JP4002506B2 - クリーンルームの洗浄滅菌システム及び洗浄滅菌方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はクリーンルームの洗浄滅菌を行う洗浄滅菌システム及びその方法に関し、更に詳しくは、例えば液体飲料の製造或いは充填包装処理が行われるクリーンルーム内に殺菌、洗浄液を噴射或いは噴霧してそのクリーンルーム内を洗浄滅菌するシステム及びそのような洗浄滅菌方法、更には、そのようなシステムの配管の残液防止及び殺菌構造並びに方法に関する。
【0002】
【従来技術】
近年、ミネラルウォーター、茶、コーヒー等種々のペットボトル入り飲料が製造されている。これら飲料の充填の際には殺菌するためにホットパック充填が使われることが多いが、最近では充填物をフィルタ滅菌後、クリーンルーム内で常温充填することも行われている。クリーンルーム内で内容物をペットボトルに充填し、キャップすることにより内容物を加熱せず充填できることから加熱による中味の劣化や風味の変化、加熱コストを低減させることができるという利点を有する。しかしながら、クリーンルーム内に複雑な構造の充填機やキャップをつける装置(以下キャッパという。)を設置する必要があることからこれら装置の微生物汚染を防ぐために定期的に洗浄、殺菌を行う必要がある。この作業は従来は人間が手作業で洗浄液、殺菌液を装置に吹き付け、滅菌水(リンス液)で洗浄することにより行われていた。そのため作業者の健康面、作業効率や再現性等の面で問題があった。これらの問題等を解決するため、飲料充填システム内のクリーンルーム内の洗浄、殺菌の自動化が試みられてきたが、洗浄剤、殺菌剤を用いるシステムでの自動洗浄、殺菌システムとしては成功例はない。
【0003】
クリーンルームの洗浄、殺菌の自動化が困難な最大の理由の一つはクリーンルーム内では常に上方から下方に向かって無菌空気が流れており、上部の殺菌、洗浄液とリンス用の滅菌水を通す配管の内部若しくは外部に菌が付着、増殖し、それが落下すると、下の飲料などのタンクやボトルに飛び込んで汚染するという問題があるためである。特に最上部にある配管の外側の周辺(以下外周という。)については下方からの薬液散布で一時的には殺菌できるものの、次の薬剤散布までの間の微生物の繁殖を防止することができず、配管外周部の微生物汚染を防止する方法の開発が求められていた。
【0004】
解決方法としては、配管内部に薬液を満たして殺菌状態にしておくという方法も考えられるが、この場合、液が落下すること(いわゆる液だれ)により、充填物が汚染する恐れや配管が傷む、配管に沈殿が付着して洗浄効率が悪くなる、リンス水が溜まった部分に菌が繁殖しやすくなる等の問題があった。また、この場合でも管の内部は殺菌或いは滅菌できるものの、菌が付着した管の外周表面は殺菌或いは滅菌することはできない。したがって、上部の配管の外周表面の殺菌方法の開発も求められていた。
【0005】
また、上部配管のノズル先端部分の殺菌も難しく、リンス用の滅菌水を散布した後その部分で微生物が増殖し、汚染した液体が落下してペットボトルやタンクに混入するおそれがある。そこでクリーンルーム内の配管のノズルを殺菌する方法の開発も求められていた。またこの配管の周辺部分を滅菌できる方法を開発することにより、殺菌、洗浄を自動化もしくは半自動化できることが期待され、クリーンルームの洗浄、殺菌作業の自動化システムの開発が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる要望に基づいて成されたものであって、その目的は、クリーンルームの洗浄滅菌方法及びシステムを提供することである。
本発明の他の目的は、クリーンルーム内への殺菌、洗浄液の散布を行う配管の少なくとも一部を二重構造とし、殺菌、洗浄液の散布の後内側管と外側間との間に蒸気を通して配管を加熱、殺菌することにより水分、細菌の残留を防止する洗浄滅菌方法及びシステムを提供することである。
