JP3990947B2 - プレス加工による凹溝の形成方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、プレス加工による凹溝の形成方法及び装置に係り、特に、金属製の板状素材の外周部に、その縁部に沿って、全周に若しくは部分的に延びる凹溝と、該凹溝の外側壁面を与える薄肉の竪壁部とを、プレス加工によって有利に形成する、プレス加工による凹溝の形成方法と、そのような方法の実施に際して有利に適用可能なプレス加工による凹溝の形成装置とに関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、金属製の板状素材の外周部に対して、その縁部に沿って、全周に若しくは部分的に延びる凹溝を形成すると共に、かかる凹溝の外側に、凹溝の外側壁面を与える薄肉の竪壁部を形成する際には、一般に、各種の切削加工等が行なわれているが、この切削加工による方法では、材料歩留りが悪く、しかも生産性が低くなるといった問題が存していた。
【0003】
このため、そのような切削加工とは異なって、材料を無駄に廃棄することなく、比較的に優れた生産性が発揮されるプレス加工によって、金属製の板状素材の外周部に凹溝と竪壁部とを形成する方法が、種々検討されてきており、例えば、所謂閉塞鍛造手法を利用して、板状素材の外周部に凹溝を形成する方法が、一部で採用されている。
【0004】
この閉塞鍛造は、よく知られているように、二つのダイスを組み合わせて、目的とする凹溝や竪壁部が形成された板状素材の外周部に対応した形状を含む成形空間を形成する一方、凹溝が未だ形成されていない板状素材をパンチにて押圧して、板状素材の外周部分における金属材料の一部を、二つのダイスの間に形成される成形空間内に流動させて、充填することにより、板状素材の外周部に、凹溝と竪壁部を形成するようにしたものであるが、このような閉塞鍛造においては、板状素材の金属材料を成形空間内に十分に充填せしめる上で、パンチによる板状素材に対する押圧時に、極めて高い加圧力(荷重)が必要となるため、かかる閉塞鍛造に使用される装置全体が大型化し、またその装置の製造コストやランニングコストも高騰するといった欠点が、内在していたのである。
【0005】
さらに、このような閉塞鍛造を行なう際には、成形空間に充填された金属材料の一部が、互いに組み合わされた二つのダイスの間の隙間内に侵入し、それによって、凹溝の外側壁面を与える竪壁部の外側面に、バリ状の余肉部分が生ずることがあり、そして、そのような余肉部分が発生した場合には、この余肉部分を、例えば、抜き加工等にて除去する際に、竪壁部が変形し、その結果、凹溝を所望の形状において形成することが出来なくなってしまうといった、深刻な問題が惹起されることとなるのである。
【0006】
なお、かくの如き閉塞鍛造手法を利用して、板状素材の凹溝を形成する際に惹起される問題を解消するには、例えば、板状素材の外周部を圧縮加工によって、凹溝の深さに相当する量だけ圧縮し、そして、この圧縮された、板状素材の外周部を曲げ加工して、竪壁部を形成する手法を採用することが、容易に考えられる。このような圧縮加工と曲げ加工の2種類のプレス加工を組み合わせて実施する方法によれば、上述の如き閉塞鍛造において必要とされる加圧力よりも、十分に小さな加圧力によって、凹溝や竪壁部が形成され得るばかりでなく、竪壁部の外側面に、バリ状の余肉部が形成されるようなことも、有利に回避され得るのであり、それによって、閉塞鍛造の実施によって生ずる問題が、悉く解消され得ることとなるのである。
【0007】
しかしながら、かかるプレス加工手法を実際に行なった場合、板状素材の圧縮された外周部を、単に曲げ加工しただけでは、所望の形状を有する竪壁部を形成することが困難であったのであり、それ故に、閉塞鍛造の実施時に生ずるバリ状の余肉部分の形成は回避されるものの、結局、上述の如きプレス加工手法によっても、凹溝を所望の形状において形成することが、容易ではなかったのである。
【0008】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、金属製の板状素材の外周部を、可及的に小さな加圧力にてプレス加工することによって、かかる外周部に、その縁部に沿って、全周に若しくは部分的に延びる凹溝と、それの外側壁面を与える薄肉の竪壁部とを、所望の形状において、低コストに形成することが出来る、プレス加工による凹溝の形成方法と、そのような方法に有利に使用可能なプレス加工による凹溝の形成装置とを、提供することにある。
【0009】
【解決手段】
そして、本発明にあっては、かかる課題の解決のために、プレス加工によって、金属製の板状素材の外周部に、その縁部に沿って、全周に若しくは部分的に延びる凹溝を形成すると共に、かかる凹溝の形成部位の外側に、該凹溝の外側壁面を与える薄肉の竪壁部を形成する方法であって、(a)外周部に、その縁部に沿って、全周に若しくは部分的に延びる第一の押圧突起が設けられると共に、該第一の押圧突起が、その少なくとも先端部に、前記凹溝の内側壁面に対応した内側面と、先端に向かうに従って次第に小径化されるテーパ面、若しくは先端に向かって内側に傾斜する傾斜面からなる外側面と、該凹溝の底壁面に対応した先端面とを有して構成された第一のパンチと、該第一のパンチに対向配置された状態下で、該第一のパンチにおける第一の押圧突起の先端面との対向部位よりも外側に位置する外周部に、該第一の押圧突起に対応して延びる第二の押圧突起が設けられると共に、該第二の押圧突起の内側には、前記板状素材における凹溝形成部位の厚さよりも小さな深さを有する、該板状素材が収容せしめられる凹所が設けられた第一のダイスとを用い、該第一のパンチと該第一のダイスとを、それらの間に前記板状素材を位置せしめて対向配置した後、相対的に接近移動せしめて、該板状素材の外周部を、該第一のダイスと該第一のパンチとにて、板厚方向の両側から押圧することによって、かかる板状素材の外周部における該第一のパンチ側の面に、前記凹溝の内側壁面と底壁面とに対応した内側壁面と底壁面とを有する凹部を形成せしめると共に、前記第一の押圧突起の前記テーパ面若しくは傾斜面からなる外側面と前記第二の押圧突起の先端面との間に、該外側面に沿って側方に押し出された、該板状素材の外周部の一部分からなる押出肉部を形成する工程と、(b)外周部に、前記凹溝に対応した凸条が設けられた第二のパンチと、該凹溝の外側壁面を与える前記竪壁部の外側面に対応した内側面を有する穴部が設けられた第二のダイスとを用い、該第二のパンチと該第二のダイスとを、それれらの間に、前記凹部と押出肉部とが形成された板状素材を位置せしめて、対向配置した後、該第二のパンチの前記凸条を該凹部内に嵌入せしめるように、該第二のパンチと該第二のダイスとを相対的に接近移動せしめて、該凸条の外側面と該第二のダイスにおける穴部の内側面との間で、該押出肉部をしごき加工することによって、該凹部にて前記凹溝を形成すると共に、該押出肉部にて前記縦壁部を形成せしめる工程とを含むことを特徴とするプレス加工による凹溝の形成方法を、その要旨とするものである。
【0010】
要するに、この本発明に従うプレス加工による凹溝の成形方法にあっては、板状素材の外周部に対する圧縮加工としごき加工の2種類のプレス加工を組み合わせて実施することによって、板状素材の外周部に、目的とする凹溝と竪壁部とを形成するようにしたものであり、それによって、二つのダイスを組み合わせて形成された成形空間内に板状素材の金属材料の一部を流動させて、充填せしめる閉塞鍛造を利用した従来手法とは異なって、比較的に小さな加圧力にて、凹溝や竪壁部が確実に形成され得るばかりでなく、竪壁部の外側面に、バリ状の余肉部が形成されるようなことも、有利に回避され得るのである。
【0011】
それ故、かかる本発明手法では、凹溝や竪壁部の形成に要される装置全体の大型化が効果的に抑制され得て、そのような装置の製造コストやランニングコストが、可及的に低く抑えられ得るのであり、また、バリ状の余肉部分の除去操作によって、竪壁部や凹溝が変形するようなことも、有利に皆無ならしめられ得るのである。
【0012】
しかも、この本発明に係るプレス加工による凹溝の成形方法においては、板状素材の外周部に対する圧縮加工が、特定形状の第一の押圧突起を有する第一のパンチと、所定形状の第二の押圧突起を備えた第一のダイスとにて、板状素材の外周部を、その板厚方向の両側から押圧することによって行なわれて、かかる板状素材の外周部に、凹溝の内側壁面と底壁面とに対応した内側壁面と底壁面とを有する凹部が形成されると共に、板状素材の外周部の一部分からなる押出肉部が、第一の押圧突起のテーパ面若しくは傾斜面からなる外側面に沿って、側方に押し出されるように形成されるようになっており、そして、かくして形成される押出肉部に対するしごき加工が、押出肉部と共に板状素材の外周部に形成された凹部内に、第二のパンチに設けられた、目的とする凹溝に対応した凸条を嵌入しつつ、かかる凸条の外側面と、第二のダイスに設けられた穴部の、目的とする竪壁部の外側面に対応した形状を有する内側面との間で、押出肉部をしごくことによって行なわれて、凹部と押出肉部とから、目的とする凹溝と竪壁部とが形成されるようになっているところから、単に、板状素材の外周部を、目的とする凹溝の深さに相当する分だけ圧縮加工した後、かかる外周部を曲げ加工するだけの従来手法とは異なって、しごき加工によって形成される凹溝の内側壁面と外側壁面と底壁面や、竪壁部の内側面と外側面が、凸条の外側面と内側面と先端面や、穴部の内側面に正確に対応した形状と為され得るのである。
【0013】
従って、このような本発明に従うプレス加工による凹溝の形成方法によれば、金属製の板状素材の外周部に、その縁部に沿って、全周に若しくは部分的に延びる凹溝と、それの外側壁面を与える薄肉の竪壁部とを、加圧力が可及的に小さくされたプレス加工によって、所望の形状において、低コストに形成することが出来るのである。
【0014】
なお、かくの如き本発明に従うプレス加工による凹溝の形成方法の好ましい態様の一つによれば、前記第二のパンチと前記第二のダイスとの相対的な接近移動により、前記板状素材の外周部に設けられた前記押出肉部と、該外周部における該押出肉部よりも内側の部分とが、該第二のパンチにおける前記凸条の外側面と該第二のダイスにおける前記穴部の内側面との間で、同時にしごき加工されるように構成される。
【0015】
このような構成を採用すれば、例えば、第二の押圧突起が、角張った形状とされていても、板状素材の外周部における押出肉部とその内側部分との境界部位に、かかる第二の押圧突起の先端角部にて形成される段差が、しごき加工によって確実に消失され得るのであり、以て、そのような段差の残存による板状素材の外周面の平滑性の低下等の不具合が有利に解消され得るのである。
【0016】
また、本発明に従うプレス加工による凹溝の成形方法の別の有利な態様の一つによれば、互いに対向配置された状態から、相対的に接近移動せしめられて、型合せされることにより、目的とする前記凹溝と前記竪壁部とが所定の大きさにおいて設けられた前記板状素材に対応した形状の成形空間を形成する第三のパンチと第三のダイスとを用い、前記押出肉部に対するしごき加工によって、該凹溝と該竪壁部が形成された前記板状素材を、それら第三のパンチと第三のダイスとの間に配置した後、該第三のパンチと第三のダイスとを相対的に接近移動せしめて、型合せすることにより、該板状素材を前記成形空間に対応した形状に成形して、該凹溝と該竪壁部の大きさを、それぞれ前記所定の大きさに整える工程を、更に含んで構成されることとなる。これによって、目的とする凹溝や竪壁部が、所望の形状に、より正確に対応した形状をもって、有利に形成され得るのである。
