JP3975548B2 - 航法装置および位置計測方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、加速度センサと角速度センサを用いて現在位置を推測して自律航法を行う航法装置および位置計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、車載され、車両の位置や進行方向などを通知して、運転の補助を行うような航法装置、所謂カーナビゲーション装置が普及している。このカーナビゲーション装置には、GPS(Global Positioning System) などの電波による測位システムを用いて利用して車両の絶対位置を求めるものと、各種センサを用いて車両の進行方向や速度などを知り、車両の位置を相対的に求める自律航法によるものとがある。
【0003】
自律航法では、車両の前後方向の加速度を検知する加速度センサと、左右の旋回(回転)を検知する角速度センサが用いられる。図10は、従来技術による、自律航法を用いた現在位置の推測のための計算処理の一例を示す。なお、以下の記述では、車両の運動に関する方向を、図11に示されるように定義する。すなわち、前後,左右,上下に関する運動方向をX軸,Y軸,およびZ軸でそれぞれ表す。また、X軸に対する回転をロール(roll),Y軸に対する回転をピッチ(pitch),およびZ軸に対する回転をヨー(yaw)とする。
【0004】
このような方向定義において、車両に、X軸方向の加速度を検知するX軸加速度センサおよびヨー方向の角速度を検知する角速度センサが設けられる。先ず、ステップS100で得られるX軸加速度センサの出力Vx〔V:voltage〕に対して、零点出力処理計算(オフセット処理計算)を行い、X軸方向の加速度αx〔m/ss〕を得る(ステップS101)。なお、〔〕内の記述は、単位系を表す。そして、αx〔m/ss〕を積分することで、X軸方向の速度vx〔m/s〕が求められ(ステップS102)、このvx〔m/s〕を再度積分することで、X軸方向の移動距離lx〔m〕が求められる(ステップS103)。
【0005】
一方、ヨー方向においては、ステップS104で得られる角速度センサの出力Vyaw〔V〕に対して、零点出力処理計算(オフセット処理計算)を行い、ヨー方向の角速度ωyaw〔deg/s〕を得る(ステップS105)。このωyaw〔deg/s〕を積分することで、ヨー方向の方位θyaw〔deg〕が求められる(ステップS106)。そして、上述のX軸方向の移動距離lx〔m〕とヨー方向の方位θyaw〔deg〕とから、現在位置を推測することができる(ステップS107)。すなわち、前回計測された位置に対して、方位θyaw〔deg〕に距離lx〔m〕だけ移動すれば、最新の位置を求めることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車両が勾配のある坂を移動するような場合には、X軸方向の、すなわち前後方向の加速度に対して、重力加速度が加わることになる。したがって、X軸方向の加速度センサの出力値Vxが重力加速度の影響を受けてしまい、結果的に、移動距離lxの計算誤差が非常に大きくなる。そのため、ステップS107での現在位置の計算結果が真の値から著しく違ったものになってしまうという問題点があった。
【0007】
また、従来の方法では、上述したように、X軸方向の加速度センサの出力Vxに対して、ステップS102およびステップS103と、2回の積分を行って移動距離lxを求めている。そのため、X軸の加速度センサの出力Vxに小さな誤差が含まれていても、最終的な移動距離lxとしては、大きな誤差となって計算されてしまうという問題点があった。
【0008】
これらの問題点を解決するために、この自律航法とGPSによる方法とを併用して用いることも考えられる。すなわち、例えば自律航法で得られた位置情報や速度情報に対して、定期的にGPSにより得られた位置情報などで補正をかける。しかしながら、GPSなどのような電波を用いたシステムでは、測位衛星から情報を送信するために、例えば約1.575GHzといった周波数の電波が用いられる。したがって、トンネル内や建物の陰、あるいは高架の下などの、測位衛星からの電波が補足できない状況では、測位を行うことができず、有効ではない。そのため、自律航法による誤差の補正に全く効果が得られないという問題点があった。
【0009】
したがって、この発明の目的は、重力加速度の影響を受けないと共に、少ない積分回数で現在の位置算出を行い、より高精度な現在位置情報が得られる航法装置および位置計測方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上述した課題を解決するために、車両に固定された複数のセンサを用いて車両の運動を検出することで車両の現在位置を計測するようにした航法装置において、車両の進行方向に対する横方向の加速度を検出する第1の加速度センサと、車両の進行方向の加速度を検出する第2の加速度センサと、車両の進行方向に対する水平面内の方向の角速度を検出する角速度センサと、第1の加速度センサによる検出結果と角速度センサによる検出結果に基づき第2の加速度センサの零点補正値を計算する零点補正値計算手段と、第2の加速度センサの零点補正値を求める際に、零点補正値計算手段による零点補正値を用いるか、第2の加速度センサによる検出結果から求められる零点補正値を用いるかを選択する選択手段と、第1の加速度センサによる検出結果と角速度センサによる検出結果とに基づき車両の進行方向の速度を計算する速度計算手段とを有し、選択手段による選択は、第1の加速度センサによる加速度および角速度センサによる角速度が所定値を越えている場合に行うことを特徴とする航法装置である。
