JP3998358B2 - チルトアップサンルーフ装置の昇降装置及びチルトアップサンルーフ装置 - Google Patents

チルトアップサンルーフ装置の昇降装置及びチルトアップサンルーフ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する利用分野】
本発明は、チルトアップサンルーフ装置の昇降装置及びチルトアップサンルーフ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
乗用車等の車体の屋根に設けられた開口部をパネルによって閉鎖可能にしておき、必要に応じてこのパネルの後端部を昇降装置で昇降させることで、開口部を開閉可能にし、もって車内の換気等を行えるようにしたチルトアップサンルーフ装置として、特開平9−39577号公報記載のものが知られている。
このチルトアップサンルーフ装置の昇降装置は、車体屋根の開口部に対し、後方側の開口縁部に沿ってガイドレールを設け、このガイドレールにおける左右に所定間隔をおいた2か所に、それぞれ開脚による低姿勢と閉脚による高姿勢とが切換可能な構造のリンク機構を設け、これら両リンク機構により、パネルの後端部を支持させるようにしたものであった。
【0003】
各リンク機構は、ガイドレールに沿って移動可能になされた各別のスライド部材により開閉脚動作が可能になされており、またこれら各スライド部材は、モータによってガイドレール内を押し引きされるドライブケーブルによって移動可能になっている。
なお、図9は、車体屋根100に対する上記昇降装置101の一般的な装着状況を概略的に示したもので、この図から明らかなように、車体屋根100には、開口部102の後縁側(パネル103の後端が当接する縦段差面104)から一段落ちさせた状態で前方側へ延出させつつ雨樋部105を設けてあると共に、この雨樋部105の更に前方へ延出させるかたちで支持台部106を設けてあり、この支持台部106に対して上記の昇降装置101を取り付けるようにしてあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記公報記載のチルトアップサンルーフ装置で用いている昇降装置では、ガイドレール内でドライブケーブルを移動させる必要があることから、モータにはケーブル巻き掛け用の径大なホイール部が連結されている。またガイドレールが左右方向で長大なものとなっていることをはじめ、スライド部材やリンク機構等を必要としていることに伴い、昇降装置全体として、大型化や、部品点数の多数化、構造の複雑化等を生じていた。
【0005】
また、図9から明らかなように、車体屋根100の開口部102をパネル103が閉鎖している状況下にあって、昇降装置101は、その全体がパネル103の後端よりもかなり前方へ突き出た位置付けになっているため、内装天井材107に設ける車内開口部108としては、その後部側の開口縁部を、車体屋根100の開口部102内方へ向けて、かなり大きな距離Lを持たせて延長形成させる必要があった。
そのため、この開口部102として十分な広さを得にくく、またパネル103としてこの距離Lに相当させた大型化が必要になるということがあった。
【0006】
更に、昇降装置101全体がパネル103の下部に配置されることから、この昇降装置101は気候による温度影響を受けやすく、耐熱・耐寒のための十分な対策を施しておく必要があって、このことが構造の一層の複雑化を招来していた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、小型化及び構造簡潔化を可能にしたチルトアップサンルーフ装置の昇降装置を提供することを第一の目的とし、また、車体屋根の開口部として十分な広さの開口を確保でき且つパネルの無用な大型化を防止できるようにしたチルトアップサンルーフ装置の昇降装置及びチルトアップサンルーフ装置を提供することを第二の目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。
即ち、本発明に係るチルトアップサンルーフ装置の昇降装置では、パネル後端部へ昇降駆動力を伝える昇降動作部と、この昇降動作部に伝動部を介して接続された原動部とを有している。
