JP3985509B2 - 排気熱交換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関から排出される排気と冷却流体との間で熱交換を行う排気熱交換装置に関するもので、EGR(排気再循環装置)用の排気を冷却するEGRガス熱交換装置(EGRガスクーラ)に適用して有効である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
EGRクーラは、EGR用の排気を冷却することにより、排気ガス中のEGRの効果、すなわち排気中の窒素酸化物の低減効果を高めるものであり、一般的に、エンジン冷却水を利用してEGR用の排気を冷却するものである。
【0003】
そこで、発明者等は種々のEGRクーラを試作検討していたところ、いずれの試作品においても、EGRクーラの排気流れ下流側において、多くの炭素(すす)等の微粒子が堆積してしまい、排気通路内に設けられたフィンに目詰まりが発生し、冷却性能の低下及び圧力損失の増大という問題が多発した。
【0004】
これは、燃焼により発生した排気中には、Paticurate Matters(すす)等の未燃焼物質が含まれているが、排気流れ下流側に向かうほど、排気温度が低下して排気の体積が縮小して相対的にPMの占める割合が大きくなり、PMがフィンの表面に付着し易くなるとともに、排気の流速が低下してフィンの表面に付着したPMを吹き飛ばせなくなるからである。
【0005】
ところで、米国特許5803162号明細書には、図26に示すような、矩形状のルーバ211cを2枚1組として、この2枚のルーバ211cを排気流れ上流側が凸となるようにハの字状に並べた発明が記載されているが、上記明細書に記載の発明では、以下に述べる要因により、ルーバ211cの根元部にPMが堆積し易い。
【0006】
すなわち、ルーバ211cの排気流れ上流側の面に衝突した排気は、ルーバ211cの上端側を乗り越えるようにしてルーバ211cの排気流れ下流側の面に回り込んで縦渦となって下流側に流れていく。
【0007】
しかし、ルーバ211cの高さhが高いため、図27に示すように、発生した縦渦がルーバ211cの根元側まで回り込まないため、ルーバ211cの根元部における排気流れが淀み、根元部に付着したPMを吹き飛ばすことができず、根元部にPMが堆積していく。
【0008】
本発明は、上記点に鑑み、フィンの目詰まりを防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、内燃機関から排出される排気と冷却流体との間で熱交換を行う排気熱交換装置であって、一面とその反対側の他面とを有し、一面側と他面側に空間を区画する区画部材(131、132)によって、区画部材の一面側に形成された冷却流体が流通する扁平状の冷却流体通路(120)および他面側に形成された排気が流通する扁平状の排気通路(110)と、排気通路(110)内に配設され、排気の流通方向から見て、排気通路(110)の長径方向と略平行であって区画部材の他面と接触する平板部(111a)、及びこの平板部(111a)と交差する立板部(111b)を有するように波状に形成されて排気と冷却流体との熱交換を促進するフィン(111)とを有し、平板部(111a)には、その一部を切り起こして排気流れ下流側に向かうほど内壁側からの距離が大きくなるような面(111f)を有する複数枚のルーバ(111c)が、排気流れに沿って設けられるとともに、ルーバ(111c)を切り起こす際に生成された穴部(111d)が区画部材の他面によって閉塞されており、さらに、ルーバ(111c)の面(111f)は、排気の流通方向に対して交差しており、ルーバ(111c)は、ルーバ(111c)の排気流れ下流側端部と排気流れ上流側端部の少なくとも一方と立板部(111b)との間に、立板部近傍の排気流れを絞って増速させる増速部が存在するように配置されており、ルーバ(111c)のうち排気流れ下流側端部(111e)と前記立板部(111b)との距離(δ)は、ルーバ(111c)の最大切り起こし高さ(h)の0.15倍以上、2倍以下であり、排気流れに対するルーバ(111c)の傾き角(θ)は、15°以上45°以下であることを特徴とする。
【0010】
これにより、排気流れ上流側の面のうち下流側で衝突してルーバ(111c)の上端側を乗り越えてルーバ(111c)のEGRガス流れ下流側の面に回り込んだ排気流れは、米国特許5803162号明細書に記載の発明と同様に、ルーバ(111c)の根元側まで到達しないものの、排気流れ上流側の面のうち上流側で衝突してルーバ(111c)の上端側を乗り越えてルーバ(111c)の排気流れ下流側の面に回り込んだ排気流れは、ルーバ(111c)の高さが低いため、ルーバ(111c)の根元側まで到達する。
【0011】
そして、この根元側まで到達した排気流れは、増速部を通過した排気流れに引き込まれてルーバ(111c)の根元部に沿って下流側に流れる。
【0012】
したがって、ルーバ(111c)の根元部における排気流れが速くなり、根元部に付着したPMを吹き飛ばすことができるので、根元部にPMが堆積していくことを防止できる。
【0013】
請求項2に記載の発明では、一面とその反対側の他面とを有し、一面側と他面側に空間を区画する区画部材(131、132)によって、区画部材の一面側に形成された冷却流体が流通する扁平状の冷却流体通路(120)および他面側に形成された排気が流通する扁平状の排気通路(110)と、排気通路(110)内に配設され、排気の流通方向から見て、排気通路(110)の長径方向と略平行であって区画部材の他面と接触する平板部(111a)、及びこの平板部(111a)と交差する立板部(111b)を有するように波状に形成されて排気と冷却流体との熱交換を促進するフィン(111)とを有し、平板部(111a)には、その一部を切り起こして排気流れ下流側に向かうほど平板部(111a)からの距離が大きくなるように略三角状に形成されたルーバ(111c)が、2枚1組として排気流れ下流側に向けて複数組並んでいるとともに、ルーバ(111c)を切り起こす際に、組をなす2枚のルーバ(111c)間に生成された穴部(111d)が区画部材の他面によって閉塞されており、ルーバ(111c)のうち組をなす2枚のルーバ(111c)は、排気流れ下流側に向かうほど、ルーバ(111c)間の距離が増大するようにハの字状に並んでおり、ルーバ(111c)は、ルーバ(111c)の排気流れ下流側端部と排気流れ上流側端部の少なくとも一方と立板部(111b)との間に、立板部近傍の排気流れを絞って増速させる増速部が存在するように配置されており、
ルーバ(111c)のうち排気流れ下流側端部(111e)と立板部(111b)との距離(δ)は、ルーバ(111c)の最大切り起こし高さ(h)の0.15倍以上、2倍以下であり、排気流れに対するルーバ(111c)の傾き角(θ)は、15°以上45°以下であることを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明も、増速部が存在するようにルーバ(111c)を配置しているので、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏する。
これに加えて、請求項2に記載の発明の構成により、排気通路(110)内を流通する排気は、ハの字状に並んだ組をなす2枚のルーバ(111c)に衝突するように案内されて少なくとも2つの流れに分流する。このとき、ルーバ(111c)のうち排気が衝突する側、つまり排気流れ上流側に面する側の面における排気圧が、これと反対側、つまり排気流れ下流側に面する側の面における排気圧に比べて高くなる。
【0015】
このため、分流された排気流れの一部が、ルーバ(111c)を超えて排気圧が低い排気流れ下流側に面する側の面(組をなすルーバ(111c)間)に流れ込むため、排気通路(110)の略中央部を流通する主流を挟んで対称に、立板部(111b)側には、分流された排気流れをルーバ(111c)間に引き込むような縦渦が発生する。
【0016】
