JP3992915B2 - 自動車 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スーツケースなどの大きな荷物を安定した状態で車室内に格納できる自動車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、スーツケースなどの大きな荷物を自動車に積み込んで運搬する際、車体後部のラゲージスペースに荷物を格納するのが普通であった。ところが、ラゲージスペースの上部開口は、その高さがかなり高いため、重量の大きな大型の荷物をラゲージスペースに出し入れする作業は容易ではない。
【0003】
小さな荷物であれば、これを、車室内の座席上に載せることもできるが、大きな荷物の場合には、車室内の座席が邪魔となって車室内に格納することはできないか、又はできたとしても、その荷物を出し入れすることは容易ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した新規な認識に基づきなされたものであって、その目的とするところは、大きな荷物も容易に車室内に格納でき、しかもその荷物を安定した状態で保持しておくことのできる自動車を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、車室内に配置された座席のシートクッションを起こした跡のスペースに荷物を格納したとき、該荷物を保持する荷物保持手段を具備し、前記座席は、そのシートクッションにシートバックを重ねた状態にして、前方側に起こされるように構成され、前記荷物保持手段は、前記スペースに格納された荷物の後部側部分を保持する使用位置と、非使用位置との間を回動可能に車体に対して支持されている可動保持部材と、前記スペースに格納された荷物の車体幅方向内側部分を保持する固定保持部材と、使用位置を占めた前記可動保持部材が、荷物の後部側部分に圧接するように、該可動保持部材と、前記座席とを連結する長さ調節可能な連結部材と、起こされたシートクッションを、前記固定保持部材に対して固定するためのシート固定部材とを有し、該シート固定部材は、硬質材料より成るロッドによって構成され、該シート固定部材の基端部は、前記シートクッションのフレームに回動可能に連結され、該シート固定部材の非使用時には、当該シート固定部材の先端部は前記シートクッションのフレームに形成された孔に着脱可能に嵌合し、シート固定部材を使用するときは、該シート固定部材の先端部を前記孔から外し、前記座席を前方側に起こした後、シート固定部材の先端部を、前記固定保持部材に固着されたロック部片の中心孔に嵌合して、該シート固定部材を介して、前記シートクッションと固定保持部材を連結するように構成されていることを特徴とする自動車を提案する(請求項1)。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例を図面に従って詳細に説明する。
【0011】
図1及び図2は自動車の側面図であり、これらの図においては車室内の様子を明らかにするため、車体1を鎖線で簡略化して示してある。これらの図と図3における符号Fは、自動車の前進方向を示しており、本明細書においては、その前進方向を「前」、その逆の方向を「後」とし、前進方向に対して左右の方向を車体幅方向と称することにする。
【0012】
図1から判るように、自動車の車室内には座席2、すなわち助手席が配置され、その隣りには図示していない運転席が、その後方には後部座席3がそれぞれ配置されている。図1及び図2では、後部座席も鎖線で略示してある。
【0013】
座席2は、これに着座した乗員の尻部を支えるシートクッション4と、背部を支えるシートバック5を有し、シートバック5は、図1に矢印A,Bで示すように前後方向に傾倒可能にシートクッション4に支持されている。また、シートクッション4は、車体1に対して、シートクッション前部側の支点6を中心として、図1に矢印C,Dで示す方向に回動可能に支持されている。
【0014】
ここで、車室内にスーツケースなどの大きな荷物を格納するときは、先ずシートバック5を図1に矢印Aで示す前方側に倒し、破線で示すように、そのシートバック5をシートクッション4の上に重ね合せる。次いで、シートクッション4の後部側を持ち上げて、そのシートクッション4をシートバック5と共にシートクッション前部側の支点6のまわりに矢印C方向に回動させる。このようにして、座席2は、図2に示す如く、そのシートクッション4にシートバック5を重ね合わせた状態にして、前方側に起こされる。
