JP3980813B2 - 景品抽選システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、景品(物品、金銭その他の経済上の利益に関するもの)付きの抽選を、インターネット網に接続されたクライアント端末との間でインタラクティブに実現する景品抽選システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
当選者に対し所定の景品を与えることを約して行う抽選(いわゆる景品付きの抽選)は、顧客の誘引や認知度の向上を目的として広く利用されている手法の1つである。事実上、応募手段が郵便に限られていた従来の場合、所定の応募要領を満たした応募用紙を応募者が主催者である事業者等に郵送するのが一般的であったが(現在も主流であるが)、インターネット網の発達した今日では、インターネット上に開設された主催者のウェブサイトにアクセスすることにより応募が可能になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、今日運営されているインターネット網を介した景品付き抽選は、応募者の事業者等への応募手段を既存の郵便に置き換えただけのものがほとんどであり、インターネットの即時性とインタラクティブ性を未だ十分に利用しているとは言えない状況にある。
【0004】
また、抽選結果の通知方法も、単に抽選結果を通知するだけで何らの面白みがない。
【0005】
本発明は以上の課題を考慮してなされたもので、抽選結果を即時に得ることができ、かつ、その抽選結果の通知自体を楽しむことができるような景品抽選システムを提案しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、本願出願人は以下の手段を提案する。
【0007】
(A)第1の手段では、インターネット網に接続されたクライアント端末を入出力装置とし、クライアント端末から受け取った情報に基づいて参加資格者に対する景品付き抽選を実行する景品抽選装置を備える景品抽選システムに、以下の機能手段を備えるものを提案する。
【0008】
すなわち、(1)クライアント端末から情報を受け取り、予め設定された抽選テーブルを用いて乱数抽選処理を実行させる乱数抽選実行手段と、(2)予め設定された複数のストーリー展開とこれら複数のストーリー展開に対応する景品との関係を一覧表示させ、クライアント端末から選択されたストーリー展開を決定させる演出決定手段と、(3) 入賞可能な景品の残数をクライアント端末に逐次表示させ、乱数抽選の結果確定した入賞態様に応じたストーリー性のある演出画面を、演出決定手段により決定されたストーリー展開で展開させて、クライアント端末に表示させる入賞態様通知手段とを備えるものを提案する。
【0009】
この第1の手段によれば、乱数抽選の結果確定した入賞態様は、インターネット網を通じて接続されたクライアント端末の画面上にストーリー性のある演出画面として即座に通知されることになる。これにより、抽選参加者は抽選結果を自身の端末(クライアント端末)上で即座に確認することができる。
【0010】
また、抽選結果の通知にはストーリー性のある演出画面が用いられるため、抽選結果の内容が明らかになるまでの過程そのものを楽しむことができる。すなわち、ストーリー展開から抽選結果を予測するという楽しみが得られる。また、様々なストーリー展開を用意することで、毎回異なった通知を楽しむこともできる。
【0011】
また、第1の手段のように、演出画面のストーリー展開の範囲をインタラクティブに選択できれば、選択できない場合に比べて抽選への参加意欲を高めることができる。
特に、ストーリー展開に奥行きを持たせておけば、参加資格者は未知なるストーリー展開を選択して見るという楽しみを得ることができる。
また、第1の手段のように、入賞可能な景品の残数が参加資格者に通知できれば、参加資格者は予め結果を予測することができるため、納得の上で抽選に参加できる。
【0012】
(B)また、第2の手段では、入賞態様通知手段が、抽選動作の実行に先立って、クライアント端末からの景品又は景品群の選択を入賞時の景品選択の優先順位と共に受け付ける景品選択部を備えることを特徴とする。
【0013】
この第2の手段ように、景品をインタラクティブに選択できれば、選択できない場合に比べて抽選への参加意欲を高めることができる。また、希望する景品以外は当選しても欲しくないという参加資格者もいるため、そのニーズも満たすこともできる。もっとも、景品又は景品群を特定することで入賞確率を変更する必要はないが、変更することも可能である。
また、特定された景品とストーリー展開との間にリンク関係があれば、同じストーリー展開が繰り返されることになるが、この場合でもストーリー展開とのリンク関係を無くす設定を採用することもできる。
(C)第3の手段では、景品選択部が、最終的な入賞態様に複数通り又は複数種類の景品の割り当てがある場合、いずれの景品を参加資格者が希望するか、抽選動作の実行前又は入賞態様確定前又は入賞態様確定後に選択させることを特徴とする。
この第3の手段のように、1つの景品に色やキャラクターデザイン等の異なるものが用意されている場合にも、それらのうちのいずれを希望するのかをインタラクティブに選択できれば、選択できない場合に比べて抽選への参加意欲を高めることができる。
また、真に希望する景品の獲得に狙いを絞ることができるため、景品の細かい仕様の違いにまでこだわるような抽選参加者のニーズも満足させることができる。
(D)第4の手段では、入賞態様通知手段が、クライアント端末から指示に応じて、入賞態様の演出画面に登場するキャラクターを移動させるキャラクター移動部を有することを特徴とする。すなわち、演出画面で登場するキャラクターの画面内における進行方向を参加資格者が決定できるものを提案する。
この第4の手段のように、キャラクターの演出画面内における進行方向をインタラクティブに決定できれば、抽選結果が通知されるまでの過程そのものをより楽しむことができる。
(E)第5の手段では、入賞態様通知手段が、クライアント端末に表示させる演出画面に、景品を提供するスポンサー広告を表示させる広告表示部を有することを特徴とする。
この第5の手段のように、抽選参加者の関心度が高く注視している演出画面の中にスポンサー広告を表示できるようにすれば、高い広告効果を期待することができる。
また、キャラクターが移動可能な経路内に広告を埋め込んでおき、キャラクターがその箇所を通過する際に広告を表示するようなことを考えれば、宝探し的な要素を付加することもできる。
(F)第6の手段では、広告表示部が、上記演出画面に景品の広告をも表示させることを特徴とする。
この第6の手段のように、抽選参加者の関心度が高く注視している演出画面の中に景品自体の広告を表示できるようにすれば、高い広告効果を期待することができる。
また、キャラクターが移動可能な経路内に広告を埋め込んでおき、キャラクターがその箇所を通過する際に景品の広告を表示するようなことを考えれば、キャラクターの移動先には若しくはその後開始されるストーリー展開によっては表示された景品が当選するのかなといった宝探し的な要素を付加することもできる。
(G)第7の手段では、入賞態様通知手段が、演出画面に登場するキャラクターの形状、色彩及び又は動作を、入賞態様に応じて変化させる特別態様画面表示部を有することを特徴とする。
この第7の手段のように、入賞態様に応じてキャラクターの形状、色彩及び又は動作を変化させれば、抽選参加者の関心度が高く注目度の高いキャラクターの変化だけに抽選結果に対する期待感を高めるといった効果を演出することができる。
(H)第8の手段では、特別態様画面表示部が、最終的な入賞態様に応じて、キャラクター形状を景品の形状に変化させることを特徴とする。
【0014】
この第8の手段のように、景品自体の広告と入賞又は入賞の可能性のある景品とを関連付けることにすれば、抽選参加者の関心度が高く注目度の高いキャラクターの形状の変化だけに高い広告効果と、抽選過程の娯楽性の向上とを共に実現できる。
(I)第9の手段では、入賞態様通知手段が、演出画面の一部領域又は専用の表示領域を使用して、入賞の可能性を段階的に参加資格者に通知することを特徴とする。
この第9の手段のように、入賞の可能性を演出画面のストーリー展開とは別に画面表示する機能を設けることにより、全ての抽選参加者が入賞の可能性を簡便に把握できるといった効果が期待できる。
