JP3982278B2 - 信号再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は信号再生装置に係り、特に光ディスク等の記録媒体から再生されたディジタル信号を復号する信号再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクに高密度記録されたディジタル信号を再生する信号再生装置では、光ディスクの感度ばらつきや半導体レーザの経年変化などにより、記録信号形状が変動し、再生信号のデューティ比が変動することがあるので、再生信号の2値コンパレートの閾値を適切にDC制御するATC(Automatic Threshold Control)や、再生信号の振幅を一定に制御するAGC(Automatic Gain Control)を行っている。
【0003】
ATC制御では、再生信号のピーク・ツウ・ピーク値の中間値に閾値を設定していたり、再生信号のプリアンブル部での値を保持するようにしているため、光ディスクにディジタル信号が高密度記録されるほどエラーマージンがとれないという問題がある。特に、光ディスクでは、再生信号のセンターレベルが変動し、再生信号波形が上下非対称となることがあるので、これらのATC制御では適切な閾値の制御ができない。
【0004】
この問題を解決する方法として、DVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスクでは、スクランブルされた再生信号のデューティ比が平均的に50:50であることを利用して、その平均値をフィードバックして適切な閾値を求める方法がとられている。
【0005】
しかし、この方法では、AGC制御に関しては全く関知しない。そのままでは信号が大き過ぎて、A/D変換器のダイナミックレンジを越えて出力信号が飽和してしまったり、信号が小さ過ぎてエラーレートが悪化するため、別途AGC制御を設けることになるが、単純なピークホールドによる検波出力を用いて信号レベルを一定にするAGC制御では、信号の変調度が低い場合に、後段のPLL回路の動作が不安定になったり、エラーレートが悪化したりする可能性がある。
【0006】
そこで、本出願人は先に特開2000−200464号公報にて、上記の問題を解決する新しい信号再生装置を提案した。これは、上記の問題を解決するため、入力再生信号の直流レベルの制御をDCエラー信号に基づいて制御を行うDC制御と、当該入力再生信号の振幅を利得エラー信号に基づいて行う利得制御の少なくとも一方を実行する制御手段と、制御手段より取り出された再生信号の最大振幅よりも小なる、互いに異なる3以上のスレッショルドレベルのそれぞれについて、当該再生信号が横切った回数を別々に積算し、それらの積算値のうちのいずれかが設定値に達した時点で、すべての積算値をクリアして、再び当該再生信号が3以上のスレッショルドレベルを横切った回数をスレッショルドレベル毎に別々に積算することを繰り返すクロス抽出部と、クロス抽出部のスレッショルドレベルの数と同数あるいは積算値のうち、いずれかの積算値が設定値に達した時の各積算値の相対大小関係に基づいて、DCエラー信号及び利得エラー信号の少なくとも一方を生成して出力するエラー検出部とを有する構成としたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の本出願人の提案になる信号再生装置では、制御手段より取り出された再生信号の変調度が著しく小さい場合は、AGCの利得を大きく増加するため、特に図18にaで示すような再生信号波形の上下の非対称性が著しい場合、回路のビット制限によるダイナミックレンジ(図18にRLで示す)が狭い状態では、図18にbやcで示すように飽和してしまい、エラーレートを大幅に悪化してしまう可能性がある。なお、図18中、Th0、Th1及びTh2は、前記再生信号の最大振幅よりも小なる、互いに異なる3つのスレッショルドレベルを示す。
【0008】
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、上下非対称な波形の再生信号に対しても、ダイナミックレンジを確保しつつ、変調度を一定に制御し、DCレベルを最適化し得る信号再生装置を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明の他の目的は、高密度記録された記録媒体の再生信号に対してもATC、AGC及び周波数の各制御を適切に行い得る信号再生装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、第1の発明の信号再生装置は、記録媒体から再生された再生信号を所定のクロックでサンプリングしてサンプリング後信号を出力するサンプリング手段と、前記サンプリング後信号に対して、高域周波数を強調又は減衰するブースト量を付与すると共に、そのブースト量をブースト量設定信号に基づいて可変して、前記サンプリング後信号の周波数特性を調整するフィルタリングを行い、フィルタリング後信号を出力するフィルタリング手段と、前記フィルタリング後信号又は利得制御された信号を第1の入力信号として受け、その第1の入力信号を2値化して得られる2値化信号を積分することにより、デューティの平均値を演算し、その値に基づいて直流レベルの制御を行うDC制御