JP3988975B2 - 熱処理装置及び熱処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱処理装置、及び熱処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鋳造品であるワークの熱処理を施す方法の従来例としては、特開平5−156346号公報に記載されたカムシャフトの加熱方法がある。このカムシャフトの加熱方法は、カムシャフトの両端部を受け金具に載置し、この両端部に加圧電極から電流を流すことで加熱するものである。ここで、カムシャフトは、カム部やジャーナル部を有するため長軸方向の断面積は一定でないため一度の通電ではカムシャフト全体の温度を均一化することができない。従って、加熱と放熱による冷却を二回ずつ交互に行い、カムシャフトの温度の均一化を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、カムシャフトは、その内部に鋳造工程における凝固時に内部歪が蓄積されることがあり、このような場合に、カムシャフトの両端部のみを支持して通電し、加熱すると、内部歪が開放されてカムシャフトが曲がって変形することがあった。
また、カムシャフトのような複雑な形状を有するワークは、加熱過程、冷却過程において部分ごとの温度差が大きくなると、熱膨張による変形量の違いにより全体の形状が歪んで変形する可能性もある。
さらに、ワークは凝固時に変形することもあり、この変形量が許容範囲を越えた場合には規格外品として廃棄処分されてしまっていた。
従って、本発明は、ワークの変形を防止しつつ、ワークに熱処理を施すことを目的とする。また、変形したワークの形状を矯正しつつ、熱処理を施すことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決する本発明の請求項1に係る発明は、熱処理を施す長尺なシャフトからなるワークを配列して搬送するためのパレットと、前記ワークを加熱する熱処理炉と、加熱した前記ワークを冷却する冷却装置を含んで構成される熱処理装置であって、前記パレットは、上下方向に積まれることで前記ワークを把持する把持部を形成する載置プレートを備え、前記載置プレートは、前記ワークの一方の端部を把持する載置プレートと、他方の端部を把持する載置プレートと、前記ワークの中央部を把持する載置プレートと、がそれぞれ間隙を設けて配列され、前記間隙に前記冷却装置を進退自在に配設し、前記パレットに配列された前記ワークを加熱及び/又は冷却しながら、前記把持部に荷重をかけて前記ワークの形状を矯正する矯正手段を備えることを特徴とする熱処理装置とした。
この熱処理装置は、ワークの加熱時により軟化したワークに矯正手段により荷重をかけて、ワークの熱処理時にワークの変形を防止したり、ワークの形状を矯正したりするものである。
【0005】
また、本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に記載の熱処理装置であって、前記載置プレートは、それぞれ上下方向に積まれる下側の載置プレートと上側の載置プレートとを有し、前記把持部は、前記下側の載置プレートの上側に形成されたV字形状の切欠部と、前記上側の載置プレートの下側に形成された逆V字形状の切欠部と、を合わせた菱形形状の開口を形成していることを特徴とする。
【0006】
さらに、本発明の請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の熱処理装置であって、前記パレットは、前記ワークを把持する把持部を形成する載置プレートに上下方向に挿通させる支柱を備え、前記矯正手段は、前記載置プレートに挿通した後の前記支柱に挿通される錘部材であることを特徴とする。
この熱処理装置は、パレットが矯正手段を有し、簡単な構成で、ワークの加熱時や、冷却時にワークの形状を矯正するものである。
【0007】
そして、本発明の請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の熱処理装置であって、前記矯正手段は、冷却装置に載置プレートに向けて弾性部材で付勢される当接部材を備えることを特徴とする。
この熱処理装置は、少なくとも冷却装置が矯正手段を有し、簡単な構成で、ワークの冷却時にワークの形状を矯正するものである。
【0008】