【0017】
そして、本発明にあっては、前述せる如き技術的課題を解決するために、プレス加工によって、金属製の板状素材の外周部に、その縁部に沿って、全周に若しくは部分的に延びる凹溝を形成すると共に、かかる凹溝の形成部位の外側に、該凹溝の外側壁面を与える薄肉の竪壁部を形成する装置であって、(a)外周部に、その縁部に沿って、全周に若しくは部分的に延びる第一の押圧突起が設けられると共に、該第一の押圧突起が、その少なくとも先端部に、前記凹溝の内側壁面に対応した内側面と、先端に向かうに従って次第に小径化されるテーパ面、若しくは先端に向かって内側に傾斜する傾斜面からなる外側面と、該凹溝の底面よりも広幅の先端面とを有して構成された第一のパンチと、該第一のパンチに対向配置された状態下で、該第一のパンチにおける第一の押圧突起の先端面との対向部位よりも外側に位置する外周部に、該第一の押圧突起に対応して延びる第二の押圧突起が設けられると共に、該第二の押圧突起の内側には、前記板状素材における凹溝形成部位の厚さよりも小さな深さを有する、該板状素材が収容せしめられる凹所が設けられた第一のダイスとを含み、該第一のパンチと該第一のダイスとを、それらの間に前記板状素材を位置せしめて対向配置した状態下で、相対的に接近移動せしめて、該板状素材の外周部を、該第一のダイスと該第一のパンチとにて、板厚方向の両側から押圧することによって、かかる板状素材の外周部における該第一のパンチ側の面に、前記凹溝の内側壁面に対応した内側壁面を有する凹部を形成せしめると共に、前記第一の押圧突起の前記テーパ面若しくは傾斜面からなる外側面と前記第二の押圧突起の先端面との間に、該外側面に沿って側方に押し出された、該板状素材の外周部の一部分からなる押出肉部を形成する圧縮加工手段と、(b)外周縁部に、前記凹溝に対応した凸条が設けられた第二のパンチと、該凹溝の外側壁面を与える前記竪壁部の外側面に対応した内側面を有する穴部が設けられた第二のダイスとを含み、該第二のパンチと該第二のダイスとを、それれらの間に、前記凹部と押出肉部とが形成された板状素材を位置せしめて、対向配置した状態下で、該第二のパンチの前記凸条を該凹部内に嵌入せしめるように、該第二のパンチと該第二のダイスとを相対的に接近移動せしめて、該凸条の外側面と該第二のダイスにおける穴部の内側面との間で、該押出肉部をしごき加工することによって、該凹部にて前記凹溝を形成すると共に、該押出肉部にて前記縦壁部を形成せしめるしごき加工手段とを含むことを特徴とするプレス加工による凹溝の形成装置をも、また、その要旨とするものである。
【0018】
要するに、この本発明に従うプレス加工による凹溝の形成装置にあっては、板状素材の外周部に凹部と押出肉部とを形成する、かかる外周部に対する圧縮加工が、圧縮加工形成手段にて確実に実施され得ると共に、それら凹部と押出肉部とから目的とする凹溝と竪壁部とを形成する、押出肉部に対するしごき加工が、しごき加工手段にて確実に行なわれ得るようになっているのである。
【0019】
従って、このような本発明に従うプレス加工による凹溝の形成装置を用いれば、前記せる本発明手法がより有利に実施され得るのであり、それによって、金属製の板状素材の外周部に、その縁部に沿って、全周に若しくは部分的に延びる凹溝と、それの外側壁面を与える薄肉の竪壁部とを、加圧力の小さなプレス加工によって、所望の形状において、低コストに形成することが可能となるのである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明に係るプレス加工による凹溝の形成方法及び装置の構成について、更に具体的に明らかにすることとする。
【0021】
先ず、図1及び図2には、本発明に従う構造を有する凹溝の形成装置を用いて、外周部に凹溝が形成された金属製の板状素材の一例が、その上面形態と縦断面形態とにおいて、それぞれ概略的に示されている。それらの図から明らかなように、この板状素材10は、全体として、円板形状を呈しており、その外周部の縁部に近い位置に、凹溝12が、外周縁部に沿って周方向に連続して延びる環状形態をもって、形成されている。そして、この凹溝12にあっては、矩形状の断面形状を有しており、板状素材の内周側と外周側に対向位置する内側壁面14と外側壁面16とが、それぞれ径の異なる円筒面にて構成されている一方、底壁面18が、水平な円環面とされている。また、このような凹溝12が形成された板状素材10の外周部における、凹溝12の形成部位の外側の外周縁部には、内側面によって、凹溝12の外側壁面16を与える薄肉の竪壁部20が、凹溝12を外側から取り囲むようにして、一体的に周設されているのである。
【0022】
而して、このような板状素材10における凹溝12や竪壁部20は、例えば、図3乃至5にそれぞれ示される如き、圧縮加工手段としての圧縮加工装置22と、しごき加工手段としてのしごき加工装置24と、成形加工装置26の三つの加工装置を備えた凹溝形成装置を用いて、形成されることとなる。
【0023】
