JP3987894B2 - 電子カルテ記録装置及びコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents

電子カルテ記録装置及びコンピュータ読取可能な記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、電子カルテを記録するための技術に関する。
多くの病院では、電子カルテで各患者のカルテ情報を管理する電子カルテシステムを導入している。各病院の各医師は、一般に、パソコン端末のキーボード又はマウスを使用して、電子カルテを記録する。電子カルテの作成では、患者の患部等をスケッチしたり前回診療行為(処方、処置、注射、検査等)と同一の行為を入力(以下、これをDO入力という)したりするケースがしばしばある。
上記スケッチは、マウス操作により行う。そのため、特に細かいスケッチをする必要がある場合には、精密なマウス操作が要求され、スケッチに時間を費やしてしまうことがある。一方、DO入力は、それを行なうために、少なくとも前回診療行為を検索・表示するための操作、つまり複数回の操作を必要とする。また、DO入力は、表示画面をスクロールする等して所望の前回診療行為を探し、それをマウスでドラッグ&ドロップ(又はコピー&ペースト)して行なう。
上述した各操作は、医師にとって煩わしく、特に、コンピュータ操作が苦手な医師にとっては、電子カルテの作成は非常に面倒なものになってしまっている。そのため、各患者の診察では電子カルテの作成に時間が費やしされてしまうことがあり、それによって、診察時間が必要以上に長くなってしまうことがある。
従って、本発明の目的は、誰でも簡単且つ迅速に電子カルテを記録できるようにすることにある
本発明の第一の側面に従う電子カルテ記録装置は、ペン型入力装置と、人体の各種部位に関する患部の雛型とを備え、ユーザが患部のスケッチをする場合には、ユーザ所望の前記雛型を下絵にして、ペン型入力装置でスケッチさせることを特徴とする。
下絵としては、過去にスケッチされた患部図を採用することもできる。
本発明の第二の側面に従う電子カルテ記録装置は、記録されている、過去の診察に行なわれた診療行為を表示し、表示している診療行為から所望の診療行為が選択された場合には、選択された診療行為を今回診察の診療行為として記録することを特徴とする。上記選択は、表示画面上でのタッチ操作又はマウスによるクリック操作によって行なわれる。
好適な実施形態では、記録されている過去の診察日と、過去の各診察毎に診療行為とを表示し、所望の診察日が選択された場合には、選択された診察日で行なわれた全ての診療行為を今回の診療行為として記録する。
好適な実施形態では、選択が、特定の診療行為にされた場合には、特定の診療行為に係る全ての診療行為を今回の診療行為として記録する。
好適な実施形態では、記録している各診療行為を一覧リストにして表示する。その一覧リストには、過去の各診察日毎に、表示されている診療行為の実行の有無が展開される。
本発明の一実施形態に係る、電子カルテの作成には、汎用型のコンピュータ、典型的には、パーソナルコンピュータ又はワークステーションを利用する(以下、電子カルテの作成に利用するコンピュータを「病院コンピュータ」という)。病院コンピュータは、カルテ情報の入力装置として、キーボードとマウスの他に、ペンタイプのもの、例えば、液晶ペンタブレット(以下、液晶ペン)を備え、電子カルテ作成の容易化及び効率化を支援する。病院コンピュータは、種々の医療関連データが格納される所定のデータベース(以下、病院データベース)にアクセスし、患者を診察する医師の指示に応じて、例えば次に示すような処理動作を行なう。
図1は、病院コンピュータが診察中に行なう処理動作の流れを示す。同図において、上記病院データベース1には、各患者の、カルテ関連の情報や、保険証情報や、紹介状情報等が格納されている。
病院コンピュータは、例えば診察待ち患者の一覧リストを表示し医師に診察する患者が指定されたら(ステップS1)、病院データベース1内を検索して、診察患者のカルテ情報関連ファイル3を取得し(S2)、後述のカルテメインページをディスプレイに表示する(S3)。その後、医師の操作に応じて、過去のカルテ情報を表示したり(S4)、上記患者の保険証ファイル5を取得して保険証情報を表示したり(S5)、医師のカルテ情報の入力により電子カルテの作成処理を行なったりする(S6)。その作成処理が終了したら、上記入力されたカルテ情報の内、特定の情報を紹介状作成用データとして上記患者の紹介状ファイル7に登録する(S7)。そして、今回入力された種々のカルテ情報を、カルテ情報関連ファイル3内の対応する各種ファイルにそれぞれ登録する(S8)。
