JP2003225524A - オイルミスト除去装置 - Google Patents

オイルミスト除去装置

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JP2003225524A
JP2003225524A JP2002064918A JP2002064918A JP2003225524A JP 2003225524 A JP2003225524 A JP 2003225524A JP 2002064918 A JP2002064918 A JP 2002064918A JP 2002064918 A JP2002064918 A JP 2002064918A JP 2003225524 A JP2003225524 A JP 2003225524A
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Japan
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filter
cage
oil mist
oil
case
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JP2002064918A
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English (en)
Inventor
Kinichi Shima
欣一 嶋
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Showa Denki Co Ltd
Original Assignee
Showa Denki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気導入管を吸込口から外すことなく、また
建屋壁等に近接して設置されても、入側フィルタ交換時
の作業性の飛躍的な改善が図られること。 【解決手段】 オイルミストを最初に捕捉する面状入側
フィルタ13は、フィルタケース3Bに設けたガイドレ
ール15,15に沿って側方へ出し入れ可能なフィルタ
ケージ10に収納される。そのフィルタケージ10の前
面中心部分に衝突板17が取りつけられ、この衝突板に
よって落とされたダストを収容するダスト受け18が前
方へ張り出して一体的に設けられる。フィルタケース3
Bの側面には、衝突板17と一体のフィルタケージ10
の出し入れ部分を覆うサイドカバーがあり、これを外せ
ばフィルタの交換を簡単に行うことができる。このフィ
ルタケージ10にはダスト受け18が一体化されてお
り、捕集油に切削粉等が混入するのを可及的に少なくし
ておくことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオイルミスト除去装
置に係り、詳しくは、機械加工作業場などで発生する油
煙を吸引し、複数段のフィルタ構造によってオイルミス
トを順次に捕捉することにより、空気の浄化を図ること
ができるようにしたオイルミストの除去装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】工場などで発生する塵埃や油煙を除去す
るために用いられているオイルミスト除去装置は、例え
ば特開平10−216437号公報に記載されているよ
うに、羽根車の回転によって吸引した空気をフィルタに
通し、浮遊するオイルミストや微細な切削屑などのダス
トを捕捉するようにしている。
【0003】吸引空気は羽根車の上流側に位置する第一
フィルタ、羽根車の下流側の第二フィルタ、吐出口直前
の第三フィルタ等で順次濾過されて大気中へ放出され
る。しかし、各フィルタはオイルミストや塵埃が多量に
付着すると目詰まりするので、定期的に交換する必要が
ある。なお、これらのフィルタとしては、通常ある一定
の厚みのある不織布や多重構造の繊維質フィルタ等が使
用される。
【0004】このようなオイルミスト除去装置は、羽根
車および電動機を格納しているファンケースと、上流側
でこれに一体化されたフィルタケースとを備える。空気
導入管に連なるフィルタケースには面板状の入側フィル
タが、大気への排気用吐出口を持ったファンケースには
