JP3985701B2 - 熱交換器の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のプレートを積層することにより組み立てられたコア組立体を備える熱交換器の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のエンジンでは、エンジンオイルやATFオイル(オートマチックトランスミッション用作動オイル)などのオイルを冷却するために、車両用オイルクーラが用いられている。
【0003】
こうしたオイルクーラは、一般に、略円筒状のハウジングと、ハウジングの内部に固定されているコア組立体とを備えている。コア組立体内には、複数枚のプレートをその厚さ方向に互いに離間して積層することにより流体流通路が形成されており、この流体流通路に流体を流通させることにより熱交換を行う。具体的には、積層方向に隣接する流体流通路をそれぞれクーラント流通路及びオイル流通路として使用し、クーラント流通路とオイル流通路とを交互に配置して、プレートを介して熱交換を行う。なお、流体流通路には、こうした熱交換を効率的に行うために、各プレートに接触するフィンがさらに設けられる。
【0004】
このようなオイルクーラの製造方法として、例えば、ろう材がクラッドされた部材からコア組立体、略円筒カップ状のハウジング及び略円板状の脱落防止部材を形成し、圧力を加えてハウジングに押込んだ脱落防止部材を用いてコア組立体をハウジングに保持したものをフラックス中に浸漬させた後、ハウジングの開口部に座面プレートを取り付けて開口部を閉塞し、ノコロックろう付け法により、コア組立体、ハウジング、脱落防止部材及び座面プレートを互いに対してろう付け接合する方法がある(特許文献1を参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−12887号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、コア組立体では、プレートの縁部を積層方向に折り曲げて隣接するプレートに接触させることによりスペーサとして機能させ、各プレートを互いに離間させていると共に、このプレート同士の接触部をろう付け接合することにより隣接する流体流通路の一方を他方から隔離するようにしている。したがって、ろう付け接合する際に各プレートの縁端が隣接するプレートと十分に接触していないと、各プレート間のろう付け接合が不十分となり、シール(密閉)が不十分となるので、隣接する流体流通路の一方を流れるオイル又はクーラントが他方の流体流通路に漏出する問題が発生する。この問題を防止するために、脱落防止部材をカップ状のハウジングの開口部側に配置した状態で、所定の圧力を加えながらコア組立体及び脱落防止部材をハウジング内に押込み、ハウジングの閉鎖壁にコア組立体を押し付けることにより、コア組立体を積層方向に圧縮し、ハウジングに圧力ばめされている脱落防止部材を用いてコア組立体をハウジングに保持又は固定して、コア組立体が圧縮された状態を維持させるようにしている。
【0007】
ところが、脱落防止部材とハウジングの筒状壁との締めしろはそれらの寸法誤差により変化するため、圧力を加えてハウジングに脱落防止部材を押込むのに必要とされる力(嵌合力)が変化する。この結果、脱落防止部材とコア組立体とを一緒に所定の圧力でハウジング内に押込む場合、実際にコア組立体を圧縮するのに使用される力にも変動が生じる。
【0008】
このため、脱落防止部材の寸法が基準よりも小さい場合には、コア組立体を圧縮する力は大きくなり、このとき、コア組立体では、各プレート間に配置されたフィンの座屈や倒れが生じ、熱交換器の耐圧性能が低くなる問題が生じ得るようになる。一方、脱落防止部材の寸法が基準よりも大きい場合にはコア組立体を圧縮する力が小さくなり、このとき、コア組立体では、スペーサとして機能する各プレートの縁部が隣接するプレートの表面に十分に接触しなくなり、流体流通路のシール不良が発生し得るようになる。
【0009】
よって、本発明の目的は、上記従来技術に存する問題を解消して、ハウジング及び脱落防止部材などの製造上の寸法誤差が熱交換器の組み立てに与える影響を抑制し、フィンに与える損傷並びに漏れ不良の発生を低減させることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的に鑑み、熱交換器の組み立てに先立って、予め定められた圧力でコア組立体を積層方向に圧縮し、一旦圧力を除去した後、熱交換器の組み立ての際に、上記予め定められた圧力で圧縮したときのコア組立体の積層方向の高さになるまで、再びコア組立体を圧縮するようにすることで、コア組立体を常に所定の圧力で積層方向に圧縮した状態にする熱交換器の製造方法を提供する。
【0011】
