JP4002527B2 - 高周波用パッケージ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波やミリ波の領域において使用される高周波用電子部品を導波管と容易に接続するための高周波用パッケージに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高度情報化時代を迎え、情報伝達に用いられる高周波信号は、1〜30GHzのマイクロ波領域から30〜300GHzのミリ波領域の周波数までを活用することが検討されており、例えば、車間レーダーのようなミリ波の高周波信号を用いた応用システムも提案されるようになっている。
【0003】
このような高周波用のシステムにおいては、高周波信号の周波数が高いことにより、回路を構成する高周波線路における高周波信号の減衰が大きくなってしまうという問題点がある。例えば、高周波線路がマイクロストリップ線路構造である場合、誘電体基板における誘電体損は周波数に比例(誘電正接が周波数に独立のとき)して大きくなり、線路導体における導体損は周波数の平方根に比例して大きくなってしまうというものである。このことから、同じマイクロストリップ線路でも、使用する周波数が1GHzから10GHzに高くなると、誘電体損は10倍に、導体損は約3.2倍に大きくなってしまい、この損失を補うために低雑音・高効率・高利得の高価な高周波部品を多用することが必要になり、システムが高価になってしまうという問題点があった。
【0004】
このようなマイクロストリップ線路構造の高周波線路に比較して、導波管では高周波信号の伝送損失は小さいことが知られている。例えば、26GHz〜40GHz帯に用いられる導波管WR−28の損失は40GHzで約0.005dB/cmであり、これはアルミナ基板を用いたマイクロストリップ線路の損失約1dB/cmよりも格段に小さい。これは、マイクロストリップ線路等による通常の高周波線路(一般にインピーダンスは50Ωで設計される)に比較して導波管のインピーダンスが大きく(周波数によって変化するが概略500Ωのオーダーで設計される)、通常の高周波線路では伝送される信号エネルギーに対して誘電体中を伝送する電界エネルギーの寄与が大きいのに対して、導波管ではその誘電体として誘電正接がほぼ0の空気を用いていること、相対的に小さい磁気エネルギーのもととなる導波管の管壁を流れる電流が小さくて良いこと、かつその電流が導波管の管壁の比較的広い面積に流れるため電気抵抗が小さくなり導体損が小さくなる構造になっていることによるものである。
【0005】
また、導波管同士は通常、ねじで接続される。そのため着脱を容易に行なうことができる。例えば、高周波回路モジュールとアンテナとの接続に導波管を用いれば、組み立て前にそれぞれの導波管ポートを用いてそれぞれの検査を行ない、良品同士を組み合わせて高周波フロントエンドを組み立てることができ、その製造の歩留まりを上げることができる。これらのことから従来、特に伝送距離が長くなることが多い高周波回路モジュールとアンテナとの間の伝送に導波管を用いたフロントエンドが多く採用されてきた。
【0006】
図5は、そのような高周波線路−導波管変換器の構造を説明するための断面図である。図5によれば、フロントエンド60は、高周波用パッケージ61とアンテナ62とが導波管63で接続されて構成されている。高周波用パッケージ61は、金属基体64に導波管変換器65を内蔵した変換基板66を接合して構成されている。導波管変換器65は高周波用パッケージ61に搭載された高周波用電子部品67で処理された高周波信号を伝送するための平面回路68を変換基板66内部のグランド層69に形成したスロット70を介して導波管形態71に変換している。
【0007】
この高周波用パッケージ61は、基板66内に導波管変換器65とともに高周波用電子部品67搭載用のエリアも設ける必要があり、高周波用電子部品67の点数が増える場合寸法が大きくなって、変換基板66と金属基体64との熱膨張のミスマッチにより、パッケージ組み立て時に反りや割れが発生する場合があるという問題があった。
【0008】
【特許文献1】
USP6,239,669
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような問題を解決するために、例えば導波管変換器65のみを含む変換基板66を作製し、それを金属基体64に接合することが考えられる。このようにすれば変換基板66を小さくすることが可能となり、変換基板66と金属基体64との熱膨張のミスマッチによる組立て後の残留応力が小さくなり、高周波用パッケージ61の反りや割れを防ぐことができる。
【0010】
しかし、この構成では変換基板66の上面と高周波用電子部品67の上面を同一面になるようにすれば、それぞれの信号線路同士はワイヤーボンディングやリボンボンディング等によって比較的短い距離で接続できるが、一般に導波管変換器65を含む変換基板66の厚さはマイクロ波やミリ波領域で使用される高周波用電子部品67の厚さよりも圧倒的に厚いので、それぞれの下面にあるグランド同士の接続距離は、信号導体同士の接続よりも長くなってしまい、接続部において信号導体の電位の位相とグランド導体の電位の位相がずれてしまい、高周波信号を良好に伝送することができなくなってしまう場合があった。
【0011】
