JP3992878B2 - 蓋開閉検知センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の監視位置に対する監視対象物の変位を検知する光ファイバセンサ、並びに、マンホール、ハンドホール、穴、建物内部等の監視対象空間の入口に設けられる蓋の開閉を検知する蓋開閉検知センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、管路網への光ケーブルの布設では、管路網を構成する管路に連通させて形成したマンホール、ハンドホール等の縦坑内に、光ケーブルの分岐接続用のクロージャが設置されることが一般的である。マンホールやハンドホールは、通常時は、地上の入口が蓋により閉塞されていることが普通であり、保守や回線増設等の作業を行うときのみ、前記蓋を開放して作業を行うようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、マンホール、ハンドホール等の蓋は地上に露出していることが普通であるため、作業者以外の人が不法に蓋を開けることがあり、いたずら等により通信線路の断線等が生じる可能性がある。しかしながら、これまで、マンホール、ハンドホール等の蓋の開放を検知する好適なセンサは殆ど無かった。このため、蓋の開放は、監視しないか、あるいは、巡視等による発見等に頼っていることが現状であった。また、電気スイッチを利用したセンサには、蓋の開放検知に利用できるものが存在するが、マンホールやハンドホール等から離れた所からセンサの作動を監視したり、多数のマンホールやハンドホール等に設置したセンサの作動を一箇所で監視するには、監視場所から各マンホールやハンドホールまで、別途、電気ケーブルの引き込み等が必要であるから、設置作業に手間が掛かる点で不利であった。一方、光ファイバを利用したセンサは各種開発されているものの、マンホールやハンドホール等の開放検知に適したものは存在しない。
なお、前記問題は、マンホール、ハンドホール等の蓋の開放検知に限定されず、例えば、クロージャや光成端箱等の蓋、建物内にて引き込まれた光ケーブルを管理する管理室への入室用の扉等についても、同様に、光線路の管理面から開放を開放を検知したい要求がある。
【0004】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、監視位置に対する監視対象物の変位を光ファイバを利用して効率良く検知できる安価な蓋開閉検知センサ、詳しくは、マンホール、ハンドホール、穴等の監視対象空間の入口の蓋の開放を光線路を利用して効率良く検知できる安価な蓋開閉検知センサを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するべくなされたものであり、請求項1記載の蓋開閉検知センサは、マンホール、ハンドホール、穴、建物内部等の監視対象空間の入口に設けられる蓋の開閉を検知する蓋開閉検知センサであって、前記監視対象空間内に、該監視対象空間に引き込まれた通信用の光ケーブルに組み立てられたクロージャと、該クロージャの外側に配置された光ファイバセンサとが設置され、前記監視対象空間の入口が前記監視位置とされ、前記蓋が前記監視対象物とされ、前記光ファイバセンサは、前記監視位置側あるいは前記監視対象物に設けられるセンサ本体と、このセンサ本体に変位可能に支持された検出片と、前記センサ本体に対する前記検出片の変位により駆動されて検知用光ファイバに曲げや伸び歪み等の変形を与える光ファイバ変形部とを備え、前記検出片は、監視位置側に設けられた部材および監視位置に位置された前記監視対象物の内、前記センサ本体に対向するものに対して当接あるいは連結されるようになっており、前記検知用光ファイバは、前記光ケーブルから分岐され該クロージャから外側へ引き出されて前記光ファイバセンサを経て前記クロージャに戻るループ状に配線され、前記クロージャと前記光ファイバセンサとの間において、保護ホース内に収納され、前記クロージャから前記光ファイバセンサに至る部分と、前記光ファイバセンサから前記クロージャに至る部分が共通の保護ホースに収納されていることを特徴とする。
この蓋開閉検知センサは、監視位置側、監視対象物側のいずれに設けても、監視対象物の変位を検出できる。すなわち、この光ファイバセンサは、監視位置側に設けた場合は、この監視位置から変位した監視対象物から変位力を受けることで検出片が変位され、監視対象物側に設けた場合は、監視位置からの監視対象物の変位に伴って光ファイバセンサも一体的に変位し、監視位置側の部材に対する光ファイバセンサの相対変位が検出片の変位力に変換されることで検出片が変位される。監視位置側の部材や監視対象物からの変位力の作用、あるいは、この変位力の解除等、いずれにしても、センサ本体に対する検出片の変位に連動して光ファイバ変形部が駆動されて、光ファイバに曲げや伸び歪み等の変形が与えられる。すなわち、監視位置側の部材や監視対象物の検出片に対する接触や、押圧、引っ張り、離間等の変位力の作用で検出片が変位されれば、光ファイバ変形部が駆動され得る構成であり、光ファイバに曲げ変形等が与えられたことを検知することで、監視位置に対する監視対象物の変位が検知される。検出片の変位方向は、光ファイバに曲げ等の変形を与えるものと、曲げ変形を与える前の元の状態に光ファイバ変形部が復帰する方向とが存在することが好ましく、これにより、可逆的な構成となり、繰り返し利用が可能となる。監視対象物の変位前では、光ファイバ変形部から光ファイバへの変形力の作用は無い。
