JP3990268B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像素子を搭載する携帯機器(例えば、携帯電話機)などに搭載される液晶表示装置に係わり、特に、撮像素子で撮影された動画像を表示する際に有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
TFT(Thin Film Transistor)方式の液晶表示モジュールであって、画素数が、例えば、カラー表示で100×150×3程度の小型の液晶表示パネルを有する液晶表示モジュールは、例えば、携帯電話機などの携帯機器の表示部として広く使用されている。
また、近年、携帯電話機は、図7に示すように、撮像素子を搭載したものが多数市販されている(非特許文献参照)。なお、図7において、40は撮像素子(例えば、CMOS型個体撮像素子、あるいは、CCD型個体撮像素子)、10は液晶表示パネルである。
撮像素子を搭載する携帯電話機用の液晶モジュールのシステム構成の一例を、図8に示す。
【0003】
図8において、点線枠が液晶表示モジュール(LCM)を示し、この液晶表示モジュールは、TFT方式の液晶表示パネル10と、電源IC(20)とを有する。
また、液晶表示パネルを構成する一方の基板(例えば、ガラス基板)が、他方の基板よりも幅広に形成され、この一方の基板上に、ドレインドライバ11と、ゲートドライバ12とが形成される。
ここで、ドレインドライバ11は画像メモリ15を有し、かつ、ドレインドライバ11には、タイミングコントローラ(Tcon)が内蔵される。
さらに、ドレインドライバ11は、バスライン50を介して、マイクロプロセッサ(MPU;Microprocessing Unit)30と、撮像素子40が接続される。
このように、図8に示す液晶表示モジュールでは、ドレインドライバ11が画像メモリ15を有し、この画像メモリ15には、液晶表示パネル10に表示される表示画像の画像データが格納される。
そして、ドレインドライバ11は、液晶表示パネル10に表示される表示画像の書き換えがないときには、画像メモリ15に格納された画像データに基づいた出力電圧を液晶表示パネル10に供給する。
つまり、図8に示す液晶表示モジュールでは、液晶表示パネル10に静止画像を表示する場合に、外部から画像データをドレインドライバ11に供給する必要が無いので、その分だけ消費電力を低減することができる。
【0004】
なお、本願発明に関連する先行技術文献情報としては以下のものがある。
【特許文献1】
特開平6−19661号公報
【特許文献2】
特開平9−6294号公報
【非特許文献】
「一億総カメラ化計画」,“日経エレクトロニクス”,日経BP社, 2002年10月,no.832,p.107-127
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述の図8に示す液晶表示モジュールにおいて、撮像素子40で撮像された画像データは、撮像素子40から順次画像メモリ15に転送される。
ここで、撮像素子40で撮像する撮像対象物体が移動する移動物体の場合は、液晶表示パネル10には、動画像が表示されることになる。
しかしながら、液晶表示パネル10に、撮像素子40で撮像された画像動データを表示する場合に、撮像素子40から画像メモリ15への画像データの転送周期と、液晶表示パネル10の走査ライン周期(1フレーム周期)とが同期していない場合には、液晶表示パネル10に表示される表示画像に切れ目が入る場合あった。
液晶モジュールヘの画像データの転送周期と、液晶表示パネル10の走査ライン周期を同期させれば、本質的に転送周期ずれによる画像切れが起きることはない。
しかしながら、現在の技術水準の標準的な値として、画像データの転送周期が毎秒15フレーム以下に対して、液晶表示パネル10の走査ライン周期は毎秒50フレーム以上であり、同期させるためには、図11に示すように、一旦、撮像素子40から転送される画像データを貯え、液晶表示パネル10の走査ライン周期で液晶表示パネル10に画像データを転送するグラフィックコントローラ60が必要になる。
【0006】
図11に示す方式では、高速に画像処理する能力を有するグラフィックコントローラ60が必要となり、コスト増、消費電力増をまねく蓋然性が高い。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、画像メモリを内蔵する駆動手段を有する液晶表示装置において、画像メモリヘの画像データ書き込みと、液晶表示パネルのフレーム走査の速度の不整合を軽減することが可能となる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明は、画像メモリを内蔵する駆動手段を有する液晶表示装置において、駆動手段内に、第1の画像メモリと第2の画像メモリとを設け、2画面分の画像データ格納することを最も主要な特徴とする。
