JP3989129B2 - センサーの包装体及びその使用方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はバイオセンサー等のセンサーを個毎に包装するセンサーの包装体とその使用方法に関し、特にその包装されたセンサーを容易に取出すことができるように改良された包装体に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
バイオセンサーは図9に示すように、薄膜から成る電極1を備えたセンサー部2と、その電極1と電気的に導電させられたコネクター部3が、帯板状のシート材4の両端にそれぞれ形成されて、バイオセンサー5が構成されている。このバイオセンサー5は、携帯用の測定器のセンサー取付け部にバイオセンサー5のコネクター部3が取り付けられて使用される。
【0003】
バイオセンサー5におけるセンサー部2には生体由来の分子識別素子が設けられていて、このセンサー部2を血液や尿などのサンプル液中に浸漬させたり、サンプルに接触させたりして使用される。このため、センサー部2を直接手等で触ると、異物が付着して測定値が変わる恐れがある。また、使用後のセンサー部2を直接手で触れると、2次感染する恐れがあり、好ましくない。
【0004】
従来より、バイオセンサー5の包装形態の1つに、図10に示すように、プラスチック瓶6などにバイオセンサー5をまとめて入れて包装する方法がある。この包装形態は、バイオセンサー5を個別包装せずに一括して瓶6内に封入するものであるので、使用時に1個だけ取出す必要がある。ところが、センサー5の大きさが小さ過ぎると、瓶6から取出し難くなるため、この瓶6に収納する方法はセンサー5の小型化への制約となる。更には、取出そうとするセンサー5以外の別のセンサー5に人の手が触れる恐れがあるため、衛生的、品質的にも問題がある。更に、取出し時に瓶6を開瓶する必要があるので、瓶6内の乾燥状態が保たれ難く、長期間のセンサー5の保存については、残りのセンサー5の品質に悪影響を及ぼす可能性があった。たとえ瓶6の中に乾燥剤7を入れておいても、繰り返し開瓶することにより、さらに瓶6の蓋の閉め方が充分でないと、湿気が瓶6の中に流入してセンサー部2を湿らせる恐れがあった。
【0005】
また、他の包装形態として、図11に示すように、アルミ箔8などで個別にヒートシール可能にシール剤をコーティングしたものが用いられ、アルミ箔8を貼り合わせ、そのアルミ箔8の間にセンサー5と乾燥剤7を一つずつ挟んで封入する方法も採用されている。この包装形態は、一つずつセンサー5を封入することができるため、湿気などに対する品質保持は充分確保できる。しかし、貼り合わせられたアルミ箔8の破封、センサー5の取出し、測定器へのセットといった一連の流れの中で、センサー5のサイズが小さいとアルミ箔8を破ったときに、センサー5を床に落としてしまうことがあったり、破封されたアルミ箔8からセンサー5を取り出すときに、センサー部2を手で触れてしまう恐れがあったり、あるいは測定器のセンサー取付け部にセンサーをセットするとき、センサー部2を持ってセットしてしまうなどの問題があった。このように、センサー5をアルミ箔8で挟む包装形態においても、センサー5のサイズがその取扱性に大きく影響を及ぼしており、このことがセンサの小型化への制約となっていた。
【0006】
そこで、本発明者はセンサーを小型化しても取扱性に優れ、且つ極力保管性に優れた包装体を提供するために鋭意研究開発と検討を加えた結果、本発明に至ったのである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るセンサーの包装体の要旨とするところは、基板の一端にセンサー部が、該他端にコネクター部がそれぞれ形成されたセンサーを収納して包装する包装体であって、少なくとも前記センサーのセンサー部が収納・保持される有底のセンサー保持部を備える包装体本体と、該センサー保持部に収納されたセンサーを含み、該センサー保持部の開口を密閉し得る蓋材とを備えることにある。
【0008】
