JP3999794B2 - 情報埋め込み装置,情報抽出装置およびコンピュータプログラム - Google Patents

情報埋め込み装置,情報抽出装置およびコンピュータプログラム Download PDF

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本発明は,電子透かし技術を用いて,画像に情報を埋め込む方法,情報の埋め込まれた画像から情報を抽出する方法に関するものである。
入力画像に情報を埋め込み,埋め込まれた情報を検出する技術として,例えば,特許文献1がある。これは,正確に秘密情報を取り出すことの可能な,透かし情報埋め込み装置および透かし情報検出装置を提供する技術である。この透かし情報埋め込み装置によって,ドットの配列によって波の方向及び/又は波長を変化させたドットパターンを複数用意し,1つのドットパターンに対して1つのシンボルを与え,ドットパターンを組み合わせて配置することにより,機密情報が与えられるようにしている。
また透かし情報検出装置によって,ドットパターンと同じ波の方向と波長を持つ,ドットパターンと同数の二次元ウェーブレットフィルタを備え,透かし入り画像中の任意の領域と複数の二次元ウェーブレットフィルタとのコンボリューションを計算することにより,コンボリューションが最大となる二次元ウェーブレットフィルタに対応するドットパターンがその領域に埋め込まれていることを判断している。
一方,同様の電子透かしの埋め込み技術として,特許文献2に二値画像に電子透かしを埋め込む技術が開示されている。これは,画質劣化をできるだけ回避しつつ,二値画像に電子透かしを埋め込むための技術で,人間の視覚特性に基づき,画像を改変する領域に優先順位を設け,透かし情報を挿入することによって,画質劣化をできるだけ回避している。これにより,透かしの埋め込まれた画像を印刷した際に,埋め込まれた透かしが目立ちにくい印刷文書を出力することができる。
上記2つの技術について,前者の技術は,入力画像の全面にドットパターンを埋め込むため,より多くの情報を埋め込むことが可能だが,文字や図形が多く含まれる画像の場合,ドットパターンと重なってしまうことによって,正しく検出することのできるデータ量が減少してしまう場合がある。後者の技術については,入力画像の文字や図形のエッジ部分に透かしを埋め込むため,画像に含まれる文字や図形の数が多ければ多いほど埋め込み可能なデータ量も増加するが,文字や図形の少ない画像の場合,埋め込むことのできるデータ量も減少してしまう。すなわち,入力画像に埋め込み可能なデータ量は,前者と後者の技術によって異なり,前者の技術で入力画像に含まれる文字や図形の数が多い場合や,後者の技術で入力画像に含まれる文字や図形の数が少ない場合においては,入力画像に十分なデータ量の情報を埋め込めない場合もある。
さらに,その他の電子透かしの埋め込み技術として,文章の行間や字間を移動させることによって情報を埋め込む技術が特許文献3に開示されている。これは,単語と単語の間隔を調整して情報を埋め込む技術である。
特許第3628312号公報 特開2004−289783号公報 特許第3542678号公報
上述した従来技術において,ドットパターンを埋め込む方式では,文字や図形が多く含まれる画像の場合,ドットパターンと重なってしまうことによって,正しく検出することのできるデータ量が減少してしまう場合があった。また,エッジ部分に透かしを埋め込む方式では,文字や図形の少ない画像の場合,埋め込むことのできるデータ量が減少してしまう場合があった。したがって,一の画像に対して,上記いずれかの方式を用いて透かしを埋め込んでも,入力画像に十分なデータ量の情報を埋め込めないという問題があった。
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,入力画像に含まれる文字や図形によらず,より多くの情報を埋め込むことが可能な新規かつ改良された,情報埋め込み装置,情報抽出装置およびコンピュータプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,入力画像に埋め込み情報を埋め込む情報埋め込み装置であって:入力画像の画素情報に基づいて,入力画像の文字密度を計算する文字密度計算部と;文字密度に応じて,入力画像に埋め込み情報を埋め込み可能な埋め込み方式を判定する埋め込み方式判定部と;埋め込み方式判定部により判定された埋め込み方式で,入力画像に埋め込み情報を埋め込む情報埋め込み部と;を備えることを特徴とする,情報埋め込み装置が提供される。
かかる構成によれば,予め入力画像の文字や図形の比率となる文字密度を計算し,各入力画像に適した情報の埋め込み方式を判定することにより,入力画像に含まれる文字や図形の数によらず,より多くのデータ量の情報を埋め込むことが可能となる。これにより,入力画像に含まれる文字や図形の数が多い場合,少ない場合のいずれの場合においても,入力画像に十分なデータ量の情報を埋め込むことができる。
上記文字密度計算部は,入力画像の画素情報に含まれる文字や図形を構成する画素の割合から,文字密度を計算するようにしてもよい。
また,上記埋め込み方式は,文書全体にドットパターンを埋め込む方式,文字のエッジ部分にパターンを埋め込む方式の2つの埋め込み方式のいずれかであって,上記埋め込み方式判定部は,文字密度が判定閾値以上か否かを判定し,文字密度が判定閾値以上である場合には,一の埋め込み方式を選択し,文字密度が判定閾値以下である場合には他の埋め込み方式を選択するようにしてもよい。
これにより,予め入力画像の文字や図形の比率となる文字密度を計算し,文字密度が低い場合には,ドットパターンを埋め込む方法を使用し,文字密度が高い場合には,エッジ部分に透かしを埋め込む方法を使用することにより,入力画像に含まれる文字や図形の数によらず,より多くのデータ量の情報を埋め込むことができる。