したがって、平板部(111a)近傍を流通する排気が、ルーバ(111c)間に引き込むような縦渦により後押しされるように加速されるので、平板部(111a)近傍を流通する排気が、ルーバ(111c)を有していない単純な波状のストレートフィンに比べて大きくなる。同様に、立板部(111b)近傍を流通する排気の速度も縦渦にて加速されるので、立板部(111b)近傍を流通する排気の速度も、ルーバ(111c)を有していない単純な波状のストレートフィンに比べて大きくなる。
【0017】
延いては、排気とフィン(111)との熱伝達率を向上させることができるとともに、フィン(111)の表面に付着したPMを吹き飛ばすことができるので、フィン(111)の目詰まりを防止しつつ、排気熱交換装置の熱交換効率を向上させることができる。
【0018】
ところで、本発明は、前述のごとく、排気通路(110)を流通する排気をルーバ(111c)により分流し、ルーバ(111c)を挟んで排気流れ上流側と下流側との間に発生する圧力差により分流した排気をルーバ(111c)間に引き込むようにして縦渦を発生させて立板部(111b)近傍を流通する排気も増速させているが、ルーバ(111c)と立板部(111b)との距離が過度に大きくなると、立板部(111b)近傍を流通する排気を十分に加速することができなくなるおそれがある。
【0019】
これに対しては、請求項3に記載の発明のごとく、ルーバ(111c)のうち排気流れ下流側端部(111e)と立板部(111b)との距離(δ)は、ルーバ(111c)の最大切り起こし高さ(h)の0.15倍以上、1倍以下とすれば、立板部(111b)近傍を流通する排気を十分に加速することができるので、立板部(111b)の表面に付着したPMを吹き飛ばすことができるので、立板部(111b)の目詰まりを防止しつつ、排気熱交換装置の熱交換効率を向上させることができる。
【0023】
請求項に記載の発明では、一面とその反対側の他面とを有し、一面側と他面側に空間を区画する区画部材(131、132)によって、区画部材の一面側に形成された冷却流体が流通する冷却流体通路(120)および他面側に形成された排気が流通する排気通路(110)と、排気通路(110)内に配設され、排気の流通方向から見て、区画部材の他面と接触する平板部(111a)、及びこの平板部(111a)と交差する立板部(111b)を有するように波状に形成されて排気と冷却流体との熱交換を促進するフィン(111)と備え、平板部(111a)には、その一部を切り起こして排気流れ下流側に向かうほど平板部(111a)からの距離が大きくなる面を有する複数枚のルーバ(111c)が、排気流れに対して傾いた状態で排気流れに沿って千鳥状に並んで設けられているとともに、ルーバ(111c)を切り起こす際に生成された穴部(111d)が区画部材の他面によって閉塞されており、ルーバ(111c)は、ルーバ(111c)の排気流れ下流側の後端部と排気流れ上流側の前端部の少なくとも一方と立板部(111b)との間に、立板部近傍の排気流れを絞って増速させる増速部が存在するように配置されており、ルーバ(111c)の後端部(H2、G2)と、立板部(111b)との距離(δ2)は、ルーバ(111c)の最大高さ(h)の0.15倍以上、2倍以下であり、排気流れに対する前記ルーバ(111c)の傾き角(θ)は、15°以上45°以下であることを特徴とする。
【0024】
そして、本発明では、ルーバ(111c)が、排気流れ下流側に向かうほど平板部(111a)からの距離が大きくなる面を有しているので、排気通路(110)内を流通する排気は、ルーバ(111c)に衝突した後、この衝突したルーバ(111c)を乗り越えるようにして下流側に流れる。
【0025】
このとき、ルーバ(111c)のうち排気が衝突する側の面(以下、この面を衝突面と呼ぶ。)における排気圧が、これと反対側の面(以下、この面を背面と呼ぶ。)における排気圧に比べて高くなる。
【0026】
このため、衝突面に衝突した排気の一部が、ルーバ(111c)を超えて排気圧が低い背面に流れ込むため、ルーバ(111c)に衝突しないで流通する排気流れを背面に引き込むような連続した縦渦が発生する。
【0027】
したがって、平板部(111a)近傍を流通する排気が、ルーバ(111c)間に引き込むような連続した縦渦により後押しされるように加速されるので、平板部(111a)近傍を流通する排気が、ルーバ(111c)を有していない単純な波状のストレートフィンに比べて大きくなる。
【0028】
延いては、排気とフィン(111)との熱伝達率を向上させることができるとともに、フィン(111)の表面に付着したPMを吹き飛ばすことができるので、フィン(111)の目詰まりを防止しつつ、排気熱交換装置の熱交換効率を向上させることができる。
また、請求項4に記載の発明も、増速部が存在するようにルーバ(111c)を配置しているので、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏する。
【0029】
ところで、仮にルーバ(111c)が、2枚1組として排気流れ下流側に向かうほど、ルーバ(111c)間の距離が増大するようにハの字状に並んでいたとすると、ルーバ(111c)間の中間面に対して排気流れが略対称となるので、組をなす2枚のルーバ(111c)の一方側の衝突面に衝突してルーバ(111c)を乗り越えて流れる排気(以下、この流れを縦渦誘起流れと呼ぶ。)の速度成分のうち、平板部(111a)の長手方向の直交する方向(幅方向)の速度成分が、組をなす2枚のルーバ(111c)の他方側で発生した縦渦誘起流れの幅方向速度成分により打ち消されて排気の流速が低下してしまうおそれがある。
【0030】
これに対して、本発明では、ルーバ(111c)が排気流れに沿って千鳥状に並んでいるので、縦渦誘起流れの幅方向速度成分が打ち消されることなく幅方向に拡がるので、縦渦誘起流れにより誘起された縦渦の領域が、2枚のルーバ(111c)をハの字状に並べた場合に比べて大きくなる。したがって、フィン(111)の目詰まりを確実に防止しつつ、排気熱交換装置の熱交換効率を向上させることができる。
【0031】
請求項に記載の発明では、複数枚のルーバ(111c)のうち、排気流れ上流側に位置する上流側ルーバ(111c)と、この上流側ルーバ(111c)と隣り合って排気流れ下流側に位置する下流側ルーバ(111c)とは、下流側ルーバ(111c)の排気流れ前端部(G1)が、上流側ルーバ(111c)の排気流れ後端部(H2)より排気流れ下流側に位置するように設けられていることを特徴とする。
【0032】
これにより、上流側ルーバ(111c)により誘起された縦渦誘起流れが下流側ルーバ(111c)に衝突して消滅してしまうことを防止できるので、縦渦を安定的に発生させることができる。
【0033】
なお、上流側ルーバ(111c)と下流側ルーバ(111c)とは、請求項に記載の発明のごとく、排気の流通方向から見て、互いに重なるように設けることが望ましい。
【0034】
ところで、ルーバ(111c)は排気流れ下流側に向かうほど平板部(111a)からの距離が大きくなるようになっているので、後述するように、ルーバ(111c)の後端側(H2、G2)は平板部(111a)からの距離が前端側(H1、G1)に比べて大きくなり、後端側(H2、G2)近傍に位置する平板部とルーバ(111c)との間に形成される排気が流通することができる断面積は、後端側(H2、G2)の方が前端側(H1、G1)に比べて小さくなる。
【0035】
このため、後端側(H2、G2)と後端側(H2、G2)近傍に位置する平板部との距離が小さいと、後端側(H2、G2)と後端側(H2、G2)近傍に位置する平板部との間にPMが堆積するおそれが高い。
【0036】