本発明の別の目的は、クリーンルーム用洗浄滅菌システムにおける配管の内外に付着する残液を無くして殺菌を行う配管の残液防止及び殺菌構造を提供することである。
本発明の更に別の目的は、配管及び前記配管に取りつけられた複数のノズルを介してクリーンルームに殺菌、洗浄液を発泡効率の差を少なくして発泡させて噴射する方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、クリーンルームの洗浄滅菌システムにおいて、前記クリーンルーム内に殺菌、洗浄液及びリンス液を供給する配管と、前記配管の所定の位置に取りつけられ、前記クリーンルーム内に殺菌、洗浄液及びリンス液を噴射する少なくとも一つのノズルと、を備え、前記配管の少なくとも一部の配管を、内側管及びその内側管の周方向の少なくとも一部を囲む外側管を有する二重構造とし、前記内側管と前記外側管との間に蒸気を通して前記内側管内と、少なくとも前記外側管の外周とを乾燥、殺菌できるようにしたことを特徴とする洗浄滅菌システムが提供される。
この洗浄滅菌システムによれば、クリーンルームの洗浄、殺菌処理を行い、クリーンルーム内の配管内外でのその後の水分の残留、細菌の繁殖を防止できる。
上記システムにおいて、前記配管を複数段に上下方向に異なる高さで配置し、少なくとも最上段の前記配管を前記二重構造としてもよい。また、前記配管の端部において前記内側管及び前記外側管に取り付けられた取り付け部材にノズルを取り付け、前記内側管と外側管との間の蒸気が前記取り付け部材に十分接触するようにして、配管の熱をノズルに伝達することにより、ノズルの温度を上昇させ乾燥状態に保つようにしてもよい。更に、前記配管が継ぎ目なし構造であってもよい。
【0008】
請求項5に記載の発明では、クリーンルームの洗浄滅菌方法において、前記クリーンルーム内に殺菌、洗浄液及びリンス液を供給する配管であって、少なくとも一部の配管が、内側管及びその内側管の周方向の少なくとも一部を囲む外側管を有する二重構造になった配管と、前記配管の所定の位置に取りつけられ、前記クリーンルーム内に殺菌、洗浄液及びリンス液を噴射する少なくとも一つのノズルと、を使用し、前記配管及び前記ノズルを介して前記クリーンルーム内に前記殺菌、洗浄液、リンス液及び無菌ガスの順で時間をずらして噴射し、その後、前記内側管と前記外側管との間に蒸気を通して前記内側管内の乾燥及び殺菌並びに少なくとも前記外側管の外周の乾燥、殺菌を行うことを特徴とする洗浄滅菌方法が提供される。
この洗浄滅菌方法によれば、クリーンルームの洗浄、殺菌処理を行い、クリーンルーム内の配管内外でのその後の水分の残留、細菌の繁殖を防止できる。
上記洗浄滅菌方法において、前記クリーンルーム内への殺菌、洗浄液の噴射に際し、前記殺菌、洗浄液中に無菌ガスを添加して発泡させて噴射してもよい。また、前記配管には、前記ノズルが設置されている区域の両側から無菌ガスを導入することによりその領域内の前記ノズルからの発泡効率の差を少なくしてもよい。
更に、上記洗浄滅菌方法において、前記配管内への殺菌、洗浄液の供給に先立って、前記二重構造の配管の前記内側管と外側管との間に蒸気を流して乾燥、殺菌するようにしてもよく、この場合、前記二重構造の配管の前記内側管と外側管との間に蒸気を流した後冷却ガスを流して冷却してもよい。
【0010】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例について、液体飲料の充填設備用のクリーンルーム(以下CRと呼ぶ)の洗浄滅菌システムとして説明する。