【0006】
ところで、周知の通り、光ファイバへ光を入射すると、光ファイバ密度の僅かな不均一等により生じるレイリー散乱光、光ファイバ断線位置やコネクタ接続箇所からの反射光(フレネル反射光等)、並びに、光ファイバの伸び歪み等によって生じた散乱光(ブリルアン散乱光等)の後方散乱光等が戻り光として、入射端に戻ってくることが知られている。また、光ファイバの曲げ変形箇所や融着接続部等の接続点では、光損失が生じ、戻り光の強度が低下することも知られている。光パルス試験器は、光ファイバへの試験光の入射から、光パルス試験器での戻り光の受光までの時間(以下「戻り時間」)から、光ファイバの断線位置や光ファイバの歪み箇所等の位置(光パルス試験器からの距離)を把握することができる。
光ファイバに曲げ変形等が無い状態では、光ファイバ全長から光ファイバ固有のレイリー散乱光が戻り光として観測されるが、例えば、光ファイバの曲げによって損失が増大すると、曲げ変形箇所以後、光パルス試験器から遠い光ファイバからのレイリー散乱光の強度が、前記曲げ変形箇所を境にして急激に低下することから、光ファイバの曲げ変形発生を把握できる。また、戻り光強度が急低下する箇所、すなわち曲げ変形箇所の位置を戻り光の戻り時間から把握できる。
光ファイバの伸び歪みは、ブリルアン散乱光の観測により検出でき、また、ブリルアン散乱光の戻り時間から伸び歪みの生じた位置(光パルス試験器からの距離)の特定が可能である。
【0007】
本発明の蓋開閉検知センサでは、光ファイバ変形部にて変形が与えられる光ファイバを光パルス試験器と接続して戻り光を観測することで、監視位置に対する監視対象物の相対的な変位の有無を監視できる。監視対象物が監視位置に位置し、光ファイバセンサにて光ファイバに変形が与えられていなければ、光ファイバの変形に起因する損失増大や入射光の散乱は無く、光ファイバの変形箇所から光パルス試験器への戻り光として、光ファイバ固有の微小な歪み等によって生じるレイリー散乱光の後方散乱光のみが観測される。監視対象物が監視位置に対して変位して押圧ブロックと受け部材との間に挟み込まれた光ファイバに変形が与えられれば、この変形箇所にて、光ファイバに損失増大や入射光の散乱が生じ(光ファイバの曲げでは損失の増大、光ファイバの伸び歪みではブリルアン散乱光が生じる)、前記損失増大による戻り強度の低下や散乱光の後方散乱光が光パルス試験器にて観測される。これにより、光パルス試験器にて、監視位置に対する監視対象物の相対的な変位を把握でき、監視位置や監視対象物から離れた所からでも、監視対象物の変位を効率良く監視できる。光ファイバセンサでは、光ファイバを破断させる必要は無い。また、この光ファイバセンサは、押圧ブロックを元の位置に戻すだけで再利用可能とすることが容易である。光ファイバも、変形前の状態に戻して光特性に影響が無ければ、再利用可能である。なお、歪みが与えられた光ファイバに試験光を入射した時に生じる後方散乱光の一つであるブリルアン散乱光の波長は、光ファイバに入射した試験光の波長からずれており、レイリー散乱光とは容易に区別できる。また、このブリルアン散乱光の入射光に対する周波数シフト量から、光ファイバの歪み量を把握することができる。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の蓋開閉検知センサにおいて、前記光ファイバ変形部は、前記センサ本体に突出量可変に支持された前記検出片と、この検出片に前記センサ本体からの突出量を増大させる方向へ付勢力を作用させる付勢手段と、前記検出片と一体変位可能に連結された押圧ブロックと、前記付勢手段の付勢力によって前記検出片と一体的に変位された前記押圧ブロックとの間に光ファイバを挟み込むことで該光ファイバに曲げや伸び歪み等の変形を与える受け部材とを備えることを特徴とする。
この光ファイバセンサは、監視位置側に設けられた部材および前記監視対象物の内、前記センサ本体が設けられていない側に検出片を押圧して、センサ本体側に押し込まれた状態にセットされる。監視位置側に設けられた光ファイバセンサから離間方向への監視対象物の変位、または、監視対象物側に設けられた光ファイバセンサの該監視対象物と一体的な変位による監視位置側の部材に対する離間方向への変位が生じると、付勢手段の付勢力によりセンサ本体から検出片が押し出され、この検出片に一体的に押圧ブロックも変位して受け部材との間に光ファイバを挟み込み、光ファイバに曲げや伸び歪み等の変形を与える。付勢手段の付勢力に抗して検出片を元の位置に押し戻すと、受け部材と押圧ブロックとの間が離間され、これにより、監視対象物の変位を監視可能な状態に簡単に復帰できる。
【0009】
この構成では、監視対象物を変位前の元の位置に戻さなくても、検出片を元の位置に簡単に復帰できる利点がある。
