転カムの回転角度が0度から180度に向かう間、回転カム駆動装置14は、後述するように、基板21のXYテーブル25の駆動時間を考慮して、例えば3000rpmから0rpmまで減速して(図14のステップS21を参照。回転カム駆動装置14を減速駆動させる。この減速動作は、図14のステップS22で、X方向駆動装置23又はY方向駆動装置24の駆動が完了するまで行なう。)、各回転カムの回転角度が90度付近で一旦停止したのち、直ちに、3000rpmまで加速し、180度近傍から360度(0度)までの区間で3000rpmを維持するように、カム動力を出力している。
【0069】
各回転カムの回転角度が0度から180度近傍までの間、図10に示されるように、挿入ヘッド上下用回転カムにより挿入ヘッドは上端位置に位置保持されるとともに、プッシャー109上下用回転カムによりプッシャー109も上端位置に位置保持されている。各回転カムの回転角度の0度から90度近傍までの区間では、XYテーブル25のX方向駆動装置23とY方向駆動装置24は最高速度である3000rpmで回転駆動されて、XYテーブル25に保持された基板21の次の実装位置が挿入ヘッドの下方に位置するように駆動制御されている。各回転カムの回転角度が90度近傍になると、XYテーブル25のX方向駆動装置23とY方向駆動装置24が減速されて駆動停止される。
【0070】
各回転カムの回転角度が180度近傍になると、挿入ヘッド上下用回転カムにより挿入ヘッドが上端位置から下端位置に向けて下降し始めるとともに、プッシャー109上下用回転カムによりプッシャー109も上端位置から下端位置に向けて下降し始める。
【0071】
各回転カムの回転角度が180度を越えると、図11に示されるように、挿入ヘッド上下用回転カム12の回転により、挿入ヘッドが下端位置に到達して一旦下降停止し、各回転カムの回転角度の数度の間、停止状態を維持したのち、上昇を開始する。このとき、図12に示されるように、プッシャー109上下用回転カムによりプッシャー109も、挿入ヘッドにやや遅れて下端位置に到達するが、すぐに上昇を開始する。また、このとき、X方向駆動装置23とY方向駆動装置24との駆動は停止され続けたままとなっている。
【0072】
各回転カムの回転角度の180度の近傍及びその通過後の270度までの期間において、駆動停止されたXYテーブル25に保持された基板21の所定の実装位置の複数の挿入孔22内に、挿入ヘッドに保持された部品3の複数のリード端子6をプッシャー109の押圧により挿入を開始して挿入完了するとともに、アンビル機構26でカットとクリンチを行い、部品3の基板21への実装が完了する。
【0073】
各回転カムの回転角度が270度近傍になると、図13に示されるように、挿入ヘッド上下用回転カムにより挿入ヘッドは上端位置に再び位置保持される。
【0074】
各回転カムの回転角度が270度を越えて360度(言い換えれば0度)近傍になると、プッシャー109上下用回転カムによりプッシャー109も上端位置に再び位置保持されている。このとき、XYテーブル25のX方向駆動装置23とY方向駆動装置24は停止状態から加速されて最高速度である3000rpmで回転駆動されて(図14のステップS23を参照。回転カム駆動装置14を加速駆動させる。)、XYテーブル25に保持された基板21の次の実装位置が挿入ヘッドの下方に位置するように駆動制御されている。XYテーブル25のX方向駆動装置23とY方向駆動装置24の駆動開始、駆動、及び駆動停止は、挿入ヘッドが上端位置又はその近傍でかつプッシャー109も上端位置又はその近傍に位置しているときに行なわれる。
【0075】
上記したように、XYテーブル25の基板21の連続した部品実装における実装位置間の距離が30mm以下の場合と、30mmを越えた、例えば、100mmの場合とでは、各駆動部材の駆動動作が大きく異なる。
【0076】
この理由を、図7を基に説明する。図7は、上記回転カム駆動装置14の速度波形を示すための速度と時間との関係を示すグラフであって、XYテーブル25の移動量が30mmを越えるときのグラフである。
【0077】
実線で下降して点線で上昇するグラフは、XYテーブル25の移動量が95mmのとき、速度3000rpmから減速して、0rpmの近傍で一旦停止することなく、減速を加速に変更する状態を示している。この状態では、回転カム駆動装置14にはさほど負荷はかかっていない。
【0078】
実線で下降して実線で上昇するグラフは、XYテーブル25の移動量が100mmのとき、速度3000rpmから減速して、一旦停止したのち、直ちに、加速する状態を示している。この状態では、回転カム駆動装置14にはかなり負荷がかかっている。
【0079】
実線で下降して1点鎖線で上昇するグラフは、XYテーブル25の移動量が105mmのとき、速度3000rpmから減速して、0rpmの近傍で少しの間停止し、その後、加速に変更する状態を示している。この状態では、回転カム駆動装置14にはさほど負荷はかかっていない。
【0080】