上記カルテメインページとは、医師が病院コンピュータに上記ステップS4〜S6の処理を実行させるためのマンマシンインタフェース(MMI)であり、医師は、そのページの特定の位置をマウスでクリック、或は液晶ペンでタッチ操作して、病院コンピュータに種々の処理を行わせる。
図2は、そのカルテメインページの一例を示す。
カルテメインページは、印刷実行ボタン8と、次患者表示ボタン9と、カルテ作成終了ボタン11と、紹介状作成ボタン12と、DO入力ボタン13と、保険証ボタン15と、画像ボタン17と、傷病名シート19と、患者基本情報シート20と、来院履歴シート21と、所見シート23と、診療行為シート25と、患部図シート27とを備える。傷病名シート19には、過去の傷病名、それの治療開始日や終了日、転帰情報がリストで展開される。来院履歴シート21には、例えば傷病名シートに表示される傷病名毎(カルテ毎)に、来院履歴がリスト表示される。所見シート23、診療行為シート25、及び患部図シート27には、現在治療中の(又は過去に治療した)病気に関する所見、診療行為、及び患部図がそれぞれ展開される。
以下、同図を参照し、病院コンピュータに対して医師が診察中に行なう操作と、その操作に応じて病院コンピュータに行なわれる処理について説明する。
医師は、現在治療中の(或は過去に治療した)カルテ情報を参照する場合には、来院履歴シート21に表示される参照所望の履歴の行を液晶ペンですばやく2回タッチ(以下、2回ペンタッチ)、或はマウスでダブルクリックする。それにより、所見シート23、診療行為シート25、及び患部図シート25のそれぞれには、上記履歴中のカルテ情報がそれぞれ展開される(図1のS4)。また、医師は、レントゲン写真等の過去の画像情報も参照する場合には、画像ボタン17を液晶ペンで1回タッチ(以下、ペンタッチ)、或はマウスでクリックする。それにより、上記履歴中における種々の画像情報が表示される。また、医師は、患者の保険証情報を参照する場合には、保険証ボタン15をペンタッチ(或は、マウスでクリック、以下同様)する。それにより、患者の保険証情報が表示される(図1のS5)。
医師は、このようにして、現在までのカルテ情報や保険証情報を参照して診察を行なっていき、随時に或は診察終了時に種々のカルテ情報を入力して電子カルテを作成する。入力するカルテ情報としては、例えば、傷病名、所見(既往症、原因、主要症状等)、患部図、診療行為(処置、処方、検査等)などがある。以下、これらを入力する場合の実施例を説明する。
まず、医師が傷病名を入力する場合の実施例を説明する。
傷病名を入力する場合には、医師は、カルテメインページ(図2参照)の傷病名シート19のタイトルバー19'を2回ペンタッチ(或は、マウスでダブルクリック、以下同様)して、次の図3に示すような傷病名入力シートをディスプレイに表示させる。
図3は、傷病名入力シートの一例を示す。
同図に示す傷病名入力シートには、部位シート28と、方向シート29と、接頭語シート31と、傷病名名称シート33と、接尾語シート35と、傷病名入力結果シート37とが表示される。医師は、各シート28、29、31、33、35に予め表示される語句をペンタッチで選択して傷病名を入力するか、或は、傷病名入力結果シート37に直接キーボードで入力する。
次に、医師が所見を入力する場合の実施例を説明する。
所見を入力する場合には、医師は、カルテメインページ(図2参照)の所見シート23のタイトルバー23'を2回ペンタッチする。病院コンピュータは、診察患者が初診か再診かを判断し、それに応じて初診用或は再診用の所見入力シートを表示する。
図4は、初診用所見入力シートを表示する場合の病院コンピュータの動作を示す。
病院コンピュータは、上記患者が初診であると判断した場合は、病院データベース1内を検索して上記患者の問診登録ファイル39を読み込み(ステップS9)、それに今回治療の問診データがあるか否かを確認する(S10)。問診データがあれば(S10でYes)、それに記録されているデータを参照してそれに応じた所見テンプレートを所見入力シート上に展開する。例えば、問診データに記録されている種々の患部名をそれぞれカウントし(S11)、カウントした結果、1番多い患部名を今回治療の患部とする(S12)。そして、各種所見テンプレートマスタ41から、今回治療の患部に関する所見テンプレートを読み込み(S13)、図5に示すような初診用所見入力シートに各所見テンプレートを展開する。
図5は、初診用所見入力シートの一例を示す。