また、光ファイバの変形は、付勢手段の付勢力によりなされるので、例えば、光ファイバを破断させない程度の変形力を得ることが容易である。
この光ファイバセンサでは、検出片を元の位置に復帰させたときに、光ファイバも自身の弾性等により曲げ等の変形が解消される構成を基本とする(但し、光ファイバは、光損失が充分に小さい状態に戻れば良く、「変形が解消」とは、必ずしも、変形前の元の状態に復帰することを指すものでは無い)。変形が解消された光ファイバは、再利用可能である。
【0010】
本発明の蓋開閉検知センサでは、光パルス試験器から光ケーブルを介して検知用光ファイバへ光が入射される。光ファイバセンサは、蓋が閉じられていれば、光ファイバ変形部が検知用光ファイバに変形を与えないようにセットされる。この状態では、検知用光ファイバの変形に起因する損失増大や入射光の散乱は無く、検知用光ファイバから光パルス試験器への戻り光として、検知用光ファイバ固有の微小な歪み等によって生じるレイリー散乱光の後方散乱光のみが検知用光ファイバの全長から観測される。光パルス試験器にて、検知用光ファイバの全長からのレイリー散乱光が異常な損失を生じること無く安定に観測されている状態では、蓋が閉じられていることを検知していることとなる。蓋が開放され、この蓋の移動に伴う検出片の移動によって光ファイバ変形部によって検知用光ファイバに変形が与えられれば、この変形箇所にて、検知用光ファイバに損失増大や入射光の散乱が生じ(光ファイバの曲げでは損失の増大、光ファイバの伸び歪みではブリルアン散乱光が生じる)、前記損失増大による戻り強度の低下や散乱光の後方散乱光が光パルス試験器にて観測される。これにより、光パルス試験器にて、蓋の開放を検知でき、監視対象空間から離れた所からでも、蓋の開放を監視できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明の1実施の形態を、図1から図6を参照して説明する。
図1は本実施の形態の蓋開閉検知センサ1を示す光配線図、図2はハンドホール2内におけるクロージャ3および光ファイバセンサ4の設置状態を示す斜視図、図3はクロージャ3の内部構造を示す斜視図、図4は光ファイバセンサ4を示す斜視図である。
【0012】
図1において、符号5は光パルス試験器(いわゆるOTDR。図1中、光試験装置)、6は心線選択装置(図1中「SW」)、7a,7b,7cは光ケーブルである。
光ケーブル7a,7b,7cはいずれも管路布設されており、管路の途中に設けられた監視対象空間としてのハンドホール2内に設置されたクロージャ3を介して互いに接続されている。光ケーブル7a,7b,7cはいずれも多心であり、各クロージャ3では、これら光ケーブル7a,7b,7c内蔵の光ファイバ8(光ファイバ心線や光コード等)同士が、融着接続部や光コネクタ等からなる光接続部9を介して接続されている。
本実施の形態においては、光ケーブル7a,7b,7cの光ファイバ8同士の接続は、1対1接続を基本とするが、これに限定されず、例えば、光スプリッタを介して1本の光ファイバ8に対して別の光ファイバ8を複数本接続することも可能である。
【0013】
心線選択装置6は、光パルス試験器5側の光ファイバ5aを、光ケーブル7aの複数本の光ファイバ8に対して選択的に接続する。光パルス試験器5は、光ファイバ5aを介して、この光ファイバ5aに接続された光ファイバ8に試験光を入射し、その戻り光を観測する。
光パルス試験器5は、光ケーブル7aの光ファイバ8と、これに接続されている光ファイバ等からなる光線路全線から、入射光の戻り光を受光する。この戻り光の観測結果から、光損失増大箇所の光ファイバの曲げや融着接続部等の存在、フレネル反射光等の反射光の発生箇所の光ファイバの破断やコネクタ接続の存在を把握できる。また、戻り光の戻り時間から、損失増大箇所や反射光発生箇所の位置(光パルス試験器5からの距離)を把握できる。
【0014】
図1および図2に示すように、監視対象空間としてのハンドホール2内では、光ケーブル7a、7b、7cから分岐してクロージャ3から外側へ引き出された検知用光ファイバ10が、前記クロージャ3とともにハンドホール2内に設置された光ファイバセンサ4に引き込まれている。また、図1および図4に示すように、検知用光ファイバ10は、光ファイバセンサ4内に引き込まれてループ状に配線される。光ファイバセンサ4は、ハンドホール2の上部の開口部2aを塞ぐ蓋2bの開放を検知するものであり、蓋2bに隣接して設けられている。
【0015】
図2は光パルス試験器5に最も近いハンドホール2内におけるクロージャ3や光ファイバセンサ4の設置状態、図3は、図2のクロージャ3の内部構造を示す。
図1および図3に示すように、検知用光ファイバ10の一端は、前記クロージャ3内にて光パルス試験器5側の光ケーブル7aの光ファイバ8と接続し、検知用光ファイバ10の他端は、光パルス試験器5から遠い側の光ケーブル7bの光ファイバ8と接続され、この光ケーブル7bの光ファイバ8を介して、光パルス試験器5から遠い側の別の光ファイバセンサ4側の検知用光ファイバ10と接続されている。光ケーブル7a、7bの光ファイバ8と検知用光ファイバ10との間の光接続部11(融着接続部、光コネクタ等)は、光ケーブル7a、7bの光ファイバ8同士の光接続部9とともに、クロージャ3内にて防水性を確保して収納されている。これにより、検知用光ファイバ10が、光ケーブル7a、7bの光ファイバ8間に割り込ませるようにして接続される。
