JP3981563B2 - 乗員判定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート本体に設けられる荷重センサからの出力荷重値に基づき乗員判定等を行う乗員判定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば車両用シートの着座者を保護するためにエアバックが備えられている場合において、その対象シートに着座者がいるか否かを判定するために、又は、着座者が例えば大人か子供かを判定するために、車両用シートには乗員判定装置が設けられている。この乗員判定装置としては、例えば、特開平9−207638号公報に示されるものが知られている。これは、シート本体の車両フロアに対する複数の取り付け箇所にそれぞれ設けられた複数の荷重センサ、及び荷重センサの出力荷重値に基づいて検出荷重値を算出するとともに算出した検出荷重値に基づいて車両シートに着座者がいるか否かを判定するコントローラを備えるものである。コントローラは、詳しくは、各荷重センサの各出力荷重値を加算器にて加算して検出荷重値を算出し、この検出荷重値と予め設定された荷重値(判定しきい値)とを判定処理回路にて比較し、検出荷重値としきい値との大小関係から車両に着座者がいるか否かを判定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、助手席の車両用シートには、CRS(子供用拘束装置)が装着されることがある。従って、例えば装着されたCRSに子供が着座している状態を大人の着座状態と誤判定することを回避するために、乗員判定時にCRS装着を含めて判定することが行われている。
【0004】
一般に、CRSはシートベルトを用いてシート本体に装着される。このCRSの装着作業においては、シートベルトによる締め付けにて大きな荷重が加えられ、その後の解放によって荷重減少が生じることが本出願人により確認されている。従って、シートベルトの装着後の検出荷重値を監視し、この検出荷重値の減少に基づきCRSの装着作業を検出して実質的にCRS判定(CRS装着の判定)をすることが本出願人により提案されている。こうしたCRS判定では、シートベルトが解除されない限りその判定結果は保持される。
【0005】
このため、こうしたCRS判定は高い信頼性が要求され、不自然(不安定)な状態でのCRS判定を回避することが好ましい。
本発明の目的は、子供用拘束装置の装着の誤判定を抑制することができる乗員判定装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、シート本体に設けられる荷重センサと、該荷重センサの出力荷重値に基づいて検出荷重値を算出するとともに該検出荷重値と所定判定しきい値との大小関係により前記シート本体に着座する乗員が大人か子供かを判断する乗員判定を行うコントローラとを備える乗員判定装置において、シートベルトの装着・非装着を検出する第1検出手段と、車両の走行中・停止中を検出する第2検出手段とを備え、前記シートベルトの装着が検出されているとき、前記検出荷重値が前記所定判定しきい値未満か、若しくは、前記車両の停止中が検出されると、前記コントローラは前記シート本体に子供用拘束装置の装着・非装着を検出し、子供用拘束装置の検出判定を行うことを要旨とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の乗員判定装置において、前記検出荷重値が前記所定判定しきい値を超え、且つ、前記車両の走行中が検出されると、前記コントローラは子供用拘束装置の検出判定を行うことなく、乗員判定を行うことを要旨とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の乗員判定装置において、前記シートベルトの装着が検出されているとき、前記検出荷重値が前記所定判定しきい値を超え、且つ、前記車両の走行中が検出された状態から、前記検出荷重値が所定の乗員無し荷重値を下回り、且つ、前記車両の停止中が検出されると、前記コントローラは前記シート本体に前記子供用拘束装置が非装着と判断することを要旨とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の乗員判定装置において、前記シートベルトの装着が検出されているとき、前記検出荷重値が前記所定判定しきい値を超え、且つ、前記車両の走行中が検出された状態から、前記検出荷重値が所定の乗員無し荷重値を下回り、且つ、前記車両の停止中が検出されると、前記コントローラは前記シート本体に前記子供用拘束装置が非装着と判断すると共に、前記コントローラは前記第1検出手段を異常判定することを要旨とする。
【0010】
(作用)