同図に示す初診用所見入力シートには、患部プレート43と、方向プレート45と、数値入力パネル47と、症状プレート49と、症期プレート51と、内容プレート53と、コメント入力プレート55と、所見入力結果プレート57とが展開される。患部プレート43には、上記今回治療の患部とされた患部名が表示され、症状プレート49にはその患部に関する症状がリスト表示される。
医師は、このシート上の特定の箇所をペンタッチして、所見情報を入力する。病院コンピュータは、その所見情報を、病院データベース1内にある上記患者の所見登録ファイル42に登録する(図4のS15)。
病院コンピュータは、上記判断において、上記患者が再診であると判断した場合には以下の動作を行なう。
図6は、再診用所見入力シートを表示する場合の病院コンピュータの動作を示す。
病院コンピュータは、上記所見登録ファイル42から、上記患者の初診からの所見データを1件ずつ読み込み(S16)、過去に入力された各種症状が治癒しているか否かを確認する(S18)。治癒していない症状があれば(S18でNo)、再診用所見入力シートと共にその症状を展開したテンプレートを展開する。
図7は、再診用所見入力シートの一例を示す。
このシートには、上記治癒していない症状とその経過とコメントがリストで展開される症状リストプレート59が展開される。医師は、例えば、「耳鳴り」の経過を入力する場合は、その経過が展開される箇所60をペンタッチして経過入力ボックス61を表示させ、該当する経過のラジオボタンをペンタッチしてチェックする。
病院コンピュータは、このようにして再診における所見が入力されたら、その所見情報を上記所見登録ファイル42に登録する(図6のS20)。尚、ステップS16において、読み込む所見データが無い場合には(S17でNo)、上述した初診用所見シートを表示する(S21)。
以上が、医師が所見を入力する場合の実施例である。この実施例によれば、来院受付時或は診察中に、患者に問診してその結果を病院データベース1に登録しておけば、再診患者の所見を入力する場合に、その問診結果に基づいて所見入力シートが作成されて表示されるので、所見入力が簡単になる。尚、この実施例において、初診患者に対する問診結果を登録しておき、その問診結果に基づいて上記初診用所見入力シートを展開するようにしてもよい。
次に、医師が患部図を入力(スケッチ)する場合の実施例を説明する。
この実施例では、耳、目、胃、肝臓など人間のあらゆる部位に関する患部スケッチ用雛型(以下、雛型)が1又は複数登録されている。医師は、患部図を入力する場合、カルテメインページ(図2参照)の患部図シート27上の所望箇所を液晶ペンで2回タッチする。医師は、記入済みの患部図をベースにスケッチする場合には、記入済み患部図表示エリア27a又は27bを2回タッチし、上記雛型をベースにスケッチする場合には、患部図表示無しエリア(例えばエリア27c)を2回ペンタッチする。病院コンピュータは、以下の処理動作を行なう。
図8は、患部図が入力される場合の病院コンピュータの処理動作を示す。
病院コンピュータは、患部図シート27上で上記2回タッチされた場所を識別し(ステップS22)、その場所が、記入済み患部図表示エリア27a、27bであるか否かを判断する(S23)。上記場所が記入済み患部図表示エリア27a、27bである場合には(S23でYes)、選択された記入済み患部図を下絵として後述の患部図記入シートに展開しそれを表示する(S24)。上記場所が患部図表示無しエリア27cである場合には(S23でNo)、上記雛型が登録されている患部図マスタ63から診療科目に属する部位に関する雛型を取得し(S25)、取得した雛型の一覧リストを作成して(S26)、それを表示する(S27)。
図9は、雛型一覧リストの一例を示す。
例えば、耳に関する診察では、このリストには、右耳雛型77、左耳雛型79、・・・など、耳の診察で利用され得る雛型が展開される。医師は、このリストに展開されている所望の雛型を選択し、それをペンタッチする。病院コンピュータは、ペンタッチされた雛型を下絵にして上記後述の患部図記入シートに展開しそれを表示する(図8のステップS28)。
図10は、上記患部図記入シートの一例を示す。
このシートには、スケッチエリア65と、ペン太さ設定ボックス67と、ペン色設定ボックス69と、消しゴム設定ボックス71と、再表示ボタン73と、終了ボタン75とが展開される。ここでいう「消しゴム」とは、勿論、一般のお絵描き用アプリケーションソフト(例えばペイント)にあるような「消しゴム」のことである。
