JP3984892B2 - 油中水型乳化組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の紫外線吸収剤を含有する、日焼け止め化粧料等として、好適に用い得る、油中水型乳化組成物に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
従来、日焼け止め化粧料には、長波長紫外線(UV−A)を防止するために、微粒子酸化亜鉛が多量に配合されていた。また、紫外線吸収剤であるブチルメトキシベンゾイルメタン(商品名:パルソール1789)も、長波長紫外線を防御するために用いられている。
【0003】
しかしながら、微粒子酸化亜鉛を多量に配合すると、紫外線遮蔽効果は向上するものの、使用塗布時の仕上がりが白くなり、不自然な仕上がりになりがちであった。また、ブチルメトキシベンゾイルメタンを配合すると、光安定性が低下し、思うように紫外線遮蔽効果が向上しないことが知られている。さらに、微粒子酸化亜鉛とブチルメトキシベンゾイルメタンを併用すると、ブチルメトキシベンゾイルメタンが粉末とのインターラクションによってキレート化し、黄色に着色する等、安定性や基剤保証面での問題が認められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決すべき課題は、上記のような安定性や基剤保証面での問題が認められない、少なくとも、長波長紫外線の遮蔽効果に優れる、日焼け止め化粧料として用いることが可能な、外用組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、紫外線吸収剤として、特定のベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(後述する)を配合し、かつ、分子量が6000以上のポリオキシアルキレン変性ポリシロキサン、および、水膨潤性粘土鉱物および第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤(有機変性水膨潤性粘土鉱物)、さらにシリコーン油を乳化組成物の32質量%以上を含有させることにより乳化される、油中水型の乳化組成物を提供することで、この課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は、下記(I)で表されるベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤、分子量が6000以上のポリオキシアルキレン変性ポリシロキサン、水膨潤性粘土鉱物および第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤を含有し、かつ、当該ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(I)を、乳化粒子の外相に実質的に含まず、シリコーン油の含有量が乳化組成物の32質量%以上である、油中水型乳化組成物(以下、本乳化組成物ともいう)を提供する発明である。
【0007】
【化2】
【0008】
〔式中、R1 およびR2 は、同一でも異なってもよく、炭素原子数が1〜4のアルキル基、同5〜12のシクロアルキル基、および、アリール基から選ばれる1または2以上の基で置換されていることがある、炭素原子数が1〜18のアルキル基である〕
【0009】
本乳化組成物は、化粧料や皮膚外用剤として用いることが可能な、外用組成物として提供され、特に、日焼け止め化粧料として用いることが好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本乳化組成物に含有させる、ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(I)は、既に既知の、メチレンビス(ヒドロキシフェニル−ベンゾトリアゾール)誘導体である(米国特許第5237071号、同5166355号等)。
【0011】
式(I)において、R1 とR2 がとり得る、炭素原子数が1〜18のアルキル基は、直鎖状または分枝状であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、tert−オクチル基、n−アミル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、イソ−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、テトラメチルブチル基、テトラデシル基、ヘキシルデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。また、これらの炭素原子数が1〜18のアルキル基が置換されることがある、炭素原子数が5〜12のシクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等が挙げられ、また、同アリール基としては、例えば、フェニル基、ベンジル基等が挙げられる。
【0012】
これらの中でも、R1 とR2 が、同一であり、かつ、これらの基が、共に、メチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、または、tert−ブチル基であることが好適であり、R1 とR2 が、共に、1,1,3,3−テトラメチルブチル基であることが、極めて好適である。この極めて好適な、ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(I)、すなわち、2,2’−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール〕は、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社から、チノソーブ(TINOSORB)M、として、微粒子化された形態で市販されており、本発明においても、この市販品を用いることができる。