より具体的には、この凹溝形成装置を構成する圧縮加工装置22は、図3から明らかなように、上下方向に互いに対向配置された、板状素材10よりも大径の略円柱ブロック形状を呈する、第一のパンチとしての潰しパンチ28と、第一のダイスとしての潰しダイス30とを有している(図6及び図7参照)。そして、この潰しパンチ28は、潰しダイス30の側とは反対側(上面側)において、図示しない公知の油圧機構等によって上下動せしめられるパンチホルダ32に固定されており、また、潰しダイス30は、潰しパンチ28とは反対側(下面側)において、位置固定のダイスホルダ34に固定されている。これによって、図示しない油圧機構等の作動によるパンチホルダ32と潰しパンチ28の下方や上方への一体移動に伴って、潰しパンチ16が、潰しダイス22に対して、上下方向において相対的に接近/離隔移動せしめられ得るようになっているのである。
【0024】
また、このような圧縮加工装置における潰しパンチ28にあっては、潰しダイス30との対向面に、板状素材10の外周部に設けられる環状の凹溝12の内側壁面14の径と同一の径と、かかる凹溝12のよりも深い深さとを有する円形凹所31が同心上に設けられており、これによって、かかる対向面の外周部に、その縁部に沿って、周方向に連続して延びる、全体として、円環形状を呈する第一の押圧突起36が、一体的に突設されている。
【0025】
そして、この第一の押圧突起36は、前記円形凹所31の深さや径に対応して、その高さが、板状素材10に形成される凹溝12の深さよりも所定寸法高くされており、また、その内周面が、かかる凹溝12の内側壁面14と同一の径と、内側壁面14よりも所定寸法高い高さとを有する円筒面からなる内壁形成面38とされている。そして、かかる第一の押圧突起36の先端面が、凹溝12の底壁面18に対応した円環面からなる底壁形成面40とされており、更に、その外周面が、先端に向かうに従って次第に小径化されるテーパ面からなるパンチ側押出肉部形成面42とされている。つまり、ここでは、第一の押圧突起36の先端部における内壁形成面36と底壁形成面40とが、目的とする凹溝12の内側壁面14と底壁面18とにそれぞれ対応した形状とされているのである。
【0026】
一方、そのような潰しパンチ28と対向配置される潰しダイス30にあっても、潰しパンチ28との対向面に、凹溝12と竪壁部20が形成された板状素材10の外径と同一の径と、板状素材10における凹溝12の形成部位の厚さよりも小さな深さとを有する円形凹所43が同心上に設けられており、これによって、潰しパンチ28との対向面における、第一の押圧突起36の底壁形成面40との対向部位よりも外側に位置する外周部に、第一の押圧突起36よりも一周り大きな円環形状を呈する第二の押圧突起44が、第一の押圧突起36に対応して、周方向に連続して延びるように、一体形成されているのである。
【0027】
そして、この第二の押圧突起44は、前記円形凹所43の深さと径に対応して、その高さが、板状素材10における凹溝12形成部位の厚さよりも小さくされており、また、その内周面が、凹溝12と竪壁部20とが形成された板状素材10の外径と同一の径を有する段付面46とされ、更に、その先端面が、水平方向に広がる平坦な円環面からなるダイス側押出肉部形成面48とされているのである。
【0028】
また、しごき加工装置24も、図4に示される如く、上下方向に互いに対向配置された、第二のパンチとしてのしごきパンチ50と、第二のダイスとしてのしごきダイス52とを有して、構成されている。そして、それらしごきパンチ50としごきダイス52は、互いの対向側とは反対側において、図示しない公知の油圧機構等によって上下動せしめられるパンチホルダ54と、位置固定のダイスホルダ56とに対してそれぞれ固定されており、それによって、圧縮加工装置22の潰しパンチ28と潰しダイス30と同様に、図示しない油圧機構等の作動に伴って、しごきパンチ50が、しごきダイス52に対して、上下方向において相対的に接近/離隔移動せしめられ得るようになっている。
【0029】
また、このようなしごき加工装置24におけるしごきパンチ50は、凹溝12と竪壁部20が形成された板状素材10の外径よりも一周り小さな外径を有する略円柱ブロック形状を呈しており(図9参照)、しごきダイス52との対向面の外周縁部に、周方向に連続して延びる、凹溝12の内面形状に対応した外面形状を有する円環状乃至は円筒状の凸条60が、一体的に設けられている。即ち、このしごきパンチ50に設けられた凸条60にあっては、その内周面が、凹溝12の内側壁面14に対応した円筒面からなる内壁対応面62とされていると共に、その先端面が、凹溝12の底壁面18に対応した円環面からなる底壁対応面64とされており、更に、その外周面が、凹溝12の外側壁面16に対応した円筒面からなる外壁形成面66とされているのである。
【0030】
一方、そのようなしごきパンチ50と対向配置されるしごきダイス52は、板状素材10よりも大径の略円柱ブロック形状を有しており、しごきパンチ50との対向面に、円形のダイス穴68が、同心上に設けられている。そして、このダイス穴38は、板状素材10の厚さよりも十分に大きな深さを有しており、内周面の底部側部位が、前記竪壁部20の外側面を含む、板状素材10の外周面に対応した円筒面からなる外面形成面70とされている一方、内周面の開口部側部位が、外面形成面70の上端縁(開口部側端縁)から上方に向かって次第に大径化されるテーパ面からなる案内面72とされているのである。このことから明らかなように、ここでは、ダイス穴68にて、竪壁部20の外側面に対応した内側面を有する穴部が構成されているのである。
【0031】
