JP3988029B2 - カートン成形装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
この発明は、カートンに成形された際に、内部に収容される物品の支持体がその側壁の開放縁から形成される形態となる扁平(展開)状態のシートを折曲げてカートンを成形するカートン成形装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、成形された際に、底壁となる底パネルと側壁となる側面フラップ等とが同一平面上で連設された扁平(展開)状態のシート(以下、扁平状シートと称す)からカートンを成形するカートン成形装置では、該扁平状シートの底パネルを下方に移動しながら、前記側面フラップ等をガイド部材に当接させて、パネルとフラップ等との間の折曲げ罫線に沿って該側面フラップ等を折曲げることで、カートンを成形するよう構成されている。
【0003】
前記カートンの内部に収容される物品を支持する支持体が、前記扁平状シートに一体に形成されて、その成形前では扁平状態とされている様式のものがある。この支持体の一例として、扁平状態では、前記側面フラップの外縁(開放端)に相当する部分で180度折曲げられて、該側面フラップに重合すると共にその自由端が底パネルに貼着されている。そして、扁平状シートからカートンを成形した成形状態においては、底壁(底パネル)と直角に形成される側壁(側面フラップ)の上端から底壁と平行に内方に延び、更に側壁と平行に底壁まで延びる成形状態となるよう構成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記支持体には、前述のような側壁から離間する成形状態に成形されるように折曲げ罫線が付与されているが、前記側面フラップを折曲げて側壁を成形する際に、該罫線を境に支持体が本来とは反対の向き、すなわち側壁に重合する向きに折曲げられて、該支持体が正常に成形されないことがある。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、前述した従来の技術に内在している前記欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、支持体を確実に成形し得るカートン成形装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係るカートン成形装置は、
カートンに成形された際に、底壁となるパネルと側壁となるフラップとその内部に臨んで物品を支持する支持体とが設けられ、展開状態において前記支持体が、前記パネルに連設される前記フラップの外縁から内方に折曲げられて該フラップと重合すると共に、その自由端がパネルに貼着されている扁平状のシートからカートンを成形するカートン成形装置であって、
前記フラップを外縁側から内側に押して折曲げる押し部材と、
該押し部材と一体的に内側へ移動可能に設定されると共に、前記押し部材でのフラップの折曲げ前に前記支持体の保持位置まで移動して支持体を吸着保持する吸着部材と、
前記押し部材でフラップを内側に押す際に、前記支持体を吸着保持した吸着部材を前記フラップから引離す向きに付勢する弾性部材とを備え、
前記押し部材でフラップを押して折曲げることで支持体をフラップから離間した状態に成形するよう構成したことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るカートン成形装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお説明の便宜上、前後とは、扁平状シートの取出し位置から成形位置に向けての移送方向に対応し、その下流側を前、上流側を後と指称すると共に、移送方向と水平に交差する方向を下流側から視て左右と指称するものとする。
【0008】
図1〜図3に示す如く、実施例に係るカートン成形装置10を備える製函機12は、機枠14の所定位置に、一対のガイドレール16,16が左右方向に所定間隔離間して配設され、シートマガジンから取出し装置(何れも図示せず)により取出された扁平状シート18が、両ガイドレール16,16間の取出し位置に載置される。また一対のガイドレール16,16は、後述する成形位置まで延在し、扁平状シート18は取出し位置から成形位置までガイドレール16,16上をプッシャー20により水平に移送されるようになっている。
【0009】
