JP3981189B2 - 符号化画像データの復号装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ISO/IECの国際規格やMPEG−2などの規格に基いて高能率符号化された画像データを復号し、表示させるようにした復号装置に係り、特に、高精細画像の符号化画像データに好適な復号装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、データ量が膨大な画像データを伝送もしくは記録するに当り、冗長性などを除去してデータ圧縮符号化する高能率符号化が用いられるようになり、伝送もしくは記録コストの低減が図られている。このような高能率符号化としては、例えば、「テレビジョン学会誌」第49巻 第4号(1995年)pp.435−466などで概説されているように、ISO/SC29/WG11で標準化されたMPEG方式がよく知られており、また、特開平8−18953号公報や特開平8−23514号公報などで、このMPEG方式によるMPEGストリームの復号・表示装置の例が開示されている。
【0003】
MPEG方式に基づく符号化では、画像データの各フレームを、予測値として参照する参照フレームを持たずに符号化するIフレーム(Intra Picture)や過去のフレーム(即ち、表示順で当該フレームよりも前方に配列されるフレームのみ)を参照フレームとし、この参照フレームをもとに符号化するPフレーム(Predictive Picture)、過去のフレームと未来のフレーム(即ち、表示順で当該フレームよりも後方に配列されるフレームのみ)とを参照フレームとし、これら参照フレームをもとに符号化するBフレーム(Bidirectional Picture)とに区分される。Bフレームの実際の符号化に際しては、このBフレームの符号化時点で過去のフレームによる参照フレームと未来のフレームによる参照フレームとが存在していることが必要であり、このため、表示順に配列されているフレームの順序を巧みに入れ替えてから符号化がなされる。
【0004】
このため、かかる符号化された画像データの復号・表示装置では、フレームの符号化順に送られてくる符号化画像データが順次復号されるが、復号された各フレームをもとの表示順に従うように並び替える必要があり、このため、復号画像データは一旦メモリに蓄えられる。
【0005】
また、I,Pフレームの復号画像データは、その後のBフレームの復号の参照データとして用いる必要があり、このため、必ず2フレーム分の画像データを上記のメモリ内に蓄えている必要がある。上記の復号画像データのフレーム順の並び替えは、この2フレーム分のメモリを利用して行なわれる。
【0006】
さらに、画像データは1フレーム単位で符号化されているために、テレビジョン信号のように、1フレームがインタレースした2つのフィールドで構成される場合、たとえBフレームであっても、復号して直ちに表示できるわけでなく、復号されたフレームの画像データはフィールドデータに変換される必要がある。このためにも、1フレーム分程度のメモリが必要となる。
【0007】
図10はMPEG方式による画像サイズの制約と符号化画像データの復号に際しての必要なメモリ容量を示した図である。
【0008】
同図において、MPEG方式に基いてデータ圧縮符号化する画像信号は幾つかのカテゴリに分類されており、特に、メインレベル(ML)とハイレベル(HL)と称する2つのカテゴリは、応用面から特に重要視されている。
【0009】
メインレベル(ML)は、水平720画素×垂直480走査線×フレーム周波数30HzのNTSC方式の映像信号に相当するものであり、衛星ディジタル放送に採用されている。また、ハイレベル(HL)は、水平1920画素×垂直1080走査線×フレーム周波数30Hzのような高精細画像に対応したものであり、高画質な放送サービスを行なうことを目的とした米国の地上波ディジタル放送に採用が決定している。なお、この米国の地上波ディジタル放送については、例えば、「日経マイクロデバイス」1997年5月号 pp.47−53に紹介されている。
【0010】
図10に示した必要なメモリ容量は、上記の3フレーム分の容量に加え、復号に際し、符号化画像データを一時蓄えるためのデータバッファ分を加えて計算される。この符号化画像データバッファ(VBV)の容量は、メインレベル(ML)で1,835,008ビットであり、ハイレベル(HL)で9,781,248ビットである。この容量値は、製造者が異なる符号化装置と復号・表示装置との組み合わせでも適切な符号化・復号化が保証されるように、必ず守らなくてはならない必要最小限の容量として、MPEG規格で定められている。
【0011】
また、メモリとしては、16Mビット(=2Mバイト)の容量のメモリが汎用のメモリチップとして様々な分野で利用されており、復号・表示装置を構成するに際しても、コスト面での優位性から、この汎用メモリが使用される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高精細画像である上記のハイレベル(HL)に対応した復号・表示装置では、メモリが12Mバイトも必要であり、さらには、1フレーム当り1920×1080画素もの画像データをこのメモリに書き込んだり、読み出したりする必要があり、このため、このメモリの制御回路も大規模なものとなる。
【0013】
また、「日経マイクロデバイス」1997年5月号 pp.47−53に紹介されているように、符号化画像データの画像フォーマットは多岐にわたっている。従って、特定の表示装置でこれら全ての画像フォーマットに対応して復号された画像データを表示させるには、この表示装置として、これら全ての画像フォーマットが表示できるものを用いるか、復号・表示装置と表示装置との間にフォーマット変換装置を用いる必要がある。
【0014】
このように、ハイレベル(HL)に対応したディジタル放送の実用化にあたっては、装置の規模やコストなどの面で大きな問題があった。
【0015】
本発明の目的は、かかる問題を解消し、符号化画像データがハイレベル(HL)に対応したものであっても、規模の拡大を抑えて低コストで復号・表示を可能とした符号化画像データの復号装置を提供することにある。
【0016】
本発明の他の目的は、さらに、表示装置の画像フォーマットに応じて表示する画像サイズを任意にかつ容易に設定することができるようにした符号化画像データの復号装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記夫々の目的を達成するために、本発明は、符号化画像データの復号段階で復号する画像データの水平方向の画素数を、接続された表示装置での表示画像フォーマットに合致するように、低減し、復号画像データをメモリ手段に格納するとともに、該メモリ手段から読み出された該復号画像データに対し、表示装置での表示画像フォーマットに合致するように、走査線数や画素補間を行なうものであり、走査線変換手段や画素補間手段をメモリ手段の後段に設けているので、該メモリ手段の容量を低減しながら、表示装置の表示画像フォーマットに合致した画像サイズの表示画像データを得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明による符号化画像データの復号装置の第1の実施形態を示すブロック図であって、1は復号・表示演算制御部(以下、デコーダという)、2はメモリ、3は入力バッファメモリ、4は復号バッファメモリ、5はメモリコントローラ、6は可変長復号ユニット、7は逆量子化・逆離散コサイン変換(以下、IQ・IDCTという)ユニット、8は画素削減フィルタ、9は動き補償ユニット、10は画素シフトフィルタ、11は表示ユニット、12は水平画素補間フィルタ、13は走査線変換フィルタ、14はタイミング発生ユニット、15はタイミングバス、16はメモリバスである。
【0020】
同図において、符号化画像データは、デコーダ1の入力バッファメモリ3に供給される。このデコーダ1内には、メモリバス16とタイミングバス15の2つのバスが設けられており、入力バッファメモリ3は入力した符号化画像データを一時蓄え、タイミングバス15を介して与えられるタイミング発生ユニット14からの指示タイミングでこの符号化画像データを読み出し、メモリバス16を介してメモリコントローラ5に供給する。メモリコントローラ5は、さらに、この符号化画像データをメモリ2の符号化画像データバッファ領域に格納する。
【0021】
タイミング発生ユニット14は、上記の符号化画像データのメモリ2への書込タイミングの生成に加え、復号処理や表示処理に付随する全てのメモリ2へのアクセスタイミングや表示用同期信号などを生成する。メモリ2へのアクセスタイミングは、上記の符号化画像データの書込みのほか、メモリバス16を介した後述する符号化画像データの読出しや復号画像データの書込み,参照画像データや表示画像データの読出しを設定するのであるが、メモリ2へのこれらアクセスを復号処理及び表示処理に合わせ、かつ互いに競合することなく、行なわせる。例えば、表示同期信号に基づいて細かくタイムスロットを定義し、これらのタイムスロットを上記夫々のアクセスに割り当てることにより、復号処理及び表示処理が必要なデータを適切なタイミングで得ることができる。
【0022】
メモリ2に格納された符号化画像データは、メモリコントローラ5によって再び読み出され、メモリバス16を介し、復号バッファメモリ4に供給されて蓄えられる。復号バッファメモリ4は、一時的に他のメモリアクセスのためにメモリ2から符号化画像データを読み出すことができない状態でも、次段の可変長復号ユニット6の要求信号req に応じて、常に、符号化画像データを供給可能とするためのものである。
【0023】
可変長復号ユニット6は、復号バッファメモリ4から符号化画像データの供給を受け、可変長符号化されたこの符号化画像データを可変長復号し、その復号されて離散コサイン変換係数からなる画像データをIQ・IDCTユニット7に供給するとともに、この符号化画像データから量子化情報や画像サイズ情報,動きベクトル情報を抽出し、夫々IQ・IDCTユニット7や動き補償ユニット9,表示ユニット11に供給する。
【0024】