特に、参加資格者の年齢層が広範囲に及ぶ抽選では、このような簡便な表示を用意することで、抽選過程を楽しむ要素を増やすことができる。
(J)第10の手段では、入賞態様通知手段が、入賞の可能性を数段階の音響効果を使用して参加資格者に通知することを特徴とする。すなわち、入賞の可能性を数段階の音響効果を使用して参加資格者に通知するものを提案する。
この第10の手段のように、入賞の可能性を演出画面のストーリー展開とは別に音響効果として表示する機能を設けることにより、全ての抽選参加者が入賞の可能性を簡便に把握できるといった効果が期待できる。
特に、参加資格者の年齢層が広範囲に及ぶ抽選では、このような簡便な表示を用意することで、抽選過程を楽しむ要素を増やすことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
上述の第1〜第10の手段を実現する実施形態例を説明する。
【0016】
(A)実施形態例
(A−1)ネットワークシステムの構成
図1に、出願に係るネットワークシステムの全体構成を示す。図1に示すように、当該ネットワークシステムは、通信媒体としてのインターネット網1と、入出力装置としてのクライアント端末2と、景品付き抽選を実行する景品抽選システムとを基本要素とする。なお、図1にはクライアント端末2を1台しか表していないが、これは説明を簡略化するためであり、現実に運用されるシステムには非常に多くのクライアント端末が接続される。
【0017】
クライアント端末2には少なくとも、インターネット網1に接続するための機能と、指示等を入力するための機能と、抽選過程(開始から結果の確定まで)を表示するための機能が要求される。
【0018】
このクライアント端末としては、コンピュータ端末(表示機能を含む。)、インターネット機能付きのゲーム端末、インターネット機能付きの携帯電話機、インターネット機能付きの携帯情報端末、家電製品その他に内蔵されたインターネット専用端末と表示機能(例えば、テレビジョン受像機)との複合端末などの利用が考えられる。以下、これらをインターネット端末とも呼ぶ。
【0019】
なお、クライアント端末2とインターネット網1との接続には、モデム、ターミナルアダプタ、ルータ等を用いれば良い。また、クライアント端末2とインターネット網1との接続は有線接続(電話回線、ISDN回線、ケーブルテレビ回線等)に限らず、無線接続の場合も考えられる。
【0020】
(A−2)景品抽選システムの構成
景品抽選システム3は、サーバ3A、モニタ3B、個人情報データベース3C、プログラム等記憶部3Dその他をバスを介して接続してなる。図1は概略構成であるので図示されていないが、必要に応じてプリンタやキーボード等の入力装置が配置される。
【0021】
なお図では、景品抽選システム3がルータを介してインターネット網1に直接接続されている構成を表しているが、個人情報の保護や抽選の公平性を保つためのファイアーウォールが適当な位置に配置される。
【0022】
サーバ3Aは、サーバ機能を備えるコンピュータ装置で構成される。サーバ3Aは、景品付き抽選の実行に必要な一連の機能(例えば、図2に示すように、登録、認証、抽選、演出、抽選結果の保存、個人情報の管理、発送その他)を提供するために用いられる。もっとも、負荷の分散を図るべく特定の機能(又は機能郡)別に専用のサーバを用意しても良い。
【0023】
ここで、登録機能は、抽選に参加する参加資格者を個人情報データベース3Cに登録するための機能である。認証機能は、個人情報データベース3Cにアクセスして参加者を特定する機能である。なお本実施形態の場合、所定の参加資格を有するか否かの判定もこの認証機能が提供する。
【0024】
抽選機能は、乱数抽選により入賞態様を決定する機能である。入賞態様は原則として「入賞(いずれかの景品に当選)」か「外れ」であるが、運営者のシステム設計によっては「追加の抽選権の当選」も有り得る。なお、乱数抽選に乱数抽選方式を採用する理由は公平性を担保するためである。
【0025】
また、演出機能は、確定した入賞態様をストーリー性のある演出画面として抽選参加者に通知する機能である。この際、クライアント端末2が出力装置になる。なお、演出機能で提供される演出画面を抽選参加者が楽しめるようにするには、クライアント端末2が比較的大きな表示画面を有すると共に、ある程度の通信速度を備えることが望まれる。
【0026】
しかし、携帯電話機等がクライアント端末になった場合には、表示面積や通信速度等に制限がある場合が多い。そこで、そのような制限下でも抽選参加者に抽選過程を楽しんでもらうため、この演出機能は簡略画像を送信する機能も備えるものとする。この機能により、表示面積や通信速度等に制限があるクライアント端末でも快適な使い勝ってを実現することができる。
【0027】
もっとも、将来の通信技術の発達や表示能力の向上によっては、この種の機能は存在意義がなくなると考えられる。
【0028】
抽選結果の保存機能は、個人情報データベース3Cに抽選結果、すなわち入賞か外れかを保存する機能である。入賞情報にはいずれの景品が当選したかや抽選の日時等の情報も含まれる。
【0029】
個人情報の管理機能は、参加資格者の情報(認識番号、パスワード、氏名、景品の発送場所、過去の履歴等)を管理する機能である。発送機能は、当選した景品の発送手配を実現する機能である。発送の有無や発送の日時等を管理する。
【0030】
モニタ3Bは、抽選処理の進行状況等を監視するために設けられている手段である。
【0031】
個人情報データベース3Cは、図3に示すように、認識番号、パスワード、氏名、住所、抽選結果、過去の履歴、発送の有無等を保存する記憶手段である。プログラム等記憶部3Dは、抽選プログラム、演出プログラム等のプログラムやプログラムの実行に必要とされるデータファイルその他を格納する記憶手段である。これら記憶手段は、具体的には、ハードディスクや読み書き可能な光ディスク等が使用される。
【0032】
(A−3)景品付き抽選機能の提供
景品付き抽選サービスの提供方法は、その運営主体が考える運営目的や方針等に応じて様々な形態(無償、有償、会員専用等)が考えられるものであり、実行手順や実行内容がその細部に至るまで全て共通するものは存在しない。その一方で、それら全てのシステムに固有の動作内容を個別に説明することは非現実劇であるので、ここではこの種の抽選サービスで採用されるであろう基本的な実行手順の一例について説明する。図4に当該実行手順の概略を示す。
【0033】
なお、入賞時に提供される景品の表示は、当該抽選会を運営する運営者のウェブサイト上で行われる。
【0034】
(a)参加資格者の登録
当該仮想の抽選会への参加資格者が初めてこの抽選会に参加するのである場合、まず最初に、参加希望者の個人情報等の登録処理が実行される(ステップS1)。例えば、メールアドレス、認証番号(ID)、パスワード、氏名、住所、当選時の景品の配送場所等が登録される。参加資格者がクライアント端末2を通じて入力した個人情報はサーバ3Aを通じて個人情報データベース3Cに登録される。
【0035】
(b)認証動作
これに対して、既にこの抽選会に参加したことがあり又は同一のウェブサイトが運営する他の抽選会に参加したことがある場合には、参加資格者を認証する処理が実行される(ステップS2)。この認証のため、景品抽選システム3は、参加資格者に対して「メールアドレスとパスワード」又は「認証番号とパスワード」の入力を要求する。
【0036】
入力情報に該当する情報が個人情報データベース3Cに登録されていた場合、景品抽選システム3は、認証結果を参加資格者(氏名等)に通知すると共に抽選実行ステージへ移る。
【0037】
なお、認証情報の入力は抽選会への入場のたび参加資格者にその入力を要求するようにしても良いし、クライアント端末2の自動送信機能を用いて入力するようにしても良い。
【0038】
また、抽選会が特定の条件を満たす人にのみ開放されている場合には、参加資格の有無も確認される。例えば、誰でも参加できるが参加回数に制限がある場合には抽選会への参加回数が所定の条件を満たすかが判断される。
【0039】
この他、アンケートや懸賞広告への応募が条件である場合には、必要な情報の入力があったか等が判断される。また、特定の商品購入者等にのみ開放されている場合には、商品等に付属されている参加のための情報(ID番号等)に間違いがないか等が判断される。
