JP3973378B2 - 表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置に関し、特に、PC(パーソナルコンピュータ)、WS等に接続するデジタルインタフェースを備える表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、表示画像は、パーソナルコンピュータ(PC)等のホスト装置のグラフィックコントローラが処理を施し、表示装置に転送されている。この表示装置が、近年、ホスト装置の処理能力以上の進歩を遂げてきている。例えば、LCDにおいては、従来のXGA(1024×768ドット)、SXGA(1280×1024ドット)、UXGA(1600×1200)から、さらに高精細であるQXGA(2048×1536ドット)、QSXGA(2560×2048ドット)、QUXGA(3200×2400)等の超高精細パネルが実用化されつつある。その一方で、一般的なPCのグラフィックコントローラの性能はQXGA程度が限界であり、動画ではVGA程度が限界となっている。
【0003】
また、LCDパネルは、近年、複数のパネルをまとめて一枚のパネルとする「マルチパネル」が実用化され、更なる高精細化が可能となっている。
【0004】
さらに、超高精細に対応した表示データを転送する場合、精細度が増えるほど転送レートを大きくする必要があるため、近年、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)、TMDS(Transition Minimized Differential Signaling)、GVIF(Gigabit Video Interface)といった、低電圧差動方法のデジタルインタフェースが広まりつつあり、これらの信号線数を増やすことにより、上記高精細化の対応は可能である。また、Digital Link :High- Functional Digital Monitor Interface(日本IBM、SID’99Digest)記載のように、表示データが更新された領域である特定のウィンドウ領域を表示位置等のパラメータを付加して転送する方法も検討されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来技術では、特定の表示領域のみにパラメータを付加してデータ転送を行うため、転送エラーが表示データに生じた場合、エラーが発生した表示データが表示上に残ってしまうことがある。また、パラメータにエラーが生じた場合は、全く表示されない事態も考えられる。
【0006】
本発明は、ホスト装置から表示装置へのパケットデータの転送時にエラーが発生した場合に、転送エラーが表示に影響しないような表示装置および情報処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ホスト装置である情報処理装置は、送信手段でエラーをチェックするためのエラーチェック情報をパケットデータに付加して送信する。表示装置では、ホスト装置からの表示データを含むパケットデータに従って表示制御を行う表示制御手段を備える表示制御部と画像を表示するための表示部と有する。表示制御部のエラー検出手段は、前記ホスト装置から送られてくる、エラーをチェックするためのエラーチェック情報が付加されたパケットデータを受信し、当該エラーチェック情報によりエラー検出を行う。出力手段は、前記エラー検出手段でエラーが検出されたときに、前記ホスト装置へ当該パケットデータの再送要求を出力する。ホスト装置である情報処理装置の受信手段は、前記表示装置からエラーが発生したパケットデータの再送要求を受信し、制御手段は、前記受信手段で再送要求を受信したときに当該パケットデータを前記送信手段により再送するように制御する。
【0008】
本発明によれば、ホスト装置から表示装置へのパケットデータの転送時にエラーが発生しても、表示装置においてエラーを検出し、パケットデータの再送を要求して再送パケットデータを受付けることができるので、転送エラーが表示に影響することがなくなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態である液晶表示装置300の構成図を示している。図1において、液晶表示装置300は、画像を表示するための液晶パネル20および駆動手段16・18を備える表示部200と、ホスト装置100から送られてくる更新したい画面の領域の表示データと制御パラメータとエラーをチェックするためのエラーチェック情報とが付加されたパケットデータを表示部200に表示させる表示制御部8と、少なくとも液晶パネルの一画面分の画像情報を格納可能な画面格納手段14とを備える。本実施の形態では、画面格納手段14は、液晶パネル20の一画面分の表示データを格納するものとして以下説明する。
【0011】
本実施の形態においては、ホスト装置100が送信する更新したい画面の領域の表示データと制御パラメータとエラーをチェックするためのエラーチェック情報とが付加されたパケットデータを表示装置において受信し、エラーチェック情報に基づいてエラーが発生しているか否かを判断し、エラーが発生した場合に、そのパケットデータの再送を要求するとともに、エラーが発生したパケットデータの表示データについては更新を行わないようにしている。
【0012】
表示制御部8は、垂直方向の同期信号線である垂直同期信号1と、水平方向の同期信号線である水平同期信号2と、データの有効性を示すデータ有効信号3と、表示情報の表示データ4と、同期信号線である同期クロック5とをホスト装置100から受信する。垂直同期信号1は表示一画面周期の信号、水平同期信号2は一水平周期の信号、データ有効信号3は表示データ4が有効である期間を示す信号で、全て同期クロック5に同期して入力される。本実施の形態では、これら表示データが、従来どおり一画面分がラスタスキャン形式で転送される場合(従来モード)と、表示更新部分のみパケット化されて転送される場合(パケットモード)との2種類があるものとして以下説明する。また、表示制御部8には、ホスト装置100側から表示データのモード等の情報を受信したり、ディスプレイ側から表示解像度やデータ転送エラー情報等を送信したりする双方向のデータ線である通信データ6と、同期用信号線の通信クロック7とが接続されている。本実施の形態では、通信データ6および通信クロック7は、DDC(Display Data Channel)形式であるものとして以下説明する。
【0013】
表示制御部8は、通信データ6のデータにより表示データ4が従来モードか、パケットモードかを判断し、従来モードの場合は、液晶パネルの解像度に合わせて表示データ4を変換し、画面格納手段14へ一旦格納するための格納・読出しコマンド信号11、格納・読出しアドレス12および格納データ13を生成する。表示制御部8は、液晶パネルの表示タイミングに合わせて一画面分の表示データを読み出すよう、格納・読出しコマンド信号11および格納・読出しアドレス12を生成する。画面格納手段14は、格納・読出しコマンド11および格納・読出しアドレスに従って、格納データ13を格納し、または、画面読出しデータ15を読み出す。また、表示制御部8は、画面読出しデータ15から、データ線駆動用信号9および走査線駆動用信号10を生成する。
【0014】
表示制御部8は、表示データ4がパケットモードの場合は、受信した表示データ4にエラーが発生しているか否かを判断し、エラーが発生していない場合に、表示データ4に含まれる表示位置や拡大率等のパラメータに従って、液晶パネルの指定された表示位置に書き込むように、画面格納手段14に格納するための格納・読出しコマンド信号11、格納・読出しアドレス12および格納データ13を生成する。また、従来モードと同様に、液晶パネルの表示タイミングに合わせて一画面分の表示データを読み出すよう、格納・読出しコマンド信号11および格納・読出しアドレス12を生成する。画面格納手段14は、パケットモードの場合も従来モードと同様に、格納・読出しコマンド11および格納・読出しアドレスに従って、格納データ13を格納し、または、画面読出しデータ15を読み出す。表示制御部8は、画面読出しデータ15からデータ線駆動用信号9および走査線駆動用信号10を生成する。データ線駆動用信号9および走査線駆動用信号10の生成についての詳細は後で説明する。
【0015】
表示部200は、液晶パネル20と、データ線駆動手段16と、データ線駆動信号17と、走査線駆動手段18と、走査線駆動信号19とを有する。
【0016】
本実施の形態では、液晶パネル20は、1280×1024ドットの解像度を有するとして以下説明する。
【0017】
図2は、図1に記載した表示制御部8の内部構成図を示している。
【0018】
図2において、表示制御部8は、ホスト装置と通信データを送受信する通信制御部21と、表示データを入力し、エラー検出を行うエラー検出手段とエラーが検出されたときにホスト装置へ当該パケットデータの再送要求を出力する出力手段とを備える入力制御部25と、表示データを拡大制御する拡大制御部32と、画面格納手段14への格納/読み出しを制御する格納制御部35と、液晶に表示させる表示信号を生成する液晶表示信号生成部38とを有する。
【0019】
通信制御部21は、入力制御部25、拡大制御部32、格納制御部35および液晶表示信号生成部38が必要とする制御パラメータを、パラメータデータ22として、予め決められたパラメータの種類を示すパラメータアドレス23を付加し、パラメータの読み取りタイミングを示すパラメータライトストローブ24のタイミングで出力する。本実施形態では、パケットモードおよび従来モードにおける表示データの拡大率と、表示データを表示すべき位置の情報とがこの制御パラメータに含まれるものとして以下説明する。さらに、通信制御部21は、入力制御部25が表示データ4の受信時にエラーが生じた場合に出力するエラー情報出力制御信号31を受け取り、エラー発生をホスト装置100側に通信データ6を介して転送する。
【0020】
