JP3974794B2 - 放射線検出器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シンチレータとフォトダイオードとを組み合わせた放射線検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、医療機関で使用されるX線断層撮像装置(X線CT装置)では、スライス方向に複数列のX線検出器を2次元配列し、1回のX線照射によって複数のCT画像を得る、いわゆるマルチスライス化が検討されている。また、この種のX線照射装置では、X線検出器としての放射線検出器が用いられているが、この放射線検出器においても、マルチスライス化に対応することが要請される。
【0003】
かかる要請に対応すべく、たとえば特開平7−333348号公報に開示された放射線検出器がある。この放射線検出器は、複数のシンチレータを2次元的に配置してなるシンチレータパネルと、これらの複数のシンチレータに対応して設けられた複数のフォトダイオードを有する配線基板を備えるものである。このように、複数のシンチレータを2次元的に配置することにより、複数のCT画像を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の放射線検出器では、複数のシンチレータとフォトダイオードとを対応させて配置する必要がある。ここで、シンチレータが1次元的に配設されているものであれば比較的その配置を容易に行うことができるが、2次元的にシンチレータが配置された放射線検出器では、このような対応関係を正確に行いながらシンチレータとフォトダイオードを配置するのは容易ではない。しかし、上記従来の公報に開示された放射線検出器では、それらを正確に対応する手段についてはなんら言及していないものである。特に近年においては、フォトダイオードの微細化、高集積化が進んでいるため、複数のシンチレータとフォトダイオードとを対応させて配置するのはさらに困難となっている。
【0005】
そこで、本発明の課題は、2次元的に配列された複数のシンチレータと、これらのシンチレータに対応して設けられた複数のフォトダイオードを有する放射線検出器において、シンチレータとフォトダイオードとを正確に対応させて配置することを容易に行うことができるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明に係る放射線検出器は、第1導電型の半導体基板の表面側に、2次元状に配列された複数の第2導電型半導体層が形成され、第1導電型の半導体基板と各第2導電型半導体層との間に形成されるpn接合によりそれぞれがフォトダイオードとして機能し、半導体基板の表面が光入射面となっている表面入射型のフォトダイオードアレイを備え、フォトダイオードアレイの表面側における複数の第2導電型半導体層に対応する位置に、シンチレータがそれぞれ配設されており、フォトダイオードアレイの表面側における複数の第2導電型半導体層の周囲にそれぞれ位置決め用凹部が形成され、シンチレータにおける対向する面同士に保持部材が設けられるとともに、他の対向する面は露出面とされ、保持部材における底部に、フォトダイオードアレイ方向に突出し、凹部に配置される位置決め用凸部が設けられ、シンチレータは、フォトダイオードアレイの表面側で隣接するシンチレータの露出面同士が向き合う位置に配列されており、フォトダイオードアレイの表面側におけるシンチレータの露出面同士の間に、配線が行われていることを特徴とする。
【0007】
このように、フォトダイオードアレイにおける第2導電型半導体層に対応させてシンチレータを配設するにあたり、第2導電型半導体層の周囲には位置決め用凹部が形成され、シンチレータには、この位置決め用凹部に配置される位置決め用凸部が設けられている。このため、位置決め用凹部に位置決め用凸部を配置するのみで、容易にシンチレータを第2導電型半導体層に対応させて配置することができる。
【0008】