よって、回転カム駆動装置14に最も負荷がかかりやすいのは、XYテーブル25の移動量が100mmのときである。すなわち、回転カム駆動装置14が減速駆動し、一旦停止するやいなや、直ちに加速駆動する場合が最も負荷がかかるのである。このような動作を繰り返すことにより、定格トルクの110%を越える実効トルクが必要な状態が続くことになり、駆動装置10,14,23,24において急激な温度上昇が発生し、故障の原因となる。このような過負荷状態が回転カム駆動装置14において連続して続く場合に、回転カム駆動装置14が故障する前に、そのような過負荷状態の動作を例えば点線の状態のように負荷を低減させることにより、運転停止させることなく、回転カム駆動装置14の故障を防止するのが本実施形態の意図するところである。ただし、上記例では、100mmが最も過負荷の作用する状態であるが、回転カム駆動装置14の特性、他の装置や機構の構造や材質や耐熱性、冷却機能など、様々な要因で上記距離は様々に変動する。ある回転カム駆動装置14では、90mmが最も過負荷が作用する距離となり、別の回転カム駆動装置14では、110mmが最も過負荷が作用する距離となりえる。従って、要するに、本実施形態においては、実効トルクの検出対象となる駆動装置が、減速駆動され、一旦停止するやいなや、直ちに加速駆動されるように動作させる場合に最も過負荷が作用し、このような過負荷状態がある特定の回数(言い換えれば、故障を誘発する連続過負荷動作回数とも言うべきものであり、駆動装置の特性や使用環境により回数は異なる。)連続したときに故障が生じやすくなるため、ある特定の回数より少ない所定回数(言い換えれば、許容連続過負荷動作回数)行なったときに、それ以上、同様な過負荷状態の動作を行なわさず、かつ、動作停止せずに、十分に軽い負荷状態で動作を続けさせることにより、大幅な生産効率の低下(言い換えれば、駆動装置停止に伴う生産効率の低下)を防止するものである。
【0081】
このような構造の実装装置において、実効トルク検出部27は、上記駆動装置10,14,23,24(少なくとも回転カム駆動装置14)が動作するときのそれぞれの実効トルクを実効トルク検出周期(実効トルクを定期的に検出するための周期である所定の期間単位)毎に求め、それぞれの検出周期毎の結果を実効トルク判断部28に通知する。即ち、駆動装置10,14,23,24に内蔵され又は取付けられたトルク検出器から通知されかつそれぞれの駆動装置10,14,23,24でそれぞれ(例えば所定時間内に)必要とするトルクから、検出周期である所定の期間の実効値を実効トルク検出部27で求め、それぞれの駆動装置10,14,23,24で求められた実効値を実効トルク判断部28に通知する。上記検出周期としての所定の期間は、通常1秒以下とし、実効トルクを検出し、実効トルク判断部28に通知する周期も1秒以下とする。このように1秒以下と短い周期で検出することにより、異常による負荷の変動があっても、確実に検出し、かつ、検出することが可能となる。
【0082】
なお、検出周期は常に一定にしておくのが簡便ではあるが、これに限定されるものではなく、駆動装置38,39,40,41の起動直後、すなわち、駆動装置38,39,40,41の温度が周囲温度に対しそれほど温度上昇していない時には実効トルクが上限値を超えていても直ちに故障をするまでの急激な温度上昇をすることは無い期間では、検出周期を粗くするようにしてもよい。
【0083】
また、駆動装置10,14,23,24の全て又はいくつかの検出周期を同じにすれば、簡便な構造とすることができるが、これに限られるものではなく、モータの種類や負荷のかかり具合などを考慮して、駆動装置10,14,23,24毎に検出周期を異ならせるようにしてもよい。
【0084】
実効トルク判断部28は、実効トルク検出部27からの結果で、駆動装置10,14,23,24のいずれか1つの実効トルクが、所定の上限値を超過したか、否か、を判断し、制御部2にその結果を通知する。例えば、いずれか1つの駆動装置の実効トルクが所定の上限値を超過した場合には、制御部2は、そのいずれか1つの駆動装置を所定の回転速度に減速するように当該駆動装置を駆動制御する。このとき、必要ならば、他の駆動装置も、いずれか1つの駆動装置の駆動制御に応じて、適宜、駆動制御することもできる。
【0085】
上記それぞれの所定の上限値は、通常、駆動装置10,14,23,24のそれぞれの定格トルクの105%とした値とする。この値は、上記駆動装置10,14,23,24を減速させ、停止させるや否や直ちに加速させるといった過負荷動作を連続的に行なわせるときの許容連続過負荷動作回数に対応した値である。駆動装置10,14,23,24は、通常、定格トルクの100%以下で使われることを前提としている。特に、定格トルクの110%を越える実効トルクが必要な状態が続くと、駆動装置10,14,23,24において急激な温度上昇が発生し、故障の原因となる。定格トルクの105%を上限値とすることで急激な温度上昇を防止できる。
【0086】
なお、上記駆動装置10,14,23,24の上限値は、簡便のため、それぞれの定格トルクの105%としたが、これに限られるものではなく、モータの種類や耐熱特性などを考慮して、駆動装置10,14,23,24毎に実効トルクの上限値は異なっていてもよい。
【0087】
上記いずれか1つの駆動装置を所定の回転速度に減速した後、上記いずれか1つの駆動装置の実効トルクが所定の下限値、すなわち、安全値に回復した時、上記いずれか1つの駆動装置を当初の回転速度まで加速する。
【0088】
上記安全値は、通常、定格トルクの95%とした値とする。ここで、安全値を定格トルクの100%としても良いが、上限値である定格トルクの105%に対して余裕が無いため、回転速度が当初の回転速度に復帰した場合、すぐに実効トルクが上限値を超える可能性がある。そのような状態が続くと、駆動装置10,14,23,24において温度が下がらない場合が発生する。また、回転速度の減速、加速の頻度が多くなるため、機械の生産性が逆に低下する恐れがあることから、上記安全値は、定格トルクの95%が適切な値となる。
【0089】
なお、駆動装置10,14,23,24のそれぞれの安全値は、それぞれの定格トルクの95%とするものに限らず、モータの種類や耐熱特性などを考慮して、駆動装置10,14,23,24毎に所定の安全値は異なってもよい。
【0090】
この動作について、図2を用いて説明する。
【0091】
実効トルク検出部27から実効トルク判断部28に通知された結果に基づき、判定ステップS29では、いずれかの実効トルクがその所定の上限値を超過しているかを実効トルク判断部28で判断する。これらのそれぞれの所定の上限値は、上記したように、通常、駆動装置10,14,23,24のそれぞれの定格トルクの105%とした値とする。
