JP3982016B2 - 無機質繊維切断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は無機質繊維束を短繊維長にカットする技術に関し、特にガラス繊維束及び、ガラス繊維束を芯とし樹脂コーティングしたコーテッドヤーンを連続的に定長の短繊維に切断し、短カット長繊維及び短カット長コーテッドヤーンを量産するのに適した無機質繊維切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の無機質繊維切断装置としては、通常切断繊維長10mm〜20mm程度の定カット長用として、垂直方向に動力伝達の駆動軸を持ち、駆動軸の軸心線と直交した水平方向に平面を持ち駆動軸を中心に回転するローターを有するタイプの無機質繊維切断装置が用いられている。該ローターの外周部には、一対の円盤状内部ベースの、放射状に設けられたスリット状の溝に、刃元側を差し込むようにした複数の繊維切断刃が、放射状に刃先を外方向として挿着固定されている。この無機質繊維切断装置の切断方式及び切断された無機質繊維束の回収方式は、ローターに無機質繊維束を巻付け、一定間隔を保った押さえのプレスローラーにより無機質繊維束を繊維切断刃の刃先に押しつけて切断する切断方式であり、切断された無機質繊維束は、放射状に等間隔で装着された各繊維切断刃の間に、上から巻付き切断されてくる無機質繊維束により順次押し込まれ、各繊維切断刃の間の隙間よりローター内部へ押し込み、落下させて回収する方式である。
【0003】
短繊維長にカットされた無機質短カット繊維の用途の一つとしては、射出成形用材料として、成形硬化後の樹脂成形物の強度を上げる目的のために、熱可塑性樹脂のペレットと共に射出成形機に投入混合して使用される。その際、射出成形機内のスクリュウにより混練されるが、投入する無機質繊維のカット長が長いと繊維同士やスクリュウに絡みつき、混練での繊維の分散性が悪く又、無用の切断も生ずる。従って従来のカット長よりも短い無機質切断繊維が求められていた。これらの用途上の問題に対応できる短カット繊維を得るため、従来の無機質繊維切断装置を用いて極力カット長を短くする設定を試みたが、カット長が短くなるに従い、切断後繊維切断刃の間を順次下方へ押し込まれて行く過程に於いて切断繊維が立ち易く、立ち上がった繊維が繊維切断刃の両刃元側端部を挿着している円盤状内部ベースのスリット状の溝に詰まる現象が生じ、繊維切断刃が破損に至る問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の無機質繊維切断装置は前記状況を鑑み、特に無機質繊維の切断繊維長が短い、定長の短カット繊維を連続して生産可能とすることを目的とし、従来の無機質繊維切断装置が抱えている課題としての、短カット繊維を生産する上で障害となる詰まりの発生と、繊維切断刃の破損に至るメカニズムの解明に努め、短カット無機質繊維を生産する上で詰まりが生ぜず、従って繊維切断刃が破損せず長時間にわたって定長で短カットの切断繊維を、効率的に安定生産できる無機質繊維切断装置を得ることを課題とした。すなわち、ローター外周部の各繊維切断刃の間に、上方向から無機質繊維束が連続的に巻付き供給され、巻付き力とプレスローラーの押圧力により順次切断される無機質繊維束の短カット繊維により、刃先側から刃元側にかけて順次短カット繊維が押し込まれ、各繊維切断刃の間の隙間よりローター内部へ押し込みにより落下させ、落下した短カット繊維を吸引によりロータ外部の吸引回収ボックスに排出回収する方式に於いて、放射状に等間隔で固定された各繊維切断刃の間を、刃先側から刃元側に向けて無機質繊維束を切断した後の短カット繊維の切断端面が各繊維切断刃の刃身平面に挟まれる形で順次下方へスライドしつつ、刃元側へ押されるに従って圧縮される時に、短カット長の切断繊維であるため、繊維切断刃の両刃元側端部に向け下方向に拡がるように押され、更に繊維切断刃の両刃元側端部を挿着して固定するための円盤状内部ベースのスリット状の溝部分に、切断繊維が立ち上がった状態で多数刺さり、後から順次切断されて押されてくる切断繊維が連鎖的に絡むように詰まりを形成する現象に着目し、この詰まりの発生とこの詰まりの後に引き起こされる繊維切断刃の破損に至る現象を回避することを解決すべき課題とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の課題に対して本発明は、水平方向に配設された動力伝達駆動軸の軸心線に対し垂直に直交するように平面を持って取付けられ、動力伝達駆動軸を中心として垂直方向に回転する無機質繊維束切断用のローターを有する無機質繊維切断装置の構造からなる。