JP3977253B2 - ２つのアームと共に摺動する回転部材を有する車両のための格納式ルーフ - Google Patents

Description

【０００１】
本発明は、車両後部の格納部（ｌａ ｃｏｆｆｒｅ）内への格納、又は格納部からの引き出しが可能なルーフに関する。
【０００２】
この種の格納式ルーフによって、２座席クーペ型、４座席クーペ型、又はサルーン型の車両を、カブリオーレ型車両へと変換することができる。
４座席のクーペ型若しくはサルーン型の場合にはルーフは比較的長い長さを有するために、格納式ルーフはそれぞれが車両格納部の寸法に適合した長さを有する３つの部材からなる。
【０００３】
このように、前部ルーフ部材、中間ルーフ部材、及び後部ルーフ部材からなり、これら３つの部材はそれぞれが車室を覆う位置とそれらが車両の後方格納部内にてほぼ水平に重ね合わされる位置との間を可動である車両格納式ルーフが公知である。
【０００４】
本発明の目的は、複数のルーフ部材の移動をそれらの閉鎖位置と格納部部内の格納位置との間での移動を最適に制御及び誘導するための、公知手段の改良を提供することにある。
【０００５】
本発明によると、この格納式ルーフは、格納部に向かう後部部材の移動は車両のシャーシと後部部材とに連接された少なくとも１本のアームによって制御されることと、後部部材の前部は第１レバーによって関節を有した方式で中間部材に連結されており、かつ第２レバーは中間部材とシャーシの固定関節点とを関節を有した方式で連結することと、中間部材はその前端部と後端部との間に延伸するスライドを有し、前部部材の後部に固定されたフィンガーがスライドと係合することによって前部部材が中間部材の上を摺動可能であることと、中間部材の前部はレバーによって関節を有した方式で前部部材に連結されており、かつ同レバー自体はリンクによって関節を有した方式で第２レバーに連結されることと、連結手段がアームと第２レバーとの間、又はアームと後部部材及び中間部材を連結するレバーの１つとの間、又はレバーとシャーシの固定関節点との間に提供されることとを特徴とする。
【０００６】
本発明の上記以外の詳細及び利点は、下記の詳細説明から明らかとなるであろう。
添付の図面に本発明の例を記載しているが、これらは限定的なものではない。
【０００７】
図１〜３に示す実施形態においては、格納式ルーフは、前部ルーフ部材１、中間ルーフ部材２及び後部ルーフ部材３からなる。３つの部材１，２，３は、それらが車室４を覆う位置（図１参照）とそれらが車両の後部格納部５にほぼ水平に重ね合わされる位置（図３参照）との間を可動である。
【０００８】
本発明によると、格納部に向かう後部部材３の移動は、７において車両のシャーシに、及び８において後部部材３に連接された少なくとも１本のアーム６によって制御される。後部部材３の前部３ｂは、９において第１レバー１０によって関節を有した方式で中間部材２に連結されており、かつ第２レバー１１は、１２において中間部材２とシャーシの固定関節点１３とを関節を有した方式で連結する。
【０００９】
中間部材２はその前端部２ａと後端部２ｂとの間に延伸するスライド１４を有する。前部部材１の後部に固定されたフィンガー１５が、スライド１４に沿って摺動可能にスライド１４と係合しており、これにより前部部材１が中間部材２の上を摺動可能となる。
【００１０】
さらに、中間部材２の前部２ａはレバー１６によって関節を有した前部部材１に方式で連結される。同レバー１６自体はリンク１７によって関節を有した方式で第２レバー１１に連結される。
【００１１】
さらに、連結手段がアーム６と第２レバー１１との間、又はアーム６と後部部材３及び中間部材２を連結するレバーの１つ１０との間、又はレバー１０とシャーシの固定関節点１８との間に提供される。
【００１２】
第１実施形態においては、上記の連結手段は、アーム６及び第２レバー１１に連接されたリンク１９からなる。リンク１９の代わりに、レバー１１の回転シャフト１３，７及びアーム６に取り付けられ、かつこれらに固定された２つのギア２１，２２に巻かれたチェーン２０又は刻み目付ベルトを使用することも可能である（図２参照）。
【００１３】
第２実施形態においては、レバー２３が、連結手段は後部部材３及び中間部材２を連結するレバー１０とシャーシの固定点１８とに連接される。
第３実施形態においては、連結手段は、第１アーム６と後部部材３及び中間部材２を連結するレバー１０とに連接されたリンク２４からなる。
【００１４】
本図の実施形態においては、格納部５への後部部材３の移動は、後部部材３の後部３ａによって担持され、かつ格納部５内に延伸するスライド２６と摺動可能に係合しているフィンガー２５によっても制御される。
【００１５】
フィンガー２５及びスライド２６に代わって、格納部に向かう後部部材３の移動５は、シャーシ及び後部部材３の後部３ａに連接された第２アームによっても制御され得る。
【００１６】
上記した格納式ルーフの動作を以下に記載する。
部材１，２，３と格納部５の蓋５ａの開口部とのロックを解除した後、モーター又はアクチュエータにより回転するアーム６が、後部部材３を格納部５に向かって移動させる。部材３の移動は、スライド２６に沿って摺動するフィンガー２５によって誘導される。
【００１７】
アーム６が回転すると、レバー１０，１１が、リンク１９、リンク２３、リンク２４、または伝達チェーン２０などの連結手段によって傾動される。
図２に示すように、レバー１０，１１が移動すると、中間部材２が上部に持ち上げられて、後部部材３上を通過するようになる。
【００１８】
レバー１１が傾動すると、リンク１７によってレバー１６が傾動し、前部部材１が上部に持ち上げられて、部材２のスライド１４と係合している前部フィンガー１５が押される。
【００１９】
このため、前部部材１が中間部材２上を摺動すると共に、順送りで重ね合わせられる。
図３に示すように、この移動は、格納部５内で部材１，２，３が互いの上にほぼ水平に重ね合わされるまで継続する。
【図面の簡単な説明】
【図１】 閉鎖位置にある本発明による格納式ルーフを備えた車両の縦断面部分模式図。
【図２】 中間位置にある格納式ルーフを示す図１と類似の図。
【図３】 車両格納部内に格納される位置にある格納式ルーフを示す、図１，２と類似の図。