一般に、シートベルトの装着状態で上記検出荷重値が所定判定しきい値を超えた場合、(1)大人着座、(2)子供用拘束装置の装着状態での増加、(3)子供用拘束装置の装着作業中での押さえ付け等による増加の3形態が当該シートに対して考えられる。そして、この状態で車両の走行中が検出されると、少なくとも(3)の形態ではありえないことがわかる。これは、車両走行中でシートにある程度の荷重(判定しきい値)が加わる状態では、子供用拘束装置の装着作業中でありえないことによる。
【0011】
また、この状態でシートベルトの装着状態のまま、車両停止中に上記検出荷重値が乗員無しと判定しうる値(乗員無し荷重値)まで減少すると、(1)の形態で大人が降車したことがわかる。(2)の形態では、車両停止中であって子供が降車したとしても子供用拘束装置の装着(シートベルトの締め付け)荷重が継続されるために、上記検出荷重値の著しい減少がありえないことによる。そしてこのとき、シートベルトが装着状態とみなされていることから、何らかの理由でシートベルトの状態が正しく認識されていないこともわかる。例えば、乗員を拘束する本来の目的以外でシートベルトを装着したままの放置、シートベルトの装着・非装着を検出する手段(スイッチ)の故障などである。
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、シートベルトの装着が検出されているとき、前記検出荷重値が所定判定しきい値未満か、若しくは、前記車両の停止中が検出されると、前記シート本体に子供用拘束装置を装着作業中ではないと判断される。従って、例えばシートベルトの装着状態での検出荷重値の変動に基づき子供用拘束装置の装着・非装着を検出しこれによって子供用拘束装置の装着を判断するロジックを採用している場合には、当該ロジックの判断を割愛することで子供用拘束装置の装着の誤判定が抑制される。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、前記検出荷重値が前記所定判定しきい値を超え、且つ、前記車両の走行中が検出されると、前記コントローラは子供用拘束装置の検出判定を行うことなく、乗員判定を行うことで、子供用拘束装置の装着の誤判定が更に抑制される。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、子供用拘束装置の非装着を判断することで、子供用拘束装置の装着の誤判定が更に抑制される。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、シートベルトの装着・非装着を前提に子供用拘束装置の装着判定を行っている場合には、誤った判定の継続が回避される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を適用した車両用シートについて図1〜図6に従って説明する。
【0017】
図1は車両用シートが備えるシート本体1の斜視図を示す。このシート本体1は、車両の助手席側に配置されるもので、図1において左右一対の支持フレーム2は図示しない車両フロアーに対して前後方向(図1においてX矢印方向)に併設固定されている。
【0018】
各支持フレーム2の上面には、前後一対のブラケット3が固着され、その前後一対のブラケット3に対してロアレール4が支持フレーム2に沿って支持固定されている。左右一対のロアレール4は断面U字状に形成され、その上方が開口しその開口部が前後方向に延びるスライド溝5を形成している。
【0019】
各ロアレール4に形成されたスライド溝5には、左右一対のアッパレール6がスライド溝5に沿って前後方向に摺動可能にそれぞれ配設されている。図2に示すように、各アッパレール6には、左右一対の前側センサブラケット7及び後側センサブラケット8を介して所定の間隔をおいてシート本体1のシートクッション9及びシートバック10を支持するロアアーム16が連結されている。
【0020】
図3(a)に示すように、上記前側センサブラケット7は上下両端部を上側締結部7a及び下側締結部7bとし、その上側及び下側締結部7a,7b間を湾曲させて撓み部7cが形成されている。この前側センサブラケット7は、上記上側及び下側締結部7a,7bにおいてそれぞれ上記ロアアーム16及びアッパレール6の前側部に連結されている。そして、右側及び左側の各前側センサブラケット7の撓み部7cには、それぞれ荷重センサを構成するフロント右側荷重センサ21及びフロント左側荷重センサ22が貼着されている。これらフロント右側荷重センサ21及びフロント左側荷重センサ22は、例えば歪みゲージなどの歪み検出素子を備えており、前記シートクッション9にかかる荷重に相対して撓み部7cが撓む撓み量を電気的に検出するようになっている。
【0021】