上記埋め込み方式は,文書全体にドットパターンを埋め込む方式,文字のエッジ部分にパターンを埋め込む方式,文章の行間や字間の移動によって埋め込む方式の3つの埋め込み方式のいずれかであって,埋め込み方式判定部は,文字密度に応じて,上記3つの埋め込み方式のうち,いずれか1の埋め込み方式を選択するようにしてもよい。
これにより,予め入力画像の文字や図形の比率となる文字密度を計算し,文字密度に応じた埋め込み方式を使用して情報を埋め込むことにより,入力画像に含まれる文字や図形の数によらず,より多くのデータ量の情報を埋め込むことができる。
上記文字密度計算部は,入力画像を複数の領域に分割し,分割された領域ごとの画素情報に含まれる文字や図形を構成する画素の割合から,分割された領域ごとの文字密度を計算するようにしてもよい。
上記埋め込み方式は,文書全体にドットパターンを埋め込む方式,文字のエッジ部分にパターンを埋め込む方式の2つの埋め込み方式のいずれかであって,上記埋め込み方式判定部は,分割された領域ごとの文字密度が判定閾値以上か否かを判定し,分割された領域ごとの文字密度が判定閾値以上である場合には,一の埋め込み方式を選択し,文字密度が判定閾値以下である場合には他の埋め込み方式を選択するようにしてもよい。
これにより,埋め込み情報の埋め込みを行う前に,入力画像を所定の面積の領域に分割して,領域ごとの文字や図形の比率となる文字密度を計算し,文字密度が高い領域にはエッジ部分に透かしを埋め込む方式,文字密度が低い領域にはドットパターンを埋め込む方式を使用することにより,同一の入力画像内で,領域によって文字や図形の数が異なる場合があっても,より多くのデータ量を埋め込むことができる。
上記埋め込み方式は,文書全体にドットパターンを埋め込む方式,文字のエッジ部分にパターンを埋め込む方式,文章の行間や字間の移動によって埋め込む方式の3つの埋め込み方式のいずれかであって,上記埋め込み方式判定部は,分割された領域ごとの文字密度に応じて,3つの埋め込み方式のうちいずれか1の埋め込み方式を選択するようにしてもよい。
これにより,埋め込み情報の埋め込みを行う前に,入力画像を所定の面積の領域に分割して,領域ごとの文字や図形の比率となる文字密度を計算し,領域ごとに適切な埋め込み方式を判定する。これにより,同一の入力画像内で,領域によって文字や図形の数が異なる場合があっても,より多くのデータ量を埋め込むことができる。また,同一の入力画像内で,文字や図形が集中する領域や,文字や図形のほとんど存在しない領域に対しても,領域ごとに適切な方式で十分なデータ量の情報を埋め込むことができる。
上記埋め込み方式判定部は,分割された領域ごとに埋め込み方式を判定した領域について,同一の埋め込み方式に判定された領域の連結数が所定数以下である領域の埋め込み方式を,異なる埋め込み方式に変更するようにしてもよい。
これにより,同一の埋め込み方式で連結された分割領域の連結数を所定数以上の矩形領域とすることにより,一の入力画像に対して,文字密度に応じた複数の埋め込み方式で埋め込み情報を埋め込みつつ,一の入力画像に異なる方式を用いることによる処理負担を軽減することが可能となる。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,埋め込み情報が埋め込まれた入力画像から,埋め込み情報を抽出する埋め込み情報抽出装置であって:埋め込み情報は,複数の埋め込み方式のうち1の埋め込み方式で埋め込み情報を埋め込まれており,複数の埋め込み方式に対応する複数の情報抽出方式から1の情報抽出方式を選択して,入力画像に埋め込まれた埋め込み情報を抽出する情報抽出部を備え,情報抽出部は,選択した1の情報抽出方式で埋め込み情報を抽出できなかった場合に,他の情報抽出方式で埋め込み情報を抽出することを特徴とする,情報抽出装置が提供される。
上記情報抽出部は,文書全体にドットパターンを埋め込む方式,文字のエッジ部分にパターンを埋め込む方式,文章の行間や字間の移動によって埋め込む方式のそれぞれに対応する情報抽出方式を用いて,入力画像に埋め込まれた埋め込み情報を抽出してもよい。
上記発明によれば,入力画像に適した情報の抽出方式を判定することにより,埋め込まれた情報を正しく抽出することができる。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,埋め込み情報が埋め込まれた入力画像から,埋め込み情報を抽出する情報抽出装置であって:入力画像の文字密度を計算する文字密度計算部と;文字密度に応じて,入力画像から埋め込み情報を抽出する情報抽出方式を判定する情報抽出方式判定部と;情報抽出方式判定部により判定された情報抽出方式で,入力画像から埋め込み情報を抽出する情報抽出部と;を備えることを特徴とする,情報抽出装置が提供される。
かかる構成によれば,予め入力画像の文字や図形の比率となる文字密度を計算し,各入力画像に適した情報の埋め込み方式に対応する情報抽出方式を判定することにより,入力画像に埋め込まれた情報を適切に抽出することができる。
上記文字密度計算部は,入力画像の画素情報に含まれる文字や図形を構成する画素の割合から,文字密度を計算するようにしてもよい。上記文字密度計算部は,文字密度を計算する際に,予め2値化処理を行うことにより,入力画像に含まれるドットパターンを除去してもよい。
これにより,各埋め込み方式による文字密度の変化を抑えることが可能となる。例えば,ドットパターンを埋め込む方式では,埋め込み前と埋め込み後では文字密度が大きく変化するため,2値化処理を行うことによって,ドットパターンを除去した状態で文字密度を計算することができる。
上記情報抽出方式は,文書全体にドットパターンを埋め込む方式,文字のエッジ部分にパターンを埋め込む方式のそれぞれに対応する情報抽出方式の2つの情報抽出方式のいずれかであって,上記情報抽出方式判定部は,文字密度が判定閾値以上か否かを判定し,文字密度が判定閾値以上である場合には,一の情報抽出方式を選択し,文字密度が判定閾値以下である場合には,他の情報抽出方式を選択してもよい。
