JP3985459B2 - Active energy ray curable inkjet ink - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光重合性に優れ、硬化性がよく、インキとしての安定性が良好で、かつプリンター内のインキ接触材料の溶解膨潤を引き起こさず、ノズルでの吐出安定性、被記録媒体への密着性、耐溶剤性および耐水性の良好な活性エネルギー線硬化型インクジェットインキに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、耐水性の良好なインクジェットインキとしては、油溶性染料を高沸点溶剤に分散ないし溶解したもの、油溶性染料を揮発性の溶剤に溶解したものがあるが、染料は耐光性等の諸耐性で顔料に劣るため、着色剤として顔料を用いたインキが望まれている。しかしながら、顔料を安定して有機溶剤に分散することは困難であり、安定な分散性および吐出性を確保することも難しい。
一方、高沸点溶剤を用いたインキは、非吸収性の受像体においては、インキ中の溶剤が揮発せず、溶剤の蒸発による乾燥は困難なので、非吸収性の基材への印字は不可能である。
【0003】
揮発性の有機溶剤を用いたインキにおいては、使用する樹脂の密着性および溶剤の揮発によって非吸収性の基材においても良好な印字を形成することができる。しかしながら、揮発性の溶剤がインキの主成分となるためヘッドのノズル面において溶剤の揮発による乾燥が非常に早く、頻繁なメンテナンスを必要とする。また、インキは本質的に溶剤に対する再溶解性が必要とされるため、溶剤に対する耐性が十分得られないことがある。
【0004】
このような特性を満足させるため、揮発性のないモノマー類を使用して、ヘッドでの乾燥を防ぎ、その一方、活性エネルギー線を与えることで硬化させる型のインキの利用もおこなわれている。このようなインキは、例えば、特開昭62−64874号公報、特開昭58−32674号公報等に公開されている。これらのインキは、主に、コンティニュアスタイプのプリンターにて使用されるものであり、インキの粘度としては、3〜5mPa・s程度のものである。また、このプリンターは、インキを連続的に吐出するため揮発性の溶剤を多量に併用することができ、インキの粘度調整、揮発性の付与も比較的用意に調整できる。
【0005】
しかしながら、ピエゾ素子によるオンデマンド方式のプリンターにおいては、揮発性の溶剤を多量に使用することはメンテナンスの頻度を増やし、また、プリンター内のインキ接触材料の溶解膨潤という問題を誘発しやすくする。また、揮発溶剤は、消防法でいう危険物による制約も大きくなる。そこで、ピエゾ素子を用いるオンデマンドタイププリンターにおいては、揮発性溶剤の少ないインキとする必要がある。しかしながら、活性エネルギー線硬化型のインキに用いる材料は比較的粘度の高い材料であり、従来のプリンターにて吐出できるような粘度において、硬化性がよく安定性が良好なインキを設計することは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明による活性エネルギー線硬化型インクジェットインキは、低粘度で、かつ光重合性に優れ、硬化性が非常によく、安定性が良好なインキを提供することにある。
また、本発明はプリンター内のインキ接触材料の溶解膨潤を引き起こさず、ノズルでの吐出安定性、被記録媒体への密着性、耐溶剤性および耐水性の良好な活性エネルギー線硬化型インクジェットインキを提供することにある。
【0007】
すなわち、本発明は、顔料と、エチレン性二重結合を2個以上含有する化合物としてアクリレート結合を2個以上有する化合物と、エチレン性二重結合を1個含有する化合物として2−フェノキシエチルアクリレートと、第1の開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、および第2の開始剤としてアシルフォスフィンオキサイドを含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェットインキに関する。
【0008】
又、本発明は、更に、顔料分散剤を含むことを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキに関する。又、本発明は、更に、非反応性の溶剤を添加しないことを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキに関する。又、本発明は、更に、顔料が、平均粒径10〜200nmの微細顔料であることを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキに関する。又、本発明は、25℃での粘度が5〜50mPa・sであることを特徴とする上記インクジェットインキに関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のインクジェットインキに含まれる顔料は、カーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無彩色の顔料または有彩色の有機顔料が使用できる。有機顔料としては、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、ベンジジンエロー、ピラゾロンレッドなどの不溶性アゾ顔料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2Bなどの溶性アゾ顔料、アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーンなどの建染染料からの誘導体、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系有機顔料、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタなどのキナクリドン系有機顔料、ペリレンレッド、ペリレンスカーレットなどのペリレン系有機顔料、イソインドリノンエロー、イソインドリノンオレンジなどのイソインドリノン系有機顔料、ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジなどのピランスロン系有機顔料、チオインジゴ系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、キノフタロンエローなどのキノフタロン系有機顔料、イソインドリンエローなどのイソインドリン系有機顔料、その他の顔料として、フラバンスロンエロー、アシルアミドエロー、ニッケルアゾエロー、銅アゾメチンエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等が挙げられる。
【0010】
有機顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーで例示すると、C.I.ピグメントエロー12、13、14、17、20、24、74、83、86 93、109、110、117、125、128、129、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、166、168、180、185、C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、61、C.I.
