JP2002294330A - 熱処理に用いられるパレット及び熱処理装置並びに熱処理方法 - Google Patents

熱処理に用いられるパレット及び熱処理装置並びに熱処理方法

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武 玉渕
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークの変形を防止しつつ、ワークに熱処理
を施すことを目的とする。 【解決手段】 多数のワークWが位置決めして載置され
るパレット13には、複数の載置プレート23a、23
bが支柱22a1〜22c3に挿通されるようにして積
み重ねられる。さらに、全ての載置プレート23a、2
3bが挿通された後に、支柱22a1〜22c3の各々
に錘部材である矯正手段50を装着し、矯正手段50で
各載置プレート23a、23bを下方に抑え付けること
で変形したワークWの形状を矯正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱処理方法及びそ
れに用いられる熱処理装置、並びに、これに好適なパレ
ットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋳造品であるワークの熱処理を施す方法
の従来例としては、特開平5−156346号公報に記
載されたカムシャフトの加熱方法がある。このカムシャ
フトの加熱方法は、カムシャフトの両端部を受け金具に
載置し、この両端部に加圧電極から電流を流すことで加
熱するものである。ここで、カムシャフトは、カム部や
ジャーナル部を有するため長軸方向の断面積は一定でな
いため一度の通電ではカムシャフト全体の温度を均一化
することができない。従って、加熱と放熱による冷却を
二回ずつ交互に行い、カムシャフトの温度の均一化を図
っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カムシ
ャフトは、その内部に鋳造工程における凝固時に内部歪
が蓄積されることがあり、このような場合に、カムシャ
フトの両端部のみを支持して通電し、加熱すると、内部
歪が開放されてカムシャフトが曲がって変形することが
あった。また、カムシャフトのような複雑な形状を有す
るワークは、加熱過程、冷却過程において部分ごとの温
度差が大きくなると、熱膨張による変形量の違いにより
全体の形状が歪んで変形する可能性もある。さらに、ワ
ークは凝固時に変形することもあり、この変形量が許容
範囲を越えた場合には規格外品として廃棄処分されてし
まっていた。従って、本発明は、ワークの変形を防止し
つつ、ワークに熱処理を施すことを目的とする。また、
変形したワークの形状を矯正しつつ、熱処理を施すこと
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決する本
発明の請求項1に係る発明は、熱処理を施すワークを配
列して搬送するためのパレットであって、上下方向に積
まれることでワークを把持する把持部を形成する載置プ
レートを備え、載置プレートは、ワークを三箇所以上で
把持するように配列されると共に、載置プレートに荷重
をかけて、ワークの形状を矯正する矯正手段を備える熱
処理に用いられるパレットとした。このパレットは、ワ
ークを三箇所以上で位置決めして、把持すると共に、矯
正手段が各把持部に荷重をかけることで、ワークの変形
を防止したり、ワークの形状を矯正したりするものであ
る。
【0005】また、本発明の請求項2に係る発明は、三
箇所以上で前記ワークを把持し、搬送するためのパレッ
トと、ワークを加熱する熱処理炉と、加熱したワークを
冷却する冷却装置を含んで構成される熱処理装置であっ
て、パレットに配列されたワークを加熱及び/又は冷却
しながら、把持部に荷重をかけてワークの形状を矯正す
る矯正手段を備える熱処理装置とした。この熱処理装置
は、ワークの加熱時により軟化したワークに矯正手段に
より荷重をかけて、ワークの熱処理時にワークの変形を
防止したり、ワークの形状を矯正したりするものであ
る。
【0006】さらに、本発明の請求項3に係る発明は、
請求項2に記載の熱処理装置において、パレットは、ワ
ークを把持する把持部を形成する載置プレートに上下方
向に挿通させる支柱を備え、矯正手段は、載置プレート
に挿通した後の支柱に挿通される錘部材であることとし
た。この熱処理装置は、パレットが矯正手段を有し、簡
単な構成で、ワークの加熱時や、冷却時にワークの形状
を矯正するものである。
【0007】そして、本発明の請求項4に係る発明は、
請求項2に記載の熱処理装置において、矯正手段は、冷
却装置に載置プレートに向けて弾性部材で付勢される当
接部材を備えることとした。この熱処理装置は、少なく
とも冷却装置が矯正手段を有し、簡単な構成で、ワーク
の冷却時にワークの形状を矯正するものである。