これにより,予め入力画像の文字や図形の比率となる文字密度を計算し,文字密度が低い場合には,ドットパターンを埋め込む方式に対応する情報抽出方式を使用し,文字密度が高い場合には,エッジ部分に透かしを埋め込む方式に対応する情報抽出方式を使用することにより,入力画像に埋め込まれた埋め込み情報を正しく抽出することができる。
上記情報抽出方式は,文書全体にドットパターンを埋め込む方式,文字のエッジ部分にパターンを埋め込む方式,文章の行間や字間の移動によって埋め込む方式のそれぞれに対応する情報抽出方式の3つの情報抽出方式のいずれかであって,上記情報抽出方式判定部は,文字密度に応じて,3つの情報抽出方式のうち,いずれか1の情報抽出方式を選択してもよい。
これにより,予め入力画像の文字や図形の比率となる文字密度を計算し,文字密度に応じた埋め込み方式に対応する情報抽出方式を使用することにより,正しく埋め込み情報を抽出することができる。
上記情報抽出部は,上記情報抽出方式判定部により判定された情報抽出方式を用いて,入力画像の埋め込み情報を抽出し,埋め込み情報が抽出できなかった場合に,情報抽出方式判定部により判定されなかった情報抽出方式を用いて,再度埋め込み情報の抽出を行ってもよい。
上記文字密度計算部は,入力画像を複数の領域に分割し,分割された領域ごとの画素情報に含まれる文字や図形を構成する画素の割合から,分割された領域ごとの文字密度を計算してもよい。
上記情報抽出方式は,文書全体にドットパターンを埋め込む方式,文字のエッジ部分にパターンを埋め込む方式のそれぞれに対応する情報抽出方式の2つの情報抽出方式のいずれかであって,情報抽出方式判定部は,分割された領域ごとの文字密度が判定閾値以上か否かを判定し,文字密度が判定閾値以上である場合には,一の情報抽出方式を選択し,文字密度が判定閾値以下である場合には,他の情報抽出方式を選択してもよい。
これにより,埋め込み情報の抽出を行う前に,入力画像を所定の面積の領域に分割して,領域ごとの文字や図形の比率となる文字密度を計算し,文字密度が高い領域にはエッジ部分に透かしを埋め込む方式に対応する情報抽出方式,文字密度が低い領域にはドットパターンを埋め込む方式に対応する情報抽出方式を使用することにより,同一の入力画像内で,領域によって文字や図形の数が異なる場合があっても,正しく埋め込み情報を抽出することができる。
上記情報抽出方式は,文書全体にドットパターンを埋め込む方式,文字のエッジ部分にパターンを埋め込む方式,文章の行間や字間の移動によって埋め込む方式のそれぞれに対応する情報抽出方式の3つの情報抽出方式のいずれかであって,上記情報抽出方式判定部は,分割された領域ごとの文字密度に応じて,3つの情報抽出方式のうち,いずれか1の情報抽出方式を選択してもよい。
これにより,埋め込み情報の抽出を行う前に,入力画像を所定の面積の領域に分割して,領域ごとの文字や図形の比率を計算し,領域ごとに適切な埋め込み方式に対応する情報抽出方式を判定する。これにより,同一の入力画像内で,領域によって文字や図形の数が異なる場合があっても,正しく埋め込み情報を抽出することができる。
上記情報抽出方式判定部は,分割された領域ごとに情報抽出方式を判定した領域について,同一の抽出方式に判定された領域の連結数が所定数以下である領域の情報抽出方式を,異なる情報抽出方式に変更してもよい。
これにより,同一の埋め込み方式で連結された分割領域の連結数を所定数以上の矩形領域とすることにより,一の入力画像に対して,文字密度に応じた複数の埋め込み方式に対応した情報抽出方式で正しく情報を抽出することができる。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,コンピュータを上記情報埋め込み装置または情報抽出装置として機能させるための,コンピュータプログラムが提供される。上記コンピュータプログラムは,コンピュータが備える記憶部に格納され,コンピュータが備えるCPUに読み込まれて実行されることにより,そのコンピュータを上記の情報処理装置として機能させる。また,コンピュータプログラムが記録された,コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供される。記録媒体は,例えば,磁気ディスク,光ディスクなどである。
以上説明したように本発明によれば,入力画像の文字密度に応じた情報埋め込み方式を用いることにより,入力画像に含まれる文字や図形の数によらず,より多くのデータ量の情報を埋め込むことができる。また,入力画像を分割して,分割した領域ごとの文字密度に応じた情報埋め込み方式を用いることにより,同一の入力画像内で,領域によって文字や図形の数が異なる場合であっても,より多くのデータ量を埋め込むことが可能となる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<第1実施形態>
まず,本発明にかかる第1の実施形態について説明する。第1の実施形態は,埋め込み情報の埋め込みを行う前に,予め入力画像の文字や図形の比率となる入力画像の文字や図形を構成する画素の割合から文字密度を計算する。そして,文字密度に応じた埋め込み方式を用いて入力画像に情報を埋め込み,より多くのデータ量の情報を埋め込むことができるようにする。本実施形態では,埋め込み方式として,ドットパターンを埋め込む方法とエッジ部分に透かしを埋め込む方法とを主に用いて説明するが,かかる例に限定されず,例えば埋め込み方式として,文章の行間や字間の移動によって埋め込む方式などを用いてもよい。例えば,入力画像の文字密度が低い場合には,ドットパターンを埋め込む方法を使用し,文字密度が高い場合には,エッジ部分に透かしを埋め込む方法を使用することにより,入力画像に含まれる文字や図形の数によらず,より多くのデータ量の情報を埋め込むことができる。