即ち、本発明では、例えば、奇数フレームでは、1フレーム単位の画像データを、第1の画像メモリに書き込み、この間に、第2の画像メモリに格納された画像データを読み出して、当該画像データに基づく画像を液晶表示パネルに表示する。そして、第1の画像メモリに奇数フレームの画像データの書き込みが終了した後、次の偶数フレームでは、1フレーム単位の画像データを第2の画像メモリに書き込み、また、液晶表示パネルのラインが次のフレームに移るときには、第1の画像メモリに格納された画像データを読み出して、当該画像データに基づく画像を液晶表示パネルに表示する。
これにより、本発明では、撮像素子から画像メモリへの画像データの転送周期と、液晶表示パネルの走査ライン周期(1フレーム周期)とが同期していない場合でも、液晶表示パネルに表示される表示画像に切れ目が入るのを防止することが可能となる。
【0008】
また、本発明は、画像メモリを内蔵する駆動手段を有する液晶表示装置において、駆動手段内に、第1の画像メモリと、第2の画像メモリと、第3の画像メモリを設け、2画面分の画像データ格納することを最も主要な特徴とする。
即ち、本発明では、例えば、奇数フレームでは、1フレーム単位の画像データの上位ビットを第1の画像メモリに、および、1フレーム単位の画像データの下位ビットを第3の画像メモリに書き込み、この間に、第2の画像メモリに格納された画像データの上位ビットと、第3の画像メモリに格納された画像データの下位ビットを読み出して、当該画像データに基づく画像を液晶表示パネルに表示する。そして、第1の画像メモリに画像データの上位ビットの書き込みが終了した後、次の偶数フレームでは、1フレーム単位の画像データの上位ビットを第2の画像メモリに、および、1フレーム単位の画像データの下位ビットを第3の画像メモリに書き込み、また、液晶表示パネルのラインが次のフレームに移るときには、第1の画像メモリに格納された画像データの上位ビットと、第3の画像メモリに格納された画像データの下位ビットを読み出して、当該画像データに基づく画像を液晶表示パネルに表示する。
これにより、本発明では、撮像素子から画像メモリへの画像データの転送周期と、液晶表示パネルの走査ライン周期(1フレーム周期)とが同期していない場合でも、液晶表示パネルに表示される表示画像に切れ目が入るのを低減することが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
なお、実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1の液晶表示モジュールのシステム構成を示すブロック図である。
図1において、点線枠が液晶表示モジュール(LCM)を示し、本実施の形態の液晶表示モジュールも、TFT方式の液晶表示パネル10と、電源IC(20)とを有する。
ここで、液晶表示パネル10は、画素電極、薄膜トランジスタ(TFT)等が形成される一方の基板(例えば、ガラス基板から成り、TFT基板とも呼ぶ。)と、対向電極、カラーフィルタ等が形成される他方の基板(例えば、ガラス基板から成り、フィルタ基板とも呼ぶ。)とを、所定の間隙を隔てて重ね合わせ、該両基板間の周縁部近傍に枠状に設けたシール材により、両基板を貼り合わせると共に、シール材の一部に設けた液晶封入口から両基板間のシール材の内側に液晶を封入、封止し、さらに、両基板の外側に偏光板を貼り付けて構成される。なお、液晶表示パネル10の構造は、従来のものと同じであるので、液晶表示パネル10の図示は省略するが、液晶表示パネル10は、例えば、カラー表示で、128×160×3の画素で構成される。
【0010】
また、一方の基板(TFT基板)上には、半導体チップ(IC)で構成されるドレインドライバ11と、ゲートドライバ12とが搭載される。
ドレインドライバ11は、バスライン50を介して、マイクロプロセッサ(MPU;Microprocessing Unit)30と、撮像素子40が接続される。
ドレインドライバ11は画像メモリ(16,17)を有し、ドレインドライバ11は、この画像メモリ(16,17)に格納された画像データに基づく映像信号電圧を、ドレイン信号線(図示せず)を介して各画素に映像信号電圧を供給する。
また、ドレインドライバ11には、タイミングコントローラ(Tcon)が内蔵され、このタイミングコントローラ(Tcon)からの制御信号が、ゲートドライバ12に供給され、ゲートドライバ12は、1ライン走査時間毎に、順次液晶表示パネル10の各ゲート信号線(図示せず)に正(あるいは負)のバイアス電圧を印加し、これにより、液晶表示パネル10の各ゲート信号線(図示せず)に、ゲート電極が接続された複数の薄膜トランジスタ(TFT)が、1ライン走査時間の間導通する。