図2の右側部分に米国での高精細地上波ディジタル放送で定められている画像フォーマット、即ち、画像サイズ(水平画素数,垂直走査線数,走査方式,アスペクト比)の例を示している。ここでは、画像データのサイズは、1フレーム当り、例えば、水平1920画素(有効分)×垂直1080走査線(有効分)(1920(H)×1080(V)という。以下同様)を最大としており、この実施形態では、そのいずれの画像サイズの符号化画像データも復号可能とするものである。上記画像サイズ情報は入力される符号化画像データのかかる画像サイズを表わなものであって、後述するように、画素削減フィルタ8や走査線変換フィルタ13,水平画素補間フィルタ12による画像サイズの変換に際しての指標として用いられる。
【0025】
IQ・IDCTユニット7では、供給された離散コサイン変換係数の画像データが量子化情報に基づいて逆量子化演算され、さらに、逆離散コサイン変換されて、動き補償前の画像データが得られる。
【0026】
一方、メモリ2は、図10で示した1920(H)×1080(V)のハイレベル(HL)に対応した12Mバイトもの容量を備えるものではなく、例えば、1280(H)×1080(V)に対応した8Mバイトに削減させた容量を備えさせているに過ぎない。
【0027】
画像削減フィルタ8は、メモリ2が備えている容量よりも大きな画像サイズの画像データを復号する場合、上記のIQ・IDCTユニット7で得られた動き補償前の画像データの水平方向の画像サイズ(水平画素数)を削減するフィルタとして動作する。これにより、画像サイズが低減されてメモリ2の容量の削減を可能とするとともに、メモリ2で読み書きする画素データの総数を低減し、メモリコントローラ5の回路規模を小さくさせる。
【0028】
動き補償ユニット9は、画素削減フィルタ8で画像サイズ(即ち、水平画素数)が削減された画像データを受け取り、これに動きベクトル情報に基いて動き補償を行なって復号された画像データを得るものであり、これをメモリ2に設けられた3つのフレームメモリに順次書き込む。これら3つのフレームメモリのうちの2つは、参照フレームメモリとして、符号化されたIフレームやPフレームの復号画像データを専用に格納する。これら2つのフレームメモリは、IフレームやPフレームにかかわらず、時間的な順序で交互にかかるフレームの読み書きを行なう。残りの1つのフレームメモリはBフレーム専用である(なお、このフレームメモリを、以下、Bフレームメモリという)。
【0029】
動き補償を行なうに際し、動き補償ユニット9は、上記の水平画素数が削減された画像データに加算する参照画像データを、メモリコントローラ5を介して、メモリ2から読み出す。Pフレームに対する参照画像データは、1つ前のIもしくはPフレームの復号画像データであり、上記の2つの参照フレームメモリのうちのIもしくはPフレームの復号画像データの書込みを行なわない方の参照フレームメモリから読み出す。また、Bフレームに対しては、2つの参照フレームメモリからIもしくはPフレームの参照画像データを読み出す。
【0030】
また、これら参照画像データの読出しに際し、参照フレームメモリ内のどの位置の画像データを読み出すかを決定するのが動きベクトル情報である。符号化画像データから抽出される動きベクトルは、符号化されている画像サイズに対応して、その整数画素の精度及び1/2画素の精度で与えられているが、メモリ2には、既に水平画素数が削減された状態で参照画像データが格納されており、動き補償ユニット9は、水平画素数の削減レシオを換算した動きベクトル値をメモリコントローラ5に供給することにより、位置関係の概ね正しい参照画像データの読出しを可能としている。
【0031】
画素シフトフィルタ10は、画像削減フィルタ8からの動き補償前の画像データとメモリ2から読み出す参照画像データとが動きベクトルで与えられる正確な位置関係となるように、メモリ2から読み出した参照画像データを水平方向に位置シフトさせるフィルタであり、動き補償ユニット9は、この位置シフトされた参照画像データを画像削減フィルタ8からの画像データに加算して復号画像データを得るものである。この復号画像データは一旦メモリ2に格納され、タイミング発生ユニット14で設定されるタイミングで表示画像データとして読み出される。
【0032】
ところで、この実施形態では、先に説明したように、図2に示すような種々の画像サイズの符号化画像データを復号可能であるが、デコーダ1に接続される表示装置は、種々のタイプのうちの1つのものである。このため、メモリ2から読み出されるこの表示画像データは、その画像サイズが接続された表示装置の表示画像フォーマットに一致しないタイプのものであるとき、その画像サイズの変換が必要となる。この実施形態では、この画像サイズの変換を、画素削減フィルタ8に加え、走査線変換フィルタ13と水平画素補間フィルタ12とで行なうものである。
【0033】
図2は、また、デコーダ1に接続した表示装置を1280(H)×720(V)のプログレッシブスキャンタイプでアスペクト比16:9の表示装置として、図示される様々な画像フォーマットをこの表示装置に対応させたときの図1における画素削減フィルタ8の画素数削減比,走査線変換フィルタ13の走査線変換比及び水平画素補間フィルタ12の画素補間比の具体的な数値例を示している。
【0034】
同図において、例えば、符号化画像データが1920(H)×1080(V)のインタレーススキャンタイプの画像データを符号化したものである場合、画素削減フィルタ8により、水平方向の画像サイズ(画素数)をこのタイプの表示装置に一致させることができるが、画素削減フィルタ8は、垂直方向の走査線数の削減は行なっていないため、垂直方向の画素サイズ(走査線数)をこの表示装置に一致させることができない。画素削減フィルタ8が垂直方向の走査線数の削減を行なわないのは、符号化画像データがインタレーススキャンに対応してものである場合、フィールドタイプの動きベクトルとフレームタイプの動きベクトルが混在するためである。
【0035】
そこで、メモリ2,表示ユニット11間に走査線変換フィルタ13を設けており、これにより、垂直方向1080走査線のインタレーススキャンタイプの画像データを720走査線のプログレッシブスキャンタイプに変換するために、1フィールド当り540走査線を4/3倍して720走査線に変換する。
【0036】
また、上記表示装置の垂直方向の走査線数720よりも少ない走査線数の、例えば、720(H)×480(V)のインタレーススキャンタイプの画像データの場合には、その各フィールドからプログレッシブスキャンタイプの1280(H)×720(V)の1画面を形成するものであるから、走査線変換フィルタ13でインタレーススキャンの1フィールド当り240走査線が、図2に示すように、3逓倍されて720走査線になる。
【0037】
また、メモリ2と表示ユニット11との間に水平画素補間フィルタ12が設けられており、表示画像データの水平方向の画素数を表示装置のそれに合わせるようにしている。例えば、720(H)×480(V)のインタレーススキャンタイプの画像データのように、デコーダ1に接続される1280(H)×720(V)のプログレッシブスキャンタイプの表示装置よりも水平画素数が少ない画像データに対しては、この水平画素補間フィルタ12が、水平方向の画素補間(水平720画素から水平1280画素への変換)を行ない、この表示装置のタイプとデコーダ1から出力される画像データのタイプとを一致させる。例えば、この720(H)×480(V)のインタレーススキャンタイプの画像データの場合、この画素補間処理により、水平方向の画素数が16/9倍される。
【0038】
なお、図2での1280(H)×720(V),プログレッシブスキャンタイプ,アスペクト比である画像データを復号し、また、デコーダ1に接続される表示装置がこれと同じタイプの1280(H)×720(V)のプログレッシブスキャンタイプである場合には、画素削減フィルタ8や走査線変換フィルタ13,水平画素補間フィルタ12は、その機能を停止し、入力をそのまま出力する。
【0039】
また、図2において、「−」で示した欄は夫々、対応する画素数削減,走査線変換,水平画素補間の処理を行なわないことを示している。また、アスペクト比4:3の画像データを表示させる上記の表示装置で表示させる場合には、16:9のアスペクト比の画面の中心に表示させる、いわゆるサイドパネル表示を行なわせている。
【0040】
表示ユニット11は、上記のようにして、水平画素数や走査線数がデコーダ1に接続される図示しない表示装置のタイプに合わせられた表示画像データが供給され、これをタイミング発生ユニット14から供給される表示用同期信号に合わせて整列し、デコーダ1の出力画像データとしてこの表示装置に出力する。
【0041】
次に、デコーダ1に接続される表示装置を、上記のように、1280(H)×720(V)のプログレッシブタイプでアスペクト比16:9とし、また、デコーダ1で復号される画像データが図2に示す1920(H)×1080(V)のインタレースタイプでアスペクト比16:9の画像データであるとして、図1における各部の具体例とその動作を説明する。但し、画素シフトフィルタ10や走査線変換フィルタ13,水平画素補間フィルタ12のフィルタ係数値を適宜切り替え設定することにより、他のタイプの表示装置や他のタイブの画像データにも対応可能であることはいうまでもない。
【0042】
図3は図1における画素削減フィルタ8の具体例についての説明図であって、同図(a)はその動作原理を示す図、同図(b)はその回路構成を示すブロック図、同図(c)はその動作を示すタイミング図である。
【0043】
ここでは、水平方向の画素数を1920画素から1280画素に変換する場合を例にとって説明しているが、後述する画素シフトフィルタ10や走査線変換フィルタ13,水平画素補間フィルタ12も、同様に、フィルタ係数値を適切に選ぶことにより、例示したもの以外にも対応可能である。
【0044】
図3(a)において、上段のa0,a1,a2,……は水平方向1920画素の場合の画素系列(1920画素系列という。以下同様)の順次の画素を、中段の数値はフィルタ係数値を、下段のb0,b1,b2,……は1280画素系列の順次の画素を夫々示しており、画素削減比を2/3とする。従って、基本的には、1920画素系列の1.5画素毎に1個ずつ1280画素系列の画素を生成することになる。このために、画素削減フィルタ8は、図中矢印で示される方向に1920画素系列の各画素にフィルタ係数値を重みとして乗算し、1280画素系列の画素に集まる矢印全部の重み付けされた画素を加算する。
【0045】