次に,図1に基づいて,本実施形態にかかる情報埋め込みシステムの構成を説明する。図1は,本実施形態にかかる情報埋め込みシステムの機能構成を示すブロック図である。図1に示したように,本実施形態にかかる情報埋め込みシステムは,情報埋め込み装置10および情報抽出装置20などを含んで構成される。
<情報埋め込み装置>
情報埋め込み装置10は,入力画像100の文字密度を計算して,文字密度に応じた埋め込み方式で埋め込み情報101を埋め込み,印刷出力する機能を有する装置である。情報埋め込み装置10は,文字密度計算部103と,埋め込み方式判定部104と,情報埋め込み部105と,印刷出力部106を含んで構成される。
入力画像100は,埋め込み装置10に入力される画像であって,図3に示したように,入力画像に含まれる文字の間隔が広い入力画像100aや,入力画像に含まれる文字の間隔が狭い入力画像100bなどである。文字の間隔が広い入力画像100aは文字数が少なく,文字密度の低い入力画像である。また,文字の間隔が狭い入力画像100bは,文字数が多く,文字密度の高い入力画像である。本実施形態では,入力画像に含まれる画像として文字画像を例示して説明するが,入力画像に含まれる画像は図形であってもよい。
文字密度計算部103は,入力画像100の画素情報に基づいて,入力画像100の文字密度を計算する機能を有する。具体的には,入力された入力画像100に含まれる黒画素数を計測し,入力画像100の黒画素数と全画素数から,入力画像100の文字密度を計算する。文字密度の計算式は,
文字密度(%)=黒画素数/全画素数×100・・・(数式1)
により計算される。
例えば,図3に示す入力画像100aは,上記数式1により,文字密度2.7%がもとめられる。同様に,入力画像100bの文字密度は9.5%となる。
上記のように,本実施形態では,入力画像100に含まれる黒画素数を計測することにより文字密度の算出を行っているが,かかる例に限定されず,文字認識処理などにより文字密度を算出するようにしてもよい。例えば,入力画像100の文字領域の面積と入力画像全体の面積の比率から文字密度を算出することができる。この場合の文字密度の計算式は,
文字密度(%)=文字領域の面積/入力画像全体の面積×100・・・(数式2)
により計算される。
埋め込み方式判定部104は,文字密度計算部103により計算された文字密度に応じて,入力画像100に埋め込み情報101を埋め込み可能な埋め込み方式を判定する機能を有する。具体的には,文字密度と判定閾値とを比較して,文字密度が判定閾値より小さい場合にはドットパターンを埋め込む方式として,文字密度が判定閾値以上の場合にはエッジ部分に透かしを埋め込む方式として,入力画像100に埋め込み情報101を埋め込む埋め込み方式を判定する。
例えば,図4に示したように,判定閾値が8.0%に設定された場合,入力画像100aの文字密度は2.7%であり,判定閾値8.0%よりも小さいため,埋め込み方式としてドットパターン埋め込み方式が選択される。一方,入力画像100bの文字密度は9.5%であり,判定閾値8.0%以上であるため,埋め込み方式としてエッジ部分に透かしを埋め込む方式が選択される。
ここで,判定閾値について説明する。ドットパターンを埋め込む方式とエッジ部分に透かしを埋め込む方式で埋め込み可能なデータ量を比較した場合に,判定閾値より小さい文字密度の場合,ドットパターンを埋め込む方式の方が,埋め込み可能なデータ量が多くなる。判定閾値以上の文字密度の場合,エッジ部分に透かしを埋め込む方式104bの方が,埋め込み可能なデータ量が多くなる。すなわち,判定閾値と文字密度計算部103によって計算された文字密度を比較することによって,より多くのデータ量を埋め込むことができる埋め込み方式を判定することができる。
以下に,図5に基づいて,埋め込みデータ量を計算することによって判定閾値を決定する方法について説明する。図5は,判定閾値の決定方法を説明するグラフである。判定閾値は,事前の評価で経験的に分かっている値を判定閾値として決定することにより,以降は毎回同じ値を判定閾値として使用すればよい。一度判定閾値が決定されれば,以降判定閾値を変更する必要は無いため,判定閾値の決定については,事前に一度だけ行えばよい。
判定閾値の決定方法の例については,予め,様々な文字密度の入力画像100に対して,各埋め込み方式で埋め込み可能な最大データ量を計算して,図5に示すようなグラフを作成する。図5に示したグラフにより,多くのデータ量の埋め込みが可能な埋め込み方式を判定するための判定閾値を決定することができる。図5のグラフの場合,文字密度8.0以上では,エッジ埋め込み方式を使用することで埋め込み可能データ量が大きくなり,文字密度が8.0より小さい場合は,ドットパターン方式を用いることで埋め込み可能データ量が大きくなることがわかる。したがって,各方式の埋め込み可能データ量が一致する文字密度8.0を判定閾値とすればよいことが分かる。
図1に戻り,情報埋め込み部105は,埋め込み方式判定部104により判定された埋め込み方式で,入力画像100に埋め込み情報101を埋め込む機能を有する。印刷出力部106は,埋め込み情報101が埋め込まれた入力画像100を印刷し,透かし入り印刷文書107を出力する。
図6に示したように,情報埋め込み部105により,文字密度の低い入力画像100aにはドットパターン方式で埋め込み情報101が埋め込まれ,文字密度の高い入力画像100bにはエッジ埋め込み方式で埋め込み情報101が埋め込まれる。そして,印刷出力部106により,ドットパターン方式で埋め込み情報101が埋め込まれた透かし入り印刷文書107a,エッジ埋め込み方式で埋め込み情報101が埋め込まれた印刷文書107bが出力される。
以上,情報埋め込み装置10の機能構成について説明した。次に,図1に基づいて,情報抽出装置20の機能構成について説明する。
