JP4001535B2 - 切粉分離装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、切粉分離装置にかかわり、さらに詳しくは、工作機械で使用されるクーラントを浄化する切粉分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のものとして、従来、磁性体を用いた切粉回収器は、非磁性体の容器の中に永久磁石を封入した構成を有している。クーラントの浄化は、この切粉回収器をクーラントタンク内の流路中に設置しておき、クーラント中の鉄系の切粉をその表面に吸着させることによってなされている。しかしながら、一度吸着した切粉は吸着されたままであるので、次第に吸着した切粉の層が厚くなり、吸着性能が低下する。このため、定期的にクーラントタンクより引き上げ、人手による清掃が必要である。
【0003】
清掃は磁性体によって吸着された切粉を磁力に逆らい、無理矢理に引き剥がす必要があるため、非常に手間がかかり、しかも鋭利な鉄粉による切り傷を伴う危険な仕事であり、切粉やスラッジなどを完全に取り除くことが困難である。そして、スラッジも切粉と一緒に吸着されているため、その清掃仕事はかなり汚れ仕事でもある。
【0004】
改善策として、磁性体が棒状のものからなり、清掃の際に棒状磁性体をスクレーパの溝に嵌め、棒状磁性体を引っ張ることで、棒状磁性体に付着した切粉を削ぎ落とすようした装置が提供されている(例えば特許文献1を参照)。この切粉分離装置では、棒状磁性体をビニル樹脂のチューブで覆い、磁性体が折れても作業者を怪我させないようにすると共に、スクレーパの溝にゴム板を配置して、ゴム板によって切粉の削ぎ落としを行なわせて、ビニル樹脂チューブの損傷を最小にしている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−100039号公報 (第2頁〜第4頁、図3〜図6)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、後者の切粉分離装置は、磁力に抗して、磁性体を引っ張らなければならないため、切粉の削ぎ落としにかなりの労力を必要とする。細かな切粉まで除去しようとすると、磁性体と溝との間隔を小さくしなければならず、そうすると、ビニル樹脂チューブが損傷する。このため、ビニル樹脂チューブの表面に付着したままの細かな切粉は手作業で除去しなければならず、かなりの労力が必要である。
【0007】
そこで、本発明の目的は、クーラントタンクのサイズにかかわりなく、切粉の捕集を効率よく行なえるとともに、切粉の削ぎ落としに労力を必要とすることなく、細かな切粉まで除去を簡単に行なうことができる切粉分離装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された切粉分離装置は、クーラントタンクと該クーラントタンクに対して着脱可能な切粉回収器とを備えた切粉分離装置において、切粉回収器が、磁性体と、磁性体を移動可能に収容する非磁性材からなるケーシングと、磁性体の移動路上に位置してケーシングの外部に配設された非磁性材からなる仕切り部材と、仕切り部材の両側に位置してケーシング内部に形成される吸着位置と退避位置との間の移動を磁性体になさせるために磁性体とケーシングとの間に配設された磁性体移動機構とを備えていると共に、クーラントタンクが、切粉回収器のケーシングを差し込む開口を備え、開口が周囲に突出部を備え、切粉回収器が突出部を覆ってこれに載る蓋部を備え、蓋部が磁性体の移動方向に沿って移動可能にかつ所定の移動位置で固定可能に前記ケーシングに保持されていることにより、前記の課題を解決するものである。
【0009】
請求項2に記載された切粉分離装置は、請求項1に記載された切粉分離装置の構成に加えて、切粉回収器が複数からなり、切粉回収器の各々がクーラントタンク内に磁性体の高さを異ならせて配置されていることにより、前記の課題をさらに解決するものである。
【0010】
【作用】