【0040】
また、抽選への参加を有料とする場合には、参加料の決済が可能か否かが判断される。例えば、課金可能な口座(当該口座は場合によっては入賞金の振込み先ともなる)があるか、既に参加料の徴収が済んでいるか(例えば、ある種のソフトウェアの販売価格に抽選への参加費用が含まれている場合であれば、参加資格者が当該ソフトウェアのユーザであり、かつ、当該ユーザの個人情報データベース3Cに抽選への参加に必要なだけ残金が存在するか。)等が考えられる。
【0041】
因みに、抽選に参加するための参加権はコンビニエンスストア等で購入可能とし、購入によって有効になった情報をクライアント端末から入力することで抽選への参加を許可すると言った方法も考えられる。
【0042】
また、参加料金は広告会社から徴収する方式を採用することも可能である。また、通信費用の一部として請求する方式も考えられる。
【0043】
(c)抽選動作
所定の認証動作が終了すると、景品抽選システム3は、抽選プログラムに基づいて乱数抽選を実行する(ステップS3)。乱数抽選は自動的に実行されるようにしても良いし、参加資格者の行った所定の抽選実行動作(例えば、図5に示すように抽選実行ボタンを画面上でクリックする等)に基づいて乱数抽選を実行しても良い。
【0044】
ここで、乱数抽選は、乱数発生手段(例えば、サンプリング回路)が発生する乱数値の中から抽出された乱数値を入賞確率テーブルと照合することで行う。入賞確率テーブルは抽出された乱数値と各入賞態様とを対応付けるデータを格納したものである。
【0045】
一般に、出現頻度の低い(確率の低い)結果ほど高価な景品が割り当てられる。もっとも、景品の割り当て方法はこれに限るものではない。
【0046】
通常は、1回の抽選動作により入賞態様が決定する。すなわち、入賞か外れかの別が決定し、入賞時にはいずれの景品が当選したのかまで確定する。入賞態様が決定すると、決定した入賞態様に応じた演出プログラムやデータファイルが読み出され、入賞態様が抽選参加者に通知される。その内容は後述する。
【0047】
一般には、高価な景品ほど出現頻度の低い演出が選択され、相対的に安価な景品ほど出現頻度が高い演出が選択される。これにより、高価な景品が当選したという優越感だけではなく、出現頻度の低い演出を見ることができたという達成感も同時に与えることができる。
【0048】
なお、外れの場合は出現頻度が高い演出が比較的選択されることが多くなるが、必ずしも出現頻度の高いものだけでなく出現頻度が低いものも選択され得る。このように、外れであっても出現頻度の低い演出が選択され得るようにすることにより、抽選参加者は抽選結果が確定するまでの過程を十分に楽しむことができる。
【0049】
すなわち、高価な景品が当ったのではないかと期待しながら、演出画面のストーリー展開を見ることができる。また同時に、もう少しで入賞したかもしれないのに、またやってみようという気持ちも生じさせることができる。
【0050】
以上が基本的な乱数抽選の実行機能である。ただし、運営者の運営方針によっては、1回の乱数抽選によって入賞か外れかのいづれかが確定せず、追加の抽選権が生じる場合がある。この追加の抽選権とは再度の抽選とは異なるもので、あくまで現在実行中の抽選動作に含まれる条件付の抽選権である。本明細書ではかかる抽選を追加の抽選又は追加の抽選権と呼ぶ。この追加の抽選機能は、高価な景品を獲得するチャンスを付与するのに使用できる。
【0051】
追加の抽選が行われることは抽選参加者に知らせるようにしても良いし、知らせなくても良い。なお、抽選参加者に知らせない場合には、サーバ3Aが自動的に追加の抽選を実行する。追加の抽選が何回生じ得るようにするかは運営者の設定による。
【0052】
また、追加の抽選を抽選参加者に知らせる場合には、後述する演出画面のストーリー展開が一段落する場面で抽選参加者の見ている画面上に抽選実行ボタンを表示してクリック操作させたり、簡単なゲームを実行させてその結果に基づいて抽選を実行させたり、演出画面上に現れるキャラクターの進行方向の選択に連動させるなどの方法が考えられる。
【0053】
ここで、キャラクターの進行方向を指示する入力手段としては、例えば図6に示すような入力画面を使用する方法が考えられる。もっとも、これら選択操作等とは無関係に、乱数抽選はサーバ3Aが自動的に実行するようにしても良い。
【0054】
因みに、乱数抽選の結果に対応する景品が既に所定の数(運営者が予め設定した各景品毎の入賞数)に達しており、抽選参加者に引き渡す景品を引き渡すことができない場合には、即座に再度の乱数抽選を実行して入賞態様を確定する方法を採用しても良いし、本来の入賞景品のランクよりも1つ下の景品(その景品も既に既定数に達している場合には更に1ランク下)に入賞したものとしても良い。このような機能を設ければ、抽選参加者に通知した後になって、引き渡すべき景品がなかった等と言った事態を事前に回避できる。
【0055】
なお以上は、抽選参加者に景品の選択権がなく乱数抽選の結果に基づいて一意に景品が決定し、抽選参加者には何らの選択権がない場合であるが、図7(A)及び(B)に示すように、乱数抽選の実行前に希望する景品を1つ又は複数選択できるようにしても良い。この場合、乱数抽選の実行前に景品の選択画面が表示されることになるので、抽選参加者は入選時に欲しい景品のみを特定して抽選に望むこともできる。
【0056】
特に、嗜好性の高い景品の場合には希望しない景品以外は欲しくないと考える人も多い。また、景品コレクターの中には自分の有していない景品だけが得られれば良いと考える人もいるため、かかるニーズは少なくないと考えられる。
【0057】
なお、景品の選択時に優先順位を付けさせておき、優先順位が上位の景品が当選したにもかかわらず、既にその景品の当選数が所定の数に達している場合には、優先順位が次に低い景品が当選したものとして抽選結果を通知することもできる。
【0058】
さて、かかる景品の選択を許容する場合には、提供される景品の残りがどの程度あるかが抽選参加者にとって非常な関心事となる。従って、図8に示すように景品の表示(写真や絵)と残数を画面全体を使用して表示したり、図9に示すように、景品名と残数とを画面の一部を使用して表示する機能を設ければ、よりユーザフレンドリーな抽選システムを実現できる。
【0059】
このような表示があれば、参加資格者は予め結果を予測することができるため、納得の上で抽選に参加することができる。またこのような表示があれば、より当選する確率の高い景品に選択を変更することもでき、参加資格者の意思を抽選動作により反映させることが可能なユーザフレンドリーな抽選システムを実現できる。
【0060】
また、上述の例では基本的に入賞確率については固定であるものとして説明しているが、個人情報データベース3Cに保存されている参加履歴を参考に、参加回数の多い人には入賞確率を上げたり、入賞経験の少ない人の入賞確率を上げるなどの処理を運営者側の設定により行えるようにしても良い。
【0061】
特に、当該抽選システムが有料で提供される場合には、このような機能があると抽選参加者の利益にもなり、抽選会への参加する動機付けともなり得る。もっとも、この場合でも入賞確率はあくまで公平のために固定し、抽選機会の増加(抽選権の無料サービス)やおまけの景品の提供等で調整することも可能である。
【0062】
この他、抽選運営者側の恣意に基づいて入賞確率や景品の種類(おまけの追加サービスを含む。)等を変更できる仕組みを設けることも考えられる。例えば、優待キャンペーン中は他の場合に比して入賞確率を相対的に高く設定することも考えられる。
【0063】
優待キャンペーンの例としては、期間限定、季節限定等の時を条件とするもの、地域限定等の場所を条件とするもの、先着何名、毎週何名、毎月何名のように人数を条件とするもの、特定商品(抽選権を有する対象商品の中でも特にこの商品についてはと言う意味で)の購入者などの物を条件とするもの等が考えられる。また、各抽選参加者ごとに登録されている対象商品(全て又は一部又は個別)の総購入金額に基づいて入賞確率を変更する方法も考えられる。
【0064】
また、抽選とは本来対応関係のない抽選参加者側の情報に基づいて入賞確率や景品の種類(おまけの追加サービスを含む。)等を変更できる仕組みを設けることも考えられる。
【0065】