<情報抽出装置>
情報抽出装置20は,埋め込み情報が埋め込まれた入力画像から,埋め込み情報が埋め込まれた埋め込み方式に対応する情報抽出方式を用いて埋め込み情報を抽出する機能を有する装置である。情報抽出装置20は,読み取り部109と,文字密度計算部103と,検出方式判定部110と,情報抽出部111を含んで構成される。
読み取り部109は,透かし入り印刷文書107を読み取り,スキャン画像を取得する機能を有する。図7に示したように,埋め込み情報が埋め込まれた透かし入り印刷文書107aおよび107bを読み取り,スキャン画像109aおよびスキャン画像109bを取得する。
情報抽出装置20に備わる文字密度計算部103’は,情報埋め込み装置10に備わる文字密度計算部103とほぼ同様の機能を備えているため,異なる機能について主に説明する。図8に示す通り,文字密度計算部103’は,読み取り部109により読み取られた多値のスキャン画像109a,109bに対して2値化処理を行い,ドットパターン等のノイズを除去する。そして,文字の黒画素数のみを計測できるようにした2値画像109aa,109bbに対し,文字密度計算部103と同様に,2値画像109aa,109bbに含まれる黒画素数を計測し,2値画像109aa,109bbの黒画素数と全画素数から,上述した計算式1(文字密度(%)=黒画素数/全画素数×100)を用いて,2値画像109aa,109bbの文字密度を算出する。
ドットパターンを埋め込む方式では,埋め込み前と埋め込み後では文字密度が大きく変化するため,2値化処理を行うことによって,ドットパターンを除去した状態で文字密度を計算できる。また,エッジ埋め込み方式では,ドットパターン方式のように黒画素数が大きく変化することはない。したがって,2値化処理により,各埋め込み方式による,文字密度の変化を抑えることが可能となる。
情報抽出方式判定部110は,埋め込み情報が埋め込まれた入力画像から埋め込み情報を抽出する情報抽出方式を判定する機能を有する。本実施形態では,情報抽出方式判定部100に入力された入力画像は,上述したスキャン画像である。具体的には,情報抽出方式判定部110は,文字密度計算部103’によって算出された文字密度と判定閾値とを比較して,文字密度が判定閾値より小さい場合はドットパターンを埋め込む方式に対応した情報抽出方式(ドットパターン方式)と判定する。文字密度が判定閾値以上の場合は,エッジ部分に透かしを埋め込む方式に対応した情報抽出方式(エッジ埋め込み方式)110bと判定する。
例えば,図9に示したように,判定閾値が12.0%に設定された場合,スキャン画像109aaの文字密度は4.3%であり,判定閾値12.0%よりも小さいため,情報抽出方式としてドットパターン埋め込み方式に対応した情報抽出方式が選択される。一方,スキャン画像109bbの文字密度は16.6%であり,判定閾値12.0%以上であるため,情報抽出方式としてエッジ部分に透かしを埋め込む方式に対応した情報抽出方式が選択される。
判定閾値については,情報埋め込み装置10の埋め込み方式の判定で説明したものと同様の処理を,予め,様々な文字密度のスキャン画像に対して実施することによって決定可能である。スキャン画像については,上述したように,文字密度計算部103’により2値化処理が行われることによって,ドットパターン等のノイズを除去できる。しかし,印刷,スキャンを行うことによって,印刷文書の汚れ・しわ等のノイズやスキャンによる文字の線幅の膨張・収縮などが発生し,埋め込み前の文字密度と抽出時の文字密度が一致しなくなる場合がある。そのため,情報埋め込み装置10による情報埋め込み時の判定閾値と情報抽出装置20により情報抽出時の判定閾値は,それぞれ入力画像100a,100b,スキャン画像109a,109bから別々に決定するようにしてもよい。そして,情報埋め込み装置10による埋め込み方式判定と,情報抽出装置20による情報抽出方式判定における判定閾値は,それぞれ異なる判定閾値を用いて判定するようにしてもよい。
情報抽出方式判定部110による情報抽出方式の判定は,各埋め込み方式に対応する検出方式を推定し,情報抽出をより効率良く実施するためのものであり,埋め込み側の,より多くのデータ量を埋め込み可能とするための埋め込み方式判定とは異なる。したがって,必ずしも上記の判定を行う必要は無く,スキャン画像の一部もしくは全てを各情報抽出方式を用いて情報抽出処理を行い,透かしが抽出できた方式を情報抽出方式として判定するようにしてもよい。
情報抽出部111は,情報抽出方式判定部110により判定された情報抽出方式で,スキャン画像に埋め込まれた埋め込み情報を抽出して,抽出情報112を取得する機能を有する。図10に示したように,情報抽出部111は,スキャン画像109aから,情報抽出方式判定部110により判定されたドットパターン方式で埋め込み情報を抽出する。また,情報抽出部111は,スキャン画像109bから,情報抽出方式判定部110により判定されたエッジ埋め込み方式で埋め込み情報を抽出する。
さらに,情報抽出部111は,情報抽出方式判定部110により判定された情報抽出方式で埋め込み情報を抽出できなかった場合には,情報抽出方式判定部110により判定されなかった情報抽出方式で再度埋め込み情報の抽出を行う。そして,いずれの情報抽出方式でも埋め込み情報を抽出することができなかった場合には,情報未検出の通知を行う。
また,情報抽出方式については,必ずしも情報抽出方式判定部110により判定する必要はなく,常にドットパターン方式を用いて埋め込み情報の抽出を行い,情報を抽出できなかった場合は,もう一方のエッジ埋め込み方式を用いて再度埋め込み情報を抽出するようにして,文字密度の計算処理および情報抽出方式の判定処理を省略するようにしてもよい。
以上,本実施形態における情報抽出装置20の機能構成について説明した。次に,図2に基づいて,本実施形態における情報埋め込みシステムの情報埋め込み方法および情報抽出方法について説明する。