予め定められた圧力をコア組立体に作用させたときに、コア組立体がある積層方向の高さになるのであれば、コア組立体がその積層方向の高さになったときには、コア組立体には当該圧力と等しい圧力が作用していることになる。このことを利用すれば、脱落防止部材と共にコア組立体をハウジングの内部に押込んだときでも、熱交換器の組み立てに先立って上記予め定められた圧力で圧縮したときのコア組立体の積層方向の高さになるまでコア組立体をハウジングの閉鎖壁に押し付けて圧縮することで、寸法誤差によるハウジングの筒状壁と脱落防止部材との締めしろの変動とは無関係に、コア組立体が上記予め定められた圧力で圧縮されたことが保証される。そして、コア組立体が予め定められた圧力で圧縮したときの積層方向の高さとなったときに、脱落防止部材によりコア組立体をハウジングに保持すれば、コア組立体は当該圧力で圧縮された状態を維持することができる。
【0012】
したがって、例えば、熱交換器の組み立てに先立ってコア組立体を圧縮する圧力が、各プレート間に位置するフィンの座屈の発生を防ぎ且つ各プレートの縁部同士の接触部が十分に密着するのに適した値に設定されれば、フィンの損傷を防ぎ、プレートの縁部同士が十分に密着した状態が確保される。
【0013】
上記製造方法においては、熱交換器の組み立てに先立って積層方向に予め定められた圧力でコア組立体を圧縮したときに測定したコア組立体の積層方向の高さh1とハウジングの閉鎖壁の厚さt1を加算することにより設定高さh2を求め、ハウジングの閉鎖壁の外側表面からコア組立体の底面までの高さが設定高さh2になるまで圧縮するようにすることで、ハウジング内のコア組立体を高さh1まで圧縮することができる。
【0014】
このとき、ハウジングの閉鎖壁の厚さt1が、コア組立体を挿入するべきハウジングの閉鎖壁を実際に測定することにより求めれば、ハウジングの閉鎖壁の厚さの製造上の誤差をも考慮することができるので、コア組立体をより正確に高さh1に圧縮することができ、フィンの損傷及び漏れ不良の発生を防止する効果を一層高めることが可能となる。しかしながら、ハウジングの閉鎖壁の厚さの製造上の誤差が、コア組立体に作用する圧力に与える影響はハウジングの筒状壁と脱落防止部材との締めしろが与える影響と比較して小さいので、厚さt1として閉鎖壁の設計値や製造データ等から定められた定数を使用することも可能である。
【0015】
このようにして組み立てられた熱交換器をフラックス中に浸漬させ、ろう付け接合を行えば、隣接するプレート間の接合部は十分に密着した状態でろう付け接合され、信頼性の高いシールが確立されるので、プレート間に形成される各流体流通路の流体の漏出を防止することが可能となる。
【0016】
なお、上記のようにして組み立てられた熱交換器をフラックス中に浸漬させた後に所望される表面粗さに仕上げられた座面プレートをハウジングに取り付け、ハウジングの開口部を閉塞するようにすれば、熱交換器を他の装置に取り付けるときに他の装置と接触する面、すなわち座面プレートの表面の面粗さが、その表面に残ったフラックスによって粗くなることはなくなり、熱交換器と他の装置との間のシール性が高められる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0018】
最初に、図1及び図2を参照して、本発明の熱交換器の製造方法により製造される熱交換器の全体構造について説明する。
【0019】
図1に示されている熱交換器10は、車両用エンジンのシリンダブロックやトランスミッション本体などの壁面(図示せず)に取り付けられて、オイル(例えば、エンジンオイルやATFオイル)とクーラント(例えば、冷却水)との間で熱交換を行い、オイルを冷却するオイルクーラである。この熱交換器10は、略円筒状のハウジング12と、ハウジング12の内部に収容されており且つオイルとクーラントとの間で熱交換をするコア組立体14と、コア組立体14をハウジング12の内部の所定の位置に保持するための略円板状の脱落防止部材16とを備えている。
【0020】
ハウジング12は、一端が開口し且つ他端が閉鎖壁18により閉鎖されているカップ形状になっており、具体的には、円筒状のハウジング本体12aの一端に閉鎖壁18となる端部プレート12bを取り付けることにより形成されている。もちろん、ハウジング本体12aと端部プレート12bとを一体的に形成することも可能である。なお、ハウジング12の内部空間の内径は、脱落防止部材16の外径よりも僅かに小さく、圧力ばめで脱落防止部材16をハウジング12内に固定できるようになっている。
【0021】
ハウジング12の開口部は、コア組立体14とこれを所定の位置に保持する脱落防止部材16とをハウジング12の内部に収容した状態で、座面プレート20により閉鎖される。外部装置の壁面(図示せず)とのシール性(密閉性)を確保するために、この座面プレート20のうち脱落防止部材16と反対側に位置する面(以下、取付面と記載する)20aは所定の面粗さに加工されていると共に、取付面20a上には、Oリング(図示せず)を装着するためにOリング溝22が形成されている。