例えば、抽選前に行ったゲーム内でキャラクタ(主人公を含む。)が特定のアイテムを取得したとか、抽選前に行ったゲーム内でキャラクタの能力値(経験値、パワー値等)が所定の値に達したとか、抽選前に行ったゲーム内で隠れキャラクタを発見したとか、ゲームが複数ステージからなる場合にボーナス画面をクリアしたとか、ゲームの得点が何点以上だった等に基づいて入賞確率等を変更させることも考えられる。
【0066】
なお、ここでのゲームは抽選運営者のウェブサイトにおいて参加可能な抽選とは独立に行われるもの(参加は抽選参加者の自由であり任意である。)でも良いし、インターネット端末2側で行われるものでも良い。なお、後者の場合、ゲームは必ずしもインターネット端末2上で行われるものに限る必要は無く、専用のゲーム端末等で実行されたゲームの履歴や結果が抽選の実行前にインターネット端末2に読み込まれていれば又は読み込み可能な状態になっていれば良い。
【0067】
(b4)入賞態様の登録
抽選動作が実行されて入賞の有無が確定すると、サーバ3Aは、確定した結果を個人情報データベース3Cに登録し、その後の管理に利用可能なようにする(ステップS4)。例えば、当該抽選参加者が抽選に参加した日時や入賞か外れかの有無、入賞時には入賞した景品等を登録する。この登録情報は後述する景品の発送に使用される。
【0068】
なお、抽選への参加回数や入賞履歴は、次回以降の抽選参加資格に反映させることもできる。例えば、参加回数が所定回数以上になった参加者は抽選への参加資格を無くしたり、所定回数以上参加した参加者には抽選への参加可能回数を増やしたりできる。また、外ればかりで入賞の履歴がない(例えば、抽選会単位で、一定期間単位で)参加者には入賞し易いように入賞確率を上げるなどの処理にも使用できる。
【0069】
また、入賞した景品に色違いの景品が複数ある場合やプリントされているキャラクターのデザイン等が複数ある場合であって、その色彩の違いやデザインの違いを抽選参加者の意思で選択可能とするときは、この登録の際、クライアント端末2を通じていずれの景品を希望するか選択を促し、最終的な選択された色、デザインの景品を登録するようにすることもできる。
【0070】
もっとも、かかる選択は入賞が確定した後に実行するだけでなく、乱数抽選の実行前や乱数抽選の実行後も入賞が確定していない段階(例えば、追加の抽選が実行される場合の実行前段階等)で選択させることもできる。
【0071】
このようなインタラクティブな選択機能を設ければ、景品を選択できない場合に比べて抽選への参加意欲を一層高めることができる。また、真に希望する景品のみに狙いを絞り込むことができるため、景品の細かい仕様の違いにまでこだわるような抽選参加者のニーズも満足させることができる。
【0072】
(b5)演出画面による通知
前述の入賞態様の登録動作と同時進行的に入賞態様の通知動作が実行される(ステップS5)。ただし、その通知には入賞態様に応じたストーリー性のある演出画面を使用する。この通知動作に関連する機能を以下に示す。
【0073】
<演出機能>
この景品抽選システムは、入賞態様の通知にストーリー性のある演出画面を使用する。その理由は、抽選参加者に対して単に又は即座に結果を通知する従来の方法に比して抽選結果が得られるまでの過程をもっと楽しいものにするためである。
【0074】
抽選自体は入賞か外れかのいずれかでしかなく、抽選結果は即座に確定するものである。そして、この抽選結果をそのまま通知する現在の方式はインターネットを利用したというだけで面白みに欠け、景品が得られたか否かを確認するだけのものになってしまう。これでは参加者にとっても運営者若しくはスポンサーにとっても折角の出会いの場所を十分に生かしきれない。
【0075】
そこで、入賞態様の通知にストーリー性のある演出画面を組み合わせ、抽選参加者には画面上で繰り広げられるストーリー展開そのものを楽しんでもらえる方法を提案する。すなわち、抽選参加者にはストーリー展開と自身の幸運とを重ね合せてもらい、通知過程の一喜一憂を楽しんでもらえるようにする。
【0076】
ここでは、ストーリー性のある演出画面としてロールプレイングゲームを想定する。例えば、仮想の物語の主人公が画面上に設定された舞台の上で敵と戦い、敵に勝てば景品が得られ、敵に破れれば景品がもらえないというストーリー展開を用意する。もっとも、ストーリー性のある演出画面はロールプレイングゲーム方式に限らない。
【0077】
このようにストーリー上の主人公の活躍と景品とをリンクさせることで、あたかもリアルタイムで抽選動作が進行しているかの錯覚さえ覚えさせることができ、主人公の活躍に自身の入賞を託すという楽しみを持たせることができる。
【0078】
また、前述のロールプレイングゲームの例であれば、最後に勝ち残るまでに倒した敵の数が多いほど(主人公の活躍度が高いほど)(この演出画面は出現頻度の低い、すなわち確率の低い演出画面でもある。)高価な景品が得られるようにすれば、ストーリー展開の進展(敵に勝っているということ)と高価な景品の獲得チャンスの高まりとで、演出画面による通知がより楽しいものとなる。
【0079】
なおこの場合、どんなに多くの敵を倒しても最後に敵に負ければ「外れ」扱いになるが、抽選参加者の多くは単に外れたという感想よりも、もう少しで高価な景品がもらえるところまでいったのにと、その抽選を意味付けることが可能になり、ある種の満足さえ与えることができる。
【0080】
もっとも、最後に敵に負けてもそれまでに倒した敵の数や敵の種類等に応じた景品を当りとしたり、再度の抽選権(別の抽選)をプレゼントしたりといった用い方も可能である。
【0081】
因みに、入賞態様と実行される演出画面との関係についてであるが、最も簡単な方法は乱数抽選の結果抽出された各乱数値に対応付けられているストーリー展開を実行する方法である。すなわち、乱数値に対応するストーリー展開を実行し、乱数値が入賞に対応するものであれば当選画面で終了し、外れであれば外れ画面で終了するといった具合である。もっとも、外れの場合には、ストーリー展開の意外性を出すため、ストーリー展開のみを抽選する方法も考えられる。
【0082】
<主人公の選択機能>
また、ストーリー上で登場する主人公を複数用意し、これらの中から1つを選択できるようにすれば、自分の選択した主人公がどのように活躍するか自体を楽しませることができる。この場合、自分が積極的に抽選に介在しているとの意識をもたせることができるため、その分、入賞時の達成感を強いものとできる。
【0083】
もっとも、乱数抽選自体は主人公の選択とは無関係としても良いし、入賞確率を多少変更するとか、入賞し易い景品を変更するとか様々な方法が考えられる。
【0084】
なお、主人公の能力や装備等が異なる旨を画面上に表示し、その情報をもとに参加者が主人公を選択できるようにすれば、抽選参加者の抽選への参加意識をより高めることができる。
【0085】
<ストーリー展開の選択機能>
また、ストーリー展開を数多く用意しておけば、抽選参加者は抽選のたび異なるストーリー展開に遭遇するため、「他にはどんなストーリー展開があるのだろう」とか、「この場面の先にはどんな結末が用意されているのだろう」とか抽選に参加することで展開されるストーリー展開それ自体を楽しみにすることができ、抽選結果そのものへの関心もさることながら抽選結果の通知過程自体を関心の対象として楽しむことができる。
【0086】
また図10に示すように、抽選の実行前に運営者側が用意しているストーリー展開の種類を画面上に表示しておき、ストーリー展開を抽選参加者が選択できるようにしても良い。
【0087】
このような機能を設ければ、「前回はストーリーAを見たから今度はストーリーBを見よう」とか、「前回やったストーリーCが面白かったから今度もストーリーCをやろう」とか、「友達はストーリーDで景品のXが当ったから、僕も/私もストーリーDを選択しよう」とか、抽選へ参加する楽しみとストーリー展開そのものを楽しみとを両立させることができる。
【0088】
なお、かかる選択を可能とする場合の抽選動作との関係であるが、選択したストーリー展開に固有の抽選動作としても良い。この場合、ストーリー展開毎に独立した入賞確率を設定し、例えばストーリー展開Aの入賞確率はストーリー展開Bよりも高いが、高価な景品はむしろストーリー展開Bの方にあるようにしても良い。
【0089】