また、本発明の請求項5に係る発明は、長尺のシャフトからなるワークを把持する把持部が形成された載置プレートを備えたパレットに、前記ワークを位置決めして載置し、前記パレットに載置された前記ワークを熱処理炉に搬入し加熱してから冷却装置により冷却する熱処理方法において、前記載置プレートは、前記ワークの一方の端部を把持する載置プレートと、他方の端部を把持する載置プレートと、前記ワークの中央部を把持する載置プレートと、がそれぞれ間隙を設けて配列され、前記間隙に前記冷却装置を進退自在に配設して前記ワークを冷却可能に構成し、前記ワークの加熱時及び/又は冷却時に前記ワークの把持部に荷重をかけて、加熱により軟化した前記ワークの形状を矯正することを特徴とする。
このような熱処理方法は、ワークの加熱時、及び/又は、冷却時にワークを把持する把持部に荷重をかけることで、ワークの内部歪が熱処理時に開放されて変形したり、鋳造時等に変形してしまったワークの形状を矯正するものである。
なお、冷却時のみの矯正であっても、ワークが比較的高温で軟化していれば、加熱時の矯正と同様な効果を得ることができる。そして、冷却時の矯正は、熱処理炉とは機能的に別体の手段により行われる。また、加熱時とは、保温時も含むものとし、加熱時のみに矯正する場合としては熱処理炉に矯正手段を有する場合が想定される。さらに、加熱時及び冷却時に矯正する場合としては、ワークを搬送する手段が矯正手段を有する場合である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施の形態は、図1に示す金型1で鋳造されたワークであるカムシャフトWを図2に示す熱処理装置2で熱処理し、その一部をチル化する際に、カムシャフトWを載置する熱処理パレット13に装着した矯正手段50でカムシャフトWの変形を防止するものである。
【0010】
まず、カムシャフトWを鋳造する金型1について説明する。
金型1は、二分割式の金型であり、図1には型開きした状態の片方の金型のみが図示してある。この金型1は、同時に二つの鋳造品Fを鋳造するために二つのキャビティ3を有している。各々のキャビティ3に溶湯を注入する給湯口4は、金型1の中央に形成されており、給湯口4と各々のキャビティ3の一端(図1の下端)の間は湯道5が形成されている。また、キャビティ3の他端(図1の上端)には、フック部6と湯上り部7が設けられている。この金型1は、キャビティ3まわりにカムシャフトWのカム部Cに対応して複数の冷却水路8が設けられているが、冷却水路8は必須の構成要素ではない。なお、鋳造品Fは、カムシャフトWと、カムシャフトWをハンドリングするためのフック部6を備えた非製品部分40とから構成される。また、図1に示す金型1の構造は例示であり、この他の任意の構造を有する金型を用いることが可能である。
【0011】
ここで、ワークであるカムシャフトWは、図1に示すようにシャフト軸Aの長手方向に沿って複数のカム部Cや、ジャーナル部Jが配列されている。
本実施の形態で変形を防止するのは、カムシャフトWのシャフト軸Aの熱処理時の変形である。一方で、凝固時にシャフト軸Aが変形したカムシャフトWも、後に詳細を説明する熱処理装置2でカムシャフトWの組織内に残った応力を開放させると共に、その形状を矯正する。
なお、熱処理は、カムシャフトWの焼き戻しと、カム部Cのチル化のために行われる。焼き戻しは、ジャーナル部J及びシャフト軸Aの靭性及び切削性を向上させるためであり、カム部Cのチル化は、耐磨耗性を向上させるためである。
【0012】
次に、前記した金型1により鋳造されたカムシャフトWを熱処理する熱処理装置2の構成について説明する。
図2に示すように、熱処理装置2は、多数のカムシャフトWを一度に処理できる熱処理炉10と、熱処理炉10にカムシャフトWを搬送、搬出する搬送手段であるローラコンベア11、並びに、熱処理炉10の出口側10aに配置され、熱処理後のカムシャフトWのカム部Cを急冷するための冷却装置12とを含んで構成されている。また、多数のカムシャフトWは、矯正手段50を装着可能な熱処理パレット13に載置して処理される。
【0013】
熱処理炉10は、複数の熱処理パレット13に搭載された複数のカムシャフトWを1000℃程度の高温に保持できる炉であり、ガス炉等の公知の炉である。なお、熱処理炉10は、不活性ガス雰囲気又は還元ガス雰囲気において熱処理できる構成を有し、さらに、昇温時や降温時の温度勾配が制御できることが望ましい。
【0014】
ローラコンベア11は、熱処理炉10に熱処理パレット13を搬入する第一のローラコンベア11aと、熱処理後の熱処理パレット13を搬出する第二のローラコンベア11bを有する。また、熱処理炉10内にも図示しないローラ等が設けられており、熱処理炉10内の熱処理パレット13の移動を可能にしている。なお、これらのローラコンベアを一つのローラコンベアとして敷設しても良い。
【0015】
次に、熱処理パレット13について説明する。なお、図3は熱処理パレットの平面図、図4は熱処理パレットの正面図、図5は熱処理パレットの側面図である。