入力制御部25は、パラメータアドレス23から、パラメータデータ22が自身および拡大制御部32が必要とするパラメータであるかどうかを判断して取り込み、表示データがパケットモードであるか従来モードであるかを示すデータ転送モード信号28と、データの拡大率を示すデータ拡大率29と、データの表示領域を示すデータ表示位置30とを出力する。データ転送モード信号28が“1”のときに表示データ転送モードがパケットモードであり、パケットモード時の表示データの拡大率および表示データの表示すべき位置の情報は、表示データ4にパケット化されている。データ転送モード信号28が“0”のとき表示データ転送モードが従来モードであるとする。また、入力制御部25は、表示データ4に転送エラーが存在するかどうかを検出し、エラーが存在した場合にそのエラーの種類や位置等、通信制御部21を介してホスト装置100側に転送するための情報をエラー情報出力制御信号31として出力し、エラーが発生した場合に以降のデータ処理を制御できるように、エラー処理後の有効データであることを示すエラー処理後データ有効信号26、および、エラー処理後の表示データであるエラー処理後表示データ27を出力する。
【0021】
拡大制御部32は、従来モードのときは、垂直同期信号1、水平同期信号2、エラー処理後データ有効信号26、エラー処理後表示データ27、同期クロック5および格納タイミング信号36から、拡大後の表示データである拡大表示データ33および拡大後の表示位置を示す拡大表示データアドレス34を生成する。パケットモードのときは、エラー処理後データ有効信号26、エラー処理後表示データ27、同期クロック5および格納タイミング信号36から、拡大表示データ33および拡大表示データアドレス34を生成する。
【0022】
格納制御部35は、液晶パネル20の表示タイミングに合わせて、液晶パネル表示データ37を出力するよう、格納・読出しコマンド11および格納・読出しアドレス12を生成し、画面格納手段14から、画面読出しデータ15を読出すとともに、拡大表示データ33を拡大表示データアドレス34に従ったアドレスに格納するために、格納・読出しコマンド11、格納・読出しアドレス12および格納データ13を生成する。
【0023】
液晶表示信号生成部38は、液晶パネル表示データ37から、データ線駆動手段16が動作するためのデータ・タイミング信号を含むデータ線駆動用信号9と、走査線駆動手段18が動作するためのタイミング信号を含む走査線駆動用信号10とを生成する。本実施の形態では、通信制御部21からのパラメータは、液晶表示信号生成部38では必要としない。
【0024】
次に、ホスト装置100のハードウエア構成を、図17を参照して説明する。
【0025】
図17において、ホスト装置100は、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置であり、制御を行うCPU402と、記憶手段のメモリ410と、指示を受付ける入力部411と、液晶表示装置300に接続されるインタフェース部401とを備える。CPU402は、メモリ410に格納するソフトウェアプログラムで規定された処理を実行する。CPU402は、本実施の形態における表示データやパラメータ作成の表示制御をソフトウエアプログラムに従って処理するが、さらにグラフィックコントローラを備えるようにして、表示制御をグラフィックコントローラで処理してもよい。メモリ410は、CPU402の作業エリアとして機能したり、CPU402の動作手順を規定するソフトウェアプログラムやOSを格納しておくための記憶手段として機能したりする。また表示データを一時的に蓄えるバッファとしても使用する。入力部411は、マウスやキーボードなどが接続され、ユーザからの指示を受付ける。インタフェース部401は、液晶表示装置300に接続され、垂直方向の同期信号線である垂直同期信号1と、水平方向の同期信号線である水平同期信号2と、データの有効性を示すデータ有効信号3と、表示情報の表示データ4と、同期信号線である同期クロック5とを送信する。また、インタフェース部401には、表示データのモード等の情報を送信したり、ディスプレイ側から表示解像度やデータ転送エラー情報等を受信したりする双方向のデータ線である通信データ6と、同期用信号線の通信クロック7とが接続されている。ホスト装置100のCPU402は、インタフェース部401で送受信する各信号の送受信制御し、さらに本実施の形態のいては、従来モードであるかパケットモードであるかを示す情報とともにエラーチェック情報を付加したパケットデータを、インタフェース部401を介して送信し、パケットデータの再送要求を受信し、エラーが発生したパケットデータを再送するように制御している。
【0026】
図3に、ホスト装置100から送信するデータ有効信号3及び表示データ4についてのデータフォーマットの説明図を示す。
【0027】
図3において、39は第1パケット、40は第2パケット、41は第3パケットであり、データ有効信号3が“1”の期間中、パケットが有効なデータとなる。名前は便宜上つけただけのものである。パケットは、パケットの先頭を示す先頭信号42と、データ部分の本信号43と、パケットの終了を示す終了信号44とを備える。また、先頭信号42には、パケットスタート情報45と、ウィンドウ番号を示すデータID46と、データがパラメータか表示データかを示す本信号タイプ47と、表示データのときにブロックの左上座標位置(X,Y)を示す本信号アドレス48と、エラーチェック情報49とを備える。
【0028】
本実施の形態においてはパケット長を同じにするために、1パケットには、ウィンドウ表示データの16ビット×16ビット(以下、1ブロックという)分の領域の表示データを含めている。16×16ドットの領域毎に表示データを転送することにより、ウィンドウの大きさによってパケットの長さが変わらないので処理を簡単にすることができる。ブロックの位置は本信号アドレス48により示され、一画面もしくは1ウィンドウにおける各ブロックについては同一のデータID46で示される。もしくは、ウィンドウ表示データ54は、可変長として、ウィンドウ内の表示データを全て転送するようにしてもよい。パケットスタート情報45は、パケットの開始を示す信号で、本実施の形態では、同一のデータIDを持つウィンドウ領域のブロックごとにパケットデータとして転送する場合に、先頭のパケットにおいて先頭であることを示す。本信号タイプ47は、本信号43が先述したパラメータであるのか、表示データであるのかを示す。エラーチェック情報49は、データ受信時にホストからの送信時との違いをエラーとして検出するためのエラーチェックビットである。
【0029】
本信号43は、ウィンドウのパラメータを示す場合と、表示データを示す場合がある。例えば、第1パケット39でウィンドウのパラメータを転送し、第2パケット40以降で、表示データを転送することができる。本信号43は、パラメータの場合、表示位置の水平方向スタート位置を示すウィンドウ水平方向スタート位置50と、表示位置の垂直方向のスタート位置を示すウィンドウ垂直方向スタート位置51と、ウィンドウの拡大率を示すウィンドウ拡大率52と、本信号内のエラーをチェックするための本信号エラーチェックビット53とを備える。また、本信号43は、表示データの場合、ウィンドウ内の表示データであるウィンドウ表示データ54と、本信号内のエラーをチェックするための本信号エラーチェックビット53とを備える。
【0030】
ウィンドウ水平方向スタート位置50は、データID46が示すウィンドウの水平方向のスタート位置を示す。ウィンドウ垂直方向スタート位置51は、垂直方向のスタート位置を示す。ウィンドウ拡大率52は、拡大表示する場合の拡大率を示す。また、表示データの場合にも、データ受信時にホスト100の送信時との違いをエラーとして検出するためのエラーチェック情報53を備える。
【0031】
本実施の形態においては、エラーチェック情報を、先頭信号42と、本信号43とのあらかじめ定めた領域の各々に付加することにより、それぞれの信号のエラーを検出し、エラーが発生したパケットデータについて再送要求をしている。また、エラー発生位置によりその後のエラー処理・エラーリカバリ方法を変えている。例えば、先頭信号がエラーの場合には、本信号タイプや本信号アドレスなどにエラーがあるため、そのパケットデータは廃棄し、以降の処理を行わず、再送要求を行う。本信号43のエラーチェックビット53がエラーの場合は、パラメータデータのタイプと、表示データのタイプとがあり、パラメータデータエラーのときには、エラーが発生したパケットデータのデータIDと同一のパケットデータを全て廃棄し、そのデータIDのパケットデータの再送要求を行う。表示データエラーの場合には、その先頭信号にはエラーがないので、再送要求を行うとともに、そのままパケットデータを処理する。エラー位置を判断することで、エラー位置に対応させて処理を異ならせることができ、再送してもらうことで、エラーのないパケットデータを表示させることができる。
【0032】
なお、本実施の形態においては、予め定めた領域毎にエラーチェックビットを付加しているが、パケットデータに一つのエラーチェックビットを付加するようにしても良い。
【0033】
以下、第1パケット39の本信号がパラメータ、第2パケット40および第3パケット41の本信号が表示データとして説明する。
【0034】
図4に、本実施形態におけるウィンドウおよびパケットの概念図を示す。図4において、55は全体画面、56はウィンドウ領域、57はウィンドウ領域スタート位置、58はパケット領域、59はパケット領域スタート位置である。全体画面55は、本実施の形態では1280×1024ドットの解像度を持ち、その中にウィンドウ領域56を備える。ウィンドウ領域56の表示データを転送する場合、ウィンドウ領域を16ドット×16ドットのブロックに分割してブロックごとにパケットデータとして転送する。図4においては、20個のパケットデータに分割し、パケット領域58のパケットデータに先頭パケットである事を示すスタート情報を付加して送信し、同じIDを付加した同じ大きさのパケットを20回転送する。ウィンドウ領域スタート位置57の座標が、図3におけるウィンドウ水平方向スタート位置50・ウィンドウ垂直方向スタート位置51にあたり、パケット領域スタート位置59の座標が、図3における本信号アドレス48にあたる。すなわち、各ブロックの左上の座標が本信号アドレス48により示される。