ピグメントレッド9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、177、180、192、202、206、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、30、37、40、50、C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64、C.I.ピグメントグリーン7、36、C.I.ピグメントブラウン23、25、26等が挙げられる。
【0011】
上記顔料の中で、キナクリドン系有機顔料、フタロシアニン系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、イソインドリノン系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、キノフタロン系有機顔料、イソインドリン系有機顔料等は耐光性が優れているため好ましい。
有機顔料は、レーザ散乱による測定値で平均粒径10〜150nmの微細顔料であることが好ましい。顔料の平均粒径が10nm未満の場合は、粒径が小さくなることによる耐光性の低下が生じ、150nmを越える場合は、分散の安定維持が困難になり、顔料の沈澱が生じやすくなる。
【0012】
有機顔料の微細化は下記の方法で行うことができる。すなわち、有機顔料、有機顔料の3重量倍以上の水溶性の無機塩および水溶性の溶剤の少なくとも3つの成分からなる混合物を粘土状の混合物とし、ニーダー等で強く練りこんで微細化したのち水中に投入し、ハイスピードミキサー等で攪拌してスラリー状とする。次いで、スラリーの濾過と水洗を繰り返して、水溶性の無機塩および水溶性の溶剤を除去する。微細化工程において、樹脂、顔料分散剤等を添加してもよい。
水溶性の無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。これらの無機塩は、有機顔料の3重量倍以上、好ましくは20重量倍以下の範囲で用いる。無機塩の量が3重量倍よりも少ないと、所望の大きさの処理顔料が得られない。また、20重量倍よりも多いと、後の工程における洗浄処理が多大であり、有機顔料の実質的な処理量が少なくなる。
【0013】
水溶性の溶剤は、有機顔料と破砕助剤として用いられる水溶性の無機塩との適度な粘土状態をつくり、充分な破砕を効率よく行うために用いられ、水に溶解する溶剤であれば特に限定されないが、混練時に温度が上昇して溶剤が蒸発し易い状態になるため、安全性の点から沸点120〜250℃の高沸点の溶剤が好ましい。水溶性溶剤としては、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、液体ポリエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、低分子量ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
【0014】
本発明において顔料は、十分な濃度および十分な耐光性を得るため、インクジェットインキ中に3〜15重量%の範囲で含まれることが好ましい。
【0015】
本発明のエチレン性不飽和二重結合を2個以上有する化合物としては、好ましくは、エチレン性不飽和二重結合を2〜6個含有し、プレポリマー、オリゴマー等と称されているものを含む。具体的には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、2−n−ブチルー2−エチルー1,3−プロパンジオールジアクリレート、ジメチロールートリシクロデカンジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、テトラメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化イソシアヌール酸トリアクリレート、トリ(2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート)トリアクリレート、プロポキシレートグリセリルトリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ネオペンチルグリコールオリゴアクリレート、1,4−ブタンジオールオリゴアクリレート、1,6−ヘキサンジオールオリゴアクリレート、トリメチロールプロパンオリゴアクリレート、ペンタエリスリトールオリゴアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート等が挙げられる。これら化合物は、一種または必要に応じて二種以上用いてもよい。
これらのエチレン性二重結合を2個以上有する化合物は、硬化速度、架橋密度が大きくなり、耐水性、硬度、光沢などが向上するためインキ中15〜60重量%用いることが好ましい。
【0016】
本発明のインクジェットインキに含まれるエチレン性二重結合を1個含有する化合物としては、分子量が90から210のものが光重合性に優れ、硬化性がよく、安定性が良好で、プリンター内のインキ接触材料の溶解膨潤という問題を引き起こさない。分子量が90より小さくなると、硬化性はよいが安定性が悪く、プリンター内のインキ接触材料の溶解膨潤してしまう。また人体に対して有害であり発ガン性の恐れのあるものもある。逆に、分子量が210より大きくなるとプリンター内のインキ接触材料の溶解膨潤という問題は引き起こさず、安定性は良好であるが、硬化性が非常に悪い。分子量が90から210のエチレン性二重結合を1個含有する化合物としては、2−フェノキシエチルアクリレート、アクリロイルモルフォリン、N−ビニルカプロラクタム、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、ベンジルアクリレート、エトキシエトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メチルフェノキシエチルアクリレート、ジプロピレングリコールアクリレート等が挙げられる。これらの分子量が90から210のエチレン性二重結合を1個含有する化合物は、1種または複数を用いることができる。特にこれらの中でも、好ましく使用できるものとして2−フェノキシエチルアクリレートを挙げることができる。これらの化合物の使用量はインキ中20〜75重量%用いることが好ましい。この化合物の使用量が20重量%に満たないと得られるインキの粘度が高くなりインクジェットで吐出が不可能になってしまい、75重量%を超えると印字物の耐性が悪くなってしまう。
【0017】
本発明に係わる光重合開始剤としては、主に紫外線ランプもしくは紫外線レーザから発光される300nm〜450nm間のピーク波長光を吸収しやすいもの、光重合性化合物との相溶性が良いもの、光化学的には量子収率が1に近いものが好ましい。更に、光重合開始効率を高めるために、光重合促進剤を組み合わせて使用してもよい。発明者らは、光重合開始剤に2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1とアシルフォスフィンオキサイド類を組み合わせたとき、高感度化することを見い出した。原因としては、活性光線が照射されたとき、前者からのエネルギー移動もしくは電子移動によって、後者が効率的に自己開裂を起こしラジカルが発生したものと考えられる。
【0018】
一般に光重合開始剤の添加量が増えるほどインキの硬化性はよくなるがインキの粘度は上昇してしまう。そのため活性エネルギー線硬化型インクジェットインキにおいては少ない添加量で効果が期待できる開始剤が望まれていた。本発明の光開始剤成分である2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4モルフォリノフェニル)−ブタノン−1は分子吸光係数が比較的高いので、感光性層内の光透過性を阻害しやすいカーボンブラックが存在しても活性光線を吸収しやすい。更に、極大吸収波長( λmax) が365nm付近なので、紫外線ランプ等のピーク波長光と一致しているという理由で感度が高い。そのため少ない添加量で十分な効果を得ることができる。この開始剤はインキ中において0.1〜5重量%用いることが好ましい。また、アシルフォシフィンオキサイド類としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)アシルフォスフィンオキサイドが挙げられる。特に、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)アシルフォスフィンオキサイドを挙げることができる。これはインキ中において5〜10重量%用いることが好ましい。これら光開始剤成分単独の構成では充分な硬化性を得ることができず、結果的に高価な光開始剤の使用量が増加し、インキの粘度が上昇を招き、かつ経済的に好ましくない。
【0019】
光重合促進剤としては、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、4、4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。これらの光重合促進剤は1種または複数を組み合わせて使用することができる。
【0020】
本発明のインクジェットインキには、インキの経時での安定性、記録装置内での機上の安定性を高めるため、ハイドロキノン、p-メトキシフェノール、t-ブチルカテコール、ピロガロール等の芳香族誘導体等をインキ中0.01〜5重量%配合することが好ましい。
【0021】
本発明の顔料分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ステアリルアミンアセテート、顔料誘導体等を挙げることができる。
