JP3985856B2 - ポリアリール抗腫瘍剤 - Google Patents
ポリアリール抗腫瘍剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3985856B2 JP3985856B2 JP2000086494A JP2000086494A JP3985856B2 JP 3985856 B2 JP3985856 B2 JP 3985856B2 JP 2000086494 A JP2000086494 A JP 2000086494A JP 2000086494 A JP2000086494 A JP 2000086494A JP 3985856 B2 JP3985856 B2 JP 3985856B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substituted
- hydroxyalkyl
- compound
- thienyl
- aminoalkyl
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 0 CC(C)c([n]c(*)c1*)c1N Chemical compound CC(C)c([n]c(*)c1*)c1N 0.000 description 5
Landscapes
- Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Heterocyclic Compounds Containing Sulfur Atoms (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリアリール抗腫瘍剤に関し、特に、例えば、白血病、肺癌、結腸癌、CNS癌、黒色腫、卵巣癌、腎臓癌、前立腺癌、および乳癌等の腫瘍の治療に有効なポリアリール化合物、およびそれを有効成分として含有する医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
米国において、癌は、心臓病に次いで、人に死をもたらす第二の原因となっている。米国癌協会による推計によると、90年代に入って以来、約400万人の人が癌で死亡している。癌の治療方法として、通常、化学療法、外科手術、放射線照射、ホルモン投与、および免疫療法が行われている。化学療法は、有効な治療方法であり、特に外科手術ができない状態または転移が進んだ状態の癌に有効である。
【0003】
多くのアリール基含有化合物が細胞毒性活性を有することが報告されており、例えば、2−アリール−1,8−ナフチリジン−4(1H)−オン類(Chen et al., J. of Med. Chem. 1997, 40(19), 3049-56 )、3−アリール置換オキサトリアゾール−5−イミン誘導体(Vilpo et al., Anti-Cancer Drug Design, 1997, 12(2), 75-89 )、および1,2−ジヒドロピリド[3,4−b]ピラジン類(Temple et al., J. of Med. Chem. 1987, 30(10), 1746-51 )が挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、アリール基含有化合物の細胞毒性活性について研究し、腫瘍に対して細胞毒性活性を示す新規なアリール基含有化合物を見い出した。
【0005】
本発明の目的は、白血病、肺癌、結腸癌、CNS癌、黒色腫、卵巣癌、腎臓癌、前立腺癌、および乳癌等の腫瘍の治療に有効なポリアリール化合物、およびそれを有効成分として含有する医薬組成物を提供することにある。
【0006】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述から明らかになるであろう。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
【0008】
本発明の態様は、化学式:Ar1 −B−Ar2 (化学式中、Ar1 は、フェニル、チエニル、フラニル、またはピロリルであり、Bは、R置換フェニレン、−CH=CH−、または−C≡C−であり、ここでRは、H、アルキル、ヒドロキシルまたはそのエステル、アルコキシ、アルデヒド、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、カルボキシルまたはそのエステル、−CH(OR1 )2 、またはNR2 R3 であり、ここでR1 は、それぞれ独立に、H、アルキル、またはアシルであり、そしてR2 およびR3 は、それぞれ独立に、H、アルキル、ヒドロキシアルキル、またはアミノアルキルであり、そしてAr2 は、置換フェニル、置換チエニル、置換フラニル、または置換ピロリルであり、当該置換フェニル、置換チエニル、置換フラニル、および置換ピロリルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、アミド、ニトリル、ニトロ、シアノ、アセタール、ケタール、オキソアルキル、アミノアルキル、ハロアルキル、アルキルイミノアルキル、カルボキシアルキル、酸ハライド、アミノアルキルアミノアルキル、アミノアルキルアミノアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルである。)で示されるポリアリール化合物(すなわち、少なくとも二つのアリール基を有する化合物)またはその塩に関する。ポリアリール化合物の塩とは、上記化学式のポリアリール化合物のイオン化可能な基のカウンターイオンとの間に形成されるものである。例えば、ポリアリール化合物のナトリウム塩とは、ナトリウムイオンと当該化合物のカルボキシル基との間に形成されるものである。また、ポリアリール化合物の塩基酸塩とは、医薬的に使用可能な酸と当該化合物のアミノ誘導体との間に形成されるものである。
【0009】
上記化学式によりカバーされる化合物の一つの好ましい態様は、BがR置換フェニレンであるものである。好ましくは、当該置換フェニル、置換チエニル、置換フラニル、および置換ピロリルのそれぞれの置換基が、それぞれ独立に、オキソアルキル、アミノアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルである。本明細書において、“置換”という語は、言及された構造に一つ以上の置換基を有すると定義される。
【0010】
上記化学式によりカバーされる化合物の他の一つの好ましい態様は、Bが−CH=CH−であるものである。好ましくは、当該置換フェニル、置換チエニル、置換フラニル、および置換ピロリルのそれぞれの置換基が、それぞれ独立に、オキソアルキル、アミノアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルである。
【0011】
上記化学式によりカバーされる化合物の更に他の一つの好ましい態様は、Bが−C≡C−であるものである。好ましくは、当該置換フェニル、置換チエニル、置換フラニル、および置換ピロリルのそれぞれの置換基が、それぞれ独立に、オキソアルキル、アミノアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルである。
【0012】
本発明の更なる態様は、上記と同一の化学式によりカバーされるポリアリール化合物であって、Ar1 は、置換フェニル、置換チエニル、置換フラニル、または置換ピロリルであり、当該置換フェニル、置換チエニル、置換フラニル、および置換ピロリルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、アルデヒド、アシル、カルボキシルまたはそのエステル、アミド、ニトリル、ニトロ、シアノ、アセタール、ケタール、オキソアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アルキルイミノアルキル、カルボキシアルキル、酸ハライド、アミノアルキルアミノアルキル、アミノアルキルアミノアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルであり、Bは、R置換フェニレン、−CH=CH−、または−C≡C−であり、ここでRは、H、アルキル、ヒドロキシルまたはそのエステル、アルコキシ、アルデヒド、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、カルボキシルまたはそのエステル、−CH(OR1 )2 、またはNR2 R3 であり、ここでR1 は、H、アルキル、またはアシルであり、そしてR2 およびR3 は、それぞれ独立に、H、アルキル、ヒドロキシアルキル、またはアミノアルキルであり、そしてAr2 は、