本発明は上記問題点に鑑み案出されたもので、その目的は、導波管変換器65のみを含む変換基板66を金属基体64に接合して高周波用パッケージ61の反りや割れを防ぎ、かつ変換基板66と高周波用電子部品67との接続部における高周波信号の伝送が良好な高周波用パッケージを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の高周波用パッケージは、上下面間に導波管となる貫通孔が形成され、上面の前記貫通孔開口に隣接させて高周波用電子部品の搭載部が設けられた金属基体と、前記貫通孔開口を塞ぐように設置された誘電体基板の上面に設けられ、前記搭載部側外周部から中央部に向けて形成された高周波用線路導体と、この高周波用線路導体に近接させて形成された同一面接地導体と、前記誘電体基板の内部に設けられ、前記高周波用線路導体の前記中央部側端部に対向する位置に、前記高周波用線路導体と高周波的に結合するスロットを有する内部接地導体と、前記誘電体基板の下面に設けられ、前記スロットに対向する位置に、前記貫通孔開口と内側開口が対応するように形成され、前記貫通孔開口周囲に接合された枠状接地導体と、前記同一面接地導体および前記内部接地導体を接続する第1の接続導体と、前記枠状接地導体および前期内部接地導体を接続する第2の接続導体とを備える変換基板とを具備するものである。
【0013】
本発明の高周波用パッケージによれば、高周波用電子部品の搭載部に隣接して配置され、誘電体基板の上面に外周部から中央部に向かう高周波用線路導体とこの高周波用線路導体に近接して配置された同一面接地導体とから成る接続端子部が形成されるので、変換基板と高周波用電子部品の高周波用線路導体同士および同一面接地導体同士をそれぞれワイヤーボンディングで接続すれば、高周波用線路導体同士の接続距離と同一面接地導体同士の接続距離を概略同程度にすることが可能になり、変換基板と高周波用電子部品との接続部における高周波信号と接地電位の位相が遅延することなく、信号の伝送が良好な高周波用パッケージを提供することができる。
【0014】
また、本発明の高周波用パッケージは、上下面間に導波管となる貫通孔が形成され、上面の前記貫通孔開口に隣接させて高周波用電子部品の搭載部が設けられた金属基体と、前記貫通孔開口を塞ぐように設置された誘電体基板の上面に設けられ、前記搭載部側外周部から中央部に向けて形成された高周波用線路導体と、この高周波用線路導体に近接させて前記高周波用線路導体を取り囲むように形成されるとともに、前記高周波用線路導体の前記中央部側の端部両側に前記高周波用線路導体と直交するように設けられ、前記高周波用線路導体と高周波的に結合するスロットを有する同一面接地導体と、前記誘電体基板の下面に設けられ、前記高周波用線路導体の前記中央部側端部に対向する位置に、前記貫通孔開口と内側開口が対応するように形成され、前記貫通孔開口周囲に接合された枠状接地導体と、前記同一面接地導体および前記枠状接地導体を接続する接続導体とを備える変換基板とを具備するものである。
【0015】
本高周波用パッケージによれば、高周波用電子部品の搭載部に隣接して配置され、誘電体基板の上面に外周部から中央部に向かう高周波用線路導体とこの高周波用線路導体の前記中央部側の端部を取り囲むように同一面に配された同一面接地導体とから成る接続端子部が形成されるので、前記変換基板と前記高周波用電子部品の高周波用線路導体同士および同一面接地導体同士をそれぞれワイヤーボンディングで接続すれば、高周波用線路導体同士の接続距離と同一面接地導体同士の接続距離を概略同程度にすることが可能になり、前記変換基板と前記高周波用電子部品との接続部における高周波信号と接地電位の位相が遅延することなく、信号の伝送が良好な高周波用パッケージを提供することができる。
【0016】
また、本発明の高周波用パッケージは、上下面間に導波管となる貫通孔が形成され、上面の前記貫通孔開口に隣接させて高周波用電子部品の搭載部が設けられた金属基体と、前記貫通孔開口を塞ぐように設置された誘電体基板の上面に設けられ、前記搭載部側外周部から中央部に向けて形成された高周波用線路導体と、この高周波用線路導体に近接させて前記高周波用線路導体を取り囲むように形成されるとともに、前記高周波用線路導体の前記中央部側の端部両側に前記高周波用線路導体と直交するように設けられ、前記高周波用線路導体と高周波的に結合するスロットを有する同一面接地導体と、前記誘電体基板の下面に設けられ、前記高周波用線路導体の前記中央部側端部に対向する位置に、前記貫通孔開口と内側開口が対応するように形成され、前記貫通孔開口周囲に接合された枠状接地導体と、前記誘電体基板の内部に設けられ、前記スロットに対向する位置に前記スロットよりも大きな透過開口を有する内部接地導体と、前記同一面接地導体および前記内部接地導体を接続する第1の接続導体と、前記枠状接地導体および前記内部接地導体を接続する第2の接続導体とを備える変換基板とを具備するものである。
【0017】
本発明の高周波用パッケージによれば、高周波用電子部品の搭載部に隣接して配置され、誘電体基板の上面に外周部から中央部に向かう高周波用線路導体とこの高周波用線路導体の前記中央部側の端部を取り囲むように同一面に配された同一面接地導体とから成る接続端子部が形成されるので、前記変換基板と前記高周波用電子部品の高周波用線路導体同士および同一面接地導体同士をそれぞれワイヤーボンディングで接続すれば、高周波用線路導体同士の接続距離と同一面接地導体同士の接続距離を概略同程度にすることが可能になり、前記変換基板と前記高周波用電子部品との接続部における高周波信号と接地電位の位相が遅延することなく、信号の伝送が良好な高周波用パッケージを提供することができる。