【0013】
ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(I)の、本乳化組成物における含有量は、製剤上可能である限り、自由に選択することができるが、所望する紫外線遮蔽効果が得られる量を最低含有量として、べたつく等の本乳化組成物において使用感触の悪化が認められない限度で含有させることが好適である。
【0014】
例えば、本発明において極めて好適に用いられ得る、ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(I)である、2,2’−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール〕は、上述した観点から、乾燥質量として(上述のチノソーブMは、2,2’−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール〕の50質量%濃度の水分散スラリーで市販されている)、組成物の0.1〜5.0質量%の範囲で含有させることが好適であり、同1.0〜3.0質量%の範囲で含有させることが、特に好適である。この含有量が、組成物の0.1質量%未満であると、所望する長波長紫外線の遮蔽効果が十分に発揮され難い傾向があり、同5.0質量%を超えると、組成物の使用感や仕上がりが悪くなり、経時的な安定性も低下する傾向が認められる。
【0015】
本乳化組成物は、上述した通り、油中水型の乳化組成物であり、乳化剤として、分子量が6000以上のポリオキシアルキレン変性ポリシロキサンを用いることにより製造することができる。
【0016】
具体的に、このポリオキシアルキレン変性ポリシロキサンは、下記式(1)〜(3)で表されるシリコーンである。
【0017】
【化3】
【0018】
〔式中、R3 は、メチル基または一部がフェニル基であり、R4 は、水素原子または炭素原子数が1〜12のアルキル基であり、pは、1〜5の整数であり、qは、2または3であり、x、m、nは、平均数で、ポリオキシアルキレン変性ポリシロキサンが、分子中にポリオキシアルキレン基を5〜40質量%含有し、かつ、そのポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンの分子量が、6000以上になるような数値である。この分子量の上限は、特に限定されないが、通常、8000以下程度である〕
【0019】
本乳化組成物には、この分子量が2000以上、好適には6000以上のポリオキシアルキレン変性ポリシロキサン(以下、特定分子量のポリオキシアルキレン変性ポリシロキサンということもある)(1)〜(3)の1種または2種以上を含有させることができる。
【0020】
本乳化組成物は、ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(I)を、特定分子量のポリオキシアルキレン変性ポリシロキサン(1)〜(3)を、乳化剤として用い、ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(I)を水相に添加して、通常の油中水型乳化組成物を製造すべき乳化法、すなわち、油中乳化剤法、交互添加法等に従い、製造することができる。
【0021】
特に、好適な製造法の態様として、以下の方法を挙げることができる。
すなわち、ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(I)の水溶液分散スラリーを、高度の分散状態を保ったまま、すなわち、ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(I)の一次粒子の形態が実質的に保たれた状態(さらに具体的には、上述したスラリー状態のチノソーブMを用いることで、この状態での乳化を、容易に行うことができる)で、水、さらには、保湿剤、防腐剤、水溶性薬剤などで構成された水相成分に添加し、ホモミキサーやビーズミル等で分散混合して、水相部を調製する。このようにして、調製した水相部を、別途調製した油相部(後述する、疎水化処理微粒子酸化亜鉛や疎水化処理微粒子酸化チタンや油溶性の紫外線吸収剤を含有させることができる)に添加して、ホモミキサーやビーズミル等で分散した後、特定分子量のポリオキシアルキレン変性ポリシロキサン(1)〜(3)を乳化剤として添加して、容易に望ましい状態の、油中水型の乳化することができる。
【0022】
本乳化組成物における、特定分子量のポリオキシアルキレン変性ポリシロキサン(1)〜(3)の添加量は、通常は、組成物に対して0.1〜5質量%程度が、好適であり、同0.5〜3質量%が、特に好適である。この含有量が、組成物に対して0.1質量%未満であると、十分な油中水型の乳化を行うことが困難であり、同5質量%を超えると、乳化組成物にべたつきが生じる傾向が認められる。
【0023】
上述した要領による乳化後、必要に応じて、乳化物を熱交換器により冷却し、脱気して容器に充填することにより、本乳化組成物を、所望の形態とすることができる。
【0024】
上述した要領で、乳化を行うことにより、日焼け止め化粧料等の外用組成物として用いた場合に、さっぱりとした使用感触が得られる本乳化組成物を製造することができる。本乳化組成物では、乳化粒子の外相、すなわち、油相に、ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(I)が、実質的に含有されていない状態が保たれることが好適である。なお、「外相に実質的に含有されていない」とは、少なくとも、本乳化組成物に含有されているベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(I)の50質量%を超えて、好適には、同80質量%程度を超えて、水相である内相に偏在している状態を意味するものであり、微量のベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(I)が、油相である外相に存在している状態を排除するものではない。