と、前記DC制御された信号又は前記フィルタリング後信号を入力信号としてうけ、その第2の入力信号の最大振幅よりも小なる、互いに異なるレベルの3つ以上のスレッショルドレベルのそれぞれについて、前記第2の入力信号が横切った単位時間当たりの回数を別々に積算し、それらの積算値のうち、少なくとも中央のスレッショルドレベルの積算値が他の積算値よりも大とするための利得エラー信号を生成して、前記第2の入力信号の信号振幅を制御して前記利得制御された信号を出力する利得制御とを順次に実行するDC及び利得制御手段と、DC及び利得制御手段によりDC制御及び利得制御の両方が施された出力信号、又はDC及び利得制御手段により利得制御が施され、かつ、DC制御が施される前の信号を入力信号として受け、その上側エンベロープと下側エンベロープの少なくともどちらか一方のエンベロープを検波するエンベロープ検波手段と、エンベロープ検波手段の出力検波信号に基づき、ブースト量設定信号を生成するブースト量演算手段とを有し、DC及び利得制御手段によりDC制御及び利得制御の両方が施された出力信号を復号する構成としたものである。
【0011】
この発明では、ブースト量設定信号に基づいて適応的なフィルタ特性が変化されるフィルタリング手段により、再生信号のサンプリング後信号の変調度を最適化した後、DC及び利得制御手段によりDC制御によるDCレベルの最適化と、利得制御による信号レベルの最適化を行い、得られた信号を復号することができる。
【0013】
また、上記の目的を達成するため、第2の発明の信号再生装置は、第1の発明のDC及び利得制御手段を、2値化信号を積分することにより、デューティの平均値を演算し、その値に基づいて直流レベルを制御するDC制御に替えて、フィルタリング後信号の最大振幅よりも小で、かつ、レベル差が等しい3つのスレッショルドレベルのそれぞれについて、入力信号が横切った単位時間当たりの回数を別々に積算し、それら3つの積算値のうち、いずれかの積算値が設定値に達した時の、中央のスレッショルドレベルに対して上側と下側の2つのスレッショルドレベルに対応する2つの積算値が、互いに等しくなる方向に入力信号のDCレベルを制御するためのDCエラー信号を生成してDC制御を行うことを特徴とする。
【0014】
また、上記の目的を達成するため、第の発明の信号再生装置は、第1又は第2の発明のDC及び利得制御手段を、フィルタリング後信号の最大振幅よりも小で、かつ、レベル差が等しい3つのスレッショルドレベルのそれぞれについて、入力信号が横切った単位時間当たりの回数を別々に積算し、それら3つの積算値のうち、いずれかの積算値が設定値に達した時の各積算値のうち、中央のスレッショルドレベルに対応する第1の積算値に対して、残りの2つのスレッショルドレベルに対応する第2及び第3の積算値を一定の割合の値にするための利得エラー信号を生成して利得制御を行うことを特徴とする。
【0015】
また、上記の目的を達成するため、第4の発明の信号再生装置は、記録媒体から再生された再生信号を所定のクロックでサンプリングしてサンプリング後信号を出力するサンプリング手段と、前記サンプリング後信号に対して、そのサンプリング後信号を2値化して得られる2値化信号を積分することにより、デューティの平均値を演算し、その値に基づいて直流レベルの制御を行うATC手段と、ATC手段の出力信号に対して、高域周波数を強調又は減衰するブースト量を付与すると共に、そのブースト量をブースト量設定信号に基づいて可変して、ATC手段の出力信号のランレングスの大きい周期と小さい周期の絶対値レベルの割合に相当する変調度を調整するフィルタリングを行い、フィルタリング後信号を出力するフィルタリング手段と、フィルタリング後信号の最大振幅よりも小なる、互いに異なるレベルの3つ以上のスレッショルドレベルのそれぞれについて、フィルタリング後信号が横切った単位時間当たりの回数を別々に積算し、それらの積算値のうち、少なくとも中央のスレッショルドレベルの積算値が他の積算値よりも大とするための利得エラー信号を生成して、フィルタリング後信号の信号振幅を制御するAGC手段と、AGC手段の出力信号を入力信号として受け、その上側エンベロープと下側エンベロープの少なくともどちらか一方のエンベロープを検波するエンベロープ検波手段と、エンベロープ検波手段の出力検波信号に基づき、ブースト量設定信号を生成するブースト量演算手段とを有し、AGC手段から出力される利得制御後の信号を復号することを特徴とする。
【0016】
この発明では、再生信号をサンプリングして得られたサンプリング後信号に対してATC手段によりDCレベルを最適化した後、ブースト量設定信号に基づいて適応的なフィルタ特性が変化されるフィルタリング手段により信号の変調度を最適化し、更にAGC手段により利得制御による信号レベルの最適化を行い、最終的に得られた信号を復号することができる。
【0017】
更に、上記の目的を達成するため、第の発明の信号再生装置は、第1の発明又は第の発明のブースト量演算手段を、エンベロープ検波手段から出力される上側エンベロープ検波信号と下側エンベロープ検波信号のそれぞれの絶対値が大なる方の検波信号、又は予め定めた一方のエンベロープ検波信号を選択する選択手段と、基準値を発生する基準値発生手段と、選択手段により選択された検波信号と基準値とを減算してブースト量設定信号を生成して出力する減算手段とよりなる構成としたものである。