【0018】
また、本発明の高周波用パッケージは、上記構成において、前記高周波用線路導体と前記同一面接地導体との間隔が前記高周波用線路導体により伝送される高周波信号の信号波長の1/4以下であることを特徴とするものである。
【0019】
本発明の高周波用パッケージによれば、上記構成において、高周波用線路導体と同一面接地導体との間隔が高周波用線路導体により伝送される高周波信号の信号波長の1/4以下であるときには、前記変換基板と前記高周波用電子部品の高周波用線路導体同士および同一面接地導体同士をそれぞれワイヤーボンディングで接続した際、高周波用線路導体同士を接続するワイヤーと同一面接地導体同士を接続するワイヤーとの距離を高周波信号の信号波長の1/4程度以下にすることが可能になり、それぞれのワイヤーはお互いに結合して高周波伝送路を形成し、高周波信号の伝送が良好な高周波用パッケージを提供することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に基づき詳細に説明する。
【0021】
図1は本発明の高周波用パッケージの実施の形態の一例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるA−AA線断面図である。図1において、1は高周波用電子部品、2は搭載部、3は金属基体、4は導波管、5は貫通孔、6は誘電体基板、7は高周波用線路導体、8は同一面接地導体、9は接続端子部、10は枠状接地導体、11はスロット、12は内部接地導体、13は第1の接続導体、14は第2の接続導体、15は変換基板である。
【0022】
この本発明の高周波用パッケージの例においては、上面に高周波用電子部品1の搭載部2を有する金属基体3に、搭載部2に隣接して配置された、下面側の開口に導波管4が接続される貫通孔5が形成されるとともに、貫通孔5の上面側に、誘電体基板6の上面に外周部から中央部に向かう高周波用線路導体7と高周波用線路導体7に近接して配置された同一面接地導体8とから成る接続端子部9が形成され、誘電体基板6の下面に高周波用線路導体7の中央部側の端部と対向するように貫通孔5の上面側の開口に合った形状の枠状接地導体10が形成され、誘電体基板6の内部の高周波用線路導体7の中央部側の端部と枠状接地導体10との間に、高周波用線路導体7の中央部側の端部と高周波的に結合するスロット11が設けられた内部接地導体12が形成され、同一面接地導体8が内部接地導体12と第1の接続導体13で接続され、枠状接地導体10が内部接地導体12と第2の接続導体14で接続された変換基板15を、接続端子部9を搭載部2側に位置させるとともに枠状接地導体10を貫通孔5の上面側の開口に合わせて接合されている。
【0023】
このような構造とすることにより、変換基板15と高周波用電子部品1を別々に作製し、後で変換基板15の接地と高周波用電子部品1の接地同士を、外部からワイヤーボンディングで接続することが可能となり、従来のように変換基板15の内部接地導体12を延設し、表面に露出させて形成した高周波用電子部品1の搭載部を設けて、変換基板15の接地と高周波用電子部品1の接地を内部接地導体12で予め内部接続する必要がなく、変換基板15を小型化することが可能になり、高周波用パッケージの製造工程における変換基板15と金属基体3との熱膨張ミスマッチを小さくすることができるので、パッケージの反り、割れを防ぐことができる。
【0024】
また、変換基板15の高周波用線路導体7と高周波用電子部品1の高周波用線路導体同士とを、および変換基板15の同一面接地導体9と高周波用電子部品1の接地導体同士とをそれぞれワイヤーボンディングで接続すれば、高周波用線路導体同士の接続距離と同一面接地導体同士の接続距離とをほぼ等しい距離とすることができ、両者の接続部における高周波信号の信号電位の位相と接地電位の位相に差を生じることなく伝送することが可能となって、高周波信号の良好な伝送ができるようになる。
【0025】
これに対し、変換基板15に同一面接地導体8がない場合には、変換基板15の高周波用線路導体7と高周波用電子部品1の高周波用線路導体同士はワイヤーによって比較的短い距離で接続されるが、変換基板15の高周波用線路導体7を伝送する高周波信号の接地電位を与える内部接地導体12へは、高周波用電子部品1の接地部である搭載部2から金属基体3、枠状導体10、第2の接続導体14を経由して到達することになり、高周波用線路導体同士の接続距離に対して非常に長くなってしまい、高周波用電子部品1における接地電位の位相は、信号電位の位相よりも接続距離が長くなる分だけ遅れてしまい、高周波信号が良好に伝送できない場合がある。
【0026】
従来の高周波線路−導波管変換器による構造では、高周波線路−導波管変換器の内部接地導体12が延設され表面に露出された部分に、高周波用電子部品1が搭載され、高周波用電子部品1の接地電位は内部接地導体12によって直接高周波線路−導波管変換器に伝送されるので、信号電位に対する遅延がほとんど生じることがなく、同一面接地導体9を変換基板15の上面に設けて接続する必要がなかった。しかしこの場合、誘電体基板6の内部接地導体12を延設し表面に露出させて、高周波用電子部品1を搭載するための搭載部を高周波線路−導波管変換器とともに一体に形成する必要があり、誘電体基板6が大型化して、金属基体3との接合において反りや割れが発生する場合があった。本発明の高周波パッケージでは、変換基板15に同一面接地導体8を形成することにより、変換基板15と高周波用電子部品1との接地の接続もワイヤーボンディングで可能とし、変換基板15の内部接地導体12を延設し表面に露出させて形成する、高周波用電子部品1の搭載部を不要として、変換基板15を小型化し金属基体3との接合における反りや割れを抑制することができる。