さらに、成形加工装置26も、図5に示される如く、上下方向に互いに対向配置された、板状素材10よりも大径の略円柱ブロック形状を呈する、第三のパンチとしての成形パンチ74と、第三のダイスとしての成形ダイス76とを有して、構成されている(図10参照)。そして、それら成形パンチ74と成形ダイス76は、互いの対向側とは反対側において、図示しない公知の油圧機構等によって上下動せしめられるパンチホルダ78と、位置固定のダイスホルダ80とに対してそれぞれ固定されており、それによって、圧縮加工装置22やしごき加工装置24におけるパンチ28,50及びダイス30,52と同様に、図示しない油圧機構等の作動に伴って、成形パンチ74が、成形ダイス76に対して、上下方向において相対的に接近/離隔移動せしめられ得るようになっているのである。
【0032】
また、このような成形加工装置26の成形パンチ74は、成形ダイス76との対向面に、凹溝12の内面形状に対応した外面形状を有する凹溝対応環状突起82が一体的に形成されて、かかる対向面における凹溝対応環状突起82の形成部位を含む内周部分が、凹溝12と竪壁部20とが形成された板状素材10の上面に対応した形状を有するキャビティ形成面84とされている。一方、成形ダイス76にあっては、成形パンチ74との対向面に、凹溝12と竪壁部20とが形成された板状素材10の上面を除いた外周面と下面とに対応した内周面と底面とを有するキャビティ形成凹所86が、形成されている。
【0033】
かくして、成形加工装置26にあっては、成形パンチ74が成形ダイス76に接近移動せしめられて、型合せされることによって、それら成形パンチ74と成形ダイス76との間に、凹溝12と竪壁部20とが形成されてなる板状素材10の所望の全体形状に対応した、成形空間としての成形キャビティ(92)が、キャビティ形成面84とキャビティ形成凹所86とにて囲まれて、形成され得るように、構成されているのである(図10参照)。
【0034】
次に、かくの如き構成とされた圧縮加工装置22としごき加工装置24と成形加工装置26を有する凹溝形成装置を用いて、板状素材10に対して、凹溝12と竪壁部20とを形成する手順の一例について、詳述することとする。
【0035】
すなわち、先ず、図6に示されるように、圧縮加工装置22における潰しパンチ28と潰しダイス30とを離隔配置した状態下で、凹溝12や竪壁部20が何等形成されていない金属円板からなる板状素材10を、潰しダイス30の潰しパンチ28との対向面上に、円形凹所43内に収容せしめた状態で載置する。
【0036】
次いで、図7に示される如く、潰しパンチ28を潰しダイス30に対して接近移動せしめて、それら潰しパンチ28と潰しダイス30とにて、板状素材10の外周部を、その板厚方向の両側から押圧して、かかる板状素材10の外周部に対する圧縮加工を行なう。これによって、板状素材10の外周部の上面(潰しパンチ28との対向面)に、潰しパンチ28の外周部に設けられた第一の押圧突起36の外面形状に対応した内面形状を有する凹部88を形成すると共に、板状素材10の外周縁部を、かかる第一の押圧突起36と、潰しダイス30の外周部に設けられた第二の押圧突起44との間において、第一の押圧突起36のテーパ面からなるパンチ側押出肉部形成面42に沿って側方に押し出して、かかる板状素材の外周縁部からなる押出肉部90を形成する。
【0037】
このとき、板状素材10の上面の外周部に形成される凹部88は、その内周面と底面が、第一の押圧突起36の内壁形成面38と底壁形成面40にそれぞれ対応した形状、即ち、目的とする凹溝12の内側壁面14と底壁面18にそれぞれ対応した形状とされる。また、板状素材10の外周縁部に形成される押出肉部90は、第二の押圧突起44の段付面46にて、板状素材10の外周面と段付けされ、それによって、その段付けされた板状素材10の下面側外周面が、押溝12と竪壁部20が形成された状態下での板状素材10の外周面に対応した形状とされることとなる。
【0038】
その後、潰しパンチ28と潰しダイス30とを離隔移動せしめて、それらの間から、上述の如き凹部88と押出肉部90とが形成された板状素材10を取り出した後、図8に示されるように、かかる板状素材10を、互いに離間して配置された、しごき加工装置24におけるしごきパンチ50としごきダイス52との間において、しごきダイス52のダイス穴68内に収容配置する。なお、その際、板状素材10は、押出肉部90の下部部位が、ダイス穴68の内周面における開口側部位に形成された、テーパ面からなる案内面72に接触せしめられて、ダイス穴68の底面から浮上がった状態で、ダイス穴68内に位置せしめられることとなる。
【0039】
次に、図8に二点差線で示される如く、しごきパンチ50をしごきダイス52に対して接近移動せしめて、しごきパンチ50の凸条60を、その内周面と先端面とからなる内壁対応面62と底壁対応面64とが、板状素材10の凹部88の内周面と底面とに接触するように、かかる凹部88内に嵌入せしめる。そして、それに引き続き、しごきパンチ50をしごきダイス52に対して更に接近移動せしめることにより、板状素材10を、ダイス穴68の案内面72に沿って案内させつつ、内周面が外面形成面70とされたダイス穴68の底部側に押し込んで、図9に示されるように、しごきパンチ50の凸条60における外壁形成面66と、ダイス穴68の外面形成面70との間で、板状素材10の押出肉部90に対するしごき加工を行なう。
【0040】
これによって、押出肉部90の内周面を、凸条60の外壁形成面66に対応した形状、即ち、凹溝12の外側壁面16に対応した形状と為すと共に、押出肉部90の外周面を、ダイス穴68の外面形成面70に対応した形状、つまり、竪壁部20の外側面を含む、板状素材10の外周面に対応した形状と為し、以て、凸条60が嵌入された凹部88にて凹溝12を形成すると共に、押出肉部90にて竪壁部20を形成するのである。
【0041】