前記扁平状シート18は、図6に示す如く、成形された際に底壁となる底パネル(パネル)18aの前後に折曲げ罫線K,Kを介して前面フラップ18bと後面パネル18cとが連設されると共に、該後面パネル18cの後縁には折曲げ罫線Kを介して上面パネル18dが連設される。なお、上面パネル18dの後縁には、前記前面フラップ18bに糊付けされる糊代フラップ18eが折曲げ罫線Kを介して連設されている。また、底パネル18aの左右には折曲げ罫線K,Kを介して側壁となる左右の側面フラップ(フラップ)18f,18fが夫々連設されると共に、各側面フラップ18fの前後端縁に、折曲げ罫線K,Kを介して糊代フラップ18g,18gが夫々連設されている。なお、後述する支持体22,22には透孔21が夫々設けられて、各透孔21から底パネル18aおよび側面フラップ18fの一部が露出した状態となっている。そして実施例では、シートマガジンから取出し装置により取出された扁平状シート18は、前面フラップ18bが前側(成形位置側)に向く姿勢で両ガイドレール16,16上に水平に載置されるようになっている(図3参照)。なお、両ガイドレール16,16における成形位置での内側の離間寸法は、扁平状シート18における底パネル18aの左右方向長さ寸法より大きく設定され、ガイドレール16,16に左右の側面フラップ18f,18fが載置されると共に、後述するマンドレル24による底パネル18aの下方への移動を許容するよう構成してある(図5参照)。
【0010】
また前記扁平状シート18には、前記底パネル18aに対して各パネルおよびフラップ18b,18c,18d,18e,18f,18gを折曲げることで成形されるカートンの内部に収容される物品を支持する2つの支持体22,22が一体に形成されている。すなわち、両支持体22,22は、図6に示す如く、対応する前記左右の側面フラップ18f,18fの外縁(開放端)に相当する部分に折曲げ罫線Kを介して連設されて該折曲げ罫線Kで夫々内方に向けて180度折曲げられると共に、その自由端側が底パネル18aに夫々貼着されて、側面フラップ18f,18fおよび底パネル18aに重合する扁平状態になっている。各支持体22には、底パネル18aとの貼着基部に第1折曲げ罫線K1が夫々形成されると共に、該貼着基部と側面フラップ18fとの連設部との間に第2折曲げ罫線K2が夫々形成され、扁平状シート18からカートンを成形した成形状態において、側面フラップ18fとの連設部(前記外縁に相当する部分)から第2折曲げ罫線K2までの水平部22aが底壁(底パネル18a)と直角に形成される側壁(側面フラップ18f)の上端から底壁と平行に内方に延びると共に、第2折曲げ罫線K2から第1折曲げ罫線K1までの垂直部22bが側壁と平行に底壁まで延びるよう構成される(図1参照)。なお、図6において、底パネル18aや側面フラップ18fと重なる支持体22,22を分かり易くするため、該支持体22,22には斜線を付した。
【0011】
前記成形位置の上方に、該位置に到来して位置決めされた扁平状シート18を押下げて、前記ガイドレール16,16および折曲げガイド62,62(後述)と協働して前記左右の側面フラップ18f,18fを略直角に折曲げ成形するマンドレル24が配設されている。このマンドレル24は、図1に示す如く、下面に開口する複数の吸引口24aを形成した吸引ボックスとして構成され、該マンドレル内はブロワや真空発生器等の図示しない吸引源に接続されて負圧を形成し得るようになっている。また、マンドレル24における下面の外形寸法は扁平状シート18の底パネル18aに対応する大きさに設定され、該マンドレル24の下面は底パネル18aに当接した状態でマンドレル内に生ずる負圧により該底パネル18aを吸着し得るパネル保持部として構成される。
【0012】
前記機枠14における成形位置を向く前面には、図1および図3に示す如く、上下方向に所定長さで延在する一対のレール26,26が、左右方向に所定間隔離間して配設されると共に、両レール26,26間にスライダ28が摺動自在に配設され、図示しない駆動手段に連結する揺動レバー30の揺動に伴い、スライダ28はレール26,26に沿って上下方向に移動するよう構成される。このスライダ28に、前記マンドレル24が支持部材32を介して配設されており、スライダ28の上下動により、該マンドレル24は前記扁平状シート18が位置決めされる成形位置より上方の待機位置(図5(a))と、成形位置の扁平状シート18の底パネル18aを吸着保持する保持位置(図5(b))、および後述する搬送コンベヤ64に両側面フラップ18f,18fが折曲げ成形された半成形状態のカートン34を受渡す受渡し位置(図5(c))との間を上下動するよう設定されている。
【0013】
前記マンドレル24を挟む左右両側には、図1および図3に示す如く、前記扁平状シート18の対応する左右の側面フラップ18f,18fを折曲げ成形する折曲げ手段36,38が配設されている。左右の折曲げ手段36,38の構成は略対称であるので、図1において左側に配設される左折曲げ手段36の構成について主に説明し、右側に配設される右折曲げ手段38の同一部材には同じ符号を付すのみとする。
