JP3973083B2 - 固体撮像装置、その画素不良変換方法および傷補正方法 - Google Patents

固体撮像装置、その画素不良変換方法および傷補正方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばビデオカメラ、監視カメラ、ドアホンカメラ、車載用カメラ、TV電話用カメラおよび携帯電話用カメラなどの各種カメラ、これらを用いたカメラシステムなどに用いられる固体撮像装置、その画素不良変換方法およびこれを用いた傷補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、一般に使用されるCMOS型固体撮像素子においては、半導体基板上にフローティングダイオードと称される電位的にフローティングな拡散層が形成されており、その拡散層により入射光を光電変換すると共に、その拡散層のPN接合による容量成分にて、光電変換により発生した電荷を電圧に変換した後、その電荷電圧に応じた信号成分を出力回路に出力するようになっている。また、その後、リセットトランジスタのゲートにリセットパルス(リセット制御信号)を印加することによって、フローティングダイオード部に蓄積された不要電荷をリセットドレイン部側に掃き出して、フローティングダイオード部の電荷蓄積電位を所定のリセット電圧にリセットするようになっている。
【0003】
図5は、従来のCMOS型固体撮像装置の要部構成を示す回路図である。
【0004】
図5において、CMOS型固体撮像素子は、(x,y)アドレスが(i,j)である複数の画素セル20が半導体基板21上に行方向および列方向にマトリクス状で2次元的に配置されている。画素セル20は、セレクトスイッチ用トランジスタ1と、リセットトランジスタ2と、フローティングダイオード3と、増幅用トランジスタ4とを備えている。なお、i,jは自然数である。
【0005】
セレクトスイッチ用トランジスタ1は、そのソースが列信号線5と接続され、そのドレインが増幅用トランジスタ4のソースと接続され、そのゲートが、複数の画素セル20の各行毎に互いに平行に設けられたセレクトパルス信号線6と接続されている。セレクトパルス信号線6には、垂直セレクトスイッチ用デコーダ8からセレクトパルスが供給されるようになっている。セレクトスイッチ用トランジスタ1のゲートにセレクトパルスが印加されると、2次元的に配列された行方向の複数の画素セル20が選択され、その画素セル20からの出力信号成分が列信号線5に供給される。
【0006】
リセットトランジスタ2は、そのソースが電荷蓄積領域N1に接続され、そのドレインがリセットドレイン電圧VRDの印加部に接続され、そのゲートがリセットパルス信号線7に接続されいる。このリセットパルス信号線7は、2次元的に配列された行毎の複数の画素セル20のリセットトランジスタ2のゲートに接続されており、垂直リセット用デコーダ9からリセットパルス信号線7にリセットパルスが選択的に供給される。リセットトランジスタ2のゲートにリセットパルスが印加されると、電荷蓄積領域N1とリセットトランジスタ2のドレインとの間が導通(短絡)して、電荷蓄積領域N1に蓄積された電荷がドレイン側に排出される。
【0007】
フローティングダイオード3はPN接合により構成され、入射光から光電変換された電荷が電位的にフローティングな電荷蓄積領域N1に蓄積されるようになっている。
【0008】
増幅用トランジスタ4は、そのソースがセレクトスイッチ用トランジスタ1のドレインに接続され、そのドレインが電源電圧(VDD)端子に接続され、そのゲートが電荷蓄積領域N1に接続されており、フローティングダイオード3にて光電変換された、入射光量に応じた電荷蓄積電圧に応じた信号電圧に増幅されるようになっている。
【0009】
列信号線5は、複数の画素セル20の各列毎に互いに平行に設けられており、その一方端がそれぞれ水平選択用トランジスタ10のドレインに接続され、その他方端がそれぞれ定電流源14を介して接地されている。この水平選択用トランジスタ10のゲートは、水平選択スイッチ用デコーダ11に接続されており、水平選択用トランジスタ10のゲートには、水平選択スイッチ用デコーダ11から列選択パルスが入力されて、各列信号線5が順次選択されるようになっている。列信号線5が選択されることによって、2次元的に配列された複数の画素セル20のうち、列方向の複数の画素セル20が選択され、前述した選択行方向の画素セル20から出力信号成分が水平選択用トランジスタ10を介して出力水平信号線12に出力されて、出力回路13から信号電圧として出力される。
