JP3989240B2 - サイクロン式エアクリーナ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン等に用いられ、その吸入空気中の塵埃を除去するフィルタエレメントを有したエアクリーナに関し、さらに詳しくは、サイクロン方式を採用したエアクリーナに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、エンジンを多塵地域等で用いる場合の対策として、フィルタエレメントによる吸入空気中の塵埃の除去前に、塵埃を有した空気を旋回させ、この旋回による遠心力を利用して比較的質量の大きな塵埃を予め除去した後、フィルタエレメントによる塵埃の除去を行わせるようにしたサイクロン式エアクリーナを用いることは従来から知られている。
【0003】
サイクロン式エアクリーナには、円筒状の内周面により囲まれたエレメント収容空間を有した円筒状のクリーナーケースと、このエレメント収容空間内に挿入保持されたフィルタエレメントと、クリーナーケースの開口した端部を覆ってクリーナーケースに取り付けられる円筒状のケースカバーと、ケースカバーの内部に取り付けられた円筒状のダストカバーとから構成されるものがある。このような構成のサイクロン式エアクリーナによれば、空気入口からクリーナーケース内に導入された空気が旋回する際の遠心力により、比較的質量の大きな塵埃は外方に放り出され、クリーナーケースの内周面に沿って重力により下方へ落ちてケースカバーとダストカバーとの間に形成された塵埃捕獲空間に入り込む。そして、塵埃捕獲空間に入り込んだ比較的質量の大きな塵埃は、ケースカバーをクリーナーケースから取り外すことによりエアクリーナの外部に排出される。このようにして入口通路から取り入れられた空気中の比較的質量の大きな塵埃が除去された後、フィルタエレメントを通過して空気中の塵埃が除去され、清浄化された空気が出口通路を通ってエンジンに供給される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、空気中の比較的質量の大きな塵埃は、空気入口からクリーナーケース内に導入された空気が旋回する際の遠心力により外方に放り出され、クリーナーケースの内周面に沿って重力により下方へ落ちるため、比較的質量の大きな塵埃がケースカバーの内周面に沿いに偏って塵埃捕獲空間内に堆積し、塵埃捕獲空間の中央部を塵埃捕獲空間として利用することが難しい。このため、塵埃捕獲空間におけるケースカバーの内周面に沿った部分が比較的質量の大きな塵埃により充満した状態で、ケースカバーをクリーナーケースから取り外して比較的質量の大きな塵埃をエアクリーナの外部に排出させる必要が生じる。そのため、ケースカバーをクリーナーケースから取り外して比較的質量の大きな塵埃をエアクリーナの外部に排出させる回数が必要以上に多くなり、集塵効率が低下するという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、塵埃捕獲空間の中央部も塵埃捕獲空間として用いることができるようにして、従来と比べてより高い集塵効率が得られるサイクロン式エアクリーナを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的達成のため、本発明においては、円筒状のフィルタエレメントと、一端に開口を有する有底円筒状のエレメント収容空間を備えて、エレメント収容空間内にフィルタエレメントを収容保持し、エレメント収容空間内における旋回空気流を生じさせる位置に空気入口が設けられるとともに、フィルタエレメントを通過して清浄化された空気を排出させる空気出口が設けられたクリーナーケースと、開口を覆ってクリーナーケースに取り付けられる円筒状のケースカバーと、ケースカバーの内部に取り付けられる円筒状のダストカバーとを備えたサイクロン式エアクリーナにおいて、クリーナーケースとケースカバーとダストカバーとに囲まれた閉塞空間により塵埃捕獲空間が形成され、