請求項1に記載された切粉分離装置は、クーラントタンクと該クーラントタンクに対して着脱可能な切粉回収器とを備えた切粉分離装置において、前記切粉回収器が、磁性体と、該磁性体を移動可能に収容する非磁性材からなるケーシングと、前記磁性体の移動路上に位置して前記ケーシングの外部に配設された非磁性材からなる仕切り部材と、該仕切り部材の両側に位置して前記ケーシング内部に形成される吸着位置と退避位置との間の移動を前記磁性体になさせるために前記磁性体と前記ケーシングとの間に配設された磁性体移動機構とを備えていると共に、前記クーラントタンクが、前記切粉回収器のケーシングを差し込む開口を備え、該開口が周囲に突出部を備え、前記切粉回収器が前記突出部を覆ってこれに載る蓋部を備え、該蓋部が前記磁性体の移動方向に沿って移動可能にかつ所定の移動位置で固定可能に前記ケーシングに保持されていることにより、磁性体を吸着位置に配置して切粉回収器をクーラントタンクに装着すると、切粉が磁性体によって吸着され、切粉回収器をクーラントタンクから取り出し、磁性体を退避位置に向かって移動させると、切粉が仕切り部材によって堰止められ、磁性体が退避位置に移動すると、堰止められていた切粉がケーシングから脱落する。
【0011】
さらに、切粉回収器をクーラントタンクの開口に差し込み、蓋部を突出部に載せるだけで、クーラントタンクへの切粉回収器の装着を行なえ、単に切粉回収器を引き上げるだけで、クーラントタンクからの離脱を行なえ、切粉回収器をクーラントタンクに装着すると、蓋部が開口を外部から閉塞し、切粉やスラッジなどが外部からクーラントタンク内部に侵入しない。そして、蓋部を移動させ、蓋部と磁性体との距離を変えることによって、クーラントタンクのサイズにかかわりなく、切粉の捕集を効率よく行なえる位置に磁性体の配置を行なえる。
【0012】
請求項は、請求項1に記載の切粉分離装置の作用に加えて、切粉回収器が複数からなり、切粉回収器の各々が前記クーラントタンク内に磁性体の高さを異ならせて配置されているため、磁性体の吸着面積が大きくなり、より大きな切粉除去効果を得られる。
【0013】
【発明の実施の態様】
以下、図面を参照して、本発明の切粉分離装置の実施の形態を説明する。
【0014】
図1〜図6は本発明の切粉分離装置のある実施の形態を示している。この切粉分離装置は、図1に示すように、クーラントタンク10と切粉回収器20とを具備している。
【0015】
クーラントタンク10はタンク本体11を備えている。タンク本体11は、直方体の形態をなすもので、内部に隔壁12設けられている。クーラントタンク10の内部には隔壁12によってクーラント流路Fが形成されている。隔壁12の一端には流路開口13が設けられ、クーラント流路Fを接続している。流入口14がこのクーラント流路の一端に位置してタンク本体11に設けられている。また、クーラントを汲み上げるポンプ15がクーラント流路の他端に位置してタンク本体11に設けられている。クーラント流入口14は工作機械のクーラント出口に、ポンプ15の吐出口は工作機械クーラント入り口それぞれに接続されている。なお、図示されていないが、クーラント流路Fには大きな切粉にするフィルターが配置されている。
【0016】
切粉回収器20は流路開口13とポンプ15との間に差し込まれている。差し込み部は、図4に示すように、タンク本体11の上面壁16にある開口17を含んでいる。開口17は切粉回収器20の断面よりも大きくかつこれに対応して角形に形成されている。開口17の周囲には突出部18が設けられている。突出部18は、垂直方向に延びる平行平面壁からなっており、下端をタンク本体11の上面壁16に結合されている。
【0017】
切粉回収器20は、図2に示すように、ケーシング21を備えている。ケーシング21は、下端を閉塞された中空箱形の形態をなすもので、アルミニウムのような非磁性材料の板材などを溶接組立することによって作られている。幅はタンク本体11と隔壁12との幅にほぼ近い。ケーシング21の上端開口の周囲にはフランジが形成されている。カバー22が、フランジに載せられ、ボルト23によってフランジに締結されている。把手24がカバー22の外表面に溶接固定されている。