図2は,本実施形態における情報埋め込み方法および情報抽出方法を示すフローチャートである。図2に示したように,まず,情報埋め込み装置10に埋め込み情報を埋め込む対象となる画像が入力される(S100)。そして,ステップS100において入力された入力画像の画素情報に基づいて,入力画像の文字密度を計算する(S102)。
そして,ステップS102において計算された文字密度に応じて,入力画像に埋め込み情報を埋め込み可能な埋め込み方式を判定する(S104)。ステップS104において判定された埋め込み方式を用いて,入力画像に埋め込み情報を埋め込む(S106)。ステップS106において埋め込み情報が埋め込まれた入力画像を印刷して,透かし入り印刷文書を出力する。
そして,情報抽出装置20に備わる読み取り部109は,ステップS108において印刷された透かし入り印刷文書を読み取り,スキャン画像を取得する(S110)。ステップS110において取得されたスキャン画像の文字密度を計算する(S112)。ステップS112において計算されたスキャン画像の文字密度に応じて,スキャン画像から埋め込み情報を抽出する情報抽出方式を判定する(S114)。ステップS114において判定された情報抽出方式でスキャン画像に埋め込まれた埋め込み情報を抽出する(S116)。
以上,本実施形態にかかる情報埋め込み方法および情報抽出方法について説明した。以上説明したように,本実施形態によれば,埋め込み情報の埋め込みを行う前に,予め入力画像の文字や図形の比率である文字密度を計算し,各入力画像に適した情報の埋め込み・抽出方式を判定することにより,入力画像に含まれる文字や図形の数によらず,より多くのデータ量の情報を埋め込むことが可能となる。これにより,入力画像に含まれる文字や図形の数が多い場合,少ない場合のいずれの場合においても,入力画像に十分なデータ量の情報を埋め込むことができる。以上,第1実施形態について説明した。次に,第2実施形態について説明する。
<第2実施形態>
第2実施形態では,埋め込み情報の埋め込みを行う前に,入力画像を所定の面積の領域に分割し,領域ごとの文字や図形の比率である文字密度を計算する。そして,分割された領域ごとの文字密度に応じた埋め込み方式を用いて各領域により多くのデータ量の情報を埋め込むことができるようにする。本実施形態では,第1実施形態同様,埋め込み方式として,ドットパターンを埋め込む方法とエッジ部分に透かしを埋め込む方法とを主に用いて説明するが,かかる例に限定されず,例えば埋め込み方式として,文章の行間や字間の移動によって埋め込む方式などを用いてもよい。例えば,入力画像の文字密度が低い領域には,ドットパターンを埋め込む方法を使用し,文字密度が高い領域には,エッジ部分に透かしを埋め込む方法を使用することにより,同一の入力画像内で,領域によって文字や図形の数が異なる場合があっても,より多くのデータ量の情報を埋め込むことができる。
本実施形態にかかる情報埋め込みシステムも,第1実施形態同様,情報埋め込み装置および情報抽出装置を含んで構成される。第2実施形態にかかる情報埋め込み装置および情報抽出装置は,第1実施形態とほぼ同様の機能を有するため,第1実施形態とは異なる機能について主に説明する。
文字密度計算部103は,入力画像を複数の領域に分割し,分割された領域ごとの画素情報に含まれる文字や図形を構成する画素の割合から,分割された領域ごとの文字密度を計算する。図11に示したように,入力画像100cを複数の領域に分割し,分割した領域に含まれる黒画素を計測し,分割した領域の黒画素数と分割した領域の全画素数から,上記計算式1(文字密度(%)=黒画素数/全画素数×100)を用いて,分割された領域の文字密度をそれぞれ算出する。例えば,分割領域1001は文字数が多い領域のため文字密度が8.2%となり,分割領域1002は文字数が少ない領域のため文字密度が5.3%となる。
埋め込み方式判定部104は,分割した領域ごとに,文字密度計算部103により算出された文字密度に応じて,分割領域ごとに埋め込み情報101を埋め込み可能な埋め込み方式を判定する。具体的には,領域ごとに文字密度と判定閾値とを比較して,分割領域の文字密度が判定閾値より小さい場合にはドットパターンを埋め込む方式として,文字密度が判定閾値以上の場合には,エッジ部分に透かしを埋め込む方式として分割された領域ごとに埋め込み情報101を埋め込む埋め込み方式を判定する。
例えば,図11に示したように,第1実施形態と同様判定閾値を8.0%に設定した場合,分割領域1001の文字密度は8.2%であり,判定閾値8.0%以上であるため,埋め込み方式としてエッジ部分に透かしを埋め込む方式が選択される。一方,分割領域1002の文字密度は5.3%であり,判定閾値8.0%より小さいため,埋め込み方式としてドットパターン埋め込み方式が選択される。
さらに,埋め込み方式を判定した領域について,同一の埋め込み方式に判定された領域の連結数が所定数以下である領域の埋め込み方式を,異なる埋め込み方式に変更する。図12に示したように,分割領域1013は,文字密度が7.2%で判定閾値以下であるためドットパターン方式と判定される。例えば,分割領域の連結数を6以上に設定した場合,ドットパターン方式と判定された分割領域1013に隣接する,同一の埋め込み方式である分割領域の連結数が6以上であるか否かを判定する。同一の埋め込み方式で連結した場合の矩形領域が連結数6より小さい場合に,分割領域の埋め込み方式をエッジ埋め込み方式に変更する。これにより,同一の埋め込み方式で連結された分割領域の連結数が連結数6以上の矩形領域となる。
このように,同一の埋め込み方式で連結された分割領域の連結数を所定数以上の矩形領域とすることにより,一の入力画像に対して,文字密度に応じた複数の埋め込み方式で埋め込み情報を埋め込みつつ,一の入力画像に異なる方式を用いることによる処理負担を軽減することが可能となる。