図3から図5に示すように、熱処理パレット13は、ベース21から左右方向に三本、かつ、前後方向に三列の計九本立設する支柱22a1〜22c3と、支柱22a1〜22c3が挿通することで積み重なる載置プレート23a、23b、並びに、載置プレート23a、23bを積み重ねた後に支柱22a1〜22c3に上方から挿通される矯正手段50を有している。なお、支柱22a1〜22c3は、その配列に着目して、前段の三本の支柱を左から22a1、22b1、22c1、後段の三本の支柱を左から22a3、22b3、22c3とし、前段と後段の略中間位置に立設される中段の三本の支柱を左から22a2、22b2、22c2と区別して説明する。
【0016】
図4及び図6(a)、(b)に示すように、載置プレート23aは、支柱22a1が挿通する筒部24と、支柱22b1が挿通する筒部25を連結する板状のプレート26からなる。
筒部24は、プレート26の高さと同一の高さを有する中空の部材であり、筒部25はプレート26の半分の高さを有する。筒部24はプレート26の一端部に、筒部25は、プレート26の他端部の下側に固定されている。さらに、プレート26は、上下に位置を合わせて略V字形状に切り欠けられた切欠部27をそれぞれ二つずつ有し、図4及び図8に示すように載置プレート23aを積み重ねると、下側の載置プレート23aのプレート26の上側に形成されている切欠部27と、上側の載置プレート23aのプレート26の下側に形成されている切欠部27が略菱形形状の開口を形成する。この開口が、カムシャフトWのシャフト軸Aを位置決め把持する把持部41になる。
【0017】
また、図4及び図7(a)、(b)に示すように、載置プレート23bは、支柱22b1が挿通する筒部28と、支柱22c1が挿通する筒部29を連結する板状のプレート30からなる。
筒部28は、プレート30の半分の高さを有する中空の部材である。一方、筒部29はプレート30の高さと同一の高さを有する中空の部材である。筒部28はプレート30の一端部の上側に、筒部29は、プレート30の他端部に固定されている。さらに、プレート30は、上下に位置を合わせて略V字形状に切り欠けられた切欠部27をそれぞれ三つずつ有し、図8に示すように載置プレート23bを積み重ねると、前記と同様にして、切欠部27が略菱形形状の開口を形成し、カムシャフトWのシャフト軸Aを位置決め把持する把持部41になる。
【0018】
なお、載置プレート23a及び載置プレート23bを積み重ねる場合には、載置プレート23aと載置プレート23bは、交互に支柱22a1、22b1、22c1に挿通されるようにする。これにより図4の支柱22b1においては、半分の高さを有する筒部25と筒部28とが交互に並ぶ。
また、図4に示すように、この熱処理パレット13には、前段の支柱22a1〜22c1だけでなく、中段の支柱22a2〜22c2、後段の支柱22a3〜22c3のそれぞれにも載置プレート23a、23bが積み重ねられており、中段における把持部42、後段における把持部43が、それぞれ前段の把持部41と前後に等しい位置に形成される。そして、前後に位置する三つの把持部41、42、43により一つのカムシャフトWが位置決めされて把持される。つまり、カムシャフトWは、その長手方向が熱処理パレット13の移動方向と一致するように位置決めされて把持される。
【0019】
また、載置プレート23a及び載置プレート23bが積み重ねられると、形成される把持部41、42、43は水平方向において等間隔に、図4においては5箇所並ぶ。つまり、載置プレート23a及び載置プレート23bのそれぞれの切欠部27は等しいピッチで形成されており、支柱22b1を挟んで並ぶ載置プレート23aの他端側の切欠部27と、載置プレート23bの一端側の切欠部27も等しいピッチになるように形成されている。
なお、本実施の形態において切欠部27の形状は直角二等辺三角形であり、把持部41、42、43の形状は正方形となる。また、把持部41、42、43がジャーナル部Jを把持する部分の厚さは、プレートの厚さと同じで5〜10mm程度としている。さらに、把持部41、42、43の大きさは、その内接円の半径が、ジャーナル部Jの半径よりも大きくなるように設定されており、各把持部41、42、43とジャーナル部Jとの間には1mmのクリアランスを有する。
【0020】
さらに、図4に示すように矯正手段50は、円筒形状を有する錘部材からなり、カムシャフトWを載置し終えた後に、各支柱22a1〜22c3に合計九個挿通される。矯正手段50は、カムシャフトWを位置決め把持する各載置プレート23a、23bを上側から抑え付けることで、カムシャフトWの変形を防止したり、形状を矯正したりする。
【0021】