これに対して、請求項に記載の発明のごとく、上流側ルーバ(111c)及び下流側ルーバ(111c)は、排気の流通方向から見て、上流側ルーバ(111c)の前端部(H1)と下流側ルーバ(111c)の後端部(G2)とが互いにずれるようにする、又は請求項に記載の発明のごとく、上流側ルーバ(111c)及び下流側ルーバ(111c)は、排気の流通方向から見て、上流側ルーバ(111c)の後端部(H2)と下流側ルーバ(111c)の前端部(G1)とが互いにずれるようにすれば、ルーバ(111c)の大きさを小さくすることなく、後端側(H2、G2)と後端側(H2、G2)近傍に位置する平板部との距離を大きくすることができるので、後端側(H2、G2)と後端側(H2、G2)近傍に位置する平板部との間にPMが詰まることを抑制できる。
【0037】
なお、後端側(H2、G2)と後端側(H2、G2)近傍に位置する平板部との距離を大きくすると、ルーバ(111c)に衝突しないで下流側に流れる排気が発生するものの、後端側(H2、G2)と後端側(H2、G2)近傍に位置する平板部との隙間から流れる排気は、次のルーバ(111c)に衝突して縦渦を発生させるので、インナーフィン(111)の表面に付着したPMを確実に吹き飛ばすことができる。
【0038】
以上に述べたように、請求項又はに記載の本発明によれば、フィン(111)の目詰まりを防止しつつ、ガスクーラの熱交換効率を向上させることができる。
【0039】
また、上流側ルーバ(111c)及び下流側ルーバ(111c)は、請求項に記載の発明のごとく、排気の流通方向から見て、上流側ルーバ(111c)の前端部(H1)と下流側ルーバ(111c)の後端部(G2)とが互いに略重なるように設けることが望ましい。
【0040】
また、上流側ルーバ(111c)及び下流側ルーバ(111c)は、請求項10に記載の発明のごとく、排気の流通方向から見て、上流側ルーバ(111c)の後端部(H2)と下流側ルーバ(111c)の前端部(G1)とが互いに略重なるように設けることが望ましい。
【0041】
ところで、ルーバ(111c)は排気に直接に晒されるので、排気により腐食させられるが、このときルーバ(111c)は排気流れ下流側に向かうほど平板部(111a)からの距離が大きくなるようになっているので、ルーバ(111c)の頂部が鋭角的に形成される可能性が高い。そして、頂部が鋭角的になっていると、腐食により頂部が脱落する可能性がある。
【0042】
これに対して、請求項11に記載の発明では、頂部(I)の角部を略90°以上としているので、頂部(I)の表面積を大きくすることができ、頂部(I)が腐食により欠けることを未然に防止できる。
【0043】
また、請求項12に記載の発明のごとく、頂部(I)の外縁形状を滑らかな曲線状としても、請求項11に記載の発明と同様に、頂部(I)の表面積を大きくすることができるので、頂部(I)が腐食により脱落してしまうことを抑制できる。
【0044】
また、請求項13に記載の発明のごとく、ルーバ(111c)を排気流れ下流側に向かうほど平板部(111a)からの距離が大きくなる面を有するように略台形状としても、請求項12に記載の発明と同様に、頂部(I)の表面積を大きくすることができるので、頂部(I)が腐食により脱落してしまうことを抑制できる。
【0045】
また、ルーバ(111c)の後端部(H2、G2)と、立板部(111b)との距離(δ2)を、請求項14に記載の発明のごとく、ルーバ(111c)の最大高さ(h)の0.15倍以上、1倍以下とすることが望ましい。
【0046】
また、ルーバ(111c)の前端部(H1、G1)と、立板部(111b)との距離(δ1)を、請求項15、16に記載の発明のごとく、ルーバ(111c)の最大高さ(h)の0.15倍以上、1倍以下、又は0.15倍以上、2倍以下とすることが望ましい。
【0048】
請求項17に記載の発明では、内燃機関から排出される排気と冷却流体との間で熱交換を行う排気熱交換装置であって、一面とその反対側の他面とを有し、一面側と他面側に空間を区画する区画部材(131、132)によって、区画部材の一面側に形成された冷却流体が流通する扁平状の冷却流体通路(120)および他面側に形成された排気が流通する扁平状の排気通路(110)と、排気通路(110)内に配設され、排気の流通方向から見て、区画部材の他面と接触する平板部(111a)、及びこの平板部(111a)と交差する立板部(111b)を有するように波状に形成されて排気と冷却流体との熱交換を促進するフィン(111)とを備え、平板部(111a)には、その一部を切り起こして排気流れ下流側に向かうほど平板部(111a)からの距離が大きくなる面を有する複数枚のルーバ(111c)が、排気流れに対して傾いた状態で排気流れに沿って千鳥状に並んで設けられているとともに、ルーバ(111c)を切り起こす際に生成された穴部(111d)が区画部材の他面によって閉塞されており、さらに、ルーバ(111c)は、ルーバ(111c)の後端部(H2、G2)と立板部(111b)との距離(δ2)が、ルーバ(111c)の前端部(H1、G1)と立板部(111b)との距離(δ1)より大きく、かつ、ルーバ(111c)の前端部と立板部(111b)との間に、立板部近傍の排気流れを絞って増速させる増速部が存在するように配置されており、ルーバ(111c)の後端部(H2、G2)と、立板部(111b)との距離(δ2)は、ルーバ(111c)の最大高さ(h)の0.15倍以上、2倍以下であり、排気流れに対するルーバ(111c)の傾き角(θ)は、15°以上45°以下であることを特徴とする。
【0049】
これにより、ルーバ(111c)の大きさ(面積)を小さくすることなく、後端側(H2、G2)と後端側(H2、G2)近傍に位置する平板部との距離を大きくすることができるので、後端側(H2、G2)と後端側(H2、G2)近傍に位置する平板部との間にPMが詰まることを抑制できるとともに、フィン111の目詰まりを防止しつつ、ガスクーラの熱交換効率を向上させることができる。
また、請求項17に記載の発明も、増速部が存在するようにルーバ(111c)を配置しているので、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏する。
【0050】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0051】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係る排気熱交換装置をディーゼルエンジン用のEGRガス冷却装置に適用したものであり、図1は本実施形態に係るEGRガス冷却装置(以下、ガスクーラと呼ぶ。)100を用いたEGR(排気再循環装置)の模式図である。
【0052】
図1中、排気再循環管210はエンジン200から排出される排気の一部をエンジン200の吸気側に還流させる管であり、EGRバルブ220は排気再循環管210の排気流れ途中に配設されて、エンジン200の稼働状態に応じてEGRガス量を調節する周知のものである。そして、ガスクーラ100は、エンジン200の排気側とEGRバルブ220との間に配設されてEGRガスと冷却水との間で熱交換を行いEGRガスを冷却する。
【0053】
次に、ガスクーラ100の構造について述べる。
【0054】
図2はガスクーラ100の外形図であり、図3は図2のA−A断面図であり、図4は図2のB−B断面図であり、図5は図2のC−C断面図である。そして、図3〜5中、排気通路110はEGRガスが流通する通路であり、冷却水通路120は冷却水が流通する通路である。
【0055】
また、冷却水通路120は、所定形状にプレス成形された区画部材をなす積層プレート131、132を2枚1組として、厚み方向(紙面上下方向)に積層することによって形成された扁平状のチューブであり、この組をなす積層プレート131、132とインナーフィン111とを交互に積層することによってEGRガスと冷却水とを熱交換する熱交換コア130が構成されている。
【0056】
また、コアタンク140は熱交換コア130を収納する箱状のものであり、コアキャップ141は、コアタンク140に形成された熱交換コア130を組み込むための開口部142を閉塞するためのプレートである。ここで、コアキャップ141は、コアタンク140の内壁に接触するようにコアタンク140に嵌合した状態で接合されている。
【0057】