円筒状の出側フィルタが格納され、前者は側方へ後者は
後方へ引き出して交換することができるようになってい
る。
【0005】このようなフィルタ取付構造を採用してお
けば、壁際に配備されたり工作機械直上の高い位置に設
置されることの多いこの種の装置でのフィルタ交換作業
が極めて容易となる。従って、フィルタケースにはサイ
ドカバーが、ファンケースにはリヤカバーが取りつけら
れ、手軽な位置からケースを開くことができるようにな
っている。このようにしておくことにより、入側フィル
タを前方へ抜くという交換作業に必要となるフロントカ
バーの開放に欠かせない空気導入管の取り外し作業や、
梯子を掛けるなどして高いところへ登りフィルタを上方
へ引き出すといった負担の大きい作業が回避される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、吸引空気に
は微細な切削屑が混入しているが、これがフィルタに付
着すると、目詰まりの進行を早める。そのため、入側フ
ィルタの前面には衝突板が設けられ、空気の流れの勢い
で衝突するダストを予めはたき落とすことができるよう
にしている。この衝突板の面積は入側フィルタの前面面
積よりも小さいので、空気の流れは衝突板の周囲からフ
ィルタに進入することができる。なお、落下したダスト
はフィルタケースの底部に溜まることになる。
【0007】一方、衝突板を越えた空気に伴われるオイ
ルミストは、そのかなり部分が入側フィルタで捕捉され
る。そのオイルミストはフィルタを伝ってゆっくりと流
下するが、これがやはりフィルタケースの底部に溜ま
る。このようにして滞留するオイルミストには上記した
ダストが混入することになるので、排油パイプを詰まら
せたり、捕集油を廃棄するときダストを分離するなどの
事後処理に手間を掛けなければならなくなる。
【0008】また、入側フィルタを支持すると共にサイ
ドカバーを開いて引き出すときの案内として機能するガ
イドレールにもダストが積もることが多く、フィルタ交
換のたびにフィルタケース内の清掃が余儀なくされる。
また、フィルタからの油切れは概してよくないために下
部が膨潤し、入側フィルタ引き出し時に油垂れが生じや
すく、工作機械やその周辺の床を汚すといったことが多
くなる問題がある。
【0009】本発明は上記の問題に鑑みなされたもの
で、その目的は、空気導入管を吸込口から外す必要がな
く、建屋壁等に近接して設置されていても入側フィルタ
交換時の作業性の飛躍的な改善が図られること、空気か
ら分離したダストがフィルタケース内に散在するのを防
いで、排油の際のパイプの目詰まりを回避したり、ケー
ス内清掃の負担を軽減できることを実現したオイルミス
ト除去装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、オイルミスト
を含んだ空気をファンケース内の羽根車の回転によって
略水平方向へ吸引し、空気導入管に連なりファンケース
の上流側に位置するフィルタケース内に配置の面状入側
フィルタによってオイルミストを一次的に捕集し、羽根
車室を経てファンケース後部に導入された空気から出側
フィルタによって残存オイルミストを二次的に除去し、
吸引空気からオイルミストを捕捉して浄化できるように
したオイルミスト除去装置に適用される。その特徴とす
るところは、図1を参照して、面状入側フィルタ13
は、フィルタケース3Bに設けた左右へ延びるガイドレ
ール15,15に沿って側方へ出し入れすることができ
るフィルタケージ10に収納される。そのフィルタケー
ジ10の前面中心部分には衝突板17が取りつけられる
と共に、その衝突板によって落下したダストを収容する
ダスト受け18がケージ前面下部から前方へ張り出して
一体的に設けられる。そして、フィルタケース3Bの側
面には、衝突板17やダスト受け18と一体となったフ
ィルタケージ10の出し入れ部分を覆うサイドカバー1
6,16(図2を参照)が設けられていることである。
【0011】図8に示すように、フィルタケージ10の
面状入側フィルタ収納部の下面には下方へ膨らむ凹み4
0が形成され、その凹みの底部にオイル抜き孔41が設
けられる。
【0012】図1に示すように、面状入側フィルタ13
は多層フィルタ構造であり、その中間部分に油滴を流下