【0008】また、本発明の請求項5に係る発明は、ワ
ークを把持する把持部を形成するパレットに、ワークを
位置決めして載置し、パレットに載置されたワークを熱
処理炉に搬入し加熱してから冷却する熱処理方法におい
て、ワークの加熱時及び/又は冷却時にワークの把持部
に荷重をかけて、加熱により軟化したワークの形状を矯
正する熱処理方法とした。このような熱処理方法は、ワ
ークの加熱時、及び/又は、冷却時にワークを把持する
把持部に荷重をかけることで、ワークの内部歪が熱処理
時に開放されて変形したり、鋳造時等に変形してしまっ
たワークの形状を矯正するものである。なお、冷却時の
みの矯正であっても、ワークが比較的高温で軟化してい
れば、加熱時の矯正と同様な効果を得ることができる。
そして、冷却時の矯正は、熱処理炉とは機能的に別体の
手段により行われる。また、加熱時とは、保温時も含む
ものとし、加熱時のみに矯正する場合としては熱処理炉
に矯正手段を有する場合が想定される。さらに、加熱時
及び冷却時に矯正する場合としては、ワークを搬送する
手段が矯正手段を有する場合である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。本実施の形態は、図1
に示す金型1で鋳造されたワークであるカムシャフトW
を図2に示す熱処理装置2で熱処理し、その一部をチル
化する際に、カムシャフトWを載置する熱処理パレット
13に装着した矯正手段50でカムシャフトWの変形を
防止するものである。
【0010】まず、カムシャフトWを鋳造する金型1に
ついて説明する。金型1は、二分割式の金型であり、図
1には型開きした状態の片方の金型のみが図示してあ
る。この金型1は、同時に二つの鋳造品Fを鋳造するた
めに二つのキャビティ3を有している。各々のキャビテ
ィ3に溶湯を注入する給湯口4は、金型1の中央に形成
されており、給湯口4と各々のキャビティ3の一端(図
1の下端)の間は湯道5が形成されている。また、キャ
ビティ3の他端(図1の上端)には、フック部6と湯上
り部7が設けられている。この金型1は、キャビティ3
まわりにカムシャフトWのカム部Cに対応して複数の冷
却水路8が設けられているが、冷却水路8は必須の構成
要素ではない。なお、鋳造品Fは、カムシャフトWと、
カムシャフトWをハンドリングするためのフック部6を
備えた非製品部分40とから構成される。また、図1に
示す金型1の構造は例示であり、この他の任意の構造を
有する金型を用いることが可能である。
【0011】ここで、ワークであるカムシャフトWは、
図1に示すようにシャフト軸Aの長手方向に沿って複数
のカム部Cや、ジャーナル部Jが配列されている。本実
施の形態で変形を防止するのは、カムシャフトWのシャ
フト軸Aの熱処理時の変形である。一方で、凝固時にシ
ャフト軸Aが変形したカムシャフトWも、後に詳細を説
明する熱処理装置2でカムシャフトWの組織内に残った
応力を開放させると共に、その形状を矯正する。なお、
熱処理は、カムシャフトWの焼き戻しと、カム部Cのチ
ル化のために行われる。焼き戻しは、ジャーナル部J及
びシャフト軸Aの靭性及び切削性を向上させるためであ
り、カム部Cのチル化は、耐磨耗性を向上させるためで
ある。
【0012】次に、前記した金型1により鋳造されたカ
ムシャフトWを熱処理する熱処理装置2の構成について
説明する。図2に示すように、熱処理装置2は、多数の
カムシャフトWを一度に処理できる熱処理炉10と、熱
処理炉10にカムシャフトWを搬送、搬出する搬送手段
であるローラコンベア11、並びに、熱処理炉10の出
口側10aに配置され、熱処理後のカムシャフトWのカ
ム部Cを急冷するための冷却装置12とを含んで構成さ
れている。また、多数のカムシャフトWは、矯正手段5
0を装着可能な熱処理パレット13に載置して処理され
る。
【0013】熱処理炉10は、複数の熱処理パレット1
3に搭載された複数のカムシャフトWを1000℃程度
の高温に保持できる炉であり、ガス炉等の公知の炉であ
る。なお、熱処理炉10は、不活性ガス雰囲気又は還元
ガス雰囲気において熱処理できる構成を有し、さらに、
昇温時や降温時の温度勾配が制御できることが望まし
い。
【0014】ローラコンベア11は、熱処理炉10に熱
処理パレット13を搬入する第一のローラコンベア11
aと、熱処理後の熱処理パレット13を搬出する第二の
ローラコンベア11bを有する。また、熱処理炉10内
にも図示しないローラ等が設けられており、熱処理炉1
0内の熱処理パレット13の移動を可能にしている。な
お、これらのローラコンベアを一つのローラコンベアと
して敷設しても良い。
【0015】次に、熱処理パレット13について説明す
る。なお、図3は熱処理パレットの平面図、図4は熱処
理パレットの正面図、図5は熱処理パレットの側面図で
ある。図3から図5に示すように、熱処理パレット13
は、ベース21から左右方向に三本、かつ、前後方向に