【0018】
ケーシング21の内部には、図3および図4に示すように、一対の磁性体25が収容されている。これらの磁性体25は前後面を露出させてケース26にかん合かつ固定されている。
【0019】
磁性体25は永久磁石からなっている。永久磁石25はケース26の脚を支持板27にボルト締結され、ケース26および支持板27と一緒にケーシング21の最下部である吸着位置とこの吸着位置の上部となる退避位置との間をケーシング21の内部にて移動することができる。移動は引き手28を含む磁性体移動機構によってなされている。引き手28は、棒材をコ字形に形成したもので、下端を支持板27に結合されている。上部はカバー22にある孔を貫通してケーシング21の外部に延びている。
【0020】
仕切り部材29が、ケーシング21における磁性体25の上部位置に、いいかえれば、吸着位置と退避位置との間に配置されている。この仕切り部材29は、開口をもつ平板状のもので、ケーシング21の外側面に嵌合されていると共に、これに溶接固定されている。
【0021】
蓋部31は、図5に示すように、下方が開放された浅い箱形の形態をなす蓋本体32を備えている。蓋本体32の上壁には開口が設けられている。突壁33がこの開口を挟んで本体上壁に設けられている。蓋部31は、突壁33をケーシング21の側壁に対面させて、蓋本体32の上壁にある開口をケーシング21に嵌合されている。ボルト34がこれらの突壁33の間に配置されている。突壁33は、ボルト34のナットを回転することによってケーシング21を挟着し、反対方向に回転することによってケーシング21から離間する。
【0022】
この切粉回収器20は、前述のように、図1に示すクーラントタンク10のタンク本体11の開口17に差し込まれる。差し込む際に、蓋部31のボルト34を緩め、蓋部31を上下させ、図2に示す蓋部31とケーシング21の下端との間の距離Hを調整する、つまりタンク本体11の底部と磁性体25との間の距離を決定して、ボルト34を締め付ける。たとえば蓋部31は磁性体25がクーラント流Fの下部付近に位置するように調整される。
【0023】
切粉回収器20がクーラントタンク10の開口17に差し込まれると、切粉回収器20の蓋部31はこれを構成する蓋本体32の上壁が突出部18の上端に載ると共に、側壁が突出部18の周囲に配置され、開口17および突出部18を閉塞し、タンク本体11の内部を外部空間に対してシールする。
【0024】
ポンプ15が作動すると、工作機械から排出されたクーラントは、クーラント流入口14からタンク本体11に入り、隔壁12の流路開口13を通って、隔壁12の反対側に導かれ、ポンプ15によって工作機械に帰還する。クーラント流に含まれている切粉は、スラッジと一緒に、切粉回収器20の磁性体25の磁力によって吸着位置に吸着され、浄化される。
【0025】
あらかじめ定められた時間が経過したら、切粉回収器20をクーラントタンク10から取り出し、切粉を除去する。
【0026】
切粉回収器20の蓋部31にあるボルト34を緩め、蓋部31を上昇させ、把手24をつかんで切粉回収器20をタンク本体11から引き上げたあと、切粉回収器20を切粉容器などに搬送する。このとき、磁性体25が仕切り部材29の下方の吸着位置にあるため、切粉はケーシング21における仕切り部材29の下方に付着している。引き手28を引き上げると、磁性体25が仕切り部材29の上方にある退避位置に向かって移動する。移動を始めると、切粉は磁性体25と一緒に移動する。磁性体25の上部が仕切り部材29の上方に移動すると、磁性体25の上部に吸着されていた切粉は、スラッジと一緒に仕切り部材29によって堰止められる。磁性体25の上部がさらに上方へ移動すると、堰止められた切粉およびスラッジは磁性体25による吸着力を失い、しかもケーシング21および仕切り部材29が非磁性材料からなっているため切粉容器に落下する。磁性体25が仕切り部材29の上方に移動するにつれて、これらが繰り返され、吸着位置に付着する切粉がスラッジと一緒につぎつぎとケーシング21から切粉容器に脱落する。磁性体25がケーシング21の上端に移動すると、切粉に作用する磁力がなくなり、切粉およびスラッジのほとんどがケーシング21から切粉容器に落下する。