【0025】
本乳化組成物においては、水膨潤性粘土鉱物と第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤を組み合わせて含有させることで、乳化安定性を向上させることができる。
【0027】
水膨潤性粘土鉱物と第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤が、接触することにより、特定の有機変性粘土鉱物が形成され、これが、本乳化組成物の安定性の向上に寄与するものである(以下、特に断わらない限り、「有機変性粘土鉱物」と記載した場合には、この有機変性粘土鉱物のことを意味するものとする)。
【0028】
このように、有機変性粘土鉱物は、水膨潤性粘土鉱物と、第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤が接触することにより得られるものである。その調製法等の詳細は、特開平2−14098号公報に記載されているが、その概略を以下に示す。
【0029】
水膨潤性粘土鉱物は、三層構造を有するコロイド含有ケイ酸アルミニウムの一種で、一般的に、下記式(4)で表されるものである。
(X,Y)2-3(Si,Al)4O10(OH)2Z1/3・nH2O (4)
〔ただし、X は、Al、FeIII 、MnIII 、または、CrIII であり、Y は、Mg、FeII、Ni、Zn、または、Liであり、Z は、K 、Na、または、Caである〕
【0030】
この水膨潤性粘土鉱物として、具体的には、モンモリロナイト、パイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等が挙げられ、これらは、天然および合成品のいずれであってもよい。市販品では、クニピア(クニミネ工業社製)、スメクトン(クニミネ工業社製)、ビーガム(バンダービルト社製)、ラポナイト(ラポルテ社製)、フッ素四ケイ素雲母(トピー工業社製)等が挙げられる。
【0031】
この水膨潤性粘土鉱物の処理に用いられる、第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤は、下記式(5)で表されるものである。
【0032】
【化4】
【0033】
〔式中、R5 は、炭素原子数が10〜22のアルキル基またはベンジル基、 R6 は、メチル基または炭素原子数10〜22のアルキル基、R7 とR8 は、炭素原子数が、1〜3のアルキル基またはヒドロキシアルキル基、Aは、ハロゲン原子またはメチルサルフェート残基を表す〕
【0034】
具体的には、例えば、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、アラキルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルジメチルアンモニウムクロリド、ステアリルジメチルアンモニウムクロリド、アラキルジメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルジメチルアンモニウムクロリド、セチルジエチルアンモニウムクロリド、ステアリルジエチルアンモニウムクロリド、アラキルジエチルアンモニウムクロリド、ベヘニルジエチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルミリスチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルセチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルベヘニルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルエチルセチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルエチルステアリルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジベヘニルジヒドロキシエチルアンモニウムクロリド、および相当するプロミド等、さらに、ジパルミチルプロピルエチルアンモニウムメチルサルフェート等が挙げられる。
【0035】
これらの第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤は、上記の水膨潤性粘土鉱物100g に対して、60〜140ミリ当量の範囲で用いることが好適である。この第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤量が、60ミリ当量未満では、乳化が良好に行われず、同140ミリ当量を超えると、組成物の経時的な安定性が劣る傾向が認められる。
【0036】
このようにして得られる有機変性粘土鉱物は、市販品を用いることも可能である。かかる市販品としては、ベントン38(エレメンテス社製)等を挙げることができる。
【0037】
この態様での、水膨潤性粘土鉱物および第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤の、本乳化組成物における含有量は、両成分の総質量として、組成物に対して0.1〜10質量%が好適であり、同1〜5質量%が、特に好適である。
【0038】
さらに、この、水膨潤性粘土鉱物と、第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤を組み合わせて含有させる態様の乳化組成物において、さらに、非イオン性界面活性剤、並びに/または、常温で液状の脂肪酸および/若しくは常温で液状の高級アルコールを含有させると、一層、乳化安定性を向上させることができる。
【0039】
この態様において用いられる、非イオン性界面活性剤は、好適には、HLB値が2〜16、特に好適には、3〜12の非イオン性界面活性剤である。
【0040】