また、この発明は、車両に固定された複数のセンサを用いて車両の運動を検出することで車両の現在位置を計測するようにした航法装置において、車両の進行方向に対する横方向の加速度を検出する第1の加速度センサと、車両の進行方向の加速度を検出する第2の加速度センサと、車両の進行方向に対する水平面内の方向の角速度を検出する角速度センサと、第1の加速度センサによる検出結果と角速度センサによる検出結果に基づき第2の加速度センサの零点補正値を計算する零点補正値計算手段と、第1の加速度センサによる検出結果と角速度センサによる検出結果とに基づき車両の進行方向の速度を計算する速度計算手段と、車両の進行方向の速度を求める際に、第2の加速度センサによる検出結果を用いるか、第1の加速度センサと角速度センサによる検出結果を用いるかを選択し、第2の加速度センサの検出結果を用いる場合には零点補正値計算手段による零点補正値を採用し、第1の加速度センサと角速度センサによる検出結果を用いる場合には速度計算手段を採用する選択手段とを有し、選択手段による選択は、第1の加速度センサによる加速度および角速度センサによる角速度が所定値を越えている場合に行うことを特徴とする航法装置である。
また、この発明は、車両に固定された複数のセンサを用いて車両の運動を検出することで車両の現在位置を計測するようにした位置計測方法において、車両の進行方向に対する横方向の加速度を第1の加速度センサにより検出するステップと、車両の進行方向の加速度を第2の加速度センサにより検出するステップと、車両の進行方向に対する水平面内の方向の角速度を角速度センサにより検出するステップと、第1の加速度センサによる検出結果と角速度センサによる検出結果に基づき第2の加速度センサの零点補正値を計算する零点補正値計算のステップと、第2の加速度センサの零点補正値を求める際に、零点補正値計算のステップによる零点補正値を用いるか、第2の加速度センサによる検出結果から求められる零点補正値を用いるかを選択する選択のステップと、第1の加速度センサによる検出結果と角速度センサによる検出結果とに基づき車両の進行方向の速度を計算する速度計算ステップとを有し、選択のステップによる選択は、第1の加速度センサによる加速度および角速度センサによる角速度が所定値を越えている場合に行うことを特徴とする位置計測方法である。
【0011】
上述したように、この発明は、車両に固定されたY軸方向の加速度センサとヨー(yaw)方向の角速度センサの検出結果から、X軸方向の速度を計算するようにされているため、X軸方向の速度の計算の際に、坂道などでも重力加速度の影響を受けることがない。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の第1の形態について説明する。この発明では、車両の横方向(Y軸方向)の加速度を検出するY軸加速度センサと、車両のヨー方向、すなわち水平面内での方向変位を検出する角速度センサとを用いて、車両の前後方向(X軸方向)の速度を求める。Y軸方向の加速度と角速度とによってX軸方向の速度を計算するため、重力加速度の影響を排除でき、より正確に速度を求めることができる。こうして求められた速度と、角速度センサによって得られた方向変位とで、車両の位置を精度良く求めることができる。
【0013】
図1は、この実施の第1の形態に適用できる航法装置の構成の一例を示す。航法装置1は、本体2とセンサ部3とからなり、例えばLCD(Liquid Crystal Display)および表示制御部などからなる表示部4、スピーカ5が接続される。航法装置1は、例えば赤外線信号を用いたリモートコントロールコマンダ(以下、リモコンと略称する)6によって操作できる。
【0014】
航法装置本体1は、この例では、2つのCPU10,11を有する。メインCPU10は、データやプログラムなどが格納されるメモリ12が接続され、主にプログラムの実行を行う。サブCPU11は、周辺制御装置13が接続され、メインCPU10からの命令により周辺装置の制御を行う。周辺制御装置13には、周辺装置として、表示部4,D/Aコンバータ14,およびCD−ROMドライブ15が接続される。D/Aコンバータ14の出力は、図示されないアンプを介してスピーカ5に供給される。
【0015】
サブCPU11には、センサ部3からのセンサ出力が供給される。センサ部3は、加速度センサ20と角速度センサ21とからなる。加速度センサ20は、進行方向に対して横方向の、Y軸方向の加速度を検知する。また、角速度センサ21は、水平面内のヨー角速度を検知する。センサ部3は、例えば車両に対して、各センサ20および21のそれぞれが所定の方向の運動を検知するように、固定して用いられる。各センサ20および21それぞれの検知結果は、電圧値として出力される。例えば、サブCPU11は、A/Dコンバータを内蔵し、電圧値として供給された検知結果をディジタルデータに変換して取り込む。
【0016】
なお、なお、航法装置本体2には、例えば赤外線信号を受信するリモコン受光部16が設けられる。ユーザは、リモコン6によって航法装置1を操作することができる。
【0017】
