JP3991637B2 - 無人車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は無人車に関し、具体的には誘導線等を用いずに仮想走行経路上を走行する無経路誘導方式の無人車に適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、工場などの多くの場所で使用されている無人車の誘導方式としては、床面に磁気テープ等の誘導線で走行経路を設け、この磁気テープ等の誘導線の有無を無人車に取り付けられた誘導センサで検出することにより、誘導線(走行経路)上を無人車が走行するように誘導する方式のものある。しかし、この方式では床面に磁気テープ等の誘導線を設けるための工事が必要であり、走行経路のレイアウトの変更も困難である。
【0003】
そこで、現在、これらの問題点などを解決することができる無人車として、無経路誘導方式の無人車が開発されている。無経路誘導方式としては、特開平7−281747号公報に示されているように座標データなどに基づいて仮想的に走行経路を設け、この仮想走行経路上を無人車が走行するように制御する方式がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の無経路誘導方式では、常に全ての仮想走行経路の情報を計算しながら走行制御を行っているため、特に仮想走行経路が複雑になると、データ量が非常に多くなって計算量が膨大になる。このため、常に仮想走行経路の全ての情報を計算しながら、また、この計算した情報を記憶装置に保持しながら無人車の無経路誘導走行を行うことは困難である。
【0005】
従って、本発明は上記の事情に鑑み、少ない計算量で容易に無経路誘導走行を行うことができる走行制御手段を備えた無人車を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する発明の無人車は、仮想走行経路上に定めた複数のノードの座標を表すノードデータと、前記複数のノードの接続情報を表すリンクデータとを予め記憶し、これらのノードデータとリンクデータとに基づいて仮想誘導線を計算し、この仮想誘導線と位置計測手段によって求めた無人車の位置との位置ずれ量を計算して、この位置ずれ量が小さくなるように無人車の走行制御を行うことにより、前記仮想誘導線の集合である前記仮想走行経路上を無人車が走行するように制御する走行制御手段を備えた無人車であって、
前記走行制御手段では、
無人車が最初に存在している仮想誘導線の両端のノードのみを認識して、これらのノードのうちの無人車走行方向の上流側のノードを通過ノード、下流側のノードを目標ノードとし、これらの通過ノード及び目標ノードのノードデータとリンクデータとに基づいて当該通過ノードと目標ノードとを繋ぐ仮想誘導線のみを算出し、この仮想誘導線を参照誘導線とすることにより、この参照誘導線のみを参照して無人車の走行制御をし、
これ以後は、無人車が目標ノードを通過したとき、この目標ノードを新たな通過ノードとし、且つ、この新たな通過ノードの次のノードを新たな目標ノードとして、これらの新たな通過ノード及び目標ノードのノードデータとリンクデータとに基づき、当該通過ノードと目標ノードとを繋ぐ仮想誘導線のみを算出し、この仮想誘導線を新たな参照誘導線とすることにより、この参照誘導線のみを参照して無人車の走行制御をする、という処理を繰り返すことを特徴とする無人車において、
前記走行制御手段では、
現在認識している参照誘導線の位置と前記位置計測手段によって求めた無人車の現在位置との位置ずれ量が所定値以上である場合には、ノードデータに基づいて無人車の現在位置から最も近いノードを選択し、このノードから生成可能な全ての仮想誘導線をノードデータとリンクデータとに基づいて算出し、これらの仮想誘導線のうち最も無人車の現在位置に近い仮想誘導線を新たな参照誘導線として設定することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0010】
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態に係る無人車において仮想的に設けた誘導センサ及びマークプレートセンサの配置を示す説明図、図2は前記無人車の走行制御装置のシステム構成を示すブロック図である。また、図3は前記走行制御装置における処理手順の説明図、図4は仮想走行経路の例を示す説明図、図5は前記仮想走行経路におけるノードの例を示す説明図である。
【0011】
