JP3979852B2 - 拡大撮像装置の拡散照明アタッチメント及びこれを装着した拡大撮像装置 - Google Patents

拡大撮像装置の拡散照明アタッチメント及びこれを装着した拡大撮像装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、拡大撮像装置の拡散照明アタッチメント及びこれを装着した拡大撮像装置に関し、特に光反射率の高い対象物の撮像に適した拡散照明アタッチメントの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば電子部品の半田付部分を拡大撮像し、表示装置の画面上で半田付状態の良否をチェックするために、ビデオマイクロスコープと呼ばれる拡大撮像装置が使用される。拡大撮像装置では、いわゆる対物部から撮像対象に向けて光を照射し、撮像対象からの反射光を光学レンズ系を介してCCD(電荷結合デバイス)等のイメージセンサで受光する。イメージセンサから得られた電気信号を処理して撮像対象の映像信号を得る。
【0003】
得られた映像信号にしたがって、LCD(液晶表示装置)やCRT(陰極線管)等を用いた表示装置の画面に撮像対象の拡大映像が表示される。また、得られた画像情報は、TIFF形式(非圧縮)、JPEG形式(圧縮)等のイメージファイルとして、磁気ディスク等の記録媒体に記録される。
【0004】
このような拡大撮像装置は、精密機械や電子部品、化学材料、生物等の観察に広く用いられているが、撮像対象に応じて対物部のアタッチメントを交換し、撮像対象の光反射率等の条件に適した照明を行うようにすることが多い。例えば、電子部品の半田付部のように、光反射率が高い場合は、拡散照明アタッチメントを用いて、特定箇所で受光量が飽和しないようにすることが好ましい。拡散照明を得るには、例えば導光部材の出射面を荒らして光がランダムな方向に出射するようにすればよい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、拡散照明によって撮像対象を照射しても、電子部品の半田付部からの反射光の受光量が多く、この部分の輝度が飽和して白くぼやけた映像となる場合があった。このような映像から半田付状態の良否を判断することはほとんど不可能である。この現象は、拡散照明光以外の外光が半田付部に写り込むことが原因で生じることがわかった。半田付部は、表面が球面(凸面)状に形成されているので、周囲のあらゆる方向からの外光が写り込みやすい。
【0006】
本発明は上記のような課題に鑑みてなされたものであり、半田付部のように外光が写り込みやすく光反射率の高い撮像対象の適切な映像が得られる拡散照明アタッチメントとそれを用いた拡大撮像装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の拡大撮像装置の拡散照明アタッチメントは、拡大撮像装置の対物部の先端に取り付けられて撮像対象物を拡散光で照明する拡散照明アタッチメントであって、前記対物部の先端に固定される取付リングと、前記取付リングに対して回転可能に取り付けられた可動リングと、前記可動リングの内側に位置し、前記対物部側の円環状の光入射面と、外周側の光反射面と、光を拡散出射する内周側の光出射面とを有する略円筒形状の導光部材とを有し、前記可動リングには前記導光部材の円環状の光入射面に入射する円環状の光を部分的に遮光する遮光板を軸方向に対して垂直な方向から挿入するためのスリットが設けられ、前記可動リングの回転に伴って、前記導光部材が軸方向に所定範囲内で移動し、前記スリットに挿入された前記遮光板が前記導光部材の周方向に回転することを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、導光部材を撮像対象物に対して接近・離間させることが容易になり、種々の形状や光反射率の撮像対象物に対応して最適の拡散光で撮像対象物を照明することができる。例えば、電子部品の半田付部を導光部材で覆い、外光が半田付部に写り込まないようにして、半田付部の明るさが飽和しないようにすることができ、これによって半田付状態の良否を的確に判別することができる。更に、遮光板の働きによって立体的な撮像対象物の映像に陰影が生じて二次元映像が立体的に見える効果が得られると共に、遮光板によって遮光される部分の位置を可動リングの回転操作によって変更することができるので、利用目的に適した映像を得ることができる。
【0009】