三列の計九本立設する支柱22a1〜22c3と、支柱
22a1〜22c3が挿通することで積み重なる載置プ
レート23a、23b、並びに、載置プレート23a、
23bを積み重ねた後に支柱22a1〜22c3に上方
から挿通される矯正手段50を有している。なお、支柱
22a1〜22c3は、その配列に着目して、前段の三
本の支柱を左から22a1、22b1、22c1、後段
の三本の支柱を左から22a3、22b3、22c3と
し、前段と後段の略中間位置に立設される中段の三本の
支柱を左から22a2、22b2、22c2と区別して
説明する。
【0016】図4及び図6(a)、(b)に示すよう
に、載置プレート23aは、支柱22a1が挿通する筒
部24と、支柱22b1が挿通する筒部25を連結する
板状のプレート26からなる。筒部24は、プレート2
6の高さと同一の高さを有する中空の部材であり、筒部
25はプレート26の半分の高さを有する。筒部24は
プレート26の一端部に、筒部25は、プレート26の
他端部の下側に固定されている。さらに、プレート26
は、上下に位置を合わせて略V字形状に切り欠けられた
切欠部27をそれぞれ二つずつ有し、図4及び図8に示
すように載置プレート23aを積み重ねると、下側の載
置プレート23aのプレート26の上側に形成されてい
る切欠部27と、上側の載置プレート23aのプレート
26の下側に形成されている切欠部27が略菱形形状の
開口を形成する。この開口が、カムシャフトWのシャフ
ト軸Aを位置決め把持する把持部41になる。
【0017】また、図4及び図7(a)、(b)に示す
ように、載置プレート23bは、支柱22b1が挿通す
る筒部28と、支柱22c1が挿通する筒部29を連結
する板状のプレート30からなる。筒部28は、プレー
ト30の半分の高さを有する中空の部材である。一方、
筒部29はプレート30の高さと同一の高さを有する中
空の部材である。筒部28はプレート30の一端部の上
側に、筒部29は、プレート30の他端部に固定されて
いる。さらに、プレート30は、上下に位置を合わせて
略V字形状に切り欠けられた切欠部27をそれぞれ三つ
ずつ有し、図8に示すように載置プレート23bを積み
重ねると、前記と同様にして、切欠部27が略菱形形状
の開口を形成し、カムシャフトWのシャフト軸Aを位置
決め把持する把持部41になる。
【0018】なお、搭載プレート23a及び搭載プレー
ト23bを積み重ねる場合には、搭載プレート23aと
搭載プレート23bは、交互に支柱22a1、22b
1、22c1に挿通されるようにする。これにより図4
の支柱22b1においては、半分の高さを有する筒部2
5と筒部28とが交互に並ぶ。また、図4に示すよう
に、この熱処理パレット13には、前段の支柱22a1
〜22c1だけでなく、中段の支柱22a2〜22c
2、後段の支柱22a3〜22c3のそれぞれにも載置
プレート23a、23bが積み重ねられており、中段に
おける把持部42、後段における把持部43が、それぞ
れ前段の把持部41と前後に等しい位置に形成される。
そして、前後に位置する三つの把持部41、42、43
により一つのカムシャフトWが位置決めされて把持され
る。つまり、カムシャフトWは、その長手方向が熱処理
パレット13の移動方向と一致するように位置決めされ
て把持される。
【0019】また、搭載プレート23a及び搭載プレー
ト23bが積み重ねられると、形成される把持部41、
42、43は水平方向において等間隔に、図4において
は5箇所並ぶ。つまり、搭載プレート23a及び搭載プ
レート23bのそれぞれの切欠部27は等しいピッチで
形成されており、支柱22b1を挟んで並ぶ搭載プレー
ト23aの他端側の切欠部27と、搭載プレート23b
の一端側の切欠部27も等しいピッチになるように形成
されている。なお、本実施の形態において切欠部27の
形状は直角二等辺三角形であり、把持部41、42、4
3の形状は正方形となる。また、把持部41、42、4
3がジャーナル部Jを把持する部分の厚さは、プレート
の厚さと同じで5〜10mm程度としている。さらに、
把持部41、42、43の大きさは、その内接円の半径
が、ジャーナル部Jの半径よりも大きくなるように設定
されており、各把持部41、42、43とジャーナル部
Jとの間には1mmのクリアランスを有する。
【0020】さらに、図4に示すように矯正手段50
は、円筒形状を有する錘部材からなり、カムシャフトW
を載置し終えた後に、各支柱22a1〜22c3に合計
九個挿通される。矯正手段50は、カムシャフトWを位
置決め把持する各載置プレート23a、23bを上側か
ら抑え付けることで、カムシャフトWの変形を防止した
り、形状を矯正したりする。
【0021】なお、本実施の形態において、熱処理パレ
ット12の載置プレート23a、23bを前、中、後の
三段に配列し、かつ、一本のカムシャフトWに対して、