図1に示す本実施の形態の無人車10は無経路誘導方式のものであり、この無人車10が走行する走行環境の床面には実際の誘導線(磁気テープ等)やマークプレートなどを設置せず、また、無人車10には実際の誘導センサやマークプレートセンサなどを搭載しない。
【0012】
従って、まず、本実施の形態では無人車10の走行環境に絶対座標(2次元のX,Y座標)を設定する。次に、無人車10が走行する仮想的な走行経路を絶対座標上に設定する。例えば図4に示すような仮想走行経路11を絶対座標上に設定する。この仮想走行経路11は、仮想走行経路11を複数の範囲に区切るために仮想走行経路11上の適宜の位置に仮想的に設定した複数の点(ノード)を表すデータ(ノードデータ)と、リンクデータとを用いて表す。ノードデータとは、ノード番号データと、絶対座標上におけるノードの位置を表すデータ(X座標,Y座標)である。リンクデータとは、どのノードとどのノードとを線で繋ぐを表す接続情報データと、ノードとノードを繋ぐ線の状態(直線又は曲線)を表すデータである。ノードとノードを繋ぐ線が仮想誘導線であり、この仮想誘導線の集合で仮想走行経路が生成される。
【0013】
図5の例では仮想走行経路11上にノード0〜ノード7を設定しており、これら8つノードの番号と位置とをノードデータとして記述する。また、これら8つのノードの接続関係をリンクデータとして記述する。例えば、ノード0はノード1と直線で接続し、ノード7と半径rの曲線(円弧)で接続することを、リンクデータとして記述する。そして、これらのノードデータとリンクデータとから仮想誘導線11−1〜11−8が計算され(詳細後述)、これらの仮想誘導線11−1〜11−8の集合で仮想走行経路11が生成される。
【0014】
また、図5では図示を省略しているが、仮想走行経路11に沿う適宜の位置(仮想誘導線の側部)には仮想的なマークプレートが設定されており(図8参照)、この仮想マークプレートは仮想マークプレートデータによって表される。仮想マークプレートデータとは、マークプレート番号データ、絶対座標上における仮想マークプレートの位置(例えば仮想マークプレートの中心位置)を表すデータ(X座標,Y座標)、仮想マークプレートの大きさ(例えば縦横の長さ)を表すデータである。
【0015】
一方、無人車10側には、図1の平面図に示すように仮想誘導線を検出する仮想誘導センサ12及び仮想マークプレートを検出する仮想マークプレートセンサ13の位置を、仮想誘導センサデータ及び仮想マークプレートセンサデータによって設定している。図示例では、仮想誘導センサ12の位置を無人車10の平面視の中央部に設定し、仮想マークプレートセンサ13は無人車10の平面視の四隅部にそれぞれ設定している。従って、位置計測手段によって無人車10の絶対座標上の位置(無人車10のどの部分の位置でもよい)が計測されれば、この無人車10の位置に応じて仮想誘導センサ12及び仮想マークプレートセンサ13の絶対座標上の位置を算出することができる。
【0016】
そして、この無人車10には走行制御手段として図2に示すような走行制御装置14が搭載されている。走行制御装置14はマイクロプロセッサや記憶装置などを有してなる誘導制御装置15や駆動制御装置16などから構成されている。誘導制御装置15では予めノードデータ及びリンクデータが記憶されており、このノードデータとリンクデータとに基づいて仮想誘導線を計算する。即ち、仮想誘導線の傾きなど、絶対座標上における仮想誘導線の式(データ)を求め、これを記憶する。しかし、全てのノードデータとリンクデータとを用いて常に全ての仮想誘導線(仮想走行経路全体)を計算しながら走行制御を行うことは、計算量が多過ぎて誘導制御装置15の演算機能に対する負荷が大きくなるため現実的ではない。そこで、詳細は後述するが、本実施の形態では無人車10が参照する仮想誘導線(参照誘導線)のみを計算するようにしている。
【0017】
誘導制御装置15には予め仮想マークプレートデータ、仮想誘導センサデータ、仮想マークプレートセンサデータなども記憶されている。また、誘導制御装置15には位置計測手段としての位置計測装置17や、方位計測手段としての光ファイバジャイロなどの方位計測装置58が接続されている。そして、誘導制御装置15では、位置計測装置17の計測信号に基づいて絶対座標上の無人車10の位置(X座標,Y座標)を認識する。位置計測装置17としては例えばレーザレーダが挙げられる。この場合、無人車10にはレーザレーダを搭載し、レーザレーダから出力したレーザビームを走行環境の所定位置に配設した複数の反射板で反射してレーザレーダで受光することにより、無人車10と反射板の距離を計測して、無人車10の位置を計測する。なお、位置計測装置17としては、レーザレーダに限らず、適宜のものを用いることができる。例えば、無人車10の車輪18の回転やステアリング角度をロータリエンコーダで計測し、この計測信号に基づいて無人車10の位置を求めてもよい。