このような構成において、航法装置1は、例えば現在位置周辺の地図画像を表示部4に表示させることができる。センサ部3の各センサ20,21の検知出力が航法装置本体2のサブCPU11に供給される。サブCPU11では、供給された検知出力に基づき入力演算を行い、演算結果のデータが周辺制御装置13を介してメインCPU10に供給される。メインCPU10では、供給されたこのデータに基づき現在位置を求めるための位置演算が行われる。位置演算の結果得られた現在位置情報は、メモリ12に格納されると共に、周辺制御装置13に供給される。
【0018】
ところで、CD−ROMドライブ15には、所定領域の地図データが格納されたCD−ROM17がセットされている。周辺制御装置13では、CD−ROMドライブ15に対して、供給された現在位置情報に基づき、CD−ROM17から現在位置周辺の所定領域の地図データを読み込むように、命令が出される。この命令に基づきCD−ROM17から読み出された地図データは、周辺制御装置13に送られる。
【0019】
この地図データは、周辺制御装置13において表示部4で表示可能なように変換され、表示部4に供給される。また、現在位置情報も、同様にして表示部4に供給される。地図データによって、表示部4に対して現在位置周辺の地図画像が表示され、現在位置情報によって、現在位置周辺の地図に対して現在の位置がマークされる。
【0020】
また、この航法装置1では、表示部4に対して現在位置周辺の所定領域以外の地図画像を表示させることができる。例えば、表示部4に所定領域が表示されている地図画像をスクロールさせて他の領域を表示させたり、表示されている地図画像の縮尺を変更することができる。
【0021】
表示部4には、既に、上述の手順によって現在位置周辺の所定領域の地図画像が表示されており、この地図画像をスクロールさせ他の領域を表示させるものとする。例えばユーザのリモコン6の操作により、地図画像のスクロールの命令がリモコン6から送信される。この信号がリモコン受光部16によって受信され、赤外線信号がデコードされ所定のデータに変換され、サブCPU11に供給される。
【0022】
この受信データは、サブCPU11から周辺制御装置13を介してメインCPU10に供給される。この受信データは、メインCPU10で解読され、地図画像のスクロールなどの所定の命令とされる。この命令は、周辺制御装置13を介してサブCPU11に供給される。この命令に基づき、サブCPU11からCD−ROMドライブ15に対して、CD−ROM17から指定された領域の地図データが読み出される。読み出された地図データは、周辺制御装置13を介して表示部4に供給される。こうして、リモコン6によって指定された領域の地図画像が表示部4に表示される。地図画像の縮尺の変更も、同様にしてなされる。
【0023】
次に、この実施の第1の形態による現在位置の算出方法について説明する。図2は、この実施の第1の形態による現在位置の推測のための計算処理の一例を示す。先ず、Y軸方向の加速度を検知する加速度センサ20と、ヨー方向の角速度を検出する角速度センサ21からの出力がサブCPU11に供給され、サブCPU11で入力演算を施され、メインCPU10で位置演算が行われる。このとき、最初に、加速度センサ20および角速度センサ21の出力データが電圧〔V〕から、加速度〔m/ss〕および角速度〔deg/s〕に、それぞれ変換される。
【0024】
すなわち、先ず、ステップS10で得られるY軸加速度センサ20の出力Vy〔V〕に対して零点出力処理計算が行われる。加速度センサ20からの出力値が電圧Vy〔V〕、加速度センサ20の零点電圧(センサ静止時の電圧)をVy_offset〔V〕,およびセンサ20の感度をSy〔V/m/ss〕とすると、Y軸方向の加速度αy〔m/ss〕は、
αy=(Vy−Vy_offset)×(1/Sy) ・・(1)
このように求められる(ステップS11)。
【0025】
一方、ヨー方向においては、ステップS12で得られる角速度センサ21の出力Vyaw〔V〕に対して、零点出力処理計算が行われる。角速度センサ21からの出力値が電圧Vyaw〔V〕,角速度センサ21の零点電圧をVyaw_offset〔V〕,およびセンサ21の感度をSyaw〔V/deg/s〕とすると、角速度ωyaw〔deg/s〕は、
ωyaw=(Vyaw−Vyaw_offset)×(1/Syaw) ・・(2)
このように求められる(ステップS13)。
【0026】
ここで、例えば車両が半径rで以て回転運動をしている場合を考える。図3は、この場合の、車両30に加わる各力の関係を概略的に示す。車両が半径rの曲線上を、接線方向を進行方向として、速度vx〔m/s〕で運動しているとする。このとき、車両30には、遠心力Fがはたらく。遠心力Fは、良く知られているように、
F=(m×vx_rot2 )/r ・・(3)
このように表される。なお、速度vx_rotは、速度vxの接線方向の成分である。
【0027】
一方、これを、Y軸方向の加速度センサ20で検出される加速度αy〔m/ss〕で表すと、
F=m×αy ・・(4)
このようになる。
【0028】
したがって、上述の式(3)とこの式(4)とから、Y軸方向の加速度αyは、
αy=vx_rot2 /r ・・(5)
このように表される。
【0029】
また、車両30の回転半径r〔m〕と車両30の角速度ωyaw〔deg/s〕と、接線方向の速度vx_rot〔m/s〕との間には、Y軸方向への滑り(移動)が無い条件の下で、