これに対して、選択したストーリー展開と抽選動作を無関係とし、いずれのストーリー展開を選択しても同じ入賞確率で同じ景品が当るものとしても良い。もっとも、景品はストーリー展開に応じて対応付けを異なるものにするとかは可能である。
【0090】
また、ストーリー展開の選択が可能な場合でも抽選参加者の希望が特になければサーバ3A側が任意にストーリー展開を決定することも可能である。この場合の演出画面は抽選参加者側から見れば同じであるが、乱数抽選の結果に基づいてストーリー展開が確定されてその通知が行われる場合(全ての景品に入賞する可能性がある状態で抽選が行われる場合)と、ストーリー展開の確定により入賞可能な景品が特定されてから乱数抽選が実行される場合とではその意味が異なったものになる。
【0091】
なお、各ストーリー展開に割り当てられる景品は1つの場合もあれば、複数の場合もある。また、各ストーリー展開毎に割り当てられる景品の数や種類が異なるようにしても良い。
【0092】
また図11に示すように、ストーリー展開とこれに対応する景品との関係を一覧表示できるようにして、ストーリー展開を選択する際の参考に用いることができるようにしても良い。
【0093】
このような表示があれば、抽選参加者はストーリー展開の選択する意味を十分理解してその選択を行うことができる。これにより、従来に比してよりユーザフレンドリーな景品付き抽選を提供できる。
【0094】
<キャラクターの移動機能>
また、インターネットのインタラクティブ性を利用して、主人公であるキャラクターの進行方向自体を直接決定できるようにすれば、抽選参加者は抽選への積極的な参加を体感することができ、抽選結果以外の楽しみを増やすことができる。
【0095】
この機能は、前述したストーリーの選択にも使用できるし、画面内に埋め込まれている隠しキャラクターの発見や対戦相手の選択など、演出内容の自由度をより高いものにできる。
【0096】
また、このように自身の決定した進行方向に進んだことでストーリーが展開すると、抽選結果と自身の選択との一体感をより強く印象付けることができる。
【0097】
もっとも、このようなキャラクターの移動を抽選参加者の選択に委ねるとしても、抽選動作の実行とキャラクターの移動との関係を独立として確定した入賞態様に影響が出ないようにすることもできる。またその反対に、キャラクターの移動方向によっては抽選動作を再実行したり、入賞確率が変更されるようにしても良い。
【0098】
<リーチ画面機能>
上述した様々な機能を組み合わせることで入賞態様の通知に使用される演出画面はより多様性に富んだ面白みのあるものにできるが、更に入賞の可能性が高まったことを示唆するリーチ画面機能(特別態様の画面表示機能)を用意することにより、抽選結果の通知をより楽しいものにできる。
【0099】
例えば、次のような特別態様の画面を用意する。
【0100】
(1)入賞の可能性が高い場合にのみ表示される場面を用意する。例えば、ストーリー展開に奥行きを持たせ(複数の画面を用意し)、入賞の可能性が高まれば(高まる)と現在の場面から次の場面へと進むようにすれば、場面の切り替わりを見た参加者は入賞の可能性が高まったことを確認できる。
【0101】
もっとも、娯楽性を高める上では各場面毎に場面の奥行き(出現頻度や出現する順番)に応じた景品の当りとはずれを用意し、そのいずれにも該当しない場合にのみ、より高価な景品が獲得できる可能性がある次の場面に移行するようにするのも良い。
【0102】
なお、言うまでもないが、全ての場面に当りと外れを用意するか否かは任意であって、参加者の思惑とは関係無く景品の当りが対応付けられていない演出のみの場面があっても良い。
【0103】
(2)主人公に特殊な動作をさせる。例えば、図12(A)に示すように、万歳とその停止を繰り返すような動作をさせたり、図12(B)に示すように、主人公の巨大化と矮小化を繰り返すような動作をさせれば、何らかの変化が生じていることが予感され、参加者は入賞の可能性が高まったことを確認できる。また、笑い顔と泣き顔を繰り返すような表情の変化を組み合わせる方法も考えられる。
【0104】
いずれにしても、主人公に対する抽選参加者の注目度は高いものになるため、その動作の変化はリーチ状態を通知するのにはうってつけである。
【0105】
(3)主人公の形状を変化させる。現在のリーチ状態で獲得可能な景品の形状に主人公の形状を変化させたり、元に戻したりするのも効果的である。特に、画面上の主人公に対する抽選参加者の注目度は高いため、その形状が変化すると容易にリーチ状態であることを認識させることができる。
【0106】
例えば、図13のように、景品がCDであった場合、主人公の頭をそれを想起させる画像に変化させたり、戻したりすれば、CDが当るかも知れないという期待感を高めることができる。
【0107】
(4)キャラクターの色彩を変更する。主人公に対する抽選参加者の注目度は高いので、キャラクターの色彩を特定の色に変化させれば、その変化から入賞の可能性が高まったことを通知することができる。
【0108】
(5)特殊な効果音を出す。以上は画面上での変化を利用する場合であるが、入賞の可能性がある場合のみ使用する特殊な効果音を鳴らすのも参加者の期待感を高める上で効果的である。他の画面上の変化と組み合わせれば、参加者にはより分かり易いと思われる。
【0109】
(6)欄外等に設けた専用の表示欄を使用する。例えば、ストーリー展開の進展具合やキャラクターの変体などはそれ自体面白いものであるが、抽選に参加するのは子供から年配者まであらゆる年齢層が考えられる。従って、誰もがその内容を理解できることも重要である。
【0110】
そこで、例えば図14に示すように、ストーリーが展開される演出画面の下面又は欄外に入賞の可能性を表示するための専用の表示領域(図中のカラーバー)を設け、その表示色を可能性と連動させるように変化させるようにすれば、現在の状態がリーチ状態か否かを容易に判断させることができる。
【0111】
なお、図の例1は、初期状態を「緑色」とし、リーチ状態である「黄色」の状態を経て最終的な状態を色分けで表示している。すなわち、当りは「青色」、外れは「赤色」で表示している。
【0112】
これに対して、図の例2は、初期状態を「緑色」とし、真にリーチ状態に入った場合のみ「黄色」を表示する。リーチ状態専用の表示形態を用意することで、誰もがリーチ状態にあることを容易に理解できる。なお、最終的には当りの場合も外れの場合も同じ「赤色」を表示し、内容が確定したことを表している。因みに、例1の表示も例2の表示もいずれも抽選の進行度を通知する意味もある。
【0113】
また、図15に示すように、棒グラフ状に期待度を表示し、期待度が高まると図中右側に棒グラフが延長され、期待度が下がると図中左側に棒グラフが縮むようにすれば、期待度の高まりを容易に判断できる。勿論、棒グラフの長さと色の変化を組み合わせるのもより効果的である。また、棒グラフに限らず円グラフのような表示形態でも良い。
【0114】
<広告機能>
ところで、以上の機能を用いた演出画面はその注視度も高く、抽選参加者の目に触れやすい。
【0115】
(1)そこで、その特性を利用して、図16に示すように、演出画面上にスポンサー広告を表示させる機能を持たせるようにすれば高い広告効果を期待することができる。
【0116】
なお、図16の場合には、広告を背景画面として表示しているが、注目度の高い主人公や他のキャラクターを広告に利用すれば(広告の入った服を着せたり、顔を広告画面に切り替えたりすれば)高い広告効果が得られる。
【0117】
また、主人公の移動経路上に広告を埋め込んでおき、主人公がその箇所を通過すると広告が表示されるようにするのも、不意を付かれた抽選参加者の高い注目を集めることができる。また、この場合には宝探し的な要素も加わるため、埋め込まれている広告を探して見つける面白みを提供できる。
【0118】
(2)図16はスポンサー自体の広告であったが、景品として提供される商品等を広告するのにも使用できる。例えば、図17に示すように、ゲームソフトを広告したいのであれば、演出画面上にゲームソフトのタイトルとパッケージ等を表示させれば、抽選参加者の高い注目を集めることができる。
【0119】