図2に示した光ファイバセンサ4の隣の光ファイバセンサ4(光パルス試験器5から遠い側の光ファイバセンサ4)についても同様であり、光ケーブル7b、7cの光ファイバ8間に割り込ませるようにして接続された検知用光ファイバ10を光ファイバセンサ4に引き込んで構成されている。
【0016】
図1中示していないが、光ケーブル7a、7b、7c…を介して光パルス試験器5と接続されている光線路の光ケーブル7cよりもさらに光パルス試験器5から遠い箇所にも、光ファイバセンサ4が接続されている。この光ファイバセンサ4の設置場所である監視対象空間としては、ハンドホール2に限定されず、管路途中の凹所やマンホール、管渠、建物下の空間、その他の各種掘削穴内等、各種構成が採用される。
光パルス試験器5から最も遠い光ファイバセンサ4の検知用光ファイバ10は、一端のみが光ケーブルの光ファイバに接続される。これにより、各光ファイバセンサ4の検知用光ファイバ10は、光ケーブル7a、7b、7c…を介して(詳細には、これら光ケーブルの光ファイバを介して)前記光パルス試験器5に対して直列に接続される。
各検知用光ファイバ10はクロージャ3にて光ケーブル7a、7b、7c…に対して適宜分岐接続すれば良い。このため、複数の光ファイバセンサ4の検知用光ファイバ10を光パルス試験器5と接続するための光線路を光ケーブル7a、7b、7c…に沿って別途布設する必要は無く、検知用光ファイバ10を含む光ファイバセンサ4の設置作業性を向上できる。検知用光ファイバ10を光パルス試験器5と接続するための光線路の別途布設が無いことは、管路等での光ケーブル7a、7b、7c…の布設作業に影響したり、光ケーブル7a、7b、7c…の心数(太さ)に制限を生じるといった不都合も回避できる点で有利である。また、【発明が解決しようとする課題】に記載のように、別途電気ケーブルの布設等を要するセンサに比べても施工面、コスト面で有利であることは言うまでも無い。
【0017】
検知用光ファイバ10は、単心光ファイバで良く、光ケーブル7a、7b、7c…の光ファイバ8の内、検知用光ファイバ10との接続に割り当てる光ファイバ8(説明の便宜上、符号8aを付す)も、1本の単心光ファイバであれば良い。このため、検知用光ファイバ10との接続に割り当てる光ファイバ8を確保するために光ケーブル7a、7b、7c…の心数を大幅に増大する等の必要は無く、例えば、通信回線として使用しない空きの光ファイバ8を検知用光ファイバ10との接続に割り当てれば足りる。
【0018】
図3に示すように、光接続部9、11は、クロージャ3内に上下に多段に設置されたトレー3aの内、比較的上部のトレー3a上に支持されている。下段のトレー3aには、浸水検知センサ3bが設置されている。この浸水検知センサ3bは、図3中詳細な構成を図示しないが、クロージャ3内の浸水に対応して、光ファイバ8(説明の便宜上、以下、符号8bを付す)に曲げ変形を与えるものであり、各種構成が採用可能である。例えば、浸水によって浮上する浮きの浮力を利用して光ファイバ8bに曲げ変形を与えるものや、吸湿膨潤材の吸水膨張を利用して光ファイバ8bに曲げ変形を与えるもの等が採用可能である。
【0019】
浸水検知センサ3bに引き込まれた光ファイバ8bは、各クロージャ3内にて互いに接続され、光パルス試験器5に対して直列になっている。これら浸水検知センサ3bが接続されているクロージャ内部浸水監視用の光線路を構成する光ファイバ8bは単心で良く、この光線路に対する光パルス試験器5からの入射光の戻り光を観測することで、各クロージャ3の内部の浸水の有無を監視できる。すなわち、クロージャ3内の浸水が無い状態では、いずれの浸水検知センサ3bでも光ファイバ8bの曲げ変形は無く、光パルス試験器5では、浸水検知センサ3bにおける光ファイバ8bの曲げ変形に伴う損失増大は観測されない。しかし、クロージャ3内の浸水によって、浸水検知センサ3bに引き込まれている光ファイバ8bに曲げ変形が与えられると、光パルス試験器5にて損失増大が観測される。戻り光の戻り時間から損失増大箇所の位置(光パルス試験器5からの距離)を把握できるから、これにより、浸水が生じたクロージャ3を特定できる。
なお、浸水検知センサ3bの設置位置は、トレー3a上に限定されず、適宜選択可能である。但し、クロージャ3内の浸水を迅速に検知する必要から、設置位置は、クロージャ3下部であることが好ましい。
【0020】
図4および図5に示すように、光ファイバセンサ4は、受け部材4aと、この受け部材4aに突出量可変に支持された前記検出片4b(検出ブロック)と、この検出片4bに前記受け部材4aからの突出量(図4、図5中上方への変位量)を増大させる方向へ付勢力を作用させる付勢手段4cと、前記検出片4bと一体変位可能に連結された押圧ブロック4dとを備えて構成されている。