以上,本実施形態にかかる情報埋め込み装置10の機能構成について説明した。次に,本実施形態にかかる情報抽出装置20の機能構成について説明する。
本実施形態にかかる情報抽出装置20の文字密度計算部103’は,読み取り部109により読み取られた多値のスキャン画像109a,109bに対して2値化処理を行い,ドットパターン等のノイズを除去する。そして,2値画像を複数の領域に分割し,分割した領域に含まれる黒画素を計測し,上述した計算式1(文字密度(%)=黒画素数/全画素数×100)を用いて,分割領域ごとの文字密度を算出する。
情報抽出方式判定部110は,分割した領域ごとに,文字密度計算部103によって算出された文字密度と判定閾値とを比較して,文字密度が判定閾値より小さい場合はドットパターンを埋め込む方式に対応した情報抽出方式(ドットパターン検出方式),文字密度が判定閾値以上の場合はエッジ部分に透かしを埋め込む方式に対応した情報抽出方式(エッジ検出方式)と判定する。さらに,情報抽出方式を判定した分割領域について,エッジ情報抽出方式の領域に隣接するドットパターン情報抽出方式の領域で,同一の埋め込み方式で連結した場合の矩形領域が連結数6より小さい領域を,エッジ検出方式に変更して,それぞれの領域が,同一の埋め込み方式で連結された連結数6以上の矩形領域となるようにする。
情報抽出部111は,分割した領域ごとに,情報抽出方式判定部110によって判定された情報抽出方式を用いて,スキャン画像から情報を抽出する。さらに,情報抽出方式判定部110によって判定された情報抽出方式によって情報を抽出できなかった場合は,分割した領域ごとに,もう一方の情報抽出方式で再度情報抽出を行う。いずれの情報抽出方式を用いても情報抽出が行えなかった場合には,情報未検出の通知を行う。
以上,本実施形態にかかる情報抽出装置20の機能構成について説明した。本実施形態にかかる情報埋め込み処理および情報抽出処理は第1実施形態とほぼ同様のため,説明を省略する。上記実施形態では,2の埋め込み方式および各埋め込み方式に対応する情報抽出方式を用いて本発明を実現する方法を説明したが,上述したように,3の埋め込み方式および各埋め込み方式に対応する情報抽出方式を用いて本発明を実現することができる。以下,3の埋め込み方式を用いて本発明を実現する第3の実施形態について説明する。
<第3実施形態>
図13に示す通り,埋め込み方式をドットパターン方式,エッジ埋め込み方式,文字の行間や字間の移動によって埋め込むワードシフト方式とする。ワードシフト方式については図13に示す通り,エッジ埋め込み方式と同じく,文字密度が高いほど,埋め込み可能なデータ量が増加するが,エッジ埋め込み方式より埋め込み可能なデータ量が少ない。しかし,ワードシフト方式は他のエッジ埋め込み方式に比べ,文字自体への改変が加えられないことから,画質の劣化が小さい。したがって,埋め込みデータ量が少ない場合,ワードシフト方式を用いることで,より画質の劣化を抑えることができるようになる。そこで,図13に示す通り,埋め込み方式の判定条件として,埋め込みデータ量を追加し,埋め込みデータ量が少ない場合(図13では300byte以下とする)はワードシフト方式を用いるようにする。
図14に示す通り,文字密度と埋め込みデータ量から,埋め込み方式を分類する。図14に示したように,文字密度について,ドットパターン方式とエッジ埋め込み方式では,埋め込み可能データ量から,8%より小さい領域1020をドットパターン方式,8%以上の領域1021をエッジ埋め込み方式で分類することができる。さらに分類されたエッジ埋め込み方式の中で,埋め込みデータ量が300byte以下の領域1022をワードシフト方式とするが,文字密度9.5%以下で埋め込み可能データ量が300byte以下となるため,ワードシフト方式は,文字密度9.5%以上・埋め込み可能データ量300byte以下の条件で分類される。
図15に文字密度・埋め込みデータ量による,埋め込み方式の判定例を示す。図15に示したように,文字密度が3%の場合はドットパターン方式と判定し,埋め込みデータ量700byte・文字密度12%の場合はエッジ埋め込み方式,埋め込みデータ量50byte・文字密度14%の場合はワードシフト方式と判定される。
抽出方式の判定については,文字密度からドットパターン方式かどうかの判定を行うことができる。エッジ埋め込み方式とワードシフト方式のいずれかの判定については,総当りによる情報抽出を行う必要がある。つまり,一方の方式で情報抽出を行い,情報を抽出できなかった場合に,他方の方式で情報抽出を行うようにする。もしくは,3つの方式とも総当りによる情報抽出を行ってもよい。
以上説明したように,本実施形態によれば,埋め込み情報の埋め込みを行う前に,入力画像を所定の面積の領域に分割して,領域ごとの文字や図形の比率を計算し,領域ごとに適切な埋め込み・情報抽出方式を判定する。これにより,同一の入力画像内で,領域によって文字や図形の数が異なる場合があっても,より多くのデータ量を埋め込むことができる。また,同一の入力画像内で,文字や図形が集中する領域や,文字や図形のほとんど存在しない領域に対しても,領域ごとに適切な方式で,十分なデータ量の情報を埋め込むことができる。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は,情報埋め込み装置,情報抽出装置およびコンピュータプログラムに適用可能であり,特に電子透かし技術を用いて,入力画像の文字密度に応じた埋め込み方式または情報抽出方式を用いて,情報の埋め込み・抽出を行う情報埋め込み装置,情報抽出装置およびコンピュータプログラムに適用可能である。