また、上記課題を解決した本発明に係る放射線検出器は、第1導電型の半導体基板の表面側に、2次元状に配列された複数の第2導電型半導体層が形成され、第1導電型の半導体基板と各第2導電型半導体層との間に形成されるpn接合によりそれぞれがフォトダイオードとして機能し、半導体基板の表面が光入射面となっている表面入射型のフォトダイオードアレイを備え、フォトダイオードアレイの表面側における複数の第2導電型半導体層に対応する位置に、シンチレータがそれぞれ配設されており、フォトダイオードアレイの表面側における複数の第2導電型半導体層の周囲にそれぞれ位置決め用凹部が形成され、位置決め用凹部は、第2導電型半導体層の周囲における複数の位置に点在する位置決め用孔部であり、シンチレータには、フォトダイオードアレイ方向に突出する位置決め用突起部が形成されており、シンチレータにおける位置決め用孔部に対応する位置に、シンチレータの高さ方向に貫通する貫通部材が設けられ、貫通部材の底部に位置決め用突起部が形成されていることを特徴とする。
【0011】
このように、位置決め用突起部を点状に配置することにより、フォトダイオードアレイの表面に広い領域を確保することができる。このため、フォトダイオードアレイの表面に配線を引き回すためのスペースを容易に確保することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面とともに本発明による放射線検出器の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0013】
図1は、本発明による放射線検出器の第1実施形態の構成を示す側面断面図、図2はその上面図である。
【0014】
本放射線検出器は、放射線を入射して、その放射線によって生じた光を光出射面から出射するシンチレータパネル1と、シンチレータパネル1から出射された光を光入射面から入射し、電気信号に変換するフォトダイオードアレイ2とを備えている。なお、図1においては、シンチレータパネル1の下面が光出射面、フォトダイオードアレイ2の上面が光入射面となっている。
【0015】
図2は、シンチレータパネル1の平面図である。シンチレータパネル1は、複数のシンチレータ11を備えている。複数のシンチレータ11は、それぞれ検出対象の放射線の入射に対してシンチレーション光を発生する物質からなり、図2に示すように2次元アレイ状に配列されている。シンチレータ11の光出射面以外の面上には、シンチレータ11内で発生したシンチレーション光を反射する酸化チタンなどからなる光反射膜14が形成されている。したがって、平面視した状態では、シンチレータ11は、光反射膜14に覆われた状態となっている。
【0016】
これらのシンチレータ11は、平面視した形状が正方形をなしており、その周囲には、シンチレータ11を包囲しながら保持する矩形の保持部材12が設けられている。保持部材12の中央には、図3(a)に示すように、中空部が形成されており、この中空部にシンチレータ11が取り付けられる。また保持部材12の底部には、図3(b)に示すように、下端がとがった断面三角形状をなし、フォトダイオードアレイ2側に突出する位置決め用凸部である位置決め用突条13が形成されている。この位置決め用突条13は、保持部材12の全周にわたって形成されている。そして、これらが図示しない固定部材で一体に固定されることによって、シンチレータパネル1が構成されている。
【0017】
フォトダイオードアレイ2は、図1に示すように、pn接合が形成される表面側を光入射面とする表面入射型の構成を有している。フォトダイオードアレイ2は、導電型がn型(第1導電型)であり、フォトダイオードアレイ2の基体となるn型半導体基板21と、シンチレータ11と一対一で対応するようにn型半導体基板21内部の表面側に形成されたp+型(第2導電型)拡散層である複数のp型半導体層(第2導電型半導体層)22と、複数のp型半導体層22の間にそれぞれ形成されたn型半導体基板21より高濃度のn+型拡散層であるn型半導体層(第1導電型半導体層)23とを備える。
【0018】
本構成では、p型半導体層22と、p型半導体層22の裏面側に位置するn型半導体基板21のn型半導体層部分とがpn接合を形成することによって、フォトダイオード24が構成されている。ここで、検出対象である放射線がシンチレータパネル1のシンチレータ11に入射すると、シンチレータ11内においてシンチレーション光が発生する。発生したシンチレーション光は直接に、または光出射面以外の面上に形成された光反射膜14によって反射されて、光出射面からフォトダイオードアレイ2へと出射される。そして、シンチレータ11の光出射面から出射された光は対応するフォトダイオード24へ入射する。