【0018】
また、上記の目的を達成するため、本発明の信号再生方法は、記録媒体から再生された再生信号を所定のクロックでサンプリングしてサンプリング後信号を出力する第1のステップと、サンプリング後信号に対して、ブースト量設定信号に基づいて変調度を最適化するフィルタリングを行い、フィルタリング後信号を出力する第2のステップと、フィルタリング後信号に対して、直流レベルの制御を行うDC制御と、信号振幅を利得エラー信号に基づいて制御する利得制御とを順次に実行する第3のステップと、DC制御及び利得制御の両方が施された出力信号、又は利得制御が施され、かつ、DC制御が施される前の信号を入力信号として受け、その上側エンベロープと下側エンベロープの少なくともどちらか一方のエンベロープを検波する第4のステップと、エンベロープ検波信号に基づき、ブースト量設定信号を生成する第5のステップとを含み、第3のステップによりDC制御及び利得制御の両方が施された出力信号を復号することを特徴とする。
【0019】
更に、上記の目的を達成するため、他の発明の信号再生方法は、記録媒体から再生された再生信号を所定のクロックでサンプリングしてサンプリング後信号を出力する第1のステップと、サンプリング後信号に対して、直流レベルの制御を行う第2のステップと、第2のステップにより直流制御された信号に対して、ブースト量設定信号に基づいて変調度を最適化するフィルタリングを行い、フィルタリング後信号を出力する第3のステップと、フィルタリング後信号の振幅を利得エラー信号に基づいて制御する利得制御を実行する第4のステップと、第4のステップにより利得制御の施された信号の上側エンベロープと下側エンベロープの少なくともどちらか一方のエンベロープを検波する第5のステップと、第5のステップによるエンベロープ検波信号に基づき、ブースト量設定信号を生成する第6のステップとを含み、第4のステップにより得られた利得制御後の信号を復号することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。図1は本発明になる信号再生装置の第1の実施の形態のブロック図を示す。同図において、光ディスク等の記録媒体から再生された再生信号は、図示しないプリアンプで前置増幅された後、A/D変換器11に供給されてシステムクロックに基づいてディジタル信号に変換され、プリフィルタ回路12に供給される。プリフィルタ回路12は、後述のブースト量演算回路19から出力されるブースト量設定信号BG(b)、BG(a,c)に基づいて、入力再生信号をフィルタリングする。
【0021】
プリフィルタ回路12によりフィルタリングされて取り出された再生信号は、ATC回路13に供給され、ここでDCレベルが最適な閾値に一致するようにDC制御され、更にAGC回路14に供給されて、最小ランレングス周期の信号振幅が略一定になるように制御される。AGC回路14の出力再生信号は、イコライザ・PLL15に供給され、クロック生成及び等化処理(例えば、パーシャルレスポンス特性に合わせるための適応等化)が行われる。
【0022】
イコライザ・PLL15の出力再生信号は、復号回路16に供給され、ここで例えばビタビ復号によって2値化が行われる。復号回路16により2値化された再生信号は、ECC回路17に供給されてエラー訂正された後、出力される。
【0023】
また、AGC回路14の出力再生信号は、エンベロープ検波回路18にも供給されており、ここで上下の両方のエンベロープA及びBが検波された後、ブースト量演算回路19に供給されてブースト量が演算され、ブースト量設定信号BG(b)及びBG(a,c)とされてプリフィルタ回路12に供給される。本実施の形態は、上記のプリフィルタ回路12、ATC回路13、AGC回路14、エンベロープ検波回路18及びブースト量演算回路19よりなるフィードバックループ回路により、AGC回路14から、変調度、DCレベル及び信号レベルの最適化された信号を取り出すようにしたものであり、次に、このフィードバックループ回路について更に詳細に説明する。
【0024】
図2はプリフィルタ回路12の一例の構成図を示す。同図中、2段縦続接続された遅延器21及び22と、増幅器23、24及び25と、増幅器23〜25の各出力信号を加算する加算器26とは、トランスバーサルフィルタを構成しており、ブースト量設定信号BG(a,c)により増幅器23及び25の利得(タップ係数)G1及びG3を可変し、ブースト量設定信号BG(b)により増幅器24の利得(タップ係数)G2を可変することで、ブースト量が可変される。ここで、上記のG1及びG3と、上記のG2の極性が異なるときは+のブースト(高域強調)となり、極性が等しいときは−のブースト(高域減衰)となる。
【0025】
すなわち、図1のA/D変換器11によりサンプリングされた再生信号(サンプリング後信号)は、図2の遅延器21及び22によりそれぞれサンプリング周期Tずつ順次に遅延される。入力サンプリング後信号と、遅延器22の出力信号は、増幅器23、25でブースト量設定信号BG(a,c)に応じた利得で増幅され、また、遅延器21の出力信号は増幅器24でブースト量設定信号BG(b)に応じた利得で増幅される。増幅器23、24及び25の各出力信号は、加算器26に供給されて、ここで加算合成されてプリフィルタ出力信号とされて出力される。