スケッチエリア65には、上記下絵とされた記入済み患部図又は雛型が展開される。医師は、ペン太さ設定ボックス67のドロップダウンボタン(下向黒三角のボタン)、或はペン色設定ボックス69のドロップダウンボタンをペンタッチして、線の太さや色を設定し、上記記入済み患部図又は雛型をベースに、液晶ペンでスケッチしたりコメントを書込んだりする。また、消しゴム設定ボックス71のドロップダウンボタンをペンタッチして、消しゴムの大きさを設定し、液晶ペンで不要になった箇所を消したりもする。スケッチをやり直す場合には、再表示ボタン73をペンタッチして、初めに表示された下絵に戻す。スケッチが終わったら、終了ボタン75をペンタッチする。
病院コンピュータは、終了ボタン75がペンタッチされたら(図8のステップS29)、上記下絵は雛型一覧リストから選択された雛型であるか否かを確認し(S30)、上記下絵が雛型である場合には(S30でYes)、スケッチ後の患部図及び現在診察の日付を、患部図シート27(図2参照)の患部図表示無しエリア27cに展開する(S31)。上記下絵が記入済み患部図である場合には(S30でNo)、新規登録であるか否かを判断し(S32)、新規登録であれば(S32でYes)、ステップS31を行い、新規登録でない場合、例えば、記入済み患部図の修正である場合には(S32でNo)、スケッチ後の患部図を患部図シート27の元の場所に展開する(S33)。そして、スケッチ後の患部図を、例えばビットマップ形式で上記カルテ情報関連ファイル3に登録する(S34)。
以上が、医師が患部図を入力(スケッチ)する場合の実施例である。この実施例によれば、医師は、ペン型の入力装置(液晶ペン)で患部のスケッチを行なえるので、紙カルテのときと略同様の感覚でスケッチでき、細かいスケッチやコメント入力も簡単に行なうことができる。また、この実施例によれば、医師は、過去のスケッチをベースに今回診察のスケッチをしそれを登録することができる。これにより、患部が治癒していく経過をスケッチで簡単に表すことができる。また、この実施形態によれば、予め、各種部位に関する患部スケッチ用雛型が1又は複数登録されており、スケッチに雛型を利用する場合には、今回診察における部位に関する雛型が一覧形式で展開される。医師は、所望の雛型を選択してそれを下絵にスケッチする。これにより、医師は、患部を描く作業を省略し、必要なことだけをスケッチすれば良いので、スケッチを迅速に行なうことができる。
尚、この実施例では、医師は、上記記入済み患部図や上記雛型を利用せず、自由にスケッチできるようにしてもよい。また、その自由にスケッチしたものは、上記雛型として登録できるようにしてもよい。
次に、医師が診察行為を入力する場合の実施例を説明する。
診療行為を入力する場合には、医師は、カルテメインページ(図2参照)の診療行為シート25のタイトルバー25'を2回ペンタッチする。病院コンピュータは、以下の処理動作を行なう。
図11は、診療行為を入力する場合の病院コンピュータの動作を示す。
同図において、病院データベース1は、各種診療行為に関連する情報が格納されている診療行為関連マスタ81を備えるものとする。診療行為関連マスタ81は、手技マスタ、手技区分マスタ、単位マスタ、検査項目マスタ、用法マスタ、部位マスタ、など、各種診療行為のマスタファイルを備える。
病院コンピュータは、上記2回ペンタッチされたら、診療行為関連マスタ81から診療行為入力シートを表示するための情報を取得し(ステップS35)、診療行為入力シートを表示する(S36)。
図12は、診療行為入力シートの一例を示す。
診療行為シート83には、例えば、処置入力カード85と、セット処置入力カード87と、手術入力カード89と、注射入力カード91と、セット注射入力カード93と、処方入力カード95と、セット処方入力カード97と、院内検査入力カード99と、院外検査入力カード101と、撮影入力カード103と、終了ボタン105とが展開される。同図では、処置入力シート85が展開されている。医師は、所望の入力カード85〜103のタブをペンタッチし、展開されている入力カードを切り替えて各種診療行為を入力し、入力を終える場合には、終了ボタン105をペンタッチする。
病院コンピュータは、上記ペンタッチされたタブの入力カードを展開し(図11のS37)、終了ボタン105がペンタッチされたら(S38でYes)、入力された各種診療情報を上記カルテ情報関連ファイル3に登録する(S39)。
ところで、医師は、診療行為を入力する場合、DO入力を行なうことがしばしばある。DO入力とは、上述したように、前回診療行為と同一の行為を今回の診療行為として入力することである。医師は、カルテメインページ(図2参照)において、診療行為シート25の特定の箇所を2回ペンタッチするか、或は、DO入力ボタン13をペンタッチして後述のDO入力シートを表示させそれを参照してDO入力を行なうことができる。以下、前者を第1のDO入力方法、後者を第2のDO入力方法とし、それぞれのDO入力方法について説明する。