【0015】
車室内に配置された座席2を上述のように起こすと、その跡に大きなスペースSができるので、ここに、図2に示すように荷物Lを格納することができる。このように、シートクッション4を起こた跡の大きなスペースSに荷物Lを載置して格納するので、図示する如きスーツケースのような大きな荷物Lも、容易に車室内に格納することができる。車体後部のラゲージドア(図示せず)を開き、荷物を高く持ち上げて、ラゲージスペースの上部開口から荷物を入れる必要はなく、単に、車体側部の後側のドア7A、又は前側のドア7を開いて低い位置から楽に荷物Lを車室内に積み込むことができるのである。荷物を車室内から取り出すときも同様である。
【0016】
スペースSに荷物Lを格納して自動車を走行させたとき、その荷物Lが倒れたり、大きくずれ動くことを防止できるように、本例の自動車には、車室内に配置された座席2のシートクッション4を起こした跡のスペースSに荷物Lを格納したとき、その荷物Lを保持する荷物保持手段が設けられている。この荷物保持手段は適宜な形態に構成できるものであるが、その一例を、荷物Lを格納するときの手順の詳細を明らかにしながら説明する。
【0017】
図3は、シートクッション4をシートバック5と共に前述のように引き起こした跡の様子を車室内側から見た斜視図である。この図に示すように、車室の床面を構成するフロアパネル8上には、車体1の前後方向に延びる一対の支持台9,10が固定され、車体幅方向Wの内側に位置する支持台9には、ほぼ逆U字形に形成された固定保持部材11の両下端部が、例えば溶接により固着されている。このように、固定保持部材11は、支持台9を介して車体1の一部を構成するフロアパネル8に固定されているが、固定保持部材11を直に車体1に固定することもできる。かかる固定保持部材11は、例えば、金属又は硬質樹脂などの剛体より成るパイプによって構成することができる。
【0018】
また、車体1に固定された固定保持部材11の後部と、車体1の一部を構成するセンタピラー12には、ブラケット13,14がそれぞれ固着され、その各ブラケット13,14には、ピン15,16を介して、可動保持部材17が回動自在に連結されている。このように車体1に対して回動可能に支持された可動保持部材17は、車体幅方向Wに延びる加圧部18と、その加圧部18の長手方向各端部に一体に接続された一対のアーム部19より成り、その各アーム部19の基端部が固定保持部材11とセンタピラー12にそれぞれブラケット13,14とピン15,16を介して連結されている。加圧部18は、後述するように荷物Lを加圧して、その荷物Lを保持する用をなす。かかる可動保持部材17も、例えば、剛体より成るパイプによって構成されている。
【0019】
また、図3に鎖線で示すように、支持台9,10の上には平坦なボード20が固定配置され、このボード20により、支持台9,10が外部から目視されないように覆い隠されている。
【0020】
座席2が図1に実線で示した通常の使用状態にあるとき、可動保持部材17は、下方に垂下した状態で、シートバック5よりも後方の非使用位置に格納されている。このため、可動保持部材17が乗員の邪魔となることはない。
【0021】
また、可動保持部材17の加圧部18とシートバック5は、連結部材21によって連結されている。この連結部材21も適宜な形態に構成できるが、図に一例として示した連結部材21は、可撓性の第1のベルト21Aと、第2のベルト21Bとを有している。これらのベルト21A,21Bは、座席が図1に示した使用状態にあるとき、図1に示すように格納され、荷物LをスペースSに格納した後に、図2及び図3に示すように張った状態にされるが、ここでは、第1及び第2のベルト21A,21Bが図2及び図3に示した状態にあるものとして、これらのベルト21A,21Bを有する連結部材21の構成を説明する。
【0022】
第1のベルト21Aは、その一端側が可動保持部材17の加圧部18に巻き掛けられてループ状に折り返され、その端部21Cが第1のベルト自体に固定されている。かかる第1のベルト21Aは、可動保持部材17の加圧部18の側から、座席2のシートバック5の側に延び、その第1のベルト21Aの他端側が止め具22を介して第2のベルト21Bの一端側に連結されている。止め具22は、図4及び図5に示すように、一対の側板23と、これらの側板23を一体に連結する連結板24,25とから成る枠体35を有し、その枠体35の両側板23に固定されたピン27には、操作レバー26が図5に矢印で示す方向に揺動自在に支持されている。両連結板24,25の間には孔36(図5)が区画されている。