そして、上記伝動部と原動部との内の少なくとも原動部を、開口部の後側の雨樋部よりも後方となる車体屋根の下面側に配置させている。
【0008】
従って、このような昇降装置を具備して成る本発明のチルトアップサンルーフ装置では、昇降装置のうち、少なくとも原動部を、車体屋根の開口部を閉鎖している状況下のパネルに対して、その後端部よりも後方となる車体屋根下方に設けられるものとなっている。
このことは結局、車体屋根及び雨樋部の上側には昇降装置が露出していなく、車体屋根の下面側で隠れた位置にあり、車体屋根が形成する開口部は実質的な開口が雨樋部近傍まで形成され、内装天井材に設ける車内開口部として、その後部側の開口縁部を車体屋根の開口部内方へ延長させる距離も短くてよくなる。従って、車体屋根の開口部に十分な広さを得られる(開口部の損失がない)ものであり、また同時に、パネルにおける無用な大型化を抑制できることにもなる。
【0009】
上記昇降装置において、伝動部として、前後方向に複数の歯車を噛合させた歯車列を用いたものとし、かつ雨樋部の下側に配置すると、原動部(モータ)による出力トルクを歯車の歯数によって高めることができ、しかも駆動力の伝達ロスを少なく抑えられるので、原動部としての小型化を図ることができ、伝動部自体も小型化できて、上下厚さを薄くできる利点がある。
そのため、昇降装置としての小型化及び構造簡潔化が図れるものである。
更に、昇降装置のうち、伝動部や原動部は車体屋根の下部へ配置できることになるため、これら伝動部や原動部は気候による温度影響を受け難くなり、この点でも構造の簡潔化が可能となる。
【0010】
また、昇降動作部の一部、伝動部及び原動部をユニットケース内に一体的に組み込むことにより、昇降装置としての小型化及び構造簡潔化を一層進めることができる。このようなユニットケースに組み込むと、昇降装置を車体へ取り付ける構造を簡単にできる利点もある。
昇降動作部は、左右方向に軸心を向けて回動可能に設けられた動作主軸と、この動作主軸に偏心して設けられた偏心軸と、パネル後端部の下面部に設けられて上記偏心軸に上から当接可能になった昇降カムとを有したものとするのが、構造の簡潔化を図る上で有利である。
【0011】
この場合、昇降動作部の動作主軸に対し、伝動部との連動部分にクラッチを設けておくと、パネル側で例えばその閉鎖を障害する物が挟まったとき等の過負荷が発生したときに、この過負荷が伝動部に伝わらないようにできるため、伝動部や原動部等の破損を防止できる利点に繋がる。
また、昇降動作部に対し、クラッチの切断状態を検出して原動部の動作を停止させる運転制御手段を設けておけば、パネルの上昇位置や下降位置を正確化できることになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係るチルトアップサンルーフ装置1は、図3に示すように、車体屋根2に設けられた開口部3を閉鎖可能なパネル5に対して、そのパネル後端部5aを昇降装置6により昇降させて、開口部3を開閉可能にするものである。
なお、パネル5は、その前端部側が開口部3の前側に適宜ヒンジ装置7を介して揺動自在に保持されている。
【0013】
また、図1及び図2に示すように、車体屋根2の開口部3において、その少なくとも後方側の開口縁部には、一段落ちした状態で開口部3の内方(前方)へ延出しつつ雨樋部9が一体又は別体により設けられている。開口部3の後側の雨樋部9の内縁が開口部3の実質的な開口を形成している。
そして、パネル5が開口部3を閉鎖した状態では、開口部3における上記の一段落ち部分で形成される縦段差面10に、パネル後端部5aに取り付けられたウエザストリップ11が突き当たり状に当接するようになっている。
【0014】
車内側の内装天井材12に設けられた車内開口部13の開口縁部は、この雨樋部9よりも更に開口部3の内方側へ延出したうえで縁取り材14等が設けられている。
このチルトアップサンルーフ装置1が具備する昇降装置6は、図5乃至図8に示すように、昇降動作部17、伝動部18及び原動部19を有したもので、昇降動作部17の一部を除き、これら全体がユニットケース20内に一体的に組み込まれることによって構成されている。
