JP3975373B2 - 汚水浄化槽 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、し尿及び家庭用排水を処理する汚水浄化槽であって、特には、槽内水の移行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から用いられてきた汚水浄化槽について、図3を用いて説明すると、汚水浄化槽1は、仕切壁2、3、4、5にて仕切られ、上流側から嫌気濾床槽第1室6、嫌気濾床槽第2室7、好気濾床槽8、処理水槽9(沈殿槽の場合もある)、消毒槽10の順に配列されている。そして、処理水質の安定化及び窒素除去のために、処理水槽9の槽内水をエアリフトポンプ11により汲み上げ、嫌気濾床槽第1室6へ循環(返送)させている。循環させるのは、図3に示すような処理水槽9の槽内水に限定されるものではなく、他に好気濾床槽8又は沈殿槽の槽内水の場合もある。
【0003】
前記処理水槽9から嫌気濾床槽第1室6へ循環させる水量は、極めて少ない(数リットル/分)ため、市販の水中ポンプが使用できず、空気を推進力とするエアリフトポンプ11を使用して揚水し循環している。
【0004】
エアリフトポンプ11には、図4に示すとおり、その上部に循環水量を調整する分配計量装置12が設置されている。エアリフトポンプ11の揚水の仕組みは、内管13より送風された空気14がその底部から吐出され、外管15と内管13との間を上昇し、その際に前記外管15外部の槽内水16も吸引されて分配計量装置12に揚水されるようになっている。
【0005】
前記分配計量装置12は、循環水18を計量する三角堰17と、循環水量を調整する戻り堰19から形成される。槽内水16はエアリフトポンプ11により過剰に揚水され、必要な循環水量のみを三角堰17から越流させる。前記循環水量の調整は戻り堰19の高さを変化させることにより行い、余剰水20は戻り堰19から越流させて揚水した元の槽に戻すものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術において、槽内水16を過剰に揚水する目的は、必要水量のみを揚水する場合、外管15と内管13との隙間幅を変化させ、即ち抵抗を変えることにより揚水量を調整する必要があり、移行水量が数リットル/分のような少ないレベルでは、隙間幅が著しく小さくなるために、汚泥などにより隙間が部分的に閉塞して、揚水ができないといった現象を避けるためである。
【0007】
そのため、前述したような分配計量装置12をエアリフトポンプ11に設置して対応している。しかし、循環水量の設定は戻り堰19の高さの微調整と三角堰17から越流する循環水18を容器を用いて測定しつつ行うため、著しく煩雑な作業となっている。又、前記戻り堰19の高さの微調整ができたとしても、三角堰17及び戻り堰19には汚泥が付着しやすく、汚泥の付着量により各堰の高さも変化してしまうために、結果として循環水量が初期設定と異なり、安定した移行ができないといった課題がある。
【0008】
本発明は、以上のような課題に鑑み、従来から使用している分配計量装置12を不要とすると共に、数リットル/分程度の少ない循環水量の移行が安定して行いえる移行装置を内蔵した汚水浄化槽を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、図2及び図3に示すように、以下の構成を有する。
(1) 槽内を仕切壁で仕切った浄化槽において、槽から槽へと循環させる移行装置をエアリフトポンプ方式となし、このエアリフトポンプが、外管と、内管と、前記エアリフトポンプの吸い込み口に設けられた絞り部を備え、上記絞り部が、内管に対し支持材により懸垂され、内管の引き上げに伴い引き上げられる汚水浄化槽。
(2) (1)において、仕切壁が、槽内を上流側から、嫌気濾床槽、好気濾床槽、処理水槽又は沈殿槽、消毒槽の順に仕切る汚水浄化槽。
(3) (1)又は(2)において、移行装置が、好気濾床槽、処理水槽又は沈殿槽の槽内水を嫌気濾床槽へと循環させる汚水浄化槽。
【0011】
【発明の実施の形態】
エアリフトポンプ11の揚水量は、水面とその下端との浸漬深さ、管径、揚程及び空気量で決定されるが、本発明で対象としているのはその揚水量が数リットル/分程度の極めて少ないレベルである。
【0012】
通常、エアリフトポンプは、揚水量が多い領域で使用されるために、少揚水量の場合にはその調整が容易ではない。そこで、エアリフトポンプ11自体には、過剰の揚水能力を持たせつつ、吸い込み口に絞り部24(抵抗部)を設けることにより、目標の揚水量を得るようにしている。
【0013】
絞り部24の開口径φDは任意に決定でき、目標揚水量に合わせて個々に変化させるものである。そして、絞り部24はエアリフトポンプ11の吸い込み口に設けられ、該エアリフトポンプ11の内管13と接続する支持材25によって懸垂される。ここで該支持材25は、挿入する空気14の吐出と絞り部24を経て上昇してくる槽内水16の揚水に律速とならないように、絞り部24の開口径φDより大きい面積の通路を有する形状としている。
【0014】
更に、本発明に用いるエアリフトポンプ11の構造において、絞り部24の開口径φDを一定として揚水能力を低下させたい場合には、挿入する空気14が内管13から外管15に向かって吐出する開放部、即ち、前記空気14が内管13から吐出する開放部を水深に対して、より浅い位置にすることで可能となる。
【0015】