具体的には、例えば、ポリオキシエチレン2〜30モル付加〔以下、POE(2〜30)の要領で記載することもある〕オレイルエーテル、POE(2〜35)ステアリルエーテル、POE(1〜20)アルキルフェニルエーテル、POE(6〜18)ベヘニルエーテル、POE(5〜25)2−デシルペンタデシルエーテル、POE(3〜30)2−デシルテトラデシルエーテル、POE(8〜16)2−オクチルデシルエーテル等のエーテル型界面活性剤;
【0041】
POE(4〜60)硬化ヒマシ油、POE(3〜14)脂肪酸モノエステル、POE(6〜30)脂肪酸ジエステル、POE(5〜20)ソルビタン脂肪酸エステル等のエステル型界面活性剤;
【0042】
POE(2〜30)グリセリルモノイソステアレート、POE(10〜60)グリセリルトリイソステアレート、POE(7〜50)硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE(12〜60)硬化ヒマシ油トリイソステアレート等のエーテルエステル型界面活性剤;
【0043】
デカグリセリルテトラオレート、ヘキサグリセリルトリイソステアレート、ジグリセリルジイソステアレート、グリセリルモノオレエート等の多価アルコール脂肪酸エステル型界面活性剤等が挙げられる。
【0044】
また、この態様において用いられる、常温(具体的には、10〜35℃程度、以下、同様である)で液体の脂肪酸としては、この条件を満たす、外用組成物に含有させることが可能な脂肪酸であれば、特に限定されず、例えば、オレイン酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸等が挙げられる。本乳化組成物には、これらのうち、一種または二種以上を選択し、含有させることができる。
【0045】
また、常温で液体の高級アルコールとしては、この条件を満たす、外用組成物に含有させることが可能な高級アルコールであれば、特に限定されず、例えば、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、ホホバアルコール等が挙げられる。本乳化組成物には、これらのうち、一種または二種以上を選択し、含有させることができる。
【0046】
非イオン性界面活性剤、並びに/または、常温で液体の脂肪酸および/若しくは常温で液体の高級アルコールは、上記の水膨潤性粘土鉱物に対して、質量比で0.01〜5の範囲で含有することが好適であり、さらに好適には、同0.05〜4の範囲である。この質量比が0.01未満であると、乳化が良好に行われなくなることが多くなり、同5を超えると、組成物の経時的な安定性が劣る傾向が認められる。
【0047】
本乳化組成物には、微粒子酸化亜鉛を含有させて、紫外線遮蔽効果を向上させ、さらに、上述のように、有機変性粘土鉱物を用いる場合の、組成物における乳化安定性を向上させることができる。
【0048】
ここで用いられる微粒子酸化亜鉛は、化粧料等の外用組成物において、一般的に用いられている、平均粒子径が0.1μm 以下(平均粒子径の下限は、特に限定されないが、通常は30nm程度である)の微粒子酸化亜鉛であり、フランス法やアメリカ法等の常法により製造することが可能であり、市販品を用いることも可能である。市販の微粒子酸化亜鉛としては、例えば、FINEX-25、FINEX-50、FINEX-75(堺化学工業社製)、ZnO350(住友大阪セメント社製)、ZINCOX SUPER−10、ZINCOX SUPER−20R 、 ZINCOX SUPER −30、ZINCOX CP-1 (白水化学工業社製)、Z-COTE(Sun Smart 社製)、MZ-500,MZ-700 (テイカ社製)などが挙げられる。
【0049】
本乳化組成物に、微粒子酸化亜鉛を含有させる場合の含有量は、特に限定されるものではないが、通常は、組成物の5.0〜30.0質量%の範囲で含有させることが好適であり、同10.0〜20.0質量%の範囲で含有させることが、特に好適である。この含有量が組成物の5.0質量%未満であると、所望する紫外線遮蔽効果の向上が十分に得られないことが多く、同30.0質量%を超えて配合すると、製品を用いた場合の仕上がりが、過度に白くなったり、粉っぽくなる場合が多くなる。
【0050】
なお、本乳化組成物に含有させる微粒子酸化亜鉛は、粒子表面に疎水化処理を施した疎水化処理粉末であることが好ましい。
【0051】
疎水化処理粉末を製造するための疎水化剤としては、シリコーン処理剤、脂肪酸、脂肪酸石鹸、脂肪酸エステル等が挙げられる。シリコーン処理剤としては、例えば、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなどの各種のシリコーンオイルや、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシランなどの各種のアルキルシランや、トリフルオロメチルエチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシランなどの各種のフルオロアルキルシランなどが挙げられる。また、脂肪酸としては、例えば、パルミチン酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ロジン酸、12―ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。また、脂肪酸石鹸としては、例えば、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、12―ヒドロキシステアリン酸アルミニウム等が挙げられる。また、脂肪酸エステルとしては、デキストリン脂肪酸エステル、コレステロール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル等が挙げられる。これらの疎水化剤のうち、1種または2種以上を用いて、常法に従い、微粒子粉末の疎水化処理を行うことができる。
【0052】