【0014】
前記左折曲げ手段36は、前記機枠14に配設されて、そのピストンロッド40aを成形位置側に指向させている第1エアシリンダ40を備え、前記ピントンロッド40aにはホルダ42を介して押し部材44が配設されている。この押し部材44は、第1エアシリンダ40におけるピストンロッド40aの正逆移動により、成形位置に臨む前記扁平状シート18の左側面フラップ18fの外縁から外方に離間する待機位置と、該外縁より内方(底パネル18aに近接する側)の折曲げ位置との間を、前記底パネル18aに沿う方向で往復移動するよう構成される。そして、待機位置の押し部材44を、左側面フラップ18fの外縁側から折曲げ位置に向けて移動することで、図5(b)に示す如く、該側面フラップ18fを底パネル側に押して内方に折曲げるようになっている。なお実施例の折曲げ位置では、押し部材44は左側面フラップ18fを底パネル18aに対して、折曲げ罫線Kにて90度より小さい角度で折曲げるよう設定される。
【0015】
前記ホルダ42には、図4に示す如く、ピストンロッド46aを下方に指向した姿勢で第2エアシリンダ46が配設される。該第2エアシリンダ46を挟む両側にガイドロッド48が夫々上下動可能に配設され、一対のガイドロッド48,48におけるホルダ42の下方に延出する下端間に下連結部材50が架設されている。なお、該下連結部材50は第2エアシリンダ46のピストンロッド46aの延長線上(直下)に位置するが、該ピストンロッド46aとは連結されていない。また、両ガイドロッド48,48におけるホルダ42の上方に延出する上端間に上連結部材52が架設されると共に、該上連結部材52とホルダ42との間に臨む各ガイドロッド48には弾性部材としての圧縮コイルバネ54が巻装されており、上連結部材52は常には圧縮コイルバネ(弾性部材)54,54により上方に向けて付勢される。
【0016】
前記上連結部材52の内方に延出する部分の下面に取付部材58が配設されると共に、該取付部材58の下面には、成形位置に臨む前記扁平状シート18に設けられる支持体22における水平部22aの上方に臨む複数の保持部材としての吸着部材60が下向きに開口するよう配設され、これら吸着部材60は、ブロワや真空発生器等の図示しない吸引源に接続されて内部に負圧を形成し得るよう構成してある。この吸着部材60は、前記第2エアシリンダ46のピストンロッド46aが出ることにより、成形位置における支持体22の水平部22aから上方に離間する待機位置から該水平部22aに当接する保持位置まで下降し、このときに内部に生ずる負圧で水平部22aを吸着保持し得るようになっている。また第2エアシリンダ46におけるピストンロッド46aの出状態を解除した際には、吸着部材60は前記圧縮コイルバネ54,54の付勢により吸着保持している支持体22を側面フラップ18fや底パネル18aから引離す向きに付勢する。
【0017】
更に、前記吸着部材60が支持体22を側面フラップ18fや底パネル18aから引離す向きに付勢した状態で、前記第1エアシリンダ40により押し部材44が待機位置から折曲げ位置に向けて移動されることで、支持体22は押し部材44と一体的に内方に移動しつつ上方に移動するようになっている。そして、このとき側面フラップ18fが押し部材44で内方に押されることで、側面フラップ18fおよび支持体22が折曲げ成形されるよう構成される。なお、実施例の扁平状シート18に設けられる左右の支持体22,22は、図6に示すように形状が異なっているため、これに対応して左の取付部材58には2個の吸着部材60を配設し、右の取付部材58には3個の吸着部材60を配設して、両支持体22,22の水平部22a,22aを確実に吸着保持し得るようにしてあるが、該吸着部材60の数や配設位置等は、支持体22における水平部22aの形状や大きさ等によって適宜に変更されるものである。
【0018】
前記成形位置に臨む前記両ガイドレール16,16の下面に、図1に示す如く、左右の折曲げガイド62,62が所定長さで垂設されており、前記マンドレル24が保持位置から受渡し位置まで下降する際に、前記左右の折曲げ手段36,38で所定位置まで折曲げられた扁平状シート18の左右の側面フラップ18f,18fが、該折曲げガイド62,62により前記底パネル18aに対して90度の角度となるまで折曲げ成形されるようになっている。また両ガイドレール16,16の前端にストッパ56,56が配設され、前記プッシャー20により取出し位置から成形位置に向けて移送される扁平状シート18は、その前面フラップ18bがストッパ56,56に当接して位置決めされるよう構成される。