両端部だけでなく、略中央部においても矯正手段50で
押圧するのは、長尺なカムシャフトWの反りを確実に防
止するためである。つまり、一本のカムシャフトWの形
状を矯正するには、三箇所以上を矯正手段50で押圧す
ることが望ましい。
【0022】次に冷却装置12について説明する。な
お、図9は冷却装置の正面図、図10は冷却装置の側面
図、図11(a)、(b)は冷却装置と熱処理パレット
の関係を説明する図である。図2及び図11(a)に示
すように、冷却装置12は、熱処理炉10の出口側10
aにおいて、第二のローラコンベア11bの上方に位置
しており、図示しない公知の昇降機構により昇降自在に
配置されている。この冷却装置12は、直方体形状をし
た本体部31の下面に、加熱後のカムシャフトWのカム
部Cにエアーを噴出し、急冷するエアー噴出手段32を
備えている。また、図9に示すように本体部31の左右
の側面には、エアー噴出手段32にエアーを供給するた
めのエアー配管33が接続されている。
【0023】図9の正面図及び図10の側面図に示すよ
うにエアー噴出手段32は、本体部31の下面から垂直
下向きに設けられており、下面から鉛直下向きに延設さ
れる主管34と、主管34の所定位置から左右方向に水
平に突出する短い枝管35とから構成されている。
【0024】図9に示すように、主管34は、左右方向
に等間隔に配置されている。これは、冷却装置12が図
11(a)に示す上方位置から、図11(b)に示すよ
うに熱処理後の熱処理パレット13に対して下降した際
に、隣り合う二つのカムシャフトWの間に、カムシャフ
トWのシャフト軸Aに直交するよう主管34を挿入する
ためである。また、図10に示すように、枝管35は一
つの主管34に対して対象な位置に等間隔に設けられて
いる。これは、主管34がカムシャフトWの間に挿入さ
れたとき、枝管35を図12に示すように各載置プレー
ト23a、23bの上下方向の中心位置で、かつ、カム
シャフトWのシャフト軸Aに平行に配置するためであ
る。このとき、図13に示すように、上下方向及び左右
方向に隣り合う四つの枝管35は、各々を頂点とする四
角形の中心にカム部C(シャフト軸Aの回転中心軸)が
位置する。
【0025】さらに、図13に示すように、枝管35の
各々には、カム部Cに向けてエアーを噴出するエアー噴
出孔36が多数穿設されている。エアー噴出孔36は、
一つのカム部Cを取り囲む四つの枝管35の各々からカ
ム部C(シャフト軸Aの回転中心軸)に向けてエアーを
噴出する角度に穿設されている。エアー噴出孔36から
噴出されたエアーは、所定角度の広がりをもってカム部
Cに噴き付けられるため、四つの枝管35から一つのカ
ム部Cに向けて噴き付けられたエアーはカム部Cの全周
に対して噴き付けられる。
【0026】次に、カムシャフトWを鋳造し、熱処理す
る工程について説明する。まず、カムシャフトWを鋳造
するためには、図1に示す金型1を型締めした状態で、
給湯口4から溶湯を注入する。注入された溶湯は湯道5
を通り各キャビティ3内に注がれ、金型1の自然冷却及
び冷却水の循環によりキャビティ3内で溶湯が凝固し、
鋳造品Fが出来上がる。このときの鋳造品Fは、ねずみ
鋳鉄であるが、カム部C及びその近傍は冷却水の循環に
より他の部分よりも冷却されているので凝固速度が速
く、硬いチル層が形成される。このチル層はパーライト
リッチな組織であり、他の部分は、比較的軟らかいフェ
ライトリッチな組織である。しかし、前記の通りに鋳造
時のチル化は、その境界が安定しておらず、この段階で
はジャーナル部Jも部分的にチル化している。
【0027】溶湯が凝固したら、把持装置がフック部6
を把持して鋳造品Fを金型1から取り出す。そして、フ
ック部6を含む非製品部分40を切断装置により切断
し、残りの製品部分であるカムシャフトWを次工程で熱
処理する。
【0028】次に、熱処理工程に先駆けて、まずカムシ
ャフトWを熱処理パレット13に載置する。熱処理パレ
ット13は、ベース21から立設する各支柱22a1〜
22c3が載置プレート23a、23bを一段だけ挿通
した状態で待機している。ここで、図示しない把持手段
又は人手により鋳造後のカムシャフトWを載置プレート
23a、23bの各切欠部27に一本ずつ載置する。一
段目の載置プレート23a、23bの各切欠部27の全
てにカムシャフトWを載置したら、図8に示すように二
段目の載置プレート23a、23bを支柱22に挿通さ
せる。このとき二段目の載置プレート23a、23bの
下側の切欠部27が、カムシャフトWのシャフト軸Aの
上側に当接することでカムシャフトWが位置決めされ、
上下の切欠部27により把持される。以降、同様の動作
を行いカムシャフトWを載置してから、最後に矯正手段
50が各支柱22a1〜22c3に挿通され、装着す
る。
【0029】ここで、カムシャフトWのシャフト軸Aが
鋳造工程の凝固時に既に変形しており、かつ、その変形
