JP3988255B2 - 数値制御装置における位置指令方法および装置 - Google Patents
数値制御装置における位置指令方法および装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械や自動組み立て装置、自動搬送装置などの制御に用いる数値制御装置に関する発明であり、さらに詳しくは、サーボアンプやサーボモータなどで駆動されるアクチュエータへの位置指令方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、目標位置を作成する周期は、アクチュエータへの指令周期の整数倍となるように設定する必要があった。
整数倍に設定することにより、アクチュエータへの指令目標位置を、単純に次式(1)により求めることができた。
Qn =Qn-1 +(P m−P m-1)×Tq /T p ・・・(1)
ここで、
Qn :アクチュエータへの指令周期の時刻tn における、アクチュエータへの指令目標位置
Qn-1 :アクチュエータへの指令周期の時刻tn-1 における、アクチュエータへの指令目標位置
P m :目標位置作成周期の時刻T mにおける、目標位置
P m-1:目標位置作成周期の時刻T m-1における、目標位置
Tq :アクチュエータへの指令周期
T p :目標作成周期
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来技術では、そもそも目標位置作成周期がアクチュエータへの指令周期の整数倍であるという前提に基づいたものであり、整数倍でない場合に適用できなかった。本発明は、目標位置作成周期がアクチュエータへの指令周期の整数倍でない場合にもアクチュエータへの指令目標位置を作成できる手段を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、目標位置作成周期とアクチュエータへの指令周期が異なる数値制御装置において、前記目標位置作成周期の積算値と前記アクチュエータの目標位置の増分値の積算値をもとに前記アクチュエータへの指令目標位置を求めることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、目標位置作成周期とアクチュエータへの指令周期が異なる数値制御装置において、前記目標位置作成周期の積算値と前記アクチュエータの目標位置の増分値の積算値をもとに前記アクチュエータへの指令目標位置を求める手段を備えたことを特徴とするものである。
本発明は、アクチュエータへの指令周期において、目標位置作成周期の積算値をたまり時間、目標位置の増分値の積算値をたまり移動量として管理し、このたまり時間とたまり移動量からアクチュエータへの指令目標位置を求める。
以下に、アクチュエータへの指令目標位置をもとめる原理を説明する。たまり時間とたまり移動量を管理するための状態として、出力待ち状態と出力状態があり、図2は、たまり時間とたまり移動量を管理するための状態遷移図である。ここで、出力状態とは、アクチュエータへの指令位置を更新する状態のことをいい、出力待ち状態から出力状態に状態遷移する条件としては、たまり時間≧Tq ×2が条件であり、逆に出力状態から出力待ち状態に状態遷移する条件は、たまり時間<Tq である。出力待ち状態でPn ≠Pn-1 の場合、次のようにたまり時間とたまり移動量およびアクチュエータへの指令目標位置を求める。
Qn =Qn-1 ・・・(2)
たまり時間=たまり時間+(Tn −Tn-1 ) ・・・(3)
たまり移動量=たまり移動量+(Pn −Pn-1 ) ・・・(4)
ここで、
Qn :アクチュエータへの指令周期の時刻tnにおける、アクチュエータへの指令目標位置
Qn-1 :アクチュエータへの指令周期の時刻tn-1 における、アクチュエータへの指令目標位置
Pn :アクチュエータへの指令周期の時刻tnにおいて参照できる、目標位置作成周期で作成された目標位置
Pn-1 :アクチュエータへの指令周期の時刻tn-1 において参照できる、目標位置作成周期で作成された目標位置
Tn :アクチュエータへの指令周期の時刻tnにおいて参照できる、目標位置作成周期での時刻
Tn-1 :アクチュエータへの指令周期の時刻tn-1 において参照できる、目標位置作成周期での時刻である。
同様に、出力待ち状態でPn =Pn-1 の場合は、次のように求める。
Qn =Qn-1 +たまり移動量 ・・・(5)
たまり時間=0 ・・・(6)
たまり移動量=0 ・・・(7)
同様に、出力状態でPn ≠Pn-1 の場合、次のように求める。
たまり時間=たまり時間+(Tn −Tn-1 ) ・・・(8)
たまり移動量=たまり移動量+(Pn −Pn-1 ) ・・・(9)
Qn =Qn-1 +たまり移動量×Tq/たまり時間 ・・・(10)
たまり時間=たまり時間−Tq ・・・(11)
たまり移動量=たまり移動量−(Qn −Qn-1 ) ・・・(12)
ここで、
Tq :アクチュエータへの指令周期である。同様に、出力状態でPn =Pn-1 の場合は、次のように求める。
Qn =Qn-1 +たまり移動量×Tq/たまり時間 ・・・(13)
たまり時間=たまり時間−Tq ・・・(14)
たまり移動量=たまり移動量−(Qn −Qn-1 ) ・・・(15)
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