受け部材4aは、この光ファイバセンサ4外側を覆うカバー4eに設けられた図示しない支持材により、定位置に支持されており、ハンドホール2の開口部2aに対して不動のセンサ本体としても機能する。カバー4eはハンドホール開口部2a近傍に固定されている。検出片4bと押圧ブロック4dとは受け部材4aの両側に対向配置されており、両者間は、受け部材4aを貫通して設けられた連結ロッド4fにより一体的に連結されている。連結ロッド4fは、受け部材4aをガイドとしてスライド移動自在であり、検出片4bと押圧ブロック4dとの間のクリアランスに対応する距離の範囲で、検出片4bの受け部材4aからの突出寸法が可変になっている(図4は蓋2bを開放した状態を示す。ハンドホール開口部2aを蓋2bで塞いだ状態を図6に示す)。
なお、図4および図6中、蓋2bは、光ファイバセンサ4に対応する部分のみ記載しており、実際には、ハンドホール開口部2a全体を塞ぐ、円盤状等であることが普通である。
【0021】
図4および図5に示すコイルスプリングである付勢手段4cは、カバー4eに設けられた図示しない支持材により支持された支圧片4gに反力をとって押圧ブロック4dを受け部材4aに向けて付勢する。図6に示すように、ハンドホール開口部2aを蓋2bで塞ぐと、検出片4bは、蓋2bにより押圧されて受け部材4a方向(図6中下方)に押し込まれるとともに、これに伴って変位した押圧ブロック4dと支圧片4gとの間にて押し縮められた付勢手段4cの付勢力によって、蓋2bに押圧される。図4に示すように、所定の監視位置であるハンドホール開口部2aから監視対象物である蓋2bを取り外すと(上方へ取り外す)、付勢手段4cの付勢力で検出片4bおよび押圧ブロック4dが一体的に移動され(図4では上方への押し上げ)、その結果、押圧ブロック4dと受け部材4aとの間に配線されている検知用光ファイバ10が押圧ブロック4dに押圧されるようにして受け部材4aとの間に挟み込まれる。検知用光ファイバ10は、曲げ等の変形が与えられやすい例えば光ファイバ心線や光コード等であり、受け部材4a側の凹所4hと、押圧ブロック4dから突設された突部4iとの間に挟み込まれることで、曲げ変形が与えられる。これにより、検知用光ファイバ10は光損失が非常に大きい状態となる。受け部材4aおよび押圧ブロック4dは、光ファイバ変形部4jを構成する。
【0022】
但し、この曲げ変形は、検知用光ファイバ10が折れて破断しない程度のものであり、押圧ブロック4dを受け部材4aから離間させれば、検知用光ファイバ10の曲げ変形が解消されて、元の状態に戻るようにすることが好ましい。付勢手段4cの一定の付勢力で付勢することで、検出用光ファイバ10を変形する構成では、付勢手段4cの付勢力を調整しておけば、検知用光ファイバ10を破断しない程度の付勢力が安定に得られる。これにより、ハンドホール開口部2aから取り外した蓋2bをハンドホール開口部2aに設置し直すと、図6に示すように、検出片4b並びに押圧ブロック4dが付勢手段4cの付勢力に抗して元の位置に戻り、元の状態が復元され、検知用光ファイバ10も、光損失が小さい元の状態に戻る。
【0023】
カバー4e内には、当該光ファイバ変形部4jに引き込んだ検知用光ファイバ10の余長をも湾曲収納し、この検知用光ファイバ10の前記光ファイバ変形部4jに引き込んだ箇所以外に曲げ変形が与えられることを防止している。また、クロージャ3と光ファイバ変形部4jとの間においては、検知用光ファイバ10を保護ホース12内に収納して、曲げ変形や浸水から保護している。クロージャ3並びに光ファイバ変形部4jにも防水性が確保されており、これらクロージャ3や光ファイバ変形部4jの前記保護ホース12が導入されている口元も防水継手13等により、防水性が確保される。
浸水検知部4c並びに光ファイバ変形部4jは、単純構成であるから、低コスト化、小型化が容易である。
なお、光ファイバ変形部の機構としては、前述に限定されず、各種変更が可能であることは言うまでも無い。
また、ハンドホール2以外、光ケーブル7a、7b、7c…に連続する光線路が引き込まれた例えばマンホールや、無人局等においても同様に、マンホール入口の蓋や、無人局入口の扉等に検出片4b(詳細には、検出片4bに突設されている突片4p)を当接させるようにして、光ファイバセンサ4を設置する。
【0024】
この蓋開閉検知センサ1によれば、各光ファイバセンサ4の検知用光ファイバ10が接続されている光線路に対する光パルス試験器5からの入射光の戻り光を観測し、光ファイバ変形部4jによる光ファイバ8の曲げ変形に伴う損失増大を検出することで、ハンドホール2等の監視対象空間入口の蓋(無人局の扉等を含む)の開放を検知できる。すなわち、監視対象空間入口の蓋の開放が無い状態では、いずれの光ファイバセンサ4の光ファイバ変形部4jでも検知用光ファイバ10の曲げ変形は無く、光パルス試験器5では、光ファイバ変形部4jによる光ファイバ8の曲げ変形に伴う損失増大は観測されない。しかし、監視対象空間入口の蓋の開放によって、光ファイバ変形部4jに引き込まれている検知用光ファイバ10に曲げ変形が与えられると、光パルス試験器5にて損失増大が観測される。戻り光の戻り時間から損失増大箇所の位置(光パルス試験器5からの距離)を把握できるから、これにより、蓋が開放された監視対象空間を特定できる。