【0018】
そして、誘導制御装置15では、位置計測装置17によって求めた無人車10の位置と仮想誘導センサデータとによって仮想誘導センサ12の絶対座標上の位置を求め、この仮想誘導センサ12の位置と、仮想誘導線との位置ずれ量を計算し、この位置ずれ量を駆動制御装置16へ出力する。位置ずれ量は仮想誘導センサ12から仮想誘導線の各位置までの距離を計算することによって求める。なお、仮想誘導線が直線状の場合には仮想誘導センサ12から仮想誘導線に垂直に下ろした直線の長さを計算することなどによって求めることができ、仮想誘導線が円弧状の場合には、仮想誘導センサ12から円弧の中心までの距離と円弧の半径rとの差を計算することなどによって求めることができる。
【0019】
駆動制御装置16では、誘導制御装置15から入力した位置ずれ量が小さくなるように無人車10に搭載した車輪駆動装置19に制御信号を出力する。その結果、駆動制御装置16からの制御信号に基づき、車輪駆動装置19によって無人車10の車輪18が操舵されて、無人車10は仮想誘導線に近づく。車輪駆動装置19には車輪18を回動(操舵)する操舵用モータや車輪18を回転駆動する走行用モータなどを備えている。車輪18の構成は、3輪や4輪など適宜の構成とし、そのうちの何れかを適宜駆動輪又は操舵輪とする。
【0020】
また、誘導制御装置15では、位置計測装置17によって求めた無人車10の位置と仮想マークプレートセンサデータとによって仮想マークプレートセンサ13の絶対座標上の位置を求め、この仮想マークプレートセンサ13の位置と仮想マークプレートの位置とを比較して、仮想マークプレートセンサ13が仮想マークプレートを検出した(仮想マークプレート13が仮想マークプレート上に位置している)と判断したときには当該仮想マークプレートの検出信号を駆動制御装置16へ出力する。駆動制御装置16では予め走行指示情報のデータを記憶しており、誘導制御装置15から入力する仮想マークプレートの検出信号に応じて前記走行指示情報データから所定の情報を選択し、この走行指示情報に基づいて車輪駆動装置19を制御したり、誘導制御装置15への情報伝送などを行う。走行指示情報としては、無人車10の停止や速度切替の情報や、仮想走行経路中に分岐路がある場合に次の経路(仮想誘導線)を選択するための識別情報などがある。識別情報は駆動制御装置16から誘導制御装置15へ伝送される。
【0021】
つまり、走行制御装置14では、図3に示すように走行経路やマークプレートを表すためのデータ(ノードデータ、リンクデータ、仮想マークプレート)と、センサを表すためのデータ(仮想誘導センサデータ、仮想マークプレートセンサデータ)と、走行指示情報データとに基づいて、無経路誘導走行を行う。
【0022】
ここで、図6〜図12に基づき、走行制御装置14における仮想誘導線(参照誘導線)の演算処理に関して詳細に説明する。図6は参照誘導線の初期設定に関する説明図、図7は参照誘導線の切り替えに関する説明図、図8は分岐路がある場合の参照誘導線の切り替え(選択)に関する説明図である。また、図9は無人車が参照誘導線から大幅に離れた場合の参照誘導線の設定に関する説明図、図10は無人車がノード上で旋回する場合の参照誘導線の設定に関する説明図である。
【0023】
最低2つのノードが認識できていれば、これらのノードのノードデータとリンクデータとから仮想誘導線を生成することができ、この仮想誘導線の付近に無人車10が存在すれば、この仮想誘導線からの無人車10の位置ずれ量を計算して走行制御を行うことが可能である。
【0024】
そこで、まず、図6に示すように無人車10が最初に存在している仮想誘導線11−1の両端のノード0,1のみを認識し、これらのノード0,1のうちの無人車走行方向(矢印A方向)の上流側のノード0を通過ノード、下流側のノード1を目標ノードとする。そして、これらの通過ノード(ノード0)及び目標ノード(ノード1)のノードデータとリンクデータとに基づいて当該通過ノードと目標ノードとを繋ぐ仮想誘導線11−1のみを求め、この仮想誘導線11−1を参照誘導線とすることにより、この参照誘導線(仮想誘導線11−1)のみを参照して無人車10の走行制御をする。
【0025】
即ち、参照誘導線(仮想誘導線11−1)からの無人車10(仮想誘導線12)の位置ずれ量を算出し、この位置ずれ量が小さくなるように車輪18の操舵制御などを行う。このとき、他の仮想誘導線11−2〜11−3を認識しているかどうかは無人車10の走行に直接影響を与えない。なお、無人車10が最初に存在している仮想誘導線11−1の両端のノード0,1を誘導制御装置15に認識させるには、人手によって初期設定をすればよい。或いは、後述する方法によって自動的に認識するようにしてもよい。