図1ないし図3において、飲料充填設備用の三つのCR1ないしCR3が示され、それらは公知の方法により外部と周壁6により隔てられかつ互いにも隔壁7により隔てられている。CR1内には容器を洗浄する洗浄及びリンスするリンサー1が配置され、CR2内にはリンサーで洗浄された容器内に飲料を充填する飲料充填装置3が配置され、CR3内には容器に蓋をするキャッパー5が配置されているが、本発明はリンサー、飲料充填装置及びキャッパーの発明ではないのでそれらの構造及び動作の説明は省略する。また、CR用の洗浄滅菌システムは各CRについて基本構造が同じであるので以下ではCR1用及びCR2用の洗浄滅菌システムについて説明する。
【0011】
図1ないし図4において、CR1用の洗浄滅菌システム10は、CR1内の上下方向に隔てた位置で洗浄液及び殺菌液を噴射又は噴霧して散布するための上段、中段及び下段の配管11、12及び13を備えている。図1は上段の配管11及び31並びにそれに取り付けられたノズル21及び41の平面配置を示し、図2は中段の配管12及び32並びにそれに取り付けられたノズル22及び42の平面配置を示し、図3は下段の配管13及び33並びにそれに取り付けられたノズル23及び43の平面配置を示す。上段の配管11の平面的な配置位置は図1に示されるようになっていて、配管11の先端及び/又は途中には洗浄液、殺菌液等を噴射又は噴霧するノズル21が取りつけられ、ノズルの配置は図1及び図4に示されるようになっている。また、中段の配管12の平面的な配置位置は図2に示されるようになっていて、配管12の先端及び/又は途中には洗浄液、殺菌液等を噴射又は噴霧するノズル22が取りつけられ、ノズルの配置は図2及び図4に示されるようになっている。更に、下段の配管13の平面的な配置位置は図3に示されるようになっていて、配管13の先端及び/又は途中には洗浄液、殺菌液等を噴射又は噴霧するノズル23が取りつけられ、ノズルの配置は図3及び図4に示されるようになっている。
【0012】
図1ないし図3及び図5において、CR2用の洗浄滅菌システム30は、CR2内の上下方向に隔てた位置で洗浄液及び殺菌液を噴射又は噴霧して散布するための上段、中段及び下段の配管31、32及び33を備えている。上段の配管31の平面的な配置位置は図1に示されるようになっていて、配管31の先端及び/又は途中には洗浄液、殺菌液等を噴射又は噴霧するノズル41が取りつけられ、ノズルの配置は図1及び図5に示されるようになっている。また、中段の配管32の平面的な配置位置は図2に示されるようになっていて、配管32の先端及び/又は途中には洗浄液、殺菌液等を噴射又は噴霧するノズル42が取りつけられ、ノズルの配置は図2及び図5に示されるようになっている。更に、下段の配管33の平面的な配置位置は図3に示されるようになっていて、配管33の先端及び/又は途中には洗浄液、殺菌液等を噴射又は噴霧するノズル43が取りつけられ、ノズルの配置は図3及び図5に示されるようになっている。
【0013】
図1において、前記配管11ないし13及び31ないし33のうち、本実施例に示す本実施形態では、上段の配管11及び31の配管であって、CR1及びCR2内に位置する部分が図6及び図7に例示される二重管構造になっているが、それ以外の配管は全て一重の構造である。二重構造は、図7[A]に示されるように、内側管111の外周全体を外側管112が囲む構造でも、或いは図7[B]に示されるように内側管111の外周の一部(この例では半周)を外側管113が囲む構造でもよい。内側管111と外側管112又は113との間の管路は蒸気供給管15と接続され、その管路内に図示しない蒸気供給源から蒸気をまた図示しない無菌(又は滅菌)空気(ガス)供給源から無菌(又は滅菌)空気(ガス)を選択的に供給できるようになっている。上記二重構造の管11及び31へのノズル21及び41のそれぞれの取り付けは、図8に示されるように、配管の末端部において内側管111及び外側管112又は113の端部に取付け部材115を溶接等により接合し、その取付け部材115を介してノズル21又は41を取りつける。