具体的には、1920画素系列を3画素ずつにグループ化し、これらグループ毎に夫々の画素に重み付けして加算することにより、1280画素系列の1つおきの画素とし、また、1920画素系列の隣り合う2つのグループ間で先行するグループの最後の画素とこれに続くグループの先頭の画素とを夫々重み付けして加算し、1280画素系列の他の1つおきの画素とするものである。
【0046】
いま、1920画素系列の1つおきのi番目(但し、i=1,2,3,……)のグループについて、このグループでの画素を先頭からa3i-4,a3i-3,a3i-2とすると、このグループ内において、
(1/8)×a3i-4+(3/4)×a3i-3+(1/8)×a3i-2
の演算を行ない、これを1280画素系列の1つおきに配列される(2i−1)番目の画素b2i-2とする。1920画素系列の次の(i+1)番目のグループの画素は先頭からa3i-1,a3i,a3i+1であるから、i番目のグループの最後の画素a3i-2と次の(i+1)番目のグループの先頭の画素a3i-1とについて、
(1/2)×a3i-2+(1/2)×a3i-1
の演算を行ない、これを1280画素系列の他の1つおきに配列される2i番目の画素b2i-1とする。例えば、1280画素系列の1番目の画素b0は、i=1として、
(1/8)×a-1+(3/4)×a0+(1/8)×a1 ……(1)
の演算で求められ、また、次の2番目の画素b1は、同じくi=1として、
(1/2)×a1+(1/2)×a2 ……(2)
の演算で求められる。このようにして、1920画素系列の3画素毎に1280画素系列の2画素が生成され、従って、水平方向の画素数が2/3となる。
【0047】
次に、図3(b)により、かかる画素数削減を行なう画素削減フィルタ8の一具体例を説明し、その動作を図3(c)により説明する。但し、図3(b)において、8a,8bは遅延回路、8c〜8eは乗算器、8dは加算器、8gはフリップフロップ回路、8hは係数メモリ部である。なお、図3(c)において、図3(b)に対応するデータには同一符号を付けている。
【0048】
以下では、動き補償前の画像データが画素a-1,a0,a1からなる最初のグループから入力されるものとして、この具体例の動作を説明する。
【0049】
図3(b),(c)において、IQ・IDCTユニット7(図1)から1920画素系列の動き補償前の画像データ(これは、図3(a)での1920画素系列の画像データに対応するものであって、以下、入力画像データという)Aが復号クロックφに位相同期して入力され、遅延回路8aでこの復号クロックφの周期(=入力画像データaの画素周期)分遅延され、さらに、遅延回路8bで復号クロックφの1周期分遅延される。そして、入力画像データAは乗算器8cに、遅延回路8aからの遅延画像データAD は乗算器8dに、遅延回路8bからの遅延画像データA2Dは乗算器8eに夫々供給される。
【0050】
一方、係数メモリ部8hには、上記のフィルタ係数値1/8,3/4,1/2及び0が格納されており、復号クロックφに位相同期して入力される位置情報P1に応じたフィルタ係数値がこの復号クロックφに同期して読み出され、乗算器8c,8d,8eに供給される。この位置情報P1は、図3(a)で説明したように入力画像データAを3画素毎にグループ化した場合、各グループについて、先頭の画素a-1,a2,a5,……を表わす位置情報Pos1と最後の画素a1,a4,a7,……を表わす位置情報Pos0とからなり、かかる先頭の画素が入力されるときには位置情報Pos1が、最後の画素が入力されるときには位置情報Pos0が夫々入力される。
【0051】
そこで、いま、入力画像データAの最初のグループの最後の画素a1が入力されたとすると、遅延画素データA2Dでのそのグループの先頭の画素a-1が乗算器8eに、遅延画素データAD での2番目の画素a0 が乗算器8dに、最後の画素a1が乗算器8cに夫々同時に供給される。このときには、位置情報Pos1が係数メモリ部8hに供給されるが、係数メモリ部8hでは、この位置情報Pos1によって1/8と3/4のフィルタ係数値が読み出され、1/8のフィルタ係数値が乗算器8c,8eに、また、フィルタ係数値3/4が乗算器8dに夫々供給される。これにより、乗算器8cからは(1/8)×a1が、乗算器8dからは (3/4)×a0が、乗算器8eからは(1/8)×a-1が夫々得られる。これら乗算値は加算器8fで加算され、上記式(1)で示す1280画素系列の最初の画素b0が得られる。
【0052】
次に、入力画像データAの次のグループの最初の画素a2が入力されると、乗算器8cにこの画素a2が、乗算器8dに1つ前のグループの最後の画素a1が、乗算器8eにさらにその1つ前の画素a0が夫々供給される。このときには、係数メモリ部8hに上記の位置情報Pos0が供給され、これによって1/2と0のフィルタ係数値が読み出され、1/2のフィルタ係数値が乗算器8c,8dに、0のフィルタ係数値が乗算器8eに夫々供給される。これにより、乗算器8cからは(1/2)×a2が、乗算器8dからは(1/2)×a1が、乗算器8eからは0×a-1が夫々得られる。これら乗算値は加算器8fで加算され、上記式(2)で示す1280画素系列の2番目の画素b1 が得られる。
【0053】
次いで、入力画像データAの次の画素a3が入力されると、乗算器8cにこの画素a3 が、乗算器8dに1つ前の画素a2 が、乗算器8eにさらに1つ前の画素a1が夫々供給される。このときには、係数メモリ部8hに位置情報P1が供給されず、これにより、0のフィルタ係数値が読み出されて乗算器8c,8d,8eに夫々供給される。このため、乗算器8c,8d,8eの乗算値は全て0となり、加算器8fからは画素が得られない。
【0054】
以上の3つの動作が1920画素系列の画素が入力する毎に順に繰り返され、これにより、順次生成された画素からなる1280画素系列の画像データb'がフィルタ出力として得られることになる。なお、この1280画素系列では、上記のように、2画素毎に1画素分の空白が生ずる。この画像データb’は、復号クロックφに対して位相がずれており、このため、フリップフロップ回路8gによって復号クロックφに位相同期させる。そして、このフリップフロップ回路8gからの画像データbが、図1において、画像削減フィルタ8の出力として動き補償ユニット9に供給される。
【0055】
なお、上記の復号クロックφは1920画素系列の画像データaに対応したクロックであり、また、クロックの共有化による回路構成の簡素化を図るため、上記のように、画素数が削減された1280画素系列の画像データbもこの復号クロックφにタイミングを合わさせている。従って、乗算器8c〜8eなどによるフィルタ計算はこの復号クロックφの3クロックに2回行なえばよく、これに合わせて、位置情報P1やフィルタ出力b',画素削減データbも2クロック期間は確定したデータとなるが、残り1クロック期間は「don't care」(図中×印)でよい。
【0056】
図4は図1における画素シフトフィルタ10の一具体例の説明図であって、同図(a)はその動作原理を示す図、同図(b)はその具体例を示すブロック図、同図(c)はその動作を示すタイミング図である。
【0057】
この画素シフトフィルタ10には、動き補償ユニット9で画素削減フィルタ8からの画素数削減された画像データBの動き補償しようとする単位領域としてのマクロブロックに動きベクトルによって対応付けられる参照画像データのマクロブロックがメモリ2の参照フレームメモリから読み出されて供給され、この参照画像データのマクロブロックが画像データBの上記マクロブロックと精度良く合致するように、動きベクトルを目安にして、この参照画像データのマクロブロックを水平方向にシフトするものである。
【0058】
なお、ここでは、図3で説明した画素削減フィルタ8と同様、1920画素系列を1280画素系列に画像データの画素数削減した場合を例にして説明している。この場合、メモリ2から読み出される参照画像データも1280画素系列の画像データである。しかし、それ以外についても、フィルタ係数値を適切に選ぶことにより対応可能である。
【0059】
ここで、上記の動きベクトルは、1920画素系列の画像データに対して1/2画素の精度を有しているが、画像データを1920画素系列から1280画素系列に画素数削減したことにより、1280画素系列の画像データに対しては、この画素数削減率(=2/3)に応じて換算されたものである。そこで、1920画素系列の画像データに対して1/2画素の精度を有しているということは、1280画素系列の画像データに対しては1/3画素の精度を有していることになる。
【0060】
この場合、動き補償ユニット9で動き補償しようとするマクロブロックとメモリ2からこれに対応して読み出された参照画像データのマクロブロックとの間には、画素位置のずれ状態として3通りあり、図4(a)には、これらに対する画素シフト処理を夫々位置:1,位置:2,位置:3として示している。なお、ここで、黒丸は、1920画素系列の画像データの2つの画素a0',a1'とかかる画素間の中間位置にある仮想画素とを示しており、白丸は、この1920画素系列の画像データを図3で説明した画素数削減処理によって得られる1280画素系列の画像データのマクロブロックに対応するメモリ2から読み出された参照画像データのマクロブロックの2つの画素b0',b1'を示している。
【0061】
図4(a)において、位置:1は、メモリ2から読み出された参照画像データのマクロブロックと画素削減フィルタ8から動き補償ユニット9に供給される画素数削減された画像データBの動き補償すべきマクロブロックとで、それらの画素の位置が一致する場合を示すものであり、この場合には、参照画像データの画素b0',b1',……に夫々1のフィルタ係数値が乗算され、シフトされた画素c0,c1,……として動き補償ユニット9に供給される。
【0062】
位置:2は、動きベクトルが、1920画素系列の画像データでみたとき、メモリ2から読み出される参照画像データのマクロブロックが動き補償されるマクロブロックに対して1/2画素分ずれていることを示す場合である。この場合には、動き補償ユニット9での画素数削減された画像データの動き補償すべきマクロブロックに対し、メモリ2から読み出された参照画像データのマクロブロックが、1280画素系列の画像データにおいて、1/3画素分ずれていることになる。従って、参照画像データのマクロブロックの各画素b0',b1',……毎にそれから1/3画素分遅れた画素を生成するのであるが、図示する画素b0',b1'の間の画素c0を生成する場合を例にすると、先行する画素b0'に2/3のフィルタ係数値を、また、次の画素b1’にフィルタ係数値1/3を夫々乗算し、夫々の乗算値を加算して1/3画素分シフトした画素c0を得る。従って、この画素c0は、