また、本発明に係るセンサーの包装体において、基板の一端にセンサー部が、該他端にコネクター部がそれぞれ形成されたセンサーを収納して包装する包装体であって、少なくとも前記センサーのセンサー部が収納・保持される有底のセンサー保持部と、該センサー保持部に連設されたより大きい開口断面積から成り、コネクター部を収容するコネクター収納部とを備える包装体本体と、該コネクター収納部の開口を密閉し得る蓋材とを備えることにある。
【0009】
さらに、本発明に係るセンサーの包装体において、センサー保持部に、挿入されたセンサーのセンサー部を挟持する挟持手段を備えることにあり、具体的には前記挟持手段が、センサー保持部の向かい合う長手方向の側壁の一部を凸に形成し、該凸部の先端で挿入されたセンサーのセンサー部を挟持するようにしたことにある。また、本発明に係るセンサーの包装体において、前記蓋材が透明材又はセンサー取り出し位置が印刷された材料からなることにある。また、本発明に係るセンサーの包装体において、前記包装体本体が樹脂から形成されたことにある。
【0010】
次に、本発明に係る包装体の使用方法の要旨とするところは、前記センサーを取付けて使用する測定器のセンサー取付け部を、前記センサーの包装体の蓋材に押圧することにより、該蓋材を破断し、該センサー取付け部にセンサーのコネクター部を取り付けることにある。
【0011】
また、本発明に係る他の包装体の使用方法の要旨とするところは、前記センサーを取付けて使用する測定器のセンサー取付け部に取り付けられた該センサーのセンサー部を、前記センサーの包装体のセンサー保持部に挿入した後、該センサー保持部の側面を押圧してセンサーを保持しつつ、測定器のセンサー取付け部からセンサーを抜き取ることにある。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るセンサーの包装体とその使用方法の実施の形態を図面に基づいて詳しく説明する。
【0013】
図1及び前述の図9に示すように、包装体10は、薄板長方形状の基板4の一端にセンサー部2が、その基板4の他端にコネクター部3がそれぞれ形成されたバイオセンサー5を収納して包装するものである。この包装体10は、少なくともバイオセンサー5のセンサー部2が収納・保持される有底のセンサー保持部12と、そのセンサー保持部12に連設されたより大きい開口断面積から成り、コネクター部3を収容するコネクター収納部14とを備える包装体本体16と、センサー保持部12に収納されたセンサー5を含み、包装体本体16のコネクター収納部14の開口を密閉する蓋材18とを備えて構成されている。そして更に、包装体本体16には、そのコネクター収納部14の外部に連設されるとともに、蓋材18により密閉される乾燥剤封入部20を備えている。
【0014】
一方、図2に示すように、バイオセンサーを用いる携帯用の測定器22は複数の操作ボタン24やディスプレイ26を備えた本体28と、その本体28の上部にセンサー取付け部30を備えて構成されている。センサー取付け部30はバイオセンサー5のコネクター部3を挿入し得るようにスリット状の穴を備え、その内部にはコネクター部3のコネクターと電気的に接続するための接点が配設されている。したがって、センサー取付け部30にバイオセンサー5のコネクター部3を挿入するだけで、バイオセンサー5は使用可能な状態にされる。また、操作ボタン24は、電源ボタン、時間調整ボタン、検量線設定ボタンなどを含み、通常は電源ボタンのみで操作され、血液などの被検査体をバイオセンサー5のセンサー部2に接触させるだけで、測定値がディスプレイ26に表示されるように構成されている。
【0015】
また、バイオセンサー5を構成する基板4には、厚み約0.1〜2mm程度の電気絶縁性基板が用いられ、特に電極材料や生体由来の分子識別素子に対する親和性や密着性に優れた材料、たとえば全脂肪族ポリエステル系樹脂を主体とするシート等から形成される。その基板4の片面には薄膜電極が形成され、薄板長方形状の基板4の一端側はセンサー部2、他端側はコネクター部3とされる。この薄膜電極には白金、金、銀あるいはカーボン導電体等が用いられ、2〜3極の電極で構成される。また、分子識別素子として、酵素、抗体又は抗原、微生物、オルガネラ、レセプタ、細胞組織等からなる群から選択されたものが用いられる。すなわち、これらの群の中から測定したい物質に適合する好適な素子を選択して用いられるのである。