【0092】
例えば、上記駆動装置10,14,23,24のうちのいずれか1つの上記駆動装置の実効トルクが所定の上限値を超過した場合、処理ステップS30では、そのいずれか1つの駆動装置の現在運転している回転速度より遅い、所定の速度への減速を、制御部2へ実効トルク判断部28が通知し、制御部2の制御により上記いずれか1つの駆動装置の回転速度を下限値言い換えれば安全値まで減速する。上記安全値は、上記したように、通常、定格トルクの95%とした値とする。
【0093】
上記駆動装置10,23,24は、それぞれ、駆動装置14に機械的な機構を介して接続されている回転カム11,12,13のある決められた回転位置、即ち、回転角度にあるときに間欠的に動作する構成となっている。このため、回転カム駆動装置14を減速することにより、駆動装置10,23,24の動作割付時間、停止割付時間が増加するようになる。よって、実効トルクを低下させることが可能となる。
【0094】
判定ステップS31では、回転速度が減速された上記いずれか1つの駆動装置が上記安全値に回復したか判断する。
【0095】
処理ステップS32では、上記いずれか1つの駆動装置の実効トルクが上記安全値に回復したと実効トルク判断部28が判断した場合、上記いずれか1つの駆動装置を当初の回転速度に加速するように実効トルク判断部28から制御部2へ通知し、制御部2により、上記いずれか1つの駆動装置を加速する。
【0096】
一方、判断ステップS33では、上記いずれか1つの駆動装置の回転速度を減速してから所定の時間以上経過しているか判断し、所定の時間以上経過している場合、処理ステップS34で、上記いずれか1つの駆動装置において、その他の異常が発生しているものとして上記いずれか1つの駆動装置並びに他の駆動装置を停止させる。
【0097】
なお、駆動装置10,14,23,24をサーボモータとならびに駆動制御装置とした場合についても同様の構成で制御部2により制御可能となる。
【0098】
また、駆動装置10,14,23,24をインバータで制御されるモータならびに駆動制御装置とした場合も同様の構成で制御部2により制御可能となる。
【0099】
また、駆動装置10,14,23,24をステッピングモータならびに駆動制御装置とした場合も同様の構成で制御部2により制御可能となる。
【0100】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態の実装装置について、図3を用いて説明する。
【0101】
図3に示すように、上述の第1実施形態の実装装置に検出誤差除去手段の一例としての1次遅れフィルタ部35を追加したものである。
【0102】
1次遅れフィルタ部35は、時定数Tとし、実効トルク検出部36(実効トルク検出部27に相当。)から実効トルクの値を受け取り、その結果を実効トルク判断部37(実効トルク判断部28に相当。)に出力する。
【0103】
駆動装置38,39,40,41の温度上昇は、実効トルクに対し、1次遅れ的に温度上昇する。駆動装置38,39,40,41は、実効トルクが上限値を超過し、温度上昇し続けると故障に至るが、駆動装置38,39,40,41の起動直後、すなわち、駆動装置の温度が周囲温度に対しそれほど温度上昇していない時には実効トルクが上限値を超えていても直ちに故障をするまでの急激な温度上昇をすることは無い。一方、実効トルクは所定の期間内のものであるので、起動直後においても実効トルクの上限値を超えることもあり、その時、駆動装置38,39,40,41は、温度上昇していないくても実効トルクの上限値を超えたことにより減速を行い、生産性を低下させる恐れがある。よって、実効トルクを1次遅れフィルタ部35に通し、その結果を実効トルク判断部37に通知することにより、起動直後の駆動装置38,39,40,41の回転速度の減速を無くすることができ、生産性低下を防止できる。
【0104】
具体的には、図8に示すように、ステップS1で、1次遅れフィルタ部35で駆動装置38,39,40,41を起動した後、5分経過したか否かを判断する。5分経過していない場合には、5分経過するまで、実効トルク検出部27で得られた実効トルクは無視する。5分経過後、実効トルク検出部27で得られた実効トルクは1次遅れフィルタ部35で有効なものとして取扱う。
【0105】
また、前回停止後から今回起動まで30分以上経過したか否かを、さらに、考慮してもよい。すなわち、実装装置を動作させて駆動装置38,39,40,41を駆動し続けているとき、何らかのトラブルで、駆動装置38,39,40,41を一旦停止したのち、30分未満の時間経過後に駆動装置38,39,40,41を再び起動させた場合は、駆動装置38,39,40,41が温度上昇したままとなっている場合がある。このような場合には、5分経過するまで、実効トルク検出部27で得られた実効トルクは1次遅れフィルタ部35で無視することなく、5分経過未満でも実効トルクを有効なものとして1次遅れフィルタ部35で取扱うほうがよい場合がある。よって、ステップS1の前に、前回停止後から今回起動まで30分以上経過したか否かを1次遅れフィルタ部35で判断し、30分以上経過していた場合にはステップS1を行ない、30分以上経過していない場合には、ステップS1を行なわずに図8ではステップS2(図2ではステップS29)に飛び越えるようにしてもよい。
【0106】
さらに、図8にステップS2以降に示すような検出誤差除去動作を1次遅れフィルタ部35で行なわせるようにしてもよい。なお、以下の例では、駆動装置10,14,23,24毎にカウンタC1,C2を持っているものとする。
【0107】
すなわち、ステップS2では、駆動装置10,14,23,24のいずれかの実効トルクがその所定の上限値(例えば、定格トルクの105%の値)を超過しているかを1次遅れフィルタ部35(又は、実効トルク判断部28)で判断する。