【0013】
【化5】
【0014】
または1〜3個の置換基を有するフェニルであり、ここでAは、窒素、酸素、または硫黄であり、Xは、H、カルボキシルまたはそのエステル、アミド、ニトリル、ニトロ、シアノ、アセタール、ケタール、オキソアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、カルボキシアルキル、酸ハライド、アミノアルキルアミノアルキル、アミノアルキルアミノアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルであり、Yは、H、アルデヒド、アシル、カルボキシルまたはそのエステル、アミド、ニトリル、ニトロ、シアノ、アセタール、ケタール、オキソアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アルキルイミノアルキル、カルボキシアルキル、酸ハライド、アミノアルキルアミノアルキル、アミノアルキルアミノアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルであり、Zは、H、アシル、カルボキシルまたはそのエステル、アミド、ニトリル、ニトロ、シアノ、アセタール、ケタール、オキソアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アルキルイミノアルキル、カルボキシアルキル、酸ハライド、アミノアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルであり、当該置換フェニルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、アルデヒド、アシル、カルボキシルまたはそのエステル、アミド、ニトリル、ニトロ、シアノ、アセタール、ケタール、オキソアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アルキルイミノアルキル、カルボキシアルキル、酸ハライド、アミノアルキルアミノアルキル、アミノアルキルアミノアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルである、ポリアリール化合物またはその塩に関する。
【0015】
上記化合物の一つの好ましい態様は、BがR置換フェニレンであるものである。好ましくは、Ar1 で示される当該置換フェニル、置換チエニル、置換フラニル、および置換ピロリルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、オキソアルキル、アミノアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルである。より好ましくは、Ar2 が、
【0016】
【化6】
【0017】
または1〜3個の置換基を有するフェニルであり、ここでXおよびZは、それぞれ独立に、H、ヒドロキシアルキルであり、Yは、H、アルデヒドまたはヒドロキシアルキルであり、当該置換フェニルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、アルデヒド、またはヒドロキシアルキルである。
【0018】
上記化合物の他の一つの好ましい態様は、Bが−CH=CH−であるものである。好ましくは、Ar1 で示される当該置換フェニル、置換チエニル、置換フラニル、および置換ピロリルのそれぞれの置換基が、それぞれ独立に、オキソアルキル、アミノアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルである。より好ましくは、Ar2 が、
【0019】
【化7】
【0020】
または1〜3個の置換基を有するフェニルであり、ここでXおよびZは、それぞれ独立に、H、ヒドロキシアルキルであり、Yは、H、アルデヒドまたはヒドロキシアルキルであり、当該置換フェニルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、ヒドロキシル、アルデヒド、またはヒドロキシアルキルである。
【0021】
上記化合物の更に他の一つの好ましい態様は、Bが−C≡C−であるものである。好ましくは、Ar1 で示される当該置換フェニル、置換チエニル、置換フラニル、および置換ピロリルのそれぞれの置換基が、それぞれ独立に、オキソアルキル、アミノアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルである。より好ましくは、Ar2 が、
【0022】
【化8】
【0023】
または1〜3個の置換基を有するフェニルであり、ここでXおよびZは、それぞれ独立に、H、ヒドロキシアルキルであり、Yは、H、アルデヒドまたはヒドロキシアルキルであり、当該置換フェニルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、ヒドロキシル、アルコキシル、アルデヒド、またはヒドロキシアルキルである。
【0024】
本発明の更に他の一つの態様は、上記に記載した非対称化合物であって、Ar1 およびAr2 は、それぞれ独立に、1〜3個の置換基を有するフェニル、1〜2個の置換基を有するピロリル、1〜2個の置換基を有するフラニル、または1〜2個の置換基を有するチエニルであり、当該置換フェニル、置換ピロリル、置換フラニル、および置換チエニルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、アセタール、ケタール、オキソアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルキルイミノアルキル、アシル、カルボキシルまたはそのエステル、アミド、酸ハライド、ニトリル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルであり、そしてBは、R置換フェニレン、−CH=CH−、または−C≡C−であり、ここでRは、H、アルキル、ヒドロキシルまたはそのエステル、アルコキシ、アルデヒド、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、カルボキシルまたはそのエステル、−CH(OR1 )2 、またはNR2 R3 であり、ここでR1 は、H、アルキル、またはアシルであり、そしてR2 およびR3 は、それぞれ独立に、H、アルキル、ヒドロキシアルキル、またはアミノアルキルである、非対称化合物またはその塩に関する。
【0025】
上記化合物の一つの好ましい態様は、Ar1 およびAr2 のそれぞれの置換基が、それぞれ独立に、アルデヒド、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、アシル、カルボキシルまたはそのエステルである化合物またはその塩である。
【0026】
上記化合物の他の一つの好ましい態様は、Ar1 およびAr2 のそれぞれの置換基が、それぞれ独立に、アルデヒドまたはヒドロキシアルキルである化合物またはその塩である。
【0027】