【0027】
磁性体25が退避位置に完全に移動したら、ケーシング21の切粉およびスラッジの残存付着状態に応じて、たとえば高圧空気でこれらを吹き飛ばして、切粉回収器20をタンク本体11に再装着する。
【0028】
このように、本発明による切粉分離装置は、切粉回収器20をクーラントタンク10から引き出し、引き手28を引き上げるだけで、切粉およびスラッジを廃棄することができ、作業を簡単に、かつ手を汚すことなく行なえるため、作業者は危険な汚れ仕事より開放され、しかも切粉の廃棄作業に手間がかからず、短い周期で廃棄作業をおこなっても負担にならない。このため、切粉回収器20に過剰に切粉を堆積するまで切粉廃棄作業を延ばすことがなくなり、そこでクーラントタンク10のタンク本体11の内部に堆積する切粉およびスラッジが減少し、タンク本体11の掃除頻度も低減する。そして、この磁性体移動機構は、構造が簡単であるため、低コストで製造することができ、信頼性も高い
【0029】
さらに、クーラントタンク10に対する切粉回収器20の設置方法がタンク本体11の上面壁16からの釣り下げ式となっており、蓋部31がケーシング21に移動可能に取り付けられ、蓋部31をケーシング上で移動することによって、タンク本体21の内部における磁性体25の位置を変更できるので、切粉の捕集を最適に行なえる位置に磁性体25を配置することができる。たとえばクーラント流Fの上部に磁性体25を配置して、上部に含まれる切粉、とくに小さな切粉を確実に吸着させるようにすることもできる。こうすることによって、小さな切粉がクーラントタンク10を通過しなくなり、タンク本体11の内部の切粉を最小にすることができ、タンク本体11の掃除を減らすことができる。そして、蓋部31をケーシング上で移動することによって、深さが異なる他のクーラントタンクに対しても、このような切粉回収器20の取り付けを行なえるため、切粉回収器20の共用化および管理の簡易化を行なえる。
【0030】
さらに、切粉回収器20は単に蓋部31をクーラントタンク10の開口17に嵌めるだけでクーラントタンク10に保持されるため、クーラントタンク10への取り付けが簡単である。そして、取り付けると、蓋部31がクーラントタンク10の開口17および突出部18を囲みかつシールするため、長期間使用しても、外部からの切粉や異物がクーラントタンクのタンク本体11の内部に侵入しない。このため、切粉回収器20の吸着効果が長期にわたって持続する。
【0031】
図6〜図8は本発明の切粉分離装置の他の実施の形態を示している。
【0032】
この切粉分離装置は、クーラントタンクと切粉回収器とからなっているが、切粉回収器は同一構成をもつ複数の切粉回収器たとえば個の切粉回収器からなっている。
【0033】
各々の切粉回収器20は、図6に示すように、ケーシング21を備えている。ケーシング21は、アルミニウムのような非磁性材からなるもので、上下端を閉塞された中空円筒形の形態を有している。直径は図1〜図5に関連して説明した切粉回収器20のケーシング21の対角線長さよりも小さい。
【0034】
ケーシング21の内部には磁性体25が収容されている。磁性体25は円筒形の永久磁石からなっていて、図6に示すケーシング21の最下部である吸着位置と該吸着位置の上部である退避位置との間を移動することができる。磁性体25は引き手28からなる磁性体移動機構に結合されている。引き手28はロッド36とノブ37とを有している。ロッド36は下端を磁性体25に合かつ固定されている。ロッド36の上部は蓋部31にある開口を貫通しており、ノブ37はロッドの貫通端に合かつ固定されている。ノブ37を引き上げることによって、磁性体25は図6に示すケーシング21の最下部である吸着位置と該吸着位置の上部である退避位置との間を移動することができる。
【0035】
