JP4250873B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ガス絶縁電気機器内部で放電等の異常が発生したときに生成するSF分解ガスを検出するガスセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高電圧の電気機器の内部に封入する絶縁媒体としてガスを用いる場合は、通常、絶縁ガスとしてSFが用いられている。SFガスが封入されたガス絶縁電気機器の内部異常放電を検知する手段として、放電によって発生するSFガスの分解ガスを検出する方法が知られている。
【0003】
図10は例えば、特開平8−271477号公報に記載された携帯型の従来のガスセンサを示したものである。図において、1はSFガスを封入したガス絶縁電気機器、2はガス絶縁電気機器1の容器の一部に設けられた分岐管、3は分岐管2に設けられたバルブである。4は電気化学素子を用いたガス検知体、5は被検出ガスを導入しガス検知体4を収容するガス導入管、6はガス導入管5の開口端に設けられた接続部、7はガス導入管5の途中に設けられたバルブ、8はガス検知体4に流れる電流を測定する電流計、9は上記4〜8を収容するセンサ容器である。4〜9でガスセンサ10を構成している。
【0004】
次に動作について説明する。ガス絶縁電気機器1の異常放電の有無を検知する場合、まず、分岐管2にガスセンサ10の接続部6を接続する。次いで、バルブ3及びバルブ7を開いてガス導入管5内にガス絶縁電気機器1内のガスを導入する。この状態で、ガス検知体4が被検出ガスであるSFガスの分解ガスを検出すると、分解ガスの濃度に対応した電気信号が電流計8で検出され、ガスセンサとしての機能を発揮する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のガスセンサにおいては、ガスセンサのガス導入管の内面にSF6ガスの放電分解ガスが化学吸着および物理吸着し、ガスセンサの感度低下の原因となり、低濃度の被検出ガスに対して、検出時の出力を低下させたり、応答を遅くするなどの問題があった。
【0007】
また、高濃度の被検出ガスに対しては、一旦ガス導入管内面に分解ガスが吸着すると脱離に時間がかかり、吸着速度と脱離速度が平衡になるまで長時間にわたりガスの脱着がおこるので、離脱が完了するまで検出が正確におこなえないという問題があった。
【0008】
また、ガスセンサのガス検出部が何らかの原因で被検出ガスが存在するにも関わらず正常に検知しないというような場合の、ガス検出部の動作不良を調べるのが困難であった。
【0009】
この発明は上記のような問題を解決するためになされたもので、測定するガス電気機器への取り付けを容易にするガスセンサを提供し、また、センサの応答を速くし、感度を向上させ、更に、ガス検出部の健全性を容易に確認できるガスセンサを得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
の発明の請求項に係るガスセンサは、イオン導電性固体電解質を用いたガス検知体を、被検出ガスを導入するガス導入空間を有するアダプタのガス導入空間内に配設し、ガス検知体に通電するための導電ピンを、アダプタに設けた端子板にて保持してなるガス検出部と、ガス検知体に直流電圧を供給する直流電源とガス検知体に流れる電流を測定表示する電流計とを備えた測定表示部と、ガス検出部と測定表示部とを着脱可能に接続するケーブルとで構成したものであり、アダプタのガス導入空間の壁面に被検出ガスの吸着を防止するための表面処理を施したものである。
【0012】
また、この発明の請求項に係るガスセンサは、イオン導電性固体電解質を用いたガス検知体を、被検出ガスを導入するガス導入空間を有するアダプタのガス導入空間内に配設し、ガス検知体に通電するための導電ピンを、アダプタに設けた端子板にて保持してなるガス検出部と、ガス検知体に直流電圧を供給する直流電源とガス検知体に流れる電流を測定表示する電流計とを備えた測定表示部と、ガス検出部と測定表示部とを着脱可能に接続するケーブルとで構成したものであり、アダプタのガス導入空間の壁面を昇温させるヒータを備えたものである。
【0013】
また、この発明の請求項に係るガスセンサは、イオン導電性固体電解質を用いたガス検知体を、被検出ガスを導入するガス導入空間を有するアダプタのガス導入空間内に配設し、ガス検知体に通電するための導電ピンを、アダプタに設けた端子板にて保持してなるガス検出部と、ガス検知体に直流電圧を供給する直流電源とガス検知体に流れる電流を測定表示する電流計とを備えた測定表示部と、ガス検出部と測定表示部とを着脱可能に接続するケーブルとで構成したものであり、アダプタは樹脂製であって、アダプタの帯電を防止するシールドを備えたものである。