本発明の第1の実施形態の情報埋め込み装置および情報抽出装置の機能構成を示すブロック図である。 同実施の形態における情報埋め込み方法および情報抽出方法を示すフローチャートである。 同実施の形態における入力画像の文字密度を説明する説明図である。 同実施の形態における埋め込み方式判定方法を説明する説明図である。 同実施の形態における判定閾値の決定方法を説明する説明図である。 同実施の形態における埋め込み方式を説明する説明図である。 同実施の形態における印刷文書の読み取り方法を説明する説明図である。 同実施の形態における入力画像の文字密度を説明する説明図である。 同実施の形態における情報抽出方式判定方法を説明する説明図である。 同実施の形態における情報抽出方法を説明する説明図である。 本発明の第2の実施形態における分割領域の文字密度を説明する説明図である。 同実施の形態における埋め込み方式を説明する説明図である。 本発明の第3の実施形態における判定閾値の決定方法を説明する説明図である。 同実施の形態における埋め込み方式を説明する説明図である。 同実施の形態における埋め込み方式を説明する説明図である。
符号の説明
10 情報埋め込み装置
100 入力画像
101 埋め込み情報
103,103’ 文字密度計算部
104 埋め込み方式判定部
105 情報埋め込み部
106 印刷出力部
107 透かし入り印刷文書
109 読み取り部
110 情報抽出方式判定部
111 情報抽出部
112 抽出情報

Claims (8)

  1. 入力画像に埋め込み情報を埋め込む情報埋め込み装置であって:
    前記入力画像を複数の領域に分割し,前記分割された領域ごとの画素情報に基づいて,前記分割された領域内の全画素に対する文字または図形を構成する画素の比率である文字密度を前記分割された領域ごとに計算する文字密度計算部と;
    前記分割された領域ごとの文字密度に応じて,前記分割された領域ごとに前記埋め込み情報を埋め込み可能な埋め込み方式を判定する埋め込み方式判定部と;
    前記埋め込み方式判定部により前記分割された領域ごとに判定された埋め込み方式で,前記埋め込み情報を埋め込む情報埋め込み部と;
    備え,
    前記埋め込み方式判定部は,
    同一の埋め込み方式に判定された領域の連結数が所定数以下である領域の埋め込み方式を,異なる埋め込み方式に変更することを特徴とする,情報埋め込み装置。
  2. 前記埋め込み方式は,前記分割された領域全体にドットパターンを埋め込む方式,文字のエッジ部分にパターンを埋め込む方式の2つの埋め込み方式のいずれかであって,
    前記埋め込み方式判定部は,
    前記分割された領域ごとの文字密度が判定閾値以上か否かを判定し,前記分割された領域ごとの文字密度が判定閾値以上である場合には,一の埋め込み方式を選択し,前記文字密度が判定閾値以下である場合には他の埋め込み方式を選択することを特徴とする,請求項に記載の情報埋め込み装置。
  3. 前記埋め込み方式は,前記分割された領域全体にドットパターンを埋め込む方式,文字のエッジ部分にパターンを埋め込む方式,文章の行間や字間の移動によって埋め込む方式の3つの埋め込み方式のいずれかであって,
    前記埋め込み方式判定部は,
    前記分割された領域ごとの文字密度に応じて,前記3つの埋め込み方式のうちいずれか1の埋め込み方式を選択することを特徴とする,請求項に記載の情報埋め込み装置。
  4. 埋め込み情報が埋め込まれた入力画像から,前記埋め込み情報を抽出する情報抽出装置であって:
    前記入力画像を複数の領域に分割し,前記分割された領域ごとの画素情報に基づいて,前記分割された領域内の全画素に対する文字または図形を構成する画素の比率である文字密度を前記分割された領域ごとに計算する文字密度計算部と;
    前記分割された領域ごとの文字密度に応じて,前記分割された領域ごとに埋め込み情報を抽出する情報抽出方式を判定する情報抽出方式判定部と;
    前記情報抽出方式判定部により前記分割された領域ごとに判定された情報抽出方式で,前記入力画像から埋め込み情報を抽出する情報抽出部と;
    を備え,
    前記情報抽出方式判定部は,
    同一の抽出方式に判定された領域の連結数が所定数以下である領域の情報抽出方式を,異なる情報抽出方式に変更することを特徴とする,情報抽出装置。
  5. 前記文字密度計算部は,
    前記文字密度を計算する際に,予め2値化処理を行うことにより,前記入力画像に含まれるドットパターンを除去することを特徴とする,請求項に記載の情報抽出装置。
  6. 前記情報抽出部は,
    前記情報抽出方式判定部により判定された情報抽出方式を用いて,前記入力画像の埋め込み情報を抽出し,埋め込み情報が抽出できなかった場合に,前記情報抽出方式判定部により判定されなかった情報抽出方式を用いて,再度埋め込み情報の抽出を行うことを特徴とする,請求項に記載の情報抽出装置。
  7. 前記情報抽出方式は,前記分割された領域全体にドットパターンを埋め込む方式,文字のエッジ部分にパターンを埋め込む方式のそれぞれに対応する情報抽出方式の2つの情報抽出方式のいずれかであって,
    前記情報抽出方式判定部は,
    前記分割された領域ごとの文字密度が判定閾値以上か否かを判定し,前記文字密度が判定閾値以上である場合には,一の情報抽出方式を選択し,前記文字密度が判定閾値以下である場合には,他の情報抽出方式を選択することを特徴とする,請求項に記載の情報抽出装置。
  8. 前記情報抽出方式は,前記分割された領域全体にドットパターンを埋め込む方式,文字のエッジ部分にパターンを埋め込む方式,文章の行間や字間の移動によって埋め込む方式のそれぞれに対応する情報抽出方式の3つの情報抽出方式のいずれかであって,
    前記情報抽出方式判定部は,
    前記分割された領域ごとの文字密度に応じて,前記3つの情報抽出方式のうち,いずれか1の情報抽出方式を選択することを特徴とする,請求項に記載の情報抽出装置。
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