【0022】
顔料分散剤の具体例としては、BYK Chemie社製「Anti−Terra−U(ポリアミノアマイド燐酸塩)」、「Anti−Terra−203/204(高分子量ポリカルボン酸塩)」、「Disperbyk−101(ポリアミノアマイド燐酸塩と酸エステル)、107(水酸基含有カルボン酸エステル)、110(酸基を含む共重合物)、130(ポリアマイド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「400」、「Bykumen」(高分子量不飽和酸エステル)、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸)」、「P104S、240S(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン系)」、「Lactimon(長鎖アミンと不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン)」が挙げられる。
【0023】
また、Efka CHEMICALS社製「エフカ44、46、47、48、49、54、63、64、65、66、71、701、764、766」、「エフカポリマー100(変性ポリアクリレート)、150(脂肪族系変性ポリマー)、400、401、402、403、450、451、452、453(変性ポリアクリレート)、745(銅フタロシアニン系)」、共栄社化学社製「フローレン TG−710(ウレタンオリゴマー)、「フローノンSH−290、SP−1000」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合物)」、楠本化成社製「ディスパロン KS−860、873SN、874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル型)」が挙げられる。
【0024】
さらに、花王社製「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、EP」、「ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子)、「エマルゲン920、930、931、935、950、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)、「アセタミン24(ココナッツアミンアセテート)、86(ステアリルアミンアセテート)」、ゼネカ社製「ソルスパーズ5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、13240、13940(ポリエステルアミン系)、17000(脂肪酸アミン系)、24000、32000」、日光ケミカル社製「ニッコール T106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)、Hexagline 4−0(ヘキサグリセリルテトラオレート)」等が挙げられる。
【0025】
本発明の顔料分散剤はインキ中に0.1〜10重量%の範囲で分散剤を含有させることが好ましい。
【0026】
本発明のインクジェットインキは、活性エネルギー線硬化性化合物、顔料分散剤と共に、顔料をサンドミル等の通常の分散機を用いてよく分散することにより製造される。予め顔料高濃度の濃縮液を作成しておいて活性エネルギー線硬化性化合物で希釈することが好ましい。通常の分散機による分散においても充分な分散が可能であり、このため、過剰な分散エネルギーがかからず、多大な分散時間を必要としないため、インキ成分の分散時の変質を招きにくく、安定性に優れたインキが調製される。インキは、孔径3μm以下さらには、1μ以下のフィルターにて濾過することが好ましい。
【0027】
本発明のインクジェットインキは、25℃での粘度が5〜50mPa・sと高めに調整することが好ましい。25℃での粘度が5〜50mPa・sのインキは、特に通常の4〜10KHzの周波数を有するヘッドから、10〜50KHzの高周波数のヘッドにおいても安定した吐出特性を示す。
粘度が5mPa・s未満の場合は、高周波数のヘッドにおいて、吐出の追随性の低下が認められ、50mPa・sを越える場合は、加熱による粘度の低下機構をヘッドに組み込んだとしても吐出そのものの低下を生じ、吐出の安定性が不良となり、全く吐出できなくなる。
【0028】
また、本発明のインクジェットインキは、ピエゾヘッドにおいては、10μS/cm以下の電導度とし、ヘッド内部での電気的な腐食のないインキとすることが好ましい。また、コンティニュアスタイプにおいては、電解質による電導度の調整が必要であり、この場合には、0.5mS/cm以上の電導度に調整する必要がある。
【0029】
【実施例】
以下、実施例に基づいて説明する。例中の部および%は、重量部および重量%をそれぞれ示す。
表1に示す顔料と分散剤及びモノマを共にサンドミルに入れて分散を4時間行ない、RCIJインキ原液を得た。次いで光開始剤インキ原液に加え、光開始剤が溶解するまで、穏やかに混合させた後、これをメンブランフィルターで加圧濾過し、RCIJインキを得た。このインキはピエゾヘッドを有するIJプリンタにて各種基材(ポリカーボネイト、ポリスチレン、ABS(アセトニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート)に印字を行い、その後UV照射装置(メタルハライドランプ1灯:出力120W)により、被印刷体の搬送速度10m/分の条件で硬化を行った。
【0030】
【表1】
【0031】
表中の化合物は、下記のものを示す。数字は部数を示す。
顔料
・P1 粗製銅フタロシアニン(東洋インキ製造社製「銅フタロシアニン」):250部、塩化ナトリウム:2500部およびポリエチレングリコール(東京化成社製「ポリエチレングリコール300」):160部をスチレン製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、3時間混練した。次に、この混合物を2.5リットルの温水に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌しスラリー状とした後、濾過、水洗を5回繰り返して塩化ナトリウムおよび溶剤を除き、次いでスプレードライをして乾燥した処理顔料を得た。
・P2 キナクリドン系赤顔料(Ciba Geigy社製「シンカシアマゼン タRT-355-D」):250部、塩化ナトリウム:2500部、および「ポリエチレングリコール300」:160部をスチレン製1ガロンニーダーに仕込み、P1と同様にして処理顔料を得た。
・P3 ベンズイミダゾロン系黄顔料(ヘキスト社製「ホスタパーム エローH3G」):250部、塩化ナトリウム:2500部、および「ポリエチレングリコール300」:160部をスチレン製1ガロンニーダーに仕込み、P1と同様にして処理顔料を得た。
・P4 カーボンブラック顔料「Printex 150T」(デグサ社製)
【0032】
モノマ
・PEA 2−フェノキシエチルアクリレート (「ビスコート#192」 大阪有機 化学工業社製)
・ACMO アクリロイルモルフォリン (「ACMO」 興人社製)
・IBXA イソボルニルアクリレート (「IBXA」 大阪有機化学工業社製)
・TMPTAトリメチロールプロパントリアクリレート(「KS-TMPTA」日本化薬社製)
・NPGDAネオペンチルグリコールジアクリレート (「KAYARAD MANDA」日本化薬 社製)
・HDDA 1、6−ヘキサンジオールジアクリレート (「KS-HDDA」 日本化薬社製)
【0033】
分散剤
・13940 ポリエステルアミン系分散剤(「ソルスパーズ13940」ゼネカ社製)
・24000 脂肪族変性系分散剤(「ソルスパーズ24000」ゼネカ社製)
・5000 青色顔料分散剤(「ソルスパーズ5000」ゼネカ社製)
・22000 黄色顔料分散剤(「ソルスパーズ22000」ゼネカ社製)
・L-18 ポリカルボン酸型高分子分散剤(「ホモゲノールL-18」花王社製)
・エフカ49 変性ポリアクリレート系分散剤(「エフカ49」Efka CHEMICAL 社製)
【0034】
開始剤
・3692−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル) −ブタノン−1 (「イルガキュア369」 チバ・スペシャリティ・ケミカル ズ社製)
・TPO2、4、6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド
(「ルシリンTPO」 BASF社製)
・819ビス(2、4、6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキ サイド (「イルガキュア819」 チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
【0035】
[比較例1〜8]
表2に示す顔料と分散剤及びモノマを共にサンドミルに入れて分散を4時間行ない、RCIJインキ原液を得た。次いで光開始剤インキ原液に加え、光開始剤が溶解するまで、穏やかに混合させた後、これをメンブランフィルターで加圧濾過し、RCIJインキを得た。このインキはピエゾヘッドを有するIJプリンタにて上記の基材に印字を行い、その後UV照射装置(メタルハライドランプ1灯:出力120W)により、被印刷体の搬送速度10m/分の条件で硬化を行った。
【0036】
【表2】
【0037】
表中の化合物は、下記のものを示す。数字は部数を示す。
顔料
表2記載のP1〜P2は実施例1〜8に使用したものと同じものを使用した。
分散剤、開始剤