させるための菱形スペースネット35が介在される。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、入側フィルタに流入す
る空気から予めダストを衝突板で除去した際に、そのダ
ストをダスト受けに貯めておくことができる。このボッ
クスは入側フィルタの上流側に位置しており、捕集され
たオイルミストの油滴が混入することはないので、捕集
油を廃棄するための処理が簡素化される。ダストがフィ
ルタケース内に散在することも抑えられ、ケース内の清
掃負担が軽減されるだけでなく、入側フィルタを収納し
たフィルタケージの交換操作も常時円滑なものとなる。
【0014】ガイドレールに沿って側方へフィルタを引
き出すことができ、建屋壁面近くなど邪魔にならない箇
所に設置することも可能となる。装置が大型である場合
には特にフィルタ交換の利便性が高くなる。それゆえ
に、工場建屋の壁面に接近して設置しておくこともで
き、本装置のレイアウトの自由度が大きくなる。
【0015】フィルタケージの入側フィルタ収納部下面
に凹みを設けこれにオイル抜き孔を形成しておくなら、
フィルタケージからの油切れがよくなり、ケージ下面を
伝う油滴や拡がる油膜によるフィルタ交換時の油汚染を
可及的に少なくすることができる。
【0016】入側フィルタを多層構造としその中間部分
に菱形スペースネットが介在されていると、フィルタ内
で成長した油滴をネットに移して付着させ、菱形経路を
利用してその流落を助長させることができる。この入側
フィルタでの捕集作用が高まれば出側フィルタでの濾過
性能の向上や交換頻度の低減も図られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るオイルミス
ト除去装置を、その実施の形態を示した図面に基づいて
詳細に説明する。図1は、水平な回転軸を有するパドル
ファン形式の遠心式羽根車1とその上流側と下流側に設
置された複数のフィルタを備えるオイルミスト除去装置
2の縦断面図である。
【0018】この装置のケーシング3は、大きく分けて
前後二つのケース3A,3Bから成り立っている。ケー
ス3Aはファンケースであり、羽根車1とそれを駆動す
る電動機4、二次デミスタ5、出側フィルタ6および吐
出口7を備え、羽根車室1Rと濾過室6Rと電動機収容
空間兼浄化空気通路4Rに画成されている。ケース3B
はケース3Aの上流側に位置し、前後方向にボルト8,
8で締結されたフィルタケースである。これは吸込口
9、フィルタケージ10および一次デミスタ11を備
え、ダスト除去空間17R、濾過空間10R、捕集油滴
下空間11Rが軸方向に並んでいる。
【0019】このような構造により、蛇腹式ダクト等の
空気導入管12を介して取り込まれた空気は、ファンケ
ース3A内の羽根車1の回転によって略水平方向へ吸引
される。その流れからはフィルタケース内に配置の面状
入側フィルタ13によってオイルミストが一次的に捕集
され、羽根車室1Rを経てファンケース3Aの後部に至
った空気からは横置きの筒状出側フィルタ6によって残
存オイルミストが二次的に除去され、吸引空気からオイ
ルミストを捕捉して浄化できるようになっている。
【0020】面状入側フィルタ13はポリエステル繊維
等からなる不織布であり、何枚もがフィルタケースに設
けた左右へ延びるガイドレール15,15に沿って側方
へ出し入れすることができるフィルタケージ10に収納
されている。そのガイドレール15は例えば段付き断面
のサッシュのようなものであり、フィルタケージは後述
する箱形の籠体をなしている。なお、フィルタケース3
Bは側面開放形式となっているので、それを閉止してお
くためのサイドカバー16,16が図2に示すように左
右に取りつけられる。
【0021】図1に戻って、そのフィルタケージ10の
前面中心部分には、空気の流れに伴って導入されたダス
トをはたき落とすための衝突板17がステー17aを介
して取りつけられている。そして、その下方には衝突板
によって落下したダストを収容するボックス状のダスト
受け18が設けられる。このボックスはケージ前面下部
から前方へ張り出しており、フィルタケージと一体的に
形成されている。フィルタケージ10は、後述する図8
に示すように、トップシーリング10tおよびサイドウ