量が把持部41〜43のクリアランス量より大きい場合
は、そのカムシャフトWの下側の載置プレート23a
(23b)と、上側の載置プレート23a(23b)と
の間に図示しない隙間が発生する。しかし、この段階で
は、隙間を有したままで載置プレート23a(23b)
の上から矯正手段50を装着し、熱処理炉10に搬入さ
れる。
【0030】カムシャフトWの載置が完了した熱処理パ
レット13は、図2の第一のローラコンベアにより熱処
理炉10内に搬入される。熱処理炉10の入口におい
て、熱処理パレット13は、熱処理炉10内に搬入さ
れ、すでに熱処理炉10内にある加熱された熱処理パレ
ット13が押し出される。
【0031】そして、新しい熱処理パレット13が搬入
された熱処理炉10で、例えば図14に示すタイムチャ
ートに従って、カムシャフトWの焼き戻しを行う。この
場合の焼き戻しは、約30分かけてカムシャフトWの温
度を約930℃まで昇温(TU)した後、この温度で3
0分保持する(TS)ことにより行われる。これにより
カムシャフトWの組成は、オーステナイト化する。そし
て、保持時間が終了したら、カムシャフトWを熱処理パ
レット13ごと熱処理炉10から搬出する。
【0032】熱処理炉10から搬出された熱処理パレッ
ト13は、不図示のストッパにより停止する。そして、
熱処理パレット13が停止したら、上方位置で待機して
いた冷却装置12の本体部31が下降して、図12に示
すように、水平方向に隣り合うカムシャフトWの間に主
管34を挿入する。このとき主管34に配設されている
枝管35は、上下方向においてカムシャフトWの間に、
かつ、枝管35のエアー噴出孔36が直近位置にあるカ
ム部Cに向くように位置する(図12、図13参照)。
【0033】冷却装置12の本体部31が下降し、主管
34及び枝管35が所定位置に達したら、図示しないエ
アー供給源からエアー配管33を通じてエアーが供給さ
れ、枝管35のエアー噴出孔36からエアーが各カムシ
ャフトWの多数のカム部Cの全周に渡って噴き出けられ
る(図13参照)。一つのカム部Cに対して四つの枝管
からエアーが、その吹き付けられる。これによりカム部
Cは、図14のTCに示すように500℃程度まで急冷
され、その組成はパーライトリッチになる。一方、載置
プレートにより隔離され、エアーが噴き付けられない端
部のジャーナル部Jは、図14の破線に示すように自然
冷却され(TN)、その組織はフェライトリッチにな
る。一方、中央のジャーナル部Jやシャフト軸Aは、載
置プレート23a、23bで隔離されていないが、エア
ーが直接噴き付けられないので、ジャーナル部Jとほぼ
同様の温度降下TNを示し、その組織はフェライトリッ
チになる。これは、エアーは冷却水に比べて冷却可能な
範囲が狭く、エアーが一定流速以上で直接噴き付けられ
た部分しか急冷されないからである。
【0034】エアーの噴き付けが終了したら、冷却装置
12の本体部が上方位置まで上昇し、ストッパが解除さ
れるので、熱処理パレット13は第二のローラコンベア
11bにより搬送され、次工程、例えば精度出しのため
の切削工程に送られる。以降、未熱処理のカムシャフト
Wを搭載した熱処理パレット13が搬送されるたびに前
記の熱処理を繰り返し、連続的に多数のカムシャフトW
のカム部Cのチル化、ジャーナル部J等の焼き戻しを行
う。
【0035】ここで、熱処理炉10での加熱(TU)及
び保持(TS)の過程で、カムシャフトWに内在する内
部歪が開放された場合は、カムシャフトWは変形しよう
とする力、例えばカムシャフトWの両端又は一方の端
部、若しくは、中央部分に、上方に持ち上がろうとする
力が働く。しかし、カムシャフトWを把持する載置プレ
ート23a、23bは、矯正手段50により下方に向け
て抑え付けられているので動かない。従って、カムシャ
フトWの変形量が、把持部41〜43とカムシャフトW
のジャーナル部Jのクリアランス量よりも大きくなるこ
とはない。また、カムシャフトWが鋳造工程の凝固時に
変形していた場合には、加熱(TU)及び保持(TS)
の過程でカムシャフトWが軟化したときに、矯正手段5
0の荷重により、カムシャフトWの変形が把持部41〜
43とカムシャフトWのジャーナル部Jのクリアランス
量以下に矯正される。さらに、昇温(TU)から急冷
(TC)を含む自然冷却(TN)の間に、場所ごとの温
度差等によりカムシャフトWに変形しようとする力が発
生したとしても、矯正手段50は常にカムシャフトWの
変形を抑える働きをするので、カムシャフトWの変形量
が把持部41〜43のクリアランス量よりも大きくなる
ことはない。
【0036】このように、鋳造時に変形したり、内部歪
を有するカムシャフトWであっても、矯正しながら熱処
理することで、カムシャフトWの変形を基準値内に抑え
ることができ、不良率を低減することができる。また、
カムシャフトWのように、熱処理時の部分ごとの温度差
が発生しやすい形状を有するワークであっても、温度差