なお、液晶表示パネル10後側(あるいは、表示面と反対側)には、バックライトユニットが配置されるが、このバックライトユニットの構造も従来と同じであるので、バックライトユニットの図示も省略する。
さらに、ドレインドライバ11に内蔵されたタイミングコントローラ(Tcon)からの制御信号は、電源IC(20)にも供給され、電源IC(20)の動作が制御される。
【0011】
図1に示すように、本実施の形態では、第1の画像メモリ16と第2の画像メモリ17とを設け、2画面分の画像データ格納することを最も主要な特徴とする。
ここで、第1の画像メモリ16と第2の画像メモリ17は、それぞれ単一の半導体メモリ素子であってもよく、あるいは、単一の半導体メモリ素子をアドレス空間上で分割したものでもよい。
以下、本実施の形態において、液晶表示パネル10に、撮像素子40で撮像された画像動データを表示する場合の動作を説明する。
本実施の形態では、第1の画像メモリ16に、撮像素子40から転送される画像データで、1フレーム単位の画像データを、第1の画像メモリ16に書き込み、この間に、第2の画像メモリ17に格納された画像データを読み出して、当該画像データに基づく画像を液晶表示パネル10に表示する。
そして、第1の画像メモリ16に画像データの書き込みが終了した後、撮像素子40から転送される画像データで、1フレーム単位の画像データを第2の画像メモリ17に書き込み、また、液晶表示パネル10のラインが次のフレームに移るときに、第1の画像メモリ16に格納された画像データを読み出して、当該画像データに基づく画像を液晶表示パネル10に表示する。
これにより、本実施の形態では、撮像素子40から画像メモリ(16,17)への画像データの転送周期と、液晶表示パネル10の走査ライン周期(即ち、1フレーム周期)とが同期していない場合でも、液晶表示パネル10に表示される表示画像に切れ目が入るのを防止することが可能となる。
【0012】
以下、図8に示す液晶表示モジュールにおいて、撮像素子40から画像メモリ15への画像データの転送周期と、液晶表示パネル10の走査ライン周期(即ち、1フレーム周期)とが同期していない場合に、液晶表示パネル10に表示される表示画像に切れ目が入る理由を説明する。
図9は、図8に示す液晶表示モジュールにおいて、撮像素子40から画像メモリ15に転送される動画像データの転送状態を示す図である。
この図9は、撮像素子40から転送される画像データの、画像メモリ15への書き込み状態を表しており、図9において、1は、撮像対象となる移動物体を模式的に示し、長方形の小さな白色の四角2は、その位置まで動画像データが転送中であることを表す。
図9では、図9(a)〜図9(b)において、画像メモリ15に対するm番目のフレームの動画像データの転送が終了し、図9(c)〜図9(g)において、画像メモリ15に対する(m+1)番目のフレームの動画像データの転送が終了し、図9(h)において、画像メモリ15に対する(m+2)番目のフレームの動画像データの転送が始まっていることを示し、この間、移動物体1は、図9の矢印A方向に移動している。
【0013】
図10は、図8に示す液晶表示モジュールにおいて、液晶表示パネル10のライン走査状態を示す図である。
この図10は、画像メモリ15に格納された画像データの読み出し状態を表しており、図10において、3は、液晶表示パネル10に表示される表示画像を模式的に示しており、矢印4は、液晶表示パネル10の走査中のライン位置を示す。
なお、図10(a)〜図10(h)は、画像メモリ15から画像データを読み出し、液晶表示パネル10のそれぞれのフレームにおけるライン走査の位置を表している。
図9(f)に示すように、画像メモリ15に格納される移動物体1の画像データの前半部分は、(m+1)番目のフレームの画像データであり、後半部分は、m番目のフレームの画像データであるため、図10(f)、図10(g)に示すフレーム走査では、液晶表示パネル10に表示される表示画像3に、切り目が入ることになる。
【0014】
図2は、本実施の形態の液晶表示モジュールにおいて、撮像素子40から画像メモリ(16,17)に転送される動画像データの転送状態を示す図である。
この図2は、撮像素子40から転送される画像データの、第1の画像メモリ16、あるいは、第2の画像メモリ17への書き込み状態を表しており、図2においても、1は、撮像対象となる移動物体を模式的に示し、長方形の小さな白色の四角2は、その位置まで動画像データが転送中であることを表す。