・6512、2−ジメトキシ−1、2−ジフェニルエタン−1−オン (「イルガキュア651」チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
その他は実施例1〜8記載のものと同じものを使用した。
モノマ
・NVF N-ビニルホルムアミド(「ビームセット770」 荒川化学社製)
・LA ラウリルアクリレート (「NKエステルLA」 新中村化学工業社製)
その他は実施例1〜8に記載のものと同じものを使用した。
【0038】
実施例1〜8、比較例1〜8で得られたインキおよび印刷物について、下記の評価を行った。結果を表3に示す。
【0039】
【表3】
【0040】
表中の評価方法
[粘度]インキの粘度を、B型粘度計を用いて25℃にて測定したときの値。単位はmPa・s
[硬化性]指触によりタックがなくなるまでのパス回数。
[経時安定性]インキを25℃で1ヵ月保存後の分散状態を目視および粘度変化により評価した。
○:沈殿物の発生が認められず、粘度の変化なし
△:沈殿物の発生が認められず、粘度が増加
×:沈殿物の発生が認められる。
[部材適性] 各種基材にインキをのせ1昼夜放置後の状態を確認した。
◎:すべての基材に対する浸食性なし
○:1、2種類は浸食
×:ほとんどの基材を浸食
【0041】
【発明の効果】
本発明により、活性エネルギー線硬化性化合物に顔料を分散したインクジェットにおいて、低粘度で、インキ接触材料の溶解膨潤を引き起こさず、かつ光重合性に優れ、硬化性が非常によく、安定性が良好でノズルでの吐出安定性がよいインクジェットインキを得ることができた。
又、本発明のインクジェットインキにより記録した記録物は、透明性が高く、記録物の耐性に優れ、光沢に優れる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention has excellent photopolymerizability, good curability, good ink stability, does not cause dissolution and swelling of the ink contact material in the printer, discharge stability at the nozzle, The present invention relates to an active energy ray-curable inkjet ink having good adhesion, solvent resistance and water resistance.
[0002]
[Prior art]
Conventional inkjet inks with good water resistance include those in which oil-soluble dyes are dispersed or dissolved in high-boiling solvents, and those in which oil-soluble dyes are dissolved in volatile solvents. Therefore, an ink using a pigment as a colorant is desired. However, it is difficult to stably disperse the pigment in the organic solvent, and it is also difficult to ensure stable dispersibility and dischargeability.
On the other hand, inks with high-boiling solvents cannot be printed on non-absorbing substrates because non-absorbing receivers do not volatilize the solvent in the ink and are difficult to dry by evaporation of the solvent. It is.
[0003]
In an ink using a volatile organic solvent, good printing can be formed even on a non-absorbing substrate due to the adhesiveness of the resin used and the volatilization of the solvent. However, since a volatile solvent is the main component of the ink, drying by evaporation of the solvent on the nozzle surface of the head is very fast and frequent maintenance is required. Further, since ink essentially requires re-solubility in a solvent, sufficient resistance to the solvent may not be obtained.
[0004]
In order to satisfy such characteristics, non-volatile monomers are used to prevent drying at the head, while on the other hand, a type of ink that is cured by applying an active energy ray is also used. Such inks are disclosed in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 62-64874 and 58-32684. These inks are mainly used in continuous type printers, and the ink has a viscosity of about 3 to 5 mPa · s. In addition, since this printer discharges ink continuously, a large amount of a volatile solvent can be used in combination, and adjustment of ink viscosity and provision of volatility can be adjusted relatively easily.
[0005]
However, in an on-demand printer using a piezo element, the use of a large amount of a volatile solvent increases the frequency of maintenance and easily induces the problem of dissolution and swelling of the ink contact material in the printer. In addition, volatile solvents are also more restricted by dangerous materials in the Fire Service Act. Therefore, in an on-demand type printer using a piezo element, it is necessary to use an ink with a small volatile solvent. However, the material used for the active energy ray-curable ink is a relatively high-viscosity material, and it is difficult to design an ink that is curable and stable at a viscosity that can be discharged by a conventional printer. Met.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The active energy ray-curable inkjet ink according to the present invention is to provide an ink having a low viscosity, an excellent photopolymerization property, a very good curability, and a good stability.
The present invention also provides an active energy ray-curable inkjet ink that does not cause dissolution and swelling of the ink contact material in the printer, and has good ejection stability at the nozzle, adhesion to the recording medium, solvent resistance, and water resistance. It is to provide.