なお、本実施の形態において、熱処理パレット12の載置プレート23a、23bを前、中、後の三段に配列し、かつ、一本のカムシャフトWに対して、両端部だけでなく、略中央部においても矯正手段50で押圧するのは、長尺なカムシャフトWの反りを確実に防止するためである。つまり、一本のカムシャフトWの形状を矯正するには、三箇所以上を矯正手段50で押圧することが望ましい。
【0022】
次に冷却装置12について説明する。なお、図9は冷却装置の正面図、図10は冷却装置の側面図、図11(a)、(b)は冷却装置と熱処理パレットの関係を説明する図である。
図2及び図11(a)に示すように、冷却装置12は、熱処理炉10の出口側10aにおいて、第二のローラコンベア11bの上方に位置しており、図示しない公知の昇降機構により昇降自在に配置されている。この冷却装置12は、直方体形状をした本体部31の下面に、加熱後のカムシャフトWのカム部Cにエアーを噴出し、急冷するエアー噴出手段32を備えている。また、図9に示すように本体部31の左右の側面には、エアー噴出手段32にエアーを供給するためのエアー配管33が接続されている。
【0023】
図9の正面図及び図10の側面図に示すようにエアー噴出手段32は、本体部31の下面から垂直下向きに設けられており、下面から鉛直下向きに延設される主管34と、主管34の所定位置から左右方向に水平に突出する短い枝管35とから構成されている。
【0024】
図9に示すように、主管34は、左右方向に等間隔に配置されている。これは、冷却装置12が図11(a)に示す上方位置から、図11(b)に示すように熱処理後の熱処理パレット13に対して下降した際に、隣り合う二つのカムシャフトWの間に、カムシャフトWのシャフト軸Aに直交するよう主管34を挿入するためである。
また、図10に示すように、枝管35は一つの主管34に対して対象な位置に等間隔に設けられている。これは、主管34がカムシャフトWの間に挿入されたとき、枝管35を図12に示すように各載置プレート23a、23bの上下方向の中心位置で、かつ、カムシャフトWのシャフト軸Aに平行に配置するためである。このとき、図13に示すように、上下方向及び左右方向に隣り合う四つの枝管35は、各々を頂点とする四角形の中心にカム部C(シャフト軸Aの回転中心軸)が位置する。
【0025】
さらに、図13に示すように、枝管35の各々には、カム部Cに向けてエアーを噴出するエアー噴出孔36が多数穿設されている。エアー噴出孔36は、一つのカム部Cを取り囲む四つの枝管35の各々からカム部C(シャフト軸Aの回転中心軸)に向けてエアーを噴出する角度に穿設されている。エアー噴出孔36から噴出されたエアーは、所定角度の広がりをもってカム部Cに噴き付けられるため、四つの枝管35から一つのカム部Cに向けて噴き付けられたエアーはカム部Cの全周に対して噴き付けられる。
【0026】
次に、カムシャフトWを鋳造し、熱処理する工程について説明する。
まず、カムシャフトWを鋳造するためには、図1に示す金型1を型締めした状態で、給湯口4から溶湯を注入する。注入された溶湯は湯道5を通り各キャビティ3内に注がれ、金型1の自然冷却及び冷却水の循環によりキャビティ3内で溶湯が凝固し、鋳造品Fが出来上がる。このときの鋳造品Fは、ねずみ鋳鉄であるが、カム部C及びその近傍は冷却水の循環により他の部分よりも冷却されているので凝固速度が速く、硬いチル層が形成される。このチル層はパーライトリッチな組織であり、他の部分は、比較的軟らかいフェライトリッチな組織である。しかし、前記の通りに鋳造時のチル化は、その境界が安定しておらず、この段階ではジャーナル部Jも部分的にチル化している。
【0027】
溶湯が凝固したら、把持装置がフック部6を把持して鋳造品Fを金型1から取り出す。そして、フック部6を含む非製品部分40を切断装置により切断し、残りの製品部分であるカムシャフトWを次工程で熱処理する。
【0028】
次に、熱処理工程に先駆けて、まずカムシャフトWを熱処理パレット13に載置する。
熱処理パレット13は、ベース21から立設する各支柱22a1〜22c3が載置プレート23a、23bを一段だけ挿通した状態で待機している。ここで、図示しない把持手段又は人手により鋳造後のカムシャフトWを載置プレート23a、23bの各切欠部27に一本ずつ載置する。
一段目の載置プレート23a、23bの各切欠部27の全てにカムシャフトWを載置したら、図8に示すように二段目の載置プレート23a、23bを支柱22に挿通させる。このとき二段目の載置プレート23a、23bの下側の切欠部27が、カムシャフトWのシャフト軸Aの上側に当接することでカムシャフトWが位置決めされ、上下の切欠部27により把持される。以降、同様の動作を行いカムシャフトWを載置してから、最後に矯正手段50が各支柱22a1〜22c3に挿通され、装着する。