【0014】
また、この発明の請求項4に係るガスセンサは、イオン導電性固体電解質を用いたガス検知体を、被検出ガスを導入するガス導入空間を有するアダプタのガス導入空間内に配設し、ガス検知体に通電するための導電ピンを、アダプタに設けた端子板にて保持してなるガス検出部と、ガス検知体に直流電圧を供給する直流電源とガス検知体に流れる電流を測定表示する電流計とを備えた測定表示部と、ガス検出部と測定表示部とを着脱可能に接続するケーブルとで構成したものであり、ガス導入空間と外気が連通する給排気口をアダプタに設け被検出ガスを検出する場合には、前期給排気口から前記ガス導入空間内の不純気体を排出し、ガス検知体の動作不良の有無を調べる場合には前記給排気口から参照気体を供給するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるガスセンサの構成図である。図において、1はガス絶縁電気機器で、内部には例えば遮断器や母線が配置され、SFガスが封入されている。2は分岐管、3は分岐管2に接続されたバルブである。11は被検出ガスを導入するためのガス導入空間11aを有するアダプタで、分岐管2に通常は図のようにバルブ3を介して気密に取り付けられるようになっている。12はガス導入空間11a内に配設され分解ガスを検知するガス検知体、13はガス検知体12を固定しガス導入空間11aを密閉する端子板、14は端子板13に貫通して設けられガス検知体12に電圧を供給するための導電ピンでありガス検知体12の後述する電極に電気的に接続されている。11〜14でガス検出部15を構成する。
【0016】
16はガスセンサの測定表示部である可搬形の測定装置で、内部にはガス検知体12へ直流電圧を供給する直流電源17、スイッチ18、及び電流計19を備えている。また、図示しないが、測定装置16には例えばデータ保存機能、データ出力機能等をもつ制御部とデータを表示するディスプレイとを備えている。20はガス検出部15と測定装置16とを電気的に接続するケーブルで、その両端にはコネクタ21、22を備え、ガス検出部15と測定装置16が着脱できるようになっている。11〜22で本実施の形態のガスセンサを構成する。
【0017】
図2はガスセンサの動作原理を説明するための図である。図に示すように、ガス検知体12は、 例えば、フッ化ランタン(LaF)等のイオン導電性固体電解質からなる電気化学的素子12aを挟んで、Au等の金属からなる検出電極12bと同じくAu等の金属からなる対向電極12cの3層で構成され、検出電極12bは直流電源17の負極に、対向電極12cは正極に接続されている。ガス検知体12に流れる電流は電流計19で測定される。
【0018】
次に動作について説明する。
ガス絶縁電気機器1の内部で部分放電や地絡事故が発生すると絶縁ガスであるSFガスに以下の反応が起きる。
SF+Cu→CuF+SF (1)
SF+HO→SOF+2HF (2)
SOF+HO→SO+2HF (3)
上記の式(1)でCuはガス絶縁電気機器1の構成要素の成分、式(2)(3)でHOはガス絶縁電気機器1内に拡散している水分である。
【0019】
発生したHFガスがガスセンサのガス検知体12に達すると、検出電極12b側で次の反応が起きる。
2HF+2e→H+2F (4)
上記反応で生成したフッ素イオンは、電気化学的素子12a中を移動して、対向電極12c面で上記反応式とは逆の反応が起こる。
2F→F+2e (5)
従って、直流電源17により検出電極12bと対向電極12cとの間に適当な電圧を印加することで、電流計19はHFの濃度に対応した電流値を示し、ガスセンサとしての機能を発揮する。
【0020】
次に、実際の測定手順について説明する。通常の状態では、図3に示すように、ガス検出部15のみが、ガス絶縁電気機器側の分岐管に、通常はバルブ3を介して取り付けられている。端子板13には導電ピン14の外部露出側を保護するためのキャップ23を備えている。
分解ガスを測定するときは、キャップ23を外し、測定装置16をケーブル20、コネクタ21,22を介してガス検出部15の端子板13に接続して図1の状態にする。この状態で、スイッチ18をONしガス検知体12に直流電源17より直流電圧を印加すると分解ガスの濃度に対応した電流が流れるので、その電流を電流計19で測定することにより、分解ガスを検知することができる。