まず、図13及び図14を参照して、第1のDO入力方法について説明する。
図13は、診療行為シート25の構成を詳細に示し、図14は、診療行為シート25の構成概念である。
診療行為シート25には、例えば上から順に、今回診察から初診までの診療行為が診察日毎に時系列的に展開される(同図においては、今回診察日「H10.08.14」が最上段に展開される)。診療行為シート25の構成概念としては、大分類、中分類、小分類の3分類に別れていて、それぞれ下位の分類を包括するように階層的な構成となっている。図13の診察日H10.08.11における診療行為で言えば、大分類は、その日の診療行為の全ての内容を包括し、中分類は、耳管処置(片側)、ネブライザー、筋肉注射の各用法等における診療行為のそれぞれ全てを包括し、小分類は、その各用法等における診療行為の各々を指す。医師は、これら大分類、中分類、小分類のそれぞれの単位でDO入力を行なう。
例えば、医師は、今回の診察で、前回診察(H10.08.11の診察)の診療行為における「耳管処置(片側)」の全ての診療行為107と、「ネブライザー」の「ピグリン注射液200mg0.05瓶」109を今回の診療行為としてDO入力するとする。この場合、医師は、「耳管処置(片側)」の表示欄111、及び「ピグリン注射液200mg0.05瓶」の表示欄113をペンタッチする。これにより、診療行為シート25には、図15に示すように、今回診察日の診療行為として、前回診察における「耳管処置(片側)」の全ての診療行為と、「ネブライザー」の「ピグリン注射液200mg0.05瓶」が展開される。
この第1のDO入力方法によれば、医師は、既に表示されている各診療行為に対し、所望の診療行為の欄を2回ペンタッチするだけで、すなわち、一度の操作でDO入力することができる。また、複数の診療行為をDO入力する場合、例えば前回診察日の診療行為の全てを入力する場合には、診療行為シート25の日付欄を2回ペンタッチするだけでその前回診察日の診療行為の全てをDO入力できる。そのため、マウスによるドラッグアンドドロップの必要がなくなり、簡単に複数の診療行為をDO入力することができる。
次に、上記第2のDO入力方法について説明する。
DO入力ボタン13がペンタッチされたら、病院コンピュータは、上記DO入力シート表示する。
図16は、上記DO入力シートの一例を示す。
DO入力シート100には、診療行為欄115と日付欄117とDO入力欄119とで構成される一覧リストと、終了123が展開される。診療行為欄115には、初診から当日診察までのそれぞれの診療行為が、例えば上記中分類単位で全て展開される。日付欄117には、例えば左から順に、初診から当日診察の日付が時系列的に展開される(同図においては、初診診察日「H10.8.7」が一番左に展開される)。DO入力欄119には、過去の或は当日の診察において、診療行為欄115に展開される診療行為の実施の有無が展開される。例えば、過去の診察で、実施された診療行為に対しては●印がされ、実施されなかった診療行為に対しては空欄である。また、当日の診察で、既に実施された診療行為に対しては◎印がされ、まだ実施されていない診療行為に対してはチェックボックス121a、121bが展開される。今回の診察で、チェックボックス121a、121bの診療行為が行なわれる場合には、チェックボックス121a、121bはペンタッチされる。
病院コンピュータは、DO入力シート100を、図17に示す動作により作成する。図17を参照してその動作を説明する。
病院コンピュータは、まず、当日診察の日付をDO入力シート100の日付欄117に展開し(ステップS40)、診療行為シート25(図13参照)から診察日付を取得して(S41)、当日診察から初診までの診療行為の全てを診療行為欄115に展開したかを確認する(S42)。展開していなければ(S42でNo)、初診で行われた診療行為を展開し、ステップS41で取得した診察日付を日付欄117に展開する(S43)。次に、各診察日毎に、過去の診療行為を順に取得して(S44)、取得した診療行為を診療行為欄115に展開したかを確認し(S45)、展開していなければ、取得した診療行為が診療行為欄115に既に展開されている診療行為であるかを確認する(S46)。上記取得した診療行為が既に展開されている診療行為であれば(S46でYes)、実施された診療行為であるとしてDO入力欄119の該当箇所に●印を展開し(S47)、そうでなければ(S46でNo)、上記取得した診療行為を診療行為欄115に展開して(S48)、DO入力欄119の該当箇所に●印を展開する(S49)。次に、当日診察において、展開されている診療行為が既に実施されているかを確認し(S50)、実施されていれば(S50でYes)、DO入力欄119の該当箇所に◎印を展開し(S51)、実施されていれば(S50でYes)、実施されていない診療行為に対しチェックボックス121a、121bを展開する(S52)。