本発明の更に他の一つの態様は、医薬的に使用可能な担体と、有効量の上記化学式のポリアリール化合物であって、Ar1 およびAr2 は、それぞれ独立に、ピロリル、1〜2個の置換基を有するピロリル、フラニル、1〜2個の置換基を有するフラニル、チエニル、1〜2個の置換基を有するチエニル、フェニル、または1〜3個の置換基を有するフェニルであり、当該置換ピロリル、置換フラニル、置換チエニル、および置換フェニルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、アルデヒド、アシル、カルボキシルまたはそのエステル、アミド、ニトリル、ニトロ、シアノ、アセタール、ケタール、オキソアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アルキルイミノアルキル、カルボキシアルキル、酸ハライド、アミノアルキルアミノアルキル、アミノアルキルアミノアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルであり、Bは、R置換フェニレン、−CH=CH−、または−C≡C−であり、ここでRは、H、アルキル、ヒドロキシルまたはそのエステル、アルコキシ、アルデヒド、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、カルボキシルまたはそのエステル、−CH(OR1 )2 、またはNR2 R3 であり、ここでR1 は、H、アルキル、またはアシルであり、そしてR2 およびR3 は、それぞれ独立に、H、アルキル、ヒドロキシアルキル、またはアミノアルキルである、ポリアリール化合物の少なくとも一種とを含有する医薬組成物に関する。
【0028】
上記医薬組成物に使用可能な化合物の好ましいものとして、Ar1 およびAr2 のそれぞれの置換基が、それぞれ独立に、アルデヒドまたはヒドロキシアルキルであるものが挙げられる。
【0029】
本明細書において、“アルキル”という語は、1〜8の炭素数を有する直鎖または分岐鎖式炭化水素鎖、または3〜8の炭素数を有する環式炭化水素基を意味する。アルキルの例として、これらに限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec −ブチル、tert−ブチル、アミル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル、ノルボルニル、イソボルニル、シクロヘキシルメチル、1 −または2 −シクロヘキシルエチル、および1 −, 2 −, または3 −シクロヘキシルプロピルが挙げられる。本明細書中の“ハロ”または“ハロゲン化物”は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを意味する。アミド、エステル、およびシアノ基の何れかの末端が、ポリアリール化合物に結合していてもよい。例えば、アミド基は窒素末端(−NH−CO−R’)または炭素末端(−CO−NH−R’)(ここで、R’はアルキル基である。)を介して化合物の残りの部分に結合することができる。ここで、フェニレンとしてのBの置換パターンは、パラ、メタ、またはオルトである。本明細書において、“置換”という語は、一置換として定義される。ここで使用される“非対称”ポリアリール化合物とは、当該化合物のAr1 の置換基が、Ar2 の置換基とは同一たり得ないことを意味する。
【0030】
上記構成の発明において、特に、特許請求の範囲の各請求項に記載の発明は以下の構成を有している。
【0031】
請求項1記載の発明は、化学式:Ar1 −B−Ar2 を有する抗腫瘍剤用の化合物またはその塩であって、Ar1 は、フェニル、チエニル、またはフラニルであり、Bは、R置換p−フェニレンであり、ここでRはH、アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルであり、そして、Ar2 は、置換チエニルまたは置換フラニルであり、前記置換チエニル、および置換フラニルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、アルキル、オキソアルキル、アミノアルキル、アミノアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルであり、前記に記載のアルキルという語は、炭素数が1または2であることを特徴とする。
【0032】
請求項2記載の発明は、化学式:Ar1 −B−Ar2 を有する抗腫瘍剤用の化合物またはその塩であって、Ar1 は、置換チエニルまたは置換フラニルであり、前記置換チエニルおよび置換フラニルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、アルデヒド、オキソアルキル、またはヒドロキシアルキルであり、Bは、R置換p−フェニレンであり、ここでRはH、アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルであり、そしてAr2 は、
【0033】
【化9】
【0034】
で、ここでAは、酸素または硫黄であり、Xは、オキソアルキルまたはヒドロキシアルキルであり、YおよびZは、それぞれHであり、前記に記載のアルキルという語は、炭素数が1または2であることを特徴とする。
ることを特徴とする。
【0035】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の抗腫瘍剤用の化合物またはその塩であって、前記Ar1 のそれぞれの置換基が、それぞれ独立に、アルデヒド、またはヒドロキシアルキルであることを特徴とする。
【0036】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の抗腫瘍剤用の化合物またはその塩であって、前記Ar2 が、
【0037】
【化10】
【0038】
で、ここでXはヒドロキシアルキルであり、YおよびZは、それぞれHであることを特徴とする。
【0039】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の抗腫瘍剤用の化合物またはその塩であって、前記Ar1 のそれぞれの置換基が、それぞれ独立に、アルデヒドまたはヒドロキシアルキルであることを特徴とする。
【0040】
請求項6に記載の発明は、化学式:Ar1 −B−Ar2 を有し抗腫瘍剤用のAr 1 、Ar 2 が同一でない非対称化合物またはその塩であって、Ar1 およびAr2 は、それぞれ独立に、置換フラニルまたは置換チエニルであり、前記置換フラニルおよび置換チエニルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、オキソアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルであり、そしてBは、R置換p-フェニレンであり、ここでRは、H、アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルであり、前記に記載のアルキルという語は、炭素数が1または2であることを特徴とする。
【0041】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の抗腫瘍剤用の非対称化合物またはその塩であって、前記Ar1 およびAr2 のそれぞれの置換基が、それぞれ独立に、アルデヒド、ヒドロキシアルキルであることを特徴とする。
【0043】
請求項8に記載の発明は、有効量の、化学式:Ar1 −B−Ar2 を有する化合物と、医薬的に使用可能な担体とを含有する抗腫瘍剤用の医薬組成物であって、Ar1 は、フェニル、チエニル、またはフラニルであり、Ar2 は、置換チエニルまたは置換フラニルであり、前記置換チエニル、および置換フラニルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、アルキル、オキソアルキル、アミノアルキル、アミノアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルであり、Bは、R置換p−フェニレンであり、ここでRは、H、アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルであり、前記に記載のアルキルという語は、炭素数が1または2であることを特徴とする。
【0044】