【0023】
第1のベルト21Aの他端側は、図5に示すように、連結板25に巻き掛けられて折り返され、図3に示すように、その他端側の先端部21Fはフリー状態となっている。
【0024】
一方、第2のベルト21Bの一端側も、図5に示すように、ループ状をなしてもう一方の連結板24に巻き掛けられ、その端部21Dが第2のベルト自体に固定されている。かかる第2のベルト21Bは、座席2のシートバック5の側に向けて延び、その他端側が、図4に示すように、ループ状をなして係止部材29の孔30に巻き掛けられ、その端部21Eが第2のベルト自体に固定されている。係止部材29は、ねじ31によってシートバック5のフレームに不動に、又は回動可能に係止されている。
【0025】
操作レバー26は、図示していないばねによって図5における反時計方向に回動付勢され、通常は図5に鎖線で示す係止位置を占め、このとき操作レバー26の先端部28が、第1のベルト21Aを介して、連結板25に圧接する。このため、第1のベルト21Aは、操作レバー26と連結板25の間に挟まれて係止される。この状態で、第1のベルト21Aの先端部21Fの側に手を掛けてこれを矢印E方向に引くと、その第1のベルト21Aは操作レバー26の先端部28と連結板25の間を摺動しながら移動する。次いで第1のベルト21Aへの引張力を解除すると、第1のベルト21Aは、操作レバー26の加圧作用により、このときの状態で係止される。
【0026】
これに対し、操作レバー26を図5に矢印Iで示した方向に加圧して、これを実線で示した解除位置に回動させると、第1のベルト21Aはフリー状態となる。
【0027】
従って、操作レバー26から手を離した状態で、第1のベルト21Aの先端部21Fの側を矢印E方向に引くことにより、可動保持部材17とシートバック5との間の連結部材21の長さを縮めることができる。また、操作レバー26を図5に実線で示す解除位置に回動させて、第1のベルト21Aを、止め具22に対して相対的に、矢印Eと逆の方向にスライドさせることにより、可動保持部材17とシートバック5の間の連結部材21の長さを伸ばすことができる。このように、連結部材21は、その長さを調節可能に構成されている。
【0028】
また、図1乃至図3に示すように、シートクッション4のフレームの車体幅方向内側の部分には、硬質材料より成るロッドによって構成されたシート固定部材129の基端部129Aが回動可能に連結されている。シートクッション4の外部に露出したシート固定部材129の中間部129Cは、座席2が図1に示した使用状態にあるとき、ほぼ水平な姿勢に保たれ、このとき鉤状に曲がったシート固定部材の先端部129B(図6参照)は、シートクッション4のフレームに形成された孔130に着脱可能に嵌合している。またシート固定部材129の基端部129Aは、中間部129Cに対して(すなわち図1の紙面に対して)、ほぼ90°の角度をなして曲折し、シートクッション4の内部に、車体幅方向外側へ向けて延びている。かかるシート固定部材129は、その全体がシートクッション4に対して、車体幅方向に所定のストロークで移動可能に支持され、かつ図示していないばねによって車体幅方向外側、すなわちシートクッション4の内部側に付勢されている。従って、通常は、シート固定部材129は、その中間部129Cがシートクッション4の車体幅方向内側面に当接した位置を占めている。
【0029】
前述のように座席2を引き起こした後、荷物LをスペースSに格納する前に、それまで図2に鎖線で示すように格納されていたシート固定部材129を車体幅方向内方に向けて引くと、そのシート固定部材129は、上述のばねの作用に抗して車体幅方向内方にわずかに移動し、先端部129Bが孔130から外れる。そこで、シート固定部材129を、その基端部129Aを中心として図2に矢印Gで示す方向に回動させ、図3及び図6に示すように、その先端部129Bを、固定保持部材11に固着された筒状のロック部片131の中心孔131Aに嵌合する。この状態で、シート固定部材129から手を離せば、前述のばねの作用によって、シート固定部材129の先端部129Bは、ロック部片131の中心孔131Aに係合したままとなる。これにより、引き起こされたシートクッション4が固定保持部材11に連結されて固定され、座席2が図2に示すように立上がった状態に保持される。
【0030】