【0015】
このユニットケース20は、図4及び図7に示すように、横貫通の円筒形をした昇降動作部17用の収納部分20aと、この収納部分20aの外周面から径方向外方へ延びるように連結されて平箱形をした伝動部18及び原動部19の収納部分20bとを有している。
両収納部分20a,20bは、それらの連結部分を介して内部連通している。また、伝動部18及び原動部19の収納部分20bには蓋21がネジ22によって取付可能になっており、伝動部18及び原動部19を内封できるようになっている。
【0016】
このユニットケース20は、昇降動作部17の収納部分20a側を前とし伝動部18及び原動部19の収納部分20b側を後とするときに、これら昇降動作部17と原動部19との間に伝動部18を配すると共に、この伝動部18に対応する部分(以下、「伝動部収納部20c」と言う)を、上面側が凹となるように前後両側より薄くして、この伝動部収納部20cで車体屋根2に設けられる雨樋部9を逃げるようにしてある(図1及び図2参照)。
すなわち、この昇降装置6は、車体屋根2の開口部3をパネル5が閉鎖しているとき(図1の状態)にあって、パネル後端部5aよりも後方となる車体屋根2の下方(雨樋部9よりも開口部3の外方となる側)に原動部19を配置しつつ、昇降動作部17をパネル後端部5aへ接続可能な配置とする(雨樋部9よりも開口部3の内方となる側へ位置付ける)ものとなっており、伝動部18の存在が、これら昇降動作部17と原動部19との前後距離を所定に確保するうえで重要な役割を奏していることになる。
【0017】
昇降動作部17は、パネル後端部5aを実際に昇降させるための昇降動作部分であって、図5及び図8に示すように、左右方向に軸心を向けて回動可能に設けられた動作主軸23と、この動作主軸23の両端部に設けられる一対のホイル24を介して動作主軸23に偏心して設けられる左右一対の偏心軸25と、図1及び図2に示したように、パネル後端部5aの下面部に設けられて両偏心軸25に上から当接可能になった昇降カム26とを有している。
本実施形態では、左右両側のホイル24をそれらの両外側から挟持するようなかたちで設けた左右一対のブラケット28に対して前後方向溝29を設け、これら前後方向溝29に各々の偏心軸25を嵌め入れることで、前後方向溝29の内部上縁部を昇降カム26とさせている。
【0018】
すなわち、動作主軸23を回転させれば、これによって偏心軸25が円弧動するので、これに伴って昇降カム26が押し上げられたり又は引き下げられたりするものとなり、従って、これと共にパネル後端部5aが昇降するというものである。
なお、昇降カム26として前後方向溝29を採用しているので、偏心軸25よりも昇降カム26側が跳ね上がってしまうことがなく、パネル5のガタツキを防止できるものとなっているが、例えばパネル後端部5aをバネ等により下方へ向けて付勢する機構を併用する場合は、必ずしも昇降カム26を、上記前後方向溝29のような「溝」の形体にする必要はない。
【0019】
図6乃至図8に示すように、原動部19には比較的小型(径小)のモータが用いられており、ユニットケース20内の後端側で回転軸心を前後方向へ向けるように縦置きされている。
また、この原動部19の回転駆動力を昇降動作部17へ伝えるための伝動部18には、前後方向に複数の歯車30を噛合させた歯車列31が用いられている。これによってモータ出力に対して大きな減速比を設定できるようにし、また駆動力の伝達ロスを少なく抑えており、昇降動作部17へ高トルクを伝達できるようになっている。
【0020】
これら原動部19と伝動部18との連動部分には、ウォームギヤ32が用いられている。このウォームギヤ32に代えてベベルギヤ等を用いてもよい。
前記伝動部18で用いる各歯車30には比較的径小なものを用いてあり、これによって上記ユニットケース20に対する伝動部収納部20cの形成を可能にしている。