請求項9記載の発明は、請求項8に記載の抗腫瘍剤用の医薬組成物であって、前記Ar1 およびAr2 のそれぞれの置換基が、それぞれ独立に、アルデヒドまたはヒドロキシアルキルであることを特徴とする。
【0057】
また、他の本発明は次の構成を有する発明である。化学式:Ar1 −B−Ar2 を有する化合物またはその塩であって、Ar1 は、チエニルまたはフラニルであり、Bは、−CH=CH−であり、Ar2 は、置換チエニルまたは置換フラニルであり、前記置換チエニルおよび置換フラニルの置換基は、それぞれ独立に、オキソアルキル、アミノアルキル、アミノアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルであることを特徴とする抗腫瘍剤用の化合物またはその塩である。
【0058】
上記記載の抗腫瘍剤用の化合物またはその塩であって、前記置換チエニルおよび置換フラニルの置換基が、それぞれ独立に、オキソアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルであることを特徴とする。
【0059】
また、化学式:Ar1 −B−Ar2 を有する化合物またはその塩であって、Ar1 は、置換チエニルまたは置換フラニルであり、前記置換チエニルおよび置換フラニルの置換基は、それぞれ独立に、アルデヒド、アシル、オキソアルキル、またはヒドロキシアルキルであり、Bは、−CH=CH−であり、Ar2 は、
【0060】
【化13】
【0061】
で、ここでAは酸素または硫黄であり、Xは、オキソアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルであり、YおよびZは、Hであることを特徴とする抗腫瘍剤用の化合物またはその塩である。
【0062】
上記記載の抗腫瘍剤用の化合物またはその塩であって、前記Ar1 の置換基が、それぞれ独立に、アルデヒド、アシルまたはヒドロキシアルキルであることを特徴とする。前記Ar2 が、
【0063】
【化14】
【0064】
で、ここでXはヒドロキシアルキルであり、YおよびZは、それぞれHであることを特徴とする。
【0065】
上記抗腫瘍剤用の化合物またはその塩であって、前記Ar1 の置換基が、それぞれ独立に、アルデヒドまたはヒドロキシアルキルであることを特徴とする。
【0066】
また、化学式:Ar1 −B−Ar2 を有する非対称化合物またはその塩であって、Ar1 およびAr2 は、置換チエニルまたは置換フラニルであり、前記置換チエニルおよび置換フラニルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、オキソアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルであり、そして、Bは、−CH=CH−であることを特徴とする。
【0067】
上記記載の抗腫瘍剤用の非対称化合物またはその塩であって、前記Ar1 およびAr2 のそれぞれの置換基が、それぞれ独立に、アルデヒドまたはヒドロキシアルキルあることを特徴とする。
【0068】
また、有効量の、化学式:Ar1 −B−Ar2 を有する化合物と、医薬的に使用可能な担体とを含有する医薬組成物であって、Ar1 およびAr2 は、それぞれ独立に、フラニル、または1〜2個の置換フラニル、チエニル、または1〜2個の置換基を有するチエニルであり、前記置換チエニルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、アルデヒド、オキソアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルであり、Bは、−CH=CH−であることを特徴とする抗腫瘍剤用の医薬組成物としてもよい。
【0069】
上記記載の抗腫瘍剤用の医薬組成物であって、前記Ar1 およびAr2 のそれぞれの置換基が、それぞれ独立に、アルデヒドまたはヒドロキシアルキルであることを特徴とする。
【0070】
本発明のその他の特徴および利点は、以下の好ましい実施の形態の記述から明らかになるであろう。
【0071】
【発明の実施の形態】
上記ポリアリール抗腫瘍化合物は、公知技術による方法により製造することができる。例えば、ジハロ置換ポリアリールエチレン化合物は、例えば、ジメチルホルムアミドのようなホルミル基を有する適当な親核試薬の過剰量と、親核置換反応により反応させ、例えば、ジホルミルポリアリールエチレン化合物等の対応する生成物を製造する。他の例として、ジホルミルポリアリールアセチレン誘導体は、先ず適正に活性化されたアセチレン核、例えば、銅トリメチルシリルアセチリドと、還元脱離により、例えば、パラジウム触媒化ホルミルチオフェン等のホルミル基で置換した触媒化フラン、ピロールまたはチオフェンとを反応させることにより合成できる。この置換されたモノアリールアセチレンは、他の触媒化置換チオフェンと反応して所望のジホルミル置換生成物を与える。Sonogashira et al., Tetrahedron Lett. 1975, 4467参照。更に他の例として、ジホルミルポリアリールフェニレン誘導体は、ジハロ置換フェニレンを、2当量の適正に置換されたフラン、チオフェン、またはピロール、例えば、ホルミルトリブチルスタニルチオフェンとカップリングさせることにより、所望の生成物を合成して製造することができる。これら上記ジホルミル置換化合物は、更に、水素化ホウ素ナトリウムで還元することにより、対応するヒドロキシアルキル誘導体を生成できる。一方、これらジホルミル置換ポリアリール誘導体は、適正に置換されたアミンおよび水素化ホウ素ナトリウムと共に還元アミノ化することにより、対応するヒドロキシアルキルアミノアルキルまたはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキル置換ポリアリール誘導体を製造することができる。
【0072】
腫瘍(例えば、白血病、肺癌、結腸癌、CNS癌、黒色腫、卵巣癌、腎臓癌、前立腺癌、および乳癌)の治療に使用される上記種々のポリアリール化合物以外に、上記組成物を患者に投与することにより、腫瘍を治療する方法もまた、本発明の態様として考慮される。本発明の範囲内に、腫瘍治療用医薬品の製造に使用されるポリアリール化合物の用途も含まれる。
【0073】
ここで使用される製剤の有効量とは、必要な患者に投与の上、腫瘍細胞の成長を抑制し、悪性細胞を殺し、または腫瘍を縮小させ、またさもなければ、治療患者に治療効果を与えるポリアリール化合物の量として定義される。患者に投与すべき有効量は、一般に、体表面積、体重、および病状に基づき決定される。動物および人(体表面積の平方メートル当たりのミリグラム基準)の投与量の相互関係は、Freireich et al., Cancer Chemother. Rep. 1966, 50, 219に記載されている。体表面積は、患者の身長および体重から大体決定される。Scientific Tables, Geigy Pharmaceuticls, Ardley, New York, 1970, 537参照。本発明を実施するために使用されるポリアリール化合物の有効量は、約5mg/kg 〜約50mg/kg の範囲とすることができる。有効投与量は、当業者により認められているように、投与方法、賦形剤量、ならびに他の抗腫瘍剤および放射線治療の使用を含む他の治療方法を併用する可能性に基づき変化する。
【0074】
医薬組成物は、皮下、腹膜腔内、筋肉内、および静脈内を含む非経口ルートを経由して投与することができる。非経口投与製剤の形態の例として、等張塩溶液中に、5%のグルコースまたは他の公知の医薬的に使用可能な賦形剤と、活性剤の水溶液が挙げられる。シクロデキストリン等の可溶化剤、または当業者によく知られている他の可溶化剤も、治療化合物投与のための医薬的賦形剤として利用できる。
【0075】