好ましい実施形態において、前記可動リングは互いに回転自在の内側可動リングと外側可動リングからなり、内側可動リングには軸方向の第1カム溝が形成され、外側可動リングには周方向に斜めに第2カム溝が形成され、前記導光部材の外周面に固定されたカムピンが前記第1カム溝及び第2カム溝を貫通するように係合しており、前記内側可動リングと外側可動リングとの相対回転に伴って前記導光部材が軸方向に所定範囲内で移動する。このような簡単な構造によって導光部材を軸方向に所定範囲内で移動させる操作を容易に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1に、本発明の実施形態に係る拡散照明アタッチメントを装着した拡大撮像装置(ビデオマイクロスコープ)の構成をブロック図で示す。拡大撮像装置は、光源としてのランプ11、対物部(CCDカメラ)12、CCD駆動回路13、信号処理回路14、表示装置15、インターフェイス16等で構成されている。対物部12の先端には拡散照明アタッチメント17が取り付けられている。
【0017】
ランプから発した照明用の光は、光ファイバ18を通り、対物部12の先端に取り付けられた拡散照明アタッチメント17から出射して撮像対象(以下、ワークという)WKを照明する。ワークWKからの反射光は、対物部12に内蔵されたレンズユニット(光学レンズ系)19を経てイメージセンサ(CCD)20に集光される。イメージセンサ20は、例えば150万画素の高解像度のものが使用され、ワークWKの像の情報を含む光の信号を電気信号に変換する。その電気信号はCCD駆動回路13を経て信号処理回路14に入力される。
【0018】
信号処理回路14は、画像メモリ21、画像処理手段22、計測手段23を含み、画像処理手段22及び計測手段23はマイクロプロセッサのソフトウェアで構成されている。CCD駆動回路13からの信号は、画像メモリ21に蓄積された後、画像処理手段22によってYUV信号からRGB信号へ変換され、二次元フィルタ処理によるエッジ強調等の画像処理を経て、所定の画像信号となる。この画像信号は表示装置15に与えられ、ワークWKの拡大画像が表示装置15の画面に表示される。表示装置15は、例えばSXGA(1280×1024画素)表示が可能な高精細液晶モニタ装置で構成される。
【0019】
表示装置15に表示された拡大画像は、インターフェイス16を介して信号処理回路14に接続されたビデオプリンタ24から印刷出力することができる。ビデオプリンタ24には、例えば昇華熱転写方式のディジタルカラープリンタが用いられ、これによって鮮明で高画質のカラープリントを得ることができる。
【0020】
また、インターフェイス16には補助記憶装置25も接続され、表示装置15に表示された拡大画像をこの補助記憶装置25に記憶して保存することができる。補助記憶装置25には、例えば、フレキシブルディスクと上位互換性のある高密度磁気ディスク装置(スーパーディスク)が用いられる。この高密度磁気ディスク装置は120MByteの記憶容量を有する。画像ファイルは、例えばJPEG形式(圧縮画像データ)又はTIFF形式(非圧縮画像データ)として記録される。スーパーディスク又はフレキシブルディスクに保存された画像ファイルやテキストファイルは、ディスク読み取り装置を備えた他のパーソナルコンピュータ等で読み込んで活用することも可能である。
【0021】
更に、インターフェイス16にはポインティングデバイスとしてのマウス26も接続される。このマウス26は、表示装置15に表示される選択メニューやメッセージに基づいて、拡大撮像装置の各種設定を行い、各種操作を指示するのに用いられる。基本的には、このマウス操作のみによって拡大撮像装置の全機能を利用することができる。
【0022】
計測手段23は、表示装置15に表示された拡大画像上で指示された2点間の距離を計測して計測値を表示する処理を行う。2点間の距離の他に、曲線の曲率半径等を計測することもできる。画面上で計測したい点を指示するのにもマウス26が使用される。
【0023】
図2は、対物部12とその先端に装着された拡散照明アタッチメント17を示す図である。図2において、中心線L1から左側は外形を示し、右側は断面を示している。円筒状の対物部の内部空間には、前述のようにレンズユニット19及びイメージセンサ20が内蔵されているが、図2ではレンズユニット19を構成する対物レンズ19aのみが描かれている。
【0024】
また、対物部12の円筒部材12aには、光ファイバ18が軸方向に貫通するように設けられている。周方向に一定間隔で複数の光ファイバ18が設けられ、対物部12の円筒部材12aの先端部から円環状の光が照射されるように構成されている。光ファイバ18の先端から出射した光は、拡散照明アタッチメント17の導光部材35に上面から入射し、円錐面状の内面(下面)から出射する。導光部材35の内面は光が拡散するように荒されているので、矢印線LTで示すように、出射した光はあらゆる方向に拡散する。