に起因して発生する力を効果的に打ち消すことができ
る。さらに、切欠部27の形状や大きさを変えること
で、カムシャフトWの変形許容量を簡単に制御すること
ができる。また、変形許容量が方向により異なるワーク
の場合は、方向ごとにクリアランス量が異なるような形
状を有する切欠部とすることで、変形方向ごとの変形許
容量を制御することができる。
【0037】次に、本発明の第二の実施の形態について
図面を参照して説明する。なお、第一の実施の形態と同
様な構成要素については、同一の符号を付し、その詳細
な説明は省略する。図15に示すように本実施の形態
は、熱処理炉10により加熱されたカムシャフトWを、
選択的に冷却して部分的にチル化する際に、矯正手段で
あるストッパ62a、62bを備えた冷却装置61を用
いることで、冷却と同時にカムシャフトWの変形を矯正
するものである。
【0038】図15及び図16に示すように冷却装置6
1は、エアー配管33が接続された本体部31を有し、
本体部31の下面には、主管34と枝管35からなるエ
アー噴出手段32、並びに、熱処理パレット13の載置
プレート23a、23bを押圧するストッパ62a、6
2bが配設されている。
【0039】冷却装置61の底面図である図17に示す
ように、ストッパ62aは、熱処理パレット13の進行
方向に沿って三つ配列され、この位置において、図18
及び図19に示す熱処理パレット13の短い方の載置プ
レート23aの左右方向の中心位置を押圧する。一方、
図17に示すように、ストッパ62bは、熱処理パレッ
ト13の進行方向に沿って三つずつ二列に配列され、こ
の位置において、図18及び図19に示す熱処理パレッ
ト13の長い方の載置プレート23bを左右方向に三分
割する位置を押圧する。このように、ストッパ62a、
62bが、それぞれの載置プレート23a、23bに形
成されるそれぞれの把持部41〜43を押圧すること
で、載置プレート23a、23bを効率良く、かつ、確
実に抑え付けて、カムシャフトWを矯正する。
【0040】本実施の形態において、熱処理パレット1
2の載置プレート23a、23bを前、中、後の三段に
配列し、かつ、一つのカムシャフトWに対して、両端部
だけでなく、略中央部においてもストッパ62a、62
bで押圧するのは、カムシャフトWの反りを確実に防止
するためである。つまり、押圧箇所は、一つのカムシャ
フトWに対して三箇所以上であることが望ましい。
【0041】図20(a)に示すように、各ストッパ6
2a、62bは、本体部31に固定され、下端部に開口
を備えた外筒63に、搭載プレート23a、23bに当
接する当接部64を備えたロッド65が挿入され、ロッ
ド65がスプリング等の弾性部材66により下側に付勢
された構成を有している。なお、符号67は、弾性部材
66からの押圧力を確実に伝達するためにロッド65に
形成された拡径部である。
【0042】なお、熱処理パレット13は、第一の実施
の形態における矯正手段50を有していない他は同様の
構成であるので、その説明を省略する。また、熱処理パ
レット13に位置決めされて、載置されるカムシャフト
Wの配列、及び、手順も第一の実施の形態と同様である
ため説明を省略する。
【0043】次に、本実施の形態における熱処理につい
て説明する。まず、図1に示す金型1を用いて鋳造され
たカムシャフトWは、第一の実施の形態と同様にして熱
処理パレット13に位置決め、載置され、熱処理炉10
において、昇温し、保持される(図14のTU及びTS
参照)。このとき、カムシャフトWが、内部歪の緩和等
により変形すると、その変形量に応じて、載置プレート
23aどうし、又は、載置プレート23bどうしの間に
隙間が生じる。
【0044】この状態で保持時間が終了し、熱処理炉1
0から搬出された熱処理パレット13に対して、冷却装
置61が上側位置から図20に示す下側位置まで降下
し、隣り合うカムシャフトWの間にエアー噴出手段32
が挿入される。このとき、冷却装置61が下側位置まで
降下する前に、ストッパ62a、62bのそれぞれの当
接部64が載置プレート23a、23bに当接する。従
って、冷却装置61が下側位置まで降下したときには、
図19(b)に示すように載置プレート23a、23b
に押されて弾性部材66が所定量だけ圧縮される。弾性
部材66が圧縮されると、弾性部材66の反力によりロ
ッド65が下方に押圧されるので、結果として、載置プ
レート23a、23bは、所定の力で下側に抑え付けら
れる。つまり、ストッパ62aは、カムシャフトWの変
形により形成されていた載置プレート23aどうしの隙
間を無くすように載置プレート23aを押圧し、カムシ
ャフトWの形状を矯正する。同様に、ストッパ62b
は、カムシャフトWの変形により形成されていた載置プ
レート23bどうしの隙間を無くすように載置プレート
23bを押圧し、加熱により軟化しているカムシャフト
Wの形状を矯正する。これにより、カムシャフトWは、