【0027】
また、本発明の高周波用パッケージにおいては、高周波用線路導体7と同一面接地導体8との間隔を高周波用線路導体7により伝送される高周波信号の信号波長の1/4以下にすれば、変換基板15の高周波用線路導体7と高周波用電子部品1の高周波用線路導体同士とを、および変換基板15の同一面接地導体8と高周波用電子部品1の同一面接地導体同士とをそれぞれワイヤーボンディングで接続した際、高周波用線路導体同士を接続するワイヤーと同一面接地導体同士を接続するワイヤーとの距離を高周波信号の信号波長の1/4程度以下にすることが可能になり、それぞれのワイヤーはお互いに電磁界結合して高周波伝送路を形成し、高周波信号の伝送が良好な高周波用パッケージを提供することができる。
【0028】
また、本発明の高周波用パッケージにおいては、同一面接地導体8が高周波用線路導体7の両側に配置された場合、変換基板15と高周波用電子部品1の高周波用線路導体同士を接続するワイヤーと接地導体同士を接続するワイヤーとが、お互いに結合してコプレーナ線路と同様の信号伝送原理の高周波伝送路として高周波信号を伝送し、高周波信号の伝送が良好な高周波用パッケージを提供することができる。
【0029】
また、本発明の高周波用パッケージにおいては、変換基板15を高周波用電子部品1の搭載部2を有する金属基体3に接合しているので、高周波用電子部品1は金属基体3に直接接合されることとなり、高周波用電子部品1の動作による発熱を金属基体3を通して放散することが可能になって、熱放散が良好な高周波用パッケージを提供することができる。
【0030】
そして同一面接地導体8は内部接地導体12と第1の接続導体13で接続されているので、高周波信号は、高周波用線路導体7の外周部から誘電体基板6の中央部に向かって内部接地導体12との間を伝送し、誘電体基板6の中央部側の高周波用線路導体7の端部に高周波的に結合するように設けられたスロット11を通して下面側の導波管4が接続される貫通孔5へ伝送する。そしてスロット11が設けられた内部接地導体12が枠状接地導体10と第2の接続導体14で接続されており、高周波信号は導波管4の方へ向かって伝送する。
【0031】
ここでスロット11は、通常、高周波用線路導体7と高周波的に結合するように高周波用線路導体7と直交する方向への長さ(スロット長さ)を高周波信号波長の概略1/2にすると、スロット11にスロット11中心部の磁界強度が最大になる定在波が発生し、高周波用線路導体7との磁界による結合効率が向上する。また、内部接地導体12と枠状接地導体10との距離は、誘電体基板6中の高周波信号波長の約1/4またはその奇数倍の距離にすると、スロット11から放射され誘電体基板6から導波管4に直接伝送する直接波と、誘電体基板6と導波管4との境界で反射し、内部接地導体12で再び反射して誘電体基板6と導波管4との境界へ到達した反射波の位相が同じになり、互いに強め合うのでスロット11と導波管4との結合効率が向上する。
【0032】
図2は本発明の高周波用パッケージの実施の形態の他の例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるB−BB線断面図である。図2において、20は高周波用電子部品、21は搭載部、22は金属基体、23は導波管、24は貫通孔、25は誘電体基板、26は高周波用線路導体、27は同一面接地導体、28は接続端子部、29は枠状接地導体、30はスロット、31は接続導体、32は変換基板である。
【0033】
この本発明の高周波用パッケージの例においては、上面に高周波用電子部品20の搭載部21を有する金属基体22に、搭載部21に隣接して配置された、下面側の開口に導波管23が接続される貫通孔24が形成されるとともに、貫通孔24の上面側に、誘電体基板25の上面に外周部から中央部に向かう高周波用線路導体26と高周波用線路導体26の中央部側の端部を取り囲むように同一面に配された同一面接地導体27とから成る接続端子部28が形成され、誘電体基板25の下面に高周波用線路導体26の中央部側の端部と対向するように貫通孔24の上面側の開口に合った形状の枠状接地導体29が形成され、同一面接地導体27に、高周波用線路導体26の中央部側の端部と直交するように形成されて高周波用線路導体26と高周波的に結合するスロット30が設けられ、同一面接地導体27が枠状接地導体29と接続導体31で接続された変換基板32を、接続端子部28を搭載部21側に位置させるとともに枠状接地導体29を貫通孔24の上面側の開口に合わせて接合されている。
【0034】
このような構造とすることにより、変換基板32の接地と高周波用電子部品20の接地を、ワイヤーボンディングで接続することが可能となり、従来のように誘電体基板25を延設して形成した高周波用電子部品20の搭載部を設ける必要がなく、変換基板32を小型化することが可能になり、高周波用パッケージの製造工程における変換基板32と金属基体22との熱膨張ミスマッチを小さくすることができるので、パッケージの反り、割れを防ぐことができる。