該無機質繊維束切断用のローター外側部を構成する、対向して配設された一対の円盤状側板部材の内壁面側に、スリット状の溝が動力伝達駆動軸の軸心を中心点とした放射状に設けられ、該スリット状の溝に繊維切断刃を挿着して、該スリット状の溝を有する円盤状側板部材及び、ローターに内設された一対の円盤状内部ベースにて挟まれた形態で装着固定された、放射状に等間隔で刃先を外方向とした複数の繊維切断刃を有する無機質繊維切断装置の構造を採用することを解決の手段とした。
【0006】
前記ローター外側部を構成する対向して配設された一対の円盤状側板部材の内壁面側の両刃先側端部又は、両刃身側端部に設けられた放射状で等間隔のスリット状の溝に繊維切断刃を挿着し、一対の円盤状側板部材及び、一対の円盤状内部ベースにて挟まれた状態で装着固定された各繊維切断刃に対し、上方向から無機質繊維束が連続的に巻付く状態で供給され、巻付き力とプレスローラーの押圧力により順次切断される無機質繊維束の短カット繊維により、刃先側から刃元側に向けて順次短カット繊維が押し込まれ、各繊維切断刃の間の隙間よりローター内部へ押し込みにより落下させ、落下した短カット繊維を吸引によりロータ外部の吸引回収ボックスに排出回収する方法において、放射状に等間隔で固定された各繊維切断刃の間を、刃先側から刃元側に向けて無機質繊維束を切断した後の短カット繊維の切断端面が各繊維切断刃の刃身平面に挟まれる形で順次下方へスライドしつつ、刃元側へ押されるに従って圧縮され、短カット繊維であるため繊維切断刃の両刃元側端部に向け下方向に拡がるように押される。これに対し本発明では、繊維切断刃の両刃身側端部又は両刃先側端部を、円盤状側板部材の内壁面側に設けられたスリット状の溝に挿着して、両刃元側端部をスリット状の溝を有しない、外周が平坦な円盤状内部ベースの平面で当接して固定するため、繊維切断刃の両刃元側端部方向に拡がるように押されてくる短カット繊維がスリット状の溝に刺さることなく、ローター内部に押し込まれて落下し、吸引により排出回収される。
【0007】
本発明の繊維切断刃を挿着する一対の円盤状側板部材の内壁面側の形状は、繊維切断刃の外形形状に対応した形状でスリット状の溝を有したものであればよいが、繊維切断刃の両刃先側端部を固定できるような円盤状側板部材の内壁面側の形状で、スリット状の溝を有した壁面形状を設定することが好ましい。
【0008】
請求項2の発明では、前記無機質繊維切断装置のローターに挿着された繊維切断刃の両刃先側端部及び両刃元側端部が両刃身側端部にかけて、それぞれ三角形状に欠切した六角形状を呈している。従って、両刃身側端部はなく、ローターに内設された一対の円盤状内部ベースで、繊維切断刃の両刃元側端部を当接させる部分及び、ローター外側部を構成する一対の円盤状側板部材の内壁面側で、繊維切断刃の両刃先側端部を挿着するスリット状の溝を有する部分は、この繊維切断刃の外形に合わせた形状で設定されている。
【0009】
請求項3の発明では、繊維切断刃の刃元側中央部に当たる刃元側下端から刃身中央部分にかけて欠切空間部分を有している。該欠切空間部分の形状は、繊維切断刃の材質及び、厚さからの強度、切断する無機質繊維束の種類により選定できる。従って欠切空間部分の形状は、略四角形状又は半円弧状のいずれでもよいが、加工の容易性から略四角形状が好ましく、各かど部分は円弧状アールを有し、また刃元側下端を下底とした略台形状の欠切空間部分を形成した方が応力集中緩和の点で好ましい。このように、請求項3の発明の繊維切断刃は、刃元側中央部に欠切空間部分を有しているため、切断された後刃身平面を押圧力により押されつつスライドしながら下方へ移動する無機質繊維束の切断繊維は、欠切空間部分で開放され、スムーズに下方のローター内部へ落下することが可能となる。更に繊維切断刃の刃身平面形状は、両平面もしくは、片面の何れかに欠切空間部分奥端部にかけてテーパーを施せば、切断された無機質繊維束が、その切断端部を繊維切断刃の平面に密着させつつ下方に押される時に、スムーズにスライドして欠切空間部分に導かれる。
【0010】