開放検知は、実際の蓋2bの開放とほぼ同時になされるから、蓋開放検知後、特定された監視対象空間へ担当者が確認に急行することで、蓋開放の原因等を迅速に把握できる。また、ハンドホール2やマンホール等の監視対象空間内への不法侵入等も迅速に発見できる。
【0025】
心線選択装置6(図1参照)における光ファイバ5a、8間の切替接続と、光パルス試験器5から光ファイバ5a、8への入射光並びに戻り光の観測とは、随時、連続的になされることが好ましく、これにより、クロージャ内部浸水検知用の浸水検知センサ3bが複数接続されている光線路や、光ファイバセンサ4の検知用光ファイバ10が接続されている光線路について、光ファイバ8、10の曲げに伴う損失増大が随時監視されるから、実質的に、クロージャ3内や監視対象空間内の浸水の常時監視や、蓋2b開放の常時監視を実現できる。
【0026】
光パルス試験器5に接続された各光線路は、正常時には観測されない筈の箇所から損失増大や反射光が観測されたり、逆に、正常時に観測されるべき損失増大や後方散乱光や反射光が観測されなくなると、異常を検出したことになる。異常箇所は、光パルス試験器5への戻り光の戻り時間から、その場所(光パルス試験器5からの距離)を具体的に把握できるから、メンテナンスに有利である。
【0027】
本実施の形態の蓋開閉検知センサ1によれば、ハンドホール2等の監視対象空間入口の蓋開放検知用の光線路について、光パルス試験器5からの入射光の戻り光を観測するだけで、光ファイバセンサ4を設置した監視対象空間入口の蓋の開放の有無を効率良く監視できる。また、光ファイバ変形部4jは、検出片4bを受け部材4a側に押し込むだけで、元の開放検知可能な状態に簡単に復帰させることができ、しかも、検知用光ファイバ10もそのまま再使用可能とすることができる、可逆性のある構造であり、繰り返し使用できるから、一度の使用で無駄にならず、低コスト化できる利点がある。
【0028】
ハンドホール2内でのクロージャ3作業やメンテナンス時では、図5に示すように、蓋2bを開放した後、検出片4bを押し込むことで、光ファイバ変形部4jにより検知用光ファイバ10に変形が与えられないようにしておく。これにより、該当ハンドホール2での蓋2b開放の異常が検知されないとともに、このハンドホール2よりも光パルス試験器5から遠い側の監視対象空間の光ファイバセンサ4についても、蓋開放監視を継続することができる。
なお、光ファイバセンサ4には、検出片4bや押圧ブロック4d等を離脱可能にロックして、検出片4bの押し込み状態を維持するロック機構4k(ロック片)を設けることがより好ましいことは言うまでも無い。
この蓋開閉検知センサ1による監視対象領域入口の蓋開放監視は、光パルス試験器5での戻り光の観測結果を把握するだけで良いので、監視対象空間としてのハンドホール2等から離れた安全な所から効率良く行うことができ、例えば、地下埋設水道管の破裂等による蓋の開放のように、危険が伴う場合であっても、これに巻き込まれるような心配が無い。
【0029】
ハンドホール2等の監視対象空間の蓋開放検知用の光線路は、光ファイバ8a、10を直列に接続するだけで構成できる。また、光ファイバ8a、10は単心でも充分に機能する。これにより、全体を単純構成とすることができるので、蓋開閉検知センサ全体の構築が容易になり、また、クロージャ3等にあっては、融着接続部等の光接続部数や余長処理量等が大幅に増大することは無いため、小型化が図れる。本実施の形態では、浸水検知センサ3bが複数接続されている光線路も単心で良く、ハンドホール2等の監視対象空間の浸水検知用の光線路と合わせて、浸水や蓋開放検知関連の光ファイバは2心あれば足り、クロージャ3や心線選択装置6の大型化の必要は無い。
【0030】
また、光ファイバセンサ4は、クロージャ3から外側へ引き出された検知用光ファイバ10を引き込むことで構成されるので、監視対象空間内にてクロージャ3近傍に配置することが容易である。しかも、監視対象空間内における検知用光ファイバ10の引き回しによって、光ファイバセンサ4の設置位置は自由に調整できるから、監視対象空間内の蓋開放検知に適した箇所(蓋の取付位置、サイズ、開閉機構等は多様に変化する)へ設置することが容易である。さらに、検知用光ファイバ10を延長すれば、クロージャ3から離れた所への光ファイバセンサ4の設置も可能である。
【0031】
図7は、ヒンジ14を中心とした回転により開閉される蓋14aの開放検知に適用される蓋開閉検知センサを示す。この蓋開閉検知センサを構成する光ファイバセンサ4は、蓋14a側に設けられており、ハンドホール開口部2aからの蓋14aの回転開放に伴い、ハンドホール開口部2a側の部材2c(当接部材)から検出片4bが離間すると、付勢手段4cの作用で検出片4bの突出量が増大する。ここで、光ファイバ変形部4jにて付勢手段4cの付勢力によって検知用光ファイバ10が押圧ブロック4dと受け部材4aとの間に挟み込まれ、曲げ変形が与えられるから、これにより、検知用光ファイバ10への入射光の戻り光を観測することで蓋2bの開放が検知されるようになっている。検知用光ファイバ10には、蓋14aの回転に追従変形可能な余長を確保しておく。