そして、排気通路110は、冷却水通路120を構成する積層プレート131、132によって区画された空間により構成されるので、排気通路110の断面も略扁平状となる。
【0058】
なお、本実施形態では、積層プレート131、132、コアタンク140及びコアキャップ141は耐食性に優れたステンレス製であり、これら131、132、140、141は、Ni系のろう材にてろう付け接合されている。
【0059】
ところで、排気通路110内には、例えば図5に示すように、EGRガスとの接触面積を拡大してEGRガスと冷却水との熱交換を促進するステンレス製のインナーフィン111が配設されており、このインナーフィン111は、図6(a)に示すように、EGRガスの流通方向から見て、排気通路110の長径方向と略平行な平板部111a、及びこの平板部111aと交差する立板部111bを有するように矩形波状に形成されている。
【0060】
そして、平板部111aには、図6に示すように、その一部を観音開き状に切り起こすことにより、EGRガス流れ下流側に向かうほど平板部111aからの距離が大きくなるような略三角状の面111fを有するルーバ111cが、2枚1組として排気流れ下流側に向けて複数組並ぶように設けられている。
【0061】
このとき、ルーバ111cのうち組をなす2枚のルーバ111cは、図6(a)に示すように、排気流れ下流側に向かうほど、ルーバ111c間の距離が増大するようにハの字状に並んでいるとともに、平板部111aのうちルーバ111cを切り起こす際に、組をなす2枚のルーバ111c間に生成された穴部111dは、図6(c)に示すように、平板部111aのうちルーバ111cの切り起こし側と逆側の面が、排気通路110の内壁、つまり冷却水通路120の外壁と接触することにより閉塞されている。
【0062】
因みに、図2〜5中、冷却水導入パイプ部151は冷却水を熱交換コア130に導くものであり、冷却水排出パイプ部152は熱交換を終えた冷却水を排出するものである。また、排気導入ジョイント部153は排気をコアタンク140に導入するものであり、排気排出ジョイント部154は熱交換を終えた排気を排出するものである。
【0063】
次に、本実施形態の特徴を述べる。
【0064】
本実施形態によれば、ルーバ111cがEGRガス流れ下流側に向かうほど内壁側からの距離が大きくなるような面111fを有するように略三角形状に形成されているとともに、ルーバ111cの面111fがEGRガスの流通方向に対して交差しているので、図7に示すように、ルーバ111cのEGRガス流れ上流側の面に衝突した排気は、ルーバ111cの上端側を乗り越えるようにしてルーバ111cのEGRガス流れ下流側の面に回り込んで縦渦となって下流側に流れていく。
【0065】
ここで、縦渦とは、EGRガス流れから見て、EGRガス流れに対して直交する面内で渦を巻くように見える渦を言う。
【0066】
このとき、本実施形態では、ルーバ111cがEGRガス流れ下流側に向かうほど内壁側からの距離が大きくなるように略三角形状に形成されているので、EGRガス流れ上流側の面111fのうち下流側で衝突してルーバ111cの上端側を乗り越えてルーバ111cのEGRガス流れ下流側の面に回り込んだ縦渦は、ルーバ111cの高さが高いので、図8(c)に示すように、ルーバ111cの根元側まで到達しないものの、EGRガス流れ上流側の面111fのうち上流側で衝突してルーバ111cの上端側を乗り越えてルーバ111cのEGRガス流れ下流側の面に回り込んだ縦渦は、ルーバ111cの高さが低いので、図8(b)に示すように、ルーバ111cの根元側まで到達する。
【0067】
そして、この根元側まで到達したEGRガス流れは、図7、図8(a)に示すように、ルーバ111cと立板部111bとの隙間を流れることにより絞られて高速となったEGRガス流れDに引き込まれてルーバ111cの根元部に沿って下流側に流れる。
【0068】
したがって、ルーバ111cの根元部におけるEGRガス流れが速くなり、根元部に付着したPMを吹き飛ばすことができるので、根元部にPMが堆積していくことを防止できる。
【0069】
また、ルーバ111cが、EGRガス流れ下流側に向かうほど平板部111aからの距離が大きくなるように略三角状に形成され、かつ、組をなす2枚のルーバ111cが、EGRガス流れ下流側に向かうほどルーバ111c間の距離が増大するようにハの字状に並べた状態で、EGRガス流れに沿うように複数組設けられているので、排気通路110内を流通するEGRガスは、図9に示すように、ハの字状に並んだ組をなす2枚のルーバ111cに衝突するように案内されて少なくとも2つの流れに分流する。
【0070】
このとき、ルーバ111cのうちEGRガスが衝突する側の面Eにおける排気圧が、これと反対側の面Fにおける排気圧に比べて高くなる。このため、分流された排気流れの一部が、ルーバ111cを超えて排気圧が低いEGRガス流れ下流側に面するF側の面、つまり組をなすルーバ111c間に流れ込むため、排気通路110の略中央部を流通する主流を挟んで対称に、立板部111b側には、分流されたEGRガス流れをルーバ111c間に引き込むような縦渦が発生する。
【0071】
したがって、平板部111a近傍を流通するEGRガスが、ルーバ111c間に引き込むような縦渦により後押しされるように加速されるので、平板部111a近傍を流通するEGRガスが、ルーバ111cを有していない単純な波状のストレートフィンに比べて大きくなる。同様に、立板部111b近傍を流通するEGRガスの速度も縦渦にて加速されるので、立板部111b近傍を流通するEGRガスの速度も、ルーバ111cを有していない単純な波状のストレートフィンに比べて大きくなる。
【0072】
延いては、EGRガスとフィン111との熱伝達率を向上させることができるとともに、フィン111の表面に付着したPMを吹き飛ばすことができるので、フィン111の目詰まりを防止しつつ、ガスクーラの熱交換効率を向上させることができる。
【0073】
なお、図10(a)は、本実施形態に係るガスクーラ100において、図11の斜線で示す断面におけるEGRガスの流速分布を示すもので、図10(b)はストレートフィンとした場合におけるEGRガスの流速分布を示すものであり、この速度分布図から明らかなように、本実施形態に係るガスクーラ100は、平板部111a近傍を流通するEGRガス及び立板部111b近傍を流通するEGRガスの流速が、ストレートフィンを有するガスクーラに比べて大きくなっていることが判る。
【0074】
なお、本実施形態に係るガスクーラ100において、縦渦の中心部においては、流速が小さくなっているが、平板部111a及び立板部111bから離れているので、実用上影響が殆どない。
【0075】
ところで、本実施形態は、前述のごとく、排気通路110を流通する排気をルーバ111cにより分流し、ルーバ111cを挟んでEGRガス流れ上流側と下流側との間に発生する圧力差により分流したEGRガスをルーバ111c間に引き込むようにして縦渦を発生させて排気通路110内の流速分布を積極的に変更することにより、立板部111b近傍を流通する排気も増速させているが、ルーバ111cと立板部111bとの距離が過度に大きくなると、立板部111b近傍を流通する排気を十分に加速することができなくなるおそれがある。
【0076】
そこで、本実施形態では、ルーバ111cの下流側端部111eと立板部111bとの距離δを、ルーバ111cの最大切り起こし高さh(図6参照)の0.5倍以上、1倍以下、又は0.15倍以上、2倍以下として、立板部111b近傍を流通するEGRガスを十分に加速している
因みに、図12は、本実施形態に係るインナーフィン111、オフセット型のインナーフィン、及び本実施形態に係るインナーフィン111からルーバ111cを除去したストレートフィンにおける温度効率とEGRガスをガスクーラ100に流通させる時間との関係を示すグラフであり、このグラフからも明らかなように、本実施形態に係るインナーフィン111では、他のインナーフィンに比べて初期の温度効率が高く、熱交換効率の低下度合いが小さいことが判る。
【0077】