図3(b)に示すように、上記後側センサブラケット8は上下両端部を上側締結部8a及び下側締結部8bとし、その上側及び下側締結部8a,8b間を湾曲させて撓み部8cが形成されている。この後側センサブラケット8は、上記上側及び下側締結部8a,8bにおいてそれぞれ上記ロアアーム16及びアッパレール6の後側部に連結されている。そして、右側及び左側の各後側センサブラケット8の撓み部8cには、それぞれ荷重センサを構成するリヤ右側荷重センサ23及びリヤ左側荷重センサ24が貼着されている。これらリヤ右側荷重センサ23及びリヤ左側荷重センサ24は、前記フロント右側荷重センサ21及びフロント左側荷重センサ22と同様、例えば歪みゲージなどの歪み検出素子を備えており、前記シートクッション9にかかる荷重に相対して撓み部8cが撓む撓み量を電気的に検出するようになっている。
【0022】
図1に示されるように、一側(図1の左側)のアッパレール6にはシートベルト11を連結するベルトアンカ12のアンカブラケット13が連結されている。図4は車両用シートが備える乗員判定装置20の電気的構成を示すブロック図である。この乗員判定装置20は、上記荷重センサ21〜24と、コントローラ25と、車速センサ31と、シートベルトアンカースイッチ32とを備えている。
【0023】
コントローラ25は、CPU(中央演算処理装置)26と、フィルタ27と、車速信号入力回路28と、アンカースイッチ用入力回路29と、通信回路30とを備えている。
【0024】
上記フィルタ27は、上記荷重センサ21〜24からの荷重信号を増幅器27aを介して受けこれを上記CPU26に入力する。CPU26では、これら増幅器27a及びフィルタ27を通過したフロント右側荷重センサ21及びフロント左側荷重センサ22からの荷重信号に基づき各荷重センサ21,22ごとの出力荷重値FR,FLがそれぞれ演算されるようになっている。また、これら増幅器27a及びフィルタ27を通過したリヤ右側荷重センサ23及びリヤ左側荷重センサ24からの荷重信号に基づき各荷重センサ23,24ごとの出力荷重値RR,RLがそれぞれ同様に演算されるようになっている。そして、これら出力荷重値FR〜RLを合計することで検出荷重値Sが演算されるようになっている。
【0025】
上記車速センサ31は、例えばトランスミッション(図示略)のアウトプットシャフト後部に取り付けられている。この車速センサ31は、トランスミッションが所定角度を回転するごとにパルス(メーターパルス)を出力する。このメーターパルスが上記車速信号入力回路28を介してCPU26に入力され、CPU26ではこのメーターパルスの間隔に基づき車速が検出される。そして、CPU26は、この車速に応じて車両の走行中若しくは停止中を判断する。
【0026】
上記シートベルトアンカースイッチ32は、前記シートベルト11をベルトアンカ12に装着することでオンされるスイッチである。このシートベルトアンカースイッチ32からの検出信号(オン又はオフ)がアンカースイッチ用入力回路29を介してCPU26に入力されることで、CPU26では同シートベルト11の装着状態が検出されるようになっている。
【0027】
上記CPU26は、予め記憶された制御プログラム及び初期データ等に従って各種演算処理を実行し、その演算結果すなわち乗員判定結果を上記通信回路30に出力する。そして、この演算結果が通信回路30を介して、例えばエアバッグコントローラ33に出力されることで、エアバッグ装置の作動が制御されている。
【0028】
次に、本実施形態における乗員判定等の処理態様について図5及び図6のフローチャートに基づき説明する。なお、この処理は所定時間ごとの定時割り込みで実施される。
【0029】
処理がこのルーチンに移行すると、まずステップ101においてCPU26は、入力処理を行う。具体的には、CPU26は、増幅器27a及びフィルタ27によりフィルタ処理等された各荷重センサ21〜24の荷重信号を読み込み、各荷重センサ21〜24ごとの出力荷重値FR〜RLを演算する。また、CPU26は、車速信号入力回路28を介して車速センサ31からのメータパルスを読み込み、車速を検出する。さらに、CPU26は、アンカースイッチ用入力回路29を介してシートベルトアンカースイッチ32からの検出信号(オン又はオフ)を読み込み、シートベルト11の装着状態を検出する。
【0030】
次いで、ステップ102においてCPU26は、上記各荷重センサ21〜24ごとの出力荷重値FR〜RLを合計して検出荷重値Sを算出しステップ103に移行する。
【0031】
ステップ103においてCPU26は、現在、シートベルト11が装着されているか否かを判断する。具体的には、前記シートベルトアンカースイッチ32からの検出信号がオンのときにはシートベルト11が装着されていると判断し、同オフのときにはシートベルト11が装着されていないと判断する。
【0032】