【0035】
また、変換基板32の高周波用線路導体26と高周波用電子部品20の高周波用線路導体同士とを、および変換基板32の同一面接地導体27と高周波用電子部品20の接地導体同士とをそれぞれワイヤーボンディングで接続すれば、高周波用線路導体同士の接続距離と同一面接地導体同士の接続距離をほぼ等しい距離とすることができ、両者の接続部における高周波信号の信号電位の位相と接地電位の位相に差を生じることなく伝送することが可能となって、高周波信号の良好な伝送ができるようになる。
【0036】
また、本発明の高周波用パッケージにおいては、高周波用線路導体26と同一面接地導体27との間隔を高周波用線路導体26により伝送される高周波信号の信号波長の1/4以下にすれば、変換基板32の高周波用線路導体7と高周波用電子部品20の高周波用線路導体同士とを、および変換基板32の同一面接地導体27と高周波用電子部品20の同一面接地導体同士とをそれぞれワイヤーボンディングで接続した際、高周波用線路導体同士を接続するワイヤーと同一面接地導体同士を接続するワイヤーとの距離を高周波信号の信号波長の1/4程度以下にすることが可能になり、それぞれのワイヤーはお互いに電磁界結合して高周波伝送路を形成し、高周波信号の伝送が良好な高周波用パッケージを提供することができる。
【0037】
また、本発明の高周波用パッケージにおいては、変換基板32の上面の高周波線路として高周波用線路導体26と同一面接地導体27とからなるコプレーナ線路を用いているので、変換基板32の高周波用線路導体26と高周波用電子部品20の高周波用線路導体同士とを、および同一面接地導体27と高周波用電子部品20の同一面接地導体同士とをそれぞれワイヤーボンディングで接続した際、高周波用電子部品20の同一面接地導体の接地電位は変換基板32のコプレーナ線路の同一面接地導体27にワイヤーによって直接伝送されるので、高周波用電子部品20の高周波用線路導体の信号電位の伝送に対して全く遅延がなく、高周波信号の伝送が良好な高周波用パッケージを提供することができる。
【0038】
また、本発明の高周波用パッケージにおいては、変換基板32の上面の高周波線路を導波管23に変換する際に重要な役割を果たすスロット30が変換基板32の上面に形成されている。このスロット30の長さと幅は、高周波線路を導波管23に変換する変換効率に影響し、スロット30の長さを高周波信号波長の概略1/2とすれば、スロット30にスロット30中心部の磁界強度が最大になる定在波が発生し、高周波線路との磁界による結合効率が向上する。スロット30の幅を高周波線路のインピーダンスと同じになるように形成すれば、高周波線路とスロット30とのインピーダンスミスマッチがなく、信号周波数において高周波線路との結合効率が向上する。
【0039】
また、スロット30の幅を高周波線路のインピーダンスよりも大きくなるように形成すれば、信号周波数においてインピーダンスマッチング状態からずれ、高周波線路との結合効率が若干減少するが、信号周波数近傍において周波数が変化してもインピーダンスミスマッチの位相が変化するだけで、インピーダンスミスマッチの大きさはあまり変化せず、高周波線路との結合効率が高い状態が維持されて結合するので周波数帯域が広くなる。
【0040】
また、この構成のパッケージとすることにより、スロットの寸法を外観検査することが可能となり、高周波線路−導波管変換効率が良好な高周波用パッケージを提供することができる。
【0041】
そして、スロット30で高周波線路より変換された高周波信号は、本発明の実施の形態の一例におけると同様に導波管23へと伝送する。同一面接地導体27と高周波用線路導体26と枠状接地導体29との距離は、誘電体基板25中における高周波信号波長の約1/4またはその奇数倍に設定すれば、スロット30から放射され誘電体基板25から導波管23に直接伝送する直接波と、誘電体基板25と導波管23との境界で反射し、同一面接地導体27で再び反射して誘電体基板25と導波管23との境界へ到達した反射波の位相が同じになり、互いに強め合うので、高周波信号は、効率良く変換されて導波管に伝送される。
【0042】
図3は本発明の高周波用パッケージの実施の形態のさらに他の例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるC−CC線断面図である。図3において、40は高周波用電子部品、41は第2の高周波用電子部品、42は搭載部、43は金属基体、44は導波管、45は貫通孔、46は誘電体基板、47は高周波用線路導体、48は同一面接地導体、49は接続端子部、50は枠状接地導体、51はスロット、52は透過開口、53は内部接地導体、54は第1の接続導体、55は第2の接続導体、56は変換基板である。
【0043】
この本発明の高周波用パッケージの例においては、上面に高周波用電子部品40・41の搭載部42を有する金属基体43に、搭載部42に隣接して配置された、下面側の開口に導波管44が接続される貫通孔45が形成されるとともに、貫通孔45の上面側に、誘電体基板46の上面に外周部から中央部に向かう高周波用線路導体47と高周波用線路導体47の中央部側の端部を取り囲むように同一面に配された同一面接地導体48とから成る接続端子部49が形成され、誘電体基板46の下面に高周波用線路導体47の中央部側の端部と対向するように貫通孔45の上面側の開口に合った形状の枠状接地導体50が形成され、同一面接地導体48に、高周波用線路導体47の中央部側の端部と直交するように形成されて高周波用線路導体47と高周波的に結合するスロット51が設けられ、誘電体基板46の内部の高周波用線路導体47と枠状接地導体50との間に、スロット51に対向してスロット51よりも大きな透過開口52が設けられた内部接地導体53が形成され、同一面接地導体48が内部接地導体53と第1の接続導体54で接続され、枠状接地導体50が内部接地導体53と第2の接続導体55で接続された変換基板56を、接続端子部49を搭載部42側に位置させるとともに枠状接地導体50を貫通孔45の上面側の開口に合わせて接合されている。