[0007]
That is, the present invention relates to a pigment, a compound having two or more acrylate bonds as a compound containing two or more ethylenic double bonds, and 2-phenoxyethyl acrylate as a compound containing one ethylenic double bond. Activity comprising 2-benzyl-2-dimethylamino-1- (4-morpholinophenyl) -butanone-1 as a first initiator and acylphosphine oxide as a second initiator The present invention relates to an energy ray curable inkjet ink.
[0008]
The present invention further relates to the above active energy ray-curable ink-jet ink further comprising a pigment dispersant. The present invention further relates to the above active energy ray-curable ink-jet ink, wherein no non-reactive solvent is added. The present invention further relates to the above active energy ray-curable inkjet ink, wherein the pigment is a fine pigment having an average particle diameter of 10 to 200 nm. The present invention also relates to the above inkjet ink, wherein the viscosity at 25 ° C. is 5 to 50 mPa · s.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As the pigment contained in the inkjet ink of the present invention, an achromatic pigment such as carbon black, titanium oxide, calcium carbonate, or a chromatic organic pigment can be used. Examples of organic pigments include insoluble azo pigments such as Toluidine Red, Toluidine Maroon, Hansa Yellow, Benzidine Yellow, and Pyrazolone Red, soluble azo pigments such as Ritol Red, Helio Bordeaux, Pigment Scarlet, and Permanent Red 2B, alizarin, indanthrone, and thioindigo. Derivatives from vat dyes such as maroon, phthalocyanine organic pigments such as phthalocyanine blue and phthalocyanine green, quinacridone organic pigments such as quinacridone red and quinacridone magenta, perylene organic pigments such as perylene red and perylene scarlet, isoindolinone yellow , Isoindolinone organic pigments such as isoindolinone orange, pyranthrone organic pigments such as pyranthrone red and pyranthrone orange, thioy Digo-based organic pigments, condensed azo-based organic pigments, benzimidazolone-based organic pigments, quinophthalone-based organic pigments such as quinophthalone yellow, isoindoline-based organic pigments such as isoindoline yellow, and other pigments such as flavanthrone yellow and acylamide yellow Nickel azo yellow, copper azomethine yellow, perinone orange, anthrone orange, dianthraquinonyl red, dioxazine violet and the like.
[0010]
When organic pigments are exemplified by color index (CI) numbers, CI Pigment Yellow 12, 13, 14, 17, 20, 24, 74, 83, 8893, 109, 110, 117, 125, 128, 129, 137, 138 139, 147, 148, 150, 151, 153, 154, 155, 166, 168, 180, 185, CI Pigment Orange 16, 36, 43, 51, 55, 59, 61, CI
Pigment Red 9, 48, 49, 52, 53, 57, 97, 122, 123, 149, 168, 177, 180, 192, 202, 206, 215, 216, 217, 220, 223, 224, 226, 227, 228, 238, 240, CI pigment violet 19, 23, 29, 30, 37, 40, 50, CI pigment blue 15, 15: 1, 15: 3, 15: 4, 15: 6, 22, 60, 64, CI pigment green 7, 36, CI pigment brown 23, 25, 26 and the like.
[0011]
Among the above pigments, quinacridone organic pigments, phthalocyanine organic pigments, benzimidazolone organic pigments, isoindolinone organic pigments, condensed azo organic pigments, quinophthalone organic pigments, isoindoline organic pigments, etc. are light-resistant. Is preferable because it is excellent.
The organic pigment is preferably a fine pigment having an average particle diameter of 10 to 150 nm as measured by laser scattering. When the average particle diameter of the pigment is less than 10 nm, the light resistance is lowered due to the small particle diameter, and when it exceeds 150 nm, it is difficult to maintain stable dispersion, and the pigment is likely to precipitate.
[0012]
The organic pigment can be refined by the following method. That is, a mixture comprising at least three components of an organic pigment, a water-soluble inorganic salt that is at least 3 times the weight of the organic pigment, and a water-soluble solvent is made into a clay-like mixture, and is kneaded strongly with a kneader or the like and then refined. And stirred with a high speed mixer or the like to form a slurry. Next, filtration and washing of the slurry are repeated to remove the water-soluble inorganic salt and the water-soluble solvent. In the miniaturization step, a resin, a pigment dispersant and the like may be added.
Examples of the water-soluble inorganic salt include sodium chloride and potassium chloride. These inorganic salts are used in the range of 3 times by weight or more, preferably 20 times by weight or less of the organic pigment. When the amount of the inorganic salt is less than 3 times by weight, a treated pigment having a desired size cannot be obtained. On the other hand, if the amount is more than 20 times by weight, the washing process in the subsequent step is great, and the substantial amount of the organic pigment is reduced.
[0013]
The water-soluble solvent is an organic solvent and a water-soluble inorganic salt that is used as a crushing aid, and is used for efficient crushing efficiently, especially if it is a solvent that dissolves in water. Although not limited, a high boiling point solvent having a boiling point of 120 to 250 ° C. is preferable from the viewpoint of safety because the temperature rises during kneading and the solvent is easily evaporated. Examples of water-soluble solvents include 2- (methoxymethoxy) ethanol, 2-butoxyethanol, 2- (isopentyloxy) ethanol, 2- (hexyloxy) ethanol, diethylene glycol, diethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol monoethyl ether, diethylene glycol monobutyl ether. , Triethylene glycol, triethylene glycol monomethyl ether, liquid polyethylene glycol, 1-methoxy-2-propanol, 1-ethoxy-2-propanol, dipropylene glycol, dipropylene glycol monomethyl ether, dipropylene glycol monoethyl ether, low molecular weight Examples thereof include polypropylene glycol.
[0014]
In the present invention, the pigment is preferably contained in the ink-jet ink in the range of 3 to 15% by weight in order to obtain a sufficient concentration and sufficient light resistance.