仕切り部材29が磁性体25の上部に位置して、つまり吸着位置と退避位置との間に位置してケーシング21の外側に配置されている。この仕切り部材29は、図に示すように、表面がフラットな円板状のもので、中心孔をケーシング21に合されかつこれに溶接固定されている。
【0036】
蓋部31は、下方が開放され、上部が上壁によって閉塞された浅い箱形の形態をなす蓋本体32を備えている。蓋本体32は上壁にある開口をケーシング21に嵌合されている。本体の上壁には四つの突壁33が設けられている。これらの突壁33は、図7に示すように、ケーシング21の周面に対面していると共に、ケーシング21の中心軸に関して等間隔配置されている。帯体38が突壁33の外側に嵌められている。帯体38は一部開放されたリングの形態をなすもので、シャフト39をある方向に回転させると、帯体内径を縮小させて、突壁33をケーシング21の周壁に押し付け、反対方向に回転させると、帯体内径を拡大させて、突壁33をケーシング21から離間させるものからなっている。
【0037】
この切粉回収器20はクーラントタンクに組み込まれる。クーラントタンクは図1に示すクーラントタンクと同様に構成されている。しかし、クーラントタンクにおけるこの切粉回収器20の差し込み部は切粉回収器20のケーシング21断面積よりも大きなサイズの円形開口と開口の周囲にある円筒壁からなる突出部を備えている。このような差し込み部が、個、隔壁におけるポンプ側通路を横断して等間隔に配置されている。
【0038】
個の切粉回収器20は、帯体38を緩め、一番目の切粉回収器20、三番目の切粉回収器20および五番目の切粉回収器20はケーシング下端と蓋部31の上面壁下面との距離Hが長く、二番目の切粉回収器20および四番目の切粉回収器20の距離Hが短くなるように調整される。
【0039】
クーラントタンクに対する取り付けは、一番目の切粉回収器20と五番目の切粉回収器20を最外側の円形開口に、三番目の切粉回収器20を中央の円形開口に、二番目の切粉回収器20と四番目の切粉回収器20をこれらの間にある円形開口に嵌めることによってなされる。切粉回収器20が装着されると、各々の磁性体25は交互に高さが異なった状態でクーラントタンクに配置される。そして、蓋本体32の上壁は突出部の上端に圧着され、蓋本体32の側面壁が突出部の周囲に位置し、円形開口および円筒壁を覆う。切粉回収器20はこれによって位置決めをなされ、クーラントタンクの内部空間は外部空間から遮断される。
【0040】
ポンプが作動すると、工作機械から排出されたクーラントはクーラント流入口からタンク本体に入り、隔壁の流路開口を通って、隔壁の反対側に導かれ、ポンプを通って工作機械に帰還する。クーラントに含まれている切粉は、スラッジと一緒に、各々の切粉回収器20の磁性体25の磁力によってケーシング21の周面に吸着される。切粉およびスラッジは、仕切り部材29があるため、各々の切粉回収器20の仕切り部材29の下方にある吸着位置のみに付着する。
【0041】
ある時間が経過したら、各々の切粉回収器20をクーラントタンクから取り出し、切粉およびスラッジを除去する。取り出しは、ボルト39を緩め、蓋部31を引き上げ、把手24をつかんで切粉回収器20をタンク本体から引き抜き、切粉容器などに搬送することによってなされる。切粉の除去は、引き手28を引いて、磁性体25を仕切り部材29の上方にある退避位置に移動させることによってなされる。移動がなされると、切粉は磁性体25と一緒に移動し、スラッジと一緒に仕切り部材29によって堰止められる。磁性体25が仕切り部材29のさらに上方に移動すると、堰止められていた切粉およびスラッジは、磁性体25による吸着力を失い、ケーシング21および仕切り部材29が非磁性材料からなっているため、切粉容器に落下する。磁性体25がケーシング21の上端まで移動すると、ほとんどの切粉はスラッジと一緒に切粉容器に落下する。落下したら、切粉回収器20に付着していた残余の切粉およびスラッジを高圧空気などによって吹き飛ばし、各々の切粉回収器20をタンク本体11に再装着する。
【0042】