ケースカバーが、ケースカバーの内部底面にダストカバーの底面を支持するように設けられ、ケースカバーの内部底面の外側から中心に向かって延びる螺旋状に形成されて、エレメント収容空間内からダストカバーの切り欠き部を通って塵埃捕獲空間内に達した旋回空気流の一部を塵埃捕獲空間の中心側へ導くダストカバー支持リブと、ケースカバーの内部底面から垂直に伸びるとともに、ダストカバーの外周円の接線方向に対し塵埃捕獲空間内に達した旋回空気流の一部を中心側へ導くように傾いてダストカバーの外周面と接し、ダストカバーの外周面を保持するように設けられた板状のダストカバー取付ガイドとを備える。
【0007】
このような構成によれば、ダストカバー支持リブがケースカバーの内部底面の外側から中心に向かってエレメント収容空間内における旋回空気流の流れ方向と同一方向に曲がった羽根形状を有しており、塵埃捕獲空間とエレメント収容空間とが繋がっているため塵埃捕獲空間内における空気もエレメント収容空間内における旋回空気流と同一方向に旋回することから、塵埃捕獲空間内に入り込んだ比較的質量の大きな塵埃は、塵埃捕獲空間内における旋回空気流によりダストカバー支持リブに沿ってケースカバーの内部底面中央、すなわち塵埃捕獲空間の底部中央に導かれる。また、ダストカバー取付ガイドがダストカバーの外周円の接線方向に対しエレメント収容空間内における旋回空気流の流れ方向と同一方向へ傾いているため、塵埃捕獲空間内に入り込んだ比較的質量の大きな塵埃は、塵埃捕獲空間内における旋回空気流により同様にダストカバー取付ガイドに沿って塵埃捕獲空間の底部中央に導かれる。そのため、比較的質量の大きな塵埃が塵埃捕獲空間内で均等に堆積し、全空間を塵埃捕獲空間として利用できることにより一度に多量の比較的質量の大きな塵埃を蓄積することが可能となるため、ケースカバーをクリーナーケースから取り外して比較的質量の大きな塵埃をエアクリーナの外部に排出させる回数を減らすことが可能となり、従来のサイクロン式エアクリーナと比べてより高い集塵効率を得ることができる。
【0008】
また、ダストカバーがケースカバーの内部にケースカバーの軸芯と偏芯するように取り付けられた場合、ダストカバーがその外周部に凸部を備えるとともに、ダストカバーの外周面と接するように並ぶ複数のダストカバー取付ガイドの間隙部に、ダストカバーの回転方向に対する取付位置決めを行うように凸部を受容する受容部が設けられることが好ましい。このようにすれば、ダストカバーをケースカバーの内部に取り付ける際に、ダストカバーの回転方向に対する取付位置決めを容易に行うことができ、且つ誤った向きに取り付けることがない。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1は本発明に係るエアクリーナーの一実施形態を示す部分断面正面図であり、図2はその部分断面右側面図、図3は部分断面左側面図、図4は部分断面平面図である。また、図5は図1における矢視V−Vより見た断面図、図6は図2における矢視VI−VIより見た断面図、図7は図3における矢視VIIより見たの底面図である。また、図8は本エアクリーナーの分解斜視図である。
【0010】
図8に示すように、本エアクリーナー1はクリーナーケース10と、このクリーナーケース10内に収容保持された円筒状のフィルタエレメント60と、クリーナーケース10内に着脱自在に取り付けられて水分離部材としての役割を果たすインレットパイプ70とを備えて構成される。ここでクリーナーケース10はケース本体20と、このケース本体20の上部に着脱自在に取り付けられる上部カバー30と、ケース本体20の下部に着脱自在に取り付けられるケースカバー40と、ケース本体20の側部に着脱自在に取り付けられる側部カバー50とを有して構成されている。
【0011】