また、この景品の広告はリーチ状態の通知にも使用できる。また、キャラクターの移動先に応じてストーリー展開が変更可能な場合であって、そのストーリー展開には固有の景品が割り当てられている場合、ストーリー展開の選択画面における各ストーリー展開の入り口にキャラクターが立つと、そのストーリー展開を選択した場合に獲得可能な景品の広告が表示されるようにすれば、ストーリー展開の選択にリンクさせて商品の広告を行うこともできる。
【0120】
また、キャラクターの移動方向に応じて表示される景品の広告が切り替わるようにすれば、その移動方向の先にどのような景品を獲得できるチャンスがあるかを抽選参加者に通知でき、広告効果を高めることができる。
【0121】
なおこの他、キャラクターの形状自体を広告したい商品の形状に変形させるといった方法も考えられる。
【0122】
(b6)景品の発送
以上の動作はインターネット網1を通じて実時間で実行される。これに対して、この景品の発送機能は、当選者に当選した景品を発送するための機能である。サーバ3Aにより抽選の結果は、抽選参加者の個人データとして個人情報データベース3Cに登録されている。
【0123】
運営者側は、個人情報データベース3Cにアクセスし、景品の発送処理を必要とする案件を検索する。そして、担当者が景品の発送処理を完了させた段階で、個人情報データベース3Cの該当欄に発送の完了とその完了日等を登録すれば一連の作業が終了する。
【0124】
(A−3)景品付き抽選の具体例
次に、抽選結果の通知にロールプレイングゲーム感覚を取り入れる場合の演出画面を具体例を用いて説明する。ここでは、「もののけやしき(仮題)」と題する架空の景品付き抽選システムについて説明する。
【0125】
なお言うまでも無くこれは一例であり、演出効果を高める通知方法には様々な方法が考えられる。因みに、認証等は既に既存の方法を用いて行われているものとする。
【0126】
図18は、この演出画面の舞台となる「もののけやしき」の全景である。この景品抽選システムには、入賞態様の通知用に6つのストーリー展開が用意されている。
【0127】
6つのストーリー展開とは、「通常ゲーム」、「部屋での対決場面」、「二階での対決場面」、「廊下・厠での対決場面」、「屋外での対決場面」、「池場面」の6つである。図18は、各ストーリー展開とそれらが実行される場面(舞台の場所)との関係を表したものである。
【0128】
この全景は演出画面の最初に表示される。もっとも、どの場所にどのようなストーリー展開が関連付けられているかまで見られるようにするかは、運営者側の方針による。因みに、ストーリー展開を抽選参加者が選択できる場合には、この全景画面に重ねて表示したストーリー展開の一覧から直接選択できるようにしても良い。もっとも、用意されているリーチ内容までは見られないようにすることも考えられる。
【0129】
この「もののけやしき」の場合には、ストーリー展開が固定されており、抽選参加者は選択できないものとする。すなわち、抽選の結果得られた入賞態様に基づいて自動的に実行される。
【0130】
図19は、各ストーリー展開を構成する各ステージ(リーチ場面)がどのような発展率で進行するかと、各ステージでどのような確率で入賞が確定するかの関係を表したものである。図中、各リーチ状態を表すブロック内のパーセント表示は前ステージからの発展率を表し、ブロック下のパーセント表示は各ステージでの入賞確率を表している。
【0131】
図19によると、「部屋での対決場面」は「通常ゲーム」から10%の確率で発展し、その最初のステージ内で5%の確率で入賞が確定することが分かる。同様に、「二階での対決場面」は「通常ゲーム」から6%の確率で発展することが分かる。ただし、最初のステージ内での入賞の発生はない(入賞確率0%)。つまり、演出効果を高めるためのステージが用意されている。図中、0%と表されている他のステージも同様である。
【0132】
「廊下・厠での対決場面」も「通常ゲーム」から6%の確率で発展する。この場合も、最初のステージ内では入賞の発生はない(入賞確率0%)。因みに、この「廊下・厠での対決場面」には「池プレミアムリーチ場面」が隠されており、「廊下ロングリーチ1」の場面から1%以下の確率で「池場面」に発展する。ただし、「池場面」に発展した場合には100%の確率で入賞が生じる。
【0133】
また、「屋外での対決場面」も「通常ゲーム」から6%の確率で発展する。なお、最初のステージ内では入賞は発生しない(入賞確率0%)。
【0134】
次に、各ストーリー展開に用意されている各ステージの演出内容を説明する。
【0135】
スタートストーリーとしての「通常ゲーム」は、屋敷を取り囲む廊下が舞台として設定されている。図20に初期画面例を示す。登場人物は、ばあちゃんと女の子である。主人公はばあちゃんである。このストーリー展開には3通りの結末が用意されている。
【0136】
1つは、ばあちゃんが1匹目の物の怪を退治し損ね、反撃されて終わる場合(外れの場合)、もう1つは、ばあちゃんが1匹目と2匹目の物の怪を退治してノーマルリーチに入り、三匹目の物の怪を退治して終わる場合(大当りの場合)、残る1つは、ばあちゃんが1匹目と2匹目の物の怪を退治してノーマルリーチに入ったものの三匹目の物の怪を取り逃がしてしまう場合(次のストーリーへ発展する場合)である。
【0137】
図21は通常ゲームが外れで終わる場合のストーリー展開例であり、図22は通常ゲームが当りで終わる場合のストーリー展開例である。いずれの展開例も、画面下にストーリーの進行とリーチ状態の発生を簡易に確認できるようにするためのカラーバーが表示されている。カラーバーの初期状態(図21(A)及び22(A))は緑色であり、登場人物である二人が歩き始めることで入賞態様を通知するための演出が開始される。
【0138】
同時に、女の子がもっている提灯が点灯して揺れ初め、その表面には当りと外れの文字が交互に見え隠れする。この提灯の表面に現れる文字も入賞態様を通知するための演出として機能する。勿論、結果が確定した場合の通知にも使用される(図21(F)及び図22(G))。
【0139】
なお、抽選結果が外れであった場合、ストーリーは次のように展開される。まず、左から1匹目の物の怪が登場し(図21(B))、ばあちゃんが長刀を振り下ろす(図21(C))。しかし、物の怪は長刀をかわして逃げ、右側に移動する(図21(D))。その後、物の怪の反撃があり(図21(E))、物の怪が去る(図21(F))。このとき、女の子が持っていた提灯の明かりが消えると共に、提灯の文字が「外れ」となり確定する。
【0140】
これに対して、抽選結果がノーマルモードでの当選であった場合、ストーリー展開は次のようになる。まず、左から1匹目の物の怪が登場し、これをばあちゃんが長刀で切り捨てる(図22(B))。切られた物の怪は消える。今度は右側から物の怪が2匹登場する(図22(C))。ばあちゃんは長刀を振り下ろし1匹を退治するも、1匹は逃げてしまう(図22(D))。切られた物の怪はやはり消える。
【0141】
この後、リーチ状態に移行し(カラーバーが黄色に変化し)、ばあちゃんの物の怪を猛スピードで追走し始める(図22(E))。ばあちゃんが物の怪に徐々に追いついてゆき(図22(F))、切り捨てると提灯が更に明るく点灯し、提灯の文字が「当り」で確定する(図22(G))。
【0142】
なお、入賞態様が他のストーリーへの展開に対応する場合には、図22(G)の場面でばあちゃんは物の怪を取り逃がしてしまい、物の怪の逃げ込んだ場面へとストーリー展開の表示も切り替わる。展開率が図19の場合、「大部屋」に逃げ込む確率が最も高い。展開確率は10%である。「二階」、「廊下・厠」、「屋外」にはいずれも6%の確率で逃げ込む。
【0143】
ここでは、部屋に逃げ込む確率が最も高い。「部屋での対決場面」は、屋敷の一階にある大部屋が舞台として設定されている。このストーリーには、ストーリーの進行度合いに応じて「畳返しリーチ」、「かけじくリーチ」、「床下リーチ」、「からくり人形リーチ」が用意されている(図23)。
【0144】
「畳返しリーチ」(図23(A))は、このストーリーの最初に現れるリーチである。ばあちゃんが物の怪を追って大部屋に入ることで開始される。この場面では、畳が宙をひるがえっており、物の怪が床下に逃げ込もうとする。逃げ込む前にばあちゃんが物の怪を退治すれば当りが確定する(入賞確率5%)。ここで、畳にぶつかって物の怪に逃げられれば外れとなる。
【0145】
ただし、畳返しリーチから1%の発展率で以下の「からくり人形リーチ」に発展する。また、畳にぶつからずに床下まで追いかけると、畳返しリーチから4%の発展率で以下の「床下リーチ」に発展する。