図2では、図2(a)〜図2(b)において、例えば、第1の画像メモリ16に対するm番目のフレームの動画像データの転送が終了し、図2(c)〜図2(g)において、第2の画像メモリ17に対する(m+1)番目のフレームの動画像データの転送が終了し、図2(h)において、第1の画像メモリ16に対する(m+2)番目のフレームに連続する第3フレームの動画像データの転送が始まっていることを示している。
【0015】
図3は、本実施の形態の液晶表示モジュールにおいて、液晶表示パネル10のライン走査状態を示す図である。
この図3は、第1の画像メモリ16、あるいは、第2の画像メモリ17に格納された画像データの読み出し状態を表しており、図3においても、3は、液晶表示パネル10に表示される表示画像を模式的に示しており、矢印4は、液晶表示パネル10の水平ラインの走査中の位置を示す。
図3では、図3(a)〜図3(b)において、例えば、第2のメモリ17から画像データを読み出し、それぞれフレームのライン走査が行われ、図3(c)〜図3(g)において、第1のメモリ16から画像データを読み出し、それぞれのフレームのライン走査が行われ、図3(f)において、第2のメモリ17から画像データを読み出し、フレームのライン走査が行われることを示している。
図3(f)、図3(g)に示すように、本実施の形態では、液晶表示パネル10に表示される表示画像3に、図10(f)、図10(g)に示したような、切り目が入ることがない。
【0016】
このように、本実施の形態では、m番目のフレームの動画像の画像データを、一方の画像メモリ(例えば、第1の画像メモリ16)に書き込み、その間は、他方の画像メモリ(例えば、第2の画像メモリ17)から画像データを読み出して、液晶表示パネル10のライン走査を行い、一方の画像メモリに対する画像データの書き込みが終了した後に、(m+1)番目のフレームの動画像の画像データを、他方の画像メモリ(例えば、第2の画像メモリ17)に書き込み、その間は、一方の画像メモリ(例えば、第1の画像メモリ16)から画像データを読み出して、液晶表示パネル10のライン走査を行う。
本実施の形態の方式によれば、現在の技術水準の標準的な値として、画像データの転送周期が毎秒15フレーム以下に対して、液晶表示パネル10のライン走査周期が毎秒50フレーム以上であって、画像データの転送周期と液晶表示パネル10のライン走査周期とが同期されていなくても、液晶表示パネル10に表示される表示画像に切れ目が入ることがない。
【0017】
[実施の形態2]
図4は、本発明の実施の形態2の液晶表示モジュールのシステム構成を示すブロック図である。
本実施の形態の液晶表示モジュールは、第1の画像メモリ16と第2の画像メモリ17と、第3の画像メモリ18を設けた点で、前述の実施の形態1と相違する。以下、本実施の形態について、前述の実施の形態1との相違点を中心に説明する。
第1の画像メモリ16と第2の画像メモリ17とには、液晶表示モジュールに転送される1フレーム単位の画像データの上位ビットが交互に格納され、また、液晶表示モジュールに転送される1フレーム単位の画像データの下位ビットは第3のメモリ18に格納される。
前述実施の形態1のように、ドレインドライバ内に、2画面の全画像データの容量を有する画像メモリ(16,17)を内蔵する場合は、画像メモリのサイズが大きくなり、コストアップ、実装面積の不足などが問題になることも考えられる。
【0018】
そこで、本実施の形態では、2画面目の画像メモリ(第1の画像メモリ16、第2の画像メモリ17)に格納される画像データの容量を、各画素(R、G、B)の上位ビット(画像データの1ビットないし全量の半分)にとどめ、そして、下位ビット(画像データの前述した上位ビット以外のビット)の画像データについては、同じ画像メモリ(第3の画像メモリ18)に格納する。
ここで、第1の画像メモリ16と第2の画像メモリ17と第3の画像メモリ18は、それぞれ単一の半導体メモリ素子であってもよく、また、第1の画像メモリ16および第3の画像メモリ18と、第2の画像メモリ17とは、それぞれ単一の半導体メモリ素子であってもよく、あるいは、第1の画像メモリ16と第2の画像メモリ17と第3の画像メモリ18は、半導体メモリ素子をアドレス空間上で分割したものでもよい。
【0019】
以下、本実施の形態において、液晶表示パネル10に、撮像素子40で撮像された画像動データを表示する場合の動作を説明する。
本実施の形態では、第1の画像メモリ16に、撮像素子40から転送される画像データで、1フレーム単位の画像データの上位ビットを第1の画像メモリ16に、および、画像データの下位ビットを第3の画像メモリ18に書き込み、この間に、第2の画像メモリ17に格納された画像データの上位ビット、および、第3の画像メモリ18に格納された画像データの下位ビットを読み出して、当該画像データに基づく画像を液晶表示パネル10に表示する。