その後、しごきパンチ50としごきダイス52とを離隔移動させて、それらの間から、凹溝12と竪壁部20とが形成された板状素材10を取り出した後、必要に応じて、かかる板状素材10を、互いに離間して配置された、成形加工装置26における成形パンチ74と成形ダイス76との間において、成形ダイス76のキャビティ形成凹所86内に、収容配置する。
【0042】
そして、図10に示されるように、成形パンチ74を成形ダイス76に対して接近移動せしめて、成形パンチ74に設けられた凹溝対応環状突起82を凹溝12内に嵌入させた状態で、成形パンチ74のキャビティ形成面84と成形ダイス76のキャビティ形成凹所86との間で、凹溝12と竪壁部20とが形成された板状素材10の所望の全体形状に対応した成形キャビティ92を形成すると共に、かかる成形キャビティ92に対応した形状となるように、板状素材10を圧縮して、成形加工し、板状素材10の全体形状を整える。その後、成形パンチ74と成形ダイス76とを離隔移動せしめて、それらの間から板状素材10を取り出し、以て外周部に凹溝12と竪壁部20とが形成され、且つ所望の全体形状を有する、目的とする板状素材10を得るのである。
【0043】
このように、本実施形態では、閉塞鍛造を行なう際よりも十分に小さな加圧力にて実施可能な圧縮加工としごき加工と、また必要に応じて成形加工とを行なうことによって、板状素材10の外周部に凹溝12と竪壁部20とが形成され得るようになっているところから、それら二つ若しくは三つのプレス加工を行なう際に、それらのプレス加工に必要とされる加圧力を、例えば油圧機構等の公知のプレス機構によって供給する場合にあっても、閉塞鍛造を行なう場合に比して、そのようなプレス機構を可及的に小型化することが出来、それによって、板状素材10の外周部に凹溝12と竪壁部20を形成するための設備に要されるコストやそのランニングコスト等を有利に低く抑えることが可能となり、以て、板状素材10の外周部に対して、凹溝12と竪壁部20を低コストに形成し得ることとなるのである。
【0044】
また、かかる本実施形態にあっては、圧縮加工装置22を用いた圧縮加工を行なうことによって、板状素材10の外周部に凹部88を形成すると共に、その外周縁部に押出肉部90を形成し、そして、しごき加工装置24を用いて、凹部88と押出肉部90が設けられた板状素材10に対するしごき加工を行なうことによって、かかる凹部88と押出肉部90とにて、凹溝12と竪壁部20とを形成するようになっているため、例えば閉塞鍛造によって、凹溝12と竪壁部20とを形成せしめた際に、竪壁部20の外周面に形成されるバリ状の余肉部が形成されるようなことが有利に皆無ならしめられ得るばかりでなく、板状素材10の外周部を圧縮加工した後、曲げ加工する場合とも異なって、凹溝12と竪壁部20とが、所望の形状に、より正確に対応した形状をもって、有利に形成され得るのである。
【0045】
また、かくの如き本実施形態においては、圧縮加工装置22としごき加工装置24とを用いて、板状素材10に対する圧縮加工としごき加工とを行なって、板状素材10の外周部に凹溝12と竪壁部20とを形成した後、成形加工装置26を用いて、それら凹溝12と竪壁部20とが形成された板状素材10の全体形状が、所望の形状に整えられるようになっているところから、凹溝12と竪壁部20が、所望の形状に、更に一層正確に対応した形状をもって、板状素材10の外周部に形成され得ることとなるのである。
【0046】
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないものであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
【0047】
例えば、前記実施形態では、凹溝12や竪壁部20が形成される板状素材10が、円板形状をもって構成されていたが、かかる板状素材10の形状は、何等これに限定されるものではないのである。
【0048】
また、前記実施形態では、凹溝12が、板状素材10の外周縁部に沿って、周方向に連続して延びる円環形状をもって形成されていたが、この凹溝12の形状も、そのような円環形状以外に、板状素材10の外周縁部に沿って、周方向に部分的に延びる円弧形状や、直線的に延びる形状とされていても良く、更には成形が可能であれば、無定形状とされていても、何等差し支えないのである。そして、勿論、そのような凹溝12が、板状素材10の外周部に、その縁部に沿って、部分的に延びるように形成されていても良いのである。
【0049】
さらに、そのような凹溝12の形成部位の外側に設けられる竪壁部20の形状も、前記実施形態に示されるものに、特に限定されるものではなく、凹溝12の形状に応じて、適宜に変更され得るところである。
【0050】
更にまた、それら凹溝12と竪壁部20の配設位置や配設個数も、前記実施形態に示されるものに何等限定されるものでないことは、言うまでもないところである。
【0051】
また、前記実施形態では、第一のパンチとしての潰しパンチ28に設けられた第一の押圧突起36の内周面の全体が、凹溝12の内側壁面14に対応した内壁形成面38とされていると共に、かかる第一の押圧突起36の外周面の全体が、上方に向かって次第に大径化されるテーパ面からなるパンチ側押出肉部形成面42とされていたが、そのような第一の押圧突起36の先端部分の内周面や外周面のみにて、内壁形成面38やパンチ側押出肉部形成面42を構成することも、可能である。
【0052】
