JP3989623B2 - ケーブル埋設機の走行構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、海底あるいは水底に電力ケーブル、通信ケーブルなどの長尺体を埋設するために溝を掘削する埋設機にかかり埋設機の走行性能を向上させた走行構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、海底ケーブルを海底に埋設する方式には、海底に溝を掘削し、その溝内に海底ケーブルを布設して埋設する方式が知られ、この方式の施工には掘削体を有する埋設機が用いられている。
【0003】
前記海底ケーブル掘削体の掘削機構としては、海底を牽引される機体から斜め後ろ向きに下がった掘削体から前方へ向けてのウォータージェットの噴出により海底の土砂を掘削する方法、掘削体に鋤機構を用いて農具の鋤の原理により掘削しながら埋設する方法、あるいは、その両方を併用した方法がある。
【0004】
埋設機は、バージにより牽引されて走行するものであるが、海底面に対して走行抵抗を少なくするために舟形の橇部を埋設機の両サイドに取り付けているものがある。また、舟形以外にも箱型にして内部を水密構造にして埋設機の浮力を調整できる構造のものもある。
【0005】
また、橇部や水密構造にする以外にもタイヤのみを取り付けて走行抵抗を少なくして軽く走行できるようにしたものもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、タイヤのみを取り付けた埋設機の場合、タイヤでは設置面積が取れないため、ヘドロ状の海底などでは埋設機自体の重量により沈んでしまい牽引が困難になる等の欠点がある。
【0007】
また、橇式の埋設機の場合設置面が大きくなり、水密構造を有しているものでは接地圧を調整できるが、露岩部では岩などに乗り上げたりして埋設機の走行が不安定となるという欠点がある。
【0008】
本発明は、前記の問題点を解消するためなされたものであって、牽引される埋設機を露岩部および砂泥部のいずれの海底または水底の状況に左右されることなく走行させてケーブルの埋設作業性を向上できるケーブル埋設機の走行構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するため、次の構成を有する。
請求項1の発明は、バージによって牽引される機体に掘削体を設けて海底または水底を走行することにより、水底または海底を掘削してケーブルを埋設する埋設機において、
機体は、埋設機進行方向に向いて間隔を置いた左右下部に設けた海底又は水底に対向して滑るための左右の橇体と、その左右の橇体の上部を正面視門型形状につなぐものであってパイプ材をトラス構造で組み合わせた本体ベースフレームとを有して、全体が概略双胴艇の形状を呈しており、
機体の前端部には、前記バージが引くワイヤーケーブルが固定され、かつ、本体ベースフレームの幅方向中央に掘削体前端を回動自在に支持する揺動支点軸を設けて該掘削体が前端部よりも後端側が海底または水底に深く没することができるようにされており、
前記機体上部には、トラス構造内に浮力体を設けて左右橇体の接地圧の調整が可能になっており、
左右の橇体には、少なくとも前後端部に海底または水底走行用の車輪を設け、前記機体にこの車輪の回転を停止するブレーキ装置を設け、前記車輪は、ノーパンクタイヤにしたことを特徴とするケーブル埋設機の走行構造である。
【0010】
本発明によれば、ケーブル埋設機に橇体と車輪を併用しているため、ヘドロ状の海底または水底でも埋設機自体の重量によって沈み込むことがなくバージなどによる牽引が容易に行える。一方、露岩部や礫部等の凹凸部では車輪で容易に走行できるようになり、走行性能を高める事ができる。
また、浮力体を設けることにより、接地圧の調整が可能であり、砂、シルト部での走行性能を高めることができる。
また、機体には、車輪の回転を停止するブレーキ装置を設けることにより、露岩部で傾斜があるところなど牽引張力が急激に低下する場合に、ブレーキ装置を作動させることにより、牽引長をコントロールする等の作業がなく、作業性が格段に向上する。
なお、車輪はノーパンクタイヤにすることにより、露岩部、礫部等の凹凸部の走行性を高めることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、実施形態にかかる埋設機の全体説明図、図2は埋設機の走行構造の説明図である。
【0012】
図1に示すように、埋設機10は、ウォータージェット式の掘削体12を有する。この掘削体12は、幅に対して長さ方向が長くその下面部12aに複数のウォータージェットノズル14が配設され、かつ、機体16に対して揺動可能で各種角度で斜めになって海底に没することのできる構造を有する。掘削体12の内部には複数(例えば3つ)の送水通路18が設けられ、その複数の送水通路18は掘削体12の長さ方向に複数のウォータージェットノズル14に連通されたものである。
【0013】