このようにして調製され得る、疎水化処理微粒子酸化亜鉛は、上述したように、本乳化組成物の製造工程において、油相部を構成する成分として用いることが好適である。このようにして、疎水化処理微粒子酸化亜鉛を、本乳化組成物に含有させた場合、疎水化処理微粒子酸化亜鉛は、外相である油相に偏在し、内相である水相には、実質的には分布しないこととなる。かかる意味で、本発明は、微粒子酸化亜鉛が、疎水化処理された微粒子酸化亜鉛であり、かつ、この微粒子酸化亜鉛を、乳化粒子の内相に実質的に含まない、本乳化組成物を提供する発明である。
【0053】
また、本乳化組成物には、微粒子酸化チタンを含有させて、紫外線遮蔽効果を向上させ、さらに、上述のように、有機変性粘土鉱物を用いる場合の、組成物における乳化安定性を向上させることができる。
【0054】
ここで用いられる微粒子酸化チタンは、化粧料等の外用組成物において、一般的に用いられている、平均粒子径が0.1μm 以下(平均粒子径の下限は、特に限定されないが、通常は30nm程度である)の微粒子酸化チタンであり、硫酸法や塩素法等の常法により製造することが可能であり、市販品を用いることも可能である。市販の微粒子酸化チタンとしては、例えば、SIV シリーズ, TTO-55シリーズ,TTO-Sシリーズ(石原産業社製)、MT-100TV,MT-500V, MT-01(テイカ社製)などが挙げられる。
【0055】
本乳化組成物に、微粒子酸化チタンを含有させる場合の含有量は、特に限定されるものではないが、通常は、組成物の1.0〜20.0質量%の範囲で含有させることが好適であり、同3.0〜10.0質量%の範囲で含有させることが、特に好適である。この含有量が組成物の1.0質量%未満であると、所望する紫外線遮蔽効果の向上が十分に得られないことが多く、同20.0質量%を超えて配合すると、製品を用いた場合の仕上がりが、過度に白くなったり、粉っぽくなる場合が多くなる。
【0056】
なお、本乳化組成物に含有させる微粒子酸化チタンは、粒子表面に疎水化処理を施した疎水化処理粉末であることが好ましい。疎水化処理方法は、上述した微粒子酸化亜鉛に対する方法と同様に行うことができる。
【0057】
疎水化処理微粒子酸化チタンは、上述したように、本乳化組成物の製造工程において、油相部を構成する成分として用いることが好適である。このようにして、疎水化処理微粒子酸化チタンを、本乳化組成物に含有させた場合、疎水化処理微粒子酸化チタンは、外相である油相に偏在し、内相である水相には、実質的には分布しないこととなる。かかる意味で、本発明は、微粒子酸化チタンが、疎水化処理された微粒子酸化チタンであり、かつ、この微粒子酸化チタンを、乳化粒子の内相に実質的に含まない、本乳化組成物を提供する発明である。
【0058】
なお、上述した微粒子酸化亜鉛または微粒子酸化チタン以外の、紫外線遮蔽効果を有する微粒子酸化金属粉末である、微粒子酸化鉄、微粒子酸化セリウム、微粒子酸化タングステン等を、好適には、上述した疎水化処理を施して、本乳化組成物に含有させることにより、本乳化組成物における紫外線遮蔽効果を向上させることが可能である。
【0059】
さらに、本乳化組成物には、ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(I)以外の紫外線吸収剤を、必要に応じて含有させることができる。
本乳化組成物に含有させるベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(I)は、上述したように、長波長紫外線に対する遮蔽効果に優れるが、中波長紫外線(UV−B)に対しては、他の紫外線吸収剤を組み合わせて用いることが好適である。
【0060】
ここで用いるべき、他の紫外線吸収剤は、まず、中波長紫外線に対する遮蔽効果に優れていることが好適であることは勿論であるが、ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(I)が、好適には水相部に偏在するので、他の紫外線吸収剤は、油溶性として、油相部に偏在させることが、特に好適である。
【0061】
よって、本発明は、油溶性の紫外線吸収剤を含有する態様の、本乳化組成物をも提供する。
本乳化組成物において含有させるべき、他の紫外線吸収剤は、上記の条件を満たす、油溶性の紫外線吸収剤である限り、特に限定されないが、特に、オクチルメトキシシンナメートが好適である。
【0062】
ここで用いる油溶性の紫外線吸収剤の含有量は、用いる油溶性の紫外線吸収剤の性質等に応じて選択すべきであり、特に限定されない。例えば、オクチルメトキシシンナメートを用いる場合には、乳化組成物の1.0〜10.0質量%程度を含有させることが好適である。このオクチルメトキシシンナメートの含有量が、乳化組成物の1.0質量%未満であると、中波長紫外線に対する遮蔽効果が十分でない場合が多く、同10.0質量%を超えると、べたつき等の使用感触の悪化が認められる場合が多くなる。
【0063】
本乳化組成物の製造工程において、油溶性の紫外線吸収剤は、油相部に添加して、製造工程が行われる。よって、油溶性の紫外線吸収剤は、本乳化組成物の油相部、すなわち、本乳化組成物の外相に偏在していることが好適である。
【0064】
よって、本発明は、乳化粒子の水相、すなわち内相に、油溶性の紫外線吸収剤が、実質的に含有されていない本乳化組成物を提供する発明である。なお、「内相に実質的に含有されていない」とは、少なくとも、本乳化組成物に含有されている油溶性の紫外線吸収剤の50質量%を超えて、好適には、同80質量%程度を超えて、油相に偏在している状態を意味するものであり、微量の油溶性紫外線吸収剤が、水相に存在している状態を排除するものではない。
【0065】