さらに、そのような第一の押圧突起36の外周面に形成されるパンチ側押出肉部形成面42は、例示の如く、凹溝12が円環形状をもって形成される場合には、第一の押圧突起36の先端に向かうに従って次第に小径化されるテーパ面にて構成されるが、例えば、凹溝12が直線状に延びるような形態をもって形成される場合には、第一の押圧突起36の先端に向かって内側に傾斜する傾斜面にて構成されることとなる。
【0053】
更にまた、前記実施形態では、第一のダイスとしての潰しダイス30に設けられた第二の押圧突起44の段付面46が、竪壁部20が形成される板状素材10の外径と同一の径を有する円筒面にて形成されていることによって、押出肉部90が形成された板状素材10のしごき加工に際して、押出肉部90のみがしごき加工されるようになっていたが、例えば、第二の押圧突起44の段付面46を、竪壁部20が形成される板状素材10の外径よりも大きな径を有する円筒面にて形成することにより、押出肉部90と、板状素材10の外周部における押出肉部90のよりも内側の部分とが、同時にしごき加工されるように為しても良い。
【0054】
そうすることによって、例えば、押出肉部90の下部部位を形成する第二の押圧突起44が、角張った形状とされていても、板状素材10の外周部における押出肉部とその内側部分との境界部位に、かかる第二の押圧突起44の先端角部にて形成される段差が、しごき加工によって確実に消失され得るのであり、その結果として、そのような段差の残存による板状素材10の外周面の平滑性の低下等の不具合が有利に解消され得るのである。
【0055】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
【0056】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明に従うプレス加工による凹溝の形成方法によれば、金属製の板状素材の外周部に、その縁部に沿って、全周に若しくは部分的に延びる凹溝と、それの外側壁面を与える薄肉の竪壁部とを、加圧力が可及的に小さくされたプレス加工によって、所望の形状において、低コストに形成することが出来るのである。
【0057】
また、本発明に従うプレス加工による凹溝の形成装置にあっては、上述の如き優れた特徴を有する、プレス加工による凹溝の形成方法が極めて有利に実施され得るのであり、それによって、金属製の板状素材の外周部に、目的とする凹溝と竪壁部とが、所望の形状において、経済的に有利に形成され得ることとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う構造を有する凹溝形成装置を用いて、外周部に凹溝と竪壁部とが形成されてなる板状素材の一例を示す上面説明図である。
【図2】図1におけるII−II断面説明図である。
【図3】本発明に従う構造を有する凹溝形成装置を構成する圧縮加工装置の一例を示す縦断面説明図である。
【図4】本発明に従う構造を有する凹溝形成装置を、図3に示された圧縮加工装置と共に構成するしごき加工装置の一例を示す縦断面説明図である。
【図5】本発明に従う構造を有する凹溝形成装置を、図3及び図4に示された圧縮加工装置としごき加工装置と共に構成する成形加工装置の一例を示す縦断面説明図である。
【図6】本発明に従う構造を有する凹溝形成装置を用いて、板状素材の外周部に凹溝と縦壁部とを、本発明手法に従って形成する工程の一例を示す説明図であって、図3に示された圧縮加工装置のパンチとダイスとの間に、板状素材を配置した状態を示している。
【図7】本発明に従う構造を有する凹溝形成装置を用いて、板状素材の外周部に凹溝と縦壁部とを、本発明手法に従って形成する工程の別の例を示す説明図であって、図3に示された圧縮加工装置のパンチとダイスとにて、板状素材の外周部を圧縮加工して、かかる外周部に凹部と押出肉部を形成した状態を示している。
【図8】本発明に従う構造を有する凹溝形成装置を用いて、板状素材の外周部に凹溝と縦壁部とを、本発明手法に従って形成する工程の更に別の例を示す説明図であって、図4に示されたしごき加工装置のパンチとダイスとの間に、凹部と押出肉部とが形成された板状素材を配置した状態を示している。
【図9】本発明に従う構造を有する凹溝形成装置を用いて、板状素材の外周部に凹溝と縦壁部とを、本発明手法に従って形成する工程の他の例を示す説明図であって、図4に示されたしごき加工装置のパンチとダイスとにて、凹部と押出肉部とが形成された板状素材の外周部をしごき加工して、凹部と押出肉部とにて凹溝と竪壁部とを形成した状態を示している。
【図10】本発明に従う構造を有する凹溝形成装置を用いて、板状素材の外周部に凹溝と縦壁部とを、本発明手法に従って形成する工程の更に他の例を示す説明図であって、図5に示された成形加工装置のパンチとダイスとにて、凹溝と竪壁部とが形成された板状素材の全体形状が所望に形状となるように成形加工した状態を示している。
【符号の説明】
10 板状素材 12 凹溝
20 竪壁部 22 圧縮加工装置
24 しごき加工装置 26 成形加工装置
28 潰しパンチ 30 潰しダイス
36 第一の押圧突起 44 第二の押圧突起
50 しごきパンチ 52 しごきダイス
60 凸条 68 ダイス穴
74 成形パンチ 76 成形ダイス
88 凹部 90 押出肉部

Claims (4)

  1. プレス加工によって、金属製の板状素材の外周部に、その縁部に沿って、全周に若しくは部分的に延びる凹溝を形成すると共に、かかる凹溝の形成部位の外側に、該凹溝の外側壁面を与える薄肉の竪壁部を形成する方法であって、