【0016】
バイオセンサー5の大きさ特にセンサー部2の大きさは、血液等の被検査体の必要量を大きく左右することになるので、薄くて寸法も小さいことが好ましい。このセンサー部2の大きさに対応して一般にコネクター部3の大きさが設定されることになるが、コネクター部3は測定器22のセンサー取付け部30に挿入されて取り付けられるため、強度を要することからセンサー部2に比して幅を広げたりあるいは厚み等を補強したりすることも好ましい。バイオセンサー5は、血糖値、尿酸値などを検出する際に用いられ、携帯用の測定機などに取付けられ、使い捨て方式で使用されるものであるが、そのセンサー部2に人手などが接触すると検出値が変化する恐れがあり、センサー部2に人手などが接触することは避けるのが望ましい。このため、バイオセンサー5のセンサー部2等を人手に触れないで包装体10から測定器22のセンサー取付け部30に取り付け得るように、包装体10の形状等が設定される。
【0017】
ここで、包装体10は上述したように、センサー保持部12とコネクター収納部14及び乾燥剤封入部20を備えた包装体本体16と、蓋材18とを備えて構成されている。このうち、センサー保持部12は、バイオセンサー5のセンサー部2の寸法より若干大きい内径で形成され、センサー保持部12に挿入されたセンサー5は、コネクター収納部14に対してほぼ同じ位置に立設させられる。センサー保持部12に続くコネクター収納部14はセンサー5のコネクター部3を収納する部分であり、測定器22のセンサー取付け部30を挿入し得る内径形状とされている。センサー保持部12に挿入されたセンサー5は、コネクター収納部14の開口上端面から飛び出ることなく、内部に収納される。また、乾燥剤封入部20はコネクター収納部14に隣接して固形の乾燥剤32を封入するのに適切な形状に形成され、溝34によってコネクター収納部14と乾燥剤封入部20は連通させられている。通常、バイオセンサは湿度の影響を受けやすいためである。なお,乾燥剤32と共に、あるいは乾燥剤32に代えて脱酸素剤を封入することも可能である。一方、蓋材18は包装体本体16のコネクター収納部14及び乾燥剤封入部20の周囲を熱シール等によって気密にシールされる。
【0018】
上記構造の包装体本体16の材料としては、防湿性、成形性の優れたもので有れば特に限定されるものでなく、また、単層又は多層から成るフィルム、シート等から形成される。成形性に優れる樹脂の順として、たとえば塩化ビニ−ル、ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、ポリオレフィン(PP)を挙げることができる。また、通常のPTP (プレス・スルー・パック)シートで防湿性を比較すると、防湿性に優れた順として、 (塩ビ)PVDCコート、環状オレフィン、オレフィン、塩化ビニ−ル、PETを順に挙げることができる。これらの中で、防湿性の観点から、一例として、たとえばポリオレフィン系多層フィルム等が使用可能である。あるいは防湿性に劣る樹脂であっても、アルミニウム箔を樹脂フィルムの中間に積層したり、内側表面に積層したりすることにより、防湿性を備えた包装体本体16を構成するようにしてもよい。この包装体本体16は、PTP等と同様に、金型加熱真空成形法により成形可能であり、その他、射出成形等によって成形することも可能である。
【0019】
蓋材18は、測定器22のセンサー取付け部30の先端を蓋材18の表面に押し付けることによって破ることができるように、たとえばアルミニウム箔等で形成されるのが好ましく、あるいはアルミニウム箔の片面又は両面に樹脂膜を被着させたものを用いるのも好ましい。この樹脂膜は極力、延性のないものが好ましい。この蓋材18は熱シ−ル等によって包装体本体16の全面に密着させられてもよいが、コネクター収納部14及び乾燥剤封入部20を一つの単位として、それぞれ細分化された状態で密着させられてもよい。蓋材18の表面には、その内部に収納されているバイオセンサー5の位置を示す目印が印刷されているのが好ましい。また、この目印に合わせて測定器22のセンサー取付け部30を押圧したとき、蓋材18が不規則に破れずに、その目印を中心にほぼ均等に破れるように亀裂を誘引するラインが蓋材18の表面に刻印されているのが好ましい。