【0108】
ステップS2で、いずれかの実効トルクがその所定の上限値を越えている場合には、ステップS6はその駆動装置に対応するカウンタC1を1つ増加させたのち、ステップS7でカウンタC1が3より大きいか否か判断する。これは、実効トルクがその所定の上限値を越えたことが何らかの原因で一時的に生じた特異な誤差である場合には、これを除去することを意味する。すなわち、具体的には、実効トルクがその所定の上限値を越えたことが3回を越えて続いたときのみ、有効なものとして取扱うものである。この回転については、一例として、3回としたものであり、当該駆動装置が故障に至る回数より小さい任意の数でよい。
【0109】
ステップS7でカウンタC1が3以下の場合には、ステップS10でタイマーを検出周期の期間例えば1秒にセットして、ステップS11で1秒間経過したか否か判断し、ステップS11で1秒間経過したときのみステップS2に戻る。
【0110】
ステップS7でカウンタC1が3より大きい場合には、ステップS8で、上記上限値が越えた駆動装置に対応するカウンタC2をクリアし、ステップS9で上記上限値が越えた駆動装置に対応するカウンタC1が30より大きいか否か判断する。ステップS9で上記カウンタC1が30より大きい場合には、処理ステップS30に進む。ステップS9で上記カウンタC1が30以下の場合には、ステップS10に進む。
【0111】
一方、ステップS2で、駆動装置10,14,23,24のいずれかの実効トルクがその所定の上限値以下の場合には、ステップS3はその駆動装置に対応するカウンタC2を1つ増加させたのち、ステップS4でカウンタC2が3より大きいか否か判断する。これは、実効トルクがその所定の上限値以下となったことが何らかの原因で一時的に生じた特異な誤差である場合には、これを除去することを意味する。すなわち、具体的には、実効トルクがその所定の上限値以下となったことが3回を越えて続いたときのみ、有効なものとして取扱うものである。この回転については、一例として、3回としたものであり、当該駆動装置が故障に至る回数より小さい任意の数でよい。
【0112】
ステップS4でカウンタC2が3より大きい場合には、ステップS5で、上記上限値以下の駆動装置に対応するカウンタC1をクリアし、ステップS10に進む。
【0113】
ステップS4で上記カウンタC2が3以下の場合には、ステップS2に戻る。
【0114】
このようにすれば、駆動装置10,14,23,24のいずれかの実効トルクがその所定の上限値を超えるか否かの判断に際して、上限値に対する実効トルクの比較結果を1回毎に判断するのではなく、複数回又は所定回、同じ結果が続いたときのみ、有効な判断とすることができて、検出誤差を排除して、より的確な判断を行うことができる。従って、検出誤差により、不必要な減速動作を行ってしまうことがなく、不用意に生産効率を低下させることが防止でき、生産性が不必要に低下するのを確実に防止することができる。一方、本当に必要なときのみ、減速動作を行わせることができて、駆動装置の駆動制御を的確に行うことができる。
【0115】
なお、この図8については、上限値に対して適用するものに限らず、安全値である下限値に対しても同様に適用することにより、検出誤差により、十分に温度低下していないにもかかわらず駆動装置を誤って駆動してしまうことがなく、不用意に生産効率を低下させることが防止でき、生産性が不必要に低下するのを確実に防止することができる。一方、本当に必要なときのみ、加速動作を行わせることができて、駆動装置の駆動制御を的確に行うことができる。
【0116】
また、駆動装置38,39,40,41をサーボモータならびに駆動制御装置とした場合、インバータで制御されるモータならびに駆動制御装置とした場合、実験上、温度上昇の特性が1次遅れフィルタ部35の時定数Tを100秒にした場合に近似されるため、時定数を100秒とすることにより、より効果を引き出すことができる。
【0117】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態の実装装置について、図4を用いて説明する。
【0118】
図4に示すように、上述の第1実施形態の実装装置に入力部42を追加したものであり、データの入力を可能としたものである。
【0119】
入力部42は、駆動装置43,44,45,46の実効トルクが上限値を超過したときに回転速度を所定の回転速度に減速を行うが、このときの所定の回転速度を外部から入力可能にしたものである。
【0120】
上記所定の回転速度は、使用環境、機械構造(機械の種類)、駆動装置の使われかた、駆動装置に必要な回転速度より、決定される。
【0121】
従って、駆動装置43,44,45,46が使用される箇所、用途により個別に設定する必要がある。
【0122】
入力部42を設けることにより、駆動装置43,44,45,46が複数存在しても設定を容易としたものである。
【0123】
なお、入力部42を操作盤とすることにより、直接、所定の回転速度、すなわち、使用環境や機械の種類や特性などを考慮して、上記所定の安全値である減速速度値、上記1次フィルタ部35のカウンタC1又はC2の下限値又は上限値などを変更するように入力することができる。もちろん、使用環境や機械の種類や特性などを考慮して、実効トルクの上限値を変更するように入力することもできる。
【0124】
また、入力部42をフロッピー(登録商標)ディスクドライブとすることで、同様に回転速度などを入力できる。
【0125】
また、入力部42を上位コンピュータからデータを入力可能なインターフェースとすることで、上位のコンピュータから同様に回転速度などを入力できる。
【0126】
なお、本発明の第2実施形態に入力部42を設ける場合についても同様である。