【0026】
そして、これ以後は、誘導制御装置15で認識する参照誘導線(仮想誘導線)を、順次、新たな参照誘導線(次の仮想誘導線)に切り替えていく。即ち、図7に基づいて説明すると、図7(a)に示すように無人車10が、通過ノードであるノード31と目標ノードであるノード32を繋ぐ仮想誘導線34−1を参照誘導線として、この参照誘導線(仮想誘導線34−1)上を矢印A方向に走行し、目標ノード(ノード32)を通過したとき、この目標ノード(ノード32)を新たな通過ノードとし、且つ、この新たな通過ノード(ノード32)の次のノード33を新たな目標ノードとして、これらの新たな通過ノード(ノード32)及び目標ノード(ノード33)のノードデータとリンクデータとに基づき、当該通過ノード(ノード32)と目標ノード(ノード33)とを繋ぐ仮想誘導線34−2のみを算出し、この仮想誘導線34−2を新たな参照誘導線とすることにより、図7(b)に示すように参照誘導線(仮想誘導線34−2)のみを参照して無人車10の走行制御をする。以後も、このような処理を繰り返しながら無人車10の走行制御を行う。
【0027】
つまり、図6に例示する仮想走行経路11の場合には、無人車10がノード1〜7を通過するごとに、順次、目標ノードと通過ノードとを切り替えて仮想誘導線11−2〜11−8を計算し、参照誘導線を切り替えていく。
【0028】
なお、仮想走行経路中に分岐路がある場合には、走行指示情報(識別情報)などに基づいて、次の目標ノードとなるノードを選択する。図8にはノード41〜45が設定され、ノード42には3つのノード43,44,45が仮想誘導線46−1,46−2,46−3によってそれぞれ繋がっている場合を例示している。この場合には、図8(a)に示すように無人車10が通過ノードであるノード41と目標ノードであるノード42を繋ぐ仮想誘導線46−1(参照誘導線)上を矢印A方向に走行する途中で仮想マークプレートセンサ13により、仮想誘導線46に沿って配置された仮想マークプレート47を検出する。
【0029】
そして、無人車10が目標ノード(ノード42)を通過したとき、この目標ノード(ノード42)を新たな通過ノードとするとともに仮想マークプレート47の検出信号に応じた識別情報に基づいて例えばノード43を選択し、このノード43を新たな目標ノードとして、これらの新たな通過ノード(ノード42)及び目標ノード(ノード43)のノードデータとリンクデータとに基づき、当該通過ノード(ノード42)と目標ノード(ノード43)とを繋ぐ仮想誘導線46−2のみを算出し、この仮想誘導線46−2を新たな参照誘導線する。その結果、図8(b)に示すように無人車10は、この新たな参照誘導線(仮想誘導線46−2)上を走行する。なお、他のノード44,45は例えば他の無人車において選択される。
【0030】
以上のように、本実施の形態によれば、常に全ての仮想誘導線(仮想走行経路全体)を計算しながら走行制御を行うのではなく、無人車10が参照する仮想誘導線(参照誘導線)のみを計算して、参照誘導線を順次切り替えていくため、計算量を低減することができ、また、記憶容量を低減することもできる。
【0031】
ところで、例えば人手によって無人車10を移動した後に電源を投入して走行制御装置14などを起動するときや、走行制御装置14(誘導制御装置15)における位置ずれ量の計算を一時停止して無人車10を移動させた後に再び位置ずれ量の計算を行うときなどには、走行制御装置14(誘導制御装置15)が現在認識している参照誘導線から無人車10が大幅に離れて、当該参照誘導線と無人車10の位置ずれ量が非常に大きくなる場合がある。このような場合、そのままでは無人車10の無経路誘導走行を行うことができないため、新たに適切な参照誘導線を設定する必要がある。このような場合の参照誘導線の設定について図9に基づき説明する。
【0032】
図9(a)には仮想誘導線11−1上で停止していた無人車10を、人手によって仮想誘導線11−5の近くまで移動して電源を投入した場合について示している。この場合、走行制御装置14(誘導制御装置15)が現在参照誘導線として認識している仮想誘導線11−1と無人車10(仮想誘導センサ12)との位置ずれ量d0 が非常に大きくなる。このとき、走行制御装置14(誘導制御装置15)では、まず、現在認識している参照誘導線(仮想誘導線11−1)と無人車10(仮想誘導センサ12)との位置ずれ量d0 を算出し、この位置ずれ量d0 と、所定の位置ずれ量dとを比較して、位置ずれ量d0 が所定値d以上であれば、位置ずれ量が過大であるため新たに適切な参照誘導線を設定する必要があると判断して次のような処理を行う。