【0026】
図3は図1のATC回路13の一例のブロック図を示す。図3に示す構成は、デューティ・キャンセル(Duty Cancel)と呼ばれる方式に基づく構成であり、入力されたプリフィルタ出力信号は、演算器31に供給され、ここで後述する低域フィルタ(LPF)33からの制御信号と減算された後、ATC出力信号として出力されると共に、2値化回路32に供給される。
【0027】
2値化回路32は、演算器31からのATC出力信号と所定の閾値とを比較し、閾値より大であるか小であるかにより2値化を行う。2値化回路32からの2値化信号は、LPF33に供給されて積算された後、制御信号として演算器31に供給される。このような動作により、A/D変換器11の出力信号は、波形歪み、上下非対称性に関らず、2値化信号のデューティの平均値が2値の中央になるように(2値化を0、1とした場合、1/2となるように)、DCレベルが制御され、その結果、最小ランレングス周期の波形を含めた正しいゼロクロス点にDCレベルが制御されてAGC回路14に供給される。
【0028】
図4は図1のAGC回路14の一例のブロック図を示す。図4に示すAGC回路は、本出願人が特開2000−200464号公報にて提案したものである。図4において、ATC回路13の出力信号は、利得制御回路41を通してクロス抽出部42及びエラー検出部43に供給される。
【0029】
クロス抽出部42は、図5に示すように、再生信号Sの最小反転間隔における再生信号Sの本来のセンターレベルの辺りに設定されている中間レベルの第1のスレッショルドレベルTh0及びこれよりも大レベルの第2のスレッショルドレベルTh1と、Th0よりも小レベルの第3のスレッショルドレベルTh2の計3つのスレッショルドレベルが予め設定されており、それら3つのスレッショルドレベルTh0、Th1及びTh2のそれぞれについて再生信号が横切ったときの回数を独立に積算し、それら3つの積算値のどれかが予め設定した設定値に到達した時、3つの積算値をすべてクリアして再び同じ動作を繰り返す構成とされている。
【0030】
図6はクロス抽出部42の一例の回路系統図を示す。同図において、図4に示した利得制御回路41から取り出された図5に示す再生信号Sを入力信号として受ける3つのクロス検出器4211、4212及び4213と、クロス検出器4211、4212及び4213に1対1に対応して設けられた比較器4221、4222及び4223と、比較器4221、4222及び4223の出力信号が入力される3入力OR回路423とより構成されている。
【0031】
クロス検出器4211、4212及び4213のそれぞれは、スレッショルドレベル(閾値)が図5に示したスレッショルドレベルTh1、Th0及びTh2に予め設定されており、その設定スレッショルドレベルを入力再生信号Sが横切る毎にカウントした積算値(クロスカウント値)C1、C0及びC2を出力する。ここで、スレッショルドレベルTh0とTh1の間隔P及びTh0とTh2の間隔Pは等しく設定され、かつ、最小反転間隔における振幅の最小値Qよりも上記の間隔Pを小さく設定される。これにより、これら3つのスレッショルドレベルTh1〜Th3のうちのいずれかのスレッショルドレベルが、必ず正しいゼロクロス値を示すことになる(図5の例では、スレッショルドレベルTh0)。
【0032】
再び図6に戻って説明するに、クロス検出器4211〜4213のそれぞれより取り出されたクロスカウント値は、比較器4221〜4223に供給され、ここで共通の設定値と別々に大小比較される。この設定値は最小反転間隔に対して十分に長い期間における本来の平均ゼロクロスカウント値に設定されている。比較器4221〜4223はそれぞれ上記の設定値に一致したときにハイレベルの一致信号を出力するように構成されている。
【0033】
このため、比較器4221〜4223のうち入力積算値(クロスカウント値)が最も早く設定値に達した比較器から一致信号が取り出され、これがOR回路423を通してリセットパルスとしてクロス検出器4211〜4213にそれぞれ共通に供給されてその積算値(クロスカウント値)をリセットすると共に、後述するエラー検出部43の一部をリセットする。前述したように、3つのスレッショルドレベルTh0〜Th2のうちのいずれかのスレッショルドレベルが、必ず正しいゼロクロス値を示すから、最も早く設定値に達した積算値が必ず最小反転間隔を含んでいると考えられ、これをエラー演算に使用するのである。
【0034】
上記の3つのスレッショルドレベルTh0、Th1及びTh2のうち、中央のスレッショルドレベルTh0を、所定の単位時間内で再生信号が横切る回数が最も多いはずであるから、通常は所定単位時間における中央のスレッショルドレベルTh0のクロス回数の積算値C0が最も早く上記の設定値に達するはずである。
【0035】
そこで、図4に示したエラー検出部43は、上記のクロス抽出部42における中央のスレッショルドレベルTh0のクロス回数の積算値C0と、上側スレッショルドレベルTh1のクロス回数の積算値C1と、下側スレッショルドレベルTh2のクロス回数の積算値C2の比較結果に基づいて、積算値C1とC2が積算値C0に対し一定の割合の値になるように、利得エラー信号を発生する。
【0036】