【0127】
上記実施形態によれば、上記複数の駆動装置10,14,23,24の少なくとも1つの回転カム駆動装置14が必要とする実効トルクを実効トルク検出周期で検出する実効トルク検出部27,36と、上記検出された実効トルクがその上限値を超過したか、否か、又は、その超過状態からその安全値に復帰したか否かを判断する実効トルク判断部28,37と、上記実効トルク判断部28,37での判断を行う前に、上記実効トルク検出部27,36で検出された上記実効トルクが検出誤差か否か判断し、検出誤差でない上記実効トルクを上記実効トルク判断部28,37での上記判断の対象とさせる検出誤差除去手段35と、上記電子部品供給装置と上記基板保持部と上記実装部20と上記複数の駆動装置と上記実効トルク検出部27,36と上記実効トルク判断部28,37と上記検出誤差除去手段35とのそれぞれの制御を行う制御部2とを備えて、上記検出された実効トルクが上記検出誤差除去手段35で検出誤差でないと判断されかつ上記実効トルク判断部28,37で上記上限値を超過したと判断されたときに上記実効トルクが検出された上記回転カム駆動装置14の当初の回転速度を当該回転カム駆動装置14の所定の減速速度まで減速し、上記実効トルク検出部27,36で検出される上記回転カム駆動装置14の実効トルクがその安全値以下に低下したと上記実効トルク判断部28,37で判断したときに、再度、上記回転カム駆動装置14の上記当初の回転速度に復帰させるように上記制御部2で制御するようにしている。よって、検出誤差でない実効トルクが上記上限値を超過したとき当該回転カム駆動装置14の回転速度を所定の減速速度まで減速することで発生する回転カム駆動装置14の温度上昇を抑えることを可能とし、温度上昇による回転カム駆動装置14の故障を防止し、機械を停止させず運転することができる。また、上記実効トルクが所定の安全値以下に低下したときに再度、当初の回転速度に復帰させることにより、回転カム駆動装置14を故障させることなく、機械を不必要に停止させずに、効率の良い生産を行うことができる。また、検出誤差除去手段35により検出誤差でないとされた実効トルクの上限の判断をすることにより、検出誤差除去して、回転カム駆動装置14の温度上昇曲線に沿った判断が可能となり、例えば、駆動装置起動開始直後の回転カム駆動装置14の回転速度減速の頻度を下げることが可能である。
【0128】
ここで、回転カム駆動装置14に本実施形態を適用する意味は、以下のとおりである。基板21上において、1つの部品を挿入して実装した今回の実装位置と、次の部品の実装位置との間の距離が大きく、次の部品の実装位置を上記実装部20の下方に位置するまでXYテーブル25を駆動させるとき、XYテーブル25による基板21の移動量が大きくなると、XYテーブル25の移動が停止するまで、一時的に、回転カム駆動装置14の駆動を停止させる必要がある。停止したのち、数秒後に駆動再開する場合は、さほど、大きな負荷は回転カム駆動装置14に作用しないが、1〜2秒後に駆動再開する場合は、大きな負荷が回転カム駆動装置14に作用してしまい、実効トルクが105%を越える負荷がかかりやすい。このような状態が、例えば、30回程度の許容連続過負荷動作回数を越えて続くと、回転カム駆動装置14が大きく発熱していまい、回転カム駆動装置14の駆動が停止又は暴走するなどの故障が生じてしまう。これを未然に防止するため、許容連続過負荷動作回数に達すると、それ以降の過負荷動作の連続動作を行なわせずに、軽い負荷状態での動作に強制的に切り替えさせることにより、動作の完全停止を防止して最低限の生産効率を維持しつつ、故障も防止させるものである。
【0129】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。
【0130】
例えば、本発明は、それぞれの駆動装置10,14,23,24について説明したが、少なくとも1つの駆動装置、例えば、最低限、回転カム駆動装置14について本発明を適用すればよい。
【0131】
また、図1に示すような実装装置のみではなく、図15や図16に示すような異なるタイプの実装装置にも本発明を適用することができる。
【0132】
例えば、図15は、本発明の第4実施形態のXY直交タイプの実装装置の斜視図である。このXY直交タイプの実装装置は、基板21を保持する一対のレールより構成される基板保持部226と、一対のX軸方向ねじ軸224を同期回転駆動させてX軸方向沿いにY軸駆動部材225を平行移動させる一対のモータなどより構成されるX軸方向駆動装置223と、Y軸駆動部材225に固定されたY軸方向ねじ軸222に対して自走式モータなどより構成されるY軸方向駆動装置221と、Y軸方向駆動装置221に支持された吸着ノズルより構成される実装部220とを備えて、部品供給カセットやトレイなどから供給された部品3Aを実装部220で吸着保持して、基板21に実装するようにしている。このようなXY直交タイプの実装装置において、X軸方向駆動装置223、Y軸方向駆動装置221、実装部220のノズルを昇降する昇降用モータなどの昇降駆動装置のいずれかに本発明を適用することができる。
【0133】
また、図16は、本発明の第5実施形態のロータリータイプの実装装置の斜視図である。このロータリータイプの実装装置は、X方向駆動装置231xとY方向駆動装置231yとを有するXYテーブル231と、実装部を構成する多数の部品吸着ノズル233と、多数の部品吸着ノズル233が円周上に配置された回転体232と、回転体232を間欠的に回転駆動するモータなどより構成される回転体駆動装置235と、回転体駆動装置235の回転力を回転体232に伝達するとともに部品吸着ノズル233を部品実装位置で昇降させる伝達機構234とを備えて、回転体232の間欠回転により、各部品吸着ノズル233が部品吸着位置と基板21への部品実装位置とを少なくとも位置して部品吸着及び部品実装を行なうようにしている。このようなロータリータイプの実装装置において、X方向駆動装置231xとY方向駆動装置231y、回転体駆動装置235のいずれかに本発明を適用することができる。