このように、光ファイバセンサ4は、蓋14a側に設けても、蓋14aの開放検知に機能する。
また、開放された蓋14aを元に戻し、ハンドホール開口部2aを塞ぐと、検出片4bが部材2cに乗り上げることで付勢手段4cの付勢力に抗して、蓋14a側へ押し込まれ、光ファイバ変形部4jでは、受け部材4aから押圧ブロック4dが離間される。受け部材4aは、蓋14a側の支持材4mによって支持されているので、検出片4bや押圧ブロック4dが変位しても移動しない。
【0032】
なお、光ファイバ変形部としては、検知用光ファイバ10に曲げ変形を与えるものに限定されず、検知用光ファイバ10に伸び歪みを与える構成も採用可能である。例えば、図4の光ファイバ変形部4jにて検知用光ファイバ10の曲げ変形箇所の両側を引留具により固定しておくと、光ファイバ変形部4jによって検知用光ファイバ10に曲げ変形が与えられると同時に、両引留具間にて検知用光ファイバ10に伸び歪みが与えられるようにすることも可能である。検知用光ファイバ10の伸び歪み発生は、光パルス試験器でのブリルアン散乱光の観測によって検出できる。但し、光パルス試験器としては、ブリルアン散乱光の後方散乱光を観測可能ないわゆるBOTDRを採用する。この場合、クロージャ内に設置される蓋開閉検知センサも光ファイバに伸び歪みを与えるものに変更するか、あるいは、曲げ変形を与える構成の蓋開閉検知センサを採用して、BOTDRとは別に用意したOTDRに光ファイバを接続する。
【0033】
前記実施の形態では、光ケーブル7a、7b、7c…の一部の光ファイバ8を監視対象空間入口の蓋開閉検知用の光線路として利用した構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、光ケーブル7a、7b、7c…とは別の光ケーブルを監視対象空間の蓋開放検知用の光線路として布設する構成も採用可能である。この場合も、蓋開放検知専用の光ケーブルを、光ケーブル7a、7b、7c…間を接続するクロージャ内に引き込み、クロージャから検知用光ファイバを引き出す構成を採用することが、省スペース化、低コスト化の点で有利である。
クロージャから引き出した検知用光ファイバは、複数の光ファイバセンサに引き込むようにしても良い。光ファイバセンサ間では、検知用光ファイバの余長を確保して、光パルス試験器での戻り光の観測結果から、各光ファイバセンサの位置を区別できるようにすることがより好ましい。
【0034】
光ファイバセンサの光ファイバ変形部の構成としては、付勢手段の付勢力を利用して光ファイバに曲げ等の変形を与える構成に限定されず、各種構成が採用可能である。但し、光パルス試験器による試験のサイクル(試験光の入射間隔)に対応して検知用光ファイバの変形が発見され得るようにするため、監視対象物監視対象物の変位を検知したならば、暫くの時間、光ファイバに変形を与えた状態が維持される構成であることが好ましい。例えば、受け部材との間に挟み込んだ光ファイバに変形を与えた押圧ブロックが、係合爪等を利用したロック機構により、受け部材に対して離間しないようにロックされる構成等も採用可能である。また、光ファイバ変形部としては、検出片のセンサ本体側への押し込み時に、光ファイバに変形を与える構成も採用可能である。
【0035】
本発明に係る光ファイバセンサは、ハンドホールやマンホール等の蓋の開放検知や、無人局の建物の扉の開放検知、ビル等の建物内の光ケーブル管理室等の扉の開放検知以外にも、例えば、クロージャや光成端箱、光配線盤等の光設備そのものの蓋や扉(本発明では蓋に含まれる)等の開放検知に利用でき、各種監視対象領域入口の蓋の開放検知に幅広く利用できる。各種監視対象領域入口の蓋の開放検知以外にも、例えば、光線路の管理には関係の無い建物内の部屋入口の扉開放検知等にも幅広く利用可能である。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光ファイバセンサによれば、監視位置側、監視対象物側のいずれの側に設置しても、監視位置に対する監視対象物の変位が存在すれば、検出片とセンサ本体との間に変位が生じ、これにより、光ファイバ変形部が駆動されて、光ファイバに曲げや伸び歪み等の変形を与えるので、光ファイバへの入射光の戻り光の観測結果から、この光ファイバの変形を簡単に検知でき、監視位置に監視対象物が位置しているかどうか、監視位置に対して監視対象物が変位しているかどうかを簡単に把握することができるといった優れた効果を奏する。
【0037】