【0019】
また、n型半導体基板21の光入射面側には、SiOなどからなる保護層25が形成されている。さらに、保護層25の表面には、シンチレーション光を透過する性質を有する光学接着剤層26が形成されており、シンチレータ11とフォトダイオードアレイ2を接合している。また、n型半導体基板21の裏面側には、n型半導体基板21より高濃度のn型半導体層であるn型高濃度不純物層27が、全体に略一定の厚さで設けられ、図示しない金属電極(カソード電極)とオーミック接続される。ここで、フォトダイオード24へ入射したシンチレーション光によって、n型半導体基板21内部にキャリアが発生する。発生したキャリアは、p型半導体層22へ移動する。そして、光検出信号がアノード電極およびカソード電極から取り出される。
【0020】
さらに、フォトダイオードアレイ2は、図示はしないが、n型半導体基板の表面上にアノード電極を、裏面上にカソード電極をそれぞれ備えている。アノード電極はp型半導体層22に、カソード電極はn型高濃度不純物層27にそれぞれ電気的に接続されている。フォトダイオードアレイ2の動作時には、アノード電極とカソード電極との間には、フォトダイオード24への印加電圧が逆バイアスとなるような電圧が与えられる。また、フォトダイオード24への印加電圧は、零バイアスであっても良い。
【0021】
フォトダイオードアレイ2の表面には、フォトダイオードアレイ2からの光検出信号の検出器外部への出力などに用いられる図示しない配線が設けられている。
【0022】
さらに、フォトダイオードアレイ2の表面側におけるp型半導体層22の周囲には、上面から見た形状が正方形の位置決め用凹部である位置決め用凹溝31が形成されている。本実施形態において、位置決め用凹溝31は、p型半導体層22の周囲であるとともに、n型半導体層23よりも外側に形成されている。位置決め用凹溝31は、断面三角形状の凹溝であり、位置決め用突条13が嵌め込まれることにより、フォトダイオードアレイ2に対するシンチレータ11の位置決めが行われる。
【0023】
以上の構成を有する本実施形態に係る放射線検出器においては、p型半導体層22の周囲に位置決め用凹溝31が形成されており、この位置決め用凹溝31に対して、保持部材12の底部に形成された位置決め用突条13が嵌め込まれる。ここで、保持部材12は、シンチレータ11の周囲に設けられていることから、保持部材12における位置決め用突条13に対するシンチレータ11の相対位置は決められている。同様に、フォトダイオード24の一部を構成するp型半導体層22に対する位置決め用凹溝31の相対位置も決まっている。このため、単に位置決め用凹溝31に位置決め用突条13を嵌め込むだけで、フォトダイオード24に対するシンチレータ11の位置決めを行うことができる。このように、フォトダイオード24に対してシンチレータ11を正確に対応させて、しかも容易に配置することができる。
【0024】
なお、シンチレータ11の間にシンチレータ固定用部材を設けると、シンチレータ11同士は直接に隣接しないように配置される。これによって、あるシンチレータにおいて発生したシンチレーション光が、他のシンチレータに対応するフォトダイオード24に入射する、いわゆる光クロストークの発生を抑制することができる。
【0025】
以上に詳説した図1に示す放射線検出器の具体的な構成の一例としては、以下に示すような構成のX線検出器が挙げられる。すなわち、シンチレータパネル1の上面側から見た形状を一辺12mmの正方形とし、その中に8個×8個の配列(ピッチ1.5mm)で一辺1mm、厚さ2mmのシンチレータ11を配置する。シンチレータ11の光出射面以外の面上には、厚さ50μmの光反射膜14を形成する。
【0026】
一方、フォトダイオードアレイ2については、基板厚板部の厚さが270μmでキャリア濃度1.0×1012cm-3のn型半導体基板21を用いる。また、n型半導体基板21の表面側に、キャリア濃度1.0×1019cm-3のp型半導体層22を厚さ0.5μmで形成する。また、p型半導体層22の間にはキャリア濃度1.0×1018cm-3のn型半導体層23を厚さ1.5μmで形成し、n型半導体基板21の裏面側にはキャリア濃度5.0×1018cm-3のn型高濃度不純物層27を厚さ0.2μmで形成する。また、シンチレータパネル1とフォトダイオードアレイ2との間における光学接着剤層26の厚さについては、たとえば、数μm程度とする。