次に、エラー検出部43の利得エラー信号の生成方法について、図7のフローチャートと共に説明するに、エラー検出部43はクロス抽出部42の出力リセット信号がHレベルになったとき、つまり、上記の設定値に達した時に(ステップS1)、積算値C0≧C1で、かつ、C0≧C2であるかどうか判定する(ステップS2)。
【0037】
C0≧C1で、かつ、C0≧C2であるときは、すなわち、所定の単位時間における中央のスレッショルドレベルTh0のクロス回数の積算値C0が他の積算値C1及びC2より多いときには、再生信号は本来の振幅範囲にあるので、上側のクロス回数の積算値C1と下側のクロス回数の積算値C2とが共に中央のクロス回数の積算値C0よりも小なる所定値(ノイズの影響を考慮したもので、例えばC0の70%程度の値)よりも大きいかどうか判定する(ステップS3)。
【0038】
積算値C1及びC2が共に上記の所定値より大きいときには、再生信号の振幅が大きいと判断して利得を下げる利得エラー信号を発生する(ステップS4)。一方、積算値C1及びC2の少なくとも一方が上記の所定値以下であるときには、積算値C1及びC2の両方が共に前記所定値より小であるかどうか判定し(ステップS5)、積算値C1及びC2の両方が共に前記所定値より小であるときは、再生信号の振幅が小さいと判断して利得を上げる利得エラー信号を発生する(ステップS6)。
【0039】
一方、リセット信号がHレベルでないときは、積算値の計算中であるから利得エラー信号は発生しない(ステップS7)。また、積算値C0が積算値C1及びC2の少なくとも一方よりも小さいとき、あるいは積算値C1及びC2の一方が前記所定値以下であるときには、再生信号の振幅が上側又は下側にずれているので、利得の正しい判断はできない。よって、この場合はエラー検出部15は利得エラー信号を発生しない(現在の利得を保持する)(ステップS7)。更に、ステップS5でC1=C2と判定されたときは、利得エラーが無いので、利得エラー信号は発生しない(ステップS7)。このようにして発生した利得エラー信号に基づいて、図4の利得制御回路41が利得制御を行い再生信号の振幅を可変する(AGC制御)。
【0040】
以上の動作により、信号の変調度(ランレングスの大きい周期とランレングスの小さい周期の絶対値レベルの割合に相当する。)に依存することなく、ランレングスの小さい周期のDCレベルを適切な位置に制御し、かつ、ランレングスの小さい周期の大きさをほぼ一定値に制御することが可能となる。
【0041】
再び図1に戻って説明するに、エンベロープ検波回路18は、AGC回路14から出力された、図8に実線で示すような信号を入力として受け、その信号の上側のエンベロープAと下側のエンベロープBを検出し、出力する。検出方法は、公知のピークホールドなどの手法を用いて実現可能である。
【0042】
図9は図1中のブースト量演算回路19の一例のブロック図を示す。同図において、エンベロープ検波回路18により検波された上側のエンベロープ検波信号エンベロープAは絶対値回路51に供給され、下側のエンベロープ検波信号エンベロープBは絶対値回路52に供給される。絶対値回路51と絶対値回路52は、入力信号の絶対値を演算(2の補数表示の場合)して、その大きさを選択回路53に供給する。
【0043】
選択回路53は、絶対値の大きい方のエンベロープ検波信号を選択して減算回路54へ出力する。減算回路54は、基準値発生回路55から発生される所定の基準値と、選択回路53で選択されたエンベロープ検波信号との減算を行い、ブースト量設定信号BG(b)及びBG(a,c)をそれぞれ出力する。ここで、ブースト量設定信号BG(b)及びBG(a,c)は、例えば1−2BG(a,c)がBG(b)と対応した関係にある。
【0044】
以上の動作により、ブースト量演算回路19は、AGC後の信号のエンベロープの絶対値の大きい方の値と所定の基準値とのズレがエラー(ブースト量設定信号)として出力される。
【0045】
なお、ブースト量演算回路19に入力されるエンベロープ検波信号については、エンベロープA及びエンベロープBのどちらか一方だけでもよい。この場合のブースト量演算回路19のブロック図を図10に示す。同図に示すように、ブースト量演算回路19は、エンベロープA及びエンベロープBのうち予め定めた一方のエンベロープ検波信号と、基準値発生回路55からの基準値とを減算回路56で減算することにより、ブースト量設定信号を出力する。
【0046】
次に、以上の構成における、信号再生装置の要部の動作を図11と共に説明する。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付してある。図11において、変調度及びDCレベルの異なる再生信号がA/D変換器11に入力されて、サンプリングされた後、プリフィルタ回路12でブースト量設定信号BG(b)、BG(a,c)に基づき、変調度が最適な状態に制御される。ブースト量設定信号BG(b)、BG(a,c)は、AGC回路14の出力信号のエンベロープが所定の大きさになるように制御するエラー信号である。
【0047】