請求項4では、本発明の無機質繊維切断装置を用いて短繊維長にカットされた無機質短カット繊維を、射出成形用材料として熱可塑性樹脂内に混練して使用した場合に於いて有効となる。すなわち、通常切断繊維長が1mmに満たない場合、成形硬化後の樹脂成形物の強度を上げる目的が達成されず、一方投入する無機質繊維の切断繊維長が従来のように6mmより長いと繊維同士やスクリュウに絡みつき、混練での繊維の分散性が悪く又、無用の切断も生ずる。従って1mm以上6mm以下の無機質短カット繊維を切断する無機質繊維切断装置が求められ、本発明により、無機質短カット繊維の安定した量産が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態として繊維切断装置の構造を図1(a)側面図、図1(b)正面図により説明する。繊維切断装置はベース1の上にコンパクトに配設されている。繊維切断装置駆動用の動力部としてモーター2の回転軸は減速機3に直接ギアー機構で組み込まれているため、モーター2の回転動力は減速機3を通して設定減速比率で減速された回転数で伝達される。この動力部で回転数を適時変えたい場合は、モーター2の回転をインバーター制御すればよい。減速機3の回転を伝達する側の軸は、カップリング4を介して、水平方向に配設された動力伝達駆動軸5に連結される。動力伝達駆動軸5は、ベース1上に立設した4本の支柱6の間に、支柱6と螺着固定されたブラケット7を介し、ブラケット7のハウジング内に固定された軸受8及び軸受9にて支持されている。軸受9側の動力伝達駆動軸5の端部には、ローター10が動力伝達駆動軸5に対し垂直に直交するように、ローター10のセンター穴に動力伝達駆動軸5が貫通固定して取付けられている。ローター10の外周部に配設された複数の繊維切断刃11は、ローター外側部を構成する対向して配設された一対の円盤状側板部材12の内壁面側に設けられた放射状で等間隔のスリット状の溝に挿着され、一対の円盤状側板部材12及びローター10に内設された一対の円盤状内部ベースにて挟まれた状態で装着固定されている。ローター10の上方には、プレスローラー13が並列して配置されている。プレスローラー13は、プレスローラー位置調整部14により上下方向に調整して位置設定できる。この為、ローター10の外周部に配設された放射状に等間隔で刃先を外方向とした複数の繊維切断刃11の刃先と、位置調整後設定されたプレスローラー13の外周部端面との間は、0.3〜5.0mmの調整範囲内で一定の間隔が設定できる。
【0012】
無機質繊維束15は、ガイド16を通過して、回転中のローター10に連続的に巻付きながら供給される。層状に巻付き嵩を増した無機質繊維束15は、自らの巻付き力とプレスローラー13の外周部端面から受ける押圧力により、巻付き内層側から順次繊維切断刃11により、定長で切断される。
【0013】
図2は、従来の無機質繊維切断装置におけるローター10の概略部分断面図を示している。ローター10に内設された一対の円盤状内部ベース17の外周には、スリット状の溝18が放射状に設けられている。このスリット状の溝18に繊維切断刃19の両刃元側端部20が挿着されている。ローター10の外側部を構成する対向して配設された一対の円盤状側板部材21は、内壁面側を繊維切断刃19の両刃身側端部22に押しつけるようにして繊維切断刃19を左右両側から挟み、左右それぞれの側に内設された円盤状内部ベース17に、植え込みボルトを用いて取付け固定されている。又、両刃先側端部23は、円盤状側板部材21の円周側端部の断面略L字状の部分で押さえられている。
【0014】
図3は、本発明に請求項2が適用された状態を示した、無機質繊維切断装置におけるローター10の概略部分断面図である。ローター10の外側部を構成する対向して配設された一対の円盤状側板部材24には、内壁面側に放射状で等間隔のスリット状の溝25が設けられている。このスリット状の溝25に六角形状の繊維切断刃26の両刃先側端部27が挿着されている。ローター10に内設された一対の円盤状内部ベース28の外周面には、従来のようなスリット状の溝は無く、繊維切断刃26の両刃元側端部29を外周面に当接した形で受けている。又、一対の円盤状側板部材24は繊維切断刃26を左右両側から挟み、左右それぞれの側に内設された円盤状内部ベース28に植込みボルトを用いて取付け固定されている。
【0015】