【0020】
包装体本体16と蓋材18から構成される包装体10は、単体で形成されていてもよいが、複数の包装体10が連続して繋がって形成されていてもよい。複数の包装体10が連続して形成されている場合、保管性を考慮して、包装体本体16の間隔が密になるように配設される。また、使用後、包装体本体16を個々に廃棄し易いように、包装体本体16と包装体本体16との間にいわゆるミシン目等を入れておくのも好ましい。
【0021】
上述の包装体10に包装されたバイオセンサー5は、測定器22のセンサー取付け部30に取り付けて使用される。その取付け方法は、図2及び図3に示すように、測定器22の上部に包装体10を持っていき、センサー取付け部30の先端と包装体10の蓋材18に表示された目印とを合わせて、両者を相対的に接近させる。そして、センサー取付け部30の先端で蓋材18を破り、センサー取付け部30をコネクター収納部14に挿入するとともに、そのセンサー取付け部30にセンサー5のコネクター部3を挿入する。このとき、両者を所定の間隔まで接近させることにより、センサー5のコネクター部3と測定器22のセンサー取付け部30との接続が確実になされる。
【0022】
このように、包装体を使用すれば、センサーを包装体の中に入れたまま測定器のセンサー取付け部に取り付けることができ、その際、センサーを直接手等で持ったり、触ったりすることはない。したがって、センサーを小型化しても、包装体を使用することにより、センサー部に触れることなく、測定器のセンサー取付け部にセンサーを取り付けることが可能となる。
【0023】
測定器22に取り付けられたセンサー5は、その先端のセンサー部2がサンプル液に浸漬されたり、あるいは接触させられたりすることにより、測定器22のディスプレイ26に測定値が表示される。測定した後、センサー5は廃棄処分され、サンプル液が手等に直接付かないように措置を施して、センサー5がセンサー取付け部30から取り除かれる。このとき、センサー5を取り出した包装体10を利用し、センサー取付け部30に取り付けられたセンサー5に包装体本体16を被せ、センサー保持部12の側面を押圧してその中のセンサー部2を保持しつつ測定器22を引いて、センサー5をセンサー取付け部30から取り除くようにしてもよい。このようにすれば、サンプル液が血液等であっても、接触感染等の心配がなくなる。
【0024】
以上、本発明に係るセンサーの包装体及びその使用方法を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。なお、図面上、説明を要しない箇所には、同一の符号を付して説明を省略する。
【0025】
たとえば、図4に示すように、包装体36における包装体本体38のセンサー保持部40に、センサー部2を挟持する複数のリブ(凸部)42を一体的に設けることも好ましい。複数のリブ42は相対向する位置に形成され、より好ましくは3個のリブ42が千鳥状に配置されるのがよい。リブ42を千鳥状に配置することにより、金型の厚み寸法を大きくでき、製造上有利となる。また、リブ42構造にすることにより、センサー部2の生体由来の分子識別素子や電極1にダメージを与えないように、センサー部2を挟持することができる。
【0026】
このようにセンサー部2をリブ42によって挟持することにより、蓋材18がなくても、包装体本体38を反転させたとき、センサー5が包装体本体38から落下することはない。したがって、センサー5を測定器22のセンサー取付け部30に取り付けるとき、予め蓋材18を包装体本体38から取り除いておくことができる。このため、センサー5のコネクター部3を測定器22のセンサー取付け部30に取り付ける作業を目視で確認して行うことができる。
【0027】