その他、本乳化組成物に含有させることが可能な、他の紫外線吸収剤としては、例えば、トリアジン系紫外線吸収剤、例えば、ビスレゾルシニルトリアジン等);オクチルトリアゾン(2,4,6―トリス{4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ}1,3,5−トリアジン)、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸( 以下、PABAと略す) 、PABAモノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N-ジエトキシPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAブチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル等);アントラニル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル-N- アセチルアントラニレート等);サリチル酸系紫外線吸収剤(例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレート等);桂皮酸系紫外線吸収剤(例えば、エチル-4- イソプロピルシンナメート、メチル-2,5- ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4- ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4- ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p- メトキシシンナメート、イソプロピル-p- メトキシシンナメート、イソアミル-p- メトキシシンナメート、2-エトキシエチル-p- メトキシシンナメート、シクロヘキシル-p- メトキシシンナメート、エチル- α- シアノ- β- フェニルシンナメート、2-エチルヘキシル- α- シアノ- β- フェニルシンナメート、グリセリルモノ-2- エチルヘキサノイル- ジパラメトキシシンナメート等);ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2'- ジヒドロキシ-4- メトキシベンゾフェノン、2,2'- ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- メトキシ-4'-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- メトキシベンゾフェノン-5- スルホン酸塩、4-フェニルベンゾフェノン、2-エチルヘキシル-4'-フェニル- ベンゾフェノン-2- カルボキシレート、2-ヒドロキシ-4-n- オクトキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシ-3- カルボキシベンゾフェノン等);3-(4'-メチルベンジリデン)-d,l-カンファー、3-ベンジリデン-d,l- カンファー;2-フェニル-5- メチルベンゾキサゾール;2,2'- ヒドロキシ-5- メチルフェニルベンゾトリアゾール;2-(2'-ヒドロキシ-5'-t-オクチルフェニル) ベンゾトリアゾール;2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジアニソイルメタン;4-メトキシ-4'-t-ブチルジベンゾイルメタン;5-(3,3- ジメチル-2- ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2- オン等が挙げられる。
【0066】
このように、本乳化組成物において、ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(I)と、オクチルメトキシシンナメート等の、好適には、中波長紫外線遮蔽能に優れた油溶性の紫外線吸収剤、さらには、微粒子酸化亜鉛や微粒子酸化チタンを組み合わせて含有させることにより、SPF(SUN PROTECTION FACTOR)およびPFA(PROTECTION FACTOR OF UVA)が効率的に向上した、日焼け止め用化粧料として用いるのに好適な、油中水型の乳化組成物を得ることができる。
【0067】
本乳化組成物には、上述した成分の他に、通常、化粧料等の外用組成物に用いることが可能な、他の成分を、本発明の所期の効果を実質的に妨げない限度内において、その成分の公知の目的を発揮させるために、含有させることができる。
【0068】
また、本乳化組成物に含有させ得る油分は、特に限定されず、例えば、シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)等が挙げられる。揮発性の環状ポリシロキサンを、本乳化組成物に含有させることで、本乳化組成物に、さっぱりとした心地よい使用感触を付与することができる。本乳化組成物におけるシリコーン油の含有量は、乳化組成物の32質量%以上である。
【0069】
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
【0070】
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
【0071】
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POE ラノリンアルコールエーテル、POE ラノリンアルコールアセテート、POE コレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、 POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
【0072】
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
【0073】
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
【0074】
高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール) 、2-デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等が挙げられる。