次に、ATC回路13において、入力再生信号のDCレベルが最適化される。その後、AGC回路14において、最小反転間隔の周期のレベルが、ほぼ一定になるように、前記3つのスレッショルドレベルTh0、Th1及びTh2を用いて制御される。このような巧みなループ構成による信号処理を、入力再生信号に施すことにより、結果としてAGC回路14から出力される再生信号は、図11に示すように、変調度、DCレベル及び信号レベルのそれぞれが最適化された信号とされる。この結果、図1に示した後段のイコライザ・PLL15の動作や復号回路16のビタビ復号の動作が安定化し、迅速に収束可能な復号ができる。
【0048】
次に、本発明の第2の実施の形態について図面と共に説明する。図12は本発明になる信号再生装置の第2の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。この第2の実施の形態は、第1の実施の形態のプリフィルタ回路12とATC回路13の接続順序を逆順にしたもので、A/D変換器11の出力ディジタル再生信号に対し、まず、ATC回路60でDCレベルを最適化し、続いてプリフィルタ回路61で変調度を最適化するようにしたものである。本実施の形態も第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0049】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図13は本発明になる信号再生装置の第3の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。この第3の実施の形態は、第1の実施の形態のATC回路13とAGC回路14の接続順序を逆順にしたもので、プリフィルタ回路12の出力再生信号に対し、まず、AGC回路62で信号レベルを最適化し、続いてATC回路63でDCレベルを最適化するようにしたものである。本実施の形態も第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0050】
なお、図13に示すように、エンベロープ検波回路18には、AGC回路62の出力再生信号が入力される。すなわち、ATC回路63はフィードバックループから外されている。
【0051】
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。図14は本発明になる信号再生装置の第4の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。この第4の実施の形態は、ATC回路13及びAGC回路14を削除し、代わりに、AGC/ATC回路64を挿入したものである。
【0052】
AGC/ATC回路64は、図1のAGC回路14のAGC動作に、ATC動差が加わったものであり、特開2000−200464号公報で本出願人が提案した図15に示す回路構成を用いることができる。図15において、利得制御回路72は図4の利得制御回路41と同様の機能を有し、クロス抽出部73は図4のクロス抽出部42と同様の機能を有する。また、図15のDC制御回路71は、エラー検出部74から入力されたDCエラーに基づき、入力信号のDCレベルを制御する。また、図15のエラー検出部74は、図4のエラー検出部43の機能(AGCエラー抽出)に加えて、下記の処理手順に従って、DCエラーを出力する機能を有する。
【0053】
次に、エラー検出部74の動作について説明する。エラー検出部74は、クロス抽出部73における中央のスレッショルドレベルTh0のクロス回数の積算値C0と、上側スレッショルドレベルTh1のクロス回数の積算値C1と、下側スレッショルドレベルTh2のクロス回数の積算値C2の比較結果に基づいて、所定の単位時間における中央のスレッショルドレベルTh0のクロス回数の積算値C0が積算値C1及びC2よりも多くなるように、また、積算値C1とC2のバランスが等しくなるように、DCエラー信号を発生すると共に、積算値C1とC2が積算値C0に対し一定の割合の値になるように、利得エラー信号を発生する。この利得エラー信号の発生方法は、エラー検出部43と同じである。
【0054】
次に、エラー検出部74のDCエラー信号の生成方法について、図16のフローチャートと共に説明するに、エラー検出部74はクロス抽出部73の出力リセット信号がHレベルになったとき、つまり、前記設定値に達した時に(ステップS11)、上側のクロス回数の積算値C1と下側のクロス回数の積算値C2が等しいかどうか判定し(ステップS12)、両者が等しくないと判定したときは、C1>C2であるかどうか判定する(ステップS13)。
【0055】
C1>C2のときは、複数のスレッショルドレベルに対し、再生信号の位置が高い、つまり、再生信号の直流レベルが上側にずれていると判断して再生信号の直流レベルを下側にずらすDCエラー信号を発生する(ステップS14)。C1<C2のときは複数のスレッショルドレベルに対し、再生信号の位置が低い、つまり、再生信号の直流レベルが下側にずれていると判断して再生信号の直流レベルを上側にずらすDCエラー信号を発生する(ステップS15)。
【0056】