オール10sと一体のフロントパネル10f、サイドウ
オール後縁部に抜き差し可能に装着されるリヤパネル1
0rおよび上記したダスト受け18とでもって、入側フ
ィルタ13(図1を参照)をホールドする一つの籠体を
形成している。
【0022】もう少し詳しく述べると、フィルタケース
3Bは図3に示したように、幾つかの箱の組み合わせの
ような形態となっている。これは、図4に示すフロント
ボディ21と図5に示すリヤボディ22および図6に示
した二つのサイドカバー16からなる。サイドカバーは
図3に示したクランプ金具23を解けば取り外すことが
できるが、フロントボディ21とリヤボディ22とは、
溶接などによって図7のように一体化するように組み立
られる。
【0023】このフィルタケース3Bは図10に示すよ
うに、入側フィルタ13を収納したフィルタケージ10
を格納するものであるが、それを簡単に出し入れするこ
とができるように配慮される。すなわち、図4に示すよ
うに、フロントボディ21には上下に各一本のガイドレ
ール15a,15bが固定される。レール15aは図1
0に示したようにフィルタケージ10の前面上縁を案内
し、レール15bはダスト受け18の前面下縁を乗載で
きるように配置される。なお、図4中の丸い開口は吸込
口9であり、その下方の傾斜したプレートは吸引空気か
ら離脱した切削粉をダスト受け18(図1を参照)へ誘
導するための案内板24である。
【0024】リヤボディ22にも、図5に示すようにガ
イドレール15c,15dが設けられる。レール15c
は図10に示したようにフィルタケージ10の背面上縁
を案内し、レール15dはダスト受けの背面下縁すなわ
ちフィルタケージの下縁を乗載できるように配置され
る。このリヤボディ22を上記したフロントボディ21
と図7に示したように一体化させると、ガイドレール1
5a〜15dによって囲繞される部分がフィルタケージ
挿脱用開口25を形成することになる。なお、図5中の
26はファンケース3Aへ空気を送るための丸い開口で
ある。
【0025】図1に示したように、フィルタケース3B
にはフィルタケージ10を収納する位置の背後に一次デ
ミスタ11を設置できる捕集油滴下空間11Rが確保さ
れている。このデミスタはファンケース3Aに備えられ
た二次デミスタ5と同じく、成長油滴の下流側への飛散
を抑制して出側フィルタでの濾過負担を大幅に軽減して
おこうとするためのものである。その構造は、例えば多
数のアルミ線27を上下方向にして並べ、前後から金網
28を当てて適宜の箇所を針金で一体に括りつけ略マッ
ト状にしたものである。流れ方向に重なる密集したアル
ミ線は飛来した油滴を捕捉し、上下に延びるアルミ線を
伝って油滴をフィルタケース3Bの下部へ導びくように
なっている。
【0026】一次デミスタ11は面状入側フィルタ13
と略同じサイズの前面面積を備えており、フィルタケー
ジ10の背面部を案内する図5に示すガイドレール15
c,15dを後方へ張り出して乗載桟29c,29dを
形成させ、これに載せるようにしておけば、リヤボディ
22は部品点数の少ないシンプルな構造としておくこと
ができる。なお、各乗載桟29の後縁には突起30aが
設けられ、リヤボディ22のサイドウオール22aの内
面にもフック30bを取りつけておけば、デミスタ11
の後方への位置ずれが阻止され、フィルタ・デミスタ構
造体の安定が図られる。
【0027】図6は左右一対のサイドカバー16を示し
ている。これは図10のようにしてフィルタケージ10
をフィルタケース3Bに入れた後に、そのフィルタケー
スの気密を保っておくための蓋である。これは必ずしも
左右なければならないというものでないが、対にしてお
けばいずれが壁に面しようとも他方を使用できることは
言うまでもない。このカバーは蝶番を用いて例えば観音
開き構造としてもよいが、この例ではクランプ金具23
(図3を参照)を使用してカバー全体を取り外すことが
できるようにしている。
【0028】なお、クランプ金具23による固縛を解放
したときカバーが直ちに脱落しないように、図6のごと
くフィルタケース側に突出する爪体31が設けられる。
そのため、図5に示すように、リヤボディ22のサイド
ウオール22aには挿入孔32が形成され、図2のよう