【0029】
ここで、カムシャフトWのシャフト軸Aが鋳造工程の凝固時に既に変形しており、かつ、その変形量が把持部41〜43のクリアランス量より大きい場合は、そのカムシャフトWの下側の載置プレート23a(23b)と、上側の載置プレート23a(23b)との間に図示しない隙間が発生する。しかし、この段階では、隙間を有したままで載置プレート23a(23b)の上から矯正手段50を装着し、熱処理炉10に搬入される。
【0030】
カムシャフトWの載置が完了した熱処理パレット13は、図2の第一のローラコンベアにより熱処理炉10内に搬入される。熱処理炉10の入口において、熱処理パレット13は、熱処理炉10内に搬入され、すでに熱処理炉10内にある加熱された熱処理パレット13が押し出される。
【0031】
そして、新しい熱処理パレット13が搬入された熱処理炉10で、例えば図14に示すタイムチャートに従って、カムシャフトWの焼き戻しを行う。
この場合の焼き戻しは、約30分かけてカムシャフトWの温度を約930℃まで昇温(TU)した後、この温度で30分保持する(TS)ことにより行われる。これによりカムシャフトWの組成は、オーステナイト化する。
そして、保持時間が終了したら、カムシャフトWを熱処理パレット13ごと熱処理炉10から搬出する。
【0032】
熱処理炉10から搬出された熱処理パレット13は、不図示のストッパにより停止する。そして、熱処理パレット13が停止したら、上方位置で待機していた冷却装置12の本体部31が下降して、図12に示すように、水平方向に隣り合うカムシャフトWの間に主管34を挿入する。このとき主管34に配設されている枝管35は、上下方向においてカムシャフトWの間に、かつ、枝管35のエアー噴出孔36が直近位置にあるカム部Cに向くように位置する(図12、図13参照)。
【0033】
冷却装置12の本体部31が下降し、主管34及び枝管35が所定位置に達したら、図示しないエアー供給源からエアー配管33を通じてエアーが供給され、枝管35のエアー噴出孔36からエアーが各カムシャフトWの多数のカム部Cの全周に渡って噴き出けられる(図13参照)。一つのカム部Cに対して四つの枝管からエアーが、その吹き付けられる。これによりカム部Cは、図14のTCに示すように500℃程度まで急冷され、その組成はパーライトリッチになる。
一方、載置プレートにより隔離され、エアーが噴き付けられない端部のジャーナル部Jは、図14の破線に示すように自然冷却され(TN)、その組織はフェライトリッチになる。一方、中央のジャーナル部Jやシャフト軸Aは、載置プレート23a、23bで隔離されていないが、エアーが直接噴き付けられないので、ジャーナル部Jとほぼ同様の温度降下TNを示し、その組織はフェライトリッチになる。これは、エアーは冷却水に比べて冷却可能な範囲が狭く、エアーが一定流速以上で直接噴き付けられた部分しか急冷されないからである。
【0034】
エアーの噴き付けが終了したら、冷却装置12の本体部が上方位置まで上昇し、ストッパが解除されるので、熱処理パレット13は第二のローラコンベア11bにより搬送され、次工程、例えば精度出しのための切削工程に送られる。
以降、未熱処理のカムシャフトWを搭載した熱処理パレット13が搬送されるたびに前記の熱処理を繰り返し、連続的に多数のカムシャフトWのカム部Cのチル化、ジャーナル部J等の焼き戻しを行う。
【0035】
ここで、熱処理炉10での加熱(TU)及び保持(TS)の過程で、カムシャフトWに内在する内部歪が開放された場合は、カムシャフトWは変形しようとする力、例えばカムシャフトWの両端又は一方の端部、若しくは、中央部分に、上方に持ち上がろうとする力が働く。しかし、カムシャフトWを把持する載置プレート23a、23bは、矯正手段50により下方に向けて抑え付けられているので動かない。従って、カムシャフトWの変形量が、把持部41〜43とカムシャフトWのジャーナル部Jのクリアランス量よりも大きくなることはない。
また、カムシャフトWが鋳造工程の凝固時に変形していた場合には、加熱(TU)及び保持(TS)の過程でカムシャフトWが軟化したときに、矯正手段50の荷重により、カムシャフトWの変形が把持部41〜43とカムシャフトWのジャーナル部Jのクリアランス量以下に矯正される。
さらに、昇温(TU)から急冷(TC)を含む自然冷却(TN)の間に、場所ごとの温度差等によりカムシャフトWに変形しようとする力が発生したとしても、矯正手段50は常にカムシャフトWの変形を抑える働きをするので、カムシャフトWの変形量が把持部41〜43のクリアランス量よりも大きくなることはない。
【0036】
このように、鋳造時に変形したり、内部歪を有するカムシャフトWであっても、矯正しながら熱処理することで、カムシャフトWの変形を基準値内に抑えることができ、不良率を低減することができる。