【0134】
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【0135】
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
【0136】
【発明の効果】
本発明によれば、上記複数の駆動装置の少なくとも1つの駆動装置が必要とする実効トルクを実効トルク検出周期で検出する実効トルク検出部と、上記検出された実効トルクがその上限値を超過したか、否か、又は、その超過状態からその安全値に復帰したか否かを判断する実効トルク判断部と、上記実効トルク判断部での判断を行う前に、上記実効トルク検出部で検出された上記実効トルクが検出誤差か否か判断し、検出誤差でない上記実効トルクを上記実効トルク判断部での上記判断の対象とさせる検出誤差除去手段と、上記電子部品供給装置と上記基板保持部と上記実装部と上記複数の駆動装置と上記実効トルク検出部と上記実効トルク判断部と上記検出誤差除去手段とのそれぞれの制御を行う制御部とを備え、上記検出された実効トルクが上記検出誤差除去手段で検出誤差でないと判断されかつ上記実効トルク判断部で上記上限値を超過したと判断されたときに上記実効トルクが検出された上記駆動装置の当初の回転速度を当該駆動装置の所定の減速速度まで減速し、上記実効トルク検出部で検出される上記駆動装置の実効トルクがその安全値以下に低下したときに、再度、上記駆動装置の上記当初の回転速度に復帰させるように上記制御部で制御するように構成している。この結果、検出誤差でない実効トルクが上記上限値を超過したとき当該駆動装置の回転速度を所定の減速速度まで減速することで発生する駆動装置の温度上昇を抑えることを可能とし、温度上昇による駆動装置の故障を防止し、機械を停止させず運転することができる。また、上記実効トルクが所定の安全値以下に低下したときに再度、当初の回転速度に復帰させることにより、駆動装置を故障させることなく、機械を不必要に停止させずに、効率の良い生産を行うことができる。また、検出誤差除去手段後の実効トルクの上限の判断をすることにより、検出誤差除去して、駆動装置の温度上昇曲線に沿った判断が可能となり、例えば、駆動装置起動開始直後の駆動装置の回転速度減速の頻度を下げることが可能である。
【0137】
本発明の第2態様に記載の発明は、上記各電子部品は、リード線を有する電子部品である第1の態様に記載の実装装置であって、リード付き電子部品を実装する実装装置において、実効トルクが所定の上限値を超えることにより発生する駆動装置の温度上昇を抑えることを可能とし、温度上昇による駆動装置の故障を防止し、機械を停止させず運転することができる。
【0138】
本発明の第3の態様に記載の発明は、上記電子部品供給装置は、多数の電子部品を収納して個別に供給する電子部品供給部と、で供給された上記電子部品を取り出して上記実装部へと搬送する複数の搬送体と、上記の複数の搬送体を一連の環状に配置して移動させる搬送部とより構成される第1又は第2の態様に記載の実装装置であって、この複数個の搬送体及び搬送部により、部品搬送する実装装置において、実効トルクが所定の上限値を超えることにより発生する駆動装置の温度上昇を抑えることを可能とし、温度上昇による駆動装置の故障を防止し、機械を停止させず運転することができる。
【0139】
本発明の第4の態様に記載の発明は、上記実効トルク判断部における上記実効トルクの上記上限値は、上記駆動装置の定格トルクの105%とする第1から3のいずれか1つの態様に記載の実装装置であって、定格トルクの105%を上限とすることで多少負荷がばらついても駆動装置の温度上昇を抑えることが可能となる。
【0140】
本発明の第5の態様に記載の発明は、上記実効トルク判断部において、上記駆動装置の上記当初の回転速度に復帰可能な上記実効トルクの上記安全値を上記駆動装置の定格トルクの95%とした第1から4のいずれか1つの態様に記載の実装装置であって、上記安全値を上記駆動装置の定格トルクの95%とすることで、駆動装置の回転速度の減速を最小限に抑えることが可能となる。
【0141】
本発明の第6の態様に記載の発明は、上記実効トルク検出部における上記駆動装置の所定単位時間に必要とする上記実効トルクの検出周期を1秒以下とした第1から5のいずれか1つの態様に記載の実装装置であって、検出周期を1秒以下とすることで、急激な負荷変動した場合についても検出可能となる。
【0142】
本発明の第7の態様に記載の発明は、上記制御部は、上記駆動装置の上記回転速度を減速させても上記実効トルクが上記所定の上限値より低下しない場合、上記駆動装置を停止させるように制御する第1から6のいずれか1つの態様に記載の実装装置であって、機械的に駆動装置が回転不能な状態に陥った場合にも機械の破損を最小限に抑えることが可能となる。
【0143】
本発明の第8の態様に記載の発明は、上記駆動装置を、サーボモータならびにサーボモータを駆動制御する駆動制御装置より構成する第1から7のいずれか1つの態様に記載の実装装置であって、サーボモータならびに駆動制御装置とすることで高速、高精度の位置決め制御が可能となる。
【0144】
本発明の第9の態様に記載の発明は、上記駆動装置を、インバータで制御されるモータならびに該モータを駆動制御する駆動制御装置より構成する第1から7のいずれか1つの態様に記載の実装装置であって、インバータ制御のモータならびに駆動制御装置とすることで、簡易で安価な位置決め制御が可能となる。
【0145】
本発明の第10の態様に記載の発明は、上記駆動装置を、ステッピングモータならびに該ステッピングモータを駆動制御する駆動制御装置より構成する第1から7のいずれか1つの態様に記載の実装装置であって、ステッピングモータならびに駆動制御装置とすることで、安価で高精度の位置決め制御が可能となる。