に係合させることができる。この爪体31があれば、サ
イドカバー16をフィルタケース3Bにあてがうときの
位置決め操作を助けることも述べるまでもない。なお、
このサイドカバー16はフィルタケース3Bを密閉して
おく必要のあることから、図6に示すように、パッキン
材33a,33bがカバー内周部に嵌め込まれている。
【0029】次に、図8および図9を参照して、入側フ
ィルタを収納するフィルタケージ10について述べる。
入側フィルタは図1に示したように面状をなした多層フ
ィルタ構造である。そのフィルタの一つひとつはポリエ
ステル繊維のマット34であり、例えば前後各二層のフ
ィルタマットの間に油滴を流下させると共に、前二層で
捕捉し凝集させた油滴を後二層に移らせないようにする
ための菱形スペースネット35が介在されている。
【0030】このような面状入側フィルタ13を収納す
るフィルタケージ10は、図8に示すように、その前後
が前述したフロントパネル10fとリヤパネル10rで
形成される。いずれも例えば金属製パネルであるが、フ
ロントパネルは格子状に桟を備えて空気流入用の開口3
6を持ち、リヤパネルも格子状の空気流出用の開口37
を有して面状入側フィルタを押さえるように機能する。
このリヤパネル10rは、フロントパネル10fに一体
のサイドウオール10sの後縁部に抜き差し可能に装着
される。すなわち、サイドウオール10sの後縁部には
図9に示した曲げ部38が形成され、図8のように隙間
39に上から落とし込むことができるようになってい
る。このようにすることによって、リヤパネルで入側フ
ィルタを押さえつつ空気の流通を図り、面状入側フィル
タの安定が保たれる。
【0031】こうして面状入側フィルタをホールドする
ことができるフィルタケージ10には、面状入側フィル
タ収納部の下面に下方へ膨らむ凹み40が形成され、こ
の凹みの底部にオイル抜き孔41が設けられる。この凹
みの存在によりフィルタケージ10がフィルタケース3
Bから引き出しにくくなるのを回避するため、図7に示
したごとくリヤボディ22のサイドウオール22aに
は、そのフロントボディ21との境界近くに切欠き部4
2が形成される(図1も参照)。
【0032】このようなオイル抜き孔41を設けておく
と、フィルタケージ10からの油切れが極めてよくな
る。フィルタケージをフィルタケース3Bから引き出そ
うとしたとき、ケージ下面を伝う油滴や拡がる油膜の量
を少なくしておくことができ、従ってフィルタ交換時の
油汚染が可及的に抑えられる。図8の例では三箇所設け
られているがその数は適宜選択することができる。いず
れにしても横一列に配置しておけば切欠き部42(図7
を参照)の幅を最小限にとどめられる。因みに、その切
欠き部に小さなゴムプレートを貼着するなどしておけば
(図示せず)、引き出し時の油どりスクレーパとして機
能させ、油飛散をより一層少なくすることができる。
【0033】このように構成されたオイルミスト除去装
置によれば、以下のようにして組み立て、空気を流して
その浄化を図ることができる。まず図7のように一体化
されたフィルタケース3Bは図1に示したファンケース
3Aに、図示しないパッキンを挟んでボルト締結され
る。ファンケース3Aのフロントプレート43にボルト
8が溶接等によって予め固定されており、そのねじ部を
図7に示した締結孔44に挿通し、ガイドレール15a
〜15dで囲まれたフィルタケージ挿脱用開口25から
手を入れるなどして、ナットを掛ければよい。
【0034】フィルタケース3Bにはフィルタケージ挿
脱用開口25から一次デミスタ11(図1を参照)が入
られ、それをガイドレール15c,15dの乗載桟29
c,29dに載せる。それを突起30aとフック30b
に当たるまで下流側へ押しつけ、その前面部分に前抜け
防止用の適数本の棒材45を立てる。棒材は上端を乗載
桟29cの孔に下方から深く挿入した後に下端を乗載桟
29dの孔に落とし込むと、膨径部45aで支えられ
る。
【0035】一方、フィルタケージ10においては、図
8のようにリヤパネル10rを上げておいて所定枚数の
面状入側フィルタ13を図1のように収納し、図10の
ようにリヤパネル10rを下ろせばよい。このようなフ
ィルタケージ10を移動させてフィルタケース3Bに格
納すると、図3のようにサイドカバー16,16が取り