ここで、シートベルト11が装着されていると判断されると、CPU26はステップ104に移行してベルトアンカスイッチ異常フラグがセットされているかクリアされているかを判断する。このベルトアンカスイッチ異常フラグは、後述の態様でシートベルトアンカースイッチ32の異常(不正規な使用状態を含む)が検出されるときにセットされるフラグである。
【0033】
ステップ104においてベルトアンカスイッチ異常フラグがクリア(シートベルトアンカースイッチ32が正常)と判断されると、CPU26はステップ105に移行して大人荷重&走行中確認フラグがセットされているかクリアされているかを判断する。この大人荷重&走行中確認フラグは、上記検出荷重値Sが所定の大人荷重値(判定しきい値)以上であり、且つ、車両の走行中が検出されるときにセットされるフラグである。
【0034】
なお、上記大人荷重値は、当該シートに着座する乗員が大人なのか子供なのかを判断する好適な値に設定されている。また、車両の走行中は、上記検出された車速と所定速度とを比較することで判断される。ちなみに、このように検出荷重値Sが所定の大人荷重値以上であり、且つ、車両の走行中が検出される状態は、少なくとも当該シートにCRS(child restraint systemの略称で子供用拘束装置)を装着する作業中ではないことを示唆するものである。すなわち、車両走行中でのCRSの装着作業はありえない。本実施形態では、CRSの装着作業を後述の態様で検出することで実質的にCRS装着(当該シートにCRSが装着されていること)を検出するものである。
【0035】
ステップ105において大人荷重&走行中確認フラグがクリアと判断されると、CPU26はステップ106に移行する。そして、CPU26は上記検出荷重値Sが所定の大人荷重値以上か否かを判断する。このとき上記検出荷重値Sが所定の大人荷重値以上と判断されると、CPU26はステップ107に移行して車両走行中か否かを判断する。この判断は、検出された車速と上述の所定速度との比較にて行われる。ここで車両走行中と判断されると、CPU26はステップ108に移行して上記大人荷重&走行中確認フラグをセットする。
【0036】
一方、ステップ106において上記検出荷重値Sが所定の大人荷重値未満と判断され、若しくは、ステップ107において車両走行中でない(車両停止中)と判断されると、CPU26は図6のステップ200のサブルーチンに移行してCRS検出ロジックを実行する。このCRS検出ロジックは、シートベルト11が装着されている(シートベルトアンカースイッチ32がオンである)ことを前提にシートベルト11の装着直後(シートベルトアンカースイッチ32がオフからオンに切り替わった直後)を基点とする検出荷重値Sの減少に基づきCRS装着を検出するものである。これは、一般にシートベルト11によるCRSの装着作業においてその締め付けのために大きな荷重が加えられ、その後の解放によって荷重減少が生じることによる。このCRS検出ロジックでは、一旦CRS装着が検出されると、その後のシートベルト11の非装着(シートベルトアンカースイッチ32のオフ)が検出されない限り同検出結果を保持するようになっている。
【0037】
ステップ200のCRS検出ロジックを実行したCPU26は、ステップ109に移行し上記処理結果に基づいてCRS装着の判断を行う。そして、CRS装着と判断されると、CPU26はステップ110に移行してCRS判定をメモリに登録する。一方、ステップ109においてCRS非装着と判断されると、CPU26はステップ111に移行してCRSを除く乗員判定を行う。
【0038】
また、ステップ103においてシートベルト11が装着されていないと判断されると、CRS装着ではあり得ないことからCPU26はステップ112に移行して大人荷重&走行中確認フラグをクリアし、次いでステップ113に移行してベルトアンカスイッチ異常フラグをクリアする。そして、CPU26はステップ114に移行してCRS判定を解除し、図6のステップ111に移行してCRSを除く乗員判定を行う。
【0039】
あるいは、ステップ104においてベルトアンカスイッチ異常フラグがセットと判断されると、CRS装着を判定しようがないことからCPU26はステップ114に移行してCRS判定を解除し、図6のステップ111に移行してCRSを除く乗員判定を行う。
【0040】
あるいはまた、ステップ105において大人荷重&走行中確認フラグがセットと判断されると、少なくとも当該シートにCRSを装着する作業中ではないことからCPU26はステップ115に移行する。そして、CPU26は、上記検出荷重値Sが所定の乗員無し荷重値未満か否かを判断する。この乗員無し荷重値は、当該シートに乗員が存在し得ないと判断できる好適な値に設定されている。ただし、当該シートの乗員が腰を浮かせるなどしている場合を区別し得るものではない。
【0041】