【0022】
ハウジング12の円筒状壁(すなわち、ハウジング本体12a)には、直径方向に略対向する位置に、クーラントをハウジング12の内部に流入させるためのクーラント流入口24と、ハウジング12の内部から熱交換済みのクーラントを流出させるためのクーラント流出口26とが形成されている。また、座面プレート20には、エンジンなど外部装置(図示せず)からハウジング12内へ加熱されたオイルを流入させるためのオイル流入口28と、ハウジング12の内部で熱交換され冷却されたオイルを流出させるためのオイル流出口30とが形成されている。
【0023】
また、コア組立体14は、複数のプレート32をその厚さ方向に互いに離間して積層することにより構成されており、これらプレート32の間に流体流通路34が形成されている。
【0024】
さらに詳しく説明すると、プレート32は、その縁部(後述するコア組立体14を積層方向に貫通して形成された一対のオイル流通穴36a,36bを取り囲む縁部を含む)が積層方向の所定の向きに折り曲げられた2種類のプレート32a,32bに分類され、これら2種類のプレート32a,32bは、コア組立体において、交互に積層されている。そして、図2において最もよく分かるように、これらプレート32a、32bの積層方向に折り曲げられた縁部を隣接するプレート32b,32aに接触させて、スペーサとして機能させることにより、各プレート32a,32bを離間させていると共に、このプレート32a,32b同士の接触部分をろう付け接合することにより、隣接する流体流通路34の一方を流れる流体が他方の流体流通路34に漏出しないようにシール(密閉)している。
【0025】
こうして、流体流通路34として、コア組立体14の外周部において開放されているクーラント流通路34aと、コア組立体14の外周部において閉鎖されているオイル流通路34bとが形成され、クーラント流通路34aとオイル流通路34bとを積層方向に交互に配置することにより、各プレート32a,32bを介してクーラント流通路34aを流れるクーラントとオイル流通路34bを流れるオイルとの間で熱交換できるようにする。なお、こうした熱交換を効率的に行うために、各クーラント流通路34a及びオイル流通路34b(すなわち、プレート32a,32bの間)には、各プレート32に接触するフィン38a,38bが設けられ、クーラント又はオイルとプレート32との間の熱交換効率(熱伝達量)が向上させられている。
【0026】
さらに、ハウジング12の内周面とコア組立体14の外周面との間には環状の空間40が形成されている。この環状空間40は、円筒状のハウジング本体12aに形成されたクーラント流入口24及びクーラント流出口26と、コア組立体14のクーラント流通路34aとに連通している一方で、コア組立体14の隣接するプレート32a,32bの縁部同士の接触部によりコア組立体14のオイル流通路34aから隔離されている。なお、環状空間40の図1中の下側端部は脱落防止部材16により閉鎖されており、環状空間40とオイルが流れる空間とが連通することはない。
【0027】
一方、コア組立体14には、各プレート32を積層方向に貫通する一対のオイル流通穴36a,36bが形成されており、これらオイル流通穴36a,36bは、脱落防止部材16に形成されたオイル流通穴42a,42bを通じて座面プレート20に形成されたオイル流入口28及びオイル流出30と連通し且つコア組立体のオイル流通路34bと連通している。
【0028】
したがって、オイルは、外部装置からオイル流入口28に流入し、コア組立体14のオイル流通穴36aを通った後、オイル流通路34bを流通し、コア組立体14のオイル流通穴36bを通ってオイル流出口30から外部装置へと還流する。一方、クーラントは、クーラント流入口24から環状空間40を通ってオイル流通路34bに隣接するクーラント流通路34aを流通した後、環状空間40を通ってオイル流出口26から流出していく。そして、クーラントとオイルとが隣接するクーラント流通路34aとオイル流通路34bとを流通するときに、クーラントとオイルとの間でフィン38a,38b及びプレート34a,34bを介して熱交換が行われる。
【0029】
次に、図3から図7を参照して、本発明による熱交換器10の製造方法について説明する。なお、図3から図7は、説明の理解を容易にするために、図1に示されるハウジング12、コア組立体14、脱落防止部材16、プレート32a,32b、フィン38a,38b等を簡略化して示していることを了解されたい。
【0030】