このような切粉回収器20を備える切粉分離装置も、図1〜図5に関連して説明した切粉分離装置と同様に、切粉廃棄作業が作業者の負担にならず、吸着部に過剰に切粉を堆積するまで作業を延ばすことがなくなるため、クーラントタンク10のタンク本体11の内部に堆積する切粉およびスラッジが減少して、タンク本体11の掃除頻度を低減することができ、蓋部31をケーシング上で移動することによって、タンク本体11の内部における磁性体25の位置を変更できるので、切粉の捕集を最適に行なえる位置に磁性体25を配置することができ、そして、クーラントタンク10への切粉回収器20の装着が簡単であり、蓋部31がクーラントタンク10の差し込み部を囲みかつシールするため、長期間使用しても、切粉回収器20の吸着効果が長期にわたって持続する。
【0043】
以上に加えて、この切粉分離装置は、数多くの切粉回収器20を設置して、吸着表面積を増大しているため、高い吸着効果を得ることができる。また、切粉回収器20の設置高さを個別に変化させているため、垂直方向の磁場範囲を広げることができ、より効率的なクーラントの清浄化を行なえる。
【0044】
また、各々の切粉回収器20の外形形状がコンパクトであるため、限られた設置場所でも設置することができ、しかも一個当たりの重量を軽減することができる。
【0045】
なお、以上述べた図1〜図5に示す切粉分離装置において、切粉回収器20は一個のみがクーラントタンク10に組み込まれているが、必要に応じて、クーラントの流れ方向に複数個配置し、前後の切粉回収器20の位置をずらしてタンク本体11に組み込んで、切粉吸着がより完全に行なわれるようにしてもよい。
【0046】
また、図6〜図8に示す切粉分離装置において、切粉回収器20をより複雑に多数配置して、吸着面積をより大きくしてもよい。
【0047】
また、図6〜図8に示す切粉分離装置において、切粉回収器20は一列のみがクーラントタンク10に組み込まれているが、必要に応じて、クーラントの流れ方向に複数列配置し、前後の切粉回収器20の位置をずらしてタンク本体11に組み込んで、切粉の吸着がより完全に行なわれるようにしてもよい。たとえば千鳥に配置して、吸着効果をさらに増大させてもよい。切粉回収器20の数が増えても、個々の切粉回収器20からの切粉除去作業が簡単であるため、作業者の労力負担が小さい。この場合、さらに、クーラントの流れを反らす邪魔板を切粉回収器20列の間に配置して、クーラントの流れ方向が変わるごとに、クーラント流が切粉回収器20に当たるようにしてもよい。
【0048】
また、双方の切粉分離装置において、仕切り部材29はケーシング21と別部材からなっているが、必要に応じて、ケーシング21と一体に形成してもよい。
【0049】
また、双方の切粉分離装置において、磁性体25の移動は手動によってなされているが、電動機あるいは動力シリンダのようなアクチュエータを含む機構によってこれを行なうようにしてもよい。この場合磁性体25が電磁石からなっていてもよく、そうすることによって、退避位置の長さをより小さくすることができる。
【0050】
また、磁性体25の吸着位置をケーシング21の最下部に設定しているが、より高い位置にするなど、ケーシング21の高さ方向の任意の位置に設定してもよい。
【0051】
【発明の効果】
請求項1に記載された切粉分離装置によれば、クーラントタンクと該クーラントタンクに対して着脱可能な切粉回収器とを備えた切粉分離装置において、前記切粉回収器が、磁性体と、該磁性体を移動可能に収容する非磁性材からなるケーシングと、前記磁性体の移動路上に位置して前記ケーシングの外部に配設された非磁性材からなる仕切り部材と、該仕切り部材の両側に位置して前記ケーシング内部に形成される吸着位置と退避位置との間の移動を前記磁性体になさせるために前記磁性体と前記ケーシングとの間に配設された磁性体移動機構とを備えていると共に、前記クーラントタンクが、前記切粉回収器のケーシングを差し込む開口を備え、該開口が周囲に突出部を備え、前記切粉回収器が前記突出部を覆ってこれに載る蓋部を備え、該蓋部が前記磁性体の移動方向に沿って移動可能にかつ 