vx_rot=r×ωyaw×(π/180) ・・(6)
このような関係がある。
【0030】
上述の式(5)と式(6)から半径rを消去し、vx_rotを求めると、
vx_rot=(αy/ωyaw)×(180/π) ・・(7)
このようになる。この式(7)は、Y軸方向の加速度とヨー方向の角速度とから車両の前後方向の速度が求められることを示している。
【0031】
ステップS11およびステップS13とでそれぞれ得られた、Y軸方向の加速度αy〔m/ss〕およびヨー方向の角速度ωyaw〔deg/s〕とから、上述の式(7)に基づき、ステップS15でX軸方向の速度vx_rot〔m/s〕が求められる。この速度vx_rotをステップS16でX軸方向の速度vx〔m/s〕に代入し、ステップS17で速度vxを積分して移動距離lx〔m〕が求められる。
【0032】
一方、ステップS13で求められたヨー方向の角速度ωyawがステップS14で積分され、ヨー方向の方位θyaw〔deg〕が求められる。ステップS18では、ステップS17で求められたX軸方向の移動距離lxと、ステップS14で求められたヨー方向の方位θyaw〔deg〕とから、現在位置POSが推測される。現在位置POSは、例えば緯度,経度情報として得られる。
【0033】
上述したが、一般的に、X軸方向の加速度センサから得られるX軸加速度αxは、水平な場所では問題無いが、例えば坂道などで車両のX軸が水平面からある角度を持った場合には、重力加速度の影響を受けてしまう。このため、坂道での走行時には、X軸加速度αxに、重力加速度による誤差が含まれてしまい、X軸加速度を積分して求めるX軸速度vx,X軸距離lxには、さらに積分による誤差も加わり、正確な位置演算を行うことが困難になる。
【0034】
この実施の第1の形態では、Y軸方向の加速度αyと、ヨー方向の角速度ωyawとからX軸速度vxを求めている。これにより、重力加速度の影響を取り除いたX軸速度を求めることができる。したがって、X軸距離の算出値の精度が上がり、結果的に、現在位置の予測を精度良く行うことができる。
【0035】
次に、この発明の実施の第2の形態について説明する。上述した実施の第1の形態では、式(7)によるX軸方向の速度vx_rotの算出は、車両の進行方向に対して直角方向あるいは法線方向にはたらく力に基づきなされている。そのため、車両が直進のみの移動の場合、X軸方向の速度を算出することができない。そこで、この第2の形態では、上述の図1に示した構成のセンサ部3において、Y軸方向の加速度センサ20およびヨー方向の角速度センサ21に対して、さらに、X軸方向の加速度センサ20’(図示しない)を加える。X軸方向の加速度センサ20’も、他のセンサと同様、電圧値Vx〔V〕として出力が得られる。加速度センサ20’の出力は、他のセンサ20,21と同様に、サブCPU11に供給される。
【0036】
そして、この実施の第2の形態においては、直線運動のみの場合には、X軸方向の加速度センサ20’から求められたX軸方向の速度vx〔m/s〕を位置計算に用いる。坂道などによる重力加速度の影響を取り除く場合には、Y軸方向の加速度αyとヨー方向の角速度ωyawとを用いる。
【0037】
図4は、この実施の第2の形態による現在位置の推測のための計算処理の一例を示す。先ず、この実施の第2の形態による航法装置を搭載した例えば車両が、ある加速度で直線運動を行う(前方あるいは後方に移動する)と、X軸方向の加速度センサ20’に加速度が検出される。検出された加速度は、電圧Vx〔V〕として求められる(ステップS20)。
【0038】
X軸方向の加速度センサ20’からの出力値が電圧Vx〔V〕、加速度センサ20’の零点電圧をVx_offset〔V〕,およびセンサ20’の感度をSx〔V/m/ss〕とすると、X軸方向の加速度αx〔m/ss〕は、
αx=(Vx−Vx_offset)×(1/Sx) ・・(8)
このように求められる(ステップS21)。
【0039】
一方、Y軸方向の加速度センサ20およびヨー方向の角速度センサ21では、上述の実施の第1の形態と同様に、式(1)〜式(7)などに基づき、X軸の速度vx_rot〔m/s〕およびヨー方向の方位θyaw〔deg〕とが求められる。
【0040】
すなわち、加速度センサ20の出力Vy〔V〕から(ステップS22)、式(1)に基づきY軸方向の加速度αy〔m/ss〕が求められ(ステップS23)ると共に、角速度センサ21の出力Vyaw〔V〕から(ステップS25)、式(2)に基づきヨー方向の角速度ωyaw〔deg/s〕が求められる。式(7)に基づき、加速度αyと角速度ωyawとからX軸方向の速度vx_rot〔m/s〕が、求められる(ステップS24)。また、角速度ωyawを積分することで、ヨー方向の方位θyaw〔deg〕が求められる(ステップS27)。
【0041】
ところで、この実施の第2の形態においては、ステップS28でX軸方向の速度を求めるために、上述のステップS21で得られたX軸加速度αx〔m/ss〕と、ステップS24で得られたX軸方向の速度vx_rotとを、選択して用いる。すなわち、車両が直線運動を行っている場合には、X軸加速度αxを用い、回転運動を行っている場合には、速度vx_rotを用いるように選択する。
【0042】
図5は、この、選択の処理の一例を示すフローチャートである。先ず、最初のステップS40で、X軸方向の加速度センサ20’による加速度αxが求められ、次に、Y軸方向の加速度センサ20による加速度αyが求められる(ステップS41)。さらに、ステップS42で、ヨー方向の角速度センサ21による角速度ωyawが求められる。なお、ステップS40,S41,およびS42は、順序が前後してもよい。