図4は、本発明に請求項2及び請求項3が適用された状態を示した、無機質繊維切断装置におけるローター10の概略部分断面図である。ローター10に内設された一対の円盤状内部ベース28と外側部の円盤状側板部材24の形状及びスリット状の溝25の構成形態及び、繊維切断刃30の取付け状態は図3と同一である。繊維切断刃30の形状は、刃元側中央部が、所定の幅と深さで設定された略台形状の欠切空間部31を有している。繊維切断刃30の欠切空間部31は、応力集中緩和のため、欠切かど部31a部分形状を円弧状又は面取りすることが好ましい。又、欠切奥端部31bは緩やかな円弧状欠切形状でもよく、端部かどを面取りすることが好ましい。更には刃身平面32の両面又は何れか一方の片面を欠切奥端部31bの幅以内に於いて、刃先側から欠切奥端部31bにかけてテーパー状に刃厚が薄くなるようにしてもよい。
【0016】
繊維切断刃26、30の材質は、炭素工具鋼、ステンレス鋼、コバルト鋼、等の各種刃物用材の中から硬度が高く、じん性、耐摩耗性に優れた材質を選定の上、使用する。欠切空間部31の加工に関しては、レーザー加工、ワイヤーカット加工が適しているが、特に限定されるものではない。
【0017】
切断される無機質繊維のカット長は1mm〜6mmの範囲内に設定できるが、用途上1mm〜3mmの設定が好ましい。又、カット長の設定変更をする場合には、スリット状の溝25の設定本数が異なる円盤状側板部材24を入替えることにより、繊維切断刃26、30の挿着枚数を変えて刃先のピッチを設定し、無機質繊維束15を切断することにより、所望のカット長の無機質繊維が得られる。
【0018】
【実施例】
本発明の実施例を図1に基づき説明する。モーター2は、定格出力1.5kWで、50Hz、4極の三相交流モーターを使用し、インバーター制御にて回転制御を行う方式を用いた。減速機3は、5:1の減速比のものを使用した。ローター10の幅は54mmで外径は458mm、放射状に挿着固定された繊維切断刃11は合計480枚で、それぞれの刃先有効切断幅は21mm、刃先端で描かれる刃先円直径は450mm、刃先間のピッチは、約3mmとなるように設定されている。又、プレスローラー13の直径は100mm、幅20mm、放射状に等間隔で装着固定された繊維切断刃11の刃先と位置設定されたプレスローラー13の外周部端面との間は2.0mmにセットした。
【0019】
図3に示す繊維切断刃26は、刃の厚さが0.9mmで、刃の縦幅10mm、刃の横幅50mmの長方形状のものから四つの角より縦方向5mm、横方向10mmとなる直角三角形状部分が4箇所欠切した六角形状をしている。又、ローター外側部を構成する一対の円盤状側板部材24の内壁面側で、繊維切断刃25の両刃先側端部27を挿着するスリット状の溝25の溝深さは、5mmに設定している。
【0020】
図4に示す繊維切断刃30は、刃元側中央部に下底30mm、上底20mm、高さ4mmの略台形形状の欠切空間部31を有しており、その他のローター10に内設された一対の円盤状内部ベース28と外側部の円盤状側板部材24の形状及びスリット状の溝25の構成形態及び、繊維切断刃30の取付け状態等に於いては、図3と同一である。
【0021】
本実施例では、無機質繊維束15として、ガラス繊維束8000(テックス)を供給し、繊維切断長3mm、ローター周速度100(m/min)の設定で、図2に示す従来の無機質繊維切断装置のローター構造のものと、図3に示す本発明のローター構造のものとを比較する耐用試験を行った。
その結果、24時間耐用試験において、図2の従来のローター構造の場合は、切断繊維は全く排出回収されず、5分経過後プレスローラー13の押さえ圧力によりローター10が停止した。この時、図2の円盤状内部ベース17のスリット状の溝18には、切断後の繊維が立ち上がった状態で詰まっていた。繊維切断刃19の刃先とプレスローラー13の外周部端面との間を5.0mmに広げて運転を再スタートさせたが、2分経過後に繊維切断刃の破損に至った。一方、図3の本発明のローター構造の場合は、運転開始後間もなくして切断繊維の排出回収が始まり、その後も排出回収は安定して継続した。24時間経過後に運転を停止させて図3の円盤状側板部材24のスリット状の溝25を確認したが、切断繊維の詰まりは生じていなかった。