伝動部18の歯車列31は、大歯車を用いて少数歯車で構成することは可能であるが、8段等の多段減速機構にして、小さなモータで大トルクを発生すると共に、各歯車30を小径に形成してユニットケース20の上下厚を薄くすることが好ましく、これにより、伝動部18を雨樋部9の下側に配置しても、車体屋根2を薄くできるようになる。
【0021】
一方、図5に示すように、上記昇降動作部17の動作主軸23には、伝動部18との連動部分に回転体35が設けられており、この回転体35は外周に平歯車が形成され、伝動部18の歯車列31における最も出力端側の歯車30と噛合することで、原動部19からの回転駆動力を受けられるようになっている。
この回転体35は、動作主軸23に対しては回転自在にかつ軸方向移動自在に嵌合されており、その両側には支持板36とクラッチ板37とが設けられ、クラッチ板37は、ユニットケース20に対して固定される軸受38側で軸移動不能とされ、支持板36は、プッシュナット39によってバックアップされたバネ40のバネ圧を受けるようになっている。
【0022】
この回転体35は、支持板36を介してバネ40によりクラッチ板37へ押し付けられ、クラッチ接続状態となり、これにより、動作主軸23としての伝動部18との連動部分で、クラッチ42が構成されていることになる。
前記クラッチ板37は、動作主軸23に対して相対回転不能な状態で嵌め付けられている。また、プッシュナット39は動作主軸23に対して螺合されており、このプッシュナット39の螺合位置を調節することで、バネ40のバネ力を調整して、支持板36による回転体35のクラッチ板37への押圧力(即ち、クラッチ切断圧)を設定可能になっている。
【0023】
クラッチ板37には、回転体35へ向く面における周方向の複数箇所から軸方向に突出したカム突起44が設けられており、回転体35には、これら各カム突起44と軽度の係合をするカム突部45が設けられている。
そのため、クラッチ板37と回転体35とがバネ40のバネ圧内で一体回動(クラッチ接続状態)するときには、これらカム突起44とカム突部45との係合によって滑りのない確実な伝動が可能になっており、一方、クラッチ板37側にバネ圧を越えた負荷が作用したときには、カム突起44からカム突部45が外れる(クラッチ切断状態)ことに起因して、回転体35に軸移動作用が与えられるようになっている。
【0024】
このため、例えばパネル5側で、その閉鎖を障害する物が挟まったとき等の過負荷が発生したときに、この過負荷をクラッチ板37と回転体35との間で遮断し、伝動部18や原動部19へは伝えないようにできる。すなわち、これによって伝動部18及び原動部19の保護ができる。
上記昇降動作部17の動作主軸23には、回転体35と支持板36との間にスイッチレバー47のC形状の基部が挟み入れられていて、回転体35に対して軸方向に一体移動可能にかつ相対回転可能に当接している。このスイッチレバー47は基部から動作主軸23に略沿った腕が延設され、この腕の先端にフック部48が形成されている。
【0025】
これに対し、図6に示すように、原動部19の電源線50にはスイッチ51が設けられており、このスイッチ51の操作ツマミ52に、上記したスイッチレバー47の先端フック部48が係合されるようになっている。
そのため、回転体35が回動して動作主軸23へ回動力を伝えているときに、過負荷によって回転体35が軸方向移動すると、それに伴ってスイッチレバー47も移動し、スイッチ51の操作ツマミ52が切換操作されるようになっている。
【0026】
過負荷が解消すると、回転体35とスイッチレバー47とがバネ40の復元力で軸方向移動し、回転体35はクラッチ板37に噛合してクラッチ接続状態にC、スイッチレバー47はスイッチ51を入り状態に復帰させる。
従って、スイッチレバー47及びスイッチ51等によって、パネル5の昇降動作に過負荷が発生すると、それを検出して原動部19の動作を停止させる運転制御手段55が構成されることになり、閉鎖時の物体挟み込みによるパネル5の損傷を防止できる。なお、この運転制御手段55はパネル5が上昇位置及び下降位置に達したときにも作用させて、パネル5の開閉位置停止手段として機能させてもよい。
【0027】