なお、温度効率とは、(入口ガス温−出口ガス温)/(入口ガス温−入口水温)で定義されるものであり、オフセット型のフィンとは、板状のセグメント(立板部111b)を千鳥状にオフセット配置したものである。
【0078】
また、図13はEGRガスを6時間ガスクーラ100に流通させ、PMが堆積した後のガスクーラ100の圧力損失を示すものであり、図14はEGRガスを6時間ガスクーラ100に流通させた場合に堆積するPMの堆積厚みを示すものである。そして、図13、14からも明らかなように、本実施形態によれば、インナーフィン111に堆積付着するPMの量を減少させることができる。
【0079】
ところで、Journal of Heat Transfer vol.116 Nov.94の文献のP880〜P885のFig.1(c)にも三角状のルーバを設けたフィンが記載されているが、上記文献に記載のフィンでは、ルーバを切り起こす際に形成された穴部が、本実施形態とは逆に、組をなすルーバの外側に形成されているので、仮に、穴部を避けて立板部を形成すると、フィン111のピッチ寸法、すなわち隣り合う立板部111b間の距離(図11参照)p及び縦渦から立板部111bまでの距離が必然的に大きくなってしまう。
【0080】
そして、フィン111のピッチ寸法p及び縦渦から立板部111bまでの距離が大きくなると、フィン111の総表面積が小さくなるとともに、立板部111b近傍を流通するEGRガスを十分に加速できないので、ガスクーラ100の熱交換効率が低下してしまう。したがって、上記文献に記載のルーバでは、ガスクーラ100の熱交換効率を向上させることが難しい。
【0081】
(第2実施形態)
本実施形態は、本実施形態では、図15に示すように、インナーフィン111に加えて、排気通路110の内方側に向けて突出するドーム状の突起部(ディンプル)161がEGRガス流れに沿って複数個設けられたステンレス製のプレート160をインナーフィン111と冷却水通路120の外壁との間に配設したものである。
【0082】
なお、本実施形態では、プレート160に突起部161を設けたが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、冷却水通路120を構成する積層プレート131、132に突起部161を設けてもよい。
【0083】
また、本実施形態では、突起部161をドーム状としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば三角状等その他の形状であってもよい。
【0084】
(第3実施形態)
本実施形態は、図16、図17(a)に示すように、ルーバ111cを、EGRガス流れに対して傾いた状態でEGRガス流れに沿って千鳥状に並べたものである。
【0085】
このとき、複数枚のルーバ111cのうち、EGRガス流れにおいて互いに隣り合う配置関係にある、EGRガス流れ上流側に位置する上流側ルーバ111cとEGRガス流れ下流側に位置する下流側ルーバ111cとは、図17(b)に示すように、下流側ルーバ111c(図17(b)のG)のEGRガス流れ前端部G1が、上流側ルーバ111c(図17(b)のH)のEGRガス流れ後端部H2よりEGRガス流れ下流側に位置するとともに、図17(c)に示すように、排気の流通方向から見て、上流側ルーバ111cの前端部H1と下流側ルーバ111cの後端部G2とが互いに略重なり、かつ、上流側ルーバ111cの後端部H2と下流側ルーバ111cの前端部G1とが互いに略重なるように、上流側ルーバ111cと下流側ルーバ111cとが、排気の流通方向から見て互いに重なるように設けられている。
【0086】
なお、EGRガス流れに対するルーバ111cの傾き角θ(図17(b)参照)は、15°以上、45°以下(本実施形態では、30°)とすることが望ましい。
【0087】
次に、本実施形態の作用効果を述べる。
【0088】
本実施形態によれば、ルーバ111cが、EGRガス流れ下流側に向かうほど平板部111aからの距離が大きくなるような壁面を有するように形成されているので、排気通路110内を流通するEGRガスは、図18に示すようにルーバ111cに衝突した後、この衝突したルーバ111cを乗り越えるようにして下流側に流れる。
【0089】
このとき、ルーバ111cのうちEGRガスが衝突するEGRガス流れ上流側に面する側の面における排気圧が、これと反対側であるEGRガス流れ下流側に面する側の面における排気圧に比べて高くなる。このため、ルーバ111cのうちEGRガス流れ上流側の面に衝突したEGRガス流れの一部が、ルーバ111cを超えて排気圧が低いEGRガス流れ下流側に面する面に流れ込むため、ルーバ111c、すなわちルーバ111cのうちEGRガス流れ上流側の面に衝突しないで流通するEGRガス流れを、ルーバ111cのうちEGRガス流れ下流側の面側に引き込むような連続した縦渦が発生する。
【0090】
したがって、図17(b)に示すように、平板部111a近傍を流通するEGRガスが、ルーバ111c間に引き込むような連続した縦渦により後押しされるように加速されるので、平板部111a近傍を流通するEGRガスの速度が、ルーバ111cを有していない単純な波状のストレートフィンに比べて大きくなる。
【0091】
同様に、立板部111b近傍を流通するEGRガスの速度も縦渦にて加速されるので、立板部111b近傍を流通するEGRガスの速度も、ルーバ111cを有していない単純な波状のストレートフィンに比べて大きくなる。
【0092】
延いては、EGRガスとフィン111との熱伝達率を向上させることができるとともに、フィン111の表面に付着したPMを吹き飛ばすことができるので、フィン111の目詰まりを防止しつつ、ガスクーラの熱交換効率を向上させることができる。
【0093】
ところで、仮にルーバ111cが、2枚1組としてEGRガス流れ下流側に向かうほど、ルーバ111c間の距離が増大するようにハの字状に並んでいたとすると、ルーバ111c間の中間面に対してEGRガス流れが略対称となるので、組をなす2枚のルーバ111cの一方側のEGRガス流れ上流側に面する側の面に衝突してルーバ111cを乗り越えて流れるEGRガス(以下、この流れを縦渦誘起流れと呼ぶ。)の速度成分のうち、平板部111aの長手方向の直交する方向(幅方向)の速度成分が、組をなす2枚のルーバ111cの他方側で発生した縦渦誘起流れの幅方向速度成分により打ち消されて流速が低下してしまうおそれがある。
【0094】
これに対して、本実施形態では、ルーバ111cがEGRガス流れに沿って千鳥状に並んでいるので、縦渦誘起流れの幅方向速度成分が打ち消されることなく幅方向に拡がるので、縦渦誘起流れにより誘起された縦渦、すなわち平板部111a近傍の加速されたEGRガス流れの領域が、2枚のルーバ111cをハの字状に並べた場合に比べて大きくなる。したがって、フィン111の目詰まりを確実に防止しつつ、ガスクーラの熱交換効率を向上させることができる。
【0095】
また、本実施形態では、ルーバ111cがEGRガス流れに対して千鳥状に配置されているので、排気の主流は、図17(b)に示すように、蛇行しながら流れるので、排気が衝突して流通方向が転向する。したがって、より確実にフィン111の表面に付着したPMを吹き飛ばすことができるので、フィン111の目詰まりを防止しつつ、ガスクーラの熱交換効率を向上させることができる。
【0096】
また、下流側ルーバ111cのEGRガス流れ前端部G1が、上流側ルーバ111cのEGRガス流れ後端部H2よりEGRガス流れ下流側に位置しているので、上流側のルーバ111cにより誘起された縦渦誘起流れが下流側のルーバ111cに衝突して消滅してしまうことを防止でき、縦渦を安定的に発生させることができる。
【0097】
ところで、本実施形態は、前述のごとく、ルーバ111cの上流側の面に衝突しないで流通するEGRガス流れを下流側の面側に引き込むような連続した縦渦を発生させて排気通路110内の流速分布を積極的に変更することにより、立板部111b近傍を流通する排気も増速させているが、ルーバ111cと立板部111bとの距離が過度に大きくなると、立板部111b近傍を流通する排気を十分に加速することができなくなるおそれがある。