【0019】
前記折曲げガイド62,62の下端から下方に所定高さだけ離間する位置に、左右方向に走行する搬送コンベヤ64が配設され、前記マンドレル24により受渡し位置まで下降された両側面フラップ18f,18fが折曲げ成形された半成形状態のカートン34は、該コンベヤ64に受渡されて次の工程に向けて搬送されるよう構成される。なお搬送コンベヤ64には、搬送方向に所定間隔離間して対をなす挟持部材66,66が複数組配設され、半成形状態の各カートン34は、両挟持部材66,66の間に受渡されて、折曲げ成形された側面フラップ18f,18fが挟持部材66,66により折曲げ状態を保持された状態で搬送されるようになっている。
【0020】
【実施例の作用】
次に、このように構成した実施例に係るカートン成形装置の作用につき説明する。
【0021】
前記製函機12を稼働させると、シートマガジンの扁平状シート18が、取出し装置により取出され、一対のガイドレール16,16上の取出し位置に載置される。このとき、扁平状シート18は、その前面フラップ18bが前側に臨むと共に支持体22,22が上側に臨むように載置される(図3参照)。次に、前記プッシャー20が前進移動を開始し、扁平状シート18は取出し位置から成形位置に向けて水平に移送される。
【0022】
前記扁平状シート18が成形位置に到来し、前記底パネル18aに連設される左右の側面フラップ18f,18fが、折曲げ手段36,38における吸着部材60,60の下方に位置決めされた際に、前記折曲げ手段36,38における各第2エアシリンダ46のピストンロッド46aにより下降された前記吸着部材60が扁平状シート18における対応する支持体22の水平部22aに当接する。該吸着部材60には図示しない吸引源により吸引作用が付与されていて、この吸着部材60の下面に、該支持体22の水平部22aが吸着保持される(図5(a)参照)。
【0023】
またこのとき、待機位置から下降した前記マンドレル24の下面が扁平状シート18における底パネル18aの上面に当接する保持位置に到来して停止する。該マンドレル24内には、図示しないが吸引源により吸引作用が付与されていて、このマンドレル24の下面に該底パネル18aが当該位置において吸着保持される(図5(a)参照)。
【0024】
次に、前記折曲げ手段36,38では、各第2エアシリンダ46におけるピストンロッド46aの出状態が解除され、前記吸着部材60が圧縮コイルバネ54,54による上方への付勢作用下におかれると共に、前記各第1エアシリンダ40により前記押し部材44が内方に移動する。これにより、図5(b)に示す如く、吸着部材60に水平部22aが吸着保持されている支持体22が側面フラップ18fから上方に引離されると共に、該側面フラップ18fも前記折曲げ罫線Kの部位で上方に折曲げられる。また押し部材44の内方への移動により側面フラップ18fが押され、底パネル18aに対して折曲げ罫線Kにて90度より小さい角度で折曲げ成形される。このとき、吸着部材60は押し部材44と一体的に底パネル18aに沿う方向に移動するので、押し部材44により押される側面フラップ18fの外縁に相当する部分に対する該方向における吸着部材60の位置は変化しない。従って、側面フラップ18fが折曲げられる際に、支持体22は吸着部材60に吸着保持されたまま側面フラップ18fから離間し、該支持体22は起き上がるようにして確実に内方に向けて折曲げ成形される。また、扁平状シート18の底パネル18aはマンドレル24により吸着保持されているから、両側面フラップ18f,18fは折曲げ罫線K,Kの部位で正確に折曲げられる。なお、上述した動作が可能なように、前記マンドレル24の左右両端部における前後方向中央部は、吸着部材60,60および取付部材58,58と干渉しないよう形成されている。
【0025】
この状態で、前記マンドレル24が受渡し位置に向けて下降すると、図5(c)に示す如く、前記扁平状シート18の左右の側面フラップ18f,18fが、前記ガイドレール16,16および折曲げガイド62,62に対応的に当接して90度程度まで夫々折曲げられる。そして、両側面フラップ18f,18fおよび支持体22,22が折曲げ成形された半成形状態のカートン34は、前記搬送コンベヤ64における一対の挟持部材66,66間に受渡される。なお、前記吸着部材60による支持体22の吸着保持状態は、マンドレル24が保持位置から受渡し位置に向けて下降を開始する前の適宜のタイミングで解除され、カートン34の下降は支障なく行なわれる。
【0026】
【変更例】