そして、第1の画像メモリ16に画像データの上位ビットの書き込みが終了した後、撮像素子40から転送される画像データで、1フレーム単位の画像データの上位ビットを第2の画像メモリ17に、および、画像データの下位ビットを第3の画像メモリ18に書き込み、また、液晶表示パネル10のライン走査が次のフレームに移るときに、第1の画像メモリ16に格納された画像データの上位ビット、および、第3の画像メモリ18に格納された画像データの下位ビットを読み出して、当該画像データに基づく画像を液晶表示パネル10に表示する。
これにより、本実施の形態では、撮像素子40から画像メモリ(16,17,18)への画像データの転送周期と、液晶表示パネル10の走査ライン周期(即ち、1フレーム周期)とが同期していない場合でも、液晶表示パネル10に表示される表示画像の切れ目を目立たなくすることが可能となる。
【0020】
図5は、本実施の形態の液晶表示モジュールにおいて、撮像素子40から画像メモリ(16〜18)に転送される動画像データの転送状態を示す図である。
この図5は、撮像素子40から転送される画像データの、第1の画像メモリ16なしい第3の画像メモリ18への書き込み状態を表しており、図5においても、1は、撮像対象となる移動物体を模式的に示し、長方形の小さな白色の四角2は、その位置まで動画像データが転送中であることを表す。
図5では、図5(a)〜図5(b)において、例えば、第1の画像メモリ16に対するm番目のフレームの動画像データの上位ビット、および、第3の画像メモリ18に対するm番目のフレームの動画像データの下位ビットの転送が終了し、図5(c)〜図5(g)において、第2の画像メモリ17に対する(m+1)番目のフレームの動画像データの上位ビット、および、第3の画像メモリ18に対する(m+1)番目のフレームの動画像データの下位ビットの転送が終了し、図5(h)において、第1の画像メモリ16に対する(m+2)番目のフレームの動画像データの上位ビット、および、第3の画像メモリ18に対する(m+2)番目のフレームの動画像データの下位ビット(m+2)の転送が始まっていることを示している。
【0021】
図6は、本実施の形態の液晶表示モジュールにおいて、液晶表示パネル10のライン走査状態を示す図である。
この図6は、第1の画像メモリ16ないし第3の画像メモリ18に格納された画像データの読み出し状態を表しており、図6においても、3は、液晶表示パネル10に表示される表示画像を模式的に示しており、矢印4は、液晶表示パネル10の水平ラインの走査中の位置を示す。
図6では、図6(a)〜図6(b)において、例えば、第2のメモリ17から画像データの上位ビット、および、第3のメモリ18から画像データの下位ビットを読み出し、それぞれフレームのライン走査が行われ、図6(c)〜図6(g)において、第1のメモリ16から画像データの上位ビット、および、第3のメモリ18から画像データの下位ビットを読み出し、それぞれのフレームのライン走査が行われ、図6(f)において、第2のメモリ17から画像データの上位ビット、および、第3のメモリ18から画像データの下位ビットを読み出し、フレームのライン走査が行われることを示している。
図6(f)、図6(g)に示すように、本実施の形態では、液晶表示パネル10に表示される表示画像3に入る画像の切り目を、図10(f)、図10(g)に示すものよりも低減することができる。
【0022】
このように、本実施の形態では、m番目のフレームの動画像の画像データの上位ビットを第1の画像メモリ16に、および画像データの下位ビットを第3の画像メモリ18に書き込み、その間は、第2の画像メモリ17から画像データの上位ビット、および第3の画像メモリ18から画像データの下位ビットを読み出して、液晶表示パネル10のライン走査を行い、第1のメモリ16に対する画像データの上位ビット書き込みが終了した後に、(m+1)番目のフレームの動画像の画像データの上位ビットを第2の画像メモリ17に、および画像データの下位ビットを第3の画像メモリ18に書き込み、その間は、第1の画像メモリ16から画像データの上位ビット、および第3の画像メモリ18から画像データの下位ビットを読み出して、液晶表示パネル10のライン走査を行う。