つけられ、フィルタケース3Bの密閉が図られる。
【0036】因みに、図1のファンケース3Aにおいて
は、略ドーナツ状であるが例えば左右二つ割れとなって
いる二次デミスタ5のマットが、羽根車室1Rと濾過室
6Rを画成する隔壁46に沿って取りつけられる。そし
て、電動機4の周囲を覆う円筒状ケージ47の外周に、
出側フィルタとしてのドラムフィルタ6が後方から嵌め
込まれる。最後に、吐出口7の付いたリヤカバー48が
被せられ、クランプ金具49で固定される。
【0037】本装置を工作機械の直上に配置するなどし
て、油煙の発生する箇所から空気を取り入れるダクト
(空気導入管12)が図1のように吸込口9に繋がれ
る。電動機4を駆動すると羽根車1が回り、空気がフィ
ルタケース3Bに導入される。吸引空気に伴われたダス
トは、落下しやすくするために前傾させた衝突板17に
当たり、そこで失速してダスト受け18に入る。一方、
オイルミストはフィルタケージ10に入り、面状入側フ
ィルタ13によって捕捉される。上流側の2枚のフィル
タ34,34で捕捉されたオイルミストは後続の捕捉オ
イルミストと接触して、油滴に成長する。因みに、図8
のようにフロントパネル10fの下部に仕切パネル10
pを配置しておけば、ダストがフィルタに付着するのを
阻止して、ダスト排出の際の取り扱いもさらに楽とな
る。
【0038】フィルタにおいては、結集してできた油滴
が表面張力などによって簡単に流下することはないが、
この成長した油滴は風圧で剥がれて下流側へ押しやられ
ることが多い。図1を参照して、押し流された油滴が菱
形スペースネット(金網)35に到るとそれに付着する
が、このネットは横線のない傾斜した線ばかりであるの
で、それに沿って流落させることができる。その油滴は
入側フィルタ13の下部に溜まるが、オイル抜き孔41
を通してフィルタケース3Bの油溜め50に落とされ
る。ダスト受け18が設けられているがためにこの油溜
めに進入するダストの量は極めて僅かであり、排油パイ
プ51での詰まりもほとんどなく円滑に排出される。
【0039】菱形スペースネット35はフィルタスペー
サとしても機能する厚みを持ったものであり、入側フィ
ルタ13における空気の閉塞を和らげる。菱形経路を利
用しての流落の促進は、下流側での濾過性能の向上やフ
ィルタの交換頻度の低減にも貢献する。この菱形スペー
スネット35を通過した空気は下流側の2枚のフィルタ
に入り、さらにオイルミストが捕捉される。このフィル
タを出た空気にも成長した油滴を伴うことは避けられな
い。
【0040】一次デミスタ11を通過するとき油滴はア
ルミ線に付着し、これまた油滴の流落が助長される。空
気はフィルタケース3Bの開口26(図7を参照)を経
て羽根車室1Rに入るが、この時点でオイルミストや成
長油滴は半減してしまっているので、羽根に付着する油
や微細なごみが少なく、回転にアンバランスをきたすこ
ともない。もちろん、成長油滴の羽根車進入を抑制する
ので、出側フィルタでの濾過負担をおおいに軽減する。
【0041】羽根車室1で加圧された空気は矢印52の
ように流れて、二次デミスタ5に入り、ここでさらに脱
油される。このように油滴を除去しておくと出側フィル
タ6での濾過負担がさらに軽減されることは言うまでも
ない。濾過室6Rに到ると出側フィルタ6を矢印53の
ようによぎって電動機収容空間兼浄化空気通路4Rに進
み、浄化された空気が吐出口7を経て大気中へ放出され
る。なお、出側フィルタの構造は従来技術の項に掲げた
特開平10−216437号公報等に紹介されているの
でここではその説明を省くが、ドラムフィルタでない面
状フィルタを出側フィルタとして採用することも何ら差
し支えはない。
【0042】二次デミスタ5や出側フィルタ6から離脱
した油滴はファンケース3Aの底部の油溜め54に集め
られ、排油パイプ55から排出される。一方、入側フィ
ルタ13の油汚染が酷くなると頃合い見計らってサイド
カバー16が開かれ、フィルタケージ10が取り出され
る。フィルタを交換するなどして戻せば運転は直ちに再
開することができる。デミスタは一次・二次のいずれも
油切れがよいものであり、日頃は特に清掃したり交換す
る必要はない。
【0043】以上の説明から分かるように、本装置によ