【0146】
本発明の第11の態様に記載の発明は、上記検出誤差除去手段の時定数を100秒とした第10の態様に記載の実装装置であって、100秒とすることで実際の駆動装置の温度上昇曲線に近い実効トルクの検出が可能となる。
【0147】
本発明の第12の態様に記載の発明は、上記減速したときの上記駆動装置の回転速度の上記減速速度の設定値を、実装装置外部から入力可能な入力部をさらに備える第1から11のいずれか1つの態様に記載の実装装置であって、負荷を変更した場合容易に変更可能としたものである。
【0148】
本発明の第13の態様に記載の発明は、入力部を操作盤とした第12の態様に記載の実装装置であって、機械を調整しながら回転速度を決定することが可能となる。
【0149】
本発明の第14の態様に記載の発明は、入力部をフロッピー(登録商標)ディスクドライブとした第12の態様に記載の実装装置であって、同様の実装装置を多数使用する場合、作業者が回転数設定の知識が無くても誤ることなく回転速度を設定することが可能となる。
【0150】
本発明の第15の態様に記載の発明は、入力部を上位コンピュータからデータを入力可能なインターフェースとした第12の態様に記載の実装装置であって、上位コンピュータにより回転速度設定値の一括管理が可能となる。
【0151】
本発明の第16及び17態様によれば、上記検出誤差除去手段は、上記実効トルク検出部で検出された上記実効トルクが、上記実効トルク判断部で上記上限値を超過した又は上記上限値以下と判断するとき、判断結果が所定回数連続したときのみ、上記実効トルク検出部で検出された上記実効トルクが検出誤差で無いと判断し、上記判断結果が所定回数連続しないときは、上記実効トルク検出部で検出された上記実効トルクが検出誤差であるとして無視する第1〜15のいずれか1つの態様に記載の実装装置であって、検出誤差を確実に取り除くことができて、本当に必要なときに必要な動作を行なわせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の実装装置のブロック図である。
【図2】 上記第1実施形態の実装装置の実効トルク判断部のフローチャートである。
【図3】 本発明の第2実施形態の実装装置のブロック図である。
【図4】 本発明の第3実施形態の実装装置のブロック図である。
【図5】 (A)及び(B)は、それぞれ、本発明の上記第1実施形態の実装装置のタイミングチャートである。
【図6】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の回転カム駆動装置の速度波形を示すための速度と時間との関係を示すグラフであって、XYテーブルの移動量が30mm以下のときのグラフである。
【図7】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の回転カム駆動装置の速度波形を示すための速度と時間との関係を示すグラフであって、XYテーブルの移動量が30mmを越えるときのグラフである。
【図8】 本発明の第2実施形態の実装装置の1次遅れフィルタ部の動作を示すフローチャートである。
【図9】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の基板保持部の一例としてのXYテーブルの斜視図である。
【図10】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の実装部の部品挿入開始動作を示す説明図である。
【図11】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の部品挿入動作を示す説明図である。
【図12】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の部品挿入完了動作を示す説明図である。
【図13】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の部品挿入後の上昇動作を示す説明図である。
【図14】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の駆動装置の減速判断動作のフローチャートである。
【図15】 本発明の第4実施形態のXY直交タイプの実装装置の斜視図である。
【図16】 本発明の第5実施形態のロータリータイプの実装装置の斜視図である。
【図17】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の実装部の斜視図である。
【図18】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の実装部のヘッド本体の斜視図である。
【図19】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の実装部の回動体の斜視図である。
【図20】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の実装部の挿入爪の斜視図である。
【図21】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の実装部の挿入爪の分解斜視図である。
【図22】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の実装部の挿入爪の平面図である。
【図23】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の実装部の挿入爪の平面図である。
【図24】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の実装部の動作説明図である。