次いで、ボード20の上に荷物Lを載置して当該荷物LをスペースSに格納する。このとき荷物Lを立上がったシートクッション4の裏面に当接させる。荷物Lをボード上に載せるとき、可動保持部材17は図1に示した非使用位置にあり、連結部材21は大きく伸びたたるんだ状態となっている。このため、連結部材21に邪魔されることなく、楽に荷物Lをボード20の上に載せることができる。
【0031】
スペースSは、図3に示すように、連結部材21を境にして、車体幅方向Wの内側のスペースS1と、外側のスペースS2とに分けられるが、そのいずれか、又はその両スペースS1,S2のそれぞれに荷物Lを格納することができる。図2は内側のスペースS1に荷物Lを格納したときの状態を示している。このとき、荷物Lの車体幅方向内側部分を固定保持部材11に当接させることにより、荷物Lを固定保持部材11によって保持できる。
【0032】
次いで、それまで非使用位置にあった可動保持部材17を図2に矢印Hで示す方向に回動させて図2に示す使用位置にもたらすと共に、第1のベルト21Aの先端部21Fを矢印E方向に引張って連結部材21の長さを縮め、連結部材21を図2に示すように強く引った状態に締め上げる。これにより、可動保持部材17の加圧部18が荷物Lの後部側部分に強く圧接してこの部分を保持する。荷物Lは、シートクッション4と可動保持部材17の間に挟まれて確実に保持される。この状態で自動車を走行させれば、荷物Lが前後方向に大きくずれ動いたり、倒れることはない。しかも、荷物Lは、その車体幅方向内側部分が固定保持部材11によって保持されているので、当該荷物Lが運転席の側に倒れることも阻止できる。
【0033】
第2のベルト21Bの他端側をシートバック5ではなくシートクッション4に係止してもよい。連結部材21は、可動保持部材17と座席2とを連結して、可動保持部材17を荷物に圧接させる用をなすものである。
【0034】
図2に鎖線で示すように、小さな荷物L1を格納したときは、可動保持部材17は同じく図2に鎖線で示す使用位置まで回動して、その荷物L1の後部側部分を保持することができる。このように、可動保持部材17によって、大きな荷物Lも、また小さな荷物L1も確実に保持することができるのである。
【0035】
荷物L,L1を車室内から下ろすときは、シート固定部材129を車体幅方向内方に引いてその先端部129Bをロック部片131の中心孔131Aから外し、次いでそのシート固定部材129を矢印Gと反対方向に回動させ、その先端部129Bとシートクッション4の孔130に嵌合させる。次いで、操作レバー26を図5に矢印Iで示した方向に加圧して該レバー26を実線で示す解除位置にもたらす。これにより、第1及び第2のベルト21A,21Bはフリー状態となるので、可動保持部材17を図2の矢印Hと逆方向に回動させ、図1に示した非使用位置にもたらすことができる。第1及び第2のベルト21A,21Bを長く伸ばした緩んだ状態にして、荷物L,L1を楽に室内から取り出すことができる。次いで、座席2を図1に示して位置に戻す。
【0036】
図示した例では、シートバック5をシートクッション4の上に重ね、次いで座席2の全体を前方側に起こすように構成したが、シートバック5を使用状態のままにし、シートクッション4だけを前方側に起こし、その跡にできるスペースに荷物を格納するように構成することもできる。
【0037】
以上のように、本例の自動車の荷物保持手段は、車体1に対して回動可能に支持された可動保持部材17を有していて、その可動保持部材17は、シートクッション4を起こした跡のスペースS,S1,S2に格納した荷物L,L1の後部側部分を保持する使用位置と、下方に垂下した状態の非使用位置との間を回動可能に支持されている。かかる可動保持部材17を設けることによって、いずれのサイズの荷物L,L1をも、前後方向に確実に保持することができる。
【0038】
さらに、本例の自動車の荷物保持手段は、スペースS,S1,S2に格納された荷物L,L1の車体幅方向内側部分を保持する固定保持部材11を有しているので、荷物L,L1が車体幅方向内側へ向けて倒れることを阻止できる。
【0039】
また、本例の自動車の荷物保持手段は、使用位置を占めた可動保持部材17が、荷物L,L1の後部側部分に圧接するように、その可動保持部材17と、座席2とを連結する長さ調節可能な連結部材21を有しているので、可動保持部材17によって、荷物L,L1をより確実に前後方向に保持することができる。
【0040】