【0043】
次のステップS43で、この航法装置が搭載されている車両が回転運動をしているかどうかが判断される。この判断は、Y軸方向の加速度αyとヨー方向の角速度ωyawとが、所定の値を越えているかどうかでなされる。若し、回転運動をしているとされれば、処理はステップS44に移行し、Y軸方向の加速度αyとヨー方向の角速度ωyawとでX軸方向の速度vx_rotが求められ、次のステップS45で、この速度vx_rotが速度vxに代入される。
【0044】
一方、ステップS43で、回転運動ではないと判断されたら、X軸方向の加速度センサ20’により求められたX方向の加速度αxに基づき、速度vxが求められる。
【0045】
図4の説明に戻り、こうしてX方向の速度vxが求められたら、この速度vxがステップS29で積分されX方向の移動距離lx〔m〕とされ、次のステップ30で、この距離lxと、上述のステップS27で求められたヨー方向の方位θを用いて、現在位置POSが推測される。
【0046】
このように、この実施の第2の形態を用いることで、回転運動時には重力加速度の影響を取り除いたX軸方向の加速度を求めることができると共に、直線運動時のみの場合でも、X軸方向の加速度センサ20’によりX軸方向の加速度を求めることができる。したがって、X軸方向の速度および移動距離を、精度良く求めることができる。
【0047】
次に、この発明の実施の第3の形態について説明する。一般的に、X軸方向の加速度センサ20’の零点電圧Vx_rot_offsetは、停止時などでセンサ出力が無いと想定される場合の出力電圧に設定される。このとき、例えば車両が水平な場所で停止して零点電圧を設定し、その後、坂道などを走行した場合に、問題が生じる。
【0048】
すなわち、坂道では、重力加速度の影響により、X軸方向の加速度センサ20’の零点電圧Vx_rot_offsetが変化しているにもかかわらず、水平時の零点電圧が使用されているため、検出結果の加速度αxに大きな誤差が含まれてしまうのである。その結果、X軸方向の速度vxや移動距離lxに対して、さらに積分による誤差が加わり、最終的な現在位置POSが大きくずれたものとなる。勿論、坂道で停車しているときに零点電圧Vx_rot_offsetを設定し、水平な場所を走行する場合でも、同様である。
【0049】
そこで、この実施の第3の形態では、センサ部3にX軸方向の加速度センサ20’が加えられた、上述の実施の第2の形態と同一の構成が用いられ、例えば坂道による重力加速度の影響を取り除く目的で、Y軸方向の加速度αyとヨー方向の角速度ωyawとから、X軸方向の加速度センサ20’の零点電圧Vx_rot_offsetを求める。これにより、X軸方向の加速度αxを精度良く計算する。
【0050】
図6は、この実施の第3の形態による現在位置の推測のための計算処理の一例を示す。上述と同様に、ステップS50およびS51で、式(1)により、Y軸方向の加速度センサ20でY軸方向の加速度αyが求められ、ステップS52およびS53で、式(2)により、ヨー方向の角速度センサ21でヨー方向の角速度ωyawが求められる。さらに、式(7)により、これら加速度αyおよび角速度ωyawとから、X軸方向の速度vx_rotが求められる(ステップS54)。また、角速度ωyawが積分されヨー方向の方位θyawが求められる(ステップS55)。
【0051】
この実施の第3の形態では、ステップS54で求められたX軸方向の速度vx_rotを用いて、X軸方向の加速度センサ20’の零点電圧Vx_rot_offset〔V〕を求める。すなわち、X軸方向の加速度をαx_rot〔m/ss〕とすると、加速度αx_rotとX軸方向の速度vx_rotとの関係は、次式(9)で表される。
【0052】
【数1】
【0053】
また、このときのX軸方向の加速度センサ20’の零点電圧Vx_rot_offsetは、
αx_rot=(Vx−Vx_rot_offset)×(1/Sx) ・・(10)
と表される。したがって、式(9)および式(10)とから、X軸方向の加速度センサ20’の零点電圧Vx_rot_offsetは、ステップS56で、次式(11)から求められる。
【0054】
【数2】
【0055】
こうして得られた零点電圧Vx_rot_offsetは、後述する選択のフローチャートの判断に基づき、加速度センサ20’の零点電圧Vx_offsetに代入される。
【0056】
一方、X軸方向の加速度センサ20’では、ステップS57でX軸方向の加速度が検出され、電圧Vx〔V〕が出力される。そして、この電圧Vxと加速度センサ20’の零点電圧Vx_offsetとから、上述の式(8)によって、X軸方向の加速度αx〔m/ss〕が求められる(ステップS58)。
【0057】
そして、この加速度αxを積分してX軸方向の速度vx〔m/s〕を求め(ステップS59)、さらにこの速度vxを積分してX軸方向の移動距離lx〔m〕が求められる(ステップS60)。そして、ステップS55で求められるヨー方向の方位θyawと移動距離lxとから、現在位置POSが求められる(ステップS61)。
【0058】