【0027】
次に、本実施形態に係る放射線検出器の製造方法の一例について説明する。図4は第1の実施形態に係る放射線検出器の製造方法の一例を示す工程図である。
【0028】
まず、図4(a)に示すように、X線などの放射線が照射されるとシンチレーション光を発生するCWOもしくはCsIなどからなるシンチレータ11を用意する。このシンチレータ11は底面が正方形の直方体状をなしている。続いて、このシンチレータ11の表面のうち、底面を除いた位置に酸化チタンなどを蒸着することによって光反射膜14を形成する。その一方、図4(b)に示すように、シンチレータ11の周囲を包囲して取り付けられる保持部材12を製造する、保持部材12は、たとえばX線を遮蔽する性質を有する銅もしくは鉛を成形することによって製造する。この保持部材12の底部には、断面三角形状の位置決め用突条13を形成しておく。
【0029】
こうして、表面に光反射膜14が形成されたシンチレータ11および位置決め用突条13が形成された保持部材12を製造したら、図4(b)に示すように、保持部材12の中央に形成された中空部にシンチレータ11を挿入する。すると、図4(c)に示すように、保持部材12がシンチレータ11の周囲を包囲する形で取り付けられる。他方、図4(c)に示すように、フォトダイオードアレイ2の光入射面側には、p型半導体層22、n型半導体層23が設けられるとともに、p型半導体層22の周囲には、位置決め用凹溝31が形成される。それから、フォトダイオードアレイ2における光入射面には、保護層25が形成される。
【0030】
それから、シンチレータ11の周囲に取り付けられた保持部材12における位置決め用突条13を、フォトダイオードアレイ2の光入射面に形成された位置決め用凹溝31に嵌め込む。このように、位置決め用突条13を位置決め用凹溝31に嵌め込むことにより、フォトダイオード24に対するシンチレータ11の位置決めが行われる。
【0031】
そして、図4(d)に示すように、シンチレータ11とp型半導体層22の間には、光学接着剤層26が形成される。この光学接着剤層26によって、フォトダイオードアレイ2に対してシンチレータ11が取り付けられる。
【0032】
さらに、同様にして、図1に示すようにn型半導体基板21の光入射面に設けられた複数のフォトダイオード24のそれぞれに対応させて、シンチレータ11が取り付けられる。こうして、放射線検出器1を製造することができる。
【0033】
なお、上記実施形態では、シンチレータ間に固定部材を設けて、複数のシンチレータを有するシンチレータパネルが形成される例について説明したが、この固定部材を設けない態様とすることができる。この態様では、シンチレータは、光学接着剤層を介してフォトダイオードアレイに対して固定されて支持されることになる。このとき、保持部材に設けられた位置決め用凸条とn型半導体基板に形成された位置決め用凹部の間に、接着剤層を形成することもできる。この接着剤層は、シンチレータを固定部材で接合させてシンチレータパネルを製造する際にも、形成することができる。
【0034】
次に、本発明の第2実施形態について、図5および図6を参照して説明する。
【0035】
図5(a)に示すように、本実施形態では、シンチレータ11は上記第1実施形態と同一であるが、保持部材の性状が異なる。本実施形態に係る保持部材41,41は、シンチレータ11の周囲を包囲することはなく、シンチレータ11における平面視して対向する2面に対して設けられている。シンチレータ11における他の2面には、保持部材は設けられていない。したがって、シンチレータ11には、保持部材が設けられていない露出面が形成されている。保持部材41,41の底部には、図5(b)に示すように、断面三角形の位置決め用突条42,42がそれぞれ形成されている。また、図6において図示はしないが、フォトダイオードアレイ2には、断面三角形状の位置決め用凹部が形成される。このように、シンチレータ11における対向する面にのみ保持部材41,41を設け、その底部に位置決め用突条42,42を形成した場合でも、フォトダイオード24に対応させて、シンチレータ11を容易に配置することができる。