また、カムシャフトWのように、熱処理時の部分ごとの温度差が発生しやすい形状を有するワークであっても、温度差に起因して発生する力を効果的に打ち消すことができる。
さらに、切欠部27の形状や大きさを変えることで、カムシャフトWの変形許容量を簡単に制御することができる。また、変形許容量が方向により異なるワークの場合は、方向ごとにクリアランス量が異なるような形状を有する切欠部とすることで、変形方向ごとの変形許容量を制御することができる。
【0037】
次に、本発明の第二の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、第一の実施の形態と同様な構成要素については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図15に示すように本実施の形態は、熱処理炉10により加熱されたカムシャフトWを、選択的に冷却して部分的にチル化する際に、矯正手段であるストッパ62a、62bを備えた冷却装置61を用いることで、冷却と同時にカムシャフトWの変形を矯正するものである。
【0038】
図15及び図16に示すように冷却装置61は、エアー配管33が接続された本体部31を有し、本体部31の下面には、主管34と枝管35からなるエアー噴出手段32、並びに、熱処理パレット13の載置プレート23a、23bを押圧するストッパ62a、62bが配設されている。
【0039】
冷却装置61の底面図である図17に示すように、ストッパ62aは、熱処理パレット13の進行方向に沿って三つ配列され、この位置において、図18及び図19に示す熱処理パレット13の短い方の載置プレート23aの左右方向の中心位置を押圧する。
一方、図17に示すように、ストッパ62bは、熱処理パレット13の進行方向に沿って三つずつ二列に配列され、この位置において、図18及び図19に示す熱処理パレット13の長い方の載置プレート23bを左右方向に三分割する位置を押圧する。
このように、ストッパ62a、62bが、それぞれの載置プレート23a、23bに形成されるそれぞれの把持部41〜43を押圧することで、載置プレート23a、23bを効率良く、かつ、確実に抑え付けて、カムシャフトWを矯正する。
【0040】
本実施の形態において、熱処理パレット12の載置プレート23a、23bを前、中、後の三段に配列し、かつ、一つのカムシャフトWに対して、両端部だけでなく、略中央部においてもストッパ62a、62bで押圧するのは、カムシャフトWの反りを確実に防止するためである。つまり、押圧箇所は、一つのカムシャフトWに対して三箇所以上であることが望ましい。
【0041】
図20(a)に示すように、各ストッパ62a、62bは、本体部31に固定され、下端部に開口を備えた外筒63に、搭載プレート23a、23bに当接する当接部64を備えたロッド65が挿入され、ロッド65がスプリング等の弾性部材66により下側に付勢された構成を有している。なお、符号67は、弾性部材66からの押圧力を確実に伝達するためにロッド65に形成された拡径部である。
【0042】
なお、熱処理パレット13は、第一の実施の形態における矯正手段50を有していない他は同様の構成であるので、その説明を省略する。また、熱処理パレット13に位置決めされて、載置されるカムシャフトWの配列、及び、手順も第一の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
【0043】
次に、本実施の形態における熱処理について説明する。
まず、図1に示す金型1を用いて鋳造されたカムシャフトWは、第一の実施の形態と同様にして熱処理パレット13に位置決め、載置され、熱処理炉10において、昇温し、保持される(図14のTU及びTS参照)。このとき、カムシャフトWが、内部歪の緩和等により変形すると、その変形量に応じて、載置プレート23aどうし、又は、載置プレート23bどうしの間に隙間が生じる。
【0044】
この状態で保持時間が終了し、熱処理炉10から搬出された熱処理パレット13に対して、冷却装置61が上側位置から図20に示す下側位置まで降下し、隣り合うカムシャフトWの間にエアー噴出手段32が挿入される。