なお、この実施の第3の形態でも、上述の第2の形態と同様に、零点電圧Vx_rot_offsetを求めるために、Y軸方向の加速度αyとヨー方向の角速度ωyawとを用いているので、直線運動しかしていない場合には、零点電圧Vx_rot_offsetを求めることができない。そのため、運動が回転運動であるかどうかを判断して、加速度センサ20’の零点電圧Vx_offsetとして、加速度αyと角速度ωyawとから求めた零点電圧Vx_rot_offsetを用いるかどうかを選択する。
【0059】
図7は、この、選択の処理の一例を示すフローチャートである。先ず、最初のステップS70で、X軸方向の加速度センサ20’による加速度αxが求められ、次に、Y軸方向の加速度センサ20による加速度αyが求められる(ステップS71)。さらに、ステップS72で、ヨー方向の角速度センサ21による角速度ωyawが求められる。なお、ステップS70,S71,およびS72は、順序が前後してもよい。
【0060】
次のステップS73で、この航法装置が搭載されている車両が回転運動をしているかどうかが判断される。この判断は、Y軸方向の加速度αyとヨー方向の角速度ωyawとが、所定の値を越えているかどうかでなされる。若し、回転運動をしているとされれば、処理はステップS74に移行し、Y軸方向の加速度αyとヨー方向の角速度ωyawとでX軸方向の速度vx_rotが求められ、次のステップS75で、式(11)により、速度vx_rotから零点電圧Vx_rot_offsetが求められる(ステップS75)。
【0061】
零点電圧Vx_rot_offsetが求められたら、次のステップS76で、この零点電圧Vx_rot_offsetがVx_offsetに代入される。そして、ステップS77で、式(8)により、X軸方向の加速度αxが求められる。
【0062】
一方、ステップS73で、回転運動ではないと判断されたら、零点電圧Vx_offsetは、停止時に求められた零点電圧Vx_offsetや回転運動時に求められた零点電圧Vx_rot_offsetが用いられる。これは、例えば直前の計測によって得られた値をメモリ12に記憶させておき、これを必要に応じて読み出すようにすることで、実現される。
【0063】
このように、この実施の第3の形態を用いることで、回転運動時には、X軸方向の加速度センサ20’の零点電圧Vx_rot_offsetを重力加速度の影響を取り除き求めることができる。したがって、X軸方向の加速度,速度および移動距離を、精度良く求めることができる。
【0064】
次に、この発明の実施の第4の形態について説明する。上述の実施の第2および第3の形態でも既に述べたが、X軸方向の加速度センサから得られるX軸加速度αxは、車両のX軸が水平面からある角度を持った場合には、重力加速度の影響により誤差が含まれ、このX軸加速度αxを積分して求めるX軸速度vx,X軸距離lxには、さらに積分による誤差も加わり、正確な位置演算を行うことが困難になる。
【0065】
また、X軸方向の加速度センサ20’の零点電圧Vx_rot_offsetも、坂道などの車両のX軸が水平面からある角度を有する場合には、重力加速度の影響により、誤差が含まれる。そのため、加速度センサ20’の検出結果である加速度αxに大きな誤差が含まれてしまい、X軸方向の速度vxや移動距離lxに対して、さらに積分による誤差が加わり、最終的な現在位置POSが大きくずれたものとなる。
【0066】
そこで、この実施の第4の形態では、センサ部3にX軸方向の加速度センサ20’が加えられた、上述の実施の第2および第3の形態と同一の構成を用い、Y軸方向の加速度センサ20およびヨー方向の角速度センサ21とのセンサ出力から、X軸方向の速度vx_rotを求めると共に、X軸方向の加速度センサ20’の零点電圧Vx_rot_offsetを求める。
【0067】
図8は、この実施の第4の形態による現在位置の推測のための計算処理の一例を示す。上述と同様に、ステップS80およびS81で、式(1)により、Y軸方向の加速度センサ20でY軸方向の加速度αyが求められ、ステップS82およびS83で、式(2)により、ヨー方向の角速度センサ21でヨー方向の角速度ωyawが求められる。
【0068】
さらに、式(7)により、加速度αyおよび角速度ωyawとから、X軸方向の速度vx_rotが求められる(ステップS84)。そして、式(11)により、X軸方向の加速度センサ20’の零点電圧Vx_rot_offsetが求められる(ステップS85)。また、角速度ωyawが積分されヨー方向の方位θyawが求められる(ステップS86)。
【0069】
この実施の第4の形態では、直線運動を行っているか回転運動を行っているかで、現在位置POSの算出にX軸方向の加速度センサ20’による検出結果を用いるかどうかが選択される。直線運動であれば加速度センサ20’による検出結果を用いられるとされ、ステップS85で求められた零点電圧Vx_rot_offsetが加速度センサ20’の零点電圧Vx_offsetとして用いられると共に、ステップS84で求められた速度vx_rotがX軸方向の速度vxに代入される。
【0070】
図9は、この、選択の処理の一例を示すフローチャートである。先ず、最初のステップS100で、X軸方向の加速度センサ20’による加速度αxが求められ、次に、Y軸方向の加速度センサ20による加速度αyが求められる(ステップS101)。さらに、ステップS102で、ヨー方向の角速度センサ21による角速度ωyawが求められる。なお、ステップS100,S101,およびS102は、順序が前後してもよい。
【0071】