エアリフトポンプ11の内管13と外管15との間、又は、支持材25の通路、更には、絞り部24に汚泥が付着し槽内水の揚水に支障が出たときは、内管13を上下に移動することで汚泥の剥離除去ができる。更には、内管13を引き上げれば、それと接続されている前記支持材25及び絞り部24も引き上げられるため、各部位を容易に清掃できる。これらの操作によって、安定した揚水が長期に渡って行いえる。
【0016】
揚水した槽内水は全量を嫌気濾床槽へ移行させるが、図2に示すように、複数の嫌気濾床槽を有する場合には、処理時間を長くするために、流入口29に最も近い嫌気濾床槽第1室6へ移行させることが好ましい。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面に沿って説明する。図2に示す汚水浄化槽1は、その槽内を仕切壁2、3、4、5にて仕切り、上流側から嫌気濾床槽第1室6、嫌気濾床槽第2室7、好気濾床槽8、処理水槽9、消毒槽10の順に配置している。前記嫌気濾床槽第1室6及び嫌気濾床槽第2室7には、濾材21、22が設けられており、好気濾床槽8には微生物付着体23が設けられている。
【0018】
流入口29から嫌気濾床槽第1室6に流入した汚水28は、嫌気濾床槽第2室7、好気濾床槽8を経て処理され、さらに処理水槽9を経て消毒槽10で滅菌され、流出口30から処理水31として系外に放流される。好気濾床槽8の底部から槽内水の一部は、処理水質の安定化と脱窒のためにエアリフトポンプ11により揚水され、移行管27によって、嫌気濾床槽第1室6へ循環(返送)される。
【0019】
エアリフトポンプ11について、図1(a)を使用し詳細に述べると、前記エアリフトポンプ11は処理水槽9に設置され、その底部は仕切壁4を貫いて好気濾床槽8の底部と連通している。外部から挿入された空気14は、内管13下端の吐出部26から吐出され支持材25の通路を通り、外管15と前記内管13の間を上昇する。前記空気14が上昇する推進力は、好気濾床槽8底部から該槽内水16を絞り部24及び支持材25の通路を経て、外管15と内管13の間を上昇させ揚水する。揚水された水は、移行管27から循環水18として嫌気濾床槽第1室6へ移行される。
【0020】
エアリフトポンプ11は、所定量以上の空気を挿入すると、脈動がない安定した状態で揚水を行なう性質があり、本発明においても必要以上の揚水能力を得るように過剰の空気14を送りこんでいる。しかし、前記エアリフトポンプ11の吸い込み部、即ち、外管15の下端には、予めφDの開口を有する絞り部24を内管13に懸垂して設けているために、必要量の揚水を安定して得ることができる。
【0021】
図1(b)は、本発明の別の実施例であるエアリフトポンプ11であり、内管13に挿入する空気14の吐出部26を内管13の下端より上側に設けた場合を示す。即ち、挿入する空気14は、内管13の下端より上側にある吐出部26から吐出されるようにしてある。尚、支持材25を介して内管13に懸垂される絞り部24は、内管13の下端から吐出する場合と同じ位置に設けられる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、従来分配計量装置を使用していたために、移行水量の調整と安定性に課題があったが、開口を有する絞り部を移動できるように配置することにより、分配計量装置を使用することなく、少ない揚水量でも安定した移行を行なうことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要部であるエアリフトポンプであり、(a)は断面図を示し、(b)は他の実施例の断面図を示す。
【図2】本発明の実施例を示す汚水浄化槽であり、(a)は水平方向断面図を示し、(b)は(a)のA−A断面図を示す。
【図3】従来の汚水浄化槽を示す断面図である。
【図4】従来使用されていた分配計量装置の斜視図である。
【符号の説明】
1.汚水浄化槽 2.仕切壁 3.仕切壁 4.仕切壁 5.仕切壁 6.嫌気濾床槽第1室 7.嫌気濾床槽第2室 8.好気濾床槽 9.処理水槽 10.消毒槽 11.エアリフトポンプ 12.分配計量装置 13.内管 14.空気 15.外管 16.槽内水 17.三角堰 18.循環水 19.戻り堰 20.余剰水 21.濾材 22.濾材 23.微生物付着体 24. 絞り部25.支持材 26.吐出部 27.移行管 28.汚水 29.流入口 30.流出口 31.処理水
Claims (3)
- 槽内を仕切壁で仕切った浄化槽において、槽から槽へと循環させる移行装置をエアリフトポンプ方式となし、このエアリフトポンプが、外管と、内管と、前記エアリフトポンプの吸い込み口に設けられた絞り部を備え、上記絞り部が、内管に対し支持材により懸垂され、内管の引き上げに伴い引き上げられる汚水浄化槽。
- 請求項1において、仕切壁が、槽内を上流側から、嫌気濾床槽、好気濾床槽、処理水槽又は沈殿槽、消毒槽の順に仕切る汚水浄化槽。
- 請求項1又は2において、移行装置が、好気濾床槽、処理水槽又は沈殿槽の槽内水を嫌気濾床槽へと循環させる汚水浄化槽。
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JP26597797A JP3975373B2 (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 汚水浄化槽 |
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