また、図5に示すように、リブに代えて、包装体本体44のセンサー保持部46の内部に弾力部材48を配設し、弾力部材48によってセンサー部2を挟んで挟持することも可能である。弾力部材48として、スポンジ等の多孔質発泡体、ゴム、バネ等を用いることができる。本例においても、前述と同様の作用効果が得られる。なお、乾燥剤を使用するときは、通気性を有する弾力部材48とセンサー保持部46との間に、乾燥剤を介装させることができる。
【0028】
更に、図6に示すように、包装体本体44のセンサー保持部46に形成されたリブ42の一部に代えて弾力部材48を用い、センサー保持部46の内部に弾力部材48を配設することも可能である。すなわち、リブ42と弾力部材48によってセンサー部2を挟んで挟持することができる。本例においても、前述と同様の作用効果が得られるものである。
【0029】
次に、図7に示すように、包装体本体50は少なくともセンサー保持部52を備えるものであればよい。本例の場合、センサー5のコネクター部3は包装体本体50の開口部から飛び出ることになる。このため、蓋材54にセンサー5のコネクター部3を覆う収納部56が形成されるのが好ましい。この蓋材54は包装体本体50と同じ材質で形成されるのが好ましい。本例においても、包装体本体50と蓋材54は熱シール等により気密に密閉される。このような構成であれば、測定器のセンサー取付け部の形状等によらず、全てに対応することが可能となる。
【0030】
また、図8に示すように、包装体本体50と蓋材58とを連続的に形成し、繰り返して蓋をすることができるようにしてもよい。本例においては、センサー5も繰り返して使用することができる用途に用いられるタイプが好ましい。本例における包装体本体50と蓋材58とのシールは、両者の合わせ面を粘着テープ等によって行うのが好ましい。
【0031】
更に、前述の図7又は図8に示す包装体本体50のように、乾燥剤封入部60はセンサー保持部52に隣接した箇所に設けられ、特に乾燥剤32の配設位置はセンサー5のセンサー部2における分子識別素子に近い箇所に設定されるのが好ましい。包装体本体50内の空間は非常に狭く、内部の空気がほとんど対流しない恐れがあるため、センサー部2に近いところに乾燥剤32が配設されるのが好ましい。
【0032】
以上、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明したが、本発明は図示した例示に限定されるものではないのは言うまでもない。
【0033】
たとえば、上述の実施形態では、乾燥剤封入部を設けて乾燥剤を封入していたが、乾燥剤封入部を形成しないで、代わりに包装体本体内に乾燥ガスを封入するようにしてもよい。特に、乾燥ガスとして、生体由来の分子識別素子に対して不活性なガスが好ましい。
【0034】
また、包装体を構成する樹脂には防湿性すなわち非透湿性に優れた材質のものが選択されるが、加工性との関係から適切な材質がない場合、アルミニウム箔あるいはアルミニウム箔と樹脂フィルムとのラミネ−トフィルム等により包装体を2重包装して密閉してもよい。
【0035】
更に、包装体により包装されたセンサーを長期間保管するために、包装体の強度を向上させておくのが好ましい。保管するのにあたり、何らかの外力によって包装体が変形させられる場合があるためである。そこで、通常予想される外力に対して容易に変形することなく、内部のセンサーが破損し得ないように、包装体特に包装体本体の肉厚を厚くするのが好ましい。包装体本体の肉厚を厚くするのに、真空成型法では成形することができない場合、射出成型法等によって成形することも可能である。
【0036】
本発明の包装体に包装される電極型のバイオセンサーとして、たとえば酵素センサー、免疫センサー、微生物センサー、オルガネラセンサー、組織センサー、レセプタセンサー等を挙げることができる。本発明の包装体はバイオセンサーに対して最も好適ではあるが、本包装体は、バイオセンサー等薄膜がシート上に形成されているような薄い平板状の物品を個別に包装するものであり、バイオセンサー以外のセンサーにも使用し得るものであり、特に限定されない。
【0037】