この方式によれば、現在の技術水準の標準的な値として、画像データの転送周期が毎秒15フレーム以下に対して、液晶表示パネル10のライン走査周期が毎秒50フレーム以上であって、画像データの転送周期と液晶表示パネル10のライン走査周期とが同期されていない場合でも、液晶表示パネル10に表示される表示画像の切れ目を目立たなくすることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0023】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明によれば、画像データの転送周期と液晶表示パネルのライン走査周期とが同期されていない場合でも、液晶表示パネルに表示される表示画像の切れ目を目立たなくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の液晶表示モジュールのシステム構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1の液晶表示モジュールにおいて、撮像素子から画像メモリに転送される動画像データの転送状態を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1の液晶表示モジュールにおいて、液晶表示パネルのライン走査状態を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態2の液晶表示モジュールのシステム構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態2の液晶表示モジュールにおいて、撮像素子から画像メモリに転送される動画像データの転送状態を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態2の液晶表示モジュールにおいて、液晶表示パネルのライン走査状態を示す図である。
【図7】従来の、撮像素子を搭載した携帯電話機を示す斜視図である。
【図8】従来の、撮像素子を搭載する携帯電話機用の液晶モジュールのシステム構成の一例を示すブロック図である。
【図9】図8に示す液晶表示モジュールにおいて、撮像素子から画像メモリに転送される動画像データの転送状態を示す図である。
【図10】図8に示す液晶表示モジュールにおいて、液晶表示パネルのライン走査状態を示す図である。
【図11】従来の、撮像素子を搭載する携帯電話機用の液晶モジュールにおいて、画像データの転送周期と、液晶表示パネルの走査ライン周期とを同期させるためのシステム構成の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…移動物体、3…表示画像、10…液晶表示パネル、11…ドレインドライバ、12…ゲートドライバ、20…電源IC、30…マイクロプロセッサ(MPU)、40…撮像素子、50…バスライン、60…グラフィックコントローラ。LCM…液晶表示モジュール。
Claims (4)
- 液晶表示パネルと、
前記液晶表示パネルに表示される表示画像の画像データが格納される画像メモリを有し、当該画像メモリに格納された画像データに基づき映像信号電圧を前記液晶表示パネルに供給する駆動手段とを備える液晶表示装置であって、
前記画像メモリは、第1のメモリと、第2のメモリと、第3のメモリとから構成され、
前記駆動手段は、転送される画像データの上位ビットを、1フレーム単位に前記第1のメモリあるいは前記第2のメモリに交互に書き込むとともに、転送される画像データの下位ビットを前記第3のメモリに書き込む書込手段と、
前記第1のメモリが、前記画像データの書き込み中の時に前記第2のメモリから画像データの上位ビットを読み出すとともに、前記第3のメモリから画像データの下位ビットを読み出し、あるいは、前記第2のメモリが、前記画像データの書き込み中の時に前記第1のメモリから画像データの上位ビットを読み出すとともに、前記第3のメモリから画像データの下位ビットを読み出す読出手段とを有することを特徴とする液晶表示装置。 - 前記第1のメモリ、前記第2のメモリ、並びに、前記第3メモリは、単一のメモリ素子で構成されることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記第1のメモリおよび前記第3のメモリは、単一の第1のメモリ素子で構成され、前記第2のメモリは、前記第1のメモリ素子とは異なる第2のメモリ素子で構成されることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記画像データは、撮像素子で撮影された画像データであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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Publications (2)
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