【0036】
このように、本実施形態では、シンチレータ11の2面にのみ保持部材41,41を設け、他の2面には露出面を形成している。ここで、図6に示すように、シンチレータ11における保持部材41,41が設けられている面同士、および露出面同士を対向させて、複数のシンチレータ11,11…を配置する。各シンチレータ11,11に対応する位置には、p型半導体層22,22(図1)が形成されている。このとき、隣接するシンチレータ11,11のうち、保持部材41,41が設けられている面同士の離間距離は小さく、露出面同士の離間距離は大きくなる。このうちの露出面同士が向かい合い、離間距離が広い位置に配線51,51…を引き回すことにより、配線を行う位置を容易に確保することができる。
【0037】
なお、本実施形態では、位置決め用突条42,42は、断面三角形としているが、たとえば断面矩形とした形状とすることもできる。
【0038】
続いて、本発明の第3の実施形態について図7を参照して説明する。
【0039】
図7(a)に示すように、本実施形態においては、シンチレータ11の高さ方向に貫通する2つの貫通孔を形成している。この貫通孔は、シンチレータ11における対向する2面のそれぞれの近傍位置に形成されており、この貫通孔に棒状の貫通部材43,43がそれぞれ挿通されている。また、図7(b)に示すように、貫通部材43,43の底部には、それぞれ位置決め用突起部44,44が形成されている。さらに、図示しないが、フォトダイオードアレイの入射面におけるp型半導体層を挟んだ位置には、それぞれ位置決め用突起部44,44が嵌め込まれる位置決め用孔部が形成されている。したがって、位置決め用孔部は、p型半導体層の周囲における2点に点在して形成されていることになる。
【0040】
本実施形態においては、シンチレータ11に挿通される貫通部材43の底部に形成された位置決め用突起部44を、p型半導体層に形成された位置決め用孔部に嵌め込むことにより、シンチレータ11をp型半導体層に対応する位置に容易に配置することができる。また、このような位置決め用突起部44,44をシンチレータ11の対向する2面の近傍にそれぞれ形成しており、それに対応する位置に位置決め用孔部が形成されている。このため、上記の第2実施形態と同様に、フォトダイオードアレイに複数のシンチレータ11,11を配置した際、貫通部材43,43が近傍に設けられている側の対向面の離間距離は小さくなる。また、貫通部材43,43が近傍に設けられていない側の対向面の離間距離は長くなる。この長い離間距離を有する位置に、配線を施すことにより、配線を行うスペースの確保が容易なものとなり、ひいては配線作業を容易に行うことができる。
【0041】
また、本発明の放射線検出器において、保持部材12の底部に形成された位置決め用突条13の形状は適宜設定することができる。たとえば図8(a)に示すように断面矩形からなる位置決め用突条13Aとすることもできる。位置決め用突条13Aを断面矩形にすることにより、フォトダイオードアレイ2には、断面矩形の位置決め用凹溝32が形成される。あるいは、図8(b)に示すように、保持部材を設けることなく、シンチレータの形状を変えて、シンチレータ11自体に突起部11Aを形成し、位置決め用凸部とすることもできる。さらには、図9に示すように、シンチレータ11の下端面に、突起物45を別途取り付けて、位置決め用凸部を形成する態様とすることもできる。
【0042】
また、上記各実施形態では、シンチレータの表面にあらかじめ光反射膜を形成してから、保持部材等を取り付ける態様としているが、たとえば保持部材の内側(シンチレータに面する側)に光反射膜を形成する態様とすることもできる。
【0043】
他方、上記各実施形態では、好ましい態様として、シンチレータを平面視したときの形状を正方形としているが、これを他の形状、たとえばハニカム形状や長円形状とすることなども考えられる。このとき、上記第2実施形態と同様にしてシンチレータの側面に設ける場合には、適宜好適な場所にのみ保持部材を設ける態様とすることもできる。