【0035】
図5は、図2に記載の入力制御部25の内部構成図を示している。図5において、入力制御部25は、パラメータを検出して格納するパラメータ格納部60と、同一IDのパケットを検出するパケット計数制御部68と、パケット計数部72と、エラー情報生成部74と、エラー情報格納手段78と、エラー情報出力制御手段80と、パラメータ分離手段63と、データ拡大率セレクタ66と、データ表示位置セレクタ67とを備える。
【0036】
パラメータ格納部60は、通信制御部21からのパラメータアドレス23を受け、入力制御部25および拡大制御部32で必要となる表示データの転送モード(従来モードかパケットモードかを示す)、従来モード時の表示データの拡大率および従来モード時のデータ表示位置を判断し、パラメータデータ22を取り込み、各々データ転送モード信号28、従来モードデータ拡大率61および従来モードデータ表示位置62として出力する。パラメータ分離手段63は、表示データ4に含まれるパケットモード時のデータ拡大率と、パケットモード時のデータ表示位置とをパケットデータから分離し、各々パケットモードデータ拡大率64、パケットモードデータ表示位置65として出力する。データ拡大率セレクタ66は、データ転送モード信号28に従い、データ転送モード信号28が“0”で従来モードを示すときは従来モードデータ拡大率61を選択出力し、データ転送モード信号が“1”でパケットモードを示すときはパケットモードデータ拡大率64を選択出力する。データ表示位置セレクタ67も同様に、データ転送モード信号28に従い、従来モードを示すときは従来モードデータ表示位置62を選択出力し、パケットモードを示すときはパケットモードデータ表示位置65を選択出力する。パケット計数制御部68は、同一データIDのパケットデータの先頭を示すスタート信号69と、同一の表示ウィンドウに属するデータを同一のIDとするデータID情報70とを、これらの情報がパケット化された表示データ4から生成し、データ有効信号3からパケットの数をカウントするためのパケット計数クロック71を生成する。また、パケット計数制御部68は、データ転送モード信号28に従い、パケットモード時のみ動作する。パケット計数部72は、スタート信号69により計数を開始し、データID情報70およびパケット計数クロック71に従って、データID別に転送されてきたパケットが何番目のパケットであるかをカウントし、パケット計数値73として出力する。本実施の形態では、スタート信号69をリセット、パケット計数クロック71をクロックとしたカウンタとして動作する。エラー情報生成部74は、表示データ4にパケット化されているエラーチェックビット49・53からエラーを検出し、エラーが発生した場合の後段のデータ処理を制御するデータ出力制御信号75、エラーの発生状態やエラー発生位置を示す(先頭信号/パラメータの本信号/表示データの本信号のいずれにおいてエラーが発生したのかを示す)情報を含むエラー発生状態情報76、および、エラーが発生したことを示すエラー発生信号77を生成する。また、エラー情報生成部74も、データ転送モード信号28に従い、パケットモード時のみ動作する。エラー情報格納手段78は、エラー発生信号77に従い、エラーを検出した場合に、エラーが発生したパケット番号を示すパケット計数値73およびエラー発生状態情報76を格納する。エラー情報出力制御手段80は、エラー検出結果を出力するタイミングを制御し、エラー情報出力制御信号31として通信制御部21に出力する。エラー情報出力制御手段80は、データ有効信号3から、パケットデータの終了点を検出し出力タイミングとしている。また、エラー情報出力制御手段80も、データ転送モード信号28に従い、パケットモード時のみ動作する。データ出力制御部82は、データ出力制御信号75に従って、エラー発生時の表示データ出力を制御し、エラー処理後であって、データが有効である事を示すエラー処理後データ有効信号26、および、エラー処理後の表示データであるエラー処理後表示データ27として出力する。また、データ出力制御部82も、データ転送モード信号28に従い、パケットモード時のみ動作する。
【0037】
図6は、図5に記載したパケット計数制御部68の内部構成図を示している。
【0038】
図6において、パケット計数制御部68は、同一データIDのパケットデータの先頭を示すスタート信号69と、同一の表示ウィンドウに属するデータを同一のIDとするデータID情報70とを、これらの情報がパケット化された表示データ4から生成し、データ有効信号3からパケットの数をカウントするためのパケット計数クロック71を生成する。スタート情報デコーダ83は、表示データ4が先頭パケットであるスタート情報を示すデータである場合に、スタート情報デコード信号84を出力する。本実施の形態では、表示データ4がスタート情報を示すデータと一致したときに“1”を出力する。スタート情報位置判別手段85は、パケット内のスタート情報が含まれている位置を、データ有効信号3から判別し、スタート情報位置信号86として出力する。本実施の形態では、スタート情報が含まれている位置で“1”を出力する。スタート信号生成手段87は、スタート情報デコード信号84およびスタート情報位置信号86に従って、表示データ4がスタート情報を示し、かつ、スタート情報が含まれる位置であるときにスタート信号69を出力する。本実施の形態では、表示データ4がスタート情報を示し、かつ、スタート情報が含まれる位置であるときに“1”を出力する。データID位置判別手段88は、パケット内のデータIDが含まれている位置を、データ有効信号3から判別し、データID位置信号89として出力する。本実施の形態では、データIDが含まれている位置で“1”を出力する。データID生成手段90は、データID位置信号89に従って、表示データ4に含まれるデータIDを取り込み、データID情報70として出力する。パケット計数クロック生成手段91は、スタート信号69およびデータID情報70のタイミングに合わせて、パケットの数をカウントするよう、データ有効信号3からパケット計数クロック71を生成する。
【0039】
図7は、図5に記載したパケット計数部72の内部構成図を示している。
【0040】
図7において、パケット計数部72は、スタート信号69により計数を開始し、データID情報70およびパケット計数クロック71に従って、データID別に転送されてきたパケットが何番目のパケットであるかをカウントし、パケット計数値73として出力する。本実施の形態においては、2つのウィンドウが同一画面にあり、各々のウィンドウ内のパケットデータが混在して転送されてくる場合を例にするため、データIDの判別部を2つ備える場合を例にする。この場合、データIDが1を示す場合と2を示す場合がある。データIDの判別部は3つ以上備えるようにしてもよい。
【0041】
図7において、データID1デコーダ92は、データID情報70からデータIDが1のときを示す信号を生成する。本実施の形態では、データIDが1のときに“1”を出力する。データID1パケット計数手段94は、データID情報70がデータID1を示すときのみ、パケット計数クロック71に従ってパケットの数をカウントし、データID1パケット計数値95として出力する。本実施の形態では、データID1デコード信号93をカウントイネーブル、スタート信号69をリセット、パケット計数クロック71をクロックとするカウンタとして動作する。データID2デコーダ96は、データID情報70からデータIDが2のときを示す信号を生成する。本実施の形態では、データIDが2のときに“1”を出力する。データID2パケット計数手段98は、データID情報70がデータID2を示すときのみ、パケット計数クロック71に従ってパケットの数をカウントし、データID2パケット計数値99として出力する。本実施の形態では、データID2デコード信号97をカウントイネーブル、スタート信号69をリセット、パケット計数クロック71をクロックとするカウンタとして動作する。パケット計数値セレクタ100は、データID情報70が、データIDが1であることを示す場合にはデータID1パケット計数値95を、データIDが2であることを示す場合にはデータID2パケット計数値99を選択出力する。
【0042】
図8は、パケット計数制御部68およびパケット計数部72におけるパケット数カウント動作を説明するためのタイムチャートを示している。
【0043】
図8において、101は第1パケットスタート情報、102は第1パケットデータID、103は第1パケット本信号、104は第2パケットスタート情報、105は第2パケットデータID、106は第2パケット本信号、107は第3パケットスタート情報、108は第3パケットデータID、109は第3パケット本信号、110は第4パケットスタート情報、111は第4パケットデータID、112は第4パケット本信号、113は第5パケットスタート情報、114は第5パケットデータID、115は第5パケット本信号、116は第6パケットスタート情報、117は第6パケットデータID、118は第6パケット本信号である。図3に記載した終了信号は記載を省略してある。本実施の形態では、第1パケットスタート情報101がデータID1のパケットデータの先頭であり、第4パケットスタート情報110がデータID2のパケットデータの先頭であることを示している。また、第1パケットデータID102、第2パケットデータID105、第3パケットデータID108、および、第5パケットデータID114のデータIDが1であり、第4パケットデータID111および第6パケットデータID117のデータIDが2であることを示すものとする。
【0044】