ここで、上記検出荷重値Sが所定の乗員無し荷重値以上と判断されると、当該シートに乗員が存在し得えることからCPU26は図6のステップ111に移行しCRSを除く乗員判定を行う。また、ステップ115において上記検出荷重値Sが所定の乗員無し荷重値未満と判断されると、CPU26はステップ116に移行して車両停止中か否かを判断する。この車両停止中の判断は、上記車両走行中の判断に準じて同様に行われる。ここで、車両停止中でない(車両走行中)と判断されると、当該シートの乗員が腰を浮かせるなどしている可能性を考慮してCPU26は図6のステップ111に移行しCRSを除く乗員判定を行う。一方、ステップ116において車両停止中と判断されると、CPU26は当該シートに乗員が存在する必然性がないのに関わらずシートベルト11が装着状態にあると判定する。そして、シートベルトアンカースイッチ32の何らかの異常(何もない状態でシートベルト11を装着したままの放置、シートベルトアンカースイッチ32がオン作動したままの故障など)が発生しているとして、CPU26はステップ117に移行しベルトアンカスイッチ異常フラグをセットする。そして、CPU26はステップ114に移行してCRS判定を解除し、図6のステップ111に移行してCRSを除く乗員判定を行う。
【0042】
さらに、ステップ108において大人荷重&走行中確認フラグをセットしたCPU26は、図6のステップ111に移行してCRSを除く乗員判定を行う。
ステップ111においてCPU26は、上記検出荷重値Sが前記大人荷重値(ステップ106参照)以上か否かを判断する。このとき上記検出荷重値Sが大人荷重値以上と判断されると、CPU26はステップ118に移行して大人判定をメモリに登録する。また、ステップ111において上記検出荷重値Sが大人荷重値未満と判断されると、CPU26はステップ119に移行して子供判定をメモリに登録する。
【0043】
上記各ステップ110,118,119のいずれかでの判定をメモリに登録したCPU26は、その後の処理を一旦終了する。この判定結果が通信回路30を介して前記エアバッグコントローラ33に出力され、エアバッグ装置の作動が制御されるのは既述のとおりである。
【0044】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、シートベルト11の装着が検出されているとき、前記検出荷重値Sが所定の大人荷重値を超え、且つ、前記車両の走行中が検出されると、前記シート本体1にCRSを装着作業中ではないと判断される。そしてこのとき、CRSの装着を判断するロジック(ステップ200)が割愛されることでCRS装着の誤判定を抑制できる。
【0045】
(2)本実施形態では、CRSを装着作業中ではないと判断されると、不要なロジック(ステップ200)が割愛されることでCPU26の演算負荷も軽減できる。
【0046】
(3)本実施形態では、シート本体1にCRSを装着作業中ではないと判断されているとき、検出荷重値Sが所定の乗員無し荷重値を下回り、且つ、車両の停止中が検出されると、シート本体1にCRSが非装着と判断される。このようにCRSの非装着を判断することで、CRS装着の誤判定を更に抑制できる。
【0047】
(4)本実施形態では、シート本体1にCRSが非装着と判断されると、シートベルトアンカースイッチ32は異常判定される。従って、CRS装着の誤った判定の継続を回避できる。
【0048】
(5)本実施形態では、車両に既存のシートベルトアンカースイッチ32を流用してシートベルト11の装着・非装着を検出するため、部品点数の増大を回避できる。
【0049】
(6)本実施形態では、車両の走行中・停止中を車速に基づき検出した。そして、車両の走行中・停止中を既存のセンサ(車速センサ31)を流用して検出したことで部品点数の増大を回避できる。
【0050】
(7)本実施形態では、何もない状態でシートベルト11を装着したままの放置、シートベルトアンカースイッチ32がオン作動したままの故障などの状態において、その後の大人の着座などによって生じるCRS装着の誤判定の継続を回避できる。
【0051】
(8)本実施形態では、車両走行中の荷重変動をCRSを装着作業中、すなわちCRS装着と誤判定することを回避できる。
なお、本発明の実施の形態は上記実施形態に限定されるものではなく、次のように変更してもよい。
【0052】
・前記実施形態においては、シートベルト11の装着・非装着をシートベルトアンカースイッチ32のオン・オフにて検出したが、例えばベルトテンションスイッチを設けた場合においてそのオン・オフにて検出するようにしてもよい。このように変更をしても前記実施形態の(1)〜(4)、(6)〜(8)と同様の効果が得られる。
【0053】