このような構成の昇降装置6は、図6に示したようにユニットケース20に設けた取付片60や取付ボス61へ補強用の鍔付きカラー62を当接させた状態で、車体屋根2の所定位置へ直接、ねじ止めすることができる。
そして、この昇降装置6の取付状態は、図1及び図2に示すように、車体屋根2の開口部3内に対して昇降動作部17だけを突き出させるような位置付けにできるため、内装天井材12に設ける車内開口部13は、その後部側の開口縁部を車体屋根2の開口部3内方へ向けて小さな距離Mだけ延長させるだけでよいものとなっている。
【0028】
そのため、車体屋根2の開口部3としては十分な広さが得られ、またパネル5における無用な大型化も抑制できることになる。
また、このチルトアップサンルーフ装置1及び昇降装置6の動作としては、原動部19を作動させることで、伝動部18を介して昇降動作部17の回転体35を回動させ、クラッチ42の伝動範囲内で動作主軸23の回動、即ち偏心軸25の円弧動をさせ、これによって昇降カム26を介してパネル後端部5aを昇降させるものである。
【0029】
本実施形態では、偏心軸25の円弧動範囲を120°としている(図1、図2及び図7参照)。
なお、昇降動作部17において、ホイル24を偏心軸25の偏心量(動作主軸23の中心からの半径位置)が異なるものに交換したり、パネル5に設ける昇降カム26を形状(前後方向溝29の溝形状)の異なるものに交換したり、原動部19の動作角度範囲を変更したりすることで、パネル後端部5aの上昇位置を調節することが可能である。
【0030】
ところで、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、原動部19として用いるモータは横置きにしたり、車体屋根2の雨樋部9の下部に伝動部18と共に昇降動作部17を設けたり、雨樋部9の下部に昇降動作部17を配置しかつ伝動部18を原動部19と共に雨樋部9の後方の車体屋根2の下面側に配置したりしてもよい。
また、伝動部18に巻き掛け伝動方式やドライブシャフト方式等を採用したり、昇降動作部17を、ホイル24の代わりにクランク軸を設け、そのクランク軸とパネル後端部5aとをリンクで連結したりしてもよい。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るチルトアップサンルーフ装置の昇降装置は、昇降動作部と伝動部と原動部とを有し、少なくとも原動部を雨樋部より後側の車体屋根の下面側に配置することにより、昇降装置を車体屋根の下面側に配置し、雨樋部の前側部分で実質的開口を小さくしている部分をなくすことを可能にし、原動部と昇降動作部との間に所定の前後距離を確保させてある。
従って、この昇降装置を具備する本発明のチルトアップサンルーフ装置では、昇降装置のうち、少なくとも原動部を、車体屋根の開口部を閉鎖している状況下のパネルに対して、その後端部よりも後方となる車体屋根下方に設けられるものである。
【0032】
また、昇降装置として、昇降動作部だけを雨樋部から突出した状態にすると、内装天井材に設ける車内開口部は、その後部側の開口縁部を車体屋根の開口部内方へ少しだけ延長させればよいものとなり、結果、車体屋根の開口部として十分な広さを得られ、またパネルの大型化を招来することもない。
上記昇降装置において、伝動部に歯車列を用いかつ雨樋部の下側に配置すると、原動部を比較的小型なものとしながらも高トルクを出力させることができるようになり、また、伝動部の上下厚さを薄くできるようになり、これによって昇降装置全体としての薄型化、小型化及び構造簡潔化が図れるものである。
【0033】
また、昇降動作部の一部、伝動部及び原動部をユニットケース内に一体的に組み込むことにより、昇降装置としての小型化及び構造簡潔化を一層進めることができる。このユニットケースの採用は、昇降装置の車体取付構造も簡潔化できる利点もある。
昇降動作部は、動作主軸に偏心軸を設け、これでパネル後端部に設けた昇降カムを支持可能な構造とするのが、構造の簡潔化を図る上で有利である。この場合、昇降動作部の動作主軸にクラッチを設けて、過負荷の発生時に対処させるのが好適である。また、クラッチの切断状態を検出して原動部の動作を停止させる運転制御手段を設けておけば、種々の動作部材が過負荷によって損傷するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図3のA−A線拡大断面図である。