【0098】
そこで、本実施形態では、ルーバ111cの後端部H2、G2と、このルーバ111cが設けられた平板部111aと隣り合って交差する立板部111bとの距離δ2を、ルーバ111cの最大高さh(図17(c)参照)の0.15倍以上、1倍以下とし、さらに、ルーバ111cの前端部H1、G1と、このルーバ111cが設けられた平板部111aと隣り合って交差する立板部111bとの距離δ1を、ルーバ111cの最大高さhの0.15倍以上、1倍以下、又は0.15倍以上、2倍以下として、立板部111b近傍を流通するEGRガスを十分に加速している
また、上流側のルーバ111cと下流側のルーバ111cとのピッチFp(図17(b)参照)は、10mm以上、30mm以下としている。
【0099】
因みに、図19は、本実施形態に係るインナーフィン111、オフセット型のインナーフィン、及び本実施形態に係るインナーフィン111からルーバ111cを除去したストレートフィンにおける温度効率とEGRガスをガスクーラ100に流通させる時間との関係を示すグラフであり、このグラフからも明らかなように、本実施形態に係るインナーフィン111では、他のインナーフィンに比べて初期の温度効率が高く、熱交換効率の低下度合いが小さいことが判る。
【0100】
なお、オフセット型のフィンとは、板状のセグメントを千鳥状にオフセット配置したものである。
【0101】
また、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、ルーバ111cがEGRガス流れ下流側に向かうほど内壁側からの距離が大きくなるような面111fを有するように略三角形状に形成されているとともに、ルーバ111cの面111fがEGRガスの流通方向に対して交差しているので、ルーバ111cの根元部におけEGRガス流れが速くなり、根元部に付着したPMを吹き飛ばすことができる。
【0102】
(第4実施形態)
第3実施形態では、ルーバ111cが平板部111aの幅方向、つまり平板部111aの長手方向と直交する方向略全域に渡って切り起こされていたが、本実施形態は、図20に示すように、排気の流通方向から見て、上流側ルーバ111cの前端部H1と下流側ルーバ111cの前端部G1とが互いに略重なるように、ルーバ111cが平板部111aの幅方向略半分の領域に渡って切り起こしたものである。
【0103】
なお、図21は本実施形態におけるEGRガス流れを示す模式図であり、本実施形態においても、平板部111a近傍を流通するEGRガスが、ルーバ111c間に引き込むような連続した縦渦により後押しされるように加速されることが判る。
【0104】
(第5実施形態)
第3、4実施形態では、EGRガス流れからみて上流側ルーバ111cの端部H1、H2が後流側ルーバ111cの端部G1、G2と重なるようにしたが、本実施形態は、図22に示すように、EGRガスの流通方向から見て、上流側ルーバ111c及び下流側ルーバ111cは、上流側ルーバ111cの前端部H1と下流側ルーバ111cの後端部G2とが互いにずれ、かつ、上流側ルーバ111cの後端部H2と下流側ルーバ111cの前端部G1とが互いにずれるようにしたものである。
【0105】
なお、本実施形態では、上流側ルーバ111cと下流側ルーバ111とは合同であるので、上流側ルーバ111cの中心と下流側ルーバ111の中心とが平板部111aの中心線CLに対してずれた状態となる。
【0106】
次に、本実施形態の特徴を述べる。
【0107】
ルーバ111cの後端側H2、G2は平板部111aからの距離が前端側H1、G1に比べて大きいので、立板部111bとルーバ111cとの間に形成されるEGRガスが流通することができる断面積は、後端側H2、G2の方が前端側H1、G1に比べて小さくなる。このため、後端側H2、G2と立板部111bとの距離δ2(図17(c)参照)が小さいと、後端側H2、G2と立板部111bとの間にPMが堆積するおそれが高い。
【0108】
しかし、本実施形態のごとく、EGRガスの流通方向から見て、上流側ルーバ111c及び下流側ルーバ111cは、上流側ルーバ111cの前端部H1と下流側ルーバ111cの後端部G2とが互いにずれるようにする、又は上流側ルーバ111cの後端部H2と下流側ルーバ111cの前端部G1とが互いにずれるようにすれば、ルーバ111cの大きさを小さくすることなく、後端側H2、G2と立板部111bとの距離δ2を大きくすることができるので、後端側H2、G2と立板部111bとの間にPMが堆積することを抑制できる。
【0109】
なお、後端側H2、G2と立板部111bとの距離δ2を大きくすると、ルーバ111cに衝突しないで下流側に流れるEGRガスが発生するものの、後端側H2、G2と立板部111bとの隙間から流れるEGRガスは、次のルーバ111cに衝突して縦渦を発生させるので、フィン111の表面に付着したPMを確実に吹き飛ばすことができる。
【0110】
以上に述べたように、本実施形態によれば、フィン111の目詰まりを防止しつつ、ガスクーラの熱交換効率を向上させることができる。
【0111】
(第6実施形態)
上述の実施形態ではルーバ111cを三角形状としたが、本実施形態は、図23に示すように、ルーバ111cの後端H2、G2側のうち平板部111aからの距離が最も大きくなる頂部Iの角部を略90°以上としたものである。
【0112】
なお、図23(b)は頂部Iの外縁形状を滑らかな曲線状とすることにより頂部Iの角部を略90°以上とした例であり、図23(a)はルーバ111cを略台形状とすることにより頂部Iの角部を略90°以上とした例である。
【0113】
次に、本実施形態の特徴を述べる。
【0114】
ルーバ111cがEGRガスに直接に晒されるので、鋭角的な端部が腐食した場合、頂部Iが腐食により脱落するおそれがある。
【0115】
これに対して、本実施形態では、頂部Iの角部を略90°以上として鈍角状としているので、頂部Iの表面積が大きくなる。したがって、頂部Iが腐食した場合であっても、頂部Iが腐食により脱落してしまうことを未然に防止できる。
【0116】
なお、本実施形態は、前述のごとく、頂部Iが鋭角的になることを防止したものであるので、その角度は厳密に90°以上とするものではない。
【0117】
(その他の実施形態)
第1、2実施形態では、穴部111dは、平板部111aのうちルーバ111cの切り起こし側と逆側の面が排気通路110の内壁(冷却水通路120の外壁)と接触することにより閉塞されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他手段により穴部111dを閉塞してもよい。
【0118】
また、上述の実施形態では、平板部111aのみにルーバ111cを設けたが、平板部111aに加えて、立板部111bにもルーバ111cを設けてもよい。
【0119】
また、上述の実施形態では、ルーバ111cを三角状としたが、本発明は厳密な意味で三角状に限定されるものではなく、EGRガス流れ下流側に向かうほど平板部111aからの距離が大きくなるような部位を有する形状であればよい。
【0120】
また、第1、2実施形態では、組をなすルーバ111cの先端側、つまりEGRガス流れ上流側端部は、互いに接触するように近接していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、組をなすルーバ111cの先端側に所定の隙間を設けてもよい。
【0121】
また、上述の実施形態では、ガスクーラ100に本発明に係る排気熱交換装置を適用したが、マフラー内に配設されて排気の熱エネルギを回収する熱交換器等のその他の熱交換器にも適用してもよい。
【0122】
また、上述実施形態では、フィン111の一部を切り起こすことにより、ルーバ111cを形成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図24に示すような、フィン111と別体の板状部材にルーバ111cを形成し、このルーバ111cが形成された板状部材をろう付け等の接合手段によりフィン111に接合して組をなすルーバ111c間に穴部が形成されないようにしてもよい。