【0033】
即ち、図示例では、ノードデータに基づいて全てのノード0〜7と無人車10(仮想誘導センサ12)の現在位置との距離を計算して、無人車10の現在位置に最も近いノード5を選定し、このノード5から生成可能な全ての仮想誘導線11−5,11−6をノードデータとリンクデータとに基づいて計算する。そして、これらの仮想誘導線11−5,11−6と無人車10の現在位置との位置ずれ量(距離)を計算し、この位置ずれ量が最も小さい仮想誘導線11−5(位置ずれ量d1 )を新たな参照誘導線として設定する。つまり、無人車10から最も距離が近い仮想誘導線を参照誘導線と決定する。また、この場合、無人車10の走行方向が矢印A方向であるため、ノード4を通過ノード、ノード5を目標ノードとする。なお、例えばノード4とノード5が無人車10から等距離にある場合には、ノード4,5の何れか一方を任意に選定した上で上記のように参照誘導線を決定してもよく、或いは、両方のノード4,5から生成可能な全ての仮想誘導線11−4,11−5,11−6のうち最も無人車10に近い仮想誘導線11−5を参照誘導線として決定してもよい。
【0034】
以上のような処理をすることにより、人手によって無人車10を移動することなどによって現在認識している参照誘導線からの位置ずれ量が過大になって当該参照誘導線が適切でなくなった場合にも、新たな参照誘導線を適切に設定して、無経路誘導走行を継続することができる。なお、このように参照誘導線が適切でなくなった場合、人手によって参照誘導線を再設定することも考えられるが、上記のような処理をすれば自動的に適切な参照誘導線を設定することができる。
【0035】
また、初期設定においても、上記のような処理を適用することができる。即ち、図6に基づいて説明すると、無人車10が最初に存在する仮想誘導線(参照誘導線)を認識する際、ノードデータに基づいて全てのノード0〜7と無人車10(仮想誘導センサ12)の現在位置との距離を計算して、無人車10の現在位置に最も近いノード0を選定し、このノード0から生成可能な全ての仮想誘導線11−1,11−8をノードデータとリンクデータとに基づいて計算する。そして、これらの仮想誘導線11−1,11−8と無人車10の現在位置との位置ずれ量を計算し、この位置ずれ量が最も小さい(無人車に最も近い)仮想誘導線11−1を参照誘導線として設定する。
【0036】
次に、無人車10がノード上において旋回動作をする場合について説明する。この場合には無人車10がノードを通過せず、ノード上で旋回するため、このままでは参照誘導線が適切に切り替わらずに適切な位置ずれ量の計算を行うことができず、無経路誘導走行を継続することができない。このような場合の参照誘導線の設定について図10に基づき説明する。
【0037】
図10(a)に示すように無人車10が通過ノード51と目標ノード52とを繋ぐ参照誘導線(仮想誘導線)56−1上を矢印A方向に走行し、この参照誘導線56−1に沿って配置された仮想マークプレート57を検出すると、この検出信号に応じた走行指示情報に基づき、無人車10(仮想誘導センサ12)が目標ノード52上に位置していると判断した時点で同目標ノード52上において矢印Bのように旋回動作を開始する。
【0038】
この旋回動作の結果、無人車10が図10(b)に示すような状態になったとすると、このときの無人車10の方位を方位計測装置58によって計測する。また、目標ノード52から生成可能な全ての仮想誘導線56−1〜56−4をノードデータとリンクデータとに基づいて計算する。そして、方位計測装置58の計測によって得られた無人車10の方位ベクトル60と、目標ノード52から生成可能な全ての仮想誘導線56−1〜56−4との成す角度θ1 ,θ2 ,θ3 ,θ4 を計算し、これらのうち最も角度が小さい仮想誘導線56−4を新たな参照誘導線として設定する。その結果、図10(c)に示すように無人車10は、引き続き参照誘導線(仮想誘導線56−4)上を矢印Aのように走行することができる。なお、この場合、目標ノード52を新たな通過ノードとし、ノード55を新たな目標ノードとする。
【0039】
以上のような処理をすることにより、ノード上で無人車10が旋回動作をする場合にも、新たな参照誘導線を適切に設定して、無経路誘導走行を継続することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上発明の実施の形態とともに具体的に説明したように、発明の無人車によれば、常に全ての仮想誘導線(仮想走行経路全体)を計算しながら走行制御を行うのではなく、無人車が参照する仮想誘導線(参照誘導線)のみを計算して、参照誘導線を順次切り替えていくため、計算量を低減することができ、また、記憶容量を低減することもできる。