上記ポリアリール化合物も、公知の方法を利用した他の投与方法により製剤中に配合することができる。医薬組成物は、例えば、カプセル、ゲル封入剤または錠剤等の経口投与のための製剤中に配合することができる。カプセルは、ゼラチンまたはセルロース誘導体等の公知の医薬的に使用可能な材料から成る。錠剤は、活性ポリアリール化合物および固体担体、ならびに滑剤の混合物を、公知の方法で圧縮することにより配合される。固体担体の例として、デンプンおよび糖ベントナイトが挙げられる。ポリアリール化合物は、例えば、バインダーとして乳糖またはマンニトール、および公知の充填剤および錠剤化試薬を含む硬殻錠剤またはカプセルの形態で投与することができる。
【0076】
上記ポリアリール化合物の抗腫瘍活性は、試験管内分析(in vitro assay)により予備的に評価することができ、次いで、生体内試験(in vivo testing )により確認することができる。例えば、ポリアリール化合物は、試験管内細胞毒性について、3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)[Boyd, in Principle of Practice of Oncology, Devita, Hellman, Rosenberg (eds.) Vol. 3, PPO Update, No. 10, 1989]を使用したミクロカルチャー分析により評価することができる。MTT分析は、6日間薬剤にさらした後、生腫瘍細胞のミトコンドリアにおける脱水素酵素による暗青色のホルマザン生成物の産出に基づくものである [Alley, et al., Cancer Res. 1988, 48, 589] 。このようにして、生細胞のみが染色され、570nmで測定することができる。抗腫瘍細胞毒性は、IC50として報告されており、それは、細胞の成長を腫瘍細胞の対称培養物の50%に遅延させる効果のある薬剤投与量であることを意味する。
【0077】
更に詳細な説明がなくとも、当業者であれば、ここでの記載に基づいて、本発明を十分な程度に利用することができるであろう。従って、以下の特定の実施例は、どのような方法であれ本明細書の残りの部分の単なる例示を意図したものであり、限定を意図するものではない。
【0078】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明する。
(実施例1)
−1,2−ビス[2−(5−ホルミル)−チエニル]アセチレンの合成−
100mlのフラスコに、20mlのベンゼンおよび1.12g(5mmol)の2−ホルミル−5−ヨードチオフェンを入れた。この混合物を撹拌しながら、0.98g(10mmol)の(トリメチルシリル)アセチレン、600mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、160mgのヨウ化第一銅、120mgの塩化トリエチルベンジルアンモニウム(TEBAC)、および20mlの2.5N脱酸素KOHを加えた。混合物を40℃で48時間撹拌した。温度を室温(r.t.)に下げた後、飽和塩化アンモニウム溶液を加え、そして混合物を0.5時間撹拌し、生成した沈澱物をろ過により除去した。ろ液をエーテルにて抽出した。有機抽出物を飽和重炭酸ナトリウムおよび食塩水により洗浄し、次いで、無水MgSO4 により乾燥した。ろ過および濃縮後、残渣をシリカゲルカラムでクロマトグラフ分離(EtOAc/n−ヘキサンで溶出)を行い、0.34g(収率:58%)の生成物(mp:154℃)を得た。
◎
【表1】
【0079】
(実施例2)
−1,2−ビス[2−(5−ヒドロキシメチル)−チエニル]アセチレンの合成−
1,2−ビス[2−(5−ホルミル)−チエニル]アセチレン(3mmol)を30mlのエタノールに溶解し、1mmolの水素化ホウ素ナトリウムで処理した。室温で4時間撹拌した後、反応を停止させるために水を加えた。混合物をエーテルにて抽出した。有機抽出物を飽和重炭酸ナトリウムおよび食塩水により洗浄し、次いで、無水MgSO4 により乾燥した。ろ過および濃縮を行い、ほとんど定量的収率で1,2−ビス[2−(5−ヒドロキシメチル)−チエニル]アセチレンを得た。
1,2−ビス[2−(5−ヒドロキシメチル)−チエニル]アセチレン(mp:146〜147℃):
◎
【表2】
【0080】
(実施例3)
−(E)−1,2−ビス[2−(5−ホルミル)−チエニル]エテンの合成−
25mlのフラスコに、5mlのDMFおよび0.16ml(1.74mmol)のオキシ塩化燐を入れた。この混合物を氷浴で0.5時間撹拌した。次いで、混合物を303mg(1.58mmol)の(E)−1,2−ビス(2−チエニル)エチレンで処理し、50℃で48時間撹拌した。温度を室温に下げた後、10mlの10%重炭酸ナトリウムを加え、混合物をCH2 Cl2 にて抽出した。有機抽出物を食塩水により洗浄し、次いで、無水MgSO4 により乾燥した。ろ過および濃縮後、残渣をシリカゲルカラムでクロマトグラフ分離(EtOAc/n−ヘキサンで溶出)を行い、0.04gのビス−ホルミル誘導体を得た。ビス−ホルミル誘導体をEtOAcから再結晶し、0.03g(収率:6%)の純粋な生成物を得た。
(E)−1,2−ビス[2−(5−ホルミル)−チエニル]エテン(mp:209℃):
◎
【表3】
【0081】
(実施例4)
−(E)−1,2−ビス[2−(5−ヒドロキシメチル)−チエニル]エテンの合成−
(E)−1,2−ビス[2−(5−ホルミル)−チエニル]エテン(3mmol)を30mlのエタノールに溶解し、1mmolの水素化ホウ素ナトリウムで処理した。室温で4時間撹拌した後、反応を停止させるために水を加えた。混合物をエーテルにて抽出した。有機抽出物を飽和重炭酸ナトリウムおよび食塩水により洗浄し、次いで、無水MgSO4 により乾燥した。ろ過および濃縮後、ほとんど定量的収率で対応するヒドロキシメチル誘導体を得た。
(E)−1,2−ビス[2−(5−ヒドロキシメチル)−チエニル]エテン(mp:133〜134℃):
◎
【表4】
【0082】
(実施例5)
−(E)−1−(2−チエニル)−2−{2−[5−(アミノメチル)]−チエニル}エテンの合成−
(i )25mlのフラスコに、2.22g(10mmol)の(E)−1−(2−チエニル)−2−[2−(5−ヒドロキシメチル)チエニル]エテン、1.62g(11mmol)のフタルイミド、2.89g(11mmol)のトリフェンニルホスフィン、および20mlのテトラヒドロフランを入れた。この混合物に、ゆっくりと1.92g(11mmol)のアゾジカルボン酸ジエチルを加え、室温で24時間撹拌した。反応を停止させるために水を加えた。混合物をエーテルにて抽出した。有機抽出物を飽和重炭酸ナトリウムおよび食塩水により洗浄し、次いで、無水MgSO4 により乾燥した。ろ過および濃縮後、残渣をシリカゲルカラムでクロマトグラフ分離(EtOAc/n−ヘキサンで溶出)を行い、2.22g(収率:64%)の純粋な生成物(mp:160℃)を得た。
◎
【表5】
【0083】
(ii)(E)−1−(2−チエニル)−2−{2−[5−(N−フタルイミドメチル)]−チエニル}エテン(0.35g,1mmol)を5mlのエタノールに溶解し、0.055g(1.1mmol)の80%ヒドラジンにて、加熱下、60℃で処理した。この混合物を、4時間加熱環流し、次いで、減圧下で濃縮した。残渣を7mlの0.5N HClで処理し、生成した沈澱物をろ過により除去した。ろ液にpH>12となるまで1N NaOHを加え、次いでクロロホルムにて抽出した。有機抽出物を食塩水により洗浄し、次いで、無水MgSO4 で乾燥した。ろ過および濃縮後、0.18g(収率:83%)の生成物(mp:89〜90℃)を得た。
◎
【表6】
【0084】
(実施例6)
−(E)−1−(2−チエニル)−2−[2−{5−[N−(2−ヒドロキシエチル)アミノメチル]}チエニル]エテンの合成−