図1は、本発明のアクチュエータへの指令目標位置を求めるためのブロック図である。図中1は目標位置作成周期で実行される目標位置作成処理部、2は目標位置作成処理部により作成された目標位置を格納するメモリ、3はアクチュエータへの指令周期で実行されるアクチュエータへの指令目標位置作成処理部、4はアクチュエータへの指令目標位置作成処理部のワークメモリ、5はアクチュエータへの指令目標位置作成処理部により作成されたアクチュエータへの指令目標位置を格納するメモリ、6はアクチュエータインターフェースである。
図3は、本発明の実施例における目標位置作成周期とアクチュエータへの指令周期の関係を示すタイミングチャートである。
図4は、目標位置作成周期=3ms、アクチュエータへの指令周期=2msとし、目標位置作成周期における目標位置の増分値=100とした場合の、たまり時間とたまり移動量およびアクチュエータへの指令目標位置の変化を示す表である。
目標位置作成処理部1が目標位置の作成を開始しても(時刻T0 )、初期状態は、図2における出力待ち状態であり、アクチュエータへの指令目標位置を更新しない状態である。
その後、たまり時間≧4msとなった時点(時刻t2 )で出力状態に状態遷移し、アクチュエータへの指令目標位置の更新を開始する。
時刻t2 およびt3 における指令位置の計算内容を図3、4を参照しながら以下に説明する。
(1)時刻t2 のとき
まず、時刻t2 において参照できる時刻と目標位置Pからたまり時間とたまり移動量を更新する。
たまり移動量=時刻t1 でのたまり移動量+(時刻T1 での目標位置−時刻T0 での目標位置)=100+(200−100)=200
ここで、たまり時間(=6)≧Tq ×2(=4)なので、出力状態となり、時間Tq 分の出力(指令位置の増分値)を求める。
出力を行なったので、その分たまり時間とたまり移動量を更新する。
たまり時間=6−Tq =6−2=4
たまり移動量=200−66=134
(3)時刻t3 のとき
まず、時刻t3 において参照できる時刻と目標位置Pからたまり時間とたまり移動量を更新する。
たまり時間=時刻t2 でのたまり時間+(時刻T2 −時刻T1 )
=4+(6−3)=7
たまり移動量=時刻t2 でのたまり移動量+(時刻T2 での目標位置−時刻T1 での目標位置)=134+(300−200)=234
ここで、たまり時間(=7)≧Tq ×2(=4)なので、出力状態となり、時間Tq 分の出力(指令位置の増分値)を求める。
指令位置=時刻t2 での指令位置+指令位置の増分値=66+66=132
ここで出力を行なったので、その分たまり時間とたまり移動量を更新する。
たまり時間=7−Tq =7−2=5
たまり移動量=234−66=168
以下同様に、指令位置Qが求められる。
目標位置作成処理部1が目標位置の作成を終了すると(時刻T6 )、Pn =Pn-1 となるため、たまり移動量は減る一方となり、その後、たまり時間<2msとなった時点で図2における出力待ち状態に状態遷移する。
本実施例は目標位置作成周期>アクチュエータへの指令周期の場合について説明したが、目標位置作成周期<アクチュエータへの指令周期の場合についても同様である。
【0006】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、目標位置作成周期がアクチュエータへの指令周期の整数倍でない場合でも、目標位置作成周期で作成された目標位置をアクチュエータへの指令周期におけるアクチュエータへの指令目標位置に変換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のアクチュエータへの指令目標位置を求めるためのブロック図である。
【図2】 たまり時間とたまり移動量を管理するための状態遷移図である。
【図3】 本発明の実施例における目標位置作成周期とアクチュエータへの指令周期の関係を示すタイミングチャートである。
【図4】 本発明の実施例におけるたまり時間とたまり移動量およびアクチュエータへの指令目標位置の変化を示す図である。
【図5】 本発明の実施例における目標位置周期での目標位置の変化を示すグラフである。
【図6】 本発明の実施例におけるアクチュエータへの指令周期での指令目標位置の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1・・・目標位置作成処理部
2・・・目標位置格納メモリ
3・・・アクチュエータへの指令目標位置作成処理部
4・・・ワークメモリ
5・・・指令目標位置格納メモリ
6・・・アクチュエータインターフェース。
Claims (2)
- 目標位置作成周期とアクチュエータへの指令周期が異なる数値制御装置において、
前記目標位置作成周期の積算値と前記アクチュエータの目標位置の増分値の積算値をもとに前記アクチュエータへの指令目標位置を求めることを特徴とする数値制御装置における位置指令方法。 - 目標位置作成周期とアクチュエータへの指令周期が異なる数値制御装置において、
前記目標位置作成周期の積算値と前記アクチュエータの目標位置の増分値の積算値をもとに前記アクチュエータへの指令目標位置を求める手段を備えたことを特徴とする数値制御装置。
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