れば、入側フィルタに流入する空気から予めダストを除
去した際に、そのダストをダスト受けに貯めておくこと
ができる。このボックスは入側フィルタの上流側に位置
しているので捕集されたオイルミストの油滴が混入する
ことがなく、フィルタ交換時などに簡単に取り除くこと
ができる。ダストがフィルタケース内に散在することも
少なくなり、ケース内の清掃負担が軽減されるだけでな
く、入側フィルタを収納したフィルタケージの交換操作
も常時円滑なものとなる。
【0044】排油パイプから排出された捕集油にはダス
ト混入量が極めて少なく、従って排油の後処理も簡素化
することができる。フィルタケージはガイドレールに沿
って側方へ引き出すことになり、建屋壁面近くなど邪魔
にならない箇所に設置することもできる。装置が大きい
場合にはフィルタ交換の利便性が高まることは言うまで
もない。それゆえ、本装置のレイアウト上の自由度も大
きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るオイルミスト除去装置の全体縦
断面図。
【図2】 図1中のII−II線の矢視断面図。
【図3】 サイドカバーを取りつけた状態のフィルタケ
ースの斜視図。
【図4】 フィルタケースを構成するフロントボディの
斜視図。
【図5】 フィルタケースを構成するリヤボディの斜視
図。
【図6】 フィルタケースに取りつけられるサイドカバ
ーの斜視図。
【図7】 サイドカバーを外した状態のフィルタケース
の斜視図。
【図8】 フィルタケージを上流側から見た斜視図。
【図9】 フィルタケージを下流側から見た斜視図。
【図10】 フィルタケースにフィルタケージを出し入
れするときの様子を示した斜視図。
【符号の説明】
1…遠心式羽根車、1R…羽根車室、2…オイルミスト
除去装置、3A…ファンケース、3B…フィルタケー
ス、6…筒状出側フィルタ(ドラムフィルタ)、10…
フィルタケージ、12…空気導入管、13…面状入側フ
ィルタ、15,15a,15b,15c,15d…ガイ
ドレール、16…サイドカバー、17…衝突板、18…
ダスト受け、34…フィルタマット(ポリエステル繊
維)、35…菱形スペースネット、40…凹み、41…
オイル抜き孔。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイルミストを含んだ空気をファンケー
    ス内の羽根車の回転によって略水平方向へ吸引し、空気
    導入管に連なり前記ファンケースの上流側に位置するフ
    ィルタケース内に配置の面状入側フィルタによってオイ
    ルミストを一次的に捕集し、羽根車室を経てファンケー
    ス後部に導入された空気から出側フィルタによって残存
    オイルミストを二次的に除去し、吸引空気からオイルミ
    ストを捕捉して浄化できるようにしたオイルミスト除去
    装置において、 前記面状入側フィルタは、前記フィルタケースに設けた
    左右へ延びるガイドレールに沿って側方へ出し入れする
    ことができるフィルタケージに収納され、 該フィルタケージの前面中心部分には衝突板が取りつけ
    られると共に、該衝突板によって落下したダストを収容
    するダスト受けがケージ前面下部から前方へ張り出して
    一体的に設けられ、 前記フィルタケースの側面には、前記衝突板やダスト受
    けと一体となったフィルタケージの出し入れ部分を覆う
    サイドカバーが設けられていることを特徴とするオイル
    ミスト除去装置。
  2. 【請求項2】 前記フィルタケージの面状入側フィルタ
    収納部の下面には下方へ膨らむ凹みが形成され、該凹み
    の底部にはオイル抜き孔が設けられていることを特徴と
    する請求項1に記載されたオイルミスト除去装置。
  3. 【請求項3】 前記面状入側フィルタは多層フィルタ構
    造であり、その中間部分に油滴を流下させるための菱形
    スペースネットが介在されていることを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載されたオイルミスト除去装
    置。
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