0=(2/3)×b0'+(1/3)×b1'
である。
【0063】
位置:3は、動きベクトルが、1920画素系列の画像データでみたとき、メモリ2から読み出される参照画像データのマクロブロックが動き補償されるマクロブロックに対して1画素分ずれていることを示す場合である。この場合には、動き補償ユニット9での画素数削減された画像データの動き補償すべきマクロブロックに対し、メモリ2から読み出された参照画像データのマクロブロックが、1280画素系列の画像データにおいて、2/3画素分ずれていることになる。従って、参照画像データのマクロブロックの各画素b0',b1',……毎にそれから2/3画素分遅れた画素を生成するのであるが、図示する画素b0',b1'の間の画素c0を生成する場合を例にすると、先行する画素b0'に1/3のフィルタ係数値を、また、画素b1'にフィルタ係数値2/3を夫々乗算し、夫々の乗算値を加算して2/3画素分シフトした画素c0を得る。従って、この画素c0は、
0=(1/3)×b0'+(2/3)×b1'
である。
【0064】
このようにして、画素シフトフィルタ10では、動き補償ユニット9での動き補償前の1280画素系列の画像データの動き補償すべきマクロブロックに、これに対してメモリ2から読み出される1280画素系列の参照画像データのマクロブロックを、画素毎のタイミングで、一致させることができる。
【0065】
なお、図3に示した画像削減フィルタ8では、復号クロックφ毎にフィルタ係数値が異なるものであったが、この画素シフトフィルタ10では、同じマクロブロックでは動きベクトルが同じであるから、同じマクロブロック内では、使用するフィルタ係数値は同じである。勿論、位置:1,2,3に応じてフィルタ係数値が異なることはいうまでもない。
【0066】
次に、図4(b)により、かかる画素シフト処理を行なう画素シフトフィルタ8の一具体例を説明し、かつその動作を図4(c)により説明する。但し、図4(b)において、10aは遅延回路、10b,10cは乗算器、10dは加算器、10eはフリップフロップ回路、10fは係数メモリ部である。なお、図4(c)において、図4(b)に対応するデータには同一符号を付けている。
【0067】
以下では、参照画像データB”が画素b0’,b1’,b2’,……の順に入力されるものとするが、図3(b),(c)で説明したように、画素数削減された1280画素系列の画像データは、2画素おきに1画素分の空白期間がある。ここでは、この空白期間にその直後の同じ画素が繰り返されるようにしている。従って、ここでは、b0’,b1’,b2’,b2’,b3’,b4’,b4’,……の順にメモリ2から読み出された参照画像データB”のマクロブロックの画素が画素シフトフィルタ10に入力されるものとする。
【0068】
図4(b),(c)において、参照画像データB”のマクロブロックの画素が復号クロックφに同期して順次入力され、乗算器10bに供給されるとともに、遅延回路10aで復号クロックφの1周期分遅延されて乗算器10cに供給される。また、この参照画像データB"の画素の入力毎に、換算された動きベクトルに応じた位置情報P2が係数メモリ部10fに供給される。
【0069】
ここで、係数メモリ部10fには、図4(a)に示したようなフィルタ係数値1,1/3,2/3及び0が格納されており、図4(a)に示した位置:1,2,3に応じて位置情報P2の値Posが異なることにより、この値Posに応じたフィルタ係数値が読み出される。
【0070】
いま、図4(a)での位置:1の場合には、このときの位置情報P2の値Posにより、係数メモリ部10fから0と1のフィルタ係数値が読み出され、この0のフィルタ係数値は乗算器10cに、このマクロブロックの期間、常時供給される。従って、この乗算器10cからは画素が出力されない。また、乗算器10bには、この1のフィルタ係数値が供給されるのであるが、上記の同じ画素が再度供給されるときには、0のフィルタ係数値が供給される。このため、入力される画像データB”の画素列が遅延乗算器10bを介して出力されるが、この画像データB”での繰り返される画素b2’,b4’,……の1つずつが取り除かれる。この乗算器10bの出力画像データは加算器10dを介し、フィルタ出力C’としてフリップフロップ回路10eに供給され、復号クロックφに位相同期した画素シフトデータCが得られる。
【0071】
図4(a)での位置:2の場合には、位置情報P2 の値Pos により、係数メモリ部10fから2/3,1/3及び0のフィルタ係数が読み出される。そして、2/3のフィルタ係数値が乗算器10cに、1/3のフィルタ係数値が乗算器10bに夫々供給されるが、同じ画素が再度入力されるときには、乗算器10b,10cに0のフィルタ係数値が供給され、それらの出力を0とする。これにより、乗算器10cに画素b0’が、乗算器10bに画素b1’が夫々供給されると、夫々から(2/3)×b0’,(1/3)×b1’の乗算値が出力され、これらが加算器10dで加算される。また、次の復号クロックφの周期で乗算器10cに画素b1’が、乗算器10bに画素b2’が夫々供給されると、夫々から(2/3)×b1’,(1/3)×b2’の乗算値が出力され、これらが加算器10dで加算される。そして、さらに次の復号クロックφの周期では、乗算器10bに同じ画素b2’が繰り返し供給され、また、乗算器10cにもこれと同じ画素b2’が供給される。このときには、これら乗算器10b,10cに0のフィルタ係数値が供給されることになり、従って、乗算器10b,10cからは出力が得られず、空白期間となる。
【0072】
以下同様にして、2画素期間上記の乗算,加算の演算が行なわれて次の1画素期間が空白期間となる動作が繰り返され、加算器10dからは、このように2画素期間おきに1画素分の空白期間となるフィルタ出力C’が得られる。このフィルタ出力C’がフリップフロップ回路10eで復号クロックφと位相同期化され、画素シフトデータCとして動き補償ユニット9に供給される。
【0073】
図4(a)での位置:3の場合では、図4(a)での位置:2の場合とは逆に、乗算器10bに2/3のフィルタ係数値が供給され、乗算器10cに1/3のフィルタ係数値が供給されるが、この点を除いて、この位置:2の場合と同様である。
【0074】
このようにして、この画素シフトフィルタ10では、動き補償ユニット9での動き補償前の1280画素系列の画像データの動き補償すべきマクロブロックに画素毎のタイミングで一致した1280画素系列の参照画像データのマクロブロックが得られる。
【0075】
図5は図1における走査線変換フィルタ13の一具体例の説明図であって、同図(a)はその原理図、同図(b)はその回路構成を示すブロック図である。
【0076】
この具体例は、1080走査線でインタレーススキャンタイプに対応したものを、720走査線でノンインタレーススキャンであるのプログレッシブスキャンタイプに対応したものに変換するものとし、インタレーススキャンの各フィールドを夫々プログレッシブスキャンでの1画面とするものであるから、走査線数を720/(1080÷2)=4/3倍にすることになる。従って、インタレーススキャンの各フィールド毎に、3走査線からプログレッシブスキャンでの4走査線を形成することになる。
【0077】
図5(a)には、インタレーススキャンでの第1,第2フィールド毎に走査線変換を示しており、夫々において、H1,H2,H3,……は夫々インタレーススキャンの第1のフィールドでの走査線を、H1’,H2’,H3’,……は夫々インタレーススキャンの第1のフィールドでの走査線を、h1,h2,h3,……はインタレーススキャンでの第1フィールドの走査線から生成されるプログレッシブスキャンの走査線を、h1’,h2’,h3’,……はインタレーススキャンでの第2フィールドの走査線から生成されるプログレッシブスキャンの走査線を夫々示している。
【0078】
また、インタレーススキャンでの1フィールドの540走査線がプログレッシブスキャンでの1画面の720走査線に変換されるものであるから、プログレッシブスキャンの画面での走査線間隔はインタレーススキャンの1フィールド画面での走査線間隔の2/3倍となる。また、インタレーススキャンでは、第2フィールドの走査線は、第1フィールドの走査線の間に位置している。従って、図5(a)においては、破線で示すように、インタレーススキャンでの走査線の間を4等分して示している。
【0079】
まず、図5(a)での第1フィールドについて、図5(b)に示す具体例の動作を説明する。但し、図5(b)において、13a,13bは乗算器、13cは加算器、13dはフリップフロップ回路、13eは係数メモリ部である。
【0080】
乗算器13aにインタレーススキャンタイプの画像データD1が、乗算器13bにこれを1走査線期間遅延した同じ画像データD2が夫々供給される。また、係数メモリ部13eには、3/4,1/2,1/4の4種類のフィルタ係数値が格納されており、画像データD1の1走査線期間のデータが入力される毎に供給される位置情報P3の値Pos0,Pos1,Pos2,Pos3に応じたフィルタ係数値が読み出され、乗算器13a,13bに供給される。
【0081】
ここで、インタレーススキャンの第1のフィールドの場合、位置情報P3が値Pos0であるときには、係数メモリ部13eから1/2のフィルタ係数値が読み出され、乗算器13a,13bに供給される。位置情報P3が値Pos1のときには、係数メモリ部13eから1/4,3/4のフィルタ係数値が読み出され、1/4のフィルタ係数値が乗算器13bに、3/4のフィルタ係数値が乗算器13aに夫々供給される。位置情報P3が値Pos2のときには、係数メモリ部13eから1/2のフィルタ係数値が読み出され、乗算器13a,13bに供給される。位置情報P3が値Pos3のときには、係数メモリ部13eから3/4,1/4のフィルタ係数値が読み出され、3/4 のフィルタ係数値が乗算器13aに、1/4のフィルタ係数値が乗算器13bに夫々供給される。
【0082】