【0010】
図6は、図5のCMOS型固体撮像装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0011】
まず、図6に示すように、1フレーム期間の開始時に、リセットパルスがハイレベルとなってj行目のリセットトランジスタ2のゲートに正電圧が印加されると、リセットドレイン電圧(VRD)の印加部と電荷蓄積領域N1との間が電位的に導通(短絡)され、電荷蓄積領域N1はリセットドレイン電圧(VRD)に固定される。
【0012】
次に、リセットパルスがローレベルとなると、リセットドレイン電圧(VRD)と電荷蓄積領域N1との間は電位的に遮断され、フローティングダイオード3はリセットパルスのフィードスルー成分(Δ)だけ電圧が下がって一旦固定される。このフィードスルー成分(Δ)は、一般に、100mV〜400mV程度である。このリセットドレイン電圧(VRD)の印加部とフローティングダイオード3と間の遮断時に、光がフローティングダイオード3に入射すると、その光の入射量に比例した電荷が発生し、それが負方向の電圧に変換される。これによって、リセットドレイン電圧にリセットされていた電荷蓄積領域N1の電位が順次低くなっていく。
【0013】
このようにして、リセット動作が完了し、一定時間(1フレーム期間)経過後、セレクトパルスがハイレベルとなってj行目のセレクトスイッチ用トランジスタ1にて行毎に画素セル20が選択されると、選択された画素セル20から各列信号線5に、光電変換された電荷の電圧値SIGに応じた信号成分が出力される。
【0014】
このように、j行目の画素セル20が選択されている間、水平選択スイッチ用デコーダ11から列選択パルスが順次出力されることで、水平方向に複数設けられたi列目の水平選択用トランジスタ10(水平選択スイッチ)が順次選択されてオン状態になり、アドレス(i,j)の画素セル20から信号成分が出力水平信号線12に時系列に出力される。
【0015】
このとき、i列目の水平選択用トランジスタ10がオン状態からオフ状態になった直後に、再びj行目のリセットパルスがハイレベルとなると、j行目のリセットトランジスタ2のゲート電圧に正電圧が印加され、電荷蓄積領域N1は再びリセットドレイン電圧にリセットされる。このような動作が各フレーム期間(例えば30mS)毎に行われる。
【0016】
一般に、上記リセットパルスおよびセレクトパルスのハイレベルは電源電圧、ローレベルは0Vであり、ここでは電源電圧を3Vとする。
【0017】
次に、このように構成された固体撮像装置の画素セル20のテスト方法について説明する。
【0018】
固体撮像装置の歩留まりは、動作不良画素セルの有無によって大きく左右される。このような画素セル20の動作不良としては、画像光がフローティングダイオード3であるフォトダイオードに全く入射されていない遮光時にも画素セル20からの信号成分が発生する、いわゆる暗時白傷、または、画像光がフォトダイオードに入射している撮像時に画素セル20が画像光に対して反応せずに信号成分を発生しないか、または不完全にしか信号成分を発生しない、いわゆる明時黒傷の2通りに大きく分類される。
【0019】
このような暗時白傷が生じる原因としては、主として画素セル内部の欠陥が考えられ、また、明時黒傷が生じる原因としては、固体撮像素子表面へのダスト付着、配線金属の形状異常、フォトダイオードに画像光を集光するために設けられるマイクロレンズの変形などが考えられる。なお、この明時黒傷はフォトダイオードへの画像光の入射が何らかの原因により阻害されているために生じる現象であり、これは遮光時には確認することができない。
【0020】
フォトダイオードに画像光を入射しない遮光状態で、全ての画素セル20からの信号出力を測定し、規定レベル以上の出力を有する画素セル20が規定数以上存在する場合には、その固体撮像素子は暗時白傷不良であると判定される。また、フォトダイオードに対してある一定の光を入射した状態で、全ての画素セル20からの信号出力を測定し、規定レベル以下しか出力しない画素セル20が規定数以上存在する場合には、その固体撮像素子は明時黒傷不良であると判定される。したがって、明時黒傷不良は遮光時にはテストすることができない。