クリーナーケース10のケース本体20はその中央部が縦長の円筒形状に形成されており、その内部にはフィルタエレメント60を収容するための円筒状のエレメント収容空間ESが形成されている(図5及び図6参照)。このエレメント収容空間ESを構成するケース本体20の上壁21中央部には円形の上部開口21aが形成されており(図8参照)、この上部開口21aからは円筒状の連通管22が下方に延びて設けられている(図5参照)。また、エレメント収容空間ESの正面側には中空の水溜め槽半体23が形成されており、その右壁23aからは空気の入口であるインレット24が右方水平に突出して延びて設けられている。水溜め槽半体23の内部壁23bの上部にはエレメント収容空間ESと繋がる空気流入窓25が開口しており、インレット24より流入した空気はこの空気流入窓25からエレメント収容空間ES内に入り込むようになっている。
【0012】
エレメントケース10を構成する側部カバー50はケース本体20に形成された上述の水溜め槽半体23の前方に着脱自在に取り付けられ、この側部カバー50がケース本体20に取り付けられた状態では、水溜め槽半体23と側部カバー50とにより水溜め槽が形成されてその内部には水溜め空間WSが形作られる(図4,5,6参照)。水溜め槽半体23の下部には水抜き孔が設けられており、この水抜き孔には水抜き用のアンローダバルブ91が取り付けられている(図2,7,8参照)。
【0013】
図9はインレットパイプ70の斜視図を示している。このインレットパイプ70の基部71はほぼ円筒状に形成されて水平方向に延びており、その上下部にはケース本体20に本インレットパイプ70を取り付けるための耳部72,72が上下に張り出して設けられている。基部71のケース本体20側に位置する内面は空気の入口側(インレット24側)では円筒曲面状に形成されているが、空気の出口側(空気流入窓25側)ではほぼ平面状に形成されるとともに、空気の出口側に延出して延びた空気案内部73が設けられている。また、空気案内部73の下方側には空気の出口側にほぼ水平に突出して延びた水分案内部74が設けられており、その先端部は先鋭状に形成されている。また、この水分案内部74の空気案内部73とは反対側(側部カバー50側)の付け根部、すなわち空気案内部73と水分案内部74との間にはインレット24側に延びた切り欠き75が設けられている。
【0014】
ケース本体20に形成された上記空気流入窓25の上下位置には、図8に示すようにインレットパイプ70を取り付けるための上下の突起26,26が設けられており、これら突起26,26にインレットパイプ70の上下の耳部72,72に形成された孔72a,72aを貫通させた上で両突起26,26の端部にプッシュナットN,Nを装着することによりインレットパイプ70をケース本体20に取り付けることができる。このように本エアクリーナー1におけるインレットパイプ70はケース本体20に対して着脱自在である。
【0015】
図5および図6に示すように、本エアクリーナー1に用いられるフィルタエレメント60は多数の孔が形成された円筒殻からなる基部61の外周に蛇腹状に折り畳んだ不織布からなる濾紙62を巻き付けるように取り付け、その上端及び下端を円盤状の固定キャップ63,64により保持した構成となっている。上方の固定キャップ63の中央部には基部61の外周よりもやや大きい内周を有する円孔からなる空気排出口61aが設けられており、この空気排出口61aには上方に向かって外方に開いた円錐状のリップ部65aを有する円筒状のシール部材65が取り付けられている。また、このフィルタエレメント60の下方に位置する固定キャップ64の下面側には断面台形リング状のダストカバー設置用部材66が設けられている。
【0016】