最初に、テーブル44上に脱落防止部材16を載置し、その脱落防止部材16の上にコア組立体14を載置する。この状態では、図6のようにプレート32aa,32bとフィン38a,38bとの間、各プレート32a,32bの縁部同士の間は十分に密着しておらず、この状態でろう付け接合が行われても、プレート32a,32bとフィン38a,38bとの熱伝達性が損なわれると同時に、プレート32a,32b間に形成されるオイル流通路36bのシール(密閉)が不十分となり漏れが発生しやすくなる。
【0031】
次に、図3に示されているように、コア組立体14の上方から予め定められた圧力f1を作用させて、コア組立体14を圧縮する。圧力f1の値は、各プレート32の間に位置するフィン38a,38bの座屈がほとんど発生しておらず且つ各プレート32a,32bの縁部同士間並びにプレート32とフィン38a,38bとの間が十分に密着する状態までコア組立体14が積層方向に圧縮されるように、実験や製造データ等に基づいて選択、設定される。そして、積層方向に圧縮された状態で、脱落防止部材16の底面からコア組立体14の上面までの高さ、すなわちコア組立体14と脱落防止部材16とを積み重ねたものの積層方向の高さh1を測定する。
【0032】
これとは別に、図4に示されているハウジング12の閉鎖壁18の厚さt1を求める。厚さt1は、各コア組立体14が実際に挿入されるハウジング12の閉鎖壁18の厚さをその都度測定することにより求めてもよく、ハウジング12の閉鎖壁18の厚さの設計値から求めてもよい。しかしながら、ハウジング12の閉鎖壁18の厚さにも製造上の誤差が存在しており、本発明において、かかる誤差は、後述するように、コア組立体14を圧縮する圧力に影響することから、実際に使用するハウジング12毎に閉鎖壁18をその都度測定することにより求めることが好ましい。
【0033】
次に、図4に示されているように、コア組立体14及び脱落防止部材16は、脱落防止部材16がハウジング12の開口部側に配置された状態で、ハウジング12の内部に挿入され、押込まれる。このとき、脱落防止部材16はハウジング12内に圧力ばめされた状態になるので、脱落防止部材16によりコア組立体14をハウジング12内に保持することが可能となる。
【0034】
次に、式h2=h1+t1により設定高さh2を求め、図5に示されているように、ハウジング12の上面(すなわち、閉鎖壁18の外側表面)と脱落防止部材16の底面との間の距離が設定高さh2になるまで、コア組立体14及び脱落防止部材16をハウジング12内に押込む。このように、従来技術のように所定の圧力でコア組立体14をハウジング12内に押込むのではなく、コア組立体14の積層方向の高さを基準にコア組立体14をハウジング12内に押込むので、コア組立体14は、製造上の寸法誤差によるハウジング12と脱落防止部材16との間の締めしろの変動とは無関係に、予め定められた圧力f1で積層方向に圧縮したときのコア組立体14の積層方向の高さまで圧縮され、コア組立体14は予め定められた圧力f1で圧縮された状態になる。そして、この位置で、コア組立体14及び脱落防止部材16をハウジング12内へ押込むことを中断すれば、ハウジング12内に圧力ばめされている脱落防止部材16が固定され、この固定された脱落防止部材16により、コア組立体14が圧力f1で圧縮された状態のままハウジング12に保持される。
【0035】
したがって、コア組立体14は、ハウジング12と脱落防止部材16との間の嵌合力(圧力ばめされた状態の脱落防止部材16をハウジング12で移動させるのに必要とされる力)の変動の影響を受けずに、各プレート32a,32bの縁部同士間並びにプレート32a,32bとフィン38a,38bとの間が十分に密着した状態になると同時に、フィン38a,38bの座屈もほとんど発生させず、フィン38a,38bを損傷させることもない。
【0036】
なお、t1として閉鎖壁18の設計値を用いるなど誤差が含まれている場合、ハウジング12の上面と脱落防止部材16との間の距離が設定高さh2になっても、コア組立体14の積層方向の高さは実際にはh1にならず、圧力f1で圧縮された状態にならない。このため、厚さt1を測定により求める場合と比較して、フィンの座屈及び流体流通路34からの漏れを防止する効果が小さくなる。したがって、厚さt1は、工程を実施する都度、閉鎖壁18を測定することにより求めることが好ましい。
【0037】
次に、このように脱落防止部材16によりコア組立体14をハウジング12内に保持した状態でフラックス中に浸漬させた後、ハウジング12の開口部に座面プレート20を取り付けて、開口部を閉鎖し、ろう付け接合を行う。これにより、各プレート32a,32bの縁部同士の間並びにプレート32a,32bとフィン38a,38bとの間は十分に密着した状態を維持したままろう付け接合されるので、流体流通流路34では十分なシール性が確保され、プレート32a,32bとフィン38a,38bとの間では十分な熱伝達量が確保される。さらに、フィン38a,38bの座屈はほとんど発生していないので、熱交換器10の耐圧性能を損なうこともない。また、座面プレート20はフラックス中に浸漬した後に取り付けられるので、座面プレート20の取付面20aにフラックスが残ることはなく、座面プレート20と外部装置との間のシール性も確保される。