ノズル21及び41は公知の構造のものでよいので、詳細な説明は省略する。ノズルもステンレス鋼製のものを用いることにより熱効率がよく、加温効果が高いことからノズル部分においても十分な殺菌効果を得ることができる。配管11及び31の末端には、更に、内側管と外側管との間の管路内に送られた蒸気を排出する通路を設ける必要がある。この実施形態では、蒸気の流れが取付け部材115に接触して取付け部材を効率良く加熱できるように、排出管接続用の管116を外側管112又は113の末端の位置に溶接等により取りつけてある。より詳しくは、管116の内面のうち配管の末端側の部分を取付け部材115のフランジ部の上面(図8で見て)と略面一にして接続することによって、内側管111と外側管112又は113との間の管路内を流れる蒸気が取付け部材に十分に接触してその取付け部材を加熱し、ノズルの温度を上昇させて乾燥状態を保つことができるようにする。上記二重構造の配管の材質としては腐食を防止するためにステンレス鋼が好ましく、具体的には継ぎ目の無いサニタリー仕様のものを用いるのが望ましい。しかし、継ぎ目のない他の材質の管も使用することができる。二重配管は蒸気の高温高圧に耐える材質のもので熱伝導度が高いものであれば使用できる。
【0014】
洗浄滅菌システム10の中段の配管12は、図4に示されるように、CR1内ではそれらを画成する側壁及び(又は隔壁)に沿って上下に伸びる部分12aと、上方の位置で横方向に伸びる部分12bとを有し、それらの配管には複数のノズル22が上下に隔てて或いは横方向に隔てて取りつけられている。また、洗浄滅菌システム30の中段の配管32は、図5に示されるように、CR2内ではそれらを画成する側壁及び(又は隔壁)に沿って上下に伸びる部分32aと、上方の位置で横方向に伸びる部分32bとを有し、それらの配管には複数のノズル42が上下に隔てて或いは横方向に隔てて取りつけられている。これら中段及び下段の配管の材料としても、ステンレス鋼のような腐食し難い材質が好ましく、具体的には継ぎ目の無いサニタリー仕様のものを用いるのが望ましい。しかし、継ぎ目のない他の材質の管も使用することもできる。
【0015】
二重構造の配管11及び31の内側管と外側管との間の管路は、前記のように蒸気供給源に接続可能なだけでなく、図示しないバルブを介して無菌空気の供給源とも接続可能になっていて、その管路内に無菌空気をも供給できるようになっている。更に、上記二重構造の配管の内側管111及びその他の配管12、13、32、33はCR1及びCR2の外部において供給管16に接続され、その供給管は図示しないバルブを介して無菌水の供給源に接続されている。そして供給管16にはバルブを介して洗浄、殺菌剤の供給源(何れも図示せず)に接続可能になっており、かつバルブを介して無菌空気の供給源(何れも図示せず)にも接続可能になっている。
1本の配管に複数のノズルが取りつけられている構造においては、図9に示されるように、一度に同時に殺菌、洗浄液を散布する区域Aを定め、その区域内にあるノズルを間に挟んで配管の両側から無菌空気を供給して殺菌、洗浄液の発泡効率に差が生じないようする。すなわち、複数のノズル22、23、42又は43が取り付けられている配管12、13、32又は33には、一度に同時に殺菌、洗浄液を散布する区域Aを決め、その区域の両端部において配管に無菌空気の供給管17を接続し、その供給管を図示しないバルブを介して無菌空気供給源に接続する。このようにすることによって、その区域内に存在するノズルから洗浄、殺菌液を散布する場合、その区域の両側の空気供給管から無菌空気を配管内に供給し、洗浄、殺菌剤を発泡させた状態でノズルから殺菌液を散布する。このように所望の区域内にある配管内に両側から無菌空気を供給することにより殺菌液の発泡を均質化でき発泡効率を上げかつ均一化できる。