【0044】
このような構造とすることにより、変換基板56の接地と高周波用電子部品40・41の接地を、ワイヤーボンディングで接続することが可能となり、従来のように変換基板56の内部接地導体53を延設し、表面に露出させて形成した高周波用電子部品40・41の搭載部を設ける必要がなく、変換基板56を小型化することが可能になり、高周波用パッケージの製造工程における変換基板56と金属基体43との熱膨張ミスマッチを小さくすることができるので、パッケージの反り、割れを防ぐことができる。
【0045】
また、変換基板56の高周波用線路導体47と高周波用電子部品40の高周波用線路導体との接続距離と、変換基板56の同一面接地導体48と高周波用電子部品40の同一面接地導体との接続距離をほぼ等しい距離とすることができ、両者の接続部における高周波信号の信号電位と接地電位の位相を乱すことなく伝送することが可能となって、高周波信号の良好な伝送ができるようになる。
【0046】
この場合、高周波用線路導体47と同一面接地導体48とからなるコプレーナ線路型の高周波伝送路から、内部接地導体53と第2の接続導体55とに囲まれた誘電体導波管部が内部接地導体53によってシールドされて、誘電体導波管部における電磁界共振モードが、高周波伝送路に生じる電磁界伝送モードと分離されることとなり、高周波用線路導体47と同一面接地導体48とからなるコプレーナ線路型の高周波伝送路を伝送する高周波信号が、内部接地導体53と第2の接続導体55とに囲まれた誘電体導波管部に不要な共振を引き起こす可能性がなくなり、コプレーナ線路型の高周波伝送路から導波管への良好な変換ができるようになる。
【0047】
また、本発明の高周波用パッケージにおいては、高周波用電子部品40の上面に、高周波用電子部品40の高周波用線路導体に対応する部分に信号周波数における電磁波が通ることができない小さな開口(遮断周波数が信号周波数より高い開口)を有するシールド板を載置すれば、変換基板56の搭載領域と、高周波用電子部品41の搭載領域が高周波的にシールドされ、不要信号に対するアイソレーション特性が良好な高周波用パッケージを提供することができる。
【0048】
また、同一面接地導体を有しない第2の高周波用電子部品41を搭載する場合であっても、変換基板56と第2の高周波用部品41との間に高周波用電子部品40のような同一面接地導体を有する部品を配して、それぞれをワイヤーボンディング接続することにより、変換基板56と第2の高周波用部品41との間の高周波信号の良好な伝送ができるようになる。
【0049】
また、本発明の高周波用パッケージにおいては、高周波用線路導体47と同一面接地導体48との間隔を高周波用線路導体47により伝送される高周波信号の信号波長の1/4以下にすれば、変換基板56と高周波用電子部品40とをワイヤーボンディングで接続した際、高周波用線路導体同士を接続するワイヤーと接地導体同士を接続するワイヤーとの距離を高周波信号の信号波長の1/4程度以下にすることが可能になり、お互いに電磁界結合して高周波伝送路を形成し、高周波信号の伝送が良好な高周波用パッケージを提供することができる。
【0050】
誘電体基板6・25・46を形成する誘電体材料としては、酸化アルミニウム・窒化アルミニウム・窒化珪素・ムライト等を主成分とするセラミック材料・ガラス・あるいはガラスとセラミックフィラーとの混合物を焼成して形成されたガラスセラミック材料・エポキシ樹脂・ポリイミド樹脂・四フッ化エチレン樹脂を始めとするフッ素系樹脂等の有機樹脂系材料・有機樹脂−セラミック(ガラスも含む)複合系材料等が用いられる。
【0051】
高周波用線路導体7・26・47と同一面接地導体8・27・48と枠状接地導体10・29・50と内部接地導体12・53と第1の接続導体13・54と第2の接続導体14・55ならびに接続導体31を形成する導体材料としては、タングステン・モリブデン・金・銀・銅等を主成分とするメタライズ、あるいは金・銀・銅・アルミニウム等を主成分とする金属箔等が用いられる。
【0052】
特に、高周波用パッケージを、電子部品を収納、封止する場合は、誘電体基板6・25・46を形成する誘電体材料としては、誘電正接が小さく、かつ気密封止が可能であることが望ましい。特に望ましい誘電体材料としては、酸化アルミニウム・窒化アルミニウム・ガラスセラミック材料の群から選ばれる少なくとも1種の無機材料が挙げられる。このような硬質系材料で構成すれば、誘電正接が小さく、かつ搭載した高周波部品を気密封止することができるので、搭載した高周波部品の信頼性を高める上で好ましい。この場合、導体材料としては、誘電体材料との同時焼成が可能なメタライズ導体を用いることが、気密封止性と生産性の上で望ましい。
【0053】
金属基体3・22・43を形成する金属材料としては、鉄・コバルト・ニッケル・タングステン・モリブデン・銅等を主成分とする合金・化合物・複合材料等が用いられる。