    外周部に、その縁部に沿って、全周に若しくは部分的に延びる第一の押圧突起が設けられると共に、該第一の押圧突起が、その少なくとも先端部に、前記凹溝の内側壁面に対応した内側面と、先端に向かうに従って次第に小径化されるテーパ面、若しくは先端に向かって内側に傾斜する傾斜面からなる外側面と、該凹溝の底壁面に対応した先端面とを有して構成された第一のパンチと、該第一のパンチに対向配置された状態下で、該第一のパンチにおける第一の押圧突起の先端面との対向部位よりも外側に位置する外周部に、該第一の押圧突起に対応して延びる第二の押圧突起が設けられると共に、該第二の押圧突起の内側には、前記板状素材における凹溝形成部位の厚さよりも小さな深さを有する、該板状素材が収容せしめられる凹所が設けられた第一のダイスとを用い、該第一のパンチと該第一のダイスとを、それらの間に前記板状素材を位置せしめて対向配置した後、相対的に接近移動せしめて、該板状素材の外周部を、該第一のパンチと該第一のダイスとにて、板厚方向の両側から押圧することによって、かかる板状素材の外周部における該第一のパンチ側の面に、前記凹溝の内側壁面と底壁面とに対応した内側壁面と底壁面とを有する凹部を形成せしめると共に、前記第一の押圧突起の前記テーパ面若しくは傾斜面からなる外側面と前記第二の押圧突起の先端面との間に、該外側面に沿って側方に押し出された、該板状素材の外周部の一部分からなる押出肉部を形成する工程と、
    外周部に、前記凹溝に対応した凸条が設けられた第二のパンチと、該凹溝の外側壁面を与える前記竪壁部の外側面に対応した内側面を有する穴部が設けられた第二のダイスとを用い、該第二のパンチと該第二のダイスとを、それらの間に、前記凹部と押出肉部とが形成された板状素材を位置せしめて、対向配置した後、該第二のパンチの前記凸条を該凹部内に嵌入せしめるように、該第二のパンチと該第二のダイスとを相対的に接近移動せしめて、該凸条の外側面と該第二のダイスにおける穴部の内側面との間で、該押出肉部をしごき加工することによって、該凹部にて前記凹溝を形成すると共に、該押出肉部にて前記竪壁部を形成せしめる工程とを、
    含むことを特徴とするプレス加工による凹溝の形成方法。
  2. 前記第二のパンチと前記第二のダイスとの相対的な接近移動により、前記板状素材の外周部に設けられた前記押出肉部と、該外周部における該押出肉部よりも内側の部分とが、該第二のパンチにおける前記凸条の外側面と該第二のダイスにおける前記穴部の内側面との間で、同時にしごき加工されるようになっている請求項1に記載のプレス加工による凹溝の形成方法。
  3. 互いに対向配置された状態から、相対的に接近移動せしめられて、型合せされることにより、目的とする前記凹溝と前記竪壁部とが所定の大きさにおいて設けられた前記板状素材に対応した形状の成形空間を形成する第三のパンチと第三のダイスとを用い、前記押出肉部に対するしごき加工によって、該凹溝と該竪壁部が形成された前記板状素材を、それら第三のパンチと第三のダイスとの間に配置した後、該第三のパンチと第三のダイスとを相対的に接近移動せしめて、型合せすることにより、該板状素材を前記成形空間に対応した形状に成形して、該凹溝と該竪壁部の大きさを、それぞれ前記所定の大きさに整える工程を、更に含んでいる請求項1又は請求項2に記載のプレス加工による凹溝の形成方法。
  4. プレス加工によって、金属製の板状素材の外周部に、その縁部に沿って、全周に若しくは部分的に延びる凹溝を形成すると共に、かかる凹溝の形成部位の外側に、該凹溝の外側壁面を与える薄肉の竪壁部を形成する装置であって、
    外周部に、その縁部に沿って、全周に若しくは部分的に延びる第一の押圧突起が設けられると共に、該第一の押圧突起が、その少なくとも先端部に、前記凹溝の内側壁面に対応した内側面と、先端に向かうに従って次第に小径化されるテーパ面、若しくは先端に向かって内側に傾斜する傾斜面からなる外側面と、該凹溝の底壁面に対応した先端面とを有して構成された第一のパンチと、該第一のパンチに対向配置された状態下で、該第一のパンチにおける第一の押圧突起の先端面との対向部位よりも外側に位置する外周部に、該第一の押圧突起に対応して延びる第二の押圧突起が設けられると共に、該第二の押圧突起の内側には、前記板状素材における凹溝形成部位の厚さよりも小さな深さを有する、該板状素材が収容せしめられる凹所が設けられた第一のダイスとを含み、該第一のパンチと該第一のダイスとを、それらの間に前記板状素材を位置せしめて対向配置した状態下で、相対的に接近移動せしめて、該板状素材の外周部を、該第一のパンチと該第一のダイスとにて、板厚方向の両側から押圧することによって、かかる板状素材の外周部における該第一のパンチ側の面に、前記凹溝の内側壁面と底壁面とに対応した内側壁面と底壁面とを有する凹部を形成せしめると共に、前記第一の押圧突起の前記テーパ面若しくは傾斜面からなる外側面と前記第二の押圧突起の先端面との間に、該外側面に沿って側方に押し出された、該板状素材の外周部の一部分からなる押出肉部を形成する圧縮加工手段と、
    外周部に、前記凹溝に対応した凸条が設けられた第二のパンチと、該凹溝の外側壁面を与える前記竪壁部の外側面に対応した内側面を有する穴部が設けられた第二のダイスとを含み、該第二のパンチと該第二のダイスとを、それれらの間に、前記凹部と押出肉部とが形成された板状素材を位置せしめて、対向配置した状態下で、該第二のパンチの前記凸条を該凹部内に嵌入せしめるように、該第二のパンチと該第二のダイスとを相対的に接近移動せしめて、該凸条の外側面と該第二のダイスにおける穴部の内側面との間で、該押出肉部をしごき加工することによって、該凹部にて前記凹溝を形成すると共に、該押出肉部にて前記縦壁部を形成せしめるしごき加工手段とを、
    含むことを特徴とするプレス加工による凹溝の形成装置。
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