【0025】
図3は、拡散照明アタッチメント17を示す図である。図3において、中心線L1から左側は外形を示し、右側は断面を示している。拡散照明アタッチメント17は、金属加工品である取付リング31、内側可動リング32、外側可動リング33、固定リング34、そして樹脂加工品である導光部材35を備えている。
【0026】
取付リング31の内周面には、雌螺子31a,31bが形成されており、対物部12の先端部外周面に形成された雄螺子との螺合によって取付リング31が対物部12に対して着脱する。径の異なる2種類の対物部12(円筒部材12a)に対応するように、取付リング31の内周面には段が設けられ小径の雌螺子31aと大径の雌螺子31bが形成されている。図3の例では、大径の雌螺子31bに対物部12の先端部外周の雄螺子が螺合している。取付リング31の外周面にも段が設けられ、下側小径部の外周には360度全周にわたって溝31cが形成されている。
【0027】
内側可動リング32は、大径部及び小径部が断面段状に形成され、大径部の周方向に90度間隔で4個の貫通螺子孔32aが形成されている。それぞれの貫通螺子孔32aには、小螺子(頭無し螺子)36が螺合している。小螺子36は回転すると内側可動リング32の径方向に移動してその先端が大径部内面より突出したり後退したりする。なお、小螺子36の基端面には、精密ドライバの刃先が係合するマイナス溝が形成されている。以下に説明する他の小螺子37及び小螺子ピン38についても同様である。
【0028】
内側可動リング32の大径部の内径は、取付リング31の溝31cが形成された小径部の外形より僅かに大きい。内側可動リング32の大径部に螺合している4本の小螺子36を緩めてその先端を大径部内面より後退させた状態で大径部を取付リング31の小径部に外嵌させた後、4本の小螺子36を回してその先端を大径部内面より突出させる。このとき、小螺子36の先端は図3に示すように、取付リング31の小径部の外周に形成させた溝31cに嵌入する。この結果、内側可動リング32は取付リング31に対して軸方向の移動を規制され、周方向には360度回転自在に取り付けられる。なお、取付リング31は、上述の螺合によって対物部12の先端に固定されている。
【0029】
内側可動リング32の小径部には外側可動リング33が外嵌している。外側可動リング33の内径は内側可動リング32の小径部の外形より僅かに大きく、外側可動リング33の内周面が内側可動リング32の小径部の外周面と摺動することにより、外側可動リング33は内側可動リング32に対して回転自在である。内側可動リング32に対する外側可動リング33の軸方向の移動は、上方向については、内側可動リング32の段部下面32bに当接することによって規制される。
【0030】
外側可動リング33の下方向への移動については、固定リング34の上面に当接することによって規制される。固定リング34には、周方向に90度間隔で4個の貫通螺子孔34aが形成されている。それぞれの貫通螺子孔34aには、小螺子(頭無し螺子)37が螺合している。
【0031】
4本の小螺子37を緩めてその先端が固定リング34の内面より後退している状態で固定リング34を内側可動リング32の小径部に外嵌させた後、4本の小螺子37を回してその先端を固定リング34の内面より突出させる。こうして、固定リング34が内側可動リング32に対して固定される。もちろん、内側可動リング32の小径部に外側可動リング33を外嵌させた後に、固定リング34を内側可動リング32の小径部に外嵌させ、上記のようにして固定する。なお、この際、外側可動リング33が内側可動リング32に対して円滑に回転するように、外側可動リング33の軸方向の遊び(クリアランス)を設ける必要がある。
【0032】
また、図4にも示すように、内側可動リング32には軸方向のカム溝(第1カム溝)32cが形成され、外側可動リング33には、周方向に斜めにカム溝(第2カム溝)33aが形成されている。これらのカム溝32c及び33aの働きによって、内側可動リング32に対して外側可動リング33を回転したときに、導光部材35が軸方向(上下方向)に移動する。この動作について以下に説明を加える。
【0033】
図3において、内側可動リング32の小径部に、導光部材35が内嵌している。導光部材35の外径は内側可動リング32の小径部の内径より僅かに小さい。これにより、導光部材35の外周面が内側可動リング32の小径部の内周面に対して摺動可能である。また、導光部材35の外周上端部に形成された螺子孔35aに小螺子ピン(カムピン)38が螺合し固定されている。この小螺子ピン38は、外側可動リング33のカム溝33a及び内側可動リング32のカム溝32cを貫通して係合するように外側から導光部材35の螺子孔35aにねじ込まれる。