【0038】
以上、図示された実施形態を参照して、本発明の熱交換器10の製造方法を説明したが、本発明は図示された熱交換器10の製造にのみ適用されるものではない。例えば、図示されている熱交換器10の脱落防止部材16は、略円板状のものとして説明されたが、コア組立体14をハウジング12に保持することができるものであれば任意の形態の部材とすることが可能である。また、脱落防止部材16と座面プレート20とは別個の部材として説明されているが、脱落防止部材16と座面プレート20とを一体的に形成することも可能である。なお、この場合には、ハウジング12の開口部に座面プレート20を取り付けた状態でフラックス中に浸漬させることになるので、座面プレート20と外部装置とのシール性については図示されている熱交換器10と比較して劣るが、座面プレート20にはOリングが装着されるので、一定のシール性は確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って製造された熱交換器の全体構成を示す断面図である。
【図2】熱交換器のコア組立体の詳細な構造を誇張且つ簡略化して示している断面図である。
【図3】圧力を作用させて積層方向に圧縮する前のコア組立体を模式的に示している線図である。
【図4】圧力を作用させて積層方向に圧縮した後のコア組立体を模式的に示している線図である。
【図5】本発明による熱交換器の製造方法において、熱交換器の組み立てに先立って予め定められた圧力で積層方向にコア組立体を圧縮する工程を示している線図である。
【図6】本発明による熱交換器の製造方法において、図5に示される圧力が一旦除去された後、ハウジングにコア組立体及び脱落防止部材を挿入する工程を示している線図である。
【図7】本発明による熱交換器の製造方法において、コア組立体が図5において圧縮されたときのコア組立体の積層方向の高さになるまで、コア組立体をハウジングに押込み、ハウジングの閉鎖壁に押し付ける工程を示している線図である。
【符号の説明】
10…熱交換器
12…ハウジング
12a…ハウジング本体
12b…端部プレート
14…コア組立体
16…脱落防止部材
18…閉鎖壁
20…座面プレート
32,32a,32…プレート
34…流体流通路
34a…クーラント流通路
34b…オイル流通路
38…フィン

Claims (5)

  1. 複数のプレートを互いに離間して積層することにより該プレート間に流体流通路が形成されており且つ該流体流通路を通る流体が熱交換されるコア組立体と、一端が開口し且つ他端が閉鎖壁により閉鎖されているハウジングとを備える熱交換器の製造方法であって、
    前記コア組立体を予め定められた圧力で積層方向に圧縮した後、一旦圧力を除去し、前記コア組立体を脱落防止部材と共に前記ハウジングの開口部を通して前記ハウジングの内部に押込んで、前記予め定められた圧力で圧縮したときの前記コア組立体の積層方向の高さまで再び前記コア組立体が圧縮されたときに、前記脱落防止部材により前記コア組立体を前記ハウジングに保持するようにしたことを特徴とする、熱交換器の製造方法。
  2. 前記方法は、
    積層方向に予め定められた圧力で圧縮したときの前記コア組立体の積層方向の高さh1を測定するステップと、
    前記ハウジングの閉鎖壁の厚さt1を設定するステップと、
    式h2=h1+t1を用いて設定高さh2を求めるステップと、
    前記コア組立体を前記脱落防止部材と共に前記ハウジングの開口部を通して前記ハウジングの内部に挿入し、前記ハウジングの閉鎖壁の外側表面から前記コア組立体の底面までの高さが設定高さh2になったときに、前記脱落防止部材により前記コア組立体を前記ハウジングに保持するステップと、
    を含む、請求項1に記載の熱交換器の製造方法。
  3. 前記厚さt1は、前記コア組立体を挿入するべきハウジングの閉鎖壁を実際に測定することにより求められた値である、請求項2に記載の熱交換器の製造方法。
  4. 前記厚さt1は予め定められた定数である、請求項2に記載の熱交換器の製造方法。
  5. 前記熱交換器は、前記脱落防止部材により前記コア組立体を前記ハウジングの内部に固定した状態でフラックス中に浸漬された後、ろう付け接合される、請求項1から請求項4の何れか一項に記載の熱交換器の製造方法。
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