100mlのフラスコに、30mlのメタノール、10mmolのエタノールアミン、および数滴の酢酸を入れた。(E)−1−(2−チエニル)−2−[2−(5−ホルミル)チエニル]エテン(1.10g、5mmol)を室温でゆっくりと添加した。反応を、ホルミル基含有化合物が消費されるまでTLCにより監視した。過剰の水素化ホウ素ナトリウムを加え、再度の反応を、イミン中間体が消失するまでTLCにより監視した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を50mlのEtOAcおよび50mlの0.1N HClで処理した。得られた沈澱をろ過し、ろ液をEtOAcで洗浄した。沈澱物と合わせた後、ろ液を2N NaOHでpH>12となるまで処理し、次いで、 Et OAcで抽出した。有機抽出物を飽和重炭酸ナトリウムおよび食塩水により洗浄し、次いで、無水MgSO4 で乾燥した。反応液をろ過および濃縮した後、1.30gの(E)−1−(2−チエニル)−2−[2−{5−[N−(2−ヒドロキシエチル)アミノメチル]}チエニル]エテンを得た。n −ヘキサンで再結晶することにより、1.22gの所望の製造物を得た。(E)−1−(2−チエニル)−2−[2−{5−[N−(2−ヒドロキシエチル)アミノメチル]}チエニル]エテン(mp:91℃):
◎
【表7】
【0085】
(実施例7)
−(E)−1−(2−チエニル)−2−[2−{5−[N−(2−アミノエチル)アミノメチル]}チエニル]エテンの合成−
100mlのフラスコに、30mlのメタノール、10mmolのエチレンジアミン、および数滴の酢酸を入れた。(E)−1−(2−チエニル)−2−[2−(5−ホルミル)チエニル]エテン(1.10g、5mmol)を0℃でゆっくりと添加した。反応を、ホルミル基含有化合物が消費されるまでTLCにより監視した。過剰の水素化ホウ素ナトリウムを加え、再度の反応を、イミン中間体が消失するまでTLCにより監視した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を50mlのEtOAcおよび50mlの0.1N HClで処理した。得られた沈澱をろ過し、ろ液をEtOAcで洗浄した。沈澱物と合わせた後、ろ液を2N NaOHでpH>12となるまで処理し、次いで、 Et OAcで抽出した。有機抽出物を飽和重炭酸ナトリウムおよび食塩水により洗浄し、次いで、無水MgSO4 で乾燥した。反応液をろ過および濃縮した後、0.74gの(E)−1−(2−チエニル)−2−[2−{5−[N−(2−アミノエチル)アミノメチル]}チエニル]エテンを得た。n −ヘキサンで再結晶することにより、0.72gの所望の製造物を得た。(E)−1−(2−チエニル)−2−[2−{5−[N−(2−アミノエチル)アミノメチル]}チエニル]エテン(mp:104〜105℃):
◎
【表8】
【0086】
(実施例8)
−(E)−1−(2−チエニル)−2−(2−[5−{N−[N−(2−ヒドロキシエチル)アミノエチル]アミノメチル}]チエニル)エテンの合成−
100mlのフラスコに、30mlのメタノール、10mmolの2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、および数滴の酢酸を入れた。(E)−1−(2−チエニル)−2−[2−(5−ホルミル)チエニル]エテン(1.10g、5mmol)を室温でゆっくりと添加した。反応を、ホルミル基含有化合物が消費されるまでTLCにより監視した。過剰の水素化ホウ素ナトリウムを加え、再度の反応を、イミン中間体が消失するまでTLCにより監視した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を50mlのEtOAcおよび50mlの0.1N HClで処理した。得られた沈澱をろ過し、ろ液をEtOAcで洗浄した。沈澱物と合わせた後、ろ液を2N NaOHでpH>12となるまで処理し、次いで、 Et OAcで抽出した。有機抽出物を飽和重炭酸ナトリウムおよび食塩水により洗浄し、次いで、無水MgSO4 で乾燥した。反応液をろ過および濃縮した後、1.36gの(E)−1−(2−チエニル)−2−(2−[5−{N−[N−(2−ヒドロキシエチル)アミノエチル]アミノメチル}]チエニル)エテンを得た。n −ヘキサンで再結晶することにより、1.29gの所望の製造物を得た。(E)−1−(2−チエニル)−2−(2−[5−{N−[N−(2−ヒドロキシエチル)アミノエチル]アミノメチル}]チエニル)エテン(mp:51〜52℃):
◎
【表9】
【0087】
(実施例9)
−1−(2−(5−ホルミルフリル))−4−(2−(5−ホルミルチエニル))ベンゼンの合成−
(i )二口フラスコに、1,4−ジブロモベンゼン(13.5g,57mmol)を触媒のPd(PPh3 )4 と共に入れ、30mlのベンゼンおよび6mlの2M Na2 CO3 水溶液を加えた。混合物にジヒドロキシ−(2−(5−ホルミルフリル))ボラン(2g,14mmol)のメタノール溶液を加え、12時間加熱環流した。TLCは二つの蛍光スポットを示した。より極性が小さいスポットは、所望のダイマー生成物であると同定した。混合物をエーテルにて抽出した。合わせたエーテル抽出物を無水MgSO4 で乾燥し、そして濃縮した。クロマトグラフにより、30%の1−ブロモ−4−(2−ホルミルフリル)ベンゼンを得た。
◎
【表10】
【0088】
(ii)二口フラスコに、1−ブロモ−4−(2−(5−ホルミルフリル))ベンゼン(0.25g,1mmol)、2−(ジエトキシメチル)−5−(トリブチルスタニル)チオフェン(0.95g,2mmol)、および5モル%の触媒Pd(PPh3 )2Cl2を入れた。50mlのTHFを加えた後、混合物を12時間加熱環流した。反応を水酸化アンモニウム水溶液を加えることにより停止させ、エーテルにて抽出した。合わせたエーテル抽出物を無水MgSO4 で乾燥し、濃縮して、50%の収率で所望の製造物を得た。
◎
【表11】
【0089】
(実施例10)
−1,4−ビス[2−(5−ホルミル)チエニル]ベンゼンの合成−
二口フラスコに、1,4−ジブロモベンゼン0.236g(1mmol)、2−(ジエトキシメチル)−5−(トリブチルスタニル)チオフェン0.95g(2mmol)、および5モル%の触媒Pd(PPh3 )2Cl2を入れた。50mlのTHFを加えた後、混合物を12時間加熱環流した。反応を水酸化アンモニウム水溶液を加えることにより停止させ、エーテルにて抽出した。合わせたエーテル抽出物を無水MgSO4 で乾燥し、濃縮して、0.24g(収率:80%)の収量で所望の製造物(mp>268℃、分解)を得た。
◎
【表12】
【0090】
(実施例11)
−1,4−ビス[2−(5−ヒドロキシメチル)チエニル]ベンゼンの合成−
1,4−ビス[2−(5−ホルミル)チエニル]ベンゼン(100ml)のエタノール(50ml)溶液に窒素雰囲気下、室温で、過剰のNaBH4 を加えた。反応は、4時間撹拌して行い、水酸化アンモニウム水溶液を加えることにより停止させ、その後、エーテルにて抽出した。合わせたエーテル抽出物を無水MgSO4 で乾燥し、濃縮して、90%(収量:91mg)の収率で所望の製造物(mp>300℃)を得た。
◎
【表13】
【0091】
(実施例12)
−抗腫瘍活性についての化合物のスクリーニング−
ポリアリール化合物の細胞毒性活性を、61種類の異なるNCIヒト腫瘍セルラインのパネルに対する細胞毒性を利用して測定した。
【0092】
上記ポリアリール化合物の抗腫瘍活性試験に使用した61種類の腫瘍セルラインを以下に記載する。
白血病
CCRF−CEM、HL−60(TB)、K−562、MOLT−4、RPMI−8226、およびSR。
肺癌
A549/ATCC、EKVX、HOP−62、HOP−92、NCI−H226、NCI−H23、NCI−H322M、NCI−H460、およびNCI−H522。
結腸癌
COLO 205、HCC−2998、HCT−116、HCT−15、HT−29、KM−12、およびSW−620。
CNS癌
SF−268、SF−295、SF−539、SNB−19、SNB−75、およびU−251。
黒色腫
LOX−IMVI、MALME−3M、M−14、SK−MEL−2、SK−MEL−28、SK−MEL−5、UACC−257、およびUACC−62。
卵巣癌
IGR−OVI、OVCAR−3、OVCAR−4、OVCAR−5、OVCAR−8、およびSK−OV−3。
腎臓癌
786−0、A−498、SCHN、CAKI−1、RXF−393、RXF−631、SN12C、TK−10、およびU0−31。