また、図3及び図4で説明したように、1920画素系列から1280画素系列に画像データが画素数削減処理されたときには、3画素期間中(復号クロックφの3周期中)2つの画素期間に夫々画素が存在し、残りの1画素期間は空白期間となっていた。この場合、1走査線の時間長は1920画素系列での1走査線の時間長と等しく、そこでの画素数が2/3倍となっている。このようにして動き補償ユニット9から得られる1280(H)×1080(V)の復号画像データはメモリ2に書き込まれ、また、表示のために読み出されるが、このとき、上記の3画素期間中1画素期間の余白期間は書き込まれないようにする。そして、これを読み出すときには、各走査線毎に画素が、上記の空白期間を生じさせることなく、連続して読み出すようにする。このため、メモリ2から読み出される表示用の画像データでは、1走査線の時間幅が1920画素系列の場合の2/3倍となる。従って、このように読み出される1280画素系列の画像データの4走査線期間の時間幅が1920画素系列の画像データの3走査線期間の時間幅に等しくなり、走査線変換回路13で走査線数を1フィールド540本から1画面720本と4/3倍に変換するために、メモリ2から1280画素系列の画像データを上記のように読み出すときに、3走査線分読み出す毎に最後の走査線をさらに1回繰り返し読み出すようにする。
【0083】
そこで、図5(a)の第1フィールドにおいて、走査線H1の画像データが2回繰り返し読み出され、次に走査線H2,H3の画像データを読み出されると、走査線H4の画像データが2回繰り返し読み出され、さらに、図示しないが、走査線H5,H6の画像データが読み出されると、その次の走査線H7の画像データが2回繰り返し読み出される。以下同様に読み出しが行なわれる。
【0084】
図5(b)において、このようにメモリ2から読み出された1280画素系列の画像データD1が乗算器13aに供給され、これより1走査線期間遅延された遅延画像データD2が乗算器13bに供給される。メモリ2から走査線H1の画像データが2回続けて読み出されたときには、乗算器13a,13bに同じ走査線H1の画像データD1,遅延画像データD2が供給されることになり、このときには、供給される位置情報P3の値はPos0であり、係数メモリ部13eから1/2のフィルタ係数値が読み出されて乗算器13a,13bに供給される。従って、乗算器13a,13bから夫々(1/2)×H1が出力され、加算器13cで加算されて2×(1/2)×H1=1×H1が得られる。これがフリップフロップ回路13dで復号クロックφと同期化され、走査線変換画素データEの走査線h1として出力される。この場合には、走査線H1の入力画像データが1のフィルタ係数値で変換されたことになる。
【0085】
次に、走査線H2の画像データがメモリ2から読み出され、画像データD1として乗算器13aに供給されると、乗算器13bには、走査線H1の画像データが遅延画像データD2として供給されることになる。このとき、位置情報P3の値はPos1であって、これによって係数メモリ部13eから1/4,3/4のフィルタ係数値が読み出され、1/4の係数値は乗算器13bに、3/4のフィルタ係数値は乗算器13aに夫々供給される。そこで、乗算器13aからは(3/4)×H2が、乗算器13bからは(1/4)×H1が夫々出力され、これらが加算器13cで加算されて(3/4)×H2+(1/4)×H1が得られる。この加算器13cの出力はフリップフロップ回路13dで復号クロックφと位相同期化され、走査線変換画素データEの走査線h2 として出力される。
【0086】
このようにして得られた走査線h2 は、もとの走査線H1 ,H2間でその間隔の3/4だけ走査線H1から離れた位置での情報をもつ画素列からなるものとなる。
【0087】
次に、走査線H3の画像データがメモリ2から読み出され、画像データD1として乗算器13aに供給されると、乗算器13bには、走査線H3の画像データが遅延画像データD2として供給されることになる。このとき、位置情報P3の値はPos2であり、これによって係数メモリ部13eから1/2のフィルタ係数値が読み出され、乗算器13a,13bに夫々供給される。そこで、乗算器13aからは(1/2)×H3が、乗算器13bからは(1/2)×H2が夫々出力され、これらが加算器13cで加算されて(1/2)×H3+(1/2)×H2が得られる。この加算器13cの出力はフリップフロップ回路13dで復号クロックφと位相同期化され、走査線変換画素データEの走査線h3 として出力される。
【0088】
このようにして得られた走査線h3 は、もとの走査線H2と走査線H3との中間位置での情報をもつ画素列からなるものとなる。
【0089】
次に、走査線H4の画像データがメモリ2から読み出され、画像データD1として乗算器13aに供給されると、乗算器13bには、走査線H3の画像データが遅延画像データD2として供給されることになる。このとき、位置情報P3の値はPos3であり、これによって係数メモリ部13eから1/4,3/4のフィルタ係数値が読み出され、1/4の係数値は乗算器13aに、3/4のフィルタ係数値は乗算器13bに夫々供給される。そこで、乗算器13aからは(1/4)×H4が、乗算器13bからは(3/4)×H3が夫々出力され、これらが加算器13cで加算されて(3/4)×H3+(1/4)×H4が得られる。この加算器13cの出力はフリップフロップ回路13dで復号クロックφと位相同期化され、走査線変換画素データEの走査線h4 として出力される。
【0090】
このようにして得られた走査線h4 は、もとの走査線H3 ,H4間でその間隔の1/4だけ走査線H3から離れた位置での情報をもつ画素列からなるものとなる。
【0091】
次に、走査線H1と同様に、同じ走査線H4の画像データがメモリ2から再度読み出され、画像データD1として乗算器13aに供給される。このとき、乗算器13bには、同じ走査線H4の画像データが遅延画像データD2として供給されることになる。このときの位置情報P3の値はPos0であり、これによって係数メモリ部13eから1/2のフィルタ係数値が読み出されて乗算器13a,13bに供給される。そこで、乗算器13a,13bからは夫々(1/2)×H4が出力され、これらが加算器13cで加算されて2×(1/2)×H4=1×H4が得られる。即ち、走査線H4の画像データに1の変換係数が乗算された画像データが得られる。この加算器13cの出力はフリップフロップ回路13dで復号クロックφと位相同期化され、走査線変換画素データEの走査線h5 として出力される。
【0092】
このようにして得られた走査線h5は、もとの走査線H4と同じ情報をもつ画素列からなるものとなる。
【0093】
以下同様の変換処理が繰り返され、これにより、入力される画像データD1の3走査線毎に走査線変換画素データEの4走査線が形成され(図5(a)の第1フィールドの図示した部分について示すと、走査線H1〜H3に対し、走査線h1〜h4 が生成される)、従って、走査線数540本の第1フィールドが走査線数720本のフレームに変換されることになる。
【0094】
以上は図5(a)に示す第1フィールドについてであったが、次に、図5(b)に示す第2フィールドの走査数変換について説明する。
【0095】
インタレーススキャンの場合、第2フイールドの走査線H1',H2',H3',……は、図示するように、第1フィールドの走査線H1,H2,H3,……夫々の間の中間に位置する。プログレッシブスキャンでは、各フィールド毎に画面上での走査線の位置が一致しなければならないから、第2フィールドの走査線H1',H2',H3',……からも、上記のようにして第1フィールドの走査線H1,H2,H3,……から得られた走査線h1 ,h2 ,h3 ,……と画面上での位置が一致する走査線 h1',h2',h3',…… が得なければならない。
【0096】
まず、メモリ2から最初の走査線H1'の画像データが読み出され、画像データD1として乗算器13aに供給されると、このときの位置情報P3の値がPos2であることから、係数メモリ部13eから1/2の変換係数が読み出され、乗算器13a,13bに供給される。これにより、乗算器13aから(1/2)×H1’が出力され、加算器13cに供給される。このとき、走査線H1’の前に仮想的な走査線があるものとし、この仮想走査線の画像データが遅延画像データD2として乗算器13bに供給され、1/2のフィルタ係数値が乗算されて加算器13cに供給される。加算器13cの出力はフリップフロップ回路13dで復号クロックφと同期化され、これにより、走査線変換画素データEの最初の走査線h1’が得られる。
【0097】
この走査線h1’は上記の仮想走査線と走査線H1’との中間の情報をもつ画素列からなり、従って、第1フィールドで得られる走査線h1と画面上で位置が一致する。なお、この仮想走査線とは、走査線H1’がメモリ2から読み出されて乗算器13aに供給されるときに乗算器13bに供給されるものであり、実際には、この走査線H1’よりも前にある走査線ではないため、得られる走査線h1’は正しい情報をもつものではないが、この走査線h1’は画面上での上端部に位置されるので、その表示情報が目立つことがない。
【0098】
次に、走査線H2'の画像データがメモリ2から読み出され、画像データD1として乗算器13aに供給されると、乗算器13bには、走査線H1'の画像データが遅延画像データD2として供給されることになる。このとき、位置情報P3の値はPos3であり、これによって係数メモリ部13eから1/4,3/4のフィルタ係数値が読み出され、1/4の係数値は乗算器13aに、3/4のフィルタ係数値は乗算器13bに夫々供給される。そこで、乗算器13aからは(1/4)×H2’が、乗算器13bからは(3/4)×H1’が夫々出力され、これらが加算器13cで加算されて(3/4)×H1'+(1/4)×H2'が得られる。この加算器13cの出力はフリップフロップ回路13dで復号クロックφと位相同期化され、走査線変換画素データEの走査線h2'として出力される。
【0099】
このようにして得られた走査線h2’は、もとの走査線H1’,H2’間でその間隔の1/4だけ走査線H1'から離れた位置での情報をもつ画素列からなるが、走査線H1’は第1フィールドの走査線H1,H2間の中間に位置し、また、これらから得られた走査線h2は走査線H1,H2間でその間隔の1/4だけ走査線H2から離れた位置にあるから、走査線h2’は走査線h2と画面上での位置が一致することになる。