【0123】
なお、図24(a)は板材の一部を観音開き状に切り起こしてルーバ111cを形成したものであり、図24(b)は図24(a)とは逆に板材の一部を外側から切り起こしてルーバ111cを形成したものである。
【0124】
また、上述の実施形態では、積層プレート131、132を2枚1組として積層して冷却水通路120を構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、巻締め溶接、又は図25に示すように、コの字状にプレスされた板材を接合することにより製造されたチューブにて冷却水通路120を構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るガスクーラを用いたEGRガス冷却装置の模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るガスクーラ100の外形図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】図2のB−B断面図である。
【図5】図2のC−C断面図である。
【図6】(a)は本発明の第1実施形態に係るインナーフィンの斜視図であり、(b)は本発明の第1実施形態に係るインナーフィンを側面図であり、(c)は本発明の第1実施形態に係るインナーフィンの正面図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係るインナーフィンの効果を説明するため説明図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係るインナーフィンの効果を説明するため説明図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係るインナーフィンにおけるEGRガスを示す模式図である。
【図10】(a)は本発明の第1実施形態に係るインナーフィンにおけるEGRガス(排気流れ)の流速分布を示す模式図であり、(b)はストレートフィンにおけるEGRガス(排気流れ)の流速分布を示す模式図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係るインナーフィンの斜視図である。
【図12】温度効率とEGRガス(排気)をガスクーラに流通させる時間との関係を示すグラフである。
【図13】EGRガスを6時間ガスクーラ100に流通させ、PMが堆積した後のガスクーラの圧力損失を示すグラフである。
【図14】EGRガスを6時間ガスクーラ100に流通させた場合に堆積するPMの堆積量(堆積厚み)を示すグラフである。
【図15】(a)は本発明の第2実施形態に係るインナーフィンの斜視図であり、(b)は本発明の第2実施形態に係るインナーフィンを側面図であり、(c)は本発明の第2実施形態に係るインナーフィンの正面図である。
【図16】本発明の第3実施形態に係るガスクーラの断面図である。
【図17】(a)は本発明の第3実施形態に係るインナーフィンの斜視図であり、(b)は(a)の上面図であり、(c)は本発明の第1実施形態に係るインナーフィンの正面図である。
【図18】本発明の第3実施形態に係るインナーフィンにおけるEGRガス(排気流れ)を示す模式図である。
【図19】温度効率とEGRガス(排気)をガスクーラに流通させる時間との関係を示すグラフである。
【図20】(a)は本発明の第4実施形態に係るインナーフィンの斜視図であり、(b)は(a)の上面図である。
【図21】本発明の第4実施形態に係るインナーフィンにおけるEGRガス(排気流れ)を示す模式図である。
【図22】(a)は本発明の第5実施形態に係るインナーフィンの正面図であり、(b)は(a)のA矢視図である。
【図23】本発明の第4実施形態に係るルーバの正面図である。
【図24】本発明のその他の実施形態に係るルーバの斜視図である。
【図25】本発明のその他の実施形態に係るガスクーラの断面図である。
【図26】従来の技術に係るインナーフィンの問題点を説明するため説明図である。
【図27】従来の技術に係るインナーフィンの問題点を説明するため説明図である。
【符号の説明】
111…インナーフィン、111a…平板部、111b…立板部、
111c…ルーバ。

Claims (17)

  1. 内燃機関から排出される排気と冷却流体との間で熱交換を行う排気熱交換装置であって、
    一面とその反対側の他面とを有し、前記一面側と他面側に空間を区画する区画部材(131、132)によって、前記区画部材の一面側に形成された前記冷却流体が流通する扁平状の冷却流体通路(120)および前記他面側に形成された前記排気が流通する扁平状の排気通路(110)と、
    前記排気通路(110)内に配設され、前記排気の流通方向から見て、前記排気通路(110)の長径方向と略平行であって前記区画部材の前記他面と接触する平板部(111a)、及びこの平板部(111a)と交差する立板部(111b)を有するように波状に形成されて前記排気と前記冷却流体との熱交換を促進するフィン(111)とを有し、
    前記平板部(111a)には、その一部を切り起こして排気流れ下流側に向かうほど内壁側からの距離が大きくなるような面(111f)を有する複数枚のルーバ(111c)が、排気流れに沿って設けられるとともに、前記ルーバ(111c)を切り起こす際に生成された穴部(111d)が前記区画部材の前記他面によって閉塞されており、
    さらに、前記ルーバ(111c)の前記面(111f)は、前記排気の流通方向に対して交差しており、
    前記ルーバ(111c)は、前記ルーバ(111c)の排気流れ下流側端部と排気流れ上流側端部の少なくとも一方と前記立板部(111b)との間に、前記立板部近傍の排気流れを絞って増速させる増速部が存在するように配置されており、
    前記ルーバ(111c)のうち排気流れ下流側端部(111e)と前記立板部(111b)との距離(δ)は、前記ルーバ(111c)の最大切り起こし高さ(h)の0.15倍以上、2倍以下であり、
    排気流れに対する前記ルーバ(111c)の傾き角(θ)は、15°以上45°以下であることを特徴とする排気熱交換装置。
  2. 内燃機関から排出される排気と冷却流体との間で熱交換を行う排気熱交換装置であって、
    一面とその反対側の他面とを有し、前記一面側と他面側に空間を区画する区画部材(131、132)によって、前記区画部材の一面側に形成された前記冷却流体が流通する扁平状の冷却流体通路(120)および前記他面側に形成された前記排気が流通する扁平状の排気通路(110)と、
    前記排気通路(110)内に配設され、前記排気の流通方向から見て、前記排気通路(110)の長径方向と略平行であって前記区画部材の前記他面と接触する平板部(111a)、及びこの平板部(111a)と交差する立板部(111b)を有するように波状に形成されて前記排気と前記冷却流体との熱交換を促進するフィン(111)とを有し、
    前記平板部(111a)には、その一部を切り起こして排気流れ下流側に向かうほど前記平板部(111a)からの距離が大きくなるように略三角状に形成されたルーバ(111c)が、2枚1組として排気流れ下流側に向けて複数組並んでいるとともに、前記ルーバ(111c)を切り起こす際に、組をなす2枚のルーバ(111c)間に生成された穴部(111d)が前記区画部材の前記他面によって閉塞されており、
    前記ルーバ(111c)のうち組をなす2枚のルーバ(111c)は、排気流れ下流側に向かうほど、前記ルーバ(111c)間の距離が増大するようにハの字状に並んでおり、
    前記ルーバ(111c)は、前記ルーバ(111c)の排気流れ下流側端部と排気流れ上流側端部の少なくとも一方と前記立板部(111b)との間に、前記立板部近傍の排気流れを絞って増速させる増速部が存在するように配置されており、