【0021】
このような暗時白傷や明時黒傷は、一般に、単位面積内で一定数だけ発生するため、単位面積当たりの画素セル数が多い固体撮像素子ほど暗時白傷や明時黒傷等の動作不良画素セル20が発生する確率が高く、歩留まり低下の大きな要因となっている。したがって、暗時白傷や明時黒傷を減らすことは、歩留まり向上、ひいては製造コスト低下のために大いに寄与することになる。
【0022】
このような不良画素セル20を減らすために、例えば特開平10−322603号公報「電子カメラ」には、電子カメラの組み立ての際に傷補正を行うことが開示されている。
【0023】
この傷補正では、ある条件下で撮像テストを行い、信号出力が規定レベル以上または規定レベル以下である画素セルに対して、その画素セルのアドレスをカメラシステムに備わった不揮発性メモリに記憶させて、その不揮発性メモリに記憶されたアドレスの画素セルの出力を、隣接するアドレスの画素セルの出力と置き換えるものである。
【0024】
このような傷補正によれば、不揮発性メモリにそのメモリ容量分だけ不良画素セルのアドレスを記憶させることができる。このため、不揮発性メモリに記憶可能な所定数以上の不良画素セルが一つの固体撮像素子に対するテストによって検出されない限り、固体撮像素子が不良であると判定されることはなく、固体撮像素子の歩留まりを大きく向上させることができる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したカメラシステムの組み立ての際に行われる傷補正には、以下のような制約がある。暗時白傷の補正では、フォトダイオードの遮光時に白傷を検出することによって行うことができるが、明時黒傷の補正では、フォトダイオードに規定の光量を入射させる必要がある。ところが、カメラシステムの組み立て工程において、フォトダイオードに規定の光量を入射させるために特別な光源を用意することは、非常に煩雑であり、工程が複雑になるため、製造コストが高くなる。このため、カメラシステムの組み立て工程では、一般に、特別な光源が必要な明時黒傷の傷補正は行われず、光源が不要な暗時白傷の傷補正のみが行われる。したがって、カメラシステムの組み立て段階では明時黒傷による傷補正が行われないことから、固体撮像装置の歩留まり低下は、依然として大きな問題であり、固体撮像装置の製造コスト高につながっている。
【0026】
さらに、上記明時黒傷による傷補正を行うためには、各固体撮像装置に不良画素セルのアドレスを記憶させるための不揮発性メモリが設けられていることが好ましいが、同一チップ内に不揮発性メモリを内蔵させるためには、例えばフラッシュメモリ内蔵プロセス等、特別な製造プロセスが必要になるため、固体撮像素子の製造コストが高くなる。したがって、カメラシステムに備わった不揮発性メモリを用いる必要があることから、カメラシステムの組み立て段階で明時黒傷による傷補正を行う必要がある。
【0027】
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、製造工程で容易に明時黒傷による傷補正を行うことができる固体撮像装置、その画素不良変換方法およびこれを用いた傷補正方法を提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本発明の固体撮像装置は、光電変換で発生した電荷蓄積電圧が一方の駆動端子に、リセット制御電圧が制御端子に、リセット電圧が他方の駆動端子にそれぞれ印加されて、電荷蓄積電圧をリセット可能とするリセットトランジスタと、電荷蓄積電圧が制御端子に、第1基準電圧が一方の駆動端子にそれぞれ印加されて、電荷蓄積電圧に応じた信号電圧を他方の駆動端子から出力する増幅用トランジスタとを有する複数の画素セルが2次元的に配列されており、このリセットトランジスタの他方の駆動端子に対して、リセット電圧およびこのリセット電圧よりも低い第2基準電圧の何れかに切換可能とする電圧切換手段が設けられ、増幅用トランジスタの一方の駆動端子に、増幅用トランジスタの一方の駆動端子とその制御端子間を短絡可能とするトランジスタ定格以上の高電圧を印加可能に構成したものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0029】