・前記実施形態においては、車両の走行中・停止中を車速センサ31により検出した。これに対して、車両の車輪に車輪速センサを設けてこれによる車速に基づき車両の走行中・停止中を検出してもよい。あるいは、GPS(Global Positioning System )を応用した車両の移動量検出により車両の走行中・停止中を検出してもよい。このように変更をしても前記実施形態と同様の効果が得られる。
【0054】
・前記実施形態においては、シート本体1の前部に左右一対のフロント右側荷重センサ21及びフロント左側荷重センサ22を、同後部に左右一対のリヤ右側荷重センサ23及びリヤ左側荷重センサ24を設けた。このようなセンサの数(4つ)及びその配置は一例であってその他の数とその配置を採用してもよい。要は、シート本体1の所定位置に1つ又は複数の荷重センサを配置し、同荷重センサの検出荷重値と所定判定しきい値との大小関係により乗員判定されるのであればよい。
【0055】
・前記実施形態において採用された前側及び後側センサブラケット7,8の形状は一例であり、シート重量(着座荷重)に応じて撓みが発生するのであればその形状は任意である。
【0056】
・前記実施形態において採用された荷重センサ21〜24の取付位置(前側及び後側センサブラケット7,8)は一例であり、シート重量(着座荷重)が検出されるのであればその取付位置は任意である。
【0057】
次に、以上の実施形態から把握することができる請求項以外の技術的思想を、その効果とともに以下に記載する。
(イ)請求項1〜4のいずれかに記載の乗員判定装置において、前記荷重センサは複数配設されていることを特徴とする乗員判定装置。
【0058】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜4のいずれかに記載の発明によれば、子供用拘束装置の装着の誤判定を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用シートの一実施形態を示す斜視図。
【図2】同実施形態を示す側面図。
【図3】前側及び後側センサブラケットを示す正面図。
【図4】同実施形態の電気的構成を示すブロック図。
【図5】同実施形態の乗員判定態様を示すフローチャート。
【図6】同実施形態の乗員判定態様を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 シート本体
11 シートベルト
20 乗員判定装置
21 荷重センサを構成するフロント右側荷重センサ
22 荷重センサを構成するフロント左側荷重センサ
23 荷重センサを構成するリヤ右側荷重センサ
24 荷重センサを構成するリヤ左側荷重センサ
25 コントローラ
31 第2検出手段としての車速センサ
32 第1検出手段としてのシートベルトアンカースイッチ
Claims (4)
- シート本体に設けられる荷重センサと、該荷重センサの出力荷重値に基づいて検出荷重値を算出するとともに該検出荷重値と所定判定しきい値との大小関係により前記シート本体に着座する乗員が大人か子供かを判断する乗員判定を行うコントローラとを備える乗員判定装置において、
シートベルトの装着・非装着を検出する第1検出手段と、
車両の走行中・停止中を検出する第2検出手段とを備え、
前記シートベルトの装着が検出されているとき、前記検出荷重値が前記所定判定しきい値未満か、若しくは、前記車両の停止中が検出されると、前記コントローラは前記シート本体に子供用拘束装置の装着・非装着を検出し、子供用拘束装置の検出判定を行うことを特徴とする乗員判定装置。 - 請求項1に記載の乗員判定装置において、
前記検出荷重値が前記所定判定しきい値を超え、且つ、前記車両の走行中が検出されると、前記コントローラは子供用拘束装置の検出判定を行うことなく、乗員判定を行うことを特徴とする乗員判定装置。 - 請求項1又は2に記載の乗員判定装置において、
前記シートベルトの装着が検出されているとき、前記検出荷重値が前記所定判定しきい値を超え、且つ、前記車両の走行中が検出された状態から、前記検出荷重値が所定の乗員無し荷重値を下回り、且つ、前記車両の停止中が検出されると、前記コントローラは前記シート本体に前記子供用拘束装置が非装着と判断することを特徴とする乗員判定装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の乗員判定装置において、
前記シートベルトの装着が検出されているとき、前記検出荷重値が前記所定判定しきい値を超え、且つ、前記車両の走行中が検出された状態から、前記検出荷重値が所定の乗員無し荷重値を下回り、且つ、前記車両の停止中が検出されると、前記コントローラは前記シート本体に前記子供用拘束装置が非装着と判断すると共に、前記コントローラは前記第1検出手段を異常判定することを特徴とする乗員判定装置。
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