Claims (7)

1. 前部ルーフ部材（１）、中間ルーフ部材（２）及び後部ルーフ部材（３）と、前記３つの部材はそれらが車室（４）を覆う位置とそれらが前記車両の後部格納部（５）にほぼ水平に重ね合わされる位置との間を可動であることとからなる車両用の格納式ルーフにおいて、前記格納部に向かう前記後部部材（３）の移動は前記車両のシャーシと前記後部部材（３）とに連接された少なくとも１本のアーム（６）によって制御されることと、前記後部部材（３）の前部は第１レバー（１０）によって関節を有した方式で前記中間部材（２）に連結されており、かつ第２レバー（１１）は前記中間部材（２）と前記シャーシの固定関節点（１３）とを関節を有した方式で連結することと、前記中間部材（２）はその前部と後部との間に延伸するスライド（１４）を有し、前記前部部材（１）の後部に固定されたフィンガー（１５）が前記スライド（１４）に沿って摺動可能に前記スライド（１４）と係合することによって前記前部部材（１）が前記中間部材（２）の上を摺動可能であることと、前記中間部材（２）の前部はレバー（１６）によって関節を有した方式で前記前部部材（１）に連結されており、かつ同レバー（１６）自体はリンク（１７）によって関節を有した方式で前記第２レバー（１１）に連結されることと、連結手段が前記アーム（６）と前記第２レバー（１１）との間、又は前記アーム（６）と前記後部部材（３）及び前記中間部材（２）を連結する前記レバーの１つ（１０）との間、又は前記レバー（１０）と前記シャーシの固定関節点（１８）との間に提供されることとを特徴とする格納式ルーフ。
2. 前記連結手段は前記アーム（６）及び前記第２レバー（１１）に連接されたリンク（１９）からなることを特徴とする、請求項１に記載の格納式ルーフ。
3. 前記連結手段は前記後部部材（３）及び前記中間部材（２）を連結する前記レバーの１つ（１０）に連接され、かつ前記シャーシの固定点（１８）に連接されたレバー（２３）からなることを特徴とする、請求項１に記載の格納式ルーフ。
4. 前記連結手段は前記第１アーム（６）と前記後部部材（３）及び前記中間部材（２）を連結する前記レバーの１つ（１０）とに連接されたリンク（２４）からなることを特徴とする、請求項１に記載の格納式ルーフ。
5. 前記連結手段は前記レバー（１１）の回転シャフト（１３，７）及びアーム（６）に取り付けられ、かつこれらに固定された２つのギア（２１，２２）に巻かれたチェーン（２０）又は刻み目付ベルトからなることを特徴とする、請求項１に記載の格納式ルーフ。
6. 前記格納部（５）に向かう前記後部部材（３）の移動は前記後部部材（３）の後部（３ａ）によって担持され、かつ前記格納部（５）内に延伸するスライド（２６）と摺動可能に係合しているフィンガー（２５）によっても制御されることを特徴とする、請求項１に記載の格納式ルーフ。
7. 前記格納部（５）に向かう前記後部部材（３）の移動は前記シャーシ及び前記後部部材（３）の後部（３ａ）に連接された第２アームによっても制御されることを特徴とする、請求項１に記載の格納式ルーフ。

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