【0021】
図4はガス検知部の別の例であり、バルブの流れ方向と直角方向にコネクタ接続部を配置したものを示している。図において、12〜14、23は前述の図3と同じなので符号の説明は省略する。24はガス絶縁電気機器の分岐管に接続されたバルブである。25は被検出ガスを導入しガス検知体12を収容するアダプタで、導電ピン14の方向がバルブ24の流れ方向と直角方向になるようにガス導入空間25aを形成している。
【0022】
既設のガス絶縁電気機器に、本発明のガスセンサを適用する場合、取り付け場所として、ガス絶縁電気機器に付属しているガス封入用の分岐管(通常その先端にはバルブが付属している。また、バルブの形状も色々ある。)を利用すれば、ガス絶縁電気機器の改造を伴わずに使用できる。しかしながら、分岐管周辺の空間は元々ガスセンサの取り付けを考慮したものではないので、必ずしも十分なスペースが確保されていない場合が多い。また、ガス絶縁電気機器の増設などにより更にガスセンサの取り付けスペースが制約を受ける場合もある。上記アダプタ25はこのような場合の一例として、バルブ24の流れ方向と90度向きを変えてケーブルを引き出せるようにアダプタの構造を工夫したものである。このように、アダプタの形状を変えるだけで、色々な条件の既設機器に対応できる。
【0023】
本実施の形態によれば、ガス検出部と測定表示部である測定装置とを切り離せるように構成し、ガス検出部のみをガス絶縁電気機器側に常時付属しておき、測定時に測定装置を接続して分解ガスを測定できるようにしたので、ガスセンサの可搬部を小形軽量化することができる。
【0024】
また、ガス検出部のみをガス絶縁電気機器側に常時付属しておくように構成したので、アダプタの形状を現地の状況に合わせて最適に設計でき、測定表示部の接続する方向や位置を最適に配置することができるので、既設のガス絶縁電気機器に本方式のガスセンサを適用する場合の適用範囲が拡大する。
【0025】
図5はこの発明の実施の形態によるガスセンサのガス検出部の拡大図である。26は被検出ガスの吸着を防止するためにアダプタ11のガス導入空間11aの壁面に施した表面処理である。
【0026】
表面処理としては、フッ素樹脂、ポリエチレンなどの摩擦が少ない材料でコーティングを施す。また、金属酸化膜を形成してもよい。また、被検出ガスと同種のガスにより化学反応させて、化学吸着によってできた生成物でもよい。
【0027】
次に、作用について説明する。被検出ガスがガス検知体12に到達すると電気化学反応により、ガス濃度に対応した電気信号が発生する。しかし、例えばガス電気機器内部の部分放電によって発生する分解ガスは、通常ごく微量であるため、アダプタ11が被検出ガスを吸着しやすい材質の場合、ガスセンサの感度低下の要因となり、分解ガスの濃度を正確に知ることが困難となる。
アダプタ11のガス導入空間11a壁面に施した表面処理26によって、被検出ガスが壁面に吸着するのを防止する。
【0028】
本実施の形態によれば、ガス絶縁電気機器内部で発生する分解ガスが微量の場合でも、分解ガスがアダプタの内部空間の壁面に吸着されずにガス検知体まで素早く到達するので、検出感度を向上させることができる。
【0029】
実施の形態.図6はこの発明の実施の形態によるガスセンサのガス検出部である。測定表示部とケーブル及びコネクタは実施の形態1と同様なので、図示及び説明は省略する。図において、11〜14は実施の形態1の図1と同じなので、符号の説明は省略する。27はアダプタ11に埋設したヒータ、28はヒータ27に電流を供給するための導電性のピンである。
【0030】
次に動作について説明する。
ガス絶縁電気機器において、例えば地絡事故により発生する分解ガスは、部分放電により発生する分解ガスに比べ多量である。このような高濃度の被検出ガスの場合は、アダプタ11のガス導入空間11aの壁面に一旦吸着が起こると離脱に時間がかかり、吸着速度と離脱速度が平衡になるまで長時間にわたりガスの着脱が起こる。
【0031】
そこで、本実施の形態では、外部電源(図示せず)からピン28を通じヒータ29に電流を供給して昇温させ、アダプタ11の内壁部を加熱させるように構成している。ガス導入空間11aの壁面の温度が高いほど分解ガスは吸着しにくい。従って、壁面を昇温させることにより、吸着した被検出ガスを短時間に離脱させるものである。
【0032】
温度管理方法としては、測定前からヒータ29に通電しておき、一定の温度に昇温させておいた状態で被検出ガスを導入する方法でも良い。測定中の温度を一定にしておけば、着脱の繰り返しが少なくなり、安定したデータを得ることができる。
