JP3991397B2 - チャック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、旋削加工に用いられるチャックの取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図8に示すように、加工機の主軸に固定されたベースプレート51にボルト52を螺着し、チャック本体53のフランジ部53aに長孔54を形成し、長孔54の大径部54aをボルト52に嵌め、チャック本体53を回動して長孔54の一端54bをボルト52に位置決めし、この状態でボルト52を締め付けて、チャック本体53を回転軸線周りの所定位相でベースプレート51に取り付ける技術が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のチャックによると、長孔54の一端54bがボルト52に当接したときの感触でチャック本体53の取付位相を確認しているため、長孔54に切粉が詰っていた場合などにチャック本体53を誤った位相で取り付けてしまうことがあり、こうした場合に、チャックの爪開閉部材と主軸側のコネクチングロッドとの引っ掛かりが不充分になるおそれがあった。
【0004】
そこで、本発明の課題は、簡単な構造で取付異常を自動的に確認できるチャックを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、加工機側の取付部に螺着したボルトにチャック本体に設けた長孔の一端を位置決めしてチャック本体を回転軸線周りの所定位相で取り付けるチャックにおいて、チャック本体が所定位相で取り付けられたときに取付部側から供給された着座確認用エアをチャック本体側のワーク接合部に導くエア通路と、チャック本体が所定位相からずれた位相で取り付けられたときに着座確認用エアを外気に逃がす外気連通路とを設けたことを特徴とする(請求項1)。この構成によれば、ワークの着座確認機構を利用した簡単な構造でチャックの取付異常を自動的に確認することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず参考例を説明する。
図1はワークの内径を把持するタイプのチャックを示し、図2〜図4はそのチャックの取付構造を示すものである。図1に示すように、チャック本体1は取付部としてのベースプレート2にボルト3で取り付けられ、ベースプレート2は旋削加工機である旋盤の主軸4にボルト5で固定されている。チャック本体1の後面にはベースプレート2のテーパ凹部6に嵌合する芯出部材7がボルト8で結合され、チャック本体1の前面にはワークWが着座するシートプレート9がボルト10で結合されている。
【0008】
芯出部材7の中心には芯出筒12が前方に突設され、芯出筒12の外周にはワークWの内径を把持する複数の把持爪13が配設されている。把持爪13は前端の把持部13aと後端のフランジ部13bと中間の薄肉部13cとから構成され、把持部13aの内周面は芯出筒12の先端テーパ面14に係合している。芯出部材7の後側には爪開閉部材15が配置され、この部材15は3個所において芯出部材7を貫通するボルト16及びスペーサ17を介して把持爪13のフランジ部13bに連結されている。爪開閉部材15の中心には前後一対の軸部19,20が突設され、前側の軸部19は芯出部材7の中心孔21に、後側の軸部20はベースプレート2の中心孔22にそれぞれ摺動可能に挿入されている。なお、芯出筒12や把持爪13は周知のコレットチャックを構成している。
【0009】
後側の軸部20の内周には複数の掛止片23が形成され、掛止片23には主軸4を貫通するコネクチングロッド24の先端部25が噛み合わされ、このロッド24を介し爪開閉部材15が旋盤の回転シリンダ(図示略)に連結されている。そして、回転シリンダで爪開閉部材15及び把持爪13を一体に後退させ、芯出筒12のテーパ面14により把持部13aを拡開して、ワークWをクランプして芯出しを行ない、また、爪開閉部材15及び把持爪13を前進させ、把持部13aを薄肉部13cの弾力で閉じて、ワークWをアンクランプするようになっている。なお、芯出部材7と爪開閉部材15との間には、把持部13aを拡開方向(ワーク把持方向)に付勢するスプリング26が介装されている。
【0010】
図2に示すように、チャック本体1のフランジ部28には円弧状の3つの長孔29が等角度で形成されている。これらの長孔29はボルト3の頭部を収容可能な幅広部29Aとだるま形状の幅狭部29Bとからなり、幅狭部29Bの大径端29aをベースプレート2に螺着したボルト3の頭部に嵌め、チャック本体1を回動し、幅狭部29Bの反対端29bをボルト3の軸部に位置決めし、この状態でボルト3を締め付けて、チャック本体1を回転軸線周りの所定位相でベースプレート2に取り付けるようになっている。
【0011】
フランジ部28の前面にはボルト3を抜け止めするリングプレート30がビス31で固定され、このプレート30にはボルト3の頭部より幅狭の3つの透孔32が長孔29と重なるように形成されている。そして、図4に示すように、透孔32に差し込んだレンチ等の工具Tでボルト3を緩め、ボルト3の頭部をリングプレート30に当接させた状態で、チャック本体1をジャツキアップし、芯出部材7をテーパ凹部6から引き抜き、チャック本体1を図2の矢印方向へ回動し、長孔29における幅狭部29Bの大径端29aをボルト3から外して、チャック本体1をベースプレート2から取り外すようになっている。
【0012】
一方、図1及び図2に示すように、シートプレート9の前面にはエア吐出孔34が形成され、チャック本体1及びシートプレート9には吐出孔34に連通するエア通路35,36が設けられ、ベースプレート2には主軸4のエア供給孔37に連通する供給通路38が形成されている。そして、チャック本体1が所定位相(図2に示す位相)で正しく取り付けられたときには、チャック本体1のエア通路35の連結口35aがベースプレート2の供給通路38の連結口38aに連通し、取付部側から供給された着座確認用エアAをチャック本体1側のエア吐出孔34に導くようになっている。