図8において、図6に示すパケット計数制御部68のスタート情報デコーダ83が第1パケットのスタート情報101をデコードすると、スタート信号生成手段87は、スタート信号69を生成する。また、データID生成手段90は、データID情報70として「1」を出力する。データID1パケット計数手段94は、データID情報70がデータID1を示すときにカウントアップし、データID1パケット計数値95として出力する。データID1パケット計数手段94は、第2パケットおよび第3パケットについてもデータID情報が1であるので順次カウントアップしていく。第4パケットでは、データIDが「2」であるので、スタート信号生成手段87がスタート信号69を出力すると、データID生成手段90は、データID情報70として「2」を出力し。データID2パケット計数手段98がカウントアップしている。
【0045】
図9は、図5に記載したエラー情報生成部74の内部構成図を示している。
【0046】
図9において、エラー情報生成部74は、エラーチェック情報分離手段119と、エラー検出手段121と、データ計数手段122と、エラー状態判別手段124と、データ出力制御信号生成手段125とを備える。エラーチェックビット分離手段119は、表示データ4にパケット化されているエラーチェック情報の部分を分離して、エラーチェック情報120として出力する。エラー検出手段121は、エラーチェック情報120および表示データ4からエラーを検出し、エラー発生信号77として出力する。データ計数手段122は、エラーの発生した位置を判別するために、データ有効信号3の有効期間に同期クロック5の数をカウントし、データ計数値122として出力する。エラー状態判別手段124は、データ計数値122からエラーが発生した位置を判別し、エラー発生状態情報76として出力する。データ出力制御信号生成手段125は、エラーが発生したときに、エラー発生状態情報76から、表示データ4の出力をするかどうかを判別し、データ出力制御信号75として出力する。本実施の形態では、表示データ4を出力する場合にはデータ有効信号3を“1”として出力し、エラー発生により表示データ4を後段に出力しない場合にはデータ有効信号3を“0”とする。
【0047】
図10は、図5に記載したデータ出力制御部82の内部構成図を示している。
【0048】
図10において、パケット出力制御手段126は、データ転送モード信号28およびデータ出力制御信号75に従って、後述するパケット格納手段128の出力タイミングを制御するパケット出力制御信号127を生成する。本実施の形態では、データ転送モード信号28が“1”でパケットモードであり、かつ、データ出力制御信号75が“1”のときに、パケット格納手段128からデータを出力する。パケット格納手段128は、入力されるデータ有効信号3および表示データ4を一旦格納し、パケット出力制御信号127に従って、各々格納手段出力データ有効信号129および格納手段出力表示データ130として出力する。データ有効信号セレクタ131は、データ転送モード信号28に従って、データ有効信号3と格納手段出力データ有効信号129とのいずれかを選択出力する。表示データセレクタ132は、表示データ4と格納手段出力表示データ130とのいずれかを選択出力する。本実施の形態では、データモード信号28が”1”(パケットモード)のとき、格納手段出力データ有効信号129・格納手段出力表示データ130を出力し、データモード信号28が”0”(従来モード)のとき、データ有効信号3・表示データ4を出力する。
【0049】
図11に、エラー情報生成部74およびデータ出力制御部82におけるエラー状態とデータ出力制御動作を説明するためのタイムチャートを示す。
【0050】
図11において、133は第1パケット先頭信号、134は第1パケット本信号、 135は第2パケット先頭信号、136は第2パケット本信号、137は第3パケット先頭信号、138は第3パケット本信号、139は第4パケット先頭信号、140は第4パケット本信号、141は第5パケット先頭信号、142は第5パケット本信号、143は第6パケット先頭信号、144は第6パケット本信号を示す。図11においては、エラー発生状態情報76に対するデータ出力信号75と、データ出力信号75に対するエラー検出後データ有効信号26とエラー検出後表示データ27とを示している。説明のため、先述したスタート情報、データIDはまとめて先頭信号として表し、終了信号は省略している。本実施の形態では、グレーで塗りつぶした部分、つまり、第3パケット先頭信号137、第4パケット本信号140、および、第6パケット先頭信号143にエラーが発生している場合を示している。先頭信号もしくはパラメータがエラーの場合は、以降の本信号の処理においても支障をきたすのでエラーが発生したパケットの処理を中止させるためにデータ出力制御信号75を”0”としてエラー検出後データ有効信号26およびエラー検出後表示データ27を出力しない。また、表示データがエラーの場合、データ出力制御信号75を”1”としてエラー検出後データ有効信号26、エラー検出後表示データ27を出力する。
【0051】
図12は、エラー情報生成部74およびデータ出力制御部82におけるエラー状態とデータ出力制御動作を説明するためのタイムチャートの別例を示している。
【0052】
図12において、第1パケット本信号134、つまりパラメータ転送の際にエラーが発生した例を示している。本実施の形態では、パラメータエラーの場合、本信号の処理においても支障をきたすのでエラーが発生したパケットの処理を中止させるために、データ出力制御信号75を”0”としてエラー検出後データ有効信号26およびエラー検出後表示データ27を出力しないものとする。
【0053】
図13は、図2に記載した拡大制御部32の内部構成図を示している。
【0054】
図13において、拡大制御部32は、本信号分離部145と、データ拡大処理部149と、アドレス処理部150とを備える。本信号分離部145は、データ転送モード信号28が、パケットモードを示す“1”のとき、先頭信号および終了信号と、本信号とを分離し、パケットモード表示有効信号146、パケットモード表示データ147およびパケットモード同期クロック148を生成する。データ拡大処理部149は、データ転送モード信号28が、従来モードを示す“0”のときは、垂直同期信号1、水平同期信号2、データ有効信号3、表示データ4および同期クロック5から拡大表示データ33を生成し、データ転送モード信号28が、パケットモードを示す“1”のときは、パケットモード表示有効信号146、パケットモード表示データ147およびパケットモード同期クロック148から拡大表示データ33を生成する。アドレス処理部150は、データ転送モード信号28が、従来モードを示す“0”のときは、垂直同期信号1、水平同期信号2およびデータ有効信号3から拡大表示データアドレス34を生成し、データ転送モード信号28が、パケットモードを示す“1”のときは、データ拡大率29およびデータ表示位置30から拡大表示データアドレス34を生成する。
【0055】
図14は、本信号分離部145におけるパケットデータの分離動作説明図を示している。
【0056】
図14において、第1パケット39は、本信号がパラメータであるため、パケットモード表示データ140およびパケットモード表示有効信号139は有効としない。第2パケット40および第3パケット41は、本信号がウィンドウ表示データ54であるため、その部分のみ、パケットモード表示データ140およびパケットモード表示有効信号139を有効とする。このとき、先頭信号42および終了信号44の部分も有効としない。
【0057】
図15は、画面読出しデータ15と、表示データ4から格納表示データ13までの関係を説明するための説明図である。
【0058】
図15において、151は第1ライン読出しデータ、152は第1ライン帰線期間、153は第2ライン読み出しデータ、154は第2ライン帰線期間であり、従来の液晶パネルの表示タイミングに従った一ラインずつのラスタスキャンに対応した読出しデータ及び帰線期間である。155は第4パケットデータ、156は第5パケットデータであり、図3に記載した第1パケットデータ39、第2パケットデータ40および第3パケットデータ41に続くパケットデータである。本実施の形態では、第4パケットデータ155および第5パケットデータ156は、第2パケットデータ40および第3パケットデータ41と同様に、本信号が表示データである。157は第2パケット表示データ、158は第3パケット表示データ、159は第4パケット表示データ、160は第5パケット表示データであり、各々第2パケットデータ40、第3パケットデータ41、第4パケットデータ155、第5パケットデータ156の本信号の部分にあたる。161は第2パケット拡大表示データ、162は第3パケット拡大表示データ、163は第4パケット拡大表示データ、164は第5パケット拡大表示データであり、各々第2パケット表示データ157、第3パケット表示データ158、第4パケット表示データ159、第5パケット表示データ160を拡大したデータである。165は第2パケット格納データ、166は第3パケット格納データ、167は第4パケット格納データ、168は第5パケット格納データであり、各々第2パケット拡大表示データ161、第3パケット拡大表示データ162、第4パケット拡大表示データ163および第5パケット拡大表示データ164を、読出し動作の空き時間にあたる第1ライン帰線期間152、第2ライン帰線期間154に割り当てる。本実施の形態では、読出し動作優先で、その空き時間、つまり帰線期間に書き込み動作を行う。
【0059】
図16は、一連の拡大動作を、画面イメージで示した説明図である。
【0060】