【0016】
次に上記洗浄滅菌システムの動作について、CR1用の洗浄滅菌システム動作を例にして説明するが、CR2の洗浄滅菌システムの動作も同じであるからその説明は省略する。
まず、上段の配管11の蒸気供給管から内側管111と外側管112との間の管路内に蒸気供給源から蒸気送って内側管111を加熱し、内側管内を殺菌する。その後、内側管111と外側管112との間に無菌空気又は無菌ガスを図示しない無菌空気の供給源から供給して配管11を冷却する。
次に、上段の二重構造の配管11、31の内側管内及び中段及び下段の一重構造の配管12、13及び32、33内に無菌水を供給してその配管内を無菌水で満たす。その後、まず下段の配管13内に濃縮した殺菌、洗浄液を供給すると共に配管内に無菌空気を供給して殺菌、洗浄液を発泡させた状態でノズルから殺菌液を散布する。下段の配管からの殺菌、洗浄液の散布が完了した後、中段の配管12内に濃縮した殺菌、洗浄液を供給すると共に配管内に無菌空気を供給して殺菌液を発泡させた状態でノズルから殺菌、洗浄液を散布する。その後、11の配管11の内側管111内に殺菌、洗浄液を供給すると共に配管内に無菌空気を供給して殺菌液を発泡させた状態でノズルから殺菌液を散布する。上記の殺菌、洗浄液を発泡させ散布する場合は、前述のように、予め散布する区域を分け、その区域の両端から配管に無菌空気を送って発泡効率の均一化を図る。
【0017】
CR1内に殺菌液の散布が完了した後、殺菌剤の効果保持のため所定の時間待機し、その後、全ての配管11(下段の配管11の場合は内側管)、12及び13内に無菌水を供給して各ノズルから無菌水を散布し、CR1内の殺菌液を洗い流す。その後、全ての配管11(下段の配管11の場合は内側管)、12及び13内に無菌空気を供給して各ノズルから配管内及びノズル内に残存している水分を吹き飛ばす。最後に、上段の配管11の内側管111と外側管との間に蒸気を流して配管11及びその配管に取りつけられているノズルを加熱、殺菌する。配管11を蒸気で加熱すると、内側管が加熱せられてその中が乾燥され、また内側管の外周及び(又は)外側管112の外周も加熱されてその外周面に付着する水分も乾燥され、更には、ノズルも加熱されてノズルに付着する水分も乾燥される。これで一連の洗浄殺菌動作は終了する。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば次のような効果を奏することが可能である。
(イ)CR内の配管の内部及び外周部分の殺菌が可能で、下部の充填物に雑菌が混入して汚染することを防止することができる。
(ロ)CR内の洗浄殺菌作業を半自動化又は自動化することが可能となる。
(ハ)配管の末端部分へのノズル取り付け部にパッキンを使用しないのでノズルへの熱伝導効率がよくなり、ノズルの十分な加熱効果が得られる。
(ニ)サニタリー仕様の管を使用することにより、CR内で継ぎ目を作らずに2本だけで2重管をつくることができる。また研磨できるので表面を滑らかにできこれにより菌が付着しにくくなるという効果も得られ、高温高圧にも耐えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄滅菌システムを備えた飲料充填設備用のクリーンルームの概略平面図であって、上段の配管及びそれに取り付けられたノズルの配置を示す図である。
【図2】図1に示すクリーンルームの概略平面図であって、中段の配管及びそれに取り付けられたノズルの配置を示す図である。
【図3】図1に示すクリーンルームの概略平面図であって、下段の配管及びそれに取り付けられたノズルの配置を示す図である。
【図4】図1ないし図3に示すクリーンルームCR1内の配管及びそれに取り付けられたノズルの配置を示す図である。