所定の移動位置で固定可能に前記ケーシングに保持されているので、磁性体を吸着位置に配置して切粉回収器をクーラントタンクに装着すると、切粉が磁性体によって吸着され、切粉回収器をクーラントタンクから取り出し、磁性体を退避位置に向かって移動させると、切粉が仕切り部材によって堰止められ、磁性体を退避位置に移動させると、堰止められていた切粉がケーシングから脱落するため、いいかえれば、単に磁性体を移動させるだけで、切粉を切粉回収器から落下させることができるため、切粉の削ぎ落としという手間のかかる作業を必要としない。このため、作業者の労力負担が小さくなり、短い周期で切粉廃棄作業をおこなうことができる。
【0052】
さらに、切粉回収器を開口に差し込み、蓋部を突出部に載せるだけでクーラントタンクへの切粉回収器の装着を行なえ、単に切粉回収器を引き上げるだけでクーラントタンクからの離脱を行なえるため、クーラントタンクに対する着脱を簡単に行なえ、切粉回収器をクーラントタンクに装着すると、蓋部が開口を外部から閉塞し、切粉やスラッジなどが外部からクーラントタンク内部に侵入しないようにするため、吸着性能を長期にわたって維持することができる。そして、蓋部を移動させると、蓋部と磁性体との距離が変わり、クーラントタンクのサイズにかかわりなく、切粉の捕集を効率よく行なえる位置に磁性体の配置を行なえるため、クーラントに含まれる切粉の捕集を確実に行なえ、しかも、切粉回収器の共用化および管理の簡易化を行なうことができる。
【0053】
請求項2に記載された切粉分離装置は、請求項1に記載された切粉分離装置が奏する効果に加えて、切粉回収器が複数からなり、切粉回収器の各々が前記クーラントタンク内に磁性体の高さを異ならせて配置され、磁性体の吸着面積を大きくし、より大きな切粉除去効果を得られるようにしているため、切粉の除去をより確実に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の切粉分離装置のある実施の形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す切粉分離装置を構成する切粉回収器の斜視図である。
【図3】図2に示す切粉回収器の一部を破断された正面図である。
【図4】図2に示す切粉回収器の側面図である。
【図5】図2に示す切粉回収器の蓋部まわりの拡大断面図である。
【図6】本発明の切粉分離装置の他の実施の形態における切粉回収器の一部を破断された正面図である。
【図7】図6に示す切粉回収器の平面図である。
【図8】図6の6−6線に沿う拡大横断面図である。
【符号の説明】
10 クーラントタンク
20 切粉回収器
21 ケーシング
25 磁性体
28 (磁性体移動機構の一部を構成する)引き手
29 仕切り部材

Claims (2)

  1. クーラントタンクと該クーラントタンクに対して着脱可能な切粉回収器とを備えた切粉分離装置において、
    前記切粉回収器が、磁性体と、該磁性体を移動可能に収容する非磁性材からなるケーシングと、前記磁性体の移動路上に位置して前記ケーシングの外部に配設された非磁性材からなる仕切り部材と、該仕切り部材の両側に位置して前記ケーシング内部に形成される吸着位置と退避位置との間の移動を前記磁性体になさせるために前記磁性体と前記ケーシングとの間に配設された磁性体移動機構とを備えていると共に、
    前記クーラントタンクが、前記切粉回収器のケーシングを差し込む開口を備え、該開口が周囲に突出部を備え、前記切粉回収器が前記突出部を覆ってこれに載る蓋部を備え、該蓋部が前記磁性体の移動方向に沿って移動可能にかつ所定の移動位置で固定可能に前記ケーシングに保持されていることを特徴とする切粉分離装置。
  2. 前記切粉回収器が複数からなり、前記切粉回収器の各々が前記クーラントタンク内に前記磁性体の高さを異ならせて配置されている請求項1に記載の切粉分離装置。
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