フィルタエレメント60は図5及び図8に示すように上方に開口した円筒皿状のダストカバー80により下部が保持された状態でケース本体20の下部より挿入取り付けされ、このダストカバー80を更に下から保持するように上方に開口した円筒皿状のケースカバー40がケース本体20の下部に装着される。ダストカバー80の底面部には断面台形状のリング状溝81が形成されており、ダストカバー80がフィルタエレメント60の下部に取り付けられた状態では、上記フィルタエレメント60下部のダストカバー設置用部材66が上方から嵌入するようになっている。また、ダストカバー80の外周部には外方に張り出して設けられたリング状のガスケット保持部82が設けられており、このガスケット保持部82にはリング状のガスケット83が取り付けられている(図5及び図8参照)。このガスケットはケース本体20内に取り付けられたときにケース本体20の内壁に密着してダストカバー80とケース本体20内面との間の気密性を保つ働きをする。
【0017】
ケースカバー40の外周部には揺動自在に取り付けられた3つのクランプ43,43,43が取り付けられており、これらクランプ43,43,43をケース本体20下部に設けられたクランプ係止部27に係止することによりケースカバー40をケース本体20に固定することができるようになっている。また、ケースカバー40の中央部には上下に貫通した孔が設けられており、この孔にはアンローダバルブ92が取り付けられている(図5,7,8参照)。
【0018】
このようにフィルタエレメント60がエレメント収容空間ES内に装着されると、ケース本体20の上壁21より下方に延びて形成された前述の連通管22がフィルタエレメント60の上部に取り付けられたシール部材65の開口部65aより嵌入する。フィルタエレメント60が完全にケース本体20内に装着されると、シール部材65のリップ部65bはケース本体20の上壁21に下方から押し付けられて外方に開き、円錐部内の空気が負圧になってリップ部65bがケース本体20の上壁21に密着する。これによりフィルタエレメント60の基部61と連通管22との間はシールされた状態となり、フィルタエレメント60の基部61内の空気は効率よくアウトレット32に流れるようになる。
【0019】
また、ケース本体20の上壁21下面には図5に示すように下方に突出したリング状のリップ部保護部29が設けられており、上述のようにフィルタエレメント60がエレメント収容空間ES内に取り付けられた状態では、外方に開いたシール部材65のリップ部65bはそのリップ部保護部29の内方に位置するようになっている。すなわち、フィルタエレメント60がクリーナーケース10内に取り付けられた状態では、リップ部保護部29は外方に広がったシール部材65のリップ部65bの外周を囲んで位置している。
【0020】
上部カバー30はケース本体20の上部に取り付けられる。この上部カバー30には箱形形状のボックス部31と、このボックス部31の中央部より水平に屈曲して延びて形成された筒状のアウトレット(空気出口)32とを有しており、上部カバー30がケース本体20の上壁21上面側に形成された上部カバー取付枠28に取り付けられた状態では、ボックス部31とケース本体20の上壁21との間にレゾネータ空間RSが形成されるようになっている(図5参照)。インレット24より流入した空気は空気流入窓25よりエレメント収容空間ES内に入り、フィルタエレメント60の外周を回りながら流れる。そして、フィルタエレメント60の濾紙62をその外周部より内周部に向かう方向に通過して基部61の内部空間内に至り、この基部61の内部空間と連通した連通管22より上記レゾネータ空間RS内を経てアウトレット32から本エアクリーナー1の外部に排出される。アウトレット32はエンジン(図示せず)の吸気系統に接続されるため、本エアクリーナー1内の空気はエンジンの吸気バルブの開閉により振動するが、上記のように空気の流路の途中にレゾネータ空間RS、すなわち共鳴空間が位置しているために吸気騒音は減衰し、吸気動作もスムーズに行われるようになる。
【0021】