【0100】
次に、同じ走査線H2'の画像データがメモリ2から再度読み出され、画像データD1として乗算器13aに供給される。このとき、乗算器13bには、同じ走査線H2'の画像データが遅延画像データD2として供給されることになる。このとき、位置情報P3の値はPos0であり、これによって係数メモリ部13eから1/2のフィルタ係数値が読み出され、乗算器13a,13bに供給される。そこで、乗算器13a,13bからは夫々(1/2)×H2'が出力され、これらが加算器13cで加算されて2×(1/2)×H2'=1×H2'が得られる。即ち、走査線H2'の画像データに1の変換係数が乗算された画像データが得られる。この加算器13cの出力はフリップフロップ回路13dで復号クロックφと位相同期化され、走査線変換画素データEの走査線h3'として出力される。
【0101】
このようにして得られた走査線h3'は、もとの走査線H2'と同じ情報をもつ画素列からなるものであり、この走査線H2'は第1フィールドの走査線H2,H3間の中間位置にあって、これらから形成される走査線h3と画面上で同じ位置にあるから、走査線h3',h3は画面上で同じ位置にあることになる。
【0102】
次に、走査線H3'の画像データがメモリ2から読み出され、画像データD1として乗算器13aに供給されると、乗算器13bには、走査線H2'の画像データが遅延画像データD2として供給されることになる。このとき、位置情報P3の値はPos1であり、これによって係数メモリ部13eから1/4,3/4のフィルタ係数値が読み出され、1/4の係数値は乗算器13bに、3/4のフィルタ係数値は乗算器13aに夫々供給される。そこで、乗算器13aからは(3/4)×H3'が、乗算器13bからは(1/4)×H2'が夫々出力され、これらが加算器13cで加算されて(3/4)×H3'+(1/4)×H2'が得られる。この加算器13cの出力はフリップフロップ回路13dで復号クロックφと位相同期化され、走査線変換画素データEの走査線h4'として出力される。
【0103】
このようにして得られた走査線h4'は、もとの走査線H2',H3'間でその間隔の1/4だけ走査線H3'から離れた位置での情報をもつ画素列からなるが、走査線H2'は第1フィールドの走査線H2 ,H3間の中間に、走査線H3'は第1フィールドの走査線H3 ,H4間の中間に夫々位置し、また、走査線H3 ,H4から得られた走査線h4は走査線H3 ,H4間でその間隔の1/4だけ走査線H3から離れた位置にあるから、走査線h4'は走査線h4と画面上で位置が一致することになる。
【0104】
次に、走査線H4'の画像データがメモリ2から読み出され、画像データD1として乗算器13aに供給されると、乗算器13bには、走査線H3'の画像データが遅延画像データD2として供給されることになる。このとき、位置情報P3の値はPos2であり、これによって係数メモリ部13eから1/2のフィルタ係数値が読み出され、乗算器13a,13bに夫々供給される。そこで、乗算器13aからは(1/2)×H4'が、乗算器13bからは(1/2)×H3'が夫々出力され、これらが加算器13cで加算されて(1/2)×H4'+(1/2)×H3'が得られる。この加算器13cの出力はフリップフロップ回路13dで復号クロックφと位相同期化され、走査線変換画素データEの走査線h5'として出力される。
【0105】
このようにして得られた走査線h5'は、もとの走査線H3',H4'間の中間位置での情報をもつ画素列からなるが、走査線H3',H4’の中間位置に第1フィールドの走査線H4が位置し、また、この走査線H4と同じ位置にこれから得られた走査線h5があるから、走査線h5'は走査線h5と画面上で位置が一致することになる。
【0106】
この走査線h5'の生成処理は最初の走査線H1'がメモリ2から読み出されて乗算器13aに供給されたときと同様の処理であり、以下、以上の変換処理が繰り返される。このようにして、第2フィールドにおいても、メモリ2から読み出される画像データの3走査線毎に4走査線が形成され、しかも、形成される走査線は第1フィールドで得られる走査線と画面上で位置が一致する。従って、720走査線でプログレッシブスキャンタイプの画像データが得られることになる。
【0107】
図6は図1における水平画素補間フィルタ12の一具体例の説明図であり、同図(a)はその原理図、同図(b)はその構成を示すブロック図、同図(c)はその動作を示すタイミング図である。
【0108】
上記のような1920(H)×1080(V)でインタレーススキャンタイプの画像データを画素削減フィルタ8と走査線変換フィルタ13とで画像サイズの変換を行なった場合、デコーダ1に接続される上記の1280(H)×720(V)でプログレッシブスキャンタイプの表示装置に対しては、水平画素の補間処理は必要ではなく、水平画素補間フィルタ12は走査線変換フィルタ13からの表示画像データをそのまま表示ユニット11に供給する。そこで、この具体例では、走査線変換フィルタ13から供給される画像データが720画素系列であるとし、これを1280画素系列の画像データに変換する場合を例にとって説明する。
【0109】
例えば、復号画像データが図2に示す720(H)×480(V)でインタレーススキャンタイプの画像データである場合、画素削減フィルタ8では水平方向の画素数の削減は行なわれず(この場合には、図3(b)において、例えば、乗算器8cに1のフィルタ係数が、また、乗算器8d,8eに夫々0のフィルタ係数値が供給される)、また、走査線変換フィルタ13では、各フィールド毎に、240走査線が3逓倍されて720走査線となる(この場合、隣接する走査線間に2つの走査線が形成されるのであるが、これら2つの走査線は、これらを挟む2つの走査線から、1/3,2/3のフィルタ係数値をもって形成される)。このように画像サイズが変換された表示画像データが水平画素補間フィルタ12に供給される。この場合、この水平画素補間フィルタ12では、水平方向の画素数を720画素から1280画素に変換するので、図2に示すように、水平補間比は16/9である。
【0110】
このように、水平補間比が16/9の場合、720画素系列の9画素当り1280画素系列の16画素を形成することになるが、
16/6=(18−2)/9=2−(2/9)
であることから、720画素系列で9画素を単位として、その単位において、1画素当り1280画素系列の画素を2個ずつ形成すると2画素多く形成されてしまうことになる。従って、720画素系列での9画素の単位において、そのうちの7画素については、1画素当り1280画素系列の画素を2個ずつ形成し、残りの2画素については、1画素当り1280画素系列の画素を1個ずつ形成するようにする。
【0111】
図6(a)はこのように720画素系列を1280画素系列に変換する場合の原理を示しており、a0,a1,a2,……は入力される720画素系列の順次の画素を、b0,b1,b2,……はこの具体例で生成される1280画素系列の順次の画素を表わしている。ここで、水平補間比が16/9ということは、また、720画素系列の画素間隔をΔTとすると、1280画素系列の画素間隔がこの画素間隔ΔTの9/16倍であるということである。なお、図面の都合上、720画素系列では、画素a0〜a5 しか示していない。
【0112】
そこで、破線で図示するように、720画素系列の画素a0,a1,a2,……の夫々の画素間ΔTを16個の区間に等分し、その9区間毎に1280画素系列の画素b0,b1,b2,……が存在するように画素補間すればよい。その補間方法としては、図5で説明した走査線数変換と同様に、隣接画素に補間する画素に対する位置関係に応じたフィルタ係数値を用いて演算処理する方法を用いることができる。
【0113】
そこで、図6(a)において、720画素系列の画素a0を1280画素系列の画素b0としたとき、画素a0,a1間の画素b0から間隔(9/16)×ΔT離れた時点で次の画素b1が形成されることになるから、7/16,9/16のフィルタ係数値を用い、(7/16)×a0+(9/16)×a1としてこの画素b1を得る。次の画素b2は、この画素b1から間隔(9/16)×ΔT離れた時点で形成されなければならないから、画素a1,a2間でこの画素a1から(2/16)×ΔT離れた位置にある。従って、2/16,14/16のフィルタ係数値を用い、(14/16)×a1+(2/16)×a2としてこの画素b2を得ることができる。
【0114】
以下同様にして、720画素系列の画素に対し、形成する1280画素系列の画素の位置関係に応じたフィルタ係数値を用いることにより、720画素系列の順次の画素が得られる。この場合、フィルタ係数値としては、1/16,2/16,3/16,……,16/16(=1)の16通りが必要となる。
【0115】
また、画素a0〜a7の8個の画素は、720画素系列での隣り合う2つの画素間に2個ずつ形成されるものであり、これは、上記の720画素系列での画素1個当り2個ずつ1280画素系列の画素が形成されることに相当する。これに対し、720画素系列での画素a4 ,a5 間には、1280画素系列の画素が画素b8と1個しか形成されない。これは、上記の720画素系列での画素1個当り1280画素系列の画素が1個形成されることに相当する。図6(a)の場合、図示しないが、720画素系列での画素a8,a9間でも、1280画素系列の画素が画素b15と1個だけ形成される。
【0116】
次に、かかる補間動作を行なう水平画素補間フィルタ12の一具体例を図6(b),(c)により説明する。但し、12aは遅延回路、12b,12cは乗算器、12dは加算器、12eはフリップフロップ回路、12fは係数メモリ部である。
【0117】
走査線変換フィルタ13の出力が画像データFとして入力し、乗算器12bに供給されるとともに、遅延回路12aでクロックφ1の1周期分遅延され、遅延画像データFD として乗算器12cに供給される。
【0118】
ここで、この入力画像データFについて説明する。
【0119】
いま、図6(a)に示すように画素補間処理を行なうものとすると、720画素系列での隣り合う2つの画素から1280画素系列の2つの画素を形成するのであるから、乗算器12b,12cに同時に供給される2つの画素の同じ組み合わせが少なくとも2回続けて現われなければならない。例えば、乗算器12bに画素a2が供給され、これと同時に乗算器12cに画素a1が供給されたとすると、次のクロックφ1のタイミングで、乗算器12cの画素a2が供給されるが、これと同時に、乗算器12bに画素a1が供給されなければならない。つまり、このように画素データFが供給されるものとすると、その画素配列はa1,a2,a1となり、このように、メモリ2から読み出されることになる。これが、画素a1,a2間の画素b2,b3を形成するのに用いるものである。