【0034】
図4(a)〜(c)は、上記のようにして取り付けられた内側可動リング32に対して外側可動リング33を回転させたときに導光部材35が軸方向に移動する様子を示している。図4(a)は導光部材35が軸方向上限位置まで移動した状態を示し、図4(c)は導光部材35が軸方向下限位置まで移動した状態を示し、図4(b)は導光部材35が軸方向稼動範囲のほぼ中央に位置する状態を示している。
【0035】
図4(b)の状態から外側可動リング33を内側可動リング32に対して右方向に回転すると、小螺子ピン38が外側可動リング33のカム溝33a及び内側可動リング32のカム溝32cにそって上方向に移動し、やがて図4(a)の上限位置、すなわち、導光部材35が外側可動リング33及び内側可動リング32に対して最も後退した位置に達する。逆に、図4(b)の状態から外側可動リング33を内側可動リング32に対して左方向に回転すると、小螺子ピン38が外側可動リング33のカム溝33a及び内側可動リング32のカム溝32cにそって下方向に移動し、やがて図4(c)の下限位置、すなわち、導光部材35が外側可動リング33及び内側可動リング32に対して最も突出した位置に達する。
【0036】
図4(c)において、導光部材35の下端(先端)は、対物部12のレンズユニット19の焦点が存在する水平面(焦点面)より下方に位置する。つまり、導光部材35の先端面は、レンズユニット19の焦点を超えてワークWKに接近できるように構成されている。この様子を図5に示す。
【0037】
図5は、導光部材35が下限位置にあるときの導光部材35とワークWKとの位置関係を例示している。この例では、ワークWKは基板表面に実装された電子部品(集積回路チップのような表面実装部品)であり、その半田付部CPがこの拡大撮像装置によるチェック対象である。また、二点鎖線FSがレンズユニット19の焦点面である。
【0038】
図5から分かるように、導光部材35の下端(先端)は、対物部12のレンズユニット19の焦点面FSより下方に突出しており、チェック対象の半田付部CPを含む電子部品が導光部材35の内部にほとんど隠れている。これにより、外光が半田付部CPの表面で反射する現象が発生しないので、半田付部CPからの反射光が飽和して白くぼやけてしまうようなことがなく、半田付部CPの鮮明な映像が得られる。その結果、半田付部CPの半田付状態の良否を的確に判断することができる。
【0039】
なお、図5において、同一ワークWKの別の電子部品の半田付部をチェックする場合は、ワークWKを水平方向に移動させる前に、外側可動リング33を右方向に回転させて導光部材35の先端を少し後退させる必要がある。また、拡大撮像装置によっては、対物部12を垂直姿勢から傾けてワークWKを斜め方向から撮像できる場合がある。この場合も、対物部12を傾ける前に、外側可動リング33を右方向に回転させて導光部材35の先端を少し後退させる必要がある。そうしないと、導光部材35の先端がワークWK(基板又は実装部品)に当たるおそれがある。本実施形態の拡散照明アタッチメント17は、外側可動リング33を左右に回転させるだけで、導光部材35を簡単に出退(軸方向に移動)させることができるので、上記のような操作も煩わしくない。
【0040】
図6は、導光部材35の形状を示す断面図である。導光部材35は、透明樹脂(アクリル樹脂等)で作られ、照射光LTの光入射面41は反射損失を抑えるように研磨されている。但し、研磨は必須ではない。外周面にはアルミニウムが蒸着された光反射面42が形成されている。光反射面42は、外光が導光部材35の内部に侵入するのを防ぐと共に、導光部材35に入射した照射光LTが外部に漏れる損失を抑える光反射膜として機能する。アルミニウム層の蒸着に代えて、反射フィルムを貼り付け、又は金属カバーを被せることにより光反射面42を形成しても良い。光反射面42の上端付近の1箇所に前述の小螺子ピン38が固定される螺子孔35aが形成されている。
【0041】
円錐状の内面である光出射面43は、出射光を散乱させるように荒らす加工が施されている。光出射面43の上につながる円筒内面44と、光入射面41の上につながる円筒外面45についても、表面を荒らす加工が施されている。この円筒内面44及び円筒外面45を有する円筒部46は、図2で示した光ファイバ18の先端から出射した光が導光部材35の内部空間に直接入射することを防ぐ遮蔽機能を有する。円筒内面44及び円筒外面45を光反射面42と同様に加工しても良い。また、この円筒部46を導光部材35の一部として設ける必要は必ずしもない。金属等の材料で円筒状の光遮蔽部材を別途作成して導光部材又は対物部12に取り付けるようにしてもよい。