次のステップS103で、回転運動をしているかどうかが判断される。この判断は、Y軸方向の加速度αyとヨー方向の角速度ωyawとが、所定の値を越えているかどうかでなされる。若し、回転運動をしているとされれば、処理はステップS104に移行し、式(7)により、Y軸方向の加速度αyとヨー方向の角速度ωyawとでX軸方向の速度vx_rotが求められ、次のステップS105で速度vx_rotがX軸方向の速度vxに代入される。
【0072】
そして、式(11)により、速度vx_rotから零点電圧Vx_rot_offsetが求められ(ステップS106)、ステップS107で、零点電圧Vx_rot_offsetが加速度センサ20’の零点電圧Vx_offsetに代入される。
【0073】
一方、ステップS103で、回転運動ではないと判断されたら、零点電圧Vx_offsetは、停止時に求められた零点電圧Vx_offsetや回転運動時に求められた零点電圧Vx_rot_offsetが用いられる。
【0074】
図8の説明に戻り、ステップS87で、X軸方向の加速度センサ20’からの出力値Vxが得られ、次のステップS88で、この出力値Vxと、上述の図9のフローチャートに従い求められた零点電圧Vx_offsetとから、式(8)によりX軸方向の加速度αxが求められる。
【0075】
そして、ステップS89では、ステップS88で求められた加速度αxと、上述のステップS84で求められたX軸方向の速度vx_rotとから、図9の選択に従って、X軸方向の速度vxが求められる。すなわち、直線運動を行っているときには、ステップS88で求められた加速度αxに基づき速度vxが求められる。一方、回転運動を行っているときには、ステップS84で求められた速度vx_rotが速度vxに代入される。
【0076】
こうしてX軸方向の速度vxが求められたなら、ステップS90でこの速度vxが積分され移動距離lxが求められ、次のステップS91で、上述のステップS86で得られたヨー方向の方位θyawとこの移動距離lxとから、現在位置POSが求められる。
【0077】
なお、この実施の第4の形態および上述の第2の形態では、X軸方向の速度vxを、零点電圧Vx_rot_offsetで補正された、X軸方向の加速度センサ20’による計算結果を使わずに、Y軸方向の加速度センサ20による加速度αyおよびヨー方向の角速度センサ21による角速度ωyawによる結果である、X軸方向の速度vx_rotを直接的に用いている。
【0078】
これは、零点電圧Vx_rot_offsetで補正することによって得られる加速度αx_rotは、上述した式(9)のように、速度vx_rotを微分することで求められる。X軸方向の速度vxは、この速度vx_rotを積分し、式(12)のように求められる。
【0079】
【数3】
【0080】
この式(12)から分かるように、速度vxは、Y軸方向の加速度αyおよびヨー方向の角速度ωyawから求められた速度vx_rotを微分し、さらに積分して得られることになる。そのため、計算結果に対して、場合によっては大きな誤差が生じてしまうことになる。したがって、図9に示したように、回転運動時には、X軸方向の速度vx_rotを用い、直線運動時には、回転運動時に求められた零点電圧Vx_rot_offsetを用いて補正したX軸方向の速度vxを用いて位置演算を行う。これにより、より精度の高い位置演算を行うことができる。
【0081】
このように、この実施の第4の形態を用いることで、回転運動時に重力加速度の影響を取り除いたX軸方向の速度vxを求めることができると共に、零点電圧Vx_offsetに補正をかけることができるようになる。したがって、X軸方向の加速度,速度および移動距離を、常に精度良く求めることができる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、Y軸方向の加速度αyと、ヨー方向の角速度ωyawとからX軸方向の速度vxを求めているため、坂道などの重力加速度の影響を顕著に受けるような場合でも、進行方向の速度を正確に求めることができるという効果がある。また、それにより、結果として現在位置を精度良く推測することができる効果がある。
【0083】
また、この発明の実施の形態によれば、回転運動であるかどうかの判断に基づき、X軸方向の速度vxを、X軸方向の加速度センサを用いて求めるか、Y軸方向の加速度センサおよびヨー方向の角速度センサを用いて求めるかを選択している。そのため、坂道などの重力加速度の影響を顕著に受けるような場合でも、進行方向の加速度センサの零点電圧を正しく求めることができ、進行方向の加速度を精度良く求めることができるという効果がある。また、それにより、結果として現在位置を精度良く推測することができる効果がある。
【0084】
さらに、この発明の実施の形態によれば、停止しているときのみならず回転運動を行っているときにも、進行方向の加速度センサの零点補正がなされているため、センサの零点補正の精度が向上できる効果がある。また、結果として、進行方向の加速度の計算精度が向上し、現在位置を精度良く推測することができる効果がある。
【0085】
さらにまた、この発明を用いることで、車両の現在位置をより正確に求めることができるようになり、例えば所定の目的地を設定した場合、目的地の確認を精度良く行うことができ、目的地へ効率よく到達することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の第1の形態に適用できる航法装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】実施の第1の形態による現在位置の推測のための一例の計算処理を説明するための図である。