医師は、DO入力シート100を参照し、DO入力対象である診療行為のチェックボックス121a、121bをペンタッチしてDO入力し、DO入力したら終了ボタン123(図16参照)をペンタッチする。それがされたら、病院コンピュータは、上記ペンタッチされたチェックボックスの診療行為、及び上記◎印を展開した診療行為を、当日診察の診療行為として、上記診療行為シート25に展開する。尚、医師は、日付欄117に表示されている所望の診察日を2回ペンタッチして、その診察日に行なわれた全ての診療行為をDO入力することもできる。
この第2のDO入力方法によれば、過去の各種診療行為の全てと、初診から当日診察までの各診察日における各種診療行為の実施の有無が、一覧で表示される。これにより、医師は、各診察日において行なわれた診療行為を一目で把握することができるので、所望の診療行為を簡単に見つけてDO入力することができる。また、上記第1のDO入力方法と同様に、このDO入力方法でも、1回のペンタッチ操作で複数の診療行為をDO入力することができる。
以上、電子カルテ作成でのカルテ情報入力におけるいくつかの実施例を説明した。医師は、各実施例において、図2に示したカルテメインページの表示画面の紹介状ボタン12をペンタッチすれば、紹介状を作成することができる。以下、医師が、病院コンピュータを利用して紹介状を作成する場合の実施例を説明する。
図18は、紹介状が作成される場合の病院コンピュータの一連動作の概略を示す。
医師が上記紹介状ボタン12をペンタッチしたら、病院コンピュータは、まず、紹介先医療機関を選択させ(ステップS53)、後述の紹介状作成ページを表示する(S54)。そして、医師に、紹介状作成に必要な情報(以下、紹介状情報)を入力させ(S55)、それをステップS53で選択された医療機関に送信する(S56)。
図19は、紹介状作成ページの一例を示す。
このページは、紹介状イメージ151と、入力指示ボタン群表示シート153とで構成される。このページの表示画面において、医師は、入力ボタン群表示シート153上の所望の種類の入力指示ボタンをペンタッチして、種々の紹介状情報(例えば同図に示す、[紹介目的]、[紹介事由]、[主訴・病名・現病歴]、[嗜好・アレルギー]、・・・等)を入力する。
例えば、[紹介目的]を入力する場合には、医師は、同図に示す紹介目的入力ボタン155をペンタッチするか、或は、紹介状イメージ151に展開されている項目[紹介目的]を2回ペンタッチして、図20に示す紹介目的入力シート157を表示させる。医師は、このシート157にキーボードで紹介目的を入力する。この場合において、医師は、テンプレート使用ボタン161をペンタッチしてテンプレート選択シート159を表示させ、これに表示される紹介状入力テンプレート(文章)群から所望のテンプレートを選択して紹介目的を入力することもできる。
以下、上述した各ステップS53〜S56のそれぞれで病院コンピュータが行う処理動作を詳細に説明する。
まず、図21を参照して、ステップS53の紹介先医療機関選択で病院コンピュータが行う処理動作を説明する。
病院コンピュータは、病院データベース1にアクセスして、紹介先医療機関に関連する種々の情報(医療機関名、住所、科目名、院長名、電子メールアドレス、Fax番号など)を取得し、医療機関選択一覧リストを作成し(ステップS57)、それを表示する(S58)。そして、医師に今回の紹介先が上記一覧リストに含まれているか否かを確認させ(S59)、含まれていれば(S59でYes)、上記一覧リストから所望の紹介先医療機関が選択させて(S60)、このステップS53における処理を終了して次の上記ステップS54の処理を実行する。含まれていなければ(S59でNo)、紹介先医療機関の情報を入力させ(S61)、それを病院データベース1に登録して(S62)、この紹介先医療機関選択における処理を終了し、次の紹介状作成ページ表示(上記ステップS54)の処理を実行する。
次に、図22を参照して、ステップS54の紹介状作成ページ表示で病院コンピュータが行う処理動作を説明する。