【0013】
また、一つの長孔29の幅狭部29Bはその一端29bがエア通路35の連結口35aから所定角度θだけ僅かに偏倚した位相でチャック本体1に形成されていて、図3に示すように、チャック本体1が所定位相からずれた位相で誤まって取り付けられたときに着座確認用エアAを外気に逃がす外気連通路を構成している。なお、図3において、39はベースプレート2の供給通路38の連結口38aに装着されたシール用のOリングを示す。
【0014】
上記のように構成されたチャックによれば、チャック本体1が正しい位相で取り付けられたときには、着座確認用エアAを吐出孔34に導き、ワークWがシートプレート9に着座したことをチャックエア回路中に設けた検出器(図示略)で確認して、チャックを直ちに回転させることができる。一方、チャック本体1が誤まった位相で取り付けられたときには、着座確認用エアAが長孔29を通って外気に逃げるため、ワークWが着座しても検出器が動作せず、チャックの回転が阻止される。従って、作業者は取付異常を容易に確認でき、チャック本体1を正規の位相に取り付け直して、爪開閉部材15をコネクチングロッド24に確実に噛み合わせ、この状態でチャックを安全に回転させることができる。
【0015】
また、この参考例のチャックによれば、ワークWの着座確認機構を利用してチャックの取付異常を確認しているので、取付異常確認用の検出器や回路を付加する必要がなく、チャックを簡単な構造で多機能に構成することができる。しかも、チャック取付用の長孔29を利用して外気連通路を構成しているので、チャック本体1に取付異常確認用の孔や通路を別途に加工する必要がなく、製作コストを削減でき、チャック本体1の剛性低下を回避できる利点もある。
【0016】
図5〜図7は本発明によるチャックの実施形態を示すものである。このチャックにおいては、図5に示すように、着座確認用エアAを外気に逃がす外気連通溝40がフランジ部28の後面に形成されている。図6に示すように、この外気連通溝40はチャック本体1が所定位相で取り付けられたときにベースプレート2の供給通路38の連結口38aに重合しない位相に設けられていて、この状態では取付部側から供給された着座確認用エアはチャック本体1側のエア吐出孔34に導かれる。これに対し、チャック本体1が所定位相からずれた位相で取り付けられたときには、図7に示すように、外気連通溝40が供給通路38の連結口38aに重合して着座確認用エアを外気に逃がす。従って、この構成によっても、ワークの着座確認機構を利用した簡単な構造でチャックの取付異常を自動的に確認することができる。
【0017】
なお、本発明はワークの内径を把持するタイプのチャックのみに限定されるものではなく、外径を把持する三つ爪チャックやフィンガーチャック、あるいは端面を吸着する電磁チャックなど、各種タイプのチャックに適用することができる。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、チャック各部の形状並びに構成を適宜に変更して実施することも可能である。
【0018】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明によれば、チャック本体がずれた位相で取り付けられたときに、着座確認用エアを外気に逃がす外気連通路を設けたので、ワークの着座確認機構を利用した簡単な構造でチャックの取付異常を自動的に確認できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例を示すチャックの断面図(図2のY−Y線断面図)である。
【図2】 図1のチャックの取付構造を示す断面図(図1のX−X線断面図)である。
【図3】 図1のチャックの作用を示す断面図である。
【図4】 チャック取付ボルトの作用を示す図1の部分断面図である。
【図5】 本発明の実施形態を示すチャックの部分断面図である。
【図6】 図5のチャックの取付構造を示す断面図である。
【図7】 図5のチャックの作用を示す断面図である。
【図8】 従来のチャックを示す正面図である。
【符号の説明】
1・・チャック本体、2・・ベースプレート、3・・ボルト、4・・主軸、7・・芯出部材、9・・シートプレート、13・・把持爪、15・・爪開閉部材、24・・コネクチングロッド、29・・長孔、34・・エア吐出孔、35,36・・エア通路、37・・エア供給孔、38・・供給通路、40・・外気連通溝、A・・着座確認用エア、W・・ワーク。
Claims (1)
- 加工機側の取付部に螺着したボルトにチャック本体に設けた長孔の一端を位置決めしてチャック本体を回転軸線周りの所定位相で取り付けるチャックにおいて、チャック本体が所定位相で取り付けられたときに取付部側から供給された着座確認用エアをチャック本体側のワーク接合部に導くエア通路と、チャック本体が所定位相からずれた位相で取り付けられたときに着座確認用エアを外気に逃がす外気連通路とを設けたチャック。
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JP28393097A JP3991397B2 (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | チャック |
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JP28393097A JP3991397B2 (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | チャック |
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JP28393097A Expired - Fee Related JP3991397B2 (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | チャック |
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