図16において、169はオリジナル全画面、170はオリジナルウィンドウ画面、171はウィンドウ表示サイズであり、ホスト側は、オリジナル画面169上に、オリジナルウィンドウ画面170を、ウィンドウ表示サイズ171の位置および大きさで表示しようとしている。172はウィンドウ転送画面、173は拡大ウィンドウ画面であり、ウィンドウ転送画面172は、拡大制御部32の受信画面、拡大ウィンドウ画面173は、拡大制御部32の出力画面である。174は格納全画面、175は格納ウィンドウ画面であり、格納全画面174は、オリジナル全画面169と同一である画面格納手段14上の全画面、格納ウィンドウ画面175は、拡大ウィンドウ画面173を画面格納手段14上に書き込んだものである。176は液晶表示全画面であり、画面格納手段14上の格納全画面174を、格納ウィンドウ画面175と一緒に順次読出し、表示したものである。
【0061】
以下、図1〜図12を参照して、本実施形態における、転送エラー処理について説明する。
【0062】
まず、図1および図2を参照して、データ処理の流れを説明する。
【0063】
図1において、表示制御部8は、通信クロック7に同期して送られてくる通信データ6に含まれる表示データモードから、表示データ4が従来モードのラスタスキャン方法であるか、画面上をある領域で区切り、表示データを更新したい領域のみのデータを転送するパケットモードであるかを判断し、モードに応じた表示データ処理を行い、画面格納手段14に格納表示データ13を格納する。また、液晶パネル20の表示タイミングに合わせて、画面格納手段から一画面分の表示データを読出し、データ線駆動用信号9および走査線駆動用信号10を出力する。画面格納手段14は、少なくとも液晶パネル20の一画面分の容量を持ち、一般的にはSDRM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)と呼ばれるメモリ手段が用いられる。
【0064】
図2を参照して、図1に記載した表示制御部8の動作の概要について説明する。
【0065】
図2において、通信制御部21は、ホスト側からの通信データ6および通信クロック7を介してホスト装置100から転送される制御パラメータから、入力制御部25および拡大制御部32で必要な、表示データを従来モードのラスタスキャンデータで転送するか、表示を更新したい部分のデータのみをパケットモードのパケットデータで転送するかを示すデータ転送パラメータと、予め格納している制御パラメータから、拡大制御部25で必要な拡大率パラメータとを、予め決められたパラメータアドレス23とを付加し、パラメータデータ22として、パラメータライトストローブ24に同期させて出力する。
【0066】
入力制御部25は、パラメータアドレス23がデータ転送モード情報を示すアドレスのとき、パラメータライトストローブ24のタイミングに従って、パラメータデータ22、つまりデータ転送モードのパラメータを取り込み、データ転送モード信号28として出力する。また、入力制御部25は、データ転送モードが従来モードで、パラメータアドレス23が拡大率を示すアドレスのときは、パラメータライトストローブ24のタイミングに従って、パラメータデータ22、つまりデータ拡大率のパラメータを取り込み、データ拡大率29として出力する。次に、データ転送モードがパケットモードの場合、パケット化された表示データ4を、パラメータと表示データとに分離し、本実施の形態でパケット化されているデータ拡大率29およびデータ表示位置30を出力するとともに、転送エラーを検出し、後段でのデータ処理を行うか行わないかを判断してエラー処理後データ有効信号26およびエラー処理後表示データ27を出力する。また、エラーが発生した場合の情報をエラー情報出力制御信号31として通信制御部21に出力する。通信制御部21は、エラーが発生した場合のエラー情報出力制御信号31から、エラーが発生したパケットを再送するよう、通信データ6を介してホスト装置100側へ要求する。データ転送モードが従来モードの場合は、分離処理、エラー検出処理は行わずに、データ有効信号3および表示データ4を、エラー処理後データ有効信号26およびエラー処理後表示データ27として出力する。以上のエラー処理および再送要求は、エラーが検出されなくなるまで繰り返す。
【0067】
図3および図4を参照して、表示データ転送モードがパケットモードの場合の表示データ4について説明する。
【0068】
図3で、データ有効信号3は、表示データ4が有効な期間“1”となることを示している。従来モードのときは、データ有効信号3が“1”のとき表示データのみが入力されるのに対し、パケットモードのときは、表示データが転送される場合と、その表示データの拡大率や表示位置等の表示制御パラメータが転送される場合とがある。第1パケットデータ39において、ウィンドウ表示データが転送される前に表示制御パラメータが転送され、その後の第2パケットデータ40および第3パケットデータ41とが転送される。各パケットにおいてウィンドウ領域内のデータが16×16ドットの領域ずつ転送される。各々、ウィンドウ表示データデータ有効信号3が“1”の期間、表示データあるいは表示制御パラメータである本信号43に加え、先頭信号42および終了信号44が付加されている。先頭信号42は、表示を更新するウィンドウ領域を複数のパケットに分けて転送する場合の先頭パケットであることを示すスタート情報45と、表示データ4が属するウィンドウのIDを示すデータID46と、先頭信号42の次に転送される本信号43が、表示データであるか表示制御パラメータであるかを示す本信号タイプ47と、本信号43が表示データである場合にその表示位置を示す本信号アドレス48と、先頭信号42の受信側のデータが送信されたデータと変わっていないか、すなわち転送エラーが起きていないかを比較するためのエラーチェック情報49とを備える。終了信号44は本信号43のエラー検出のためのエラーチェック情報となっている。本信号43は、表示データの場合は、16×16ドットからなる領域のRGB各々8ビットのウィンドウ表示データ54であり、表示制御パラメータの場合は、ウィンドウ領域の水平方向のスタート位置アドレスであるウィンドウ水平方向スタート位置50、垂直方向のスタート位置アドレスであるウィンドウ垂直方向スタート位置51、および、ホスト側がウィンドウ領域を拡大したい拡大率であるウィンドウ拡大率52で構成されている。
【0069】
図4において、全体画面55のうち、ホスト装置100側が表示データを更新したい領域がウィンドウ領域56であり、領域の左上端が、図3に示す水平方向ウィンドウスタート位置50および垂直方向ウィンドウスタート位置51にあたり、ウィンドウ拡大率52とともに、表示データを転送する前のパケットにおいて、表示データの前にパラメータデータとして転送される。ウィンドウ領域56内の表示データは、16×16ドット単位のパケット領域58を一つのパケットとして転送され、一つ目のパケット領域の左上端にあたる位置がパケット領域スタート位置59として転送され、各パケット領域左上端が、図3に示す本信号アドレス48にあたる。図4では、ウィンドウ領域56を一つとして説明しているが、この領域が増えた場合は、先頭信号42に含まれるデータID46の種類を増やして識別することにより、対応することが可能である。本実施の形態では、データID46を2種類、つまりウィンドウ領域56を二つ扱うものとして以下説明するが、あくまで説明のためであり、扱うウィンドウ領域の数を本発明が限定するものではない。また、ウィンドウ表示データ54以外のパラメータ等は、RGB8ビット毎にすべて同一のものとし、異なった場合にエラーとするようなエラー検出を行っても良いし、RGB合計24ビット幅と考え、パケットの長さを短くすることも可能である。さらに、パケット領域を16×16ドットの矩形領域としているが、本発明は領域のサイズを限定するものではなく、ウィンドウ領域内をラスタスキャンするようなライン転送としても良い。
【0070】
図5〜12を参照して、図2に記載した入力制御部25のエラー処理に関する動作の詳細を説明する。
【0071】
まず、図5を参照して、エラー処理の流れを説明する。
【0072】
図5において、パラメータ格納部60は、パラメータアドレス23がデータ転送モードを示すアドレスであった場合、パラメータデータ22をパラメータライトストローブ24のタイミングで取り込み、データ転送モードが従来モードのときは”0”、パケットモードのときは”1”を生成し、データ転送モード信号28として出力する。また、データ転送モードが従来モードの場合で、かつ、パラメータアドレス23が従来モードの拡大率、データ表示位置を示すアドレスであった場合、パラメータデータ22をパラメータライトストローブ24のタイミングで取り込み、従来モードデータ拡大率60、従来モードデータ表示位置61として出力する。パケットモードの場合は、拡大率、データ表示位置の情報は、表示データ4にパケット化されているため、パラメータ分離手段63が、表示データ4からパラメータの部分を分離し、パケットモードデータ拡大率64、パケットモードデータ表示位置65として出力する。データ拡大率セレクタ66は、データ転送モード信号28が”0”のとき、すなわち従来モードのときは、従来モードデータ拡大率61をデータ拡大率29として出力し、データ転送モード信号28が”1”のとき、すなわちパケットモードのときは、パケットモードデータ拡大率64をデータ拡大率29として出力する。データ表示位置セレクタ67は、データ転送モード信号28が”0”のとき、すなわち従来モードのときは、従来モードデータ表示位置62をデータ表示位置30として出力し、データ転送モード信号28が”1”のとき、すなわちパケットモードのときは、パケットモードデータ表示位置65をデータ表示位置30として出力する。
【0073】
パケット計数制御部68は、エラーが発生したパケットが何番目に転送されてきたパケットかを判断するためのパケット計数部72を制御するため、データ転送モード信号28が”1”のとき、すなわちデータ転送モードがパケットモードのときのみ、データ有効信号3、表示データ4および同期クロック5から、スタート信号69、データID情報70およびパケット計数クロック71を生成する。パケット計数部72は、スタート信号69をリセット、パケット計数クロック71をクロックとして、データID70が示すIDごと別々にパケットの数をカウントし、パケット計数値73として出力する。
【0074】