【0042】
図7(a)は、図4及び図5に示した拡散照明アタッチメント17を反対側から見た側面図である。図3からも分かるように、内側可動リング32のカム溝32cが設けられた側面の反対側の側面において、周方向に細長いスリット32dが大径部の下端近くに形成されている。このスリット32dは内側可動リング32の外側から内側へ貫通しており、周方向の長さは全周の1/4程度である。
【0043】
図7(b)は、上記のスリット32dから内側可動リング32の内部に挿入される遮光板の例を示す平面図である。この遮光板51は、透明のプラスチック製薄板を打ち抜いて作成したベース板52に不透明又は半透明の遮光膜53を貼り合わせたものである。遮光膜53は蒸着等の手段で作製してもよい。ベース板52の遮光膜53が貼られた部分から突出する一対の突出部54は、遮光板51を白抜き矢印で示す方向にスリット32dから挿入する際に、先端部が円滑にスリット32dに入るようにガイドの働きをする。
【0044】
図7(b)に例示する遮光板51では、遮光膜53が全周の約半分にわたって形成されており、対物部12の円筒部材12aの全周に配列された光ファイバ18から出射する円環状の照射光のうちのほぼ半分(片側)が遮光膜53によって遮光される。こうすることにより、立体的なワークWKの映像に陰影が生じて二次元映像が立体的に見える効果が得られる。
【0045】
前述のように、遮光板51が挿入されるスリット32dが形成された内側可動リング32は、取付リング31に対して360度回転自在である。内側可動リング32を回転させることにより、遮光板51の回転位置が変化し、遮光膜53によって遮光される方向(換言すれば照射光が当たる方向)が変化する。つまり、ワークWKの形状等に応じて、内側可動リング32を回転させることにより、照射光を当てる方向を360度自在に変化させてチェックしやすい映像を得ることができる。
【0046】
なお、図7(b)に例示する遮光板51では遮光膜53が全周の約半分(180度)にわたって形成されているが、遮光膜53の形成範囲(角度)を増やせば照射光が全体として弱くなり、減らせば照射光が全体として強くなる。また、遮光膜53が半透明の場合は、その光透過率を変化させることによっても照射光の強さを増減することができる。遮光膜53の形成範囲(角度)や遮光膜53の光透過率が異なる複数種類の遮光板51を用意しておき、ワークWKの種類に応じて遮光板51を差し替えるようにすれば、反射率等の異なる多種類のワークWKに対応して良好な拡大映像を得ることができる。
【0047】
以上、本発明の実施形態を変形例と共に説明したが、本発明は上記の実施形態に限らず、種々の形態で実施することができる。例えば、外側可動リング33の外周に、化粧と保護を兼ねた化粧リングを一体に取り付け、この化粧リングを把持して内側可動リング32に対して回転させるようにしてもよい。また、拡散照明アタッチメント17を構成する各部材の形状や材料は、上記実施形態で例示したものに限らず、必要に応じて変更可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の拡大撮像装置の拡散照明アタッチメント及びこれを装着した拡大撮像装置によれば、導光部材を撮像対象物に対して接近・離間させることが容易になり、種々の形状や光反射率の撮像対象物に対応して最適の拡散光で撮像対象物を照明することができる。例えば、電子部品の半田付部を導光部材で覆い、外光が半田付部に写り込まないようにして、半田付部の明るさが飽和しないようにすることができる。その結果、半田付部の映像が白くぼけることがなく、半田付状態の良否を的確に判別することができる。
【0049】
また、遮光板の働きによって立体的な撮像対象物の映像に陰影が生じて二次元映像が立体的に見える効果が得られると共に、遮光板によって遮光される部分の位置を外側可動リングの回転操作によって360度自在に変更することができるので、利用目的に適した映像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る拡散照明アタッチメントを装着した拡大撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る拡大撮像装置の対物部とその先端に装着された拡散照明アタッチメントを示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る拡散照明アタッチメントを示す図である。
【図4】拡散照明アタッチメントの導光部材が軸方向に移動する様子を示す図である。