また、本発明の無人車によれば、現在認識している参照誘導線の位置と前記位置計測手段によって求めた無人車の現在位置との位置ずれ量が所定値以上である場合には、ノードデータに基づいて無人車の現在位置から最も近いノードを選択し、このノードから生成可能な全ての仮想誘導線をノードデータとリンクデータとに基づいて算出し、これらの仮想誘導線のうち最も無人車の現在位置に近い仮想誘導線を新たな参照誘導線として設定するため、人手によって無人車を移動することなどによって現在認識している参照誘導線からの位置ずれ量が過大になって当該参照誘導線が適切でなくなった場合にも、新たな参照誘導線を適切に設定して、無経路誘導走行を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る無人車において仮想的に設けた誘導センサ及びマークプレートセンサの配置を示す説明図である。
【図2】前記無人車の走行制御装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図3】前記走行制御装置における処理手順の説明図である。
【図4】仮想走行経路の例を示す説明図である。
【図5】前記仮想走行経路におけるノードの例を示す説明図である。
【図6】参照誘導線の初期設定に関する説明図である。
【図7】参照誘導線の切り替えに関する説明図である。
【図8】分岐路がある場合の参照誘導線の切り替え(選択)に関する説明図である。
【図9】無人車が参照誘導線から大幅に離れた場合の参照誘導線の設定に関する説明図である。
【図10】無人車がノード上で旋回する場合の参照誘導線の設定に関する説明図である。
【符号の説明】
1〜7 ノード
10 無人車
11 仮想走行経路
11−1〜11−8 仮想誘導線
12 仮想誘導センサ
13 仮想マークプレートセンサ
14 走行制御装置
15 誘導制御装置
16 駆動制御装置
17 位置計測装置
18 車輪
19 車輪駆動装置
31〜33 ノード
34−1,34−2 仮想誘導線
41〜45 ノード
46−1〜46−4 仮想誘導線
47 仮想マークプレート
51〜55 ノード
56−1〜56−4 仮想誘導線
57 仮想マークプレート
58 方位計測装置

Claims (1)

  1. 仮想走行経路上に定めた複数のノードの座標を表すノードデータと、前記複数のノードの接続情報を表すリンクデータとを予め記憶し、これらのノードデータとリンクデータとに基づいて仮想誘導線を計算し、この仮想誘導線と位置計測手段によって求めた無人車の位置との位置ずれ量を計算して、この位置ずれ量が小さくなるように無人車の走行制御を行うことにより、前記仮想誘導線の集合である前記仮想走行経路上を無人車が走行するように制御する走行制御手段を備えた無人車であって、
    前記走行制御手段では、
    無人車が最初に存在している仮想誘導線の両端のノードのみを認識して、これらのノードのうちの無人車走行方向の上流側のノードを通過ノード、下流側のノードを目標ノードとし、これらの通過ノード及び目標ノードのノードデータとリンクデータとに基づいて当該通過ノードと目標ノードとを繋ぐ仮想誘導線のみを算出し、この仮想誘導線を参照誘導線とすることにより、この参照誘導線のみを参照して無人車の走行制御をし、
    これ以後は、無人車が目標ノードを通過したとき、この目標ノードを新たな通過ノードとし、且つ、この新たな通過ノードの次のノードを新たな目標ノードとして、これらの新たな通過ノード及び目標ノードのノードデータとリンクデータとに基づき、当該通過ノードと目標ノードとを繋ぐ仮想誘導線のみを算出し、この仮想誘導線を新たな参照誘導線とすることにより、この参照誘導線のみを参照して無人車の走行制御をする、という処理を繰り返すことを特徴とする無人車において、
    前記走行制御手段では、
    現在認識している参照誘導線の位置と前記位置計測手段によって求めた無人車の現在位置との位置ずれ量が所定値以上である場合には、ノードデータに基づいて無人車の現在位置から最も近いノードを選択し、このノードから生成可能な全ての仮想誘導線をノードデータとリンクデータとに基づいて算出し、これらの仮想誘導線のうち最も無人車の現在位置に近い仮想誘導線を新たな参照誘導線として設定することを特徴とする無人車。
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