このとき、冷却装置61が下側位置まで降下する前に、ストッパ62a、62bのそれぞれの当接部64が載置プレート23a、23bに当接する。従って、冷却装置61が下側位置まで降下したときには、図19(b)に示すように載置プレート23a、23bに押されて弾性部材66が所定量だけ圧縮される。弾性部材66が圧縮されると、弾性部材66の反力によりロッド65が下方に押圧されるので、結果として、載置プレート23a、23bは、所定の力で下側に抑え付けられる。つまり、ストッパ62aは、カムシャフトWの変形により形成されていた載置プレート23aどうしの隙間を無くすように載置プレート23aを押圧し、カムシャフトWの形状を矯正する。同様に、ストッパ62bは、カムシャフトWの変形により形成されていた載置プレート23bどうしの隙間を無くすように載置プレート23bを押圧し、加熱により軟化しているカムシャフトWの形状を矯正する。これにより、カムシャフトWは、載置プレート23a、23bの把持部41とカムシャフトWのジャーナル部Jのクリアランス量以内の変形量に矯正される。
【0045】
また、ストッパ62a、62bは、エアー噴出手段32からカム部Cの全周に対してエアーを噴き付けて急冷し、カム部Cのみをチル化する間も載置プレート23a、23bを押圧し続けるので、カムシャフトWに部分ごとの温度差に起因する力が発生しても変形を防止することができる。
そして、エアー噴き付けによるカム部Cのチル化が終了したら、冷却装置61が上昇し、熱処理パレット12がローラコンベア11bにより搬送され、矯正されたカムシャフトWが次工程に送られる。
【0046】
このように、鋳造時に変形したり、内部歪を有するカムシャフトWであっても、冷却時に矯正することで、カムシャフトWの変形を基準値内に抑えることができ、不良率を低減することができる。
また、カムシャフトWのように熱処理時の温度差が発生しやすい形状を有するワークであっても、温度差に起因して発生する力を効果的に打ち消すことができる。
【0047】
なお、本発明は前記の実施の形態に限定されずに広く応用することが可能である。例えば、第一の実施の形態の矯正手段50と、第二の実施の形態のストッパ60a、60bを併用すると、さらに確実にカムシャフトWを矯正できる。
また、矯正手段50、ストッパ60a、60bの数や配列は、ワークの形状、本数により最適な数や配列を設定することができる。ここで、各実施の形態においては、一つのカムシャフトWに対して三箇所以上で押圧することが望ましいとしたが、例えば、長さが短いワークや、ワークの一端、両端、又は、中間部分において、ワークを挟持する載置プレート23a(23b)どうしを固定し、この部分のワークWの移動を防止する場合は、押圧箇所を一箇所又は二箇所にすることもできる。
【0048】
さらに、このような熱処理を施すワークは、カムシャフトWに限定されずに、鋳造、鍛造、その他の製法により製造されたクランクシャフトや、農機具、工具、ライナ等、任意の製品とすることができる。具体的には、クランクシャフトであれば、ピン部やジャーナル部、シリンダライナの摩耗しやすいピストンの上死点における一番下のリング溝であるオイルリング溝から上側の部分がチル化される部分である。
そして、熱処理は、各実施の形態において例示したチル化のための熱処理に限定されずに、任意の熱処理とすることができる。また、ワークを急冷する場合の冷却装置は、冷却装置12、61に限定されずに、ワークを水冷する冷却装置、ワークの全体を急冷させる冷却装置等、任意の冷却装置及び冷媒を用いることができる。
【0049】
さらに、第一の実施の形態の矯正手段50は、最上段の載置プレート23a、23bの各切欠部27に架け渡されるようにして配置される棒状の錘部材であっても良し、最上段の載置プレート23a、23bのプレート26、30に上側から嵌合する略コ字上の錘部材にすることもできる。そして、最上段の載置プレート23a、23bを他の載置プレート23a、23bよりも重い材料で製造し、このような載置プレート23a、23bを矯正手段50として用いることもできる。
一方、第二の実施の形態のストッパ62a、62bは、当接部材64を筒状にし、支柱22a1〜22c3を挿通させた載置プレート23a、23bの筒状部材24、25、28、29を下向きに押圧するように配置しても良い。
【0050】
また、熱処理炉10内で昇降可能な部材を設け、この部材に第二の実施の形態で示したストッパ62a、62bを配列することで、ワークの加熱(保温も含む)時にのみワークの形状の矯正を行うことも可能である。冷却装置12による急冷が必要でない熱処理を行う場合であっても、ワークの形状の矯正を行うことができる。
【0051】
【発明の効果】
本発明は、ワークの加熱時、及び/又は、冷却時にワークを把持する載置プレートを押圧することで、ワークの内部歪が熱処理時に開放されて変形したり、鋳造時等に変形してしまったワークの形状を矯正する熱処理方法又は熱処理装置としたので、カムシャフトWの変形を基準値内に抑えることができ、不良率を低減することができる。また、熱処理時のワークに発生する温度差により発生する力を効果的に打ち消すことができる。