[0015]
The compound having 2 or more ethylenically unsaturated double bonds of the present invention preferably contains 2 to 6 ethylenically unsaturated double bonds, which are referred to as prepolymers, oligomers and the like. . Specifically, ethylene glycol di (meth) acrylate, diethylene glycol di (meth) acrylate, polyethylene glycol di (meth) acrylate, 1,6-hexanediol di (meth) acrylate, ethoxylated 1,6-hexanediol diacrylate , Neopentyl glycol di (meth) acrylate, ethoxylated neopentyl glycol di (meth) acrylate, propoxylated neopentyl glycol di (meth) acrylate, tripropylene glycol di (meth) acrylate, polypropylene glycol diacrylate, 1,4- Butanediol di (meth) acrylate, 1,9-nonanediol diacrylate, tetraethylene glycol diacrylate, 2-n-butyl-2-ethyl-1,3-propanediol Acrylate, dimethylol-tricyclodecane diacrylate, neopentyl glycol diacrylate hydroxypivalate, 1,3-butylene glycol di (meth) acrylate, ethoxylated bisphenol A di (meth) acrylate, propoxylated bisphenol A di (meth) Acrylate, cyclohexanedimethanol di (meth) acrylate, dimethylol dicyclopentane diacrylate, trimethylolpropane triacrylate, ethoxylated trimethylolpropane triacrylate, propoxylated trimethylolpropane triacrylate, pentaerythritol triacrylate, tetramethylolpropane triacrylate Acrylate, tetramethylol methane triacrylate, pentaerythritol tetraacrylate Caprolactone-modified trimethylolpropane triacrylate, ethoxylated isocyanuric acid triacrylate, tri (2-hydroxyethyl isocyanurate) triacrylate, propoxylate glyceryl triacrylate, tetramethylolmethane tetraacrylate, pentaerythritol tetraacrylate, ditrimethylolpropane tetraacrylate , Ethoxylated pentaerythritol tetraacrylate, dipentaerythritol hexaacrylate, neopentyl glycol oligoacrylate, 1,4-butanediol oligoacrylate, 1,6-hexanediol oligoacrylate, trimethylolpropane oligoacrylate, pentaerythritol oligoacrylate, urethane Acrylate, epoxy Examples include acrylate and polyester acrylate. These compounds may be used alone or in combination of two or more as required.
These compounds having two or more ethylenic double bonds are preferably used in an amount of 15 to 60% by weight in the ink because the curing speed and the crosslinking density are increased, and the water resistance, hardness, gloss and the like are improved.
[0016]
As a compound containing one ethylenic double bond contained in the ink-jet ink of the present invention, those having a molecular weight of 90 to 210 are excellent in photopolymerizability, good curability, good stability, It does not cause the problem of dissolution and swelling of the ink contact material. When the molecular weight is smaller than 90, the curability is good but the stability is poor, and the ink contact material in the printer is dissolved and swollen. Some are harmful to the human body and may cause cancer. Conversely, when the molecular weight is greater than 210, the problem of dissolution and swelling of the ink contact material in the printer does not occur and the stability is good, but the curability is very poor. Examples of the compound containing one ethylenic double bond having a molecular weight of 90 to 210 include 2-phenoxyethyl acrylate, acryloylmorpholine, N-vinylcaprolactam, 2-hydroxyethyl acrylate, 2-hydroxypropyl acrylate, 4-hydroxy Butyl acrylate, isobutyl acrylate, t-butyl acrylate, isooctyl acrylate, isobornyl acrylate, cyclohexyl acrylate, 2-methoxyethyl acrylate, methoxytriethylene glycol acrylate, 2-ethoxyethyl acrylate, tetrahydrofurfuryl acrylate, 3-methoxybutyl Acrylate, benzyl acrylate, ethoxyethoxyethyl acrylate, butoxyethyl acrylate, ethoxydiethyl Glycol acrylate, methoxy dipropylene glycol acrylate, methyl phenoxyethyl acrylate, dipropylene glycol acrylate. One or a plurality of these compounds containing one ethylenic double bond having a molecular weight of 90 to 210 can be used. Among these, 2-phenoxyethyl acrylate can be preferably used. The amount of these compounds used is preferably 20 to 75% by weight in the ink. If the amount of the compound used is less than 20% by weight, the viscosity of the resulting ink will be high, making it impossible to eject by ink jetting, and if it exceeds 75% by weight, the durability of the printed matter will deteriorate.
[0017]
Examples of the photopolymerization initiator according to the present invention include those that readily absorb light having a peak wavelength between 300 nm and 450 nm emitted mainly from an ultraviolet lamp or an ultraviolet laser, those that have good compatibility with photopolymerizable compounds, A quantum yield close to 1 is preferable. Furthermore, in order to increase the photopolymerization initiation efficiency, a photopolymerization accelerator may be used in combination. The inventors have found that when 2-benzyl-2-dimethylamino-1- (4-morpholinophenyl) -butanone-1 and acylphosphine oxides are combined in the photopolymerization initiator, the sensitivity is increased. It was. The cause is considered to be that when the actinic ray is irradiated, the latter efficiently self-cleavages due to energy transfer or electron transfer from the former, and radicals are generated.
[0018]
Generally, as the amount of photopolymerization initiator added increases, the curability of the ink improves, but the viscosity of the ink increases. Therefore, there has been a demand for an initiator that can be expected to have an effect with a small addition amount in an active energy ray-curable inkjet ink. Since 2-benzyl-2-dimethylamino-1- (4 morpholinophenyl) -butanone-1 which is a photoinitiator component of the present invention has a relatively high molecular extinction coefficient, it inhibits light transmittance in the photosensitive layer. Even if carbon black is present, it is easy to absorb actinic rays. Furthermore, since the maximum absorption wavelength (λmax) is around 365 nm, the sensitivity is high because it matches the peak wavelength light of an ultraviolet lamp or the like. Therefore, a sufficient effect can be obtained with a small addition amount. This initiator is preferably used in an amount of 0.1 to 5% by weight in the ink. Examples of acylphosphine oxides include 2,4,6-trimethylbenzoyldiphenylphosphine oxide and bis (2,4,6-trimethylbenzoyl) acylphosphine oxide. In particular, bis (2,4,6-trimethylbenzoyl) acylphosphine oxide can be mentioned. It is preferable to use 5 to 10% by weight in the ink. The constitution of these photoinitiator components alone cannot provide sufficient curability, resulting in an increase in the amount of expensive photoinitiator used, resulting in an increase in ink viscosity, and is not economically preferable.