【0044】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、2次元的に配列された複数のシンチレータと、これらのシンチレータに対応して設けられた複数のフォトダイオードを有する放射線検出器において、シンチレータとフォトダイオードとを正確に対応させて配置することを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による放射線検出器の第1実施形態の構成を示す側面断面図である。
【図2】本発明による放射線検出器の第1実施形態の構成を示す平面図である。
【図3】保持部材を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図である。
【図4】第1の実施形態に係る放射線検出器の製造方法の一例を示す工程図である。
【図5】第2実施形態におけるシンチレータと保持部材を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図である。
【図6】第2の実施形態に係る放射線検出器の要部平面図である。
【図7】第3の実施形態におけるシンチレータおよび保持部材を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図である。
【図8】(a)、(b)とも、本発明における放射線検出器の変形例を示す側断面図である。
【図9】本発明における放射線検出器のさらなる変形例を示す側断面図である。
【符号の説明】
1…放射線検出器、2…フォトダイオードアレイ、11…シンチレータ、11A…位置決め用突起部、12…保持部材、13,13A…位置決め用突条、14…光反射膜、21…n型半導体基板、22…p型半導体層、24…フォトダイオード、25…保護層、26…光学接着剤層、27…n型高濃度不純物層、31,32…位置決め用凹溝、41…保持部材、42…位置決め用突起部、43…貫通部材、44…位置決め用突起部、45…突起物、51…配線。

Claims (2)

  1. 第1導電型の半導体基板の表面側に、2次元状に配列された複数の第2導電型半導体層が形成され、前記第1導電型の半導体基板と各第2導電型半導体層との間に形成されるpn接合によりそれぞれがフォトダイオードとして機能し、前記半導体基板の表面が光入射面となっている表面入射型のフォトダイオードアレイを備え、
    前記フォトダイオードアレイの表面側における前記複数の第2導電型半導体層に対応する位置に、シンチレータがそれぞれ配設されており、
    前記フォトダイオードアレイの表面側における前記複数の第2導電型半導体層の周囲にそれぞれ位置決め用凹部が形成され、
    前記シンチレータにおける対向する面同士に保持部材が設けられるとともに、他の対向する面は露出面とされ、
    前記保持部材における底部に、前記フォトダイオードアレイ方向に突出し、前記凹部に配置される位置決め用凸部が設けられ、
    前記シンチレータは、前記フォトダイオードアレイの表面側で隣接するシンチレータの前記露出面同士が向き合う位置に配列されており、
    前記フォトダイオードアレイの表面側における前記シンチレータの露出面同士の間に、配線が行われていることを特徴とする放射線検出器。
  2. 第1導電型の半導体基板の表面側に、2次元状に配列された複数の第2導電型半導体層が形成され、前記第1導電型の半導体基板と各第2導電型半導体層との間に形成されるpn接合によりそれぞれがフォトダイオードとして機能し、前記半導体基板の表面が光入射面となっている表面入射型のフォトダイオードアレイを備え、
    前記フォトダイオードアレイの表面側における前記複数の第2導電型半導体層に対応する位置に、シンチレータがそれぞれ配設されており、
    前記フォトダイオードアレイの表面側における前記複数の第2導電型半導体層の周囲にそれぞれ位置決め用凹部が形成され、
    前記位置決め用凹部は、前記第2導電型半導体層の周囲における複数の位置に点在する位置決め用孔部であり、
    前記シンチレータには、前記フォトダイオードアレイ方向に突出する位置決め用突起部が形成されており、
    前記シンチレータにおける前記位置決め用孔部に対応する位置に、前記シンチレータの高さ方向に貫通する貫通部材が設けられ、
    前記貫通部材の底部に前記位置決め用突起部が形成されていることを特徴とする放射線検出器。
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