【図3】車両が半径rで以て回転運動をしている場合の、車両に加わる各力の関係を概略的に示す略線図である。
【図4】実施の第2の形態による現在位置の推測のための一例の計算処理を説明するための図である。
【図5】回転運動および直線運動による選択の処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】実施の第3の形態による現在位置の推測のための一例の計算処理を説明するための図である。
【図7】回転運動および直線運動による選択の処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】実施の第4の形態による現在位置の推測のための一例の計算処理を説明するための図である。
【図9】回転運動および直線運動による選択の処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】従来技術による自律航法を用いた現在位置の推測のための一例の計算処理を説明するための図である。
【図11】車両の運動に関する方向の定義を説明するための図である。
【符号の説明】
1・・・航法装置、2・・・航法装置本体、3・・・センサ部、4・・・表示部、10・・・メインCPU、11・・・サブCPU、12・・・メモリ、20・・・Y軸方向の加速度を検出する加速度センサ、21・・・ヨー方向の角速度を検出する角速度センサ
Claims (3)
- 車両に固定された複数のセンサを用いて該車両の運動を検出することで上記車両の現在位置を計測するようにした航法装置において、
上記車両の進行方向に対する横方向の加速度を検出する第1の加速度センサと、
上記車両の進行方向の加速度を検出する第2の加速度センサと、
上記車両の進行方向に対する水平面内の方向の角速度を検出する角速度センサと、
上記第1の加速度センサによる検出結果と上記角速度センサによる検出結果に基づき上記第2の加速度センサの零点補正値を計算する零点補正値計算手段と、
上記第2の加速度センサの零点補正値を求める際に、上記零点補正値計算手段による零点補正値を用いるか、上記第2の加速度センサによる検出結果から求められる零点補正値を用いるかを選択する選択手段と、
上記第1の加速度センサによる検出結果と上記角速度センサによる検出結果とに基づき上記車両の進行方向の速度を計算する速度計算手段と
を有し、
上記選択手段による選択は、上記第1の加速度センサによる加速度および上記角速度センサによる角速度が所定値を越えている場合に行う
ことを特徴とする航法装置。 - 車両に固定された複数のセンサを用いて該車両の運動を検出することで上記車両の現在位置を計測するようにした航法装置において、
上記車両の進行方向に対する横方向の加速度を検出する第1の加速度センサと、
上記車両の進行方向の加速度を検出する第2の加速度センサと、
上記車両の進行方向に対する水平面内の方向の角速度を検出する角速度センサと、
上記第1の加速度センサによる検出結果と上記角速度センサによる検出結果に基づき上記第2の加速度センサの零点補正値を計算する零点補正値計算手段と、
上記第1の加速度センサによる検出結果と上記角速度センサによる検出結果とに基づき上記車両の進行方向の速度を計算する速度計算手段と、
上記車両の進行方向の速度を求める際に、上記第2の加速度センサによる検出結果を用いるか、上記第1の加速度センサと上記角速度センサによる検出結果を用いるかを選択し、上記第2の加速度センサの検出結果を用いる場合には上記零点補正値計算手段による零点補正値を採用し、上記第1の加速度センサと上記角速度センサによる検出結果を用いる場合には上記速度計算手段を採用する選択手段と
を有し、
上記選択手段による選択は、上記第1の加速度センサによる加速度および上記角速度センサによる角速度が所定値を越えている場合に行う
ことを特徴とする航法装置。 - 車両に固定された複数のセンサを用いて該車両の運動を検出することで上記車両の現在位置を計測するようにした位置計測方法において、
上記車両の進行方向に対する横方向の加速度を第1の加速度センサにより検出するステップと、
上記車両の進行方向の加速度を第2の加速度センサにより検出するステップと、
上記車両の進行方向に対する水平面内の方向の角速度を角速度センサにより検出するステップと、
上記第1の加速度センサによる検出結果と上記角速度センサによる検出結果に基づき上記第2の加速度センサの零点補正値を計算する零点補正値計算のステップと、
上記第2の加速度センサの零点補正値を求める際に、上記零点補正値計算のステップによる零点補正値を用いるか、上記第2の加速度センサによる検出結果から求められる零点補正値を用いるかを選択する選択のステップと、
上記第1の加速度センサによる検出結果と上記角速度センサによる検出結果とに基づき上記車両の進行方向の速度を計算する速度計算ステップと
を有し、
上記選択のステップによる選択は、上記第1の加速度センサによる加速度および上記角速度センサによる角速度が所定値を越えている場合に行う
ことを特徴とする位置計測方法。
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