【0022】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明は、繊維切断刃の両側端部又は刃先側両端部を円盤状側板部材の内壁面側に設けられたスリット状の溝に挿着して、刃元側両端部をスリット状の溝を有しない、外周が平坦な円盤状内部ベースの平面で当接して固定するため、繊維切断刃の刃元側両端部方向に拡がるように押されてくる短カット繊維がスリット状の溝に刺さることなく、従って供給されてくる無機質繊維束を連続的に、詰まりが生じることなく定長の短繊維にカットし、短カット無機質繊維を安定して量産できる効果を有する。
【0023】
本発明の請求項2によれば、繊維切断刃の形状が長方形の角4箇所を三角形状に欠切した六角形状をしており、ローター内部構造がこれに適した形態で繊維切断刃を固定しているため、無機質繊維切断時に切断刃が受ける押圧力を分散することができ、従って繊維切断刃の耐久性が向上して、長期間の実用に耐えられる効果を奏する。
【0024】
本発明の請求項3によれば、繊維切断刃の刃元側中央部に当たる刃元側下端から刃身中央部分にかけて欠切空間部分を有している。このため、切断された後刃身平面を押圧力により押されつつスライドしながら下方へ移動する無機質繊維束の切断繊維は、欠切空間部分で開放されスムーズに下方のローター内部へ落下して排出回収することが可能となる。従って繊維切断刃にかかる切断押圧力が緩和され、耐久性が向上すると共に、周速度のアップも可能となり、生産性向上の効果も奏し得る。
【0025】
本発明の請求項4によれば、射出成形用材料として適した1mm〜6mmカット長の無機質短カット繊維を本発明の無機質繊維切断装置を用いて量産することが可能となる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無機質繊維切断装置を示す(a)側面図、(b)正面図である。
【図2】従来の無機質繊維切断装置の、ローター構造の概略部分断面図である。
【図3】図1の無機質繊維切断装置の、本発明の請求項2に係わるローター構造の概略部分断面図である。
【図4】図1の無機質繊維切断装置の、本発明の請求項2及び請求項3に係わるローター構造の概略部分断面図である。
【符号の説明】
1 ベース
2 モーター
3 減速機
4 カップリング
5 動力伝達駆動軸
6 支柱
7 ブラケット
8,9 軸受
10 ローター
11,19,26,30 繊維切断刃
12,21,24 円盤状側板部材
13 プレスローラー
14 プレスローラー位置調整部
15 無機質繊維束
16 ガイド
17,28 円盤状内部ベース
18,25 溝
20,29 刃元側端部
22 刃身側端部
23,27 刃先側端部
31 欠切空間部
31a 欠切かど部
31b 欠切奥端部
32 刃身平面

Claims (4)

  1. 水平方向に配設された動力伝達駆動軸に対し垂直に直交するように取付けられて回転するローターを有する無機質繊維切断装置に於いて、前記ローターの外周部に放射状に等間隔で刃先を外方向とした複数の繊維切断刃を備え、該無機質繊維切断装置の切断方式は、無機質繊維束を前記繊維切断刃の刃先に押しつけて切断する方式であり、切断された無機質繊維束の回収方式は、切断された無機質繊維束が各繊維切断刃の間の隙間より前記ローター内部へ落下させて回収する方式であり、前記ローター外側部を構成する対向して配設された一対の円盤状側板部材の内壁面側に、それぞれスリット状の溝が放射状に設けられ、該スリット状の溝に前記繊維切断刃の両刃先側端部又は両刃身側端部が挿着し、且つ、ローター内部を構成するスリット状の溝を有しない外周が平坦面な一対の円盤状内部ベースの外周面で繊維切断刃の両刃元側端部を当接して、前記繊維切断を固定した構造であることを特徴とする無機質繊維切断装置。
  2. 前記繊維切断刃が長方形の四つの角部分を三角形状で欠切させた六角形の形状をしており、該繊維切断刃の刃先側欠切部分である両刃先側端部を、前記円盤状側板部材の内壁面側スリット状の溝に挿着し、刃元側欠切部分である両刃元側端部を前記円盤状内部ベースの外周面で当接した請求項1記載の無機質繊維切断装置。
  3. 前記繊維切断刃の刃元側中央部に欠切した空間部分を有する請求項1又は請求項2記載の無機質繊維切断装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の無機質繊維切断装置を用いて、無機繊維束を、回転中の前記ローターに連続的に巻付けながら供給し、前記繊維切断刃によりカット長1mm〜6mmに切断する無機質短カット繊維の製造方法。
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