【図2】 図1からの動作状況(パネルの上昇時)を示した図である。
【図3】 本発明に係るチルトアップサンルーフ装置を車体屋根に装着した状況を示した平面図である。
【図4】 本発明に係るチルトアップサンルーフ装置用昇降装置のユニット部分を示す斜視図である。
【図5】 図4に示した昇降装置のユニット部分のうち昇降動作部の主要部を分解して示す斜視図である。
【図6】 図4に示した昇降装置のユニット部分のうち伝動部及び原動部を分解して示す斜視図である。
【図7】 図4のB−B線拡大断面図である。
【図8】 昇降装置のユニット部分における内部配置を平面視方向で示した透視図である。
【図9】 従来のチルトアップサンルーフ装置を概略的に示す側断面図である。
【符号の説明】
1 チルトアップサンルーフ装置
2 車体屋根
3 開口部
5 パネル
5a パネル後端部
6 昇降装置
17 昇降動作部
18 伝動部
19 原動部
20 ユニットケース
23 動作主軸
25 偏心軸
26 昇降カム
30 歯車
31 歯車列
42 クラッチ
55 運転制御手段

Claims (6)

  1. 車体屋根(2)に設けられた開口部(3)を開閉するパネル(5)の後端部(5a)へ昇降駆動力を伝える昇降動作部(17)と、該昇降動作部(17)に伝動部(18)を介して接続された原動部(19)とを有しており、上記伝動部(18)と原動部(19)との内の少なくとも原動部(19)を、開口部(3)の後側の雨樋部(9)よりも後方となる車体屋根(2)の下面側に配置しており、
    前記昇降動作部(17)は、回動可能に設けられた動作主軸(23)と、該動作主軸(23)に偏心して設けられた偏心軸(25)と、パネル後端部(5a)の下面部に設けられて上記偏心軸(25)に上から当接可能になった昇降カム(26)とを有していることを特徴とするチルトアップサンルーフ装置の昇降装置。
  2. 前記伝動部(18)には前後方向に複数の歯車(30)を噛合させた歯車列(31)を用い、雨樋部(9)の下側に配置してあることを特徴とする請求項1記載のチルトアップサンルーフ装置の昇降装置。
  3. 前記昇降動作部(17)の一部と、伝動部(18)及び原動部(19)とがユニットケース(20)内に一体的に組み込まれていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のチルトアップサンルーフ装置の昇降装置。
  4. 前記動作主軸(23)には、伝動部(18)との連動部分にクラッチ(42)が設けられており、パネル(5)側からの過負荷を伝動部(18)に対して遮断可能になっていることを特徴とする請求項1記載のチルトアップサンルーフ装置の昇降装置。
  5. 前記昇降動作部(17)には、クラッチ(42)の切断状態を検出して原動部(19)の動作を停止させる運転制御手段(55)が設けられていることを特徴とする請求項4記載のチルトアップサンルーフ装置の昇降装置。
  6. 車体屋根(2)に設けられた開口部(3)を閉鎖可能なパネル(5)に対してそのパネル後端部(5a)を昇降装置(6)により昇降させて開口部(3)を開閉可能にしたチルトアップサンルーフ装置において、
    上記昇降装置(6)は、パネル後端部(5a)に昇降駆動力を伝える昇降動作部(17)と該昇降動作部(17)を駆動させる原動部(19)とを有しており、少なくとも原動部(19)が、車体屋根(2)の開口部(3)を閉鎖したパネル(5)の後端部(5a)よりも後方となる車体屋根(2)下方に設けられており、
    前記昇降動作部(17)は、回動可能に設けられた動作主軸(23)と、該動作主軸(23)に偏心して設けられた偏心軸(25)と、パネル後端部(5a)の下面部に設けられて上記偏心軸(25)に上から当接可能になった昇降カム(26)とを有していることを特徴とするチルトアップサンルーフ装置。
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