病院コンピュータは、病院データベース1にアクセスし、該当する患者及び該当する紹介先医療機関の情報(患者氏名、紹介先機関名称、医師名など)を取得し(ステップS63)、それを上記紹介状イメージ151(図19参照)に設定して(S64)、予めカルテ情報を読み込むか否かを医師に選択させる(S65)。予めカルテ情報を読み込むが選択された場合は(S65でYes)、病院データベース1にアクセスし、上記該当患者の診療情報(主訴、病名、現病歴、嗜好、アレルギー、検査所見、治療経過、現在の処方など)を取得し(S66)、それを紹介状イメージ151に設定する(S67)。そして、上記各種類の情報を設定した紹介状イメージ151を表示し(S68)、この紹介状作成ページ表示における処理を終了して、次の紹介状情報入力(上記ステップS55)の処理を実行する。
次に、図23を参照して、ステップS55の紹介状情報入力で病院コンピュータが行う処理動作を説明する。
病院コンピュータは、入力する項目(上記[紹介目的]、[紹介事由]など)が選択されたら(ステップS69)、選択された項目に関する情報は入力済みか否かを確認する(S70)。入力済みであれば(S70でYes)、入力されている内容を、上記選択された項目の文章入力用シート(例えば、上記紹介目的入力用シート157)に設定し(S71)、それを表示する(S72)。そして、医師に上記項目の文章編集を行なわせ(S73)、その項目の編集を終了するか否か(S74)、終了するのであれば(S74でYes)、紹介状情報入力を終了するか否かを確認する(S75)。
図24は、ステップS73の文章編集における処理動作の一例を詳細に示す。
病院コンピュータは、上記選択された項目の文章入力用シートを表示し入力待ちの状態において(ステップS76)、文章編集を終了するか否かを医師に確認する(S77)。
終了しないのであれば(S77でNo)、医師に登録されているカルテ情報(例えば上記診療情報)を読み込むか否かを選択させ(S78)、読み込むが選択された場合は(S78でYes)、カルテ情報の読み込みが可能か否かを確認して(S79)、可能であれば(S79でYes)、該当する診療情報を病院データベース1から取得し(S80)、それを文章入力用シートに設定する(S81)。ステップS78においてカルテ情報を読み込まないが選択された場合は(S78でNo)、上記紹介状入力テンプレートの使用するか否かを選択させる(S82)。使用しないのであれば(S82でNo)、例えばキーボードで所望の紹介状情報を入力させてそれを該当する文章入力用シートに設定し(S83)、使用するのであれば(S82でYes)、該当する項目において紹介状入力テンプレートを使用できるか否かを確認する(S84)。使用できるのであれば(S84でYes)、上記該当する項目のテンプレート文章を病院データベース1から取得して一覧リスト(例えば、図20に示すテンプレート選択シート159)を作成し(S85)、それを表示する(S86)。そして、医師所望のテンプレートが選択されたら(S87)、それを文章入力用シートに設定する(S88)。
上記ステップS77において、文章編集を終了するのであれば(S77でYes)、現在編集している項目([紹介目的]、[紹介事由]など)はテンプレートに追加可能か否かを確認し(S89)、それが可能でない場合には(S89でNo)、入力された文章を紹介状イメージ151に表示する(S90)。それが可能である場合には(S89でYes)、入力された文章は既にテンプレートとして登録済みか否かを確認し(S91)、登録済みでなければ(S91でNo)、上記入力された文章をテンプレートとして登録する(S92)。尚、入力された文章をテンプレートとして登録する否かは、医師が自由に選択することもできる。
以上が、上記ステップS73で行なわれる文章編集における動作である。この動作を終えたら、上述したように、ステップS74及びステップS75の動作を行い、紹介状情報入力を終了するのであれば(S75でYes)、この紹介状情報入力における処理を終わりにし、紹介状送信(上記ステップS56)における処理を行う。
次に、図25を参照して、ステップS56の紹介状送信で病院コンピュータが行う処理動作を説明する。
病院コンピュータは、医師の指示に応じて、カルテ情報や紹介状の内容をMML(Medical Mark-up Language)形式のデータに変換し(ステップS93)、そのMML形式のデータを例えばテキスト形式のファイルで保存して(S94)、医師に送信方法を選択させる(S95)。例えばFax送信が選択された場合には(S96でYes)、紹介状データをイメージ形式に変換してFaxで送信し(S97)、リッチテキスト形式で送信が選択された場合には(S98でYes)、上記MML形式のデータをリッチテキスト形式に変換し(S99)、医師に、画像(例えば、ビットマップ形式のX線画像)を添付するか否かを選択させる(S100)。添付するのであれば(S100でYes)、添付可能な画像を一覧表示し(S101)、医師に所望の画像を選択させて(S102)、MML(又はリッチテキストファイル、画像は添付形式)でメール送信する(S103)。