前立腺癌
PC−3およびDU−145。
乳癌
MCF 7、MCF7/ADR−RES、MDA−MB−231/ATCC、HS578T、MDA−MB−435、MDA−N、BT−549、およびT−47D。
【0093】
このNCI抗腫瘍活性スクリーニング分析は、個々の化合物の一般的細胞毒性に関するデータを与える。特にこのタイプの分析は、白血病腫瘍セルライン等の成長の速い腫瘍細胞と比較して成長の遅い腫瘍に対する有効な細胞毒性活性を示す化合物を同定するのに有用である。このような化合物の同定は重要である。何故なら、従来同定された抗腫瘍剤は、成長の遅い腫瘍に対して低い細胞毒性活性を示すからである。
【0094】
試験管内分析で試験したポリアリール化合物の抗腫瘍細胞毒性を、3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)の何れかを使用したミクロカルチャー分析により測定した。当該分析は、結果が1週間以内に得られるので、数カ月かかる生体内分析と比較すると有利である。この分析は、96−ウェル・ミクロタイタープレートにより行った。MTT分析は、6日間薬剤にさらした後、生腫瘍細胞のミトコンドリアにおける脱水素酵素による暗青色のホルマザン生成物の産出に基づくものである [M. C. Alley, D.A. Scudiero, A. Monks, M.L. Hursey, M.J. Czerwinski, D.L. Fine, B.J. Abbout, J.G. Mayo, R.H. Shoemaker and M.R. Boyd, Cancer Res., 48, 589, 1988]。このようにして、生細胞のみが染色され、570nmで測定することができる。抗腫瘍細胞毒性は、IC50として報告されており、それは、細胞の成長を腫瘍細胞の対称培養物の50%に遅延させる効果のある薬剤投与量であることを意味する。
【0095】
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0096】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
【0097】
すなわち、白血病、肺癌、結腸癌、CNS癌、黒色腫、卵巣癌、腎臓癌、前立腺癌、および乳癌等の腫瘍を有効に治療することができる。
Claims (9)
- 化学式:Ar1 −B−Ar2 を有する抗腫瘍剤用の化合物またはその塩であって、
Ar1 は、チエニル、またはフラニルであり、
Bは、R置換p−フェニレンであり、ここでRはH、アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルであり、そして、
Ar2 は、置換チエニルまたは置換フラニルであり、前記置換チエニル、および置換フラニルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、オキソアルキル、アミノアルキル、アミノアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルであり、
前記に記載のアルキルという語は、炭素数が1または2であることを特徴とする抗腫瘍剤用の化合物またはその塩。 - 化学式:Ar1 −B−Ar2 を有する抗腫瘍剤用の化合物またはその塩であって、
Ar1 は、置換チエニルまたは置換フラニルであり、前記置換チエニルおよび置換フラニルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、アルデヒド、オキソアルキル、またはヒドロキシアルキルであり、
Bは、R置換p−フェニレンであり、ここでRはH、アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルであり、そして、
Ar2 は、
前記に記載のアルキルという語は、炭素数が1または2であることを特徴とする抗腫瘍剤用の化合物またはその塩。 - 請求項2に記載の抗腫瘍剤用の化合物またはその塩であって、
前記Ar1 のそれぞれの置換基が、それぞれ独立に、アルデヒド、またはヒドロキシアルキルであることを特徴とする抗腫瘍剤用の化合物またはその塩。 - 請求項4に記載の抗腫瘍剤用の化合物またはその塩であって、
前記Ar1 のそれぞれの置換基が、それぞれ独立に、アルデヒドまたはヒドロキシアルキルであることを特徴とする抗腫瘍剤用の化合物またはその塩。 - 化学式:Ar1 −B−Ar2 を有し抗腫瘍剤用のAr1、Ar2が同一でない非対称化合物またはその塩であって、
Ar1 およびAr2 は、それぞれ独立に、置換フラニルまたは置換チエニルであり、前記置換フラニルおよび置換チエニルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、オキソアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルであり、そして
Bは、R置換p−フェニレンであり、ここでRは、H、アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルであり、
前記に記載のアルキルという語は、炭素数が1または2であることを特徴とする抗腫瘍剤用の非対称化合物またはその塩。 - 請求項6に記載の抗腫瘍剤用の非対称化合物またはその塩であって、
前記Ar1 およびAr2 のそれぞれの置換基が、それぞれ独立に、アルデヒド、ヒドロキシアルキルであることを特徴とする抗腫瘍剤用の非対称化合物またはその塩。 - 有効量の、化学式:Ar1 −B−Ar2 を有する化合物と、医薬的に使用可能な担体とを含有する抗腫瘍剤用の医薬組成物であって、
Ar1 は、チエニル、またはフラニルであり、
Ar2 は、置換チエニルまたは置換フラニルであり、前記置換チエニル、および置換フラニルのそれぞれの置換基は、それぞれ独立に、オキソアルキル、アミノアルキル、アミノアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキルアミノアルキル、またはヒドロキシアルキルアミノアルキルアミノアルキルであり、
Bは、R置換p−フェニレンであり、ここでRは、H、アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルであり、
前記に記載のアルキルという語は、炭素数が1または2であることを特徴とする抗腫瘍剤用の医薬組成物。 - 請求項8に記載の抗腫瘍剤用の医薬組成物であって、
前記Ar1 およびAr2 のそれぞれの置換基が、それぞれ独立に、アルデヒドまたはヒドロキシアルキルであることを特徴とする医薬組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
TW87103705A TW585862B (en) | 1998-03-13 | 1998-03-13 | Polyaryl antitumor agents |
TW87103705 | 1998-03-13 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10829798A Division JP3402577B2 (ja) | 1998-03-13 | 1998-04-17 | ポリアリール抗腫瘍剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000247968A JP2000247968A (ja) | 2000-09-12 |
JP3985856B2 true JP3985856B2 (ja) | 2007-10-03 |
Family
ID=21629682
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10829798A Expired - Lifetime JP3402577B2 (ja) | 1998-03-13 | 1998-04-17 | ポリアリール抗腫瘍剤 |