【図5】導光部材が下限位置にあるときの導光部材とワークとの位置関係を例示する図である。
【図6】導光部材の形状を示す断面図である。
【図7】拡散照明アタッチメントに形成されたスリットと、スリットに挿入される遮光板の例を示す図である。
【符号の説明】
12 対物部
14 信号処理回路
17 拡散照明アタッチメント
18 光ファイバ
19 光学レンズ系(レンズユニット)
20 イメージセンサ
31 取付リング
32 内側可動リング
32c 第1カム溝(内側可動リングのカム溝)
32d スリット
33 外側可動リング
33a 第2カム溝(外側可動リングのカム溝)
34 固定リング
35 導光部材
41 光入射面
42 光反射面
43 光出射面
51 遮光板
FS 焦点面
LT 照明光(拡散光)

Claims (6)

  1. 拡大撮像装置の対物部の先端に取り付けられて撮像対象物を拡散光で照明する拡散照明アタッチメントであって、
    前記対物部の先端に固定される取付リングと、
    前記取付リングに対して周方向に回転可能に取り付けられた可動リングと、
    前記可動リングの内側に位置し、前記対物部側の円環状の光入射面と、外周側の光反射面と、光を拡散出射する内周側の光出射面とを有する略円筒形状の導光部材とを有し、
    前記可動リングには前記導光部材の円環状の光入射面に入射する円環状の光を部分的に遮光する遮光板を軸方向に対して垂直な方向から挿入するためのスリットが設けられ、
    前記可動リングの回転に伴って、前記導光部材が軸方向に所定範囲内で移動し、前記スリットに挿入された前記遮光板が前記導光部材の周方向に回転することを特徴とする拡大撮像装置の拡散照明アタッチメント。
  2. 前記可動リングは、前記取付リングに対して軸方向の移動が規制されていることを特徴とする請求項1に記載の拡散照明アタッチメント。
  3. 拡大撮像装置の対物部の先端に取り付けられて撮像対象物を拡散光で照明する拡散照明アタッチメントであって、
    前記対物部の先端に固定される取付リングと、
    前記取付リングに対して周方向に回転可能に取り付けられ、軸方向に第1カム溝が形成された内側可動リングと、
    前記内側可動リングに対して相対回転可能に取り付けられ、周方向に斜めに第2カム溝が形成された外側可動リングと、
    前記内側可動リングの内側に位置し、前記対物部側の円環状の光入射面と、外周側の光反射面と、光を拡散出射する内周側の光出射面とを有する略円筒形状の導光部材とを有し、
    前記内側可動リングには前記導光部材の円環状の光入射面に入射する円環状の光を部分的に遮光する遮光板を軸方向に対して垂直な方向から挿入するためのスリットが設けられ、
    前記内側可動リングと前記外側可動リングとの相対回転に伴って、前記内側可動リングの外周面に固定されたカムピンが前記第1カム溝及び前記第2カム溝を案内されることで、前記導光部材が軸方向に所定範囲内で移動し、
    前記内側可動リングの回転に伴って、前記スリットに挿入された前記遮光板が前記導光部材の周方向に回転することを特徴とする拡大撮像装置の拡散照明アタッチメント。
  4. 前記内側可動リングは周方向に360度回転自在であることを特徴とする請求項3に記載の拡散照明アタッチメント。
  5. 拡大撮像装置の対物部の先端に取り付けられて撮像対象物を拡散光で照明する拡散照明アタッチメントであって、
    前記対物部の先端に固定される取付リングと、
    前記取付リングに対して周方向に360度回転自在に取り付けられる内側可動リングと、
    前記内側可動リングに対して相対回転可能に取り付けられる外側可動リングと、
    前記内側可動リングの内側に位置し、前記対物部側の円環状の光入射面と、外周側の光反射面と、光を拡散出射する内周側の光出射面を有する略円筒形状の導光部材とを有し、
    前記内側可動リングには前記導光部材の円環状の光入射面に入射する円環状の光を部分的に遮光する遮光板を軸方向に対して垂直な方向から挿入するためのスリットが設けられ、
    前記内側可動リングと前記外側可動リングとの相対回転によって、前記導光部材が軸方向に所定範囲内で移動し、
    前記内側可動リングの回転によって、前記スリットに挿入された前記遮光板が前記導光部材の周方向に回転することを特徴とする拡大撮像装置の拡散照明アタッチメント。
  6. 前記内側可動リングは、前記取付リングに対して軸方向の移動が規制されていることを特徴とする請求項3〜5いずれか1項に記載の拡散照明アタッチメント。
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