図1、図2に示すように、前記機体16は、埋設機進行方向に向いて間隔を置いた左右下部に海底面に対向して滑るための橇体20,20と、その左右橇体20,20上部を正面視概略門型形状に繋ぐものであって、パイプ材を舟型にトラス構造に組み合わせた本体ベースフレーム22とを有しており、全体が概略双胴艇の形状になっているものである。なお、機体16の前端部には、埋設機10を図示しないバージに繋がる牽引用のワイヤケーブル16pが固定される。また、左右の橇体20,20はバージに牽引されて海底26の不陸岩盤部を進行しやすくする車輪20hが回動自在に設けられる。
【0014】
また、機体16の上部には、ゴム製の浮力体30がトラス構造の中に取り付けてあり、接地圧の調整が可能になっている。この浮力体30は、下側が開いたものであり、従来のような完全水密構造のものではないため、重量の軽減、安価な値段、取り扱いが容易等の利点がある。
また、機体16には、車輪20hの制動用のブレーキ装置32を設ける。
【0015】
前記掘削体12は、前記本体ベースフレーム22の幅中央に位置し、かつ、前記掘削体12の前端12a上部に機体16前端に回動自在に支持される揺動支点軸24を設けて、前端側よりも後端側が海底により深く没することができるようにされている。リンク25aおよびシリンダー25bからなる昇降機構25により海底26面に対して掘削体12の深さを調整して、ケーブル28の埋設深さを調整可能になっている。
【0016】
上記説明の実施形態によれば、橇体20,20と車輪20h,20hを併用しているため、ヘドロ状等粘性土の海底または水底でも埋設機10自体の重量によって沈み込むことがなくバージなどによる牽引が容易に行える。一方、露岩部や礫部等の凹凸部では車輪20h,20hで容易に走行できるようになり、走行性能を高める事ができる。
【0017】
また、浮力体30を設けることにより、接地圧の調整が可能であり、砂、シルト部での走行性能を高めることができる。
また、車輪20hにブレーキ装置32を設けることにより、露岩部で傾斜があるところなど牽引張力が急激に低下する場合に、ブレーキ装置32を作動させることにより、牽引長をコントロールする等の作業がなく、作業性が格段に向上する。
なお、車輪20hはノーパンクタイヤ(充実タイヤ)にすることにより、水圧による変形が少ないので、露岩部、礫部等の凹凸部の走行性を高めることができる。また、ノーパンクタイヤによれば、パンクの心配がないためメンテナンスフリーになる。
【0018】
なお、前記の実施形態では本発明の好適例を説明したが、本発明はこれに限定されないことはもちろんである。例えば、ケーブルは埋設箇所として海底の他に水底や川底とすることも可能である。
【0019】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、牽引される埋設機を露岩部および砂泥部のいずれの海底または水底状況に左右されることなく走行させてケーブルの埋設作業性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)は、本発明の実施形態に係る海底ケーブル埋設機の掘削体構造の正面視、側面視の説明図である。
【図2】機体の走行構造の説明図である。
【符号の説明】
10 埋設機
12 掘削体
16 機体
20 橇体
20h 車輪
26 海底
28 ケーブル
30 浮力体
32 ブレーキ装置
Claims (1)
- バージによって牽引される機体に掘削体を設けて海底または水底を走行することにより、水底または海底を掘削してケーブルを埋設する埋設機において、
機体は、埋設機進行方向に向いて間隔を置いた左右下部に設けた海底又は水底に対向して滑るための左右の橇体と、その左右の橇体の上部を正面視門型形状につなぐものであってパイプ材をトラス構造で組み合わせた本体ベースフレームとを有して、全体が概略双胴艇の形状を呈しており、
機体の前端部には、前記バージが引くワイヤーケーブルが固定され、かつ、本体ベースフレームの幅方向中央に掘削体前端を回動自在に支持する揺動支点軸を設けて該掘削体が前端部よりも後端側が海底または水底に深く没することができるようにされており、
前記機体上部には、トラス構造内に浮力体を設けて左右橇体の接地圧の調整が可能になっており、
左右の橇体には、少なくとも前後端部に海底または水底走行用の車輪を設け、前記機体にこの車輪の回転を停止するブレーキ装置を設け、
前記車輪は、ノーパンクタイヤにしたことを特徴とするケーブル埋設機の走行構造。
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JP16385298A JP3989623B2 (ja) | 1998-06-11 | 1998-06-11 | ケーブル埋設機の走行構造 |
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CN103515911A (zh) * | 2013-09-30 | 2014-01-15 | 无锡市神力通信工程有限公司 | 外露电缆的保护套 |
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1998
- 1998-06-11 JP JP16385298A patent/JP3989623B2/ja not_active Expired - Fee Related
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