【図25】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の実装部の動作説明図である。
【図26】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の実装部による部品挿入状態を示す一部断面図である。
【図27】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の実装部による部品挿入状態を示す一部断面図である。
【図28】 本発明の上記第1実施形態の実装装置の実装部による部品挿入状態を示す一部断面図である。
【符号の説明】
1…電子部品供給部、2…制御部、3…電子部品、3A…紙テープ、4…搬送部、5…搬送体、6…リード線、7,8,9…プーリ、10…ベルト駆動装置、11,12,13…回転カム、14…回転カム駆動装置、15,16…プーリ、17,18…動力伝達装置、19…移替装置、20…実装部、21…回路基板、22…挿入孔、23…X方向駆動装置、24…Y方向駆動装置、25…基板保持部、27,36…実効トルク検出部、28,37…実効トルク判断部、35…検出誤差除去手段、42…入力部、68…挿入爪、68a…第1の挿入爪、68b…第2の挿入爪、69…移替チャック、80…ヘッド本体、80a…側壁、80b…天面、80c…当接部、81…上下動装置、81a…外軸、81b…中軸、81c…取付部、81d…ネジ、81e…開口、82…開閉装置、83…回動装置、83a…回動軸、84…カム板、85…開閉レバー、86…バネレバー、87…回動体、87a,87b…側壁、87c…レバー、87d…底壁、88…ピン、89〜91,92〜94…挟持爪、95…カムフォロア、96…カム面、97…カムフォロア、98…カム面、99…ピン、100…ピン、101,104,105…バネ、102,103…ピン、108…受ピン、109…プッシャー。

Claims (3)

  1. 複数の電子部品(3)を供給する電子部品供給装置(1,4,5)と、
    上記電子部品が実装される回路基板(21)を保持する基板保持部(25)と、
    上記電子部品供給装置から供給された上記電子部品を、上記基板保持部に保持された上記回路基板に実装する実装部(20)と、
    上記電子部品供給装置と上記基板保持部と上記実装部のそれぞれを駆動させる複数の駆動装置(10,14,23,24)と、
    上記複数の駆動装置の少なくとも1つの駆動装置が必要とする実効トルクを、上記各駆動装置の起動直後においては粗く設定された実効トルク検出周期で検出する実効トルク検出部(27,36)と、
    上記検出された実効トルクがその上限値を超過したか、否か、又は、その超過状態からその安全値に復帰したか否かを判断する実効トルク判断部(28,37)と、
    上記電子部品供給装置と上記基板保持部と上記実装部と上記複数の駆動装置と上記実効トルク検出部と上記実効トルク判断部とのそれぞれの制御を行う制御部(2)とを備え、
    上記検出された実効トルクが上記実効トルク判断部で上記上限値を超過したと判断されたときに上記実効トルクが検出された上記駆動装置の当初の回転速度を当該駆動装置の所定の減速速度まで減速し、上記実効トルク検出部で検出される上記駆動装置の実効トルクがその安全値以下に低下したときに、再度、上記駆動装置の上記当初の回転速度に復帰させるように上記制御部で制御する実装装置。
  2. 複数の電子部品(3)を供給する電子部品供給装置(1,4,5)と、
    上記電子部品が実装される回路基板(21)を保持する基板保持部(25)と、
    上記電子部品供給装置から供給された上記電子部品を、上記基板保持部に保持された上記回路基板に実装する実装部(20)と、
    上記電子部品供給装置と上記基板保持部と上記実装部のそれぞれを駆動させる複数の駆動装置(10,14,23,24)と、
    上記複数の駆動装置の少なくとも1つの駆動装置が必要とする実効トルクを実効トルク検出周期で検出する実効トルク検出部(27,36)と、
    上記検出された実効トルクがその上限値を超過したか、否か、又は、その超過状態からその安全値に復帰したか否かを判断する実効トルク判断部(28,37)と、
    上記実効トルク判断部での判断を行う前に、上記実効トルク検出部で検出された上記実効トルクが検出誤差か否かを判断し、検出誤差でない上記実効トルクを上記実効トルク判断部での判断の対象とさせる手段であって、上記各駆動装置の起動から所定の時間内に上記実効トルク検出部にて検出された実効トルクを上記実効トルク判断部での判断の対象から除外し、上記所定の時間経過後に検出された実効トルクを判断の対象とさせる検出誤差除去手段(35)と、
    上記電子部品供給装置と上記基板保持部と上記実装部と上記複数の駆動装置と上記実効トルク検出部と上記実効トルク判断部と上記検出誤差除去手段とのそれぞれの制御を行う制御部(2)とを備え、
    上記検出された実効トルクが上記検出誤差除去手段で上記実効トルク判断部での判断の対象と判断されかつ上記実効トルク判断部で上記上限値を超過したと判断されたときに上記実効トルクが検出された上記駆動装置の当初の回転速度を当該駆動装置の所定の減速速度まで減速し、上記実効トルク検出部で検出される上記駆動装置の実効トルクがその安全値以下に低下したときに、再度、上記駆動装置の上記当初の回転速度に復帰させるように上記制御部で制御する実装装置。
  3. 上記制御部は、上記駆動装置の上記回転速度を減速させても上記実効トルクが上記所定の上限値より低下しない場合、上記駆動装置を停止させるように制御する請求項1又は2に記載の実装装置。
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