また、上述のように、空気流入窓25よりエレメント収容空間ES内に入った空気はフィルタエレメント60の外周を回りながら流れるので、その遠心力により空気中に含まれる大きな埃や小石といった比較的質量の大きな塵埃が分離される。本エアクリーナー1においては、図6に示すように円筒状のエレメント収容空間ESの中心軸AX1とこのエレメント収容空間ES内に保持されたフィルタエレメント60の中心軸AX2とは僅かにずれてフィルタエレメント60の中心軸AX2はエレメント収容空間ESの中心軸AX1の後右方(図6では紙面の右下方)に位置しており、エレメント収容空間ESを形成する円筒状のケース本体20の内壁とフィルタエレメント60の外面とがなす空気通路の幅は広い部分から狭い部分へ滑らかに変化するようになっているので、インレット24より流入した空気の速度は徐々に速められてより効果的に比較的質量の大きな塵埃を分離できるようになっている。
【0022】
このように遠心力により分離された比較的質量の大きな塵埃はケース本体20の内壁に沿って下方に落ちていくが、これら比較的質量の大きな塵埃を塵埃捕獲空間DS内に導くため、リング状のガスケット保持部82の一部には上下に貫通した切り欠き部84(図6において斜線で示す部分)が設けられている。塵埃捕獲空間DSは、ケース本体20およびケースカバー40とダストカバー80とに囲まれた有底円筒リング状の閉塞空間であり、ケース本体20の内壁に沿って下方に落ちてきた比較的質量の大きな塵埃は、エレメント収容空間ES内を旋回する空気の一部とともに切り欠き部84を通って塵埃捕獲空間DS内に入り込む。
【0023】
ケースカバー40の底壁41の上面側には図6、図8および図10に示すようにダストカバー80の底面を支持する3つのダストカバー支持リブ42,42,42が設けられており、これらダストカバー支持リブ42,42,42はインレット24から流入した空気がエレメント収容空間ES内を回る方向と同一の方向に曲がった羽根形状をしている。また、エレメント収容空間ES内から切り欠き部84を通って塵埃捕獲空間DS内に入り込んだ空気は、インレット24から流入した空気がエレメント収容空間ES内を回る方向と同一の方向に引き続き回るため、塵埃捕獲空間DS内に入り込んだ比較的質量の大きな塵埃は、塵埃捕獲空間DS内の空気とともに塵埃捕獲空間DS内を回り、その遠心力により塵埃捕獲空間DS内の空気から分離されて、ケースカバー40の内壁に沿って下方に落ちていく。そして、ケースカバー40の底壁41付近まで落ちてきた比較的質量の大きな塵埃は、塵埃捕獲空間DS内を旋回する空気によりダストカバー支持リブ42,42,42に沿って底壁41の上面側中央、すなわち塵埃捕獲空間DSの底部中央に集められる。このようにしてケースカバー40の底壁41の上面側中央に集められた比較的質量の大きな塵埃は、前述のクランプ43,43,43による係止を解除してケースカバー40をケース本体20より取り外すことにより本エアクリーナー1の外部に排出させることができる。
【0024】
また、ケースカバー40の底壁41の上面側には、図6、図8および図10に示すように13個の板状のダストカバー取付ガイド44,44…が、ケースカバー40の底壁41の上面側から垂直に伸びてダストカバーの外周面を保持するように設けられており、これら板状のダストカバー取付ガイド44,44…は、ダストカバー80の外周円の接線方向に対しインレット24から流入した空気がエレメント収容空間ES内を回る方向と同一の方向へ傾いてダストカバー80の外周面と接している。そのため、塵埃捕獲空間DS内に入り込んでケースカバー40の底壁41付近まで落ちてきた比較的質量の大きな塵埃は、塵埃捕獲空間DS内を旋回する空気によりダストカバー取付ガイド44,44…に沿って塵埃捕獲空間DSの底部中央へ導かれる。また、ダストカバー80は、上述のような構成のダストカバー取付ガイド44,44…と嵌合するようにしてケースカバー40に取り付けられるが、ダストカバー80の外周部に台形状の凸部80aが設けられるとともに、ダストカバー取付ガイド44,44…にダストカバー80の回転方向に対する取付位置決めを行うように凸部80aを受容する受容部44aが設けられている。なお、エレメント収容空間ESの中心軸AX1とフィルタエレメント60の中心軸AX2とが僅かにずれて位置しており、円筒状のケース本体20の内壁とフィルタエレメント60の外面とがなす空気通路の幅は広い部分から狭い部分へ滑らかに変化するようになっているので、フィルタエレメント60の下部を保持するダストカバー80の回転方向に対する取付位置決めを行う必要がある。そのため、ダストカバー80をケースカバー40に取り付ける際に、ダストカバー80の凸部80aをダストカバー取付ガイド44,44…の受容部44aにはめ込むようにすれば、ダストカバー80の回転方向に対する取付位置決めを容易に行うことができ、且つ誤った向きに取り付けることがない。