【0075】
合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、 12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ-2- エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2- ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2- エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2- エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ-2- エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2- ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L- グルタミン酸-2- オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2- ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
【0076】
また、本乳化組成物に含有させ得る粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト) 、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ) 、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸( 例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム) 、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末) 、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ポリウレタン粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);シリコーン粉末、シリコーン弾性粉末;無機白色顔料〔例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等(微粒子ではないことが一般的である)〕;無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ) 、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ−酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
【0077】
その他、上述した非イオン性界面活性剤以外の界面活性剤、保湿剤、増粘剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調製剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、水等を必要に応じて適宜配合し、目的とする剤形に応じて、本乳化組成物を、常法により製造することが出来る。
【0078】
【実施例】
次に、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。本発明はこれらの実施例により限定されるべきものではない。なお、配合量(含有量)は、配合(含有)対象に対する質量%である。
【0079】
〔評価方法〕 試験品の評価方法
▲1▼紫外線防止効果試験
紫外線防止効果は、本件出願人の出願に基づく、特開平7−167781号公法記載の、高精度のin vitroSPF測定システム(高精度で、SPF値とPFA値を測定可能である)を用いて行った。
【0080】
具体的には、光源に、ソーラーシュミレーター(Solar Ultraviolet Simulator Model 600:Solar Light Co.) を使用した。塗布体として用いたトランスポアテープTM(3M Co.)に、試験品を2.0mg/cm2の塗布量で、均一に塗布し、紫外線を照射した。そして、その透過紫外線スペクトルの演算処理を行い、SPF値とPFA値を算出した。
【0081】
▲2▼透明性の試験
人工皮革に、試験品を一定量(2.0 mg/cm2)塗布し、未塗布部分と共に、CM-1000R(ミノルタ社製)で測色した後、色差(ΔE)を算出した(ΔEの値が低い程透明性が高くなる)。
【0082】
▲3▼実用特性評価試験
20名の女性パネルの前腕に、試験品を1.2mg/cm2塗布し、使用感触(べたつきのなさ)、および、仕上りの透明性についての実使用試験を行ない、これらの3つの評価項目について、下記の基準で評価を行った。
【0083】
評価基準
17名以上が良好と回答した ◎
12〜16名が良好と回答した ○
9〜11名が良好と回答した △
5〜8名が良好と回答した ×
4名以下が良好と回答した ××
【0084】
▲4▼経時的安定性
試験品を40mlずつ、50ml容量のバイアルに入れ、密封して室温(50℃)の恒温槽に入れ、1ヵ月後の状態を、特に、液面付近の状態に着目して目視で観察し、以下の評価基準で評価した。
【0085】
評価基準
液面付近に、分離した透明層は全く認められない ◎
液面付近に、分離した透明層がごくわずかに認められる ○
液面付近に、分離した透明層が明確に認められ、その厚さが3mm未満である △
液面付近に、分離した透明層が明確に認められ、その厚さが3mm以上である ×
【0086】
【0087】
(製法)