また、好ましくは、本発明の固体撮像装置において、複数の画素セルが行方向および列方向にマトリクス状に配列されており、電圧切換手段は、列毎に共通に接続されたリセットトランジスタの他方の駆動端子に対して、リセット電圧とこのリセット電圧よりも低い所定電圧または第2基準電圧として接地電圧との何れかに切換可能とする。
【0030】
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置において、請求項3または4記載の固体撮像装置の画素不良変換方法を用いて前記増幅用トランジスタの一方の駆動端子とその制御端子とを短絡した画素セルを含む。
【0031】
本発明の固体撮像装置の画素不良変換方法は、請求項1または2記載の固体撮像装置の一または複数の画素セルに対して、ウェハ状態でテストを行って画素不良が検出された画素セルのうち、光が入射しているときに入射光に対して反応しないか、または不完全に反応する所定不良画素セルを、増幅用トランジスタの一方の駆動端子とその制御端子とが短絡した画素セルに変換するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0032】
また、好ましくは、本発明の固体撮像装置の画素不良変換方法において、不良画素セルに対して、リセットトランジスタの他方の駆動端子に第2基準電圧を印加すると共にリセットトランジスタの制御端子にリセット制御電圧を印加し、かつ増幅用トランジスタの一方の駆動端子にトランジスタ定格以上の高電圧を印加する。
【0033】
本発明の固体撮像装置の傷補正方法は、請求項5記載の固体撮像装置の変換画素セルのアドレスをメモリに記憶させ、該変換画素セル出力を該アドレスの隣接画素セル出力に置き換える傷補正を行うものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0034】
以下に、本発明の作用について説明する。
【0035】
本発明にあっては、画素セルを構成するリセットトランジスタの駆動端子(ドレイン)が、リセット電圧への接続または第2基準電圧(接地電圧)への接続を切り替え可能となっており、また、増幅用トランジスタの駆動端子(ドレイン)にトランジスタ定格以上の高電圧を印加可能となっている。
【0036】
固体撮像装置を製造する際に、ウェハ状態でテストを行って、光が入射しているときに入射光に対して反応しないか、または不完全に反応する、いわゆる明時黒傷が検出された場合には、その不良画素セルに対して、リセットトランジスタの制御端子(ゲート)にリセット制御電圧(リセットパルスのハイレベル)を印加し、リセットトランジスタのドレインを第2基準電圧(接地電圧)に接続することによって、その画素セルの増幅用トランジスタに印加されるゲート電圧をローレベルにする。この状態で、増幅用トランジスタの駆動端子(ドレイン)にトランジスタ定格以上の高電圧を印加することによって、増幅用トランジスタの一方の駆動端子(ドレイン)と制御端子(ゲート)とを短絡させる。これによって、明時黒傷の不良画素セルを、電荷蓄積領域N1が増幅用トランジスタの一方の駆動端子(ドレイン;例えば電源電圧端子)に接続されると、電荷蓄積領域N1が入射光によらず、常に一定電位(=電源電位)に固定された画素セルに変換される。
【0037】
通常、明時黒傷はフォトダイオードの遮光時には検出することができないが、本発明の構成により、電荷蓄積領域が常に電源電位に固定された明時黒傷の不良画素セルは、遮光時であっても、正常な画素セルでは出力されない、リセットパルスのフィードスルー分のマイナス方向の信号が出力されるため、容易に検出することができる。したがって、カメラなど製品組み立て工程において、特別な光源を用意することなく、電荷蓄積領域が常に一定電位に固定された画素セルの明時黒傷を暗時白傷と共に容易に検出することができて、暗時白傷と共に明時黒傷の傷補正を容易に行うことができる。
【0038】
また、リセットトランジスタのドレインに印加されるリセット電圧は、電源電圧であってもよいが、電圧発生回路などから供給される電源電圧よりも低い電圧を用いることにより、信号がリセットパルスのフィードスルー分、およびリセット電圧(例えば電源電圧)と第2基準電圧(電源電圧よりも低い電圧)との差分を加えたマイナス方向の信号が出力される。このため、電荷蓄積領域が常に一定電位に固定された画素セルを検出することが更に容易になる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の固体撮像装置、その画素不良変換方法およびこの方法を用いた傷補正方法の各実施形態1,2について図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1のCMOS型固体撮像装置の要部構成を示す回路図である。なお、図5の部材と同様の作用効果を奏する部材には同様の符号を付している。