【0054】
本発明の高周波用パッケージは以下のようにして作製される。例えば誘電体基板材料に酸化アルミニウム質焼結体を用いる場合であれば、まず酸化アルミニウム・酸化珪素・酸化マグネシウム・酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機溶剤・溶媒を添加混合してスラリー状にし、これを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法によりシート状に成形してセラミックグリーンシートを作製する。また、タングステンやモリブデン等の高融点金属・酸化アルミニウム・酸化珪素・酸化マグネシウム・酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機溶剤・溶媒を添加混合してメタライズペーストを作製する。次に、セラミックグリーンシートに、例えば打ち抜き法によりビアホール導体としての第1の接続導体13・54、第2の接続導体14・55、接続導体31を形成するための貫通孔を形成し、例えば印刷法により、その貫通孔にメタライズペーストを埋め込み、続いて高周波用線路導体7・26・47、同一面接地導体8・27・48、枠状接地導体10・29・50、内部接地導体12・53の形状にメタライズペーストを印刷する。誘電体基板6・25・46が複数の誘電体層の積層構造からなる場合には、これら導体が埋め込み・印刷されたセラミックグリーンシートを積層し、加圧して圧着し、高温(約1600℃)で焼成する。さらに、高周波用線路導体7・26・47や同一面接地導体8・27・48や枠状接地導体10・29・50等の表面に露出する導体の表面には、その後の組立てに応じてニッケルや金めっきを被着させて変換基板15・32・56とする。
【0055】
変換基板15・32・56は金属基体3・22・43の導波管4・23・44が接続される貫通孔5・24・45の上面側の開口に銀銅ろうや金錫ろう等のろう材で接合される。ろう材が銀銅ろうの場合、変換基板15・32・55と金属基体3・22・43はニッケルめっき仕上げの状態で接合するため、接合後にニッケル、金めっきを被着させて仕上げる。ろう材が金錫ろうの場合、変換基板15・32・56と金属基体3・22・43はニッケル、金めっき仕上げの状態で接合するため、金属基体接合後は特別なめっきは施さない。
【0056】
この本発明の高周波用パッケージの例においては、導波管4・23・44として方形導波管の場合を示したが、導波管4・23・44の形状は特に制約はなく、例えば円形導波管を用いてもよい。
【0057】
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変更を行なっても差し支えない。
【0058】
例えば、図1では高周波用線路導体7とスロット11とを電磁結合させるために、高周波用線路導体7の誘電体基板6の中央側の端部を開放した例を示したが、高周波用線路導体7の誘電体基板6の中央側の端部を、スロット11近傍においてビアホール導体等で内部接地導体12に短絡して、電磁結合させても良い。
【0059】
また、図2では高周波用線路導体26とスロット30とを電磁結合させるために、高周波用線路導体26の誘電体基板25の中央側の端部をスロット30に短絡した例を示したが、高周波用線路導体26の誘電体基板25の中央側の端部を、図4に示すように開放して、電磁結合させても良い。
【0060】
【発明の効果】
本発明の高周波用パッケージによれば、高周波用電子部品の搭載部に隣接して配置され、誘電体基板の上面に外周部から中央部に向かう高周波用線路導体とこの高周波用線路導体に近接して配置された同一面接地導体とから成る接続端子部が形成されるので、変換基板と高周波用電子部品の高周波用線路導体同士および同一面接地導体同士をそれぞれワイヤーボンディングで接続すれば、高周波用線路導体同士の接続距離と同一面接地導体同士の接続距離を概略同程度にすることが可能になり、変換基板と高周波用電子部品との接続部における高周波信号と接地電位の位相が遅延することなく、信号の伝送が良好な高周波用パッケージを提供することができる。
【0061】
また、本発明の高周波パッケージによれば、高周波電子部品搭載部と変換基板を分割することができるので、変換基板を小型化することが可能になり、基板と金属基体との熱膨張率の差による応力を減らすことができてパッケージの反り、割れを防ぐことができる。
【0062】
また、本発明の高周波用パッケージによれば、内部接地導体と第2の接続導体とに囲まれた誘電体導波管部が、内部接地導体によって上面の高周波用線路導体部に生じる高周波電磁界よりシールドされる。たとえば高周波用線路導体部では高周波用線路導体を周回する磁界が発生するが、この磁界の一部は、誘電体導波管部における共振モードの1つであるTMモードの磁界と一致しており、これら2つの磁界を内部接地導体でシールドすることにより、誘電体導波管部に不要な共振を引き起こす可能性が減って導波管への良好な変換ができるようになる。
【0063】