エラー情報生成部74は、データ転送モード信号28が”1”のとき、すなわちパケットモードのとき、表示データ4に転送エラーが発生したかどうかを検出し、発生した場合にはエラー発生信号77とし、そのエラーが発生した場所の情報をエラー発生状態情報76として出力する。また、エラー情報生成部74以降において、データを処理するかどうかを制御するためのデータ出力制御信号75も出力する。詳細は後で説明する。
【0075】
エラー情報格納手段78は、エラー発生信号77に従い、すなわちエラーが発生したときに、データID情報70、パケット計数値およびエラー発生状態情報76を格納する。
【0076】
エラー情報出力制御手段80は、データ有効信号3の終了を待って、エラー情報出力制御信号81を出力し、エラー情報格納手段78から、そのパケット内で発生したエラー情報である格納エラー情報79を取り込み、エラー情報出力制御信号31として出力する。本実施の形態では、エラー情報出力制御信号81によるエラー情報出力制御信号31の出力タイミングを、データ有効信号3の終了時点としているが、本発明でこのタイミングを限定するものではない。
【0077】
データ出力制御部82は、データ転送モード信号28が”0”のとき、すなわち従来モードのときはデータ有効信号3および表示データ4をエラー処理後データ有効信号26およびエラー処理後表示データ27として出力し、データ転送モード信号28が”1”のとき、すなわちパケットモードのときは、エラーが発生した場合に制御されるデータ出力制御信号75に従って、エラー処理後データ有効信号26、エラー処理後表示データ27を制御する。
【0078】
図6〜図8を参照して、図5に記載したパケット計数制御部68およびパケット計数部72のパケット数のカウントに関する動作の詳細を説明する。
【0079】
まず、図6および図8を参照して、図5に示すパケット計数制御部68の動作の詳細を説明する。
【0080】
図6において、スタート情報デコーダ83は、表示データ4にパケット化されているスタート情報をデコードし、スタート情報を示すときに、スタート情報デコード信号84として”1”を出力する。スタート情報位置判別手段85は、データ有効信号3から、スタート情報がパケット化されている位置を判別し、スタート情報位置信号86を出力する。スタート信号生成手段87は、スタート情報デコード信号84、スタート情報位置信号86から、あるウィンドウ領域のパケット転送の先頭を示すスタート信号69を生成する。
【0081】
図8において、スタート情報デコード信号84は、データID1の先頭パケットである第1パケットスタート情報101と、データID2の先頭パケットである第4パケットスタート情報110において”1”となることを示している。ここで、図8では示していないが、本信号部分が表示データの場合、スタート情報と表示データの値が偶然一致する場合が考えられるため、各パケットのスタート情報の位置で”1”となるスタート情報位置信号86を条件に加えることにより、正しいスタート信号69を得ることを示している。
【0082】
図6において、データID判別手段88は、表示データ4にパケット化されているデータIDの情報を取り込むため、データ有効信号3からパケット内でのデータIDがパケット化されている位置を判別し、データID位置信号89として出力する。データID生成手段90は、データID位置信号89に従って、表示データ4にパケット化されているデータIDの情報部分のみを取り込み、データID情報70として出力する。図8において、データID位置信号89は、各パケットのデータIDがパケット化されている位置で”1”となり、そのタイミングで表示データ4を取り込んだものがデータID情報70となることを示している。
【0083】
また、図6において、パケット計数クロック生成手段91は、パケットの数をカウントするため、データ有効信号3のタイミングを、スタート信号69でリセット、データID情報70でデータIDごとのカウントができるよう調整し、パケット計数クロック71として出力する。図8において、パケット計数クロック71は、データ有効信号3のタイミングを調整して生成していることを示している。
【0084】
次に、図7および図8を参照して、図5に示すパケット計数部72の動作の詳細を説明する。
【0085】
図7において、データID1デコーダ92は、データID情報70でデータIDが1であることを示すときに”1”となるデータID1デコード信号93を出力する。データID1パケット計数手段94は、スタート信号69をリセット、データID1デコード信号93をカウントイネーブル、パケット計数クロック71をクロックとしてカウンタ動作をし、データID1パケット計数値95を出力する。データID2デコーダ9およびデータID2パケット計数手段98の動作も同様である。パケット計数値セレクタ100は、データID1デコード信号93が”1”、かつ、データID2デコード信号97が”0”のときにデータID1パケット計数値95を出力する。また、データID1デコード信号93が”0”、かつ、データID2デコード信号97が”1”のときにデータID2パケット計数値99を選択し、パケット計数値73として出力する。
【0086】
図8において、データID1デコード信号93は、データIDが1である第1〜第3、第5パケットにおいて”1”となり、データID2デコード信号97は、データIDが2である第4、第6パケットにおいて”1”となることを示している。また、データID1パケット計数値95は、データID1デコード信号93が”1”のときだけ、パケット計数クロック71に従ってカウントアップし、データID2パケット計数値99は、データID2デコード信号97が”1”のときだけ、パケット計数クロック71に従ってカウントアップすることを示している。そして、パケット計数値70は、データID1デコード信号93が”1”でデータID2デコード信号97が”0”のとき、データID1パケット計数値95を出力し、データID1デコード信号93が”0”でデータID2デコード信号97が”1”のとき、データID2パケット計数値99を出力することを示している。
【0087】
また、図6および図7に示す手段は、全てパケットモード時に動作するものであり、データ転送モード信号28によって動作を制御している。
【0088】
ここで、本実施の形態では、データIDを2種類として説明しているが、図7記載のデコーダ、計数手段を増やすことにより、扱うデータIDの種類を増やすことは可能である。逆に、単純に表示更新領域のみのパケットデータを転送するいわゆる差分転送のように、データIDが必要ない場合は、図6記載のデータID位置判別手段88、データID生成手段90、および、図7記載のパケット計数部72全体が省略可能となる。したがって、本発明はデータIDの有無や数を限定するものではない。また、本発明は、図8に示す動作をする手段であれば、図6および図7の構成例に限定するものではない。
【0089】
図9〜図12を参照して、図5に示すエラー情報生成部74、エラー情報出力制御手段80およびデータ出力制御部82の、エラー発生時のデータ処理に関する動作の詳細を説明する。
【0090】
まず、図9を参照して、図5に示すエラー情報生成部74の動作の詳細を説明する。
【0091】
図9において、エラーチェック情報分離手段119は、表示データ4にパケット化されているエラーチェック情報を分離し、エラーチェック情報120として出力する。エラー検出手段121は、表示データ4およびエラーチェック情報120から、受信したデータと、ホスト側が送信したときのデータと一致しているかどうかを判別し、一致しない場合、エラー発生信号77を出力する。エラーチェック情報120およびエラー検出手段121は、エラー検出方法に依存するものであり、本発明は、特に検出方法を限定するものではなく、一般的なパリティチェック、CRC(Cyclic Redundancy Code)等、利用することが可能である。データ計数手段122は、エラーが発生した位置を判別するため、データ有効信号3および同期クロック5を利用し、パケット内のデータの数をカウントし、データ計数値123を出力する。エラー状態判別手段124は、エラー発生信号77およびデータ計数値123から、エラーが発生した位置を判別し、先頭信号の部分のエラーであるのか、パラメータ部分のエラーであるのか、表示データ部分のエラーであるのかを示すエラー発生状態情報76として出力する。データ出力制御信号生成手段75は、エラー発生状態情報76から、先頭信号のエラーの場合とパラメータエラーの場合とに、以降の手段へのデータ出力を止めるよう制御し、表示データエラーの場合はデータ出力を止めないようデータ出力制御信号75を生成する。
【0092】
次に、図10を参照して、図5に示すデータ出力制御部82の動作の詳細を説明する。
【0093】
図10において、パケット出力制御手段126は、エラー検出後にパケットデータを出力するためのタイミング調整と、データ出力制御信号75に従って、先頭信号エラーおよびパラメータエラー発生時にデータの出力を止めるよう、パケット出力制御信号127を生成する。パケット格納手段128は、データの出力タイミングを調整するため、一パケット分のデータ有効信号3および表示データ4を一旦格納し、パケット出力制御信号に従って、格納手段出力データ有効信号129および格納手段出力表示データ130を出力する。データ有効信号セレクタ131は、データ転送モード信号28が”0”のとき、すなわち従来モードのときデータ有効信号3を選択し、データ転送モード信号28が”1”のとき、すなわちパケットモードのとき格納手段出力データ有効信号129を選択し、エラー処理後データ有効信号26として出力する。表示データセレクタ132は、データ転送モード信号28が”0”のとき、すなわち従来モードのとき表示データ4を選択し、データ転送モード信号28が”1”のとき、すなわちパケットモードのとき格納手段出力表示データ130を選択し、エラー処理後表示データ27として出力する。
【0094】
図11および図12を参照して、上記動作の詳細を、発生するエラーの種類の違いごとに説明する。