【図5】図1ないし図3に示すクリーンルームCR2内の配管及びそれに取り付けられたノズルの配置を示す図である。
【図6】二重構造の配管の例を示す平面図である。
【図7】二重構造の配管の例を示す拡大横断面図である。
【図8】上段の配管へのノズルの取付状態を示す拡大断面図である。
【図9】配管への無菌空気の供給方法を説明する図である。
【符号の説明】
10、30 洗浄滅菌システム
11、12、13、31、32、33 配管
21、22、23、41、42、43 ノズル
15 蒸気供給管
16 供給管
CR1、CR2 クリーンルーム
Claims (9)
- クリーンルームの洗浄滅菌システムにおいて、
前記クリーンルーム内に殺菌、洗浄液及びリンス液を供給する配管と、
前記配管の所定の位置に取りつけられ、前記クリーンルーム内に殺菌、洗浄液及びリンス液を噴射する少なくとも一つのノズルと、を備え、
前記配管の少なくとも一部の配管を、内側管及びその内側管の周方向の少なくとも一部を囲む外側管を有する二重構造とし、前記内側管と前記外側管との間に蒸気を通して前記内側管内と、少なくとも前記外側管の外周とを乾燥、殺菌できるようにしたことを特徴とする洗浄滅菌システム。 - 請求項1に記載のクリーンルームの洗浄滅菌システムにおいて、
前記配管を複数段に上下方向に異なる高さで配置し、少なくとも最上段の前記配管を前記二重構造とする洗浄滅菌システム。 - 請求項1又は2に記載のクリーンルームの洗浄滅菌システムにおいて、
前記配管の端部において前記内側管及び前記外側管に取り付けられた取り付け部材にノズルを取り付け、前記内側管と外側管との間の蒸気が前記取り付け部材に十分接触するようにして、配管の熱をノズルに伝達することにより、ノズルの温度を上昇させ乾燥状態に保つことを特徴とする洗浄滅菌システム。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載のクリーンルームの洗浄滅菌システムにおいて、
前記配管が継ぎ目なし構造であることを特徴とする洗浄滅菌システム。 - クリーンルームの洗浄滅菌方法において、
前記クリーンルーム内に殺菌、洗浄液及びリンス液を供給する配管であって、少なくとも一部の配管が、内側管及びその内側管の周方向の少なくとも一部を囲む外側管を有する二重構造になった配管と、前記配管の所定の位置に取りつけられ、前記クリーンルーム内に殺菌、洗浄液及びリンス液を噴射する少なくとも一つのノズルと、を使用し、
前記配管及び前記ノズルを介して前記クリーンルーム内に前記殺菌、洗浄液、リンス液及び無菌ガスの順で時間をずらして噴射し、
その後、前記内側管と前記外側管との間に蒸気を通して前記内側管内の乾燥及び殺菌並びに少なくとも前記外側管の外周の乾燥、殺菌を行うことを特徴とする洗浄滅菌方法。 - 請求項5に記載のクリーンルームの洗浄滅菌方法において、
前記クリーンルーム内への殺菌、洗浄液の噴射に際し、前記殺菌、洗浄液中に無菌ガスを添加して発泡させて噴射することを特徴とする洗浄滅菌方法。 - 請求項6に記載のクリーンルームの洗浄滅菌方法において、
前記配管には、前記ノズルが設置されている区域の両側から無菌ガスを導入することによりその領域内の前記ノズルからの発泡効率の差を少なくすることを特徴とする洗浄滅菌方法。 - 請求項5ないし7のいずれかに記載のクリーンルームの洗浄滅菌方法において、
前記配管内への殺菌、洗浄液の供給に先立って、前記二重構造の配管の前記内側管と外側管との間に蒸気を流して乾燥、殺菌することを特徴とする洗浄滅菌方法。 - 請求項8に記載のクリーンルームの洗浄滅菌方法において、
前記二重構造の配管の前記内側管と外側管との間に蒸気を流した後冷却ガスを流して冷却することを特徴とする洗浄滅菌方法。
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