請求項2記載の光ファイバセンサによれば、監視位置側に設けられた光ファイバセンサに対する監視対象物の離間方向の変位、または、監視対象物側に設けられた光ファイバセンサの前記監視対象物と一体的な変位による設置位置側の部材に対する離間方向への変位が生じたときに、付勢手段の付勢力によりセンサ本体から検出片が押し出され、この検出片に一体的に押圧ブロックも変位して受け部材との間に光ファイバを挟み込み、光ファイバに曲げや伸び歪み等の変形を与えるようになっているので、付勢手段の付勢力により、光ファイバに確実に変形を与えることができ、監視位置からの監視対象物の変位を確実に検知できる。また、この構成では、監視対象物を変位前の元の位置に戻さなくても、付勢手段の付勢力に抗して検出片をセンサ本体側に押し込めば、検出片や押圧ブロックを元の位置に簡単に復帰でき、これにより再利用が可能となり、低コスト化できる利点がある。付勢手段の付勢力により光ファイバを変形させる構成から、付勢手段の付勢力の調整のみで、光ファイバを破断しない程度に変形させることも容易となり、これにより、光ファイバも再利用可能とすることができる。光ファイバも再利用可能となれば、光ファイバセンサを再利用する場合に、光ファイバ変形部への光ファイバのセット作業を省略できるから、光ファイバセンサの組立作業性が向上するといった優れた効果を奏する。
【0038】
請求項3記載の蓋開閉検知センサでは、光ファイバセンサに引き込まれた検知用光ファイバには、光パルス試験器から光ケーブルを介して光が入射されるようになっており、これにより、監視位置から離れた安全な所から、監視対象空間入口に対する蓋の開閉を把握することができる。検知用光ファイバへの光パルス試験器からの入射光の戻り光の監視により、蓋が開放されれば、これを即座に検知することができ、迅速に対処できる。しかも、光ケーブルを介して接続された複数の光ファイバセンサを光パルス試験器にて同時監視することが可能であるから、監視対象領域の管理を効率化できるといった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施の形態の蓋開閉検知センサの全体構成を示す光配線図である。
【図2】 監視対象領域としてのハンドホール内におけるクロージャおよび光ファイバセンサの設置状態を示す斜視図である。
【図3】 図2のクロージャを示す斜視図である。
【図4】 図2の光ファイバセンサの構造を示す斜視図である。
【図5】 図4の光ファイバセンサのリセット操作を示す斜視図である。
【図6】 図4の光ファイバセンサを示す図であって、ハンドホール開口部に蓋を設置して塞いだ状態を示す斜視図である。
【図7】 ヒンジによる回転でハンドホール開口部を開閉する構成の蓋側に光ファイバセンサを設置した構成例を示す正面図である。
【符号の説明】
1…蓋開閉検知センサ、2…監視対象空間(ハンドホール)、2a…監視位置,監視対象空間の入口、2b…監視対象物,蓋、2c…監視位置側の部材、3…クロージャ、4…光ファイバセンサ、4a…センサ本体(受け部材)、4b…検出片(検出ブロック)、4c…付勢手段、4d…押圧ブロック、4j…光ファイバ変形部、4p…検出片(突片)、7a,7b,7c…光ケーブル、10…検知用光ファイバ、14a…監視対象物,蓋。

Claims (2)

  1. マンホール、ハンドホール(2)、穴、建物内部等の監視対象空間の入口(2a)に設けられる蓋(2b、14a)の開閉を検知する蓋開閉検知センサであって、
    前記監視対象空間内に、該監視対象空間に引き込まれた通信用の光ケーブル(7a、7b、7c)に組み立てられたクロージャ(3)と、該クロージャの外側に配置された光ファイバセンサ(4)とが設置され、
    前記監視対象空間の入口が前記監視位置とされ、前記蓋が前記監視対象物とされ、
    前記光ファイバセンサは、前記監視位置側あるいは前記監視対象物に設けられるセンサ本体(4a)と、このセンサ本体に変位可能に支持された検出片(4b)と、前記センサ本体に対する前記検出片の変位により駆動されて検知用光ファイバ(10)に曲げや伸び歪み等の変形を与える光ファイバ変形部(4j)とを備え、
    前記検出片は、監視位置側に設けられた部材(2c)および監視位置に位置された前記監視対象物の内、前記センサ本体に対向するものに対して当接あるいは連結されるようになっており、
    前記検知用光ファイバは、前記光ケーブルから分岐され該クロージャから外側へ引き出されて前記光ファイバセンサを経て前記クロージャに戻るループ状に配線され、前記クロージャと前記光ファイバセンサとの間において、保護ホース(12)内に収納され、
    前記クロージャから前記光ファイバセンサに至る部分と、前記光ファイバセンサから前記クロージャに至る部分が共通の保護ホースに収納されていることを特徴とする蓋開閉検知センサ(1)。
  2. 前記光ファイバ変形部は、前記センサ本体に突出量可変に支持された前記検出片と、この検出片に前記センサ本体からの突出量を増大させる方向へ付勢力を作用させる付勢手段(4c)と、前記検出片と一体変位可能に連結された押圧ブロック(4d)と、前記付勢手段の付勢力によって前記検出片と一体的に変位された前記押圧ブロックとの間に光ファイバを挟み込むことで該光ファイバに曲げや伸び歪み等の変形を与える受け部材(4a)とを備えることを特徴とする請求項1記載の蓋開閉検知センサ。
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