ステップS11でリセット信号がHレベルになっていないと判定したときは積算値が得られておらず、またステップS12でC1=C2と判定されたときには、再生信号の直流レベルがずれていないと判断して、いずれもDCエラー無しを示すDCエラー信号を発生する(ステップS16)。このDCエラー信号に基づいてDC制御回路71がDC制御を行う(ATC制御)。この第4の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0057】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、例えばプリフィルタ回路12は、図17に示すような、3段縦続接続された遅延器21、22及び27と、4つの増幅器23、24、25及び28と、増幅器23〜25及び28の各出力信号を加算する加算器29とからなる、4タップ(タップ係数G1〜G4)のトランスバーサルフィルタ構成としてもよい。
【0058】
ここで、ブースト量設定信号BG(a,c)により増幅器23及び28の利得(タップ係数)を可変し、ブースト量設定信号BG(b)により増幅器24及び25の利得(タップ係数)を可変することで、ブースト量が可変される。この構成によれば、時間の中心が図2ではG2の位置であったものが、G2とG3の間にずれるが、図2と同様の特性を得ることができる。
【0059】
また、クロス抽出部42、73で使用するスレッショルドレベルの数は4以上でもよく、また、本発明は記録媒体から再生されたディジタル信号を復号する信号再生装置だけでなく、有線や無線で伝送されて受信したディジタル信号にも適用できる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ブースト量設定信号に基づいて適応的なフィルタ特性が変化されるフィルタリング手段により、再生信号のサンプリング後信号の変調度を最適化した後、DC及び利得制御手段によりDC制御によるDCレベルの最適化と、利得制御による信号レベルの最適化を行い、得られた信号を復号するようにしたため、後段のイコライザ・PLLによる安定動作を実現できると共に、復号回路によるビタビ復号の動作を最大限に引き出すことができ、イレギュラーな再生信号に対しても迅速に収束可能な信号再生装置を実現することができる。
【0061】
また、本発明によれば、フルディジタル構成なので、半導体大規模集積回路(LSI)化が容易であり、LSI開発期間短縮・生産性の向上が望め、特性にもばらつき等が無く、集積回路化した場合はアナログ回路使用の装置に比し小型化や信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のブロック図である。
【図2】図1中のプリフィルタ回路の一例のブロック図である。
【図3】図1中のATC回路の一例のブロック図である。
【図4】図1中のAGC回路の一例のブロック図である。
【図5】本発明装置により再生された再生信号波形の一例と、図4のクロス抽出部におけるスレッショルドレベルの関係を示す図である。
【図6】図4中のクロス抽出部の一例の回路系統図である。
【図7】図4中のエラー検出部による利得エラー信号生成方法の一例のフローチャートである。
【図8】図1中のエンベロープ検波回路の入力信号波形の一例と検波するレベルの説明図である。
【図9】図1中のブースト量演算回路の一例のブロック図である。
【図10】図1中のブースト量演算回路の他の例のブロック図である。
【図11】図1の要部の動作説明用ブロック図及び波形図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態のブロック図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態のブロック図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態のブロック図である。
【図15】図14中のAGC/ATC回路の一例のブロック図である。
【図16】図15中のエラー検出部によるDCエラー信号生成方法の一例のフローチャートである。
【図17】プリフィルタ回路の他の例のブロック図である。
【図18】従来の課題説明用信号波形図である。
【符号の説明】
11 A/D変換器
12、61 プリフィルタ回路
13、60 ATC回路
14、62 AGC回路
15 イコライザ・PLL
16 復号回路
17 ECC回路
18 エンベロープ検波回路
19 ブースト量演算回路
21、22、27 遅延器
23、24、25、28 増幅器
26、29 加算器
31 演算器
32 2値化回路
33 低域フィルタ(LPF)
51、52 絶対値回路
53 選択回路
54、56 減算回路
55 基準値発生回路
64 AGC/ATC回路
421〜421 クロス検出器
422〜422 比較器
423 OR回路

Claims (6)

  1. 記録媒体から再生された再生信号を所定のクロックでサンプリングしてサンプリング後信号を出力するサンプリング手段と、
    前記サンプリング後信号に対して、高域周波数を強調又は減衰するブースト量を付与すると共に、そのブースト量をブースト量設定信号に基づいて可変して、前記サンプリング後信号の周波数特性を調整するフィルタリングを行い、フィルタリング後信号を出力するフィルタリング手段と、