【0146】
「からくり人形リーチ」(図23(B))に発展した場合、畳にぶつかった後に襖が開き、からくり人形が襲ってくるストーリーが続く。ここで、からくり人形を退治すれば当りが確定し(入賞確率50%)、退治できなければ外れが確定する。
【0147】
これに対して、「床下リーチ」(図23(C))に発展した場合、大グモに姿を変えた物の怪がばあちゃんに襲いかかるストーリーが続く。この大グモを退治すれば当り(入賞確率20%)、退治できなければ外れが確定する。
【0148】
大部屋の中には他にも物の怪が逃げ込める場所が用意されている。掛け軸の裏側である。ばあちゃんに追われた物の怪が掛け軸の裏側に逃げ込むと「かけじくリーチ」(図23(D))に発展する。「畳返しリーチ」からの発展率は2%である。なお、掛け軸の裏側は異次元空間となっており、そこでの戦いとなる。物の怪を退治すれば当りが確定し(入賞確率15%)、退治できなければ外れが確定する。
【0149】
次に、物の怪が「回廊」から「二階」へ逃げ込んだ場合のストーリー展開を説明する。このストーリーには、2段階の「階段リーチ(リーチ1、リーチ2)」と、二階部屋を舞台とする「巣窟リーチ」が用意されている(図24)。
【0150】
階段リーチ1と階段リーチ2の違いは、ばあちゃんが到達した位置の違いである。「階段リーチ1」で外れが確定する場合、階段の比較的低い位置でばあちゃんが滑り落ちてしまう。「階段リーチ2」で外れが確定する場合、階段の比較的高い位置に達してもう少しで登りきるというところで、ばあちゃんが滑り落ちてしまう。
【0151】
いずれのリーチ場面も入賞の可能性のない演出画面である(入賞確率0%)。なお、「階段リーチ1」をクリアした抽選参加者のうち4%だけが「階段リーチ2」に到達できる。
【0152】
「巣窟リーチ」(図24(B))は、「階段リーチ2」に進んだ抽選参加者のうち2%だけが到達できる。二階は物の怪達の巣窟となっているという想定で、合体した物の怪達とばあちゃんとの戦いが繰り広げられる。ここで、ばあちゃんが物の怪達を退治すれば当りが確定し(入賞確率50%)、退治できなければ外れが確定する。
【0153】
一方、物の怪が「回廊」から「廊下・厠」へ逃げ込んだ場合のストーリー展開は次のようになる。このストーリーには、2段階の「廊下ロングリーチ(リーチ1、リーチ2)」と、同じく2段階の「厠リーチ(リーチ1、リーチ2)」が用意されている(図25)。
【0154】
「廊下ロングリーチ」では、厠へと延びる長い長い廊下に沿って逃げる物の怪を追いかける場面が繰り広げられる。ばあちゃんは何度も角を曲がりながら物の怪に追いすがり、退治しようとする。「廊下ロングリーチ1」で外れが確定する場合、ばあちゃんは曲がり角で物の怪を見失ってしまう。なお、廊下を曲がりきれずに池に落ちた場合、「池プレミアムリーチ」に発展して入賞が確定する。「廊下ロングリーチ1」から「池プレミアムリーチ」への発展率は1%以下であるが、入賞確率は100%である。
【0155】
「廊下ロングリーチ1」を発展率4%でクリアすると、「廊下ロングリーチ2」に移行する。「廊下ロングリーチ2」でも引き続き、ばあちゃんの追走が繰り広げられる。物の怪に追いついて退治できれば(入賞確率5%)入賞が確定する。物の怪を見失うと外れが確定する。
【0156】
「廊下ロングリーチ2」を発展率5%でクリアすると、「厠リーチ1」に移行する。「厠リーチ1」では、厠に逃げ込もうとする物の怪と、これを退治しようとするばあちゃんの攻防が繰り広げられる。厠に逃げ込むのを阻止して退治できれば入賞が確定する(入賞確率10%)。物の怪に厠に逃げ込まれれば外れが確定する。ただし、物の怪に逃げられた場合でも、「厠リーチ1」から2%の発展率で「厠リーチ2」に移行する(図25(B))。
【0157】
「厠リーチ2」では、厠へ逃げ込んだ物の怪が便器の中から姿を変えて現れる。見事退治できれば(入賞確率40%)入賞が確定し、便器に引きずり落とされると外れが確定する。
【0158】
最後に、物の怪が「回廊」から「屋外」へ逃げ込んだ場合のストーリー展開を説明する。このストーリーには、「竹やぶリーチ」、「墓場リーチ」、「巳巳巳(みみみ)リーチ」が用意されている(図26)。
【0159】
「竹やぶリーチ」(図26(A))では、竹やぶに逃げ込もうとする物の怪と、これを退治しようとするばあちゃんの攻防が繰り広げられる。裏庭の竹やぶの中に逃げ込まれると外れが確定する。この「竹やぶリーチ」での入賞の可能性はない(入賞確率0%)。
【0160】
竹やぶに逃げ込もうとする物の怪を追いかけるうち竹やぶを抜けると「墓場リーチ」に移行する。この発展率は3%である。「墓場リーチ」(図26(B))では、物の怪が巨大化してばあちゃんに襲いかかり、ばあちゃんとの戦いが繰り広げられる。ばあちゃんが物の怪を退治すれば(入賞確率35%)入賞が確定し、物の怪に食われてしまうと外れが確定する。
【0161】
ただし、ばあちゃんが物の怪に食われてしまった場合でも、「墓場リーチ」から1%以下の確率で「巳巳巳リーチ」に移行する。「巳巳巳リーチ」(図26(C))では、地面を這っていた「巳巳巳」が大蛇に変身して物の怪に立ち向かい、物の怪を退治する。ばあちゃんを救出して入賞が確定する。この入賞確率は100%である。
【0162】
このようなスリリングなストーリー展開を用意することで、多くの抽選参加者には抽選結果に対する興味以上にその通知に用いられる演出画面を大いに楽しむことができる。
【0163】
また、入賞とは直接関係のない(入賞確率0%)リーチ画面も数多く用意することで、同じ外れであってもより多くの場面を経ることによる抽選参加者の満足度を高める等の効果が得られる。
【0164】
同様に、出現確率の非常に低い場面に到達できた場合、抽選参加者は最終的な結果が外れに終わっても、「あと少しだった」という気持ちを持つことができるのに加え(すぐに外れが分かる場合よりも優越感を持てる)、非常にまれな場面を見れたこと自体に対する満足感さえ持たせることができる(積極的な優越感さえ持たせることができる)。
【0165】
(A−4)実施形態例の効果
以上説明したような景品抽選システムを実現することにより、インターネット網を通じた抽選を従来以上に魅力的かつ面白いものにできる。
【0166】
特に、この景品抽選システムではインターネットの即時性とインタラクティブ性を十分に発揮させることができるため(例えば、景品の選択、ストーリー展開の選択、主人公の選択)、よりユーザフレンドリーで柔軟な抽選システムを実現できる。
【0167】
また、入賞結果の通知にストーリー性のある演出画面を使用したことにより、抽選参加者の注目度の増した演出画面上にスポンサーの広告や景品の広告を表示できるようにしたことにより、従来以上に高い広告効果を実現することができる。
【0168】
また、演出画面のストーリー展開中に入賞の可能性が高まったことを示すリーチ画面を用意したことにより、入賞結果の通知を待つ抽選参加者の期待感や満足感(達成感)を一層高めることができる。
【0169】
【発明の効果】
(A)上述のように請求項1に記載の発明によれば、インターネット網に接続されたクライアント端末を入出力装置とし、クライアント端末から受け取った情報に基づいて参加資格者に対する景品付き抽選を実行する景品抽選装置を備える景品抽選システムにおいて、景品抽選装置が、クライアント端末から情報を受け取り、予め設定された抽選テーブルを用いて乱数抽選処理を実行させる乱数抽選実行手段と、予め設定された複数のストーリー展開とこれら複数のストーリー展開に対応する景品との関係を一覧表示させ、クライアント端末から選択されたストーリー展開を決定させる演出決定手段と、入賞可能な景品の残数をクライアント端末に逐次表示させ、乱数抽選の結果確定した入賞態様に応じたストーリー性のある演出画面を、演出決定手段により決定されたストーリー展開で展開させて、クライアント端末に表示させる入賞態様通知手段とを設けたことにより、入賞可能な景品の残数が参加資格者に通知できれば参加資格者は予め結果を予測し、納得した上で抽選に参加することができ、抽選結果の内容が明らかになるまでの通知過程を抽選参加者により楽しんでもらうことができる。