【0025】
インレット24よりケース本体20内に流入した空気中の水分はインレットパイプ70の基部内壁(基部71の内壁)において凝結して水滴となるが、この基部内壁に付着した水滴は自重により基部内壁の底部へ移動するとともに、エレメント収容空間ESに流れる空気により空気の出口側(空気流入窓25側)に押されて移動するのでインレットパイプ70に形成された前述の切り欠き75より水溜め空間WS内に落下する。また、インレットパイプ70の水分案内部74の先端が水溜め空間WS内に位置していることから、上記切り欠き75より落下しなかった水分も水分案内部74を伝ってその先端部から水溜め空間WS内に落下する。ここで、インレット24より流入した空気中の水分が凝結し易いようにするため、インレット24内に格子状の部材(例えばハニカム構造の筒状部材)を挿入取り付けするようにしてもよい。また、インレットパイプ70の基部内壁において水滴とならなかった空気(水分を含んだ空気)は水分を含まない空気よりも慣性が大きいため、空気流入窓25よりエレメント収容空間ES内に流入することなく直進してその多くは水溜め空間WS内に入ることになる。このように水溜め空間WS内に蓄積された水分は前述のアンローダバルブ91を押し上げて水溜め槽半体23に設けられた水抜き孔を開放することにより本エアクリーナー1の外部に排出させることができる。
【0026】
上述のように、インレット24より流入した空気中の水分はインレットパイプ70において分離されて水溜め空間WS内に蓄積されるが、全ての水分がインレットパイプ70において分離されるわけではない。インレットパイプ70において流入空気より分離されなかった水分はケース本体20の空気流入窓25よりエレメント収容空間ES内に入り込むが、その水分はエレメント収容空間ES内を回る間にケース本体20の内壁において凝結して下方に流れ落ちる。このような水分は図5からも分かるようにダストカバー80のガスケット保持部82に流れ落ちるが、このガスケット保持部82に流れ落ちた水分は前述の切り欠き84部より塵埃捕獲空間DS内へ流入する。このように塵埃捕獲空間DS内へ流入した水分は上述のアンローダバルブ92を押し上げてケースカバー40中央部の孔を開放することにより本エアクリーナー1の外部に排出させることができる。
【0027】
また、フィルタエレメント60の清掃時などフィルタエレメント60をケース本体20より取り外す場合には、先ずケース本体20下部のクランプ係止部27に引き掛けられたクランプ43,43,43の係止を解除してケース本体20よりケースカバー40を取り外し、続いてダストカバー80をフィルタエレメント60の下部より取り外す。そしてフィルタエレメント60の下部を手でつかんで斜めに傾け、ケース本体20の上壁21に吸着したシール部材65のリップ部65bを上壁21より剥がれるようにする。この後フィルタエレメント60を下方に引き抜いてケース本体20より取り出せばフィルタエレメント60をケース本体20より分離することができる。
【0028】