ここで、ワークを搬送するパレット、及び/又は、加熱後のワークを急冷する冷却装置に矯正する手段を設けると簡単な構成で確実にワークの形状を矯正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のカムシャフトを鋳造するための金型を示した図である。
【図2】本実施の形態の熱処理装置の一部破断平面図である。
【図3】本実施の形態の熱処理パレットの平面図である。
【図4】図3のX−X線断面図である。
【図5】図3のY−Y線断面図である。
【図6】載置プレートの(a)正面図、(b)平面図である。
【図7】載置プレートの(a)正面図、(b)平面図である。
【図8】熱処理プレートにカムシャフトを載置する手順を説明する説明図である。
【図9】冷却装置の正面図である。
【図10】冷却装置の側面図である。
【図11】冷却装置が(a)上方位置にある場合、(b)下方位置にある場合をそれぞれ示す側面図である。
【図12】冷却装置が下方位置にある場合を示す正面図である。
【図13】エアー噴出孔からエアーがカム部に噴き付けられた状態を説明する説明図である。
【図14】熱処理におけるタイムチャートである。
【図15】本発明の実施の形態における矯正手段であるストッパを備えた冷却装置の正面図である。
【図16】ストッパを備えた冷却装置の側面図である。
【図17】ストッパを備えた冷却装置の底面図である。
【図18】ストッパが熱処理パレットを押圧する位置を示す図である。
【図19】ストッパが熱処理パレットを押圧した状態を示す正面図である。
【図20】ストッパの弾性部材が(a)伸長した状態、(b)収縮した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
2 熱処理装置
10 熱処理炉
12 冷却装置
13 熱処理パレット (パレット)
22a1〜22c3 支柱
23a、23b 載置プレート
24、25、28、29 筒部
27 切欠部
31 本体部
32 エアー噴出手段
41、42、43 把持部
50 矯正手段
62a、62b ストッパ (矯正手段)
66 弾性部材
W カムシャフト (ワーク)
C カム部
J ジャーナル部
A シャフト軸
Claims (5)
- 熱処理を施す長尺なシャフトからなるワークを配列して搬送するためのパレットと、前記ワークを加熱する熱処理炉と、加熱した前記ワークを冷却する冷却装置を含んで構成される熱処理装置であって、
前記パレットは、上下方向に積まれることで前記ワークを把持する把持部を形成する載置プレートを備え、
前記載置プレートは、前記ワークの一方の端部を把持する載置プレートと、他方の端部を把持する載置プレートと、前記ワークの中央部を把持する載置プレートと、がそれぞれ間隙を設けて配列され、
前記間隙に前記冷却装置を進退自在に配設し、
前記パレットに配列された前記ワークを加熱及び/又は冷却しながら、前記把持部に荷重をかけて前記ワークの形状を矯正する矯正手段を備えることを特徴とする熱処理装置。 - 前記載置プレートは、それぞれ上下方向に積まれる下側の載置プレートと上側の載置プレートとを有し、
前記把持部は、前記下側の載置プレートの上側に形成されたV字形状の切欠部と、前記上側の載置プレートの下側に形成された逆V字形状の切欠部と、を合わせた菱形形状の開口を形成していることを特徴とする請求項1に記載の熱処理装置。 - 前記パレットは、前記ワークを把持する把持部を形成する載置プレートに上下方向に挿通させる支柱を備え、前記矯正手段は、前記載置プレートに挿通した後の前記支柱に挿通される錘部材であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の熱処理装置。
- 前記矯正手段は、前記冷却装置に前記載置プレートに向けて弾性部材で付勢される当接部材を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の熱処理装置。
- 長尺のシャフトからなるワークを把持する把持部が形成された載置プレートを備えたパレットに、前記ワークを位置決めして載置し、前記パレットに載置された前記ワークを熱処理炉に搬入し加熱してから冷却装置により冷却する熱処理方法において、
前記載置プレートは、前記ワークの一方の端部を把持する載置プレートと、他方の端部を把持する載置プレートと、前記ワークの中央部を把持する載置プレートと、がそれぞれ間隙を設けて配列され、
前記間隙に前記冷却装置を進退自在に配設して前記ワークを冷却可能に構成し、
前記ワークの加熱時及び/又は冷却時に前記ワークの把持部に荷重をかけて、加熱により軟化した前記ワークの形状を矯正することを特徴とする熱処理方法。
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