【0120】
また、この続きをみると、さらに次のクロックφ1のタイミングでは、乗算器12cに画素a1が供給されるが、次の画素a2,a3間の画素を形成するために画素a2が必要であり、このため、この画素a2がメモリ2から読み出されて乗算器12bに供給されることになる。但し、このときには、1280画素系列の画素を形成する必要がない。そして、さらに次のクロックφ1のタイミングで、乗算器12cに画素a2が供給され、これと同時に次の画素a3が乗算器12bに供給されるようにする。これによって次の画素a2,a3間での1280画素系列の画素の形成処理に移るようにする。
【0121】
以上のことからして、入力される画素データFとしては、2つの画素を組としてこの組が2回ずつ画素配列となっており、従って、1280画素系列での16個の画素を形成する上記単位となる720画素系列の9個の画素a0〜a9の入力順を示すと、次の表1に示すようになる。
【0122】
【表1】
Figure 0003981189
【0123】
読出しが2度繰り返される組となる2つの画素を下線,上線で示しており、このような画素配列の画像データが図6(b),(c)での画像データFである。図6(c)では、この表1で示す画素列のうちの画素a3までを示している。また、遅延回路12aはかかる画像データFをクロックφ1の1周期分遅延し、図6(c)で一部示す遅延画像データFDが得られて乗算器12cに供給される。
【0124】
ここで、メモリ2から720画素系列の画素a0〜a9を読み出すのに、上記表1に示すように、720画素系列の画素a0〜a9の9画素期間に24個の画素を読み出すことになる。従って、この場合の読出しクロックの周波数は、書込みクロック(この場合、720画素系列の画素に同期したその復号クロックφ)の周波数の24/9=8/3倍である。従って、このクロックは、720×8/3=1920画素系列での復号クロックφに等しい周波数であり、これが図6(b) ,(c)におけるクロックφ1 である。
【0125】
図6(b),(c)において、係数メモリ部12fには、0のフィルタ係数と上記の16通りのフィルタ係数値が格納されている。いま、上記表1の順に720画素系列の画素がクロックφ1に同期して入力されるものとすると、まず、入力画素データFが画素a0であるとき、この画素a0は乗算器12bに供給される。これと同時に、乗算器12cには、1つ前の画素a-1が供給される。このときには、位置情報P4は供給されず、係数メモリ部12fからは0のフィルタ係数が出力されて乗算器12b,12cに供給される。従って、これら乗算器12b,12cの出力は0である。
【0126】
次のクロックφ1のタイミングで入力画素データFとして画素a1が入力され、乗算器12bに供給されると、乗算器12cに画素a0が供給される。このときの位置情報P4の値Pos0により、係数メモリ部12fから1(=16/16)と0のフィルタ係数値が読み出され、1のフィルタ係数値が乗算器12cに、0のフィルタ係数値が乗算器12bに夫々供給される。従って、乗算器12cから画素a0が出力され、加算器12dを介し、さらに、フリップフロップ回路12eでクロックφ1と同期化されて、水平補間画素データGとして、この場合、1280画素系列の画素b0として出力される。
【0127】
次のクロックφ1のタイミングで入力画素データFとして画素a0が再び入力され、乗算器12bに供給されると、乗算器12cに画素a1が供給される。このときの位置情報P4の値Pos1により、係数メモリ部12fから7/16,9/16のフィルタ係数値が読み出され、7/16のフィルタ係数値が乗算器12bに、9/16のフィルタ係数値が乗算器12cに夫々供給される。従って、乗算器12bから(7/16)×a0が、乗算器12cから(9/16)×a1が夫々出力され、これらが加算器12dで加算されてフィルタ出力G’となる。このフィルタ出力G'は、さらに、フリップフロップ回路12eでクロックφ1と同期化されて、水平補間画素データGとして、この場合、1280画素系列の画素b1として出力される。
【0128】
次のクロックφ1のタイミングで入力画素データFとして画素a1が再び入力され、乗算器12bに供給されると、乗算器12cに画素a0が供給される。このとき、位置情報P4は供給されず、係数メモリ部12fからは0のフィルタ係数値が読み出されて乗算器12b,12cに夫々供給される。従って、乗算器12b,12cの出力は0であり、水平補間画素データGは出力されない。
【0129】
以上は図6(a)における画素a0,a1が繰り返し入力されることによる画素b0,b1の形成処理であり、画素a1,a2、画素a2,a3、画素a3,a4についても、フィルタ係数値が図6(a)に示すように異なるだけで、夫々毎に1280画素系列の画素が2つずつ形成される。
【0130】
入力画素データFとして、画素a4の次に画素a5が乗算器12bに供給されると、乗算器12cに画素a4が供給される。このときの位置情報P4の値Pos8(図示せず)により、係数メモリ部12fから1/2(=8/16)のフィルタ係数値が読み出され、乗算器12b,12cに夫々供給される。このため、乗算器12bからは(1/2)×a5が、乗算器12cからは(1/2)×a4が夫々出力され、乗算器12dで加算されてフィルタ出力G'となる。このフィルタ出力G'は、さらに、フリップフロップ回路12eでクロックφ1と同期化されて、水平補間画素データGとして、この場合、1280画素系列の画素b8として出力される。
【0131】
次のクロックφ1では、入力画素データFとして画素a6(図示せず)が乗算器12bに供給され、これと同時に、乗算器12cに画素a5が供給される。このときの位置情報P4の値Pos9により、15/16,1/16のフィルタ係数値( 図示せず)が読み出され、この15/16のフィルタ係数値が乗算器12cに、1/16のフィルタ係数値が乗算器12bに夫々供給される。これにより、乗算器12bからは(1/16)×a6が、乗算器12cからは(15/16)×a5が夫々出力され、乗算器12dで加算されてフィルタ出力G’となる。このフィルタ出力G’は、さらに、フリップフロップ回路12eでクロックφ1と同期化されて、水平補間画素データGとして、この場合、1280画素系列の画素b9として出力される。
【0132】
次のクロックφ1では、入力画素データFとして画素a5(図示せず)が再び乗算器12bに供給され、これと同時に、乗算器12cに画素a6が供給される。このときの位置情報P4の値Pos10により、10/16,6/16のフィルタ係数値(図示せず)が読み出され、この10/16のフィルタ係数値が乗算器12cに、6/16のフィルタ係数値が乗算器12bに夫々供給される。これにより、乗算器12bからは(6/16)×a5が、乗算器12cからは(10/16)×a6が夫々出力され、乗算器12dで加算されてフィルタ出力G’となる。このフィルタ出力G'は、さらに、フリップフロップ回路12eでクロックφ1と同期化されて、水平補間画素データGとして、この場合、1280画素系列の画素b10として出力される。
【0133】
次のクロックφ1では、入力画素データFとして画素a6(図示せず)が再び乗算器12bに供給され、これと同時に、乗算器12cに画素a5が供給されるが、このときには、係数メモリ部12fから乗算器12b,12cに0のフィルタ係数値が供給され、従って、水平補間画素データGは出力されない。
【0134】
以上のことから、画素b8,b9,b10はクロックφ1毎に続けて得られることになる。これは、画素b8が画素a4,a5間で形成された唯1つの画素であることにより、上記表1に示したように、これら画素a4,a5が繰り返されないことによるものである。
【0135】
これ以降は、上記の720画素系列の2つの画素間に2個ずつ1280画素系列の画素が形成されるのと同様であり、その後、画素a9が画素データFとして乗算器12bに供給されると、画素a9と画素a8とから1/2のフィルタ係数値を用いて1つの画素b15が形成される。
【0136】
このようにして、1280画素系列の画素データが得られるが、この得られた画素データの16個の画素b0〜b15 の配列をクロックφ1 のタイミングで示すと、次の表2で示すようになる。
【0137】
【表2】
Figure 0003981189
【0138】
ここで、□はクロックφ1 の1周期の空白期間であり、図6(c)の水平補間画素データGでの×で示す期間に相当するものである。
【0139】
以上のようにして、1280(H)×720(V)の表示装置よりも水平画素数が少ない720画素系列の画像データを、1280画素系列の画像データに変換することができる。
【0140】
なお、図2に示した640画素系列の復号画像データを1280画素系列の表示装置で表示させる場合には、水平補間比が1280/640=2である。この場合には、640画素系列の画素1個当り1280画素系列の画素2個を形成することになる。従って、この場合の水平画素補間を図6(b)で示す具体例で行なう場合には、例えば、この640画素系列の各画素に同期した復号クロックφの2倍の周波数のものを上記クロックφ1とし、このクロックφ1でメモリ2から640画素系列の各画素を2回ずつ繰り返し読み出し、これを乗算器12b,12cに供給するとともに、これら乗算器12b,12cに1/2のフィルタ係数値を供給するようにすればよい。
【0141】
以上は、図2に示した各画像サイズの符号化データを復号し、1280(H)×720(V)でプログレッシブスキャンタイプの、かつアスペクト比16:9の表示装置で表示させる場合の画像サイズの変換についてのものであったが、図7は図2に示したのと同じ符号化データを復号し、720(H)×480(V)でプログレッシブスキャンタイプの、かつアスペクト比16:9の表示装置で表示させる場合の画像サイズの変換について示したものである。
【0142】