また、本発明の高周波用パッケージによれば、高周波用線路導体と同一面接地導体との間隔が高周波用線路導体により伝送される高周波信号の信号波長の1/4以下であるときには、前記変換基板と前記高周波用電子部品の高周波用線路導体同士および同一面接地導体同士をそれぞれワイヤーボンディングで接続した際、高周波用線路導体同士を接続するワイヤーと同一面接地導体同士を接続するワイヤーとの距離を高周波信号の信号波長の1/4程度以下にすることが可能になり、それぞれのワイヤーはお互いに電磁界結合して高周波伝送路を形成し、高周波信号の伝送が良好な高周波用パッケージを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高周波用パッケージの実施の形態の一例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるA−AA線断面図である。
【図2】本発明の高周波用パッケージの実施の形態の他の例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるB−BB線断面図である。
【図3】本発明の高周波用パッケージの実施の形態の他の例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるC−CC線断面図である。
【図4】本発明の高周波用配線パッケージの変換基板の高周波線路導体の形態の他の例を示す平面図である。
【図5】従来の高周波線路−導波管変換器の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1・20・40・41・・高周波用電子部品
2・21・42・・・・搭載部
3・22・43・・・・金属基体
4・23・44・・・・導波管
5・24・45・・・・貫通孔
6・25・46・・・・誘電体基板
7・26・47・・・・高周波用線路導体
8・27・48・・・・同一面接地導体
9・28・49・・・・接続端子部
10・29・50・・・・枠状接地導体
11・30・51・・・・スロット
12・53・・・・・・内部接地導体
13・54・・・・・・第1の接続導体
14・55・・・・・・第2の接地導体
15・32・56・・・・変換基板
31・・・・・・・・接続導体
52・・・・・・・・透過開口

Claims (4)

  1. 上下面間に導波管となる貫通孔が形成され、上面の前記貫通孔開口に隣接させて高周波用電子部品の搭載部が設けられた金属基体と、
    前記貫通孔開口を塞ぐように設置された誘電体基板の上面に設けられ、前記搭載部側外周部から中央部に向けて形成された高周波用線路導体と、該高周波用線路導体に近接させて形成された同一面接地導体と、前記誘電体基板の内部に設けられ、前記高周波用線路導体の前記中央部側端部に対向する位置に、前記高周波用線路導体と高周波的に結合するスロットを有する内部接地導体と、前記誘電体基板の下面に設けられ、前記スロットに対向する位置に、前記貫通孔開口と内側開口が対応するように形成され、前記貫通孔開口周囲に接合された枠状接地導体と、前記同一面接地導体および前記内部接地導体を接続する第1の接続導体と、前記枠状接地導体および前期内部接地導体を接続する第2の接続導体とを備える変換基板と
    を具備する高周波用パッケージ。
  2. 上下面間に導波管となる貫通孔が形成され、上面の前記貫通孔開口に隣接させて高周波用電子部品の搭載部が設けられた金属基体と、
    前記貫通孔開口を塞ぐように設置された誘電体基板の上面に設けられ、前記搭載部側外周部から中央部に向けて形成された高周波用線路導体と、該高周波用線路導体に近接させて前記高周波用線路導体を取り囲むように形成されるとともに、前記高周波用線路導体の前記中央部側の端部両側に前記高周波用線路導体と直交するように設けられ、前記高周波用線路導体と高周波的に結合するスロットを有する同一面接地導体と、前記誘電体基板の下面に設けられ、前記高周波用線路導体の前記中央部側端部に対向する位置に、前記貫通孔開口と内側開口が対応するように形成され、前記貫通孔開口周囲に接合された枠状接地導体と、前記同一面接地導体および前記枠状接地導体を接続する接続導体とを備える変換基板と
    を具備する高周波用パッケージ。
  3. 上下面間に導波管となる貫通孔が形成され、上面の前記貫通孔開口に隣接させて高周波用電子部品の搭載部が設けられた金属基体と、
    前記貫通孔開口を塞ぐように設置された誘電体基板の上面に設けられ、前記搭載部側外周部から中央部に向けて形成された高周波用線路導体と、該高周波用線路導体に近接させて前記高周波用線路導体を取り囲むように形成されるとともに、前記高周波用線路導体の前記中央部側の端部両側に前記高周波用線路導体と直交するように設けられ、前記高周波用線路導体と高周波的に結合するスロットを有する同一面接地導体と、前記誘電体基板の下面に設けられ、前記高周波用線路導体の前記中央部側端部に対向する位置に、前記貫通孔開口と内側開口が対応するように形成され、前記貫通孔開口周囲に接合された枠状接地導体と、前記誘電体基板の内部に設けられ、前記スロットに対向する位置に、前記スロットよりも大きな透過開口を有する内部接地導体と、前記同一面接地導体および前記内部接地導体を接続する第1の接続導体と、前記枠状接地導体および前記内部接地導体を接続する第2の接続導体とを備える変換基板と
    を具備する高周波用パッケージ。
  4. 前記高周波用線路導体と前記同一面接地導体との間隔が前記高周波用線路導体により伝送される高周波信号の信号波長の1/4以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の高周波用パッケージ。
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