[0019]
Examples of the photopolymerization accelerator include p-dimethylaminobenzoic acid ethyl ester, 4,4′-dimethylaminobenzophenone, 4,4′-diethylaminobenzophenone, and the like. These photopolymerization accelerators can be used alone or in combination.
[0020]
The inkjet ink of the present invention includes an aromatic derivative such as hydroquinone, p-methoxyphenol, t-butylcatechol, pyrogallol, etc. in order to increase the stability of the ink over time and the on-machine stability in the recording apparatus. It is preferable to mix 0.01 to 5% by weight in the ink.
[0021]
Examples of the pigment dispersant of the present invention include a hydroxyl group-containing carboxylic acid ester, a salt of a long chain polyaminoamide and a high molecular weight acid ester, a salt of a high molecular weight polycarboxylic acid, a salt of a long chain polyaminoamide and a polar acid ester, and a high molecular weight unsaturated. Acid ester, polymer copolymer, modified polyurethane, modified polyacrylate, polyether ester type anionic activator, naphthalene sulfonic acid formalin condensate salt, aromatic sulfonic acid formalin condensate salt, polyoxyethylene alkyl phosphate ester, Examples include polyoxyethylene nonylphenyl ether, stearylamine acetate, and pigment derivatives.
[0022]
Specific examples of the pigment dispersant include "Anti-Terra-U (polyaminoamide phosphate)", "Anti-Terra-203 / 204 (high molecular weight polycarboxylate)" manufactured by BYK Chemie, "Disperbyk-101 ( Polyaminoamide phosphate and acid ester), 107 (hydroxyl group-containing carboxylic acid ester), 110 (copolymer containing an acid group), 130 (polyamide), 161, 162, 163, 164, 165, 166, 170 (polymer) Copolymer)), "400", "Bykumen" (high molecular weight unsaturated acid ester), "BYK-P104, P105 (high molecular weight unsaturated acid polycarboxylic acid)", "P104S, 240S (high molecular weight unsaturated acid) Polycarboxylic acid and silicon system "," Lactimon (long chain amine and unsaturated acid polycarbo Acid and silicon) ”.
[0023]
Also, “Efka CHEMICALS” “Efka 44, 46, 47, 48, 49, 54, 63, 64, 65, 66, 71, 701, 764, 766”, “Efka Polymer 100 (modified polyacrylate), 150 (aliphatic) System modified polymer), 400, 401, 402, 403, 450, 451, 452, 453 (modified polyacrylate), 745 (copper phthalocyanine system) "," Floren TG-710 (urethane oligomer) "," Flownon "manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd. “SH-290, SP-1000”, “Polyflow No. 50E, No. 300 (acrylic copolymer)”, “Disparon KS-860, 873SN, 874 (polymer dispersing agent), # 2150 (manufactured by Enomoto Kasei Co., Ltd.) Aliphatic polyvalent carboxylic acid), # 7004 (polyether ester type) ” That.
[0024]
Further, “Demol RN, N (Naphthalenesulfonic acid formalin condensate sodium salt), MS, C, SN-B (aromatic sulfonic acid formalin condensate sodium salt), EP”, “Homogenol L-18 (poly) Carboxylic acid type polymer), “Emulgen 920, 930, 931, 935, 950, 985 (polyoxyethylene nonyl phenyl ether)”, “Acetamine 24 (coconut amine acetate), 86 (stearyl amine acetate)”, manufactured by Zeneca Corporation Solspers 5000 (phthalocyanine ammonium salt type), 13240, 13940 (polyesteramine type), 17000 (fatty acid amine type), 24000, 32000 ", Nikko Chemical's" Nikkor T106 (polyoxyethylene sorbitan monooleate), MYS- IEX (polyoxyethylene monostearate), Hexagline 4-0 (hexaglyceryl tetraoleate) "and the like.
[0025]
The pigment dispersant of the present invention preferably contains a dispersant in the range of 0.1 to 10% by weight in the ink.
[0026]
The ink-jet ink of the present invention is produced by well dispersing the pigment together with an active energy ray-curable compound and a pigment dispersant using a normal dispersing machine such as a sand mill. It is preferable to prepare a concentrated solution having a high pigment concentration in advance and dilute with an active energy ray-curable compound. Sufficient dispersion is possible even with dispersion by a normal disperser. Therefore, excessive dispersion energy is not required, and a large amount of dispersion time is not required. An ink having excellent properties is prepared. The ink is preferably filtered through a filter having a pore size of 3 μm or less, and more preferably 1 μm or less.
[0027]
The inkjet ink of the present invention is preferably adjusted to have a high viscosity at 25 ° C. of 5 to 50 mPa · s. An ink having a viscosity of 5 to 50 mPa · s at 25 ° C. exhibits stable ejection characteristics, particularly from a head having a normal frequency of 4 to 10 KHz to a head having a high frequency of 10 to 50 KHz.
When the viscosity is less than 5 mPa · s, a decrease in the follow-up property of the discharge is recognized in the high-frequency head. When the viscosity exceeds 50 mPa · s, even if a mechanism for reducing the viscosity by heating is incorporated in the head, the discharge itself A drop occurs, the ejection stability becomes poor, and the ejection cannot be performed at all.
[0028]
The ink-jet ink of the present invention preferably has an electric conductivity of 10 μS / cm or less in the piezo head and does not cause electrical corrosion inside the head. Further, in the continuous type, it is necessary to adjust the electric conductivity by the electrolyte. In this case, it is necessary to adjust the electric conductivity to 0.5 mS / cm or more.
[0029]
【Example】
Hereinafter, a description will be given based on examples. Parts and% in the examples indicate parts by weight and% by weight, respectively.
The pigment, dispersant and monomer shown in Table 1 were both placed in a sand mill and dispersed for 4 hours to obtain an RCIJ ink stock solution. Next, it was added to the photoinitiator ink stock solution and gently mixed until the photoinitiator was dissolved, and then pressure filtered through a membrane filter to obtain RCIJ ink. This ink is printed on various substrates (polycarbonate, polystyrene, ABS (acetonitrile-styrene-butadiene copolymer), polyvinyl chloride, polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate) with an IJ printer with a piezo head, and then Curing was carried out with a UV irradiation device (one metal halide lamp: output 120 W) under the condition of a conveyance speed of the printing medium of 10 m / min.