実施例では押し部材による側面フラップの折曲げ角度を90度より小さく設定したが、扁平状シートをカートンに成形する際の工程によっては、押し部材により側面フラップを90度程度まで折曲げて完全に成形することもできる。また実施例では、水平姿勢の扁平状シートを下方に移動することで側面フラップを折曲げ成形する場合で説明したが、垂直姿勢の扁平状シートをシート面に対して直交する方向に移動することで側面フラップを折曲げ成形する構成を採用し得る。更に、実施例では押し部材が配設されるホルダに、吸着部材を上下動させる機構部を設けて一体的に移動させる構成としたが、吸着部材を上下動させる機構部を別体で設け、これを別の駆動手段により押し部材と一体的に移動させるようにしてもよい。なお、吸着部材で吸着保持された支持体を側面フラップから引離す向きに付勢する弾性部材は、実施例では圧縮コイルバネとしたが、その他のバネあるいはゴム等を採用し得る。
【0027】
実施例では扁平状シートの側面フラップのみを折曲げるよう構成したが、その他の各フラップやパネルを同時に折曲げるよう構成してもよい。また、側面フラップ以外の底パネルに直に連設されるフラップやパネルが折曲げられている状態から、該側面フラップが折曲げられるものであってもよい。なお、押し部材や保持部材を移動させる駆動手段としては、エアシリンダに限定されるものでなく、モータとラック&ピニオンやリンク機構等を組合わせた機構等、その他のものを適宜に採用可能である。更に、実施例における「側面フラップ」とは、便宜上の名称であって、実施例中の前面フラップに支持体を連設してもよく、この場合の前面フラップが前述した説明中の「側面フラップ」に相当する。すなわち、支持体が連設されるフラップは実施例の側面フラップに限定されるものでなく、従って支持体の配設数や配設箇所は、実施例のように2つ(2箇所)の場合だけでなく、3つ(3箇所)以上であってもよく、また1つ(1箇所)でもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係るカートン成形装置によれば、扁平状のシートに設けられた支持体を、押し部材と一体的に移動する吸着部材を介してフラップから引離す向きに弾性部材で付勢した状態で、押し部材により該フラップを押して折曲げるよう構成したから、押し部材に対する吸着部材の位置変化を生じず、押し部材がフラップを押す際に支持体が吸着部材から外れることはなく、支持体をフラップから離間して正規の状態に確実に成形することができ、不良成形が発生するのは抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るカートン成形装置を採用した製函機を示す要部正面図である。
【図2】実施例に係る製函機の要部縦断側面図である。
【図3】実施例に係る製函機の要部平面図である。
【図4】実施例に係る折曲げ手段のホルダ部分を示す縦断側面図である。
【図5】実施例に係るカートン成形装置による扁平状シートの成形工程を示す説明図である。
【図6】実施例に係る扁平状シートの平面図である。
【符号の説明】
18 偏平状シート(シート)
18a 底パネル(パネル)
18f 側面フラップ(フラップ)
22 支持体
34 半成形状態のカートン
44 押し部材
54 圧縮コイルバネ ( 弾性部材 )
60 吸着部材
Claims (1)
- カートン(34)に成形された際に、底壁となるパネル(18a)と側壁となるフラップ(18f)とその内部に臨んで物品を支持する支持体(22)とが設けられ、展開状態において前記支持体(22)が、前記パネル(18a)に連設される前記フラップ(18f)の外縁から内方に折曲げられて該フラップ(18f)と重合すると共に、その自由端がパネル(18a)に貼着されている扁平状のシート(18)からカートン(34)を成形するカートン成形装置であって、
前記フラップ(18f)を外縁側から内側に押して折曲げる押し部材(44)と、
該押し部材(44)と一体的に内側へ移動可能に設定されると共に、前記押し部材 (44) でのフラップ (18f) の折曲げ前に前記支持体 (22) の保持位置まで移動して支持体(22)を吸着保持する吸着部材(60)と、
前記押し部材 (44) でフラップ (18f) を内側に押す際に、前記支持体 (22) を吸着保持した吸着部材 (60) を前記フラップ (18f) から引離す向きに付勢する弾性部材 (54) とを備え、
前記押し部材(44)でフラップ(18f)を押して折曲げることで支持体(22)をフラップ(18f)から離間した状態に成形するよう構成した
ことを特徴とするカートン成形装置。
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