この場合には、表示装置よりも水平画素数が多い1920画素系列,1280画素系列の符号化データについては、画素削減フィルタ8により、図7に示す画素削減率で水平画素数の削減を行ない、表示装置よりも水平画素数が少ない640画素系列の符号化データについては、水平画素補間フィルタ12により、図7に示す水平補間比に応じて水平画素数の補間を行なう。また、表示装置よりとは異なる走査線数の符号化データについては、走査線変換フィルタ13により、図7に示す走査線変換比に応じて走査線数の変換を行なう。
【0143】
このように、いずれの画像サイズの符号化データについても、これが復号してメモリ2に格納するときには、このメモリ2に格納する前に画素削減フィルタ8で処理されるので、水平方向の画素数は720以下であり、従って、メモリ2に格納させる画像サイズは1フレーム当り最大720(H)×1080(V)であり、そのメモリ容量としては、6Mバイトとさらに低減されることになる。
【0144】
なお、この場合、表示装置のアスペクト比は16:9であるから、アスペクト比4:3の符号化データについては、この表示装置で画面の両側で非表示部が生ずるようなサイドパネル表示を行なう。
【0145】
また、図8は図2に示したのと同じ符号化データを復号し、720(H)×480(V)でインタレーススキャンタイプの、かつアスペクト比4:3の表示装置で表示させる場合の画像サイズの変換について示したものである。
【0146】
この場合でも、符号化データの水平画素数,走査線数に応じて表示装置に合うように画素数削減や水平画素補間,走査線数変換を行なうが、さらに、プログレッシブタイプの符号化データは、復号後、走査線変換フィルタ13により、インタレーススキャンタイプへの変換も行なう。
【0147】
このインタレーススキャンタイプへの変換は、プログレッシブスキャンタイプの画像データの順次のフレームをインタレーススキャンタイプの第1のフィールド,第2のフィールドと交互に変換するものであるが、その変換は、要するに、図5(a)とは逆の変換になる。
【0148】
この場合も、図7の場合と同様、メモリ2での1フレーム当りのメモリ容量を低減することができる。
【0149】
また、この場合、表示装置のアスペクト比は4:3であるから、アスペクト比16:9の符号化データについては、この表示装置で画面の上下で非表示部が生ずるようなレターボックス表示を行なう。
【0150】
なお、以上の説明において、上記の画素削減フィルタ8や画素シフトフィルタ10,走査線変換フィルタ13,水平画素補間フィルタ12の具体例は、いずれも回路構成の簡単なものである。しかし、回路構成が簡単なフィルタは、フィルタの遮断特性が緩やかであり、このため、折り返し歪みの残余による画質劣化が一部発生する可能性がある。これを避けるためには、回路構成が複雑になるが、トレードオフとして、より高次のフィルタ構成とすることも可能である。
【0151】
また、逆に、上記各フィルタの回路構成をより簡単にすることも可能である。具体的には、図6に示した水平画素補間フィルタ12の具体例において、上記のように、水平補間比を16/9としたとき、フィルタ計算の種類としては、1280画素系列の画素データの位置が720画素系列の画素間を16等分したいずれかの位置に相当する分を準備するのではなく、例えば、8等分の位置に近似したり、4等分の位置に近似させるようにしてもよく、これにより、フィルタの計算の種類は夫々8種類,4種類に限定できて回路規模を縮小することができる。このようなことは、変換比が複雑になりやすい640(H)×480(V)の画像サイズの画像データに対する水平画素補間フィルタ12の簡易化にも適用できる。
【0152】
図9は本発明による符号化画像データの復号装置の第2の実施形態を示すブロック図であって、17はフィルタ係数値設定バスであり、図1に対応する部分には同位置符号を付けて重複する説明を省略する。
【0153】
図1に示した第1の実施形態は、各フィルタ8,10,12,13のフィルタ係数値は、これに接続される表示装置のタイプによって決められたものであり、従って、接続される表示装置は決まったタイプのものだけであった。これに対し、この第2の実施形態は、異なるタイプの表示装置を接続することができ、この接続される表示装置のタイプに応じて、各フィルタ8,10,12,13のフィルタ係数値を適宜選択できるようにしたものである。
【0154】
同図において、図示しないが、MPU(マイクロプロセッサユニット)が設けられており、このMPUは、接続された図示しない表示装置のタイプを表わすディスプレイ情報を取り込むとともに、可変長復号ユニット6で符号化データから分離されたこの符号化データの画像サイズ情報も取り込んで、これらから画素削減フィルタ8や画素シフトフィルタ10,走査線変換フィルタ13,水平画素補間フィルタ12のフィルタ係数値を決定し、フィルタ係数設定バス17を介して夫々画素削減フィルタ8の係数メモリ部8h(図3(b))や画素シフトフィルタ10の係数メモリ部10f(図4(b)),走査線変換フィルタ13の係数メモリ部13e(図5(b)),水平画素補間フィルタ12の係数メモリ部12f(図6(b))に格納する。
【0155】
また、この変形例として、画像サイズ情報の出力線とフィルタ係数設定バス17とを統合したMPUバスを用い、これを直接MPUに接続する構成としてもよい。
【0156】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、使用する表示装置の解像度が低い場合には、それに応じてメモリの容量やメモリコントロール回路の規模を低減して高精細画像の符号化データの復号及び表示が可能となる。
【0157】
また、本発明によると、使用する表示装置に応じてメモリの容量を決定させるハードウェアスケーラブルな高精細画像の符号化データの復号及び表示も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による符号化画像データの復号装置の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1に示した実施形態で1280(H)×720(V)のプログレッシブスキャンタイプの表示装置を用いた場合の各画像サイズの復号画像データに対する画素削減比,走査線変換比及び水平画素補間比の一具体例を示す図である。
【図3】図1における画素削減フィルタの一具体例の説明図である。
【図4】図1における画素シフトフィルタの一具体例の説明図である。
【図5】図1における走査線変換フィルタの一具体例の説明図である。
【図6】図1における水平画素補間フィルタの一具体例の説明図である。
【図7】図1に示した実施形態で720(H)×480(V)のプログレッシブスキャンタイプの表示装置を用いた場合の各画像サイズの復号画像データに対する画素削減比,走査線変換比及び水平画素補間比の一具体例を示す図である。
【図8】図1に示した実施形態で720(H)×480(V)のインタレーススキャンタイプの表示装置を用いた場合の各画像サイズの復号画像データに対する画素削減比,走査線変換比及び水平画素補間比の一具体例を示す図である。
【図9】 本発明による符号化画像データの復号装置の第2の実施形態を示すブロック図である。
【図10】MPEG−2画像符号化規格におけるカテゴリ制約の説明図である。
【符号の説明】
1 復号・表示演算制御部(デコーダ)
2 メモリ
5 メモリコントローラ
6 可変長復号ユニット
7 IQ・IDCTユニット
8 画素削減フィルタ
8a,8b 遅延回路
8c,8d,8e 乗算器
8f 加算器
8g フリップフロップ回路
8h 係数メモリ部
9 動き補償ユニット
10 画素シフトフィルタ
10a 遅延回路
10b,10c 乗算器
10d 加算器
10e フリップフロップ回路
10f 係数メモリ部
11 表示ユニット
12 水平画素補間フィルタ
12a 遅延回路
12b,12c 乗算器
12d 加算器
12e フリップフロップ回路
12f 係数メモリ部
13 走査線変換フィルタ
13a,13b 乗算器
13c 加算器
13d フリップフロップ回路
13e 係数メモリ部
14 タイミング発生ユニット

Claims (1)

  1. 表示画像フォーマットが異なる表示装置が接続可能であって、高能率符号化手段によって符号化して得られた符号化画像データを復号する復号処理手段と、該復号処理手段で得られた復号画像データを参照画像データや表示画像データとして格納するメモリ手段と、該メモリ手段から該表示画像データを読み出し、表示のための処理を行なって該表示装置に供給する表示処理手段とを備えた符号化画像データの復号装置において、
    該復号処理手段は、
    該符号化画像データを可変長復号するとともに、該符号化画像データから画像サイズ情報を抽出する可変長復号手段と、
    該可変長復号手段の出力画像データを逆量子化・逆離散コサイン変換処理する逆量子化・逆離散コサイン変換手段と、
    該表示装置での水平方向の画素数よりも大きい水平方向の画素数を有する該符号化画像データに対する該逆量子化・逆離散コサイン変換手段の出力画像データを水平方向に画素数削減処理し、該表示装置での水平方向の画素数に合致する画素数の画像データに変換する画素削減手段と、
    該メモリ手段から読み出される参照画像データを位置シフトする位置シフト手段と、
    該位置シフト手段からの該参照画像データを用いて、該画素削減手段の出力画像データを動き補償し、該復号画像データとして該メモリ手段に供給する動き補償手段と
    を有し、
    該表示処理手段は、
    該表示装置での走査線数と異なる走査線数を有する該メモリ手段から読み出された該表示画像データを該表示装置での走査線数に合致する走査線数の画像データに変換する走査線変換手段と、
    該表示装置での水平方向の画素数よりも小さい水平方向の画素数を有する該走査線変換手段の出力画像データを画素補間処理し、該表示装置での水平方向の画素数に合致する画素数の画像データに変換する画素補間手段と
    を有し、かつ
    接続された該表示装置の表示画像フォーマットを表わすディスプレイ情報と該可変長復号手段で抽出された該画像サイズ情報を取り込み、該画素削減手段と該走査線変換手段と該画素補間手段との動作パラメータを該ディスプレイ情報と該画像サイズ情報とに応じた値に設定する手段を設けたことを特徴とする符号化画像データの復号装置。
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