載置プレート23a、23bの把持部41とカムシャフ
トWのジャーナル部Jのクリアランス量以内の変形量に
矯正される。
【0045】また、ストッパ62a、62bは、エアー
噴出手段32からカム部Cの全周に対してエアーを噴き
付けて急冷し、カム部Cのみをチル化する間も載置プレ
ート23a、23bを押圧し続けるので、カムシャフト
Wに部分ごとの温度差に起因する力が発生しても変形を
防止することができる。そして、エアー噴き付けによる
カム部Cのチル化が終了したら、冷却装置61が上昇
し、熱処理パレット12がローラコンベア11bにより
搬送され、矯正されたカムシャフトWが次工程に送られ
る。
【0046】このように、鋳造時に変形したり、内部歪
を有するカムシャフトWであっても、冷却時に矯正する
ことで、カムシャフトWの変形を基準値内に抑えること
ができ、不良率を低減することができる。また、カムシ
ャフトWのように熱処理時の温度差が発生しやすい形状
を有するワークであっても、温度差に起因して発生する
力を効果的に打ち消すことができる。
【0047】なお、本発明は前記の実施の形態に限定さ
れずに広く応用することが可能である。例えば、第一の
実施の形態の矯正手段50と、第二の実施の形態のスト
ッパ60a、60bを併用すると、さらに確実にカムシ
ャフトWを矯正できる。また、矯正手段50、ストッパ
60a、60bの数や配列は、ワークの形状、本数によ
り最適な数や配列を設定することができる。ここで、各
実施の形態においては、一つのカムシャフトWに対して
三箇所以上で押圧することが望ましいとしたが、例え
ば、長さが短いワークや、ワークの一端、両端、又は、
中間部分において、ワークを挟持する載置プレート23
a(23b)どうしを固定し、この部分のワークWの移
動を防止する場合は、押圧箇所を一箇所又は二箇所にす
ることもできる。
【0048】さらに、このような熱処理を施すワーク
は、カムシャフトWに限定されずに、鋳造、鍛造、その
他の製法により製造されたクランクシャフトや、農機
具、工具、ライナ等、任意の製品とすることができる。
具体的には、クランクシャフトであれば、ピン部やジャ
ーナル部、シリンダライナの摩耗しやすいピストンの上
死点における一番下のリング溝であるオイルリング溝か
ら上側の部分がチル化される部分である。そして、熱処
理は、各実施の形態において例示したチル化のための熱
処理に限定されずに、任意の熱処理とすることができ
る。また、ワークを急冷する場合の冷却装置は、冷却装
置12、61に限定されずに、ワークを水冷する冷却装
置、ワークの全体を急冷させる冷却装置等、任意の冷却
装置及び冷媒を用いることができる。
【0049】さらに、第一の実施の形態の矯正手段50
は、最上段の載置プレート23a、23bの各切欠部2
7に架け渡されるようにして配置される棒状の錘部材で
あっても良し、最上段の載置プレート23a、23bの
プレート26、30に上側から嵌合する略コ字上の錘部
材にすることもできる。そして、最上段の載置プレート
23a、23bを他の載置プレート23a、23bより
も重い材料で製造し、このような載置プレート23a、
23bを矯正手段50として用いることもできる。一
方、第二の実施の形態のストッパ62a、62bは、当
接部材64を筒状にし、支柱22a1〜22c3を挿通
させた載置プレート23a、23bの筒状部材24、2
5、28、29を下向きに押圧するように配置しても良
い。
【0050】また、熱処理炉10内で昇降可能な部材を
設け、この部材に第二の実施の形態で示したストッパ6
2a、62bを配列することで、ワークの加熱(保温も
含む)時にのみワークの形状の矯正を行うことも可能で
ある。冷却装置12による急冷が必要でない熱処理を行
う場合であっても、ワークの形状の矯正を行うことがで
きる。
【0051】
【発明の効果】本発明は、ワークの加熱時、及び/又
は、冷却時にワークを把持する載置プレートを押圧する
ことで、ワークの内部歪が熱処理時に開放されて変形し
たり、鋳造時等に変形してしまったワークの形状を矯正
する熱処理方法又は熱処理装置としたので、カムシャフ
トWの変形を基準値内に抑えることができ、不良率を低
減することができる。また、熱処理時のワークに発生す
る温度差により発生する力を効果的に打ち消すことがで
きる。ここで、ワークを搬送するパレット、及び/又
は、加熱後のワークを急冷する冷却装置に矯正する手段
を設けると簡単な構成で確実にワークの形状を矯正する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のカムシャフトを鋳造するための
金型を示した図である。
【図2】本実施の形態の熱処理装置の一部破断平面図で
ある。
【図3】本実施の形態の熱処理パレットの平面図であ
る。
【図4】図3のX−X線断面図である。
【図5】図3のY−Y線断面図である。