【0095】
図11では、グレーで示す第3パケット先頭信号137、第4パケット本信号140、第6パケット先頭信号143においてエラーが発生した場合を示している。エラーが発生しない場合は、データ出力制御信号75を”1”とする。また、先頭信号にエラーが発生した場合には、そのパケットデータは表示できないため、そのエラーが発生したパケットデータを出力しないよう、データ出力制御信号75を”0”とする。また、表示データエラーの場合は、先頭信号のデータにエラーがないため、データの出力は止めずにデータ出力制御信号75を”1”とすることを示している。エラーが発生した場合には、再送要求し、その後ホスト装置100から再送されてくるパケットデータを受信し、正しいパケットデータを取得することができる。
【0096】
図12では、グレーで示す第1パケット本信号134のパラメータにエラーが発生したことを示している。一つのパケットの拡大率や表示位置を示すパラメータエラーについては、それ以降の同一のデータIDを持つパケットの表示データが正しく表示されないことから、以降転送されてくる同一データIDを示すパケットデータ全てに影響がある。この場合は、第2パケット以降のデータのエラーに関係なく、正しく表示することは不可能となるため、以降のパケットのデータ出力を全て止めるよう、データ出力制御信号75を”0”とすることを示している。このため、エラーが発生したデータIDと同一のパケット全てについて以後の処理をせず、再送されてきたときに処理を行うようにする。
【0097】
図18に、エラーが発生したときにホスト装置100に通知するエラーメッセージのデータフォーマット図を示す。図18において、エラーメッセージ500は、再送要求を示す再送要求コマンド510と、エラーが発生したデータIDを示すデータID520と、パケット番号530と、エラー発生位置を示すエラー位置540とを備える。エラーメッセージ500は、図5に示す入力制御部25のエラー情報出力制御手段80から送信されるエラー情報出力制御信号31に従って、図2に示す通信制御部21において生成され、通信データ6を介してホスト装置100に送信される。エラー位置540は、先頭信号エラー、パラメータエラーもしくは表示データエラーであるかが示される。
【0098】
図17に示すホスト装置100では、エラーメッセージ500を受信すると、対応するパケットを再送する。パラメータエラーの場合には、エラーが発生したデータIDと同一のパケットを全て再送し、先頭信号エラーもしくは表示データエラーの場合には、エラーが発生したデータIDのパケット番号のパケットデータを再送する。
【0099】
以上の動作を、再送されてくるパケットデータについてもエラーが発生しなくなるまで繰り返すことにより、表示更新領域のデータ転送を完了する。
【0100】
次に図2、図13〜図16を参照して、図2に示す拡大制御部32のエラー処理後のデータ処理について説明する。
【0101】
まず、図2を参照して、データの流れについて説明する。
【0102】
図2で、拡大制御部32は、データ転送モード信号28とデータ拡大率29とに従って、垂直同期信号1、水平同期信号2、エラー処理後データ有効信号26、エラー処理後表示データ27および同期クロック5から、拡大表示データアドレス34および拡大表示データ33を生成する。出力タイミングは格納タイミング信号36に従う。
【0103】
格納制御部35は、液晶パネル20の表示タイミングに従って画面格納手段14のデータを読み出すための格納・読み出しコマンド11を読出しコマンドとして出力し、合わせて、格納・読出しアドレス12を出力する。読み出された画面読出しデータ15は、液晶パネル表示データ37として出力する。また、読出しタイミング以外で画面格納部14へ拡大表示データを書き込むよう、格納タイミング信号36を出力し、それに従って出力される拡大表示データアドレス34および拡大表示データ33から、格納・読出しコマンド11を格納コマンドとして生成し、合わせて、格納読出しアドレス12および格納データ13を生成する。液晶表示信号生成部38は、従来と同様に、液晶パネル表示データ37から、データ線駆動用信号9と走査線駆動用信号10を生成する。
【0104】
図13および図14を参照して、拡大処理部32におけるパケットデータの拡大処理動作の詳細について説明する。
【0105】
図13で、本信号分離部145は、データ有効信号3の開始位置から、図3に示す本信号43部分を抽出し、図14に示すように、本信号43の期間のみ“1”となるパケットモード表示有効信号146を生成し、本信号43の部分のみをパケットモード表示データ147とし、パケットモード表示データ同期クロック148に同期して出力する。したがって、図14に示すようにパケットモード表示データ有効信号146は、第2パケットデータ40、第3パケットデータ41のウィンドウ表示データ54の部分のみ“1”となる信号となる。データ拡大部149は、データ転送モード信号28が従来モードを示す“0”のときには、データ拡大率29に従って従来と同様の拡大処理を行い、垂直同期信号1、水平同期信号2、エラー処理後データ有効信号26、エラー処理後表示データ27および同期クロック5から、拡大表示データ33を生成する。パケットモードを示す“1”のときには、データ拡大率29に従った拡大処理を行い、パケットモード表示データ有効信号146、パケットモード表示データ147およびパケットモード表示データ同期クロック148から、拡大表示データ33を生成する。アドレス処理部150は、データ転送モード信号28が従来モードを示す“0”のときには、画面格納部14に一画面分すべてのデータを先頭から格納することになるため、垂直同期信号1、水平同期信号2およびエラー処理後データ有効信号26から、拡大表示データアドレス34を生成し、パケットモードを示す“1”のときには、画面格納部14に転送されてくる領域の表示データのみを格納するよう、データ表示位置30にデータ拡大率29による拡大分のアドレス増加を計算し、拡大表示データアドレス34を生成する。
【0106】
図15を参照して、以上の拡大処理のタイミングについて説明する。
【0107】
図15において、画面読出しデータ15は、液晶パネル20のラスタスキャンのタイミングに合わせて、一ライン毎に第1ライン読出しデータ151、第1ライン帰線期間152、第2ライン読出しデータ153および第2ライン読出しデータ154の一定の周期に従って読み出すことを示している。表示データ4は、図3で示した第1パケットデータ39、第2パケットデータ40および第3パケットデータ41に続いて、第4パケットデータ155および第5パケットデータ156が入力されることを示している。この第1〜第5パケットデータに対し、パケットモード表示データ140は、図3に示すウィンドウ表示データ54のみを有効とするため、表示制御パラメータを転送している第1パケットデータ39からは何も転送せず、第2〜第5パケットデータのなかのウィンドウ表示データ部分である第2パケット表示データ157、第3パケット表示データ158、第4パケット表示データ159および第5パケット表示データ160を転送する。拡大表示データ33は、第2〜第5パケット表示データを第1パケットデータにおいて転送されてきたデータ拡大率に従って拡大するため、第2パケット拡大表示データ161、第3パケット拡大表示データ162、第4パケット拡大表示データ7163および第5パケット拡大表示データ164に示すように、データの期間が大きくなっている。格納表示データ13は、液晶パネル20の表示がラスタスキャン方法であることから、読出しデータ15が優先的に行われ、その帰線期間である第1ライン帰線期間152および第2ライン帰線期間154において、第2パケット格納データ165、第3パケット格納データ166、第4パケット格納データ167および第5パケット格納データ168が転送されることを示している。
【0108】
従って、図2に示す格納制御部35には、数ライン分の格納手段を持つことが望ましいが、読出しの帰線期間を、通信データ6を介してホスト装置100側に知らせることにより、読出し帰線期間に合わせてデータ転送を行っても良いし、ホスト装置100側からのデータ転送が読出し期間にぶつかってしまった場合、エラー信号を返信することにより再転送を要求しても良い。
【0109】
図16を参照して、拡大処理を画面イメージで説明する。
【0110】
図16で、従来モードはオリジナル全画面169の表示データが一ライン毎、一定周期で転送されるラスタスキャン方法であり、パケット方法は、ホスト側が表示データを更新したい領域をオリジナルウィンドウ画面170として、この領域の表示データのみを、さらに16×16ドットの領域に細分し、表示制御パラメータを付加した形式で転送する。このとき、ホスト側は、オリジナルウィンドウ画面170を、ウィンドウ表示サイズ171に拡大するための拡大率を付加している。したがって、ウィンドウ転送画面172は、オリジナルのサイズであり、拡大処理によって、拡大ウィンドウ画面84となる。格納全画面174は、初期の立ち上げ時に書き込む必要があるが、その後は、更新部分のみが書き込まれるので、ここでは、拡大ウィンドウ画面173のみが、格納ウィンドウ画面175として書き込まれることを示している。液晶パネル表示は、格納全画面174を、格納ウィンドウ画面175も含めて読み出し、拡大したウィンドウ画面を貼りつけた形の液晶表示全画面176を表示することを示している。
【0111】
以上で、ウィンドウ領域の転送、エラーリカバリ、拡大、表示が完了する。
本実施の形態によれば、エラー位置を判断することで、エラー位置に対応させて処理を異ならせることができる。また、エラーが発生した場合にそのパケットデータを再送してもらうことで、エラーのないパケットデータを表示させることができる。本実施の形態によれば、ホスト装置から表示装置へのパケットデータの転送時にエラーが発生しても、表示装置においてエラーを検出し、パケットデータの再送を要求して再送パケットデータを受付けることができるので、エラーが発生した表示データを表示することがなくなり、転送エラーが表示に影響することがなくなる。