(B)上述のように請求項2に記載の発明によれば、入賞態様通知手段が、抽選動作の実行に先立って、クライアント端末からの景品又は景品群の選択を入賞時の景品選択の優先順位を伴って受け付ける景品選択部を備えることにより、抽選への積極的な関与を可能とすることによりユーザフレンドリーなものを提供できる。
(C)上述のように請求項3に記載の発明によれば、景品選択部が、最終的な入賞態様に複数通り又は複数種類の景品の割り当てがある場合、いずれの景品を参加資格者が希望するか、抽選動作の実行前又は入賞態様確定前又は入賞態様確定後に選択させることにより、抽選参加者の景品の仕様に対する細かいこだわりまでも十分満足させることができる。
(D)上述のように請求項4に記載の発明によれば、入賞態様通知手段が、クライアント端末から指示に応じて、入賞態様の演出画面に登場するキャラクターを移動させるキャラクター移動部を有することにより、抽選への積極的な関与を可能とするよりユーザフレンドリーなものを提供できる。
(E)上述のように請求項5に記載の発明によれば、入賞態様通知手段が、クライアント端末に表示させる演出画面に、景品を提供するスポンサー広告を表示させる広告表示部を有することにより、すなわち、抽選参加者の関心度が高く注視している演出画面の中にスポンサー広告を表示できることにより、従来よりも高い広告効果を期待することができる。
(F)上述のように請求項6に記載の発明によれば、広告表示部が、演出画面に景品自体の広告を表示させるようにしたことにより、すなわち、抽選参加者の関心度が高く注視している演出画面の中に景品の広告を表示できることにより、従来よりも高い広告効果を期待することができる。
(G)上述のように請求項7に記載の発明によれば、入賞態様通知手段が、演出画面に登場するキャラクターの形状、色彩及び又は動作を、入賞態様に応じて変化させる特別態様画面表示部を有することにより、抽選参加者の注視しているキャラクターの変化だけに抽選結果に対する期待感を一層高いものとできる。
(H)上述のように請求項8に記載の発明によれば、特別態様画面表示部が、最終的な入賞態様に応じて、キャラクター形状を景品の形状に変化させることにより、抽選参加者の注視しているキャラクターの変化だけに、景品の広告効果をより高めることができる。
(I)上述のように請求項9に記載の発明によれば、入賞態様通知手段が、演出画面の一部領域又は専用の表示領域を使用して、入賞の可能性を段階的に参加資格者に通知するようにしたことにより、あらゆる年齢層の抽選参加者に入賞の可能性を簡便に通知できる。
(J)上述のように請求項10に記載の発明によれば、入賞態様通知手段が、入賞の可能性を数段階の音響効果を使用して参加資格者に通知するようにしたことにより、あらゆる年齢層の抽選参加者に入賞の可能性を簡便に通知できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 景品付きの抽選システムのネットワークシステム例を示す図である。
【図2】 サーバの機能を示す概略図である。
【図3】 個人情報データベースに格納されるデータ構造例を示す図である。
【図4】 抽選動作の実行手順の概略を示す図である。
【図5】 参加資格者による抽選の実行指示を受け付けるのに用いる表示画面例を示す図である。
【図6】 参加資格者による抽キャラクターの進行方向の選択指示を受け付けるのに用いる表示画面例を示す図である。
【図7】 景品の選択受付画面を示す図である。
【図8】 景品の残数表示画面例1を示す図である。
【図9】 景品の残数表示画面例2を示す図である。
【図10】 ストーリー展開の選択受付画面例1を示す図である。
【図11】 ストーリー展開の選択受付画面例2を示す図である。
【図12】 キャラクターの動作変化を使用したリーチ画面例を示す図である。
【図13】 キャラクターの形状変化を使用したリーチ画面例を示す図である。
【図14】 専用バー領域を使用したリーチ画面例1を示す図である。
【図15】 専用バー領域を使用したリーチ画面例2を示す図である。
【図16】 スポンサーの広告画面例を示す図である。
【図17】 景品の広告画面例を示す図である。
【図18】 抽選結果の通知に使用される仮想舞台の全景を示す図である。
【図19】 各ストーリーに用意されたストーリー展開と、各ステージの発展率及びその入賞確率例を示す図である。
【図20】 通常ゲームの初期画面例を示す図である。
【図21】 通常ゲームが外れで確定する場合のストーリー展開例を示す図である。
【図22】 通常ゲームが当りで確定する場合のストーリー展開例を示す図である。
【図23】 「部屋での対決場面」に用意されている4つのリーチ画面例を示す図である。
【図24】 「二階での対決場面」に用意されている代表的な2つリーチ画面例を示す図である。
【図25】 「廊下・厠での対決場面」に用意されている代表的な2つリーチ画面例を示す図である。
【図26】 「屋外での対決場面」に用意されている代表的な2つリーチ画面例を示す図である。
【符号の説明】
1…インターネット網、2…クライアント端末、3…景品抽選システム、3A…サーバ、3B…モニタ、3C…個人情報データベース、3D…プログラム等記憶部。
Claims (10)
- インターネット網に接続されたクライアント端末を入出力装置とし、上記クライアント端末から受け取った情報に基づいて参加資格者に対する景品付き抽選を実行する景品抽選装置を備える景品抽選システムにおいて、
上記景品抽選装置が、
上記クライアント端末から情報を受け取り、予め設定された抽選テーブルを用いて乱数抽選処理を実行させる乱数抽選実行手段と、
予め設定された複数のストーリー展開とこれら複数のストーリー展開に対応する景品との関係を一覧表示させ、上記クライアント端末から選択されたストーリー展開を決定させる演出決定手段と、
入賞可能な景品の残数を上記クライアント端末に逐次表示させ、乱数抽選の結果確定した入賞態様に応じたストーリー性のある演出画面を、上記演出決定手段により決定されたストーリー展開で展開させて、上記クライアント端末に表示させる入賞態様通知手段と
を有することを特徴とする景品抽選システム。 - 上記入賞態様通知手段が、抽選動作の実行に先立って、クライアント端末からの景品又は景品群の選択を入賞時の景品選択の優先順位を伴って受け付ける景品選択部を備えることを特徴とする請求項1に記載の景品抽選システム。
- 上記景品選択部が、最終的な入賞態様に複数通り又は複数種類の景品の割り当てがある場合、いずれの景品を参加資格者が希望するか、抽選動作の実行前又は入賞態様確定前又は入賞態様確定後に選択させることを特徴とする請求項2に記載の景品抽選システム。
- 上記入賞態様通知手段が、上記クライアント端末から指示に応じて、上記入賞態様の演出画面に登場するキャラクターを移動させるキャラクター移動部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の景品抽選システム。
- 上記入賞態様通知手段が、上記クライアント端末に表示させる演出画面に、景品を提供するスポンサー広告を表示させる広告表示部を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれに記載の景品抽選システム。
- 上記広告表示部が、上記演出画面に景品の広告をも表示させることを特徴とする請求項5に記載の景品抽選システム。
- 上記入賞態様通知手段が、上記演出画面に登場するキャラクターの形状、色彩及び又は動作を、入賞態様に応じて変化させる特別態様画面表示部を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の景品抽選システム。
- 上記特別態様画面表示部が、最終的な入賞態様に応じて、キャラクター形状を景品の形状に変化させることを特徴とする請求項7に記載の景品抽選システム。
- 上記入賞態様通知手段が、演出画面の一部領域又は専用の表示領域を使用して、入賞の可能性を段階的に参加資格者に通知することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の景品抽選システム。
- 上記入賞態様通知手段が、入賞の可能性を数段階の音響効果を使用して参加資格者に通知することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の景品抽選システム。
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