さらに、本例の自動車の荷物保持手段は、起こされたシートクッション4を、固定保持部材11に対して固定するためのシート固定部材129を有しているので、引き起こされた座席2をその位置に確実に保持し、荷物L,L1の保持安定性を高めることができる。
また、本例のシート固定部材129は、硬質材料より成るロッドによって構成され、該シート固定部材129の基端部129Aは、シートクッション4のフレームに回動可能に連結され、該シート固定部材129の非使用時には、当該シート固定部材129の先端部129Bはシートクッション4のフレームに形成された孔130に着脱可能に嵌合し、シート固定部材129を使用するときは、該シート固定部材129の先端部129Bを上記孔130から外し、座席2を前方側に起こした後、シート固定部材129の先端部129Bを、固定保持部材11に固着されたロック部片131の中心孔131Aに嵌合して、該シート固定部材129を介して、シートクッション4と固定保持部材11を連結するように構成されている。
【0041】
以上説明した具体例においては、助手席を引き起こした跡のスペースに荷物を格納するように構成されているが、他の座席、例えば後部座席を引き起こした跡のスペースに荷物を格納するように構成することもできる。また、トラックなどの自動車にも前述の各構成を採用することができる。
【0042】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、大きな荷物も、安定した状態で車室内に格納することができ、しかも各種サイズの荷物を、前後方向に確実に保持して格納することができる。さらに、荷物が車体幅方向内側に倒れることを阻止でき、可動保持部材によって、荷物をより確実に前後方向に保持することができる。また、起こしたシートクッションを固定保持部材に対して固定でき、荷物の保持安定性をより一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車体と後部座席を鎖線で略示した自動車の側面図である。
【図2】車室内に荷物を格納したときの、図1と同様な側面図である。
【図3】座席を起こした跡の様子を車室内側から見た斜視図である。
【図4】連結部材と、その連結部材を伸縮させる止め具を示す斜視図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】固定保持部材に設けられたロック部片にシート固定部材の先端部に嵌合させるときの様子を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 車体
2 座席
4 シートクッション
5 シートバック
11 固定保持部材
17 可動保持部材
21 連結部材
129 シート固定部材
129A 基端部
129B 先端部
130 孔
131 ロック部片
131A 中心孔
L 荷物
L1 荷物
S スペース
S1 スペース
S2 スペース
W 車体幅方向
Claims (1)
- 車室内に配置された座席のシートクッションを起こした跡のスペースに荷物を格納したとき、該荷物を保持する荷物保持手段を具備し、前記座席は、そのシートクッションにシートバックを重ねた状態にして、前方側に起こされるように構成され、前記荷物保持手段は、前記スペースに格納された荷物の後部側部分を保持する使用位置と、非使用位置との間を回動可能に車体に対して支持されている可動保持部材と、前記スペースに格納された荷物の車体幅方向内側部分を保持する固定保持部材と、使用位置を占めた前記可動保持部材が、荷物の後部側部分に圧接するように、該可動保持部材と、前記座席とを連結する長さ調節可能な連結部材と、起こされたシートクッションを、前記固定保持部材に対して固定するためのシート固定部材とを有し、該シート固定部材は、硬質材料より成るロッドによって構成され、該シート固定部材の基端部は、前記シートクッションのフレームに回動可能に連結され、該シート固定部材の非使用時には、当該シート固定部材の先端部は前記シートクッションのフレームに形成された孔に着脱可能に嵌合し、シート固定部材を使用するときは、該シート固定部材の先端部を前記孔から外し、前記座席を前方側に起こした後、シート固定部材の先端部を、前記固定保持部材に固着されたロック部片の中心孔に嵌合して、該シート固定部材を介して、前記シートクッションと固定保持部材を連結するように構成されていることを特徴とする自動車。
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