本エアクリーナー1の構成は上述の通りであるが、本エアクリーナー1においては前述のように、ダストカバー支持リブ42,42,42はインレット24から流入した空気がエレメント収容空間ES内を回る方向と同一の方向に曲がった羽根形状をしており、また、エレメント収容空間ES内から切り欠き部84を通って塵埃捕獲空間DS内に入り込んだ空気は、インレット24から流入した空気がエレメント収容空間ES内を回る方向と同一の方向に引き続き回るため、塵埃捕獲空間DS内に入り込んだ比較的質量の大きな塵埃は、塵埃捕獲空間DS内を旋回する空気によりダストカバー支持リブ42,42,42に沿って底壁41の上面側中央、すなわち塵埃捕獲空間DSの底部中央に集められる。また、ダストカバー取付ガイド44,44…は、ダストカバー80の外周円の接線方向に対しインレット24から流入した空気がエレメント収容空間ES内を回る方向と同一の方向へ傾いているため、塵埃捕獲空間DS内に入り込んだ比較的質量の大きな塵埃は、塵埃捕獲空間DS内を旋回する空気により同様にダストカバー取付ガイド44,44…に沿って塵埃捕獲空間DSの底部中央へ導かれる。そのため、比較的質量の大きな塵埃が塵埃捕獲空間DS内で均等に堆積し、全空間を塵埃捕獲空間として利用できることにより一度に多量の比較的質量の大きな塵埃を蓄積することが可能となる。このため、ケースカバー40をケース本体20より取り外すことにより比較的質量の大きな塵埃を本エアクリーナー1の外部に排出させる回数を減らすことが可能となり、従来のサイクロン式エアクリーナと比べてより高い集塵効率を得ることができる。
【0029】
また、ダストカバー80の外周部に台形状の凸部80aが設けられるとともに、ダストカバー取付ガイド44,44…にダストカバー80の回転方向に対する取付位置決めを行うように凸部80aを受容する受容部44aが設けられることが好ましい。これにより、ダストカバー80の回転方向に対する取付位置決めを容易に行うことができ、且つ誤った向きに取り付けることがない。
【0030】
なお、本エアクリーナー1においては、円筒状のエレメント収容空間ESの中心軸AX1とエレメント収容空間ES内に保持されたフィルタエレメント60の中心軸AX2とが僅かにずれるようにしてフィルタエレメント60をエレメント収容空間ES内に装着したが、本発明はこれに限られるものではなく、円筒状のエレメント収容空間ESの中心軸AX1とエレメント収容空間ES内に保持されたフィルタエレメント60の中心軸AX2とが同位置になるようにしてフィルタエレメント60をエレメント収容空間ES内に装着してもよい。また上述の場合、ダストカバー80の外周部に凸部80aと、ダストカバー取付ガイド44,44…に受容部44aとを設けなくてもよい。なぜなら、中心軸AX1と中心軸AX2の位置が同位置であれば、エレメント収容空間ESを形成する円筒状のケース本体20の内壁とフィルタエレメント60の外面とがなす空気通路の幅が一定となるため、フィルタエレメント60の下部を保持するダストカバー80の回転方向に対する取付位置決めを行わなくてもよいからである。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によるサイクロン式エアクリーナによれば、ダストカバー支持リブがケースカバーの内部底面の外側から中心に向かってエレメント収容空間内における旋回空気流の流れ方向と同一方向に曲がった羽根形状を有しており、塵埃捕獲空間とエレメント収容空間とが繋がっているため塵埃捕獲空間内における空気もエレメント収容空間内における旋回空気流と同一方向に旋回することから、塵埃捕獲空間内に入り込んだ比較的質量の大きな塵埃は、塵埃捕獲空間内における旋回空気流によりダストカバー支持リブに沿ってケースカバーの内部底面中央、すなわち塵埃捕獲空間の底部中央に導かれる。また、ダストカバー取付ガイドがダストカバーの外周円の接線方向に対しエレメント収容空間内における旋回空気流の流れ方向と同一方向へ傾いているため、塵埃捕獲空間内に入り込んだ比較的質量の大きな塵埃は、塵埃捕獲空間内における旋回空気流により同様にダストカバー取付ガイドに沿って塵埃捕獲空間の底部中央に導かれる。そのため、比較的質量の大きな塵埃が塵埃捕獲空間内で均等に堆積し、全空間を塵埃捕獲空間として利用できることにより一度に多量の比較的質量の大きな塵埃を蓄積することが可能となるため、ケースカバーをクリーナーケースから取り外して比較的質量の大きな塵埃をエアクリーナの外部に排出させる回数を減らすことが可能となり、従来のサイクロン式エアクリーナと比べてより高い集塵効率を得ることができる。