その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変形を加えた態様で実施し得るものであり、いずれも本発明の範囲に属するものである。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、包装体からセンサーの取出し、及び測定機器へのセンサーのセットについて、センサーの取扱性が良くなり、更にはセンサーの小型化への取り組みが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るセンサーの包装体の1実施形態を示す拡大説明図であり、(a)は側面断面図、(b)は正面図、(c)は平面図である。
【図2】 本発明に係る包装体に収納されたセンサーが使用される測定器の1例を示す拡大説明図である。
【図3】 図1に示すセンサーの包装体の使用方法を示す要部拡大断面説明図である。
【図4】 本発明に係るセンサーの包装体の他の実施形態を示す拡大説明図であり、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は平面図である。
【図5】 本発明に係るセンサーの包装体の更に他の実施形態を示す拡大断面説明図である。
【図6】 本発明に係るセンサーの包装体の更に他の実施形態を示す拡大平面説明図である。
【図7】 本発明に係るセンサーの包装体の更に他の実施形態を示す拡大説明図であり、(a)は側面断面図、(b)は平面図である。
【図8】 本発明に係るセンサーの包装体の更に他の実施形態を示す拡大側面説明図である。
【図9】 本発明に係る包装体に用いられるセンサーの1実施形態を示す拡大正面図である。
【図10】 従来のセンサーの保管方法を示す斜視説明図である。
【図11】 従来のセンサーの他の保管方法を示す要部斜視説明図である。
【符号の説明】
1:電極
2:センサー部
3:コネクター部
4:シート材
5:バイオセンサー
10,36:包装体
12,40,46,52:センサー保持部
14:コネクター収納部
16,38,44,50:包装体本体
18,54,58:蓋材
20,60:乾燥剤封入部
22:測定器
30:センサー取付け部
32:乾燥剤
42:リブ
48:弾力部材
Claims (8)
- 基板の一端にセンサー部が、該他端にコネクター部がそれぞれ形成されたセンサーを収納して包装する包装体であって、
少なくとも前記センサーのセンサー部が収納・保持される有底のセンサー保持部と、該センサー保持部に連設されたより大きい開口断面積から成り、コネクター部を収容するコネクター収納部とを備える包装体本体と、
該コネクター収納部の開口を密閉し得る蓋材とを備えることを特徴とするセンサーの包装体。 - 前記包装体本体が、該センサー保持部及びコネクター収納部の内部又は外部に連設されるとともに、蓋材により密閉される乾燥剤封入部を備えることを特徴とする請求項1に記載するセンサーの包装体。
- センサー保持部に、挿入されたセンサーのセンサー部を挟持する挟持手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載するセンサーの包装体。
- 前記挟持手段が、センサー保持部の向かい合う長手方向の側壁の一部を凸に形成し、該凸部の先端で挿入されたセンサーのセンサー部を挟持するようにしたことを特徴とする請求項3に記載するセンサーの包装体。
- 前記蓋材が、透明材又はセンサー取り出し位置が印刷された材料からなることを特徴とする請求項1に記載するセンサーの包装体。
- 前記包装体本体が樹脂から形成された請求項1〜請求項5のいずれかに記載するセンサーの包装体。
- 前記請求項1に記載するセンサーを取付けて使用する測定器のセンサー取付け部を、前記請求項1に記載するセンサーの包装体の蓋材に押圧することにより、該蓋材を破断し、該センサー取付け部にセンサーのコネクター部を取り付けることを特徴とする包装体の使用方法。
- 前記請求項1に記載するセンサーを取付けて使用する測定器のセンサー取付け部に取り付けられた該センサーのセンサー部を、前記請求項1に記載するセンサーの包装体のセンサー保持部に挿入した後、該センサー保持部の側面を押圧してセンサーを保持しつつ、測定器のセンサー取付け部からセンサーを抜き取ることを特徴とする包装体の使用方法。
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