油相部において、ベントナイトまたはカチオン変性ベントナイトを、ホモミキサーで分散させた後、さらに、各種の疎水化処理粉末と、その他の粉末を添加して、ホモミキサーで分散させる。別途、調製した水相部に、ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤を添加して、分散させる。この混合分散させた水相部を、上記のように調製した油相部に、徐々に添加しながら、ホモミキサーを用いて乳化を行う。このようにして得られた乳化組成物を、脱気して、所定の容器に充填して、試験品を調製する。
【0088】
*1:ポリオキシアルキレン基15%、平均分子量6000
*2:ベントン38(エレメンテス社製)
*3:シリコーン3%処理、堺化学社製FINEX-50
*4:チノソ−ブM(商品名) チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)社製。上記処方値は固形分として換算した。
*5:ぬるつき感が認められた。
【0089】
【0090】
(製法)
上述した、実施例1〜4に準じて、試験品を調製した。
*6:ポリオキシアルキレン基20%、平均分子量6200
*7:ポリオキシアルキレン基5%、平均分子量3000
*8:ポリオキシアルキレン基15%、平均分子量500
*9:チノソ−ブM(商品名) チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株社製。上記処方値は固形分として換算した。
*10:ベントン38(エレメンテス社製)
*11:ジメチコーン3%、無水ケイ酸20%、テイカ社製MZ-700
【0091】
【0092】
(製法)
上述した、実施例1〜4に準じて、試験品を調製した。
*12:ポリオキシアルキレン基20%、平均分子量6200
*13:チノソ−ブM(商品名) チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)社製。上記処方値は固形分として換算した。
*14:ベントン38(エレメンテス社製)
*15:デキストリン脂肪酸処理12%、白水ティック社製 CP-1
*16:石原産業社製 SIV-13
【0093】
【0094】
(製法)
上述した、実施例1〜4に準じて、試験品を調製した。
*17:ポリオキシアルキレン基15%、平均分子量6000
*18:シリコーン3%処理、堺化学社製FINEX-50
*19:ステアリン酸アルミ12%処理、テイカ社製MT-100Z
*20:チノソ−ブM(商品名) チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)社製。上記処方値は固形分として換算した。
【0095】
これらの試験の結果により、紫外線吸収剤として、ベンゾトリアゾール誘導体(I)(2,2’−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール〕)を、乳化剤として、ポリオキシアルキレン変性ポリシロキサンで乳化した、油中水型乳化組成物の内相に偏在配合することにより、各成分の配合量が好適範囲内にあれば、良好な使用感触や安定性と共に、優れた長波長紫外線遮蔽効果が発揮されることが明らかとなった。また、油溶性の紫外線吸収剤、特に、オクチルシンナメートを、油相成分として配合することにより、優れた中波長紫外線遮蔽効果が発揮され得ることが明らかとなった。さらに、疎水処理した微粒子酸化亜鉛や、疎水処理した微粒子酸化チタンを配合することにより、より優れた紫外線遮蔽効果が発揮され得ることも明らかになった。なお、補正により、実施例1、2、3、6、8、9、10は、本発明の範囲から外れている。
【0096】
【発明の効果】
本発明により、少なくとも、優れた長波長紫外線遮蔽効果を有し、日焼け止め化粧料として用いることが好適な、油中水型乳化組成物が提供される。
Claims (10)
- 下記(I)で表されるベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤、分子量が6000以上のポリオキシアルキレン変性ポリシロキサン、水膨潤性粘土鉱物および第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤を含有し、かつ、当該ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(I)を、乳化粒子の外相に実質的に含まず、シリコーン油の含有量が乳化組成物の32質量%以上である、油中水型乳化組成物。
- ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(I)のR1 およびR2 が、1,1,3,3−テトラメチルブチル基である、請求項1記載の油中水型乳化組成物。
- さらに、非イオン性界面活性剤、並びに/または、常温で液状の脂肪酸および/若しくは常温で液状の高級アルコールを含有する、請求項1または2に記載の油中水型乳化組成物。
- 微粒子酸化亜鉛を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の油中水型乳化組成物。
- 微粒子酸化亜鉛が、疎水化処理された微粒子酸化亜鉛であり、かつ、この微粒子酸化亜鉛を、乳化粒子の内相に実質的に含まない、請求項4記載の油中水型乳化組成物。
- 油溶性の紫外線吸収剤を含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の油中水型乳化組成物。
- 油溶性の紫外線吸収剤が、オクチルメトキシシンナメートである、請求項6記載の油中水型乳化組成物。
- 油溶性の紫外線吸収剤を、乳化粒子の内相に実質的に含まない、請求項6または7記載の油中水型乳化組成物。
- 微粒子酸化チタンを含有する、請求項1〜8のいずれかに記載の油中水型乳化組成物。
- 微粒子酸化チタンが、疎水化処理された微粒子酸化チタンであり、かつ、この微粒子酸化チタンを、乳化粒子の内相に実質的に含まない、請求項9記載の油中水型乳化組成物。
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