以上が、医師が病院コンピュータを利用して紹介状を作成する場合の実施例である。
上述した各実施例において、医師は、上記液晶ペン(又はマウス)で手書きで文字入力することができ、病院コンピュータは、手書き入力された文字がどんな文字であるかを認識する、いわゆる文字認識をすることができる。病院コンピュータは、テキスト入力エリア(例えば、図5に示すコメント入力プレートや、図20に示す紹介目的入力シート157)にカルテ情報の入力が選択されときは、医師に、手書き入力するか否かを選択させる。手書き入力が選択されたら、手書き文字入力シートを表示する。
図26は、手書き文字入力シートの一例を示す。
病院コンピュータは、このシート上の所定のマス目に液晶ペンで手書きで文字入力させ、随時に又は医師が文字入力を終了した時に、入力された文字を認識し、認識結果を表示する。そして、医師に了解が得られれば、文字認識した結果を、上記選択されたテキスト入力エリアに展開する。病院コンピュータは、ひらがな、かたかな、数字、漢字、アルファベットなど種々の文字を認識することができる。
以上、本発明の好適な幾つかの実施形態を説明したが、これらは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこれらの実施例にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。例えば、上述した病院データベース1にはマスター・トランザクション処理を行なわせるようにし、上記各種情報を効率的に管理するようにすることができる。
病院コンピュータが診察中に行なう処理動作の流れを示すフローチャート。 カルテメインページの一例を示す図。 傷病名入力シートの一例を示す図。 初診用所見入力シートを表示する場合の病院コンピュータの動作を示すフローチャート。 初診用所見入力シートの一例を示す図。 再診用所見入力シートを表示する場合の病院コンピュータの動作を示すフローチャート。 再診用所見入力シートの一例を示す図。 患部図が入力される場合の病院コンピュータの処理動作を示すフローチャート。 雛型一覧リストの一例を示す図。 患部図記入シートの一例を示す図。 診療行為を入力する場合の病院コンピュータの動作を示すフローチャート。 診療行為入力シートの一例を示す図。 診療行為シートの構成を詳細に示す図。 診療行為シートの構成概念図。 DO入力後の診療行為シートの図。 DO入力シートを作成する場合の病院コンピュータの動作を示すフローチャート。 DO入力シートの一例を示す図。 紹介状が作成される場合の病院コンピュータの一連動作の概略を示すフローチャート。 紹介状作成ページの一例を示す図。 紹介目的を入力する場合の様子を示す図。 紹介先医療機関選択で行なわれる処理動作を示すフローチャート。 紹介状作成ページ表示で行われる処理動作を示すフローチャート。 紹介状情報入力で行われる処理動作を示すフローチャート。 文章編集で行なわれる処理動作の一例を詳細に示すフローチャート。 紹介状送信で行なわれる処理動作を示すフローチャート。 手書き文字入力シートの一例を示す図。
符号の説明
1 病院データベース
13 DO入力ボタン
23 所見シート
23' 所見シートのタイトルバー
25 診療行為シート
25' 診療行為シートのタイトルバー
27 患部図シート
27a、27b 記入済み患部図表示エリア
27c 患部図表示無しエリア
100 DO入力シート
121a、121b チェックボックス

Claims (3)

  1. 記録されている、過去の診察に行なわれた診療行為を所定の分類毎に階層的に表示し、表示している診療行為から特定の診療行為が選択された場合には、前記特定の診療行為の下位に包括される全ての診療行為を今回診察の診療行為として記録することを特徴とし、前記選択は、表示画面上でのタッチ操作又はマウスによるクリック操作によって行なわれる電子カルテ記録装置。
  2. 前記診療行為を一覧リストにして表示することを特徴とする請求項1記載の電子カルテ記録装置。
  3. 記録されている、過去の診察に行なわれた診療行為を所定の分類毎に階層的に表示するステップと、前記表示している診療行為から、表示画面上でのタッチ操作又はマウスによるクリック操作によって選択された特定の診療行為の下位に包括される全ての診療行為を、今回診察の診療行為として記録するステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
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