【0040】
図1において、CMOS型固体撮像装置は、(x,y)アドレスが(i,j)である複数の画素セル20Aが半導体基板21A上に行方向および列方向にマトリクス状に配置されている。画素セル20Aは、セレクトスイッチ用トランジスタ1と、リセットトランジスタ2と、フローティングダイオード3と、増幅用トランジスタ4とを備え、増幅用トランジスタ4のドレイン端子に対して、ドレイン/ゲート短絡用のトランジスタ定格以上の高電圧を印加可能とされ、リセットトランジスタ2のドレイン端子が列毎に電圧切換手段としてのドレイン電源線15に共通接続されて、複数の画素セル20Aの列毎に選択スイッチ16によりリセットトランジスタ2のドレイン端子の基準電位部または接地(GND)電位部への接続を切り替え可能としている。
【0041】
フローティングダイオード3はPN接合により構成され、光電変換された電荷が電位的にフローティングな電荷蓄積領域N1に蓄積されるようになっている。
【0042】
増幅用トランジスタ4は、その一方の駆動端子であるドレインが電源電圧(VDD)端子と接続され、他方の駆動端子であるソースがセレクトスイッチ用トランジスタ1の他方の駆動端子であるドレインと接続され、その制御端子であるゲートが電荷蓄積領域N1と接続されており、フローティングダイオード3にて光電変換された、入射光に応じた電荷蓄積電圧に基づいて信号電圧として増幅する。
【0043】
セレクトスイッチ用トランジスタ1は、そのソースが列信号線5と接続され、そのドレインが増幅用トランジスタ4のソースと接続されている。また、行方向の複数の画素セル20A毎のセレクトトランジスタ1のゲートには、セレクトパルス信号線6が接続されており、垂直セレクトスイッチ用デコーダ8からセレクトトランジスタ1のゲートにセレクトパルスが供給されるようになっている。セレクトスイッチ用トランジスタ1のゲートにセレクトパルスが印加されることによって、行方向の複数の画素セル20Aが選択され、その画素セル20Aからの出力信号が列信号線5に供給されるようになっている。
【0044】
各列信号線5は、複数の画素セル20Aの列毎に互いに平行に設けられており、その各一方端がそれぞれ水平選択用トランジスタ10のドレインに接続され、その各他方端がそれぞれ定電流源14を介してGND電位部と接続されている。
【0045】
水平選択用トランジスタ10のゲートには、水平選択スイッチ用デコーダ11が接続されており、水平選択用トランジスタ10のゲートに水平選択スイッチ用デコーダ11から選択パルスが入力されて列信号線5が順次選択される。これによって、選択列の列信号線5からの信号電圧が、水平選択用トランジスタ10のソースに接続された水平信号線12に出力されて出力回路13から信号出力される。
【0046】
本実施形態1において、リセットトランジスタ2は、そのソースが電荷蓄積領域N1と接続され、そのドレインが互いに平行に設けられた複数列のドレイン電源線15に列毎に共通に接続され、そのゲートにリセットパルス(リセット制御信号)が印加されるようになっている。2次元的に配列された複数の画素セル20Aのうち各行方向の複数の画素セル20A毎に互いに平行にリセットパルス信号線7が設けられており、各リセットトランジスタ2のゲートにはリセットパルス信号線7が接続されている。
【0047】
リセットパルス信号線7には、垂直リセット用デコーダ9からリセットパルスが供給されるようになっており、リセットトランジスタ2のゲートにリセットパルスが印加される。これによって、電荷蓄積領域N1とリセットトランジスタ2のドレインとの間が導通(短絡)して、電荷蓄積領域N1に蓄積された電荷がドレイン側に排出される。
【0048】
ドレイン電源線15は、選択スイッチ16を介して水平選択スイッチ用デコーダ11と接続されている。選択スイッチ16は、水平選択スイッチ用デコーダ11からの選択信号によって、ドレイン電源線15と電源電圧VDDとの接続または、ドレイン電源線15とGND電位との接続を切り替えることができる。なお、通常の駆動状態では、ドレイン電源線15は電源電圧VDDに接続されており、画素セル20Aの不良状態を変換するときにのみ、ドレイン電源線15はGND電位部と接続される。
【0049】
ここで、このように構成された本実施形態1の固体撮像装置について、画素セルの不良状態を変換する方法について説明する。
【0050】
本実施形態1では、固体撮像装置の製造において、ウェハ状態で、フローティングダイオード3であるフォトダイオードに対してある一定の光を入射して、全ての画素セルからの信号出力を測定し、規定レベル以下しか出力しない、いわゆる明時黒傷の不良画素セルを検出した場合に、検出された明時黒傷の不良画素セルに対して、電荷蓄積領域N1が入射光によらず一定電位を有する画素セルになるように変換する。
【0051】
即ち、まず、例えばj行目のリセットトランジスタ2のゲートにリセットパルスのハイレベルを印加し、i列目の選択スイッチ16を切り替えてドレイン電源線15とGND電位を接続し、リセットトランジスタ2のドレインにGND電位を供給する。これによって、アドレス(i,j)の画素セル20Aの増幅用トランジスタ4のゲート電圧のみがローレベル(=0V)になっている。この状態で、電源端子から増幅用トランジスタ4のドレインにトランジスタ定格以上の高電圧を一定時間印加する。
【0052】
これによって、図1に点線で示すように、増幅用トランジスタ4のドレインとゲートとを短絡させてソースフォロワ回路を構成する。このとき、印加される電圧および印加時間(あるいは繰り返し間隔、回数等)は、固体撮像素子の製造プロセスによって異なるが、例えば電源電圧が3Vの場合、増幅用トランジスタ4のドレインにその3倍程度の例えば8Vの電圧を5秒間程度印加することによって、ドレインとゲートとを短絡させることができる。これによって、明時黒傷の画素セル20Aは、電荷蓄積領域N1が入射光によらず、常に一定電位(=電源電位)に固定された画素セル20Aに変換される。
【0053】
図2は、本実施形態1のCMOS型固体撮像装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0054】
図2に示すように、まず、動作不良が起こっていない通常の画素セル20Aでは、リセットパルスがハイレベルとなってj行目のリセットトランジスタ2のゲートに正電圧が印加されることによって、リセットドレイン電圧(VDD)とフローティングダイオード3との間が電位的に導通(短絡)される。これによって、通常フローティングダイオード3はリセットドレイン電圧(VDD)に固定される。
【0055】
次に、リセットパルスがローレベルとなると、リセットドレイン電圧(VDD)の印加部と電荷蓄積領域N1との間は電位的に遮断され、電荷蓄積領域N1はリセットパルスのフィードスルー成分だけ電圧が下がって一旦固定される。このリセットドレイン電圧(VDD)の電圧印加部とフローティングダイオード3との間の遮断時に、光がフローティングダイオード3に入射すると、光の入射量に比例した電荷が発生し、負方向の電圧に変換される。これによって、リセットドレイン電圧にリセットされていた電荷蓄積領域N1の電位が順次低くなっていく。
【0056】
このようにしてリセット動作が完了し、一定時間(1フレーム期間)経過後、セレクトパルスがハイレベルとなってj行目のセレクトスイッチ用トランジスタ1にて行方向の複数の画素セル20Aが選択され、かつi列目の列信号線5が順次選択されると、選択された画素セル20Aから、i列目の列信号線5さらに水平信号線12を介して、光電変換された電荷の電圧値SIGが信号成分として時系列に順次出力される。即ち、j行目の画素セル20Aが選択されている間、水平方向に複数設けられたi列目の水平選択スイッチ10が順次選択されてオン状態になり、アドレス(i,j)の画素セル20Aからの信号成分が順次出力される。
【0057】
i列目の水平選択スイッチ10がオン状態からオフ状態になった直後、再びj行目のリセットパルスがハイレベルとなると、j行目のリセットトランジスタ2のゲート電圧に正電圧が印加され、フローティングダイオード3は再びリセットドレイン電圧にリセットされる。このような動作が各フレーム期間(例えば30mS)毎に行われる。
【0058】
一方、明時黒傷の不良画素セル20Aに対して、増幅用トランジスタ4のゲートとドレインとを短絡させた不良状態変換(明時黒傷から暗示白傷に変換)後の画素セル20Aは、電荷蓄積領域N1が常に一定電位に固定されている。このため、図2に示すように、入射光の有無に関わらず、リセットパルスのフィードスルー(Δ)分のマイナス方向の信号が出力される。
【0059】
したがって、本実施形態1では、遮光時に検出することができなかった明時黒傷の画素セル20Aを、電荷蓄積領域N1が入射光によらず、常に一定電位に固定された画素セル20Aに変換することによって、遮光時でもフィードスルー(Δ)だけ負方向に信号が出力される暗示白傷の不良画素セル20Aとして検出することができる。その結果、カメラシステムの組み立て工程において、特別な光源を用意することなく、電荷蓄積領域N1が常に一定電位に固定された画素セル20Aを検出して、その画素セル20Aのアドレスをカメラシステムに備わった不揮発性メモリに記憶させて、不揮発性メモリに記憶されたアドレスの画素セルの出力を隣接するアドレスの画素セルの出力と置き換えることなどによって、傷補正を行うことができる。
【0060】
例えば、カメラシステムにおいて、不揮発性メモリに記憶可能な不良画素セル20Aのアドレスの数が10である場合、従来の固体撮像素子では暗時白傷が10画素以内、明時黒傷が0画素セル以内であったのに対して、本実施形態1によれば、暗時白傷と明時黒傷との合計が10画素セル以内であれば、傷補正を行うことができる。なお、不良画素セル20Aは、動作不良の程度が大きなものから順次補正対象とすればよく、暗時白傷と明時黒傷とを同数とする必要はない。
【0061】
(実施形態2)
図3は、本発明のCMOS型固体撮像装置の実施形態2における要部構成を示す回路図である。なお、図3において、上記実施形態1と同一の機能を有する構成部材については、同一の番号を付してその説明を省略する。
【0062】
図3において、選択スイッチ16は、水平選択スイッチ用デコーダ11からの選択信号によって、ドレイン電源線15と電圧発生回路17からの電圧VD1との接続、またはドレイン電源線15とGND電位との接続を切り替えることができる。
【0063】
電圧発生回路17は、その非反転入力端子(+)が電源電圧VDDとGND電位との間に設けられた分圧抵抗Rに接続され、その出力端が反転入力端子(−)に接続されて、電源電圧VDDよりも低い電圧VD1を発生するようになっている。
【0064】
図4は、図3のCMOS型固体撮像装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0065】
上記実施形態1の固体撮像素子では、不良状態変換後の画素セル20Aは、電荷蓄積領域N1が常に電源電圧VDDに固定されているため、図2に示すように、入射光の有無に関わらず、リセットパルスのフィードスルー(Δ)分のマイナス方向の信号(Δ)が出力される。しかしながら、Δが小さい場合には、不良画素セル20Aが誤検出される場合がある。
【0066】
これに対して、本実施形態2では、リセットトランジスタ2のドレインに印加される基準電位として、電圧発生回路17から供給される、電源電圧よりも低い電圧VD1を用いることにより、信号がリセットパルスのフィードスルー(Δ)分、および電源電圧VDDと電圧VD1との差(Δ2)分を加えたマイナス方向の信号(Δ+Δ2)が出力されるため、傷補正時に不良画素セル20Aを検出することがさらに容易になる。
【0067】
以上により、本実施形態1,2によれば、固体撮像素子を製造する際に、ウェハ状態でテストを行って、光が入射しているときに入射光に対して反応しないか、または不完全に反応する、いわゆる明時黒傷が検出された場合には、その不良画素セル20Aを、電荷蓄積領域N1が入射光によらず、常に一定電位に固定された画素セル20Aに変換することができる。この明時黒傷は、従来は、フォトダイオードの遮光時には検出することができないが、本発明では、電荷蓄積領域N1が常に一定電位に固定された明時黒傷の画素セルは、遮光時であってもマイナス方向の信号が出力されるため、容易に検出することができる。したがって、カメラシステムの組み立て工程において、特別な光源を用意することなく、電荷蓄積領域N1が常に一定電位に固定された画素セル20Aを検出して、暗時白傷と同様な傷補正を行うことができる。その結果、固体撮像素子の製造工程が複雑になることを防ぐと共に、ウェハ段階でのテスト時の歩留まりを向上させて、製造コストの低価格化を図ることができる。
【0068】
【発明の効果】
以上により、本発明によれば、ウェハテスト時に明時黒傷の不良画素セルを暗時白傷不良画素セルに変換して、組立て時に明時黒傷も暗時白傷と同様な傷補正を行うことができるため、その製造工程が複雑化せず、同時に、ウェハテスト時の歩留まりを向上させることができて、製造コストの低価格化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のCMOS型固体撮像装置における実施形態1の要部構成を示す回路図である。
【図2】図1のCMOS型固体撮像装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】本発明のCMOS型固体撮像装置における実施形態2の要部構成を示す回路図である。
【図4】図3のCMOS型固体撮像装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図5】従来のCMOS型固体撮像装置の要部構成を示す回路図である。
【図6】図5のCMOS固体撮像装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 セレクトスイッチ用トランジスタ
2 リセットトランジスタ
3 フローティングダイオード
4 増幅用トランジスタ
5 垂直信号線
6 セレクトパルス用信号線
7 リセットパルス用信号線
8 垂直セレクトスイッチ用デコーダ
9 垂直リセット用デコーダ
10 水平選択用スイッチ
11 水平選択スイッチ用デコーダ
12 水平信号線
13 出力回路
14 定電流源
15 ドレイン電源線
16 選択スイッチ
17 電圧発生回路
20A 画素セル
21A 半導体基板

Claims (6)

  1. 光電変換で発生した電荷蓄積電圧が一方の駆動端子に、リセット制御電圧が制御端子に、リセット電圧が他方の駆動端子にそれぞれ印加されて、該電荷蓄積電圧をリセット可能とするリセットトランジスタと、該電荷蓄積電圧が制御端子に、第1基準電圧が一方の駆動端子にそれぞれ印加されて、該電荷蓄積電圧に応じた信号電圧を他方の駆動端子から出力する増幅用トランジスタとを有する複数の画素セルが2次元的に配列されており、
    該リセットトランジスタの他方の駆動端子に対して、該リセット電圧および該リセット電圧よりも低い第2基準電圧の何れかに切換可能とする電圧切換手段が設けられ、該増幅用トランジスタの一方の駆動端子に、該増幅用トランジスタの一方の駆動端子とその制御端子間を短絡可能とするトランジスタ定格以上の高電圧を印加可能に構成する固体撮像装置。
  2. 前記複数の画素セルが行方向および列方向にマトリクス状に配列されており、前記電圧切換手段は、列毎に共通に接続された前記リセットトランジスタの他方の駆動端子に対して、前記リセット電圧と該リセット電圧よりも低い所定電圧または該第2基準電圧として接地電圧との何れかに切換可能とする請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 請求項1または2記載の固体撮像装置の画素セルに対して、ウェハ状態でテストを行って画素不良が検出された画素セルのうち、光が入射しているときに入射光に対して反応しないか、または不完全に反応する所定不良画素セルを、前記増幅用トランジスタの一方の駆動端子とその制御端子とが短絡した画素セルに変換する固体撮像装置の画素不良変換方法。
  4. 前記所定不良画素セルに対して、前記リセットトランジスタの他方の駆動端子に第2基準電圧を印加すると共に該リセットトランジスタの制御端子にリセット制御電圧を印加し、かつ 前記増幅用トランジスタの一方の駆動端子に前記トランジスタ定格以上の高電圧を印加する請求項3記載の固体撮像装置の画素不良変換方法。
  5. 請求項3または4記載の固体撮像装置の画素不良変換方法を用いて前記増幅用トランジスタの一方の駆動端子とその制御端子とを短絡した画素セルを含む固体撮像装置。
  6. 請求項5記載の固体撮像装置の変換画素セルのアドレスをメモリに記憶させ、該変換画素セル出力を該アドレスの隣接画素セル出力に置き換える傷補正を行う固体撮像装置の傷補正方法。
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