【0033】
本実施の形態によれば、アダプタの内部空間壁面を加熱することにより、壁面に分解ガスが吸着するのを抑制し、また、吸着した被検出ガスを短時間で離脱させることができるので、高濃度の被検出ガスの場合にもガスセンサの応答時間を短縮することができる。
【0034】
なお、ガス導入空間11aの壁面に実施の形態2の図5で示したような表面処理を施せば、被検出ガスが壁面に付着するのを抑制でき更に効果的である。
【0035】
実施の形態.図7はこの発明の実施の形態によるガスセンサのガス検出部である。測定表示部とケーブル及びコネクタは実施の形態1と同様なので、図示及び説明は省略する。図において、12〜14は実施の形態1の図1と同じなので、符号の説明は省略する。29は例えばエポキシ樹脂からなる樹脂性のアダプタで、被検出ガスを導入するガス導入空間29aを有し、この中にガス検知体12が配設されている。30はアダプタ29に埋設した例えば金属メッシュからなるシールド、31はシールド30を接地する接地線である。
【0036】
次に動作について説明する。被検出ガスがアダプタの内面に吸着するのを防止するために本実施の形態では、アダプタ29の材料を樹脂製とした。しかし、樹脂を用いるとアダプタ29が帯電する場合があり、この帯電によってアダプタ29の内部空間29a壁面に被検出ガスが吸着する。そこで、シールド30、接地線31により帯電を放電させる。
【0037】
図8は、アダプタの材質とセンサ感度の関係を表す図である。アダプタの材料としてテフロン樹脂を使用し、帯電防止用のシールドを備えた場合のガス検知体に流れる電流を1として、シールドの無いテフロン樹脂の場合と、アルミを使用した金属(表面処理無し)の場合の電流を比較した。縦軸はその電流比、横軸は被検出ガスの濃度である。金属製で表面処理を施してないアダプタに比べ、樹脂製にすると、特に被検出ガスの濃度が低い場合は感度の向上が目立つ。更にシールドを備えるとその効果が大きくなっているのが分かる。
【0038】
本実施の形態によれば、樹脂製のアダプタを用い、帯電防止用のシールドを設けたので、被検出ガスがアダプタ内壁に吸着するのを防止でき、検出感度を向上させることができると共に、アダプタの軽量化が図れる。
【0039】
実施の形態.図9は、実施の形態によるガスセンサの構成図である。図において、1〜3,12〜14,16〜22は実施の形態1と同様なので、符号の説明及び動作の説明は省略する。32は被検出ガスを導入するためのガス導入空間32aを有するアダプタで、ガス導入空間32aと連通する給排気口32bを備えている。33は給排気口32bをふさぐキャップ、34は給排気口を開閉するバルブである。
【0040】
次に、動作について説明する。最初にアダプタ32をガス絶縁電気機器1に取り付ける段階では、ガス導入空間32a内のガスは、アダプタ32の製作時や組立時に付着した不純物を含んだ空気であり、また組立作業中に発生する微少な異物が混入している場合がある。そこで、アダプタ32及びガス検知体12,端子板14,導電ピン14からなるガス検出部をガス絶縁電気機器1に付属するバルブ3に取り付けた後、アダプタ32に付属するバルブ34をしめた状態でバルブ3を開く。ガス絶縁電気機器1内には絶縁ガスが圧力をかけて封入されているので、次にバルブ34を開くとガス導入空間32a内の不純物を含む空気は、給排気口32bを通り勢いよく大気へ放出される。この結果、センサのノイズ成分の原因となる不純物,異物を除去することができる。
【0041】
また、通常の被検出ガスを測定する場合にも、測定に先立ち上記同様にガス導入空間32a内のガスをブローアウトすれば、ガス検知体12の電極面に発生する不純物を取り去ると共にガス検知体12に素早く被検出ガスを到着させることができる。
【0042】
また、ガス検知体12が何らかの原因、例えば経年劣化等により動作不良を起こすと、ガス絶縁電気機器内で放電等の異常が発生してガス検知体12が被検出ガスと接触しているにも関わらず検知できないという不具合が発生する。このようなことが起こらないよう、ガスセンサの動作確認を定期的に実施しておくのが望ましい。そこで、本実施の形態のように構成することにより、キャップ33を外しバルブ34を開いて給排気口32bから被検出ガスと同じで濃度が既知の参照ガスを供給し、測定装置16で応答性を測定することで、ガスセンサが正常に働くかどうかを確認することができる。なお、キャップ33を気密構造にすればバルブ34はなくてもよい。
【0043】
参照ガスとして