[0030]
[Table 1]
[0031]
The compounds in the table indicate the following. Numbers indicate the number of copies.
Pigment / P1 Crude copper phthalocyanine (“Copper phthalocyanine” manufactured by Toyo Ink Manufacturing Co., Ltd.): 250 parts, sodium chloride: 2500 parts, and polyethylene glycol (“Polyethylene glycol 300” manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.): 160 parts of 1 gallon kneader made of styrene ( Inoue Seisakusho Co., Ltd.) and kneaded for 3 hours. Next, this mixture is poured into 2.5 liters of warm water, heated to about 80 ° C. and stirred for about 1 hour with a high speed mixer to form a slurry, followed by filtration and water washing 5 times to repeat sodium chloride and solvent And then dried by spray drying to obtain a dried treated pigment.
P2 Kinacridone red pigment (Ciba Geigy's “Sincacia Magenta RT-355-D”): 250 parts, Sodium chloride: 2500 parts, and “Polyethylene glycol 300”: 160 parts were charged into a 1 gallon kneader made of styrene, P1 In the same manner, a treated pigment was obtained.
・ P3 Benzimidazolone yellow pigment (Hoechst “Hosta Palm Yellow H3G”): 250 parts, Sodium chloride: 2500 parts, and “Polyethylene glycol 300”: 160 parts were charged into a 1 gallon kneader made of styrene, and the same as P1 To obtain a treated pigment.
・ P4 carbon black pigment "Printex 150T" (Degussa)
[0032]
Monomer / PEA 2-phenoxyethyl acrylate (“Biscoat # 192” manufactured by Osaka Organic Chemical Industry Co., Ltd.)
・ ACMO acryloyl morpholine ("ACMO" manufactured by Kojinsha)
・ IBXA isobornyl acrylate ("IBXA" manufactured by Osaka Organic Chemical Industry Co., Ltd.)
・ TMPTA trimethylolpropane triacrylate (“KS-TMPTA” manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.)
・ NPGDA neopentyl glycol diacrylate (`` KAYARAD MANDA '' manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.)
・ HDDA 1,6-hexanediol diacrylate (“KS-HDDA” manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.)
[0033]
Dispersant / 13940 Polyesteramine-based dispersant ("Solsper's 13440" manufactured by Zeneca)
・ 24000 Aliphatic modified dispersant ("Solspers 24000" manufactured by Zeneca)
・ 5000 Blue Pigment Dispersant ("Solspers 5000" manufactured by Zeneca)
・ 22000 Yellow pigment dispersant ("Solspers 22000" manufactured by Zeneca)
・ L-18 Polycarboxylic acid type polymer dispersant ("Homogenol L-18" manufactured by Kao Corporation)
・ Efka 49 modified polyacrylate dispersant ("Efka 49" manufactured by Efka CHEMICAL)
[0034]
Initiator: 3692-Benzyl-2-dimethylamino-1- (4-morpholinophenyl) -butanone-1 (“Irgacure 369” manufactured by Ciba Specialty Chemicals)
・ TPO2,4,6-trimethylbenzoyldiphenylphosphine oxide
("Lucirin TPO" manufactured by BASF)
・ 819 bis (2,4,6-trimethylbenzoyl) -phenylphosphine oxide ("Irgacure 819" manufactured by Ciba Specialty Chemicals)
[0035]
[Comparative Examples 1-8]
The pigment, dispersant and monomer shown in Table 2 were both placed in a sand mill and dispersed for 4 hours to obtain an RCIJ ink stock solution. Next, it was added to the photoinitiator ink stock solution and gently mixed until the photoinitiator was dissolved, and then pressure filtered through a membrane filter to obtain RCIJ ink. This ink is printed on the above substrate by an IJ printer having a piezo head, and then cured by a UV irradiation device (one metal halide lamp: output 120 W) under the condition that the substrate is transported at a speed of 10 m / min. It was.
[0036]
[Table 2]
[0037]
The compounds in the table indicate the following. Numbers indicate the number of copies.
P1 to P2 described in Pigment Table 2 were the same as those used in Examples 1 to 8.
Dispersant, initiator, 6152, 2-dimethoxy-1,2-diphenylethane-1-one ("Irgacure 651" manufactured by Ciba Specialty Chemicals)
Others were the same as those described in Examples 1-8.
Monomer / NVF N-Vinylformamide ("Beam Set 770" manufactured by Arakawa Chemical Industries)
・ LA lauryl acrylate ("NK ester LA", Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd.)
Others were the same as those described in Examples 1-8.
[0038]
The following evaluation was performed about the ink and printed matter obtained in Examples 1-8 and Comparative Examples 1-8. The results are shown in Table 3.
[0039]
[Table 3]
[0040]
Evaluation method in table [Viscosity] Value when the viscosity of the ink is measured at 25 ° C. using a B-type viscometer. The unit is mPa · s
[Curability] Number of passes until tack disappears due to finger touch.
[Stability over time] The dispersion state after the ink was stored at 25 ° C. for 1 month was evaluated by visual observation and change in viscosity.
◯: No precipitation was observed and no change in viscosity Δ: No precipitation was observed and the viscosity increased x: Precipitation was observed.
[Appropriateness of members] Ink was applied to various base materials, and the state after standing for one day and night was confirmed.
◎: No erosion on all base materials ○: 1, 2 types are erosion ×: Most base materials are eroded.
【The invention's effect】
According to the present invention, in an inkjet in which a pigment is dispersed in an active energy ray-curable compound, the viscosity is low, the ink contact material does not cause dissolution and swelling, the photopolymerizability is excellent, the curability is very good, and the stability is good. Thus, it was possible to obtain an ink-jet ink having good ejection stability at the nozzle.
Further, the recorded matter recorded with the ink-jet ink of the present invention has high transparency, excellent durability of the recorded matter, and excellent gloss.
Claims (5)
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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