【図6】載置プレートの(a)正面図、(b)平面図で
ある。
【図7】載置プレートの(a)正面図、(b)平面図で
ある。
【図8】熱処理プレートにカムシャフトを載置する手順
を説明する説明図である。
【図9】冷却装置の正面図である。
【図10】冷却装置の側面図である。
【図11】冷却装置が(a)上方位置にある場合、
(b)下方位置にある場合をそれぞれ示す側面図であ
る。
【図12】冷却装置が下方位置にある場合を示す正面図
である。
【図13】エアー噴出孔からエアーがカム部に噴き付け
られた状態を説明する説明図である。
【図14】熱処理におけるタイムチャートである。
【図15】本発明の実施の形態における矯正手段である
ストッパを備えた冷却装置の正面図である。
【図16】ストッパを備えた冷却装置の側面図である。
【図17】ストッパを備えた冷却装置の底面図である。
【図18】ストッパが熱処理パレットを押圧する位置を
示す図である。
【図19】ストッパが熱処理パレットを押圧した状態を
示す正面図である。
【図20】ストッパの弾性部材が(a)伸長した状態、
(b)収縮した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
2 熱処理装置 10 熱処理炉 12 冷却装置 13 熱処理パレット (パレット) 22a1〜22c3 支柱 23a、23b 載置プレート 24、25、28、29 筒部 27 切欠部 31 本体部 32 エアー噴出手段 41、42、43 把持部 50 矯正手段 62a、62b ストッパ (矯正手段) 66 弾性部材 W カムシャフト (ワーク) C カム部 J ジャーナル部 A シャフト軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C21D 9/30 C21D 9/30 B (72)発明者 渡辺 敬夫 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 佐々木 武 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4K034 DB02 DB03 EB41 GA08 4K042 AA17 DF01 EA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱処理を施すワークを配列して搬送する
    ためのパレットであって、 上下方向に積まれることで前記ワークを把持する把持部
    を形成する載置プレートを備え、前記載置プレートは、
    前記ワークを三箇所以上で把持するように配列されると
    共に、前記載置プレートに荷重をかけて、前記ワークの
    形状を矯正する矯正手段を備えることを特徴とする熱処
    理に用いられるパレット。
  2. 【請求項2】 三箇所以上で前記ワークを把持し、搬送
    するためのパレットと、前記ワークを加熱する熱処理炉
    と、加熱した前記ワークを冷却する冷却装置を含んで構
    成される熱処理装置であって、 前記パレットに配列された前記ワークを加熱及び/又は
    冷却しながら、前記把持部に荷重をかけて前記ワークの
    形状を矯正する矯正手段を備えることを特徴とする熱処
    理装置。
  3. 【請求項3】 前記パレットは、前記ワークを把持する
    把持部を形成する載置プレートに上下方向に挿通させる
    支柱を備え、前記矯正手段は、前記載置プレートに挿通
    した後の前記支柱に挿通される錘部材であることを特徴
    とする請求項2に記載の熱処理装置。
  4. 【請求項4】 前記矯正手段は、前記冷却装置に前記載
    置プレートに向けて弾性部材で付勢される当接部材を備
    えることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の熱
    処理装置。
  5. 【請求項5】 ワークを把持する把持部を形成するパレ
    ットに、前記ワークを位置決めして載置し、前記パレッ
    トに載置された前記ワークを熱処理炉に搬入し加熱して
    から冷却する熱処理方法において、 前記ワークの加熱時及び/又は冷却時に前記ワークの把
    持部に荷重をかけて、加熱により軟化した前記ワークの
    形状を矯正することを特徴とする熱処理方法。
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CN107855377A (zh) * 2017-12-11 2018-03-30 安源客车制造有限公司 一种顶棚蒙皮矫正工装
CN112941298A (zh) * 2021-02-02 2021-06-11 马钢(合肥)板材有限责任公司 一种冷轧工艺中钢卷生产时间优化计算方法及其应用

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