    前記フィルタリング後信号又は利得制御された信号を第1の入力信号として受け、その第1の入力信号を2値化して得られる2値化信号を積分することにより、デューティの平均値を演算し、その値に基づいて直流レベルの制御を行うDC制御と、前記DC制御された信号又は前記フィルタリング後信号を入力信号としてうけ、その第2の入力信号の最大振幅よりも小なる、互いに異なるレベルの3つ以上のスレッショルドレベルのそれぞれについて、前記第2の入力信号が横切った単位時間当たりの回数を別々に積算し、それらの積算値のうち、少なくとも中央のスレッショルドレベルの積算値が他の積算値よりも大とするための利得エラー信号を生成して、前記第2の入力信号の信号振幅を制御して前記利得制御された信号を出力する利得制御とを順次に実行するDC及び利得制御手段と、
    前記DC及び利得制御手段によりDC制御及び利得制御の両方が施された出力信号、又は前記DC及び利得制御手段により前記利得制御が施され、かつ、前記DC制御が施される前の信号を入力信号として受け、その上側エンベロープと下側エンベロープの少なくともどちらか一方のエンベロープを検波するエンベロープ検波手段と、
    前記エンベロープ検波手段の出力検波信号に基づき、前記ブースト量設定信号を生成するブースト量演算手段と
    を有し、前記DC及び利得制御手段によりDC制御及び利得制御の両方が施された出力信号を復号することを特徴とする信号再生装置。
  2. 前記DC及び利得制御手段は、前記2値化信号を積分することにより、デューティの平均値を演算し、その値に基づいて直流レベルを制御するDC制御に替えて、前記フィルタリング後信号の最大振幅よりも小で、かつ、レベル差が等しい3つのスレッショルドレベルのそれぞれについて、入力信号が横切った単位時間当たりの回数を別々に積算し、それら3つの積算値のうち、いずれかの積算値が設定値に達した時の、中央のスレッショルドレベルに対して上側と下側の2つのスレッショルドレベルに対応する2つの積算値が、互いに等しくなる方向に入力信号のDCレベルを制御するためのDCエラー信号を生成して前記DC制御を行うことを特徴とする請求項1記載の信号再生装置。
  3. 前記DC及び利得制御手段は、前記フィルタリング後信号の最大振幅よりも小で、かつ、レベル差が等しい3つのスレッショルドレベルのそれぞれについて、入力信号が横切った単位時間当たりの回数を別々に積算し、それら3つの積算値のうち、いずれかの積算値が設定値に達した時の各積算値のうち、中央のスレッショルドレベルに対応する第1の積算値に対して、残りの2つのスレッショルドレベルに対応する第2及び第3の積算値を一定の割合の値にするための前記利得エラー信号を生成して前記利得制御を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の信号再生装置。
  4. 記録媒体から再生された再生信号を所定のクロックでサンプリングしてサンプリング後信号を出力するサンプリング手段と、
    前記サンプリング後信号に対して、そのサンプリング後信号を2値化して得られる2値化信号を積分することにより、デューティの平均値を演算し、その値に基づいて直流レベルの制御を行うATC手段と、
    前記ATC手段の出力信号に対して、高域周波数を強調又は減衰するブースト量を付与すると共に、そのブースト量をブースト量設定信号に基づいて可変して、前記ATC手段の出力信号の周波数特性を調整するフィルタリングを行い、フィルタリング後信号を出力するフィルタリング手段と、
    前記フィルタリング後信号の最大振幅よりも小なる、互いに異なるレベルの3つ以上のスレッショルドレベルのそれぞれについて、前記フィルタリング後信号が横切った単位時間当たりの回数を別々に積算し、それらの積算値のうち、少なくとも中央のスレッショルドレベルの積算値が他の積算値よりも大とするための利得エラー信号を生成して、前記フィルタリング後信号の信号振幅を制御するAGC手段と、
    前記AGC手段の出力信号を入力信号として受け、その上側エンベロープと下側エンベロープの少なくともどちらか一方のエンベロープを検波するエンベロープ検波手段と、
    前記エンベロープ検波手段の出力検波信号に基づき、前記ブースト量設定信号を生成するブースト量演算手段と
    を有し、前記AGC手段から出力される利得制御後の信号を復号することを特徴とする信号再生装置。
  5. 前記ブースト量演算手段は、前記エンベロープ検波手段から出力される上側エンベロープ検波信号と下側エンベロープ検波信号のそれぞれの絶対値が大なる方の検波信号、又は予め定めた一方のエンベロープ検波信号を選択する選択手段と、基準値を発生する基準値発生手段と、前記選択手段により選択された検波信号と前記基準値とを減算して前記ブースト量設定信号を生成して出力する減算手段とよりなることを特徴とする請求項1又は4記載の信号再生装置。
  6. 前記ATC手段は、前記2値化信号を積分することにより、デューティの平均値を演算し、その値に基づいた直流レベルの制御に替えて、前記サンプリング後信号の最大振幅よりも小で、かつ、レベル差が等しい3つのスレッショルドレベルのそれぞれについて、入力信号が横切った単位時間当たりの回数を別々に積算し、それら3つの積算値のうち、いずれかの積算値が設定値に達した時の、中央のスレッショルドレベルに対して上側と下側の2つのスレッショルドレベルに対応する2つの積算値が、互いに等しくなる方向に入力信号のDCレベルを制御するためのDCエラー信号を生成してDCレベルの制御を行うことを特徴とする請求項4記載の信号再生装置。
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