JP2000086494A Expired - Lifetime JP3985856B2 (ja) | 1998-03-13 | 2000-03-27 | ポリアリール抗腫瘍剤 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10829798A Expired - Lifetime JP3402577B2 (ja) | 1998-03-13 | 1998-04-17 | ポリアリール抗腫瘍剤 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JP3402577B2 (ja) |
TW (1) | TW585862B (ja) |
-
1998
- 1998-03-13 TW TW87103705A patent/TW585862B/zh not_active IP Right Cessation
- 1998-04-17 JP JP10829798A patent/JP3402577B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
2000
- 2000-03-27 JP JP2000086494A patent/JP3985856B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3402577B2 (ja) | 2003-05-06 |
JP2000247968A (ja) | 2000-09-12 |
TW585862B (en) | 2004-05-01 |
JPH11292876A (ja) | 1999-10-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11890346B2 (en) | Proteolysis-targeting chimeric molecules (PROTACs) that induce degradation of c-MYC protein | |
JP2021500334A (ja) | Ehmt2阻害剤としてのアミン置換複素環化合物、その塩、及びそれらの合成方法 | |
JP2002509930A (ja) | ベンゾ複素環ジスタマイシン誘導体、その製造方法および抗腫瘍薬としてのそれの使用 | |
WO2015153635A1 (en) | Disubstituted triazole analogs | |
JP2011516567A (ja) | 癌および他の疾患の治療のための新規な(ピロロキノキサリニル)ピラジンカルボヒドラジド−シュウ酸共結晶 | |
US9738613B2 (en) | Substituted 1,2,3-triazoles as antitumor agents | |
AU2017220984A1 (en) | Substituted amino six-membered nitric heterocyclic ring compound and preparation and use thereof | |
KR20090082155A (ko) | 신규한 디아민 화합물 또는 이의 약학적으로 허용가능한 염, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 암 치료용 약학 조성물 | |
CN110105356B (zh) | 一种氮杂吲哚类化合物及其制备方法和用途 | |
JPS6351144B2 (ja) | ||
CA2907853A1 (en) | Combretastatin analogs | |
US20050004211A1 (en) | Pharmaceutical compositions comprising aryl-substituted acyclic enediyne compounds | |
US7332623B2 (en) | Aryl-substituted acyclic enediyne compounds | |
KR20210134306A (ko) | 아크릴-함유 핵 수출 조절제들 및 이들의 용도들 | |
JP3985856B2 (ja) | ポリアリール抗腫瘍剤 | |
US6046229A (en) | Polyaryl antitumor agents | |
WO2018204564A1 (en) | Thiosemicarbazone derivatives as anti-cancer agents | |
EP3844152A1 (en) | Substituted heterocycles as c-myc targeting agents | |
EP3820847B1 (en) | Improved compounds for myc inhibition | |
US5229412A (en) | Method for relieving anxiety using 5-hydroxytryptamine-1a-receptor-binding compounds | |
US20200062703A1 (en) | Compounds, compositions, methods for treating diseases, and methods for preparing compounds | |
US6939869B2 (en) | Pyrrolo[2,1-c][1,4] benzodiazepine-indole derivatives, their preparation process, and uses of the same | |
KR20230159174A (ko) | Cdk를 저해하는 신규 피롤로피리미디논 카복사미드 화합물, 이의 입체이성질체 또는 이의 약학적으로 허용가능한 염 및 이를 유효성분으로 함유하는 암 치료용 약학적 조성물 | |
KR20170068170A (ko) | 유방암 치료를 위한 피라지노인돌론 유도체 약학적 조성물 및 이의 제조방법 | |
CN118076603A (zh) | 作为配体定向降解剂的camkk2调节剂 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060801 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061030 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061212 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070410 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20070410 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20070517 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070605 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070703 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100720 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110720 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110720 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120720 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120720 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130720 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |