JP3972606B2 - 吸着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばガス絶縁開閉機器(Gas Insulated Substation。以下、GISという。)などの高電圧機器を収納した密閉容器内に充填された絶縁ガス中の不純物ガスを除去するための吸着装置に関し、特に吸着剤の劣化具合の判定に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は、例えば特開昭60−14152号公報に示されたガス絶縁電気機器に使用される従来の吸着装置の構成を示す概略断面図である。図6において、1はガス絶縁された高電圧導体で、断路部2を有する。この高電圧導体1は、ガス区分用の絶縁スペーサ3によって金属製の密閉容器4に対して絶縁支持されている。絶縁スペーサ3によって区分された各密閉容器4内には、SF6(六ふっ化硫黄)ガスなどの絶縁ガス5が充填されている。
6は密閉容器4の外側に向けて突設された吸着剤収納部で、絶縁ガス5の分解により発生する分解生成物を吸着除去するための吸着剤7Aが充填されている。
8は誘電特性測定用の電極装置で、一対の電極9A、9B間に吸着剤7Aと同じ種類の吸着剤7Bが充填されている。一対の電極9A、9Bは測定ケーブル10を介して密閉容器4の外側に設置した誘電特性測定部11に接続されている。
【0003】
次に、動作について説明する。図6において、密閉容器4内の断路部2を開閉した場合、発生するアークにさらされた絶縁ガス5が分解して活性な分解生成物が発生する。この分解生成物は放置しておくと絶縁性能に悪影響を及ぼすため、吸着剤収納部6内の吸着剤7Aにより吸着除去できるようになっている。
断路部2の開閉が繰り返し行われると、分解生成物の吸着剤7Aへの吸着が徐々に増加し、やがて飽和して吸着できなくなってくる。そこで、吸着剤7Aの劣化具合を把握するために、吸着剤7Aの誘電特性(例えば静電容量など)と絶縁ガス5の分解生成物の吸着率との関係をあらかじめ測定しておく。そして、電極装置8の一対の電極9A、9B間に充填した吸着剤7Bの誘電特性を密閉容器4の外側に設置した誘電特性測定部11で定期的に測定することで、吸着剤7Aの吸着率や交換時期を把握することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような従来の吸着装置においては、誘電特性は吸着剤収納部6内での吸着剤7A,7Bの充填状態や温度、水分などに影響されて変動し易く、また吸着剤7A,7Bを交換するたびに誘電特性に影響する要因をすべて同一条件にすることが難しい。そのため、誘電特性の値が同じでも吸着率が異なることがあり、吸着剤の劣化具合を把握する際、正確さに欠ける場合があった。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、吸着剤の劣化具合をより正確に把握できる吸着装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、高電圧機器を収納するとともに絶縁ガスを充填した密閉容器内に設けた吸着剤により密閉容器内に発生する被吸着ガスを吸着するようにした吸着装置において、被吸着ガスと接触するようにした検出電極と、被吸着ガスとの接触を遮断するためのカバーで被覆した対向電極と、両電極間に密着挟持され被吸着ガスと反応する固体電解質とからなる電気化学素子を吸着剤を充填した吸着剤充填ケース内に配置し、電気化学素子の両電極間に直流電圧を印加したときに被吸着ガスの濃度に応じて両電極間に発生する電流値を密閉容器の外部に出力するとともに、電流値または電流値から換算した被吸着ガスの濃度により吸着剤の劣化具合を判定するようにしたものである。
【0007】
また、電気化学素子の固体電解質をふっ素を含む化合物からなる被吸着ガスと反応するふっ素イオン導電性固体としたものである。
【0008】
また、電気化学素子の固体電解質を水素を含む化合物からなる被吸着ガスと反応する水素イオン導電性固体としたものである。
【0009】
また、固体電解質がふっ素を含む化合物からなる被吸着ガスと反応するふっ素イオン導電性固体からなる電気化学素子と、水素を含む化合物からなる被吸着ガスと反応する水素イオン導電性固体からなる電気化学素子とを併用して吸着剤充填ケース内に配置したものである。
【0010】
また、電気化学素子を吸着剤充填ケース内の被吸着ガスの流入する側から奥に向かって所定間隔あけて複数個分散して配置したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の一形態を図1および図2に基づいて従来と同一または相当部分には同一符号を付して説明する。図1は、この発明の実施の形態1の吸着装置を用いたガス絶縁開閉機器の一部を省略して示す断面構成図、図2は、この発明の実施の形態1の吸着装置に用いた電気化学素子の構成図である。図1において、4は高電圧機器を収納した金属製の密閉容器4で(一部省略して図示)、SF6(六ふっ化硫黄)ガスなどの絶縁ガス5が充填されている。
6は密閉容器4の外側に向けて突設された吸着剤収納部で、上面が多孔性シート12Aからなる吸着剤充填ケース12が収納されており、蓋13で密閉容器4の外部と遮断されている。吸着剤充填ケース12には合成ゼオライト(例えば、商品名 ゼオラム;東洋ソ−ダ工業製)からなる粒子状の吸着剤14が充填されており、絶縁ガス5中の被吸着ガス5Aは多孔性シ−ト12Aを透過して吸着剤充填ケース12内に流入して吸着剤14に吸着されるようになっている。
15は吸着剤14中に配置した電気化学素子であり、この電気化学素子15と密閉容器4の外部に設けた出力部17とを、蓋13に設けた気密端子16を介して、測定ケーブル18により電気的に接続している。このように、電気化学素子15を吸着剤14中に配置することにより、電気化学素子15と吸着剤14とが同一のガス雰囲気になるようにしている。
そして、出力部17では、図示しない直流電源により、検出電極15Bと対向電極15Cとの間に所定の電圧をかけたときに発生する電流を検出し、その電流値を被吸着ガス5Aの濃度に換算して表示できるようになっている。
【0012】
電気化学素子15は、図2に示すように、固体電解質15Aの対向する面にそれぞれ密着して設けた多孔性の金属薄膜からなる検出電極15Bと対向電極15C、および対向電極15Cが被吸着ガス5Aと接しないようにその表面を覆う絶縁物からなるカバー15Dから構成されており、検出電極15Bおよび対向電極15Cがそれぞれ測定ケーブル18により出力部17と接続されている。
固体電解質15Aとしては、ふっ素イオン導電性または水素イオン導電性の固体電解質を用いる。ふっ素イオン導電性の固体電解質としては、例えば弗化ランタンにユ−ロピウムが2モル%添加されたものである。この場合、ふっ素を含むガス、例えばHF(ふっ化水素)が被吸着ガス5Aとして作用する。
また、水素イオン導電性の固体電解質としては、例えばパ−フルオロスルフォン型陽イオン交換膜;商品名Nafion(ナフィオン)−117(デュポン社製)または、アンモニウム・ヒドロニウムβ”アルミナ;化学式(NH3/H3O)1.67Mg0.67Al10.3317)を用いる。この場合、H2Oが被吸着ガス5Aとして作用する。
【0013】
次に、固体電解質15Aがふっ素イオン導電性の場合の動作について説明する。密閉容器4内の高電圧機器の開閉動作などで発生するアークにさらされた絶縁ガス5が分解して、活性な分解生成物が発生し、この分解生成物が被吸着ガス5Aとして吸着剤14に吸着される。被吸着ガス5Aが、例えばSF6ガス分解生成物の一つであるHF(ふっ化水素)ガスの場合、被吸着ガス5Aと接する検出電極15Bでは、
HF+2e- → H2+2F-
の反応が起こり、一方、被吸着ガス5Aと接しないように絶縁カバー15Dで覆われた対向電極15Cでは、
2F- → F2+2e-
の反応が起こる。
【0014】
次に、固体電解質15Aが水素イオン導電性の場合の動作について説明する。密閉容器4のシール部に不具合が生じて、そのガスリーク箇所から流入した外気中のH2Oが被吸着ガス5Aとなる場合、検出電極15B上では、
2O→2H++(1/2)O2+2e-
の反応が起こり、一方、対向電極15C上では、
2H++(1/2)O2+2e-→H2
の反応が起こる。
【0015】
上記のいずれの電解反応においても、反応時に両電極15B、15C間に発生する電流値は、被吸着ガス5AであるHFまたはH2Oの濃度に対応した関数になる。そこで、両電極間に発生する電流値とHFまたはH2Oの濃度との関係を予め求めておき、出力部17で電流値をHF濃度またはH2O濃度に換算して表示することにより、被吸着ガス5Aの濃度から吸着剤14の劣化具合を判定することができる。
例えば、吸着剤14の充填直後は、発生する被吸着ガス5Aに対して吸着剤14の吸着能力が十分あるため、ほぼすべての被吸着ガス5Aが吸着剤14に吸着される。従って、電気化学素子15周辺のガス雰囲気中にはHFまたはH2Oはほとんど無いため、出力部16におけるHFまたはH2O濃度は検出限界以下(例えば、0.2ppm以下)と表示される。
そして、吸着剤14の充填後から長時間(t時間)経過すると、吸着剤14がすでに多くのHFまたはH2Oを吸着しており、吸着性能が飽和状態に近づいてくると、吸着剤14はHFまたはH2Oをほとんど吸着できなくなる。その結果、HFまたはH2Oは電気化学素子15の周辺で滞留するため、出力部17では高濃度の被吸着ガス濃度(例えば、30ppm)が表示される。
【0016】
ここで、吸着剤14の吸着能力Cとして、
C=(1−t時間後のガス濃度(または電流値)/設定濃度(または電流値))×100(%)
と定義する。ここで、設定濃度(または電流値)とは、吸着剤14が被吸着ガス5Aを全く吸着しなくなったときの電気化学素子15周辺の被吸着ガス5Aの濃度(または、そのときの電流値)である。たとえば、設定濃度を50ppmとすると、上記例の場合では、充填直後はほぼ100%(C=(1−0.2/50)×100=99.6%)であった吸着能力Cが、t時間経過後は、C=40%(C=(1−30/50)×100=40%)になっていることになる。そして、例えば、吸着能力Cが50%以下の場合を吸着剤14の交換目安とすれば、この吸着剤14は交換時期にきていることがわかる。
したがって、吸着剤14と接するガス雰囲気中の被吸着ガス5Aの濃度を電気化学素子15により測定すれば、吸着剤14の充填状態などに影響されることなく吸着剤14の劣化具合を把握することができる。
【0017】
このように、吸着剤14と接する被吸着ガス5Aの濃度を吸着剤14中に配置した電気化学素子15により測定することにより、吸着剤14の劣化具合を正確に把握できるので、吸着剤14が飽和状態に達する前に確実に交換することができ、分解ガスまたは水分増大等に起因する地絡事故を未然に防止することができる。
【0018】
また、出力部17をGISの密閉容器4の外部に設けたので、GISの密閉容器4をあけることなく吸着剤14の劣化具合を把握することができる。
【0019】
なお、この実施の形態1では、出力部17で、電流値をガス濃度に換算して劣化具合を判定するようにしたが、被吸着ガス5Aの濃度に換算せずに電流値をそのまま利用しても同様の効果を奏する。
【0020】
実施の形態2.
この発明の他の実施の一形態を、図3に基づいて従来と同一または相当部分には同一符号を付して説明する。図3は、この発明の実施の形態2の吸着装置を用いたガス絶縁開閉機器の一部を省略して示す断面構成図である。図3において、4〜6、12〜18は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
31、32はそれぞれ吸着剤14中に配置した電気化学素子であり、その構成は実施の形態1で示した図2と同様であるが、電気化学素子31は固体電解質15Aとしてふっ素イオン導電性のものを使用し、一方電気化学素子32は固体電解質15Aとして水素イオン導電性のものを使用している。つまり、この実施の形態2では、絶縁ガス5の分解生成物、例えばHFを被吸着ガス5Aとする電気化学素子31と、水分を被吸着ガス5Aとする電気化学素子32とを併用するようにしたものである。
【0021】
従って、例えば吸着剤14がHFを吸着することにより劣化した場合は、電気化学素子31から出力されるガス濃度が高くなり、電気化学素子31の吸着能力Cが低下する。また、吸着剤14が水分を吸着することにより劣化した場合は、電気化学素子32から出力されるガス濃度が高くなり、電気化学素子32の吸着能力Cが低下する。
【0022】
このようにすれば、吸着剤14の劣化原因が、部分放電箇所における絶縁ガス5の分解生成物によるものか、または密閉容器4のガスリークによる水分によるものかの区別ができるので、不具合原因を解明するための情報を得ることができるという効果がある。
【0023】
実施の形態3.
この発明の他の実施の一形態を、図4および図5に基づいて従来と同一または相当部分には同一符号を付して説明する。図4は、この発明の実施の形態3の吸着装置を用いたガス絶縁開閉機器の一部を省略して示す断面構成図、図5はこの発明の実施の形態3の吸着装置を用いて吸着剤の吸着能力を把握するための説明図である。図4において、4〜6、12〜14、16〜18は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。41〜43はそれぞれ電気化学素子で、蓋13に設けた気密端子16を介して、電気化学素子41〜43と密閉容器4の外部に設けた出力部17とを測定ケーブル18によりそれぞれ電気的に接続している。その他の構成部分は実施の形態1と同様であるので説明は省略する。
この実施の形態3と実施の形態1との相違は、実施の形態3では同じ種類(例えば固体電解質15Aとしてふっ素イオン導電性のもの)の3個の電気化学素子41〜43を使用し、この電気化学素子41〜43を吸着剤充填ケース12内の被吸着ガス5Aの流入する側から奥に向かって、それぞれ位置ア、イ、ウに分散して配置している点が異なっている。
【0024】
そして、多孔性のシート12Aから流入した被吸着ガス5Aは、まずシート12Aの近傍位置アにある吸着剤14と接触し、順次奥の方の位置イおよび位置ウにある吸着剤14と接触しながら吸着される。そして、密閉容器4の外部にある出力部17で、吸着剤14中の異なる位置ア〜ウにおける被吸着ガス5Aの濃度を知ることができる。
【0025】
そこで、図5に示すように、位置ア〜ウにおける吸着剤14の吸着能力Cの時間経過(t1時間後およびt2時間後)を測定すれば、吸着剤充填ケース12内の吸着能力Cの分布がわかるので、吸着剤14の劣化具合をより詳細に把握することができる。
【0026】
例えば、吸着剤14の交換目安として、すべての位置ア〜ウでの吸着能力Cが50%以下になった時点とする。図5において、「充填直後」の吸着能力Cは、すべての位置ア〜ウでほぼ100%であるが、「t1時間後」には、シート12Aに近い方の位置アおよび位置イ近傍の吸着剤14の吸着能力Cが50%以下になっている。そして、すべての位置ア〜ウで吸着能力Cが50%以下になっている「t2時間後」に吸着剤14を交換するようにすれば、吸着剤14の全量を無駄なく有効に使い切ることができる。
【0027】
なお、この実施の形態3では電気化学素子を3個並べたが、使用する吸着剤14の容量または吸着剤充填ケース12の形状に応じて、電気化学素子の設置個数およびその並べ方を適宜変更することにより同様の効果を奏する。
【0028】
さらに、異なる種類の電気化学素子、例えば実施の形態2のふっ素イオン導電性の固体電解質を使用した電気化学素子31と水素イオン導電性の固体電解質を使用した電気化学素子32とを吸着剤14中にそれぞれ複数個並べて併用すれば、上記効果に加えて、吸着剤14の劣化が何に起因するものか、すなわち絶縁ガス5の分解生成物によるものか、または密閉容器4のガスリークによる水分によるものかの判断もできるという効果を奏する。
【0029】
また、吸着能力Cの測定に被吸着ガス5Aの濃度を用いたが、電気化学素子41〜43の電流値をそのまま利用しても同様の効果を奏する。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、高電圧機器を収納するとともに絶縁ガスを充填した密閉容器内に設けた吸着剤により密閉容器内に発生する被吸着ガスを吸着するようにした吸着装置において、被吸着ガスと接触するようにした検出電極と、被吸着ガスとの接触を遮断するためのカバーで被覆した対向電極と、両電極間に密着挟持され被吸着ガスと反応する固体電解質とからなる電気化学素子を吸着剤を充填した吸着剤充填ケース内に配置し、電気化学素子の両電極間に直流電圧を印加したときに被吸着ガスの濃度に応じて両電極間に発生する電流値を密閉容器の外部に出力するとともに、電流値または電流値から換算した被吸着ガスの濃度により吸着剤の劣化具合を判定するようにしたので、吸着剤の劣化具合を正確に把握できるので、吸着剤が飽和に達する前に確実に交換することができ、分解ガスまたは水分増大等に起因する地絡事故を未然に防止することができるとともに、密閉容器をあけることなく吸着剤の劣化具合を正確に把握することができる。
【0031】
また、電気化学素子の固体電解質をふっ素を含む化合物からなる被吸着ガスと反応するふっ素イオン導電性固体としたので、吸着剤の劣化原因が部分放電における絶縁ガスの分解生成物によるものであると推定できるという効果がある。
【0032】
また、電気化学素子の固体電解質を水素を含む化合物からなる被吸着ガスと反応する水素イオン導電性固体としたので、吸着剤の劣化原因が密閉容器のガスリークによる水分であると推定できるという効果がある。
【0033】
また、固体電解質がふっ素を含む化合物からなる被吸着ガスと反応するふっ素イオン導電性固体からなる電気化学素子と、水素を含む化合物からなる被吸着ガスと反応する水素イオン導電性固体からなる電気化学素子とを併用して吸着剤充填ケース内に配置したので、吸着剤の劣化原因が部分放電における絶縁ガスの分解生成物によるものか、または密閉容器のガスリークによる水分によるものかの区別ができるという効果がある。
【0034】
さらにまた、電気化学素子を吸着剤充填ケース内の被吸着ガスの流入する側から奥に向かって所定間隔あけて複数個分散して配置したので、吸着剤充填ケース内の吸着剤の劣化具合の分布を把握することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の吸着装置を用いたガス絶縁開閉機器の一部を省略して示す断面構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の吸着装置に用いた電気化学素子の構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態2の吸着装置を用いたガス絶縁開閉機器の一部を省略して示す断面構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態3の吸着装置を用いたガス絶縁開閉機器の一部を省略して示す断面構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態3の吸着装置を用いて吸着剤の吸着能力を把握するための説明図である。
【図6】 従来の吸着装置の構成を示す概略断面図である。
【符号の説明】
4 密閉容器、5 絶縁ガス、5A 被吸着ガス、12 吸着剤充填ケース、14 吸着剤、15、31、32、41、42、43 電気化学素子、15A 固体電解質、15B 検出電極、15C 対向電極、15D カバー、

Claims (5)

  1. 高電圧機器を収納するとともに絶縁ガスを充填した密閉容器内に設けた吸着剤により上記密閉容器内に発生する被吸着ガスを吸着するようにした吸着装置において、上記被吸着ガスと接触するようにした検出電極と、上記被吸着ガスとの接触を遮断するためのカバーで被覆した対向電極と、上記両電極間に密着挟持され上記被吸着ガスと反応する固体電解質とからなる電気化学素子を上記吸着剤を充填した吸着剤充填ケース内に配置し、上記電気化学素子の両電極間に直流電圧を印加したときに上記被吸着ガスの濃度に応じて上記両電極間に発生する電流値を上記密閉容器の外部に出力するとともに、上記電流値または上記電流値から換算した上記被吸着ガスの濃度により上記吸着剤の劣化具合を判定するようにしたことを特徴とする吸着装置。
  2. 請求項1記載の吸着装置において、上記電気化学素子の固体電解質がふっ素を含む化合物からなる上記被吸着ガスと反応するふっ素イオン導電性固体であることを特徴とする吸着装置。
  3. 請求項1記載の吸着装置において、上記電気化学素子の固体電解質が水素を含む化合物からなる上記被吸着ガスと反応する水素イオン導電性固体であることを特徴とする吸着装置。
  4. 請求項1記載の吸着装置において、上記固体電解質がふっ素を含む化合物からなる上記被吸着ガスと反応するふっ素イオン導電性固体からなる電気化学素子と、水素を含む化合物からなる上記被吸着ガスと反応する水素イオン導電性固体からなる電気化学素子とを併用して上記吸着剤充填ケース内に配置したことを特徴とする吸着装置。
  5. 請求項1記載の吸着装置において、上記電気化学素子を上記吸着剤充填ケース内の上記被吸着ガスの流入する側から奥に向かって所定間隔あけて複数個分散して配置したことを特徴とする吸着装置。
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