【0112】
上記実施の形態においては、同一のデータIDのパケットデータを計数してパケット番号を判断しているが、ホスト装置100からパケットデータにパケット番号を付加すれば、パケット計数部を設けなくてもよい。この場合、パケット番号検出部を設けて、エラーが発生したパケット番号を検出する。また、上記実施の形態において、パラメータエラーが発生した場合に、同一のデータIDのパケットデータを全て再送するように要求しているが、エラーが発生していない同一データIDのパケットデータを保持しておくことにより、エラーが発生したパラメータ部分のパケットデータのみを再送要求するようにしてもよい。
【0113】
【発明の効果】
本発明によれば、ホスト装置から表示装置へのパケットデータの転送時にエラーが発生しても、転送エラーが生じたときに表示として残すことなく、エラーのリカバリを可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における表示装置のブロック図である。
【図2】図1に示す表示制御部8の内部構成のブロック図である。
【図3】第1の実施の形態におけるパケットデータの説明図である。
【図4】第1の実施の形態におけるパケットデータによる画像転送イメージを示す説明図である。
【図5】図2に示す入力制御部25の内部構成のブロック図である。
【図6】図5に示すパケット計数制御部68の内部構成のブロック図である。
【図7】図5に示すパケット計数部72の内部構成のブロック図である。
【図8】図5に示すパケット計数制御部68およびパケット計数部72の動作を示す説明図である。
【図9】図5に示すエラー情報生成部74の内部構成のブロック図である。
【図10】図5に示すデータ出力制御部82の内部構成のブロック図である。
【図11】図5に示すエラー情報生成部74およびデータ出力制御部82における先頭信号エラーおよび表示データエラーの際の動作を示す説明図である。
【図12】図5に示すエラー情報生成部74およびデータ出力制御部82におけるパラメータエラーの際の動作を示す説明図である。
【図13】図2に示す拡大制御部32の内部構成のブロック図である。
【図14】図13に示す本信号分離部145の動作を示す説明図である。
【図15】図13に示すデータ拡大処理部149の動作を示す説明図である。
【図16】本発明のパケット転送から拡大表示までの画像イメージの流れを示す説明図である。
【図17】本発明の実施形態におけるホスト装置100のハードウエア構成図である。
【図18】本発明の実施形態におけるエラー発生を通知するときのデータフォーマット図である。
【符号の説明】
1…垂直同期信号、2…水平同期信号、3…データ有効信号、4…表示データ、5…同期クロック、6…通信データ、7…通信クロック、8…表示制御部、9…データ線駆動用信号、10…走査線駆動用信号、11…格納・読出しコマンド信号、12…格納・読出しアドレス、13…格納データ、14…画面格納手段、15…画面読出しデータ、16…データ線駆動手段、17…データ線駆動信号、18…走査線駆動手段、19…走査線駆動信号、20…液晶パネル、21…通信制御部、22…パラメータデータ22…パラメータアドレス、24…パラメータライトストローブ、25…入力制御部、26…エラー処理後データ有効信号、27…エラー処理後表示データ、28…データ転送モード信号、29…データ拡大率、30…データ表示位置、 31…エラー情報、32…拡大制御部、33…拡大表示データ、34…拡大表示データアドレス、35…格納制御部、36…格納タイミング信号、37…液晶パネル表示データ、38…液晶表示信号生成部、39…第1パケット、40…第2パケット、41…第3パケット、42…先頭信号、43…本信号、44…終了信号、45…パケットスタート情報、46…データID、47…本信号タイプ、48…本信号アドレス、49…先頭信号エラーチェック情報、50…ウィンドウ水平方向スタート位置、51…ウィンドウ垂直方向スタート位置、52…ウィンドウ拡大率、53…本信号エラーチェックビット、54…ウィンドウ表示データ、55…全体画面、56…ウィンドウ領域、57…ウィンドウ領域スタート位置、58…パケット領域、59…パケット領域スタート位置、60…パラメータ格納部、61…従来モードデータ拡大率、62…従来モードデータ表示位置、63…パラメータ分離手段、64…パケットモードデータ拡大率、65…パケットモードデータ表示位置、66…データ拡大率セレクタ、67…データ表示位置セレクタ、68…パケット計数制御部、69…スタート信号、70…データID情報、71…パケット計数クロック、72…パケット計数部、73…パケット計数値、74…エラー情報生成部、75…データ出力制御信号、76…エラー発生状態情報、77…エラー発生信号、78…エラー情報格納手段、79…格納エラー情報、80…エラー情報出力制御手段、81…エラー情報出力制御信号、82…データ出力制御部、83…スタート情報デコーダ、84…スタート情報デコード信号、85…スタート情報位置判別手段、86…スタート情報位置信号、87…スタート信号生成手段、88…データID位置判別手段、89…データID位置信号、90…データID生成手段、91…パケット計数クロック生成手段、92…データID1デコーダ、93…データID1デコード信号、94…データID1パケット計数手段、95…データID1パケット計数値、96…データID2デコーダ、97…データID2デコード信号、98…データID2パケット計数手段、99…データID2パケット計数値、100…パケット計数値セレクタ、101…第1パケットスタート情報、102…第1パケットデータID、103…第1パケット本信号、104…第2パケットスタート情報、105…第2パケットデータID、106…第2パケット本信号、107…第3パケットスタート情報、108…第3パケットデータID、109…第3パケット本信号、110…第4パケットスタート情報、111…第4パケットデータID、112…第4パケット本信号、113…第5パケットスタート情報、114…第5パケットデータID、115…第5パケット本信号、116…第6パケットスタート情報、117…第6パケットデータID、118…第6パケット本信号、119…エラーチェック情報分離手段、120…エラーチェック情報、121…エラー検出手段、122…データ計数手段、123…データ計数値、124…エラー状態判別手段、125…データ出力制御信号生成手段、126…パケット出力制御手段、127…パケット出力制御信号、128…パケット格納手段、129…格納手段出力データ有効信号、130…格納手段出力表示データ、131…データ有効信号セレクタ、132…表示データセレクタ、133…第1パケット先頭信号、134…第1パケット本信号、 135…第2パケット先頭信号、136…第2パケット本信号、137…第3パケット先頭信号、138…第3パケット本信号、139…第4パケット先頭信号、140…第4パケット本信号、141…第5パケット先頭信号、142…第5パケット本信号、143…第6パケット先頭信号、144…第6パケット本信号、145…本信号分離部、146…パケットモード表示有効信号、147…パケットモード表示データ、148…パケットモード同期クロック、149…データ拡大処理部、150…アドレス処理部、151…第1ライン読出しデータ、152…第1ライン帰線期間、153…第2ライン読み出しデータ、154…第2ライン帰線期間、155…第4パケットデータ、156…第5パケットデータ、157…第2パケット表示データ、158…第3パケット表示データ、159…第4パケット表示データ、160…第5パケット表示データ、161…第2パケット拡大表示データ、162…第3パケット拡大表示データ、163…第4パケット拡大表示データ、164…第5パケット拡大表示データ、165…第2パケット格納データ、166…第3パケット格納データ、167…第4パケット格納データ、168…第5パケット格納データ、169…オリジナル全画面、170…オリジナルウィンドウ画面、171…ウィンドウ表示サイズ、172…ウィンドウ転送画面、173…拡大ウィンドウ画面、174…格納全画面、175…格納ウィンドウ画面、176…液晶表示全画面。

Claims (2)

  1. ホスト装置からの表示データを含むパケットデータに従って表示制御を行う表示制御手段を備える表示制御部と、
    画像を表示するための表示部と、を有する表示装置であって、
    前記表示制御部は、エラーをチェックするためのエラーチェック情報が前記パケットデータのあらかじめ定められた領域ごとに付加されたパケットデータを受信し、当該エラーチェック情報により前記領域ごとにエラー検出を行うエラー検出手段と、
    前記エラー検出手段でエラーが検出されたときに、前記ホスト装置へ当該パケットデータの再送要求を出力する出力手段と、を備え、
    前記領域には、前記表示部に表示する画像の表示情報である表示データ又はその他のデータからなる本信号を格納する第一の領域と、前記第一の領域に格納されるデータの種類を特定する本信号タイプデータを少なくとも有する先頭信号を格納する第二の領域と、が含まれており、
    前記表示制御手段は、
    前記エラー検出手段において、前記第一の領域に格納されている表示データにエラーが検出された場合には、エラーが検出された前記表示データを前記表示部に出力し、前記第二の領域に格納されている先頭信号にエラーが検出された場合又は前記第一の領域に格納されている本信号にエラーが検出され、エラーが検出された本信号が前記本信号タイプデータからその他のデータであると判定された場合には、前記パケットデータを破棄すること、
    を特徴とする表示装置。
  2. 請求項1に記載の表示装置において、前記出力手段は、前記再送要求を出力するときに、当該エラーが発生した領域を示す情報を出力することを特徴とする表示装置。
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