    前記ルーバ(111c)のうち排気流れ下流側端部(111e)と前記立板部(111b)との距離(δ)は、前記ルーバ(111c)の最大切り起こし高さ(h)の0.15倍以上、2倍以下であり、
    排気流れに対する前記ルーバ(111c)の傾き角(θ)は、15°以上45°以下で あることを特徴とする排気熱交換装置。
  3. 前記ルーバ(111c)のうち排気流れ下流側端部(111e)と前記立板部(111b)との距離(δ)は、前記ルーバ(111c)の最大切り起こし高さ(h)の0.5倍以上、1倍以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の排気熱交換装置。
  4. 内燃機関から排出される排気と冷却流体との間で熱交換を行う排気熱交換装置であって、
    一面とその反対側の他面とを有し、前記一面側と他面側に空間を区画する区画部材(131、132)によって、前記区画部材の一面側に形成された前記冷却流体が流通する冷却流体通路(120)および前記他面側に形成された前記排気が流通する排気通路(110)と、
    前記排気通路(110)内に配設され、前記排気の流通方向から見て、前記区画部材の前記他面と接触する平板部(111a)、及びこの平板部(111a)と交差する立板部(111b)を有するように波状に形成されて前記排気と前記冷却流体との熱交換を促進するフィン(111)と備え、
    前記平板部(111a)には、その一部を切り起こして排気流れ下流側に向かうほど前記平板部(111a)からの距離が大きくなる面を有する複数枚のルーバ(111c)が、排気流れに対して傾いた状態で排気流れに沿って千鳥状に並んで設けられているとともに、前記ルーバ(111c)を切り起こす際に生成された穴部(111d)が前記区画部材の前記他面によって閉塞されており、
    前記ルーバ(111c)は、前記ルーバ(111c)の排気流れ下流側の後端部と排気流れ上流側の前端部の少なくとも一方と前記立板部(111b)との間に、前記立板部近傍の排気流れを絞って増速させる増速部が存在するように配置されており、
    前記ルーバ(111c)の後端部(H2、G2)と、前記立板部(111b)との距離(δ2)は、前記ルーバ(111c)の最大高さ(h)の0.15倍以上、2倍以下であり、
    排気流れに対する前記ルーバ(111c)の傾き角(θ)は、15°以上45°以下であることを特徴とする排気熱交換装置。
  5. 前記複数枚のルーバ(111c)のうち、排気流れ上流側に位置する上流側ルーバ(111c)と、この上流側ルーバ(111c)と隣り合って排気流れ下流側に位置する下流側ルーバ(111c)とは、前記下流側ルーバ(111c)の排気流れ前端部(G1)が、前記上流側ルーバ(111c)の排気流れ後端部(H2)より排気流れ下流側に位置するように設けられていることを特徴とする請求項に記載の排気熱交換装置。
  6. 前記上流側ルーバ(111c)と前記下流側ルーバ(111c)とは、排気の流通方向から見て、互いに重なるように設けられていることを特徴とする請求項に記載の排気熱交換装置。
  7. 前記上流側ルーバ(111c)及び前記下流側ルーバ(111c)は、排気の流通方向から見て、前記上流側ルーバ(111c)の前端部(H1)と前記下流側ルーバ(111c)の後端部(G2)とが互いにずれていることを特徴とする請求項に記載の排気熱交換装置。
  8. 前記上流側ルーバ(111c)及び前記下流側ルーバ(111c)は、排気の流通方向から見て、前記上流側ルーバ(111c)の後端部(H2)と前記下流側ルーバ(111c)の前端部(G1)とが互いにずれていることを特徴とする請求項5又は7に記載の排気熱交換装置。
  9. 前記上流側ルーバ(111c)及び前記下流側ルーバ(111c)は、排気の流通方向から見て、前記上流側ルーバ(111c)の前端部(H1)と前記下流側ルーバ(111c)の後端部(G2)とが互いに略重なるように設けられていることを特徴とする請求項に記載の排気熱交換装置。
  10. 前記上流側ルーバ(111c)及び前記下流側ルーバ(111c)は、排気の流通方向から見て、前記上流側ルーバ(111c)の後端部(H2)と前記下流側ルーバ(111c)の前端部(G1)とが互いに略重なるように設けられていることを特徴とする請求項5又は7に記載の排気熱交換装置。
  11. 前記ルーバ(111c)の後端側のうち前記平板部(111a)からの距離が最も大きくなる頂部(I)の角部は、略90°以上であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の排気熱交換装置。
  12. 前記ルーバ(111c)の後端側のうち前記平板部(111a)からの距離が最も大きくなる頂部(I)の外縁形状は、滑らかな曲線状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の排気熱交換装置。
  13. 前記ルーバ(111c)は、排気流れ下流側に向かうほど前記平板部(111a)からの距離が大きくなる面を有するように略台形状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1つに記載の排気熱交換装置。
  14. 前記ルーバ(111c)の後端部(H2、G2)と、前記立板部(111b)との距離(δ2)は、前記ルーバ(111c)の最大高さ(h)の0.15倍以上、1倍以下であることを特徴とする請求項4ないし13のいずれか1つに記載の排気熱交換装置。
  15. 前記ルーバ(111c)の前端部(H1、G1)と、前記立板部(111b)との距離(δ1)は、前記ルーバ(111c)の最大高さ(h)の0.15倍以上、1倍以下であることを特徴とする請求項4ないし14のいずれか1つに記載の排気熱交換装置。
  16. 前記ルーバ(111c)の前端部(H1、G1)と、前記立板部(111b)との距離(δ1)は、前記ルーバ(111c)の最大高さ(h)の0.15倍以上、2倍以下であることを特徴とする請求項4ないし15のいずれか1つに記載の排気熱交換装置。
  17. 内燃機関から排出される排気と冷却流体との間で熱交換を行う排気熱交換装置であって、
    一面とその反対側の他面とを有し、前記一面側と他面側に空間を区画する区画部材(131、132)によって、前記区画部材の一面側に形成された前記冷却流体が流通する扁平状の冷却流体通路(120)および前記他面側に形成された前記排気が流通する扁平状の排気通路(110)と、
    前記排気通路(110)内に配設され、前記排気の流通方向から見て、前記区画部材の前記他面と接触する平板部(111a)、及びこの平板部(111a)と交差する立板部(111b)を有するように波状に形成されて前記排気と前記冷却流体との熱交換を促進するフィン(111)とを備え、
    前記平板部(111a)には、その一部を切り起こして排気流れ下流側に向かうほど前記平板部(111a)からの距離が大きくなる面を有する複数枚のルーバ(111c)が、排気流れに対して傾いた状態で排気流れに沿って千鳥状に並んで設けられているとともに、前記ルーバ(111c)を切り起こす際に生成された穴部(111d)が前記区画部材の前記他面によって閉塞されており、
    さらに、前記ルーバ(111c)は、前記ルーバ(111c)の後端部(H2、G2)と前記立板部(111b)との距離(δ2)が、前記ルーバ(111c)の前端部(H1、G1)と前記立板部(111b)との距離(δ1)より大きく、かつ、前記ルーバ(111c)の前記前端部と前記立板部(111b)との間に、前記立板部近傍の排気流れを絞って増速させる増速部が存在するように配置されており、
    前記ルーバ(111c)の後端部(H2、G2)と、前記立板部(111b)との距離(δ2)は、前記ルーバ(111c)の最大高さ(h)の0.15倍以上、2倍以下であり、
    排気流れに対する前記ルーバ(111c)の傾き角(θ)は、15°以上45°以下であることを特徴とする排気熱交換装置。
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