【0032】
また、ダストカバーがケースカバーの内部にケースカバーの軸芯と偏芯するように取り付けられた場合、ダストカバーがその外周部に凸部を備えるとともに、ダストカバー取付ガイドがダストカバーの回転方向に対する取付位置決めを行うように凸部を受容する受容部を備えていることが好ましい。このようにすれば、ダストカバーをケースカバーの内部に取り付ける際に、ダストカバーの回転方向に対する取付位置決めを容易に行うことができ、且つ誤った向きに取り付けることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエアクリーナーの一実施形態を示す部分断面正面図である。
【図2】図1に示す本エアクリーナーの部分断面右側面図である。
【図3】図1に示す本エアクリーナーの部分断面左側面図である。
【図4】図1に示す本エアクリーナーの部分断面平面図である。
【図5】図1における矢視V−Vより見た断面図である。
【図6】図2における矢視VI−VIより見た断面図である。
【図7】図3における矢視VIIより見た底面図である。
【図8】本エアクリーナーの分解斜視図である。
【図9】インレットパイプの斜視図である。
【図10】ケースカバーの正面図である。
【符号の説明】
1 エアクリーナー
10 クリーナーケース
20 ケース本体
24 インレット
25 空気流入窓
30 上部カバー
32 アウトレット
40 ケースカバー
42 ダストカバー支持リブ
44 ダストカバー取付ガイド
44a 受容部
50 側部カバー
60 フィルタエレメント
80 ダストカバー
80a 凸部
ES エレメント収容空間
WS 水溜め空間
RW レゾネータ空間
DS 塵埃捕獲空間

Claims (2)

  1. 円筒状のフィルタエレメントと、
    一端に開口を有する有底円筒状のエレメント収容空間を備えて、前記エレメント収容空間内に前記フィルタエレメントを収容保持し、前記エレメント収容空間内における旋回空気流を生じさせる位置に空気入口が設けられるとともに、前記フィルタエレメントを通過して清浄化された空気を排出させる空気出口が設けられたクリーナーケースと、
    前記開口を覆って前記クリーナーケースに取り付けられる円筒状のケースカバーと、
    前記ケースカバーの内部に取り付けられる円筒状のダストカバーとを備え、
    前記クリーナーケースと前記ケースカバーと前記ダストカバーとに囲まれた閉塞空間により塵埃捕獲空間が形成され、
    前記ケースカバーが、前記ケースカバーの内部底面に前記ダストカバーの底面を支持するように設けられ、前記ケースカバーの内部底面の外側から中心に向かって延びる螺旋状に形成されて、前記エレメント収容空間内から前記ダストカバーの切り欠き部を通って前記塵埃捕獲空間内に達した前記旋回空気流の一部を前記塵埃捕獲空間の中心側へ導くダストカバー支持リブと、
    前記ケースカバーの内部底面から垂直に伸びるとともに、前記ダストカバーの外周円の接線方向に対し前記塵埃捕獲空間内に達した前記旋回空気流の一部を前記中心側へ導くように傾いて前記ダストカバーの外周面と接し、前記ダストカバーの外周面を保持するように設けられた板状のダストカバー取付ガイドとを備えていることを特徴とするサイクロン式エアクリーナ。
  2. 前記ダストカバーが、前記ケースカバーの内部に前記ケースカバーの軸芯と偏芯するように取り付けられ、前記ダストカバーの外周部に凸部を備えるとともに、
    前記ダストカバーの外周面と接するように並ぶ複数の前記ダストカバー取付ガイドの間隙部に、前記ダストカバーの回転方向に対する取付位置決めを行うように前記凸部を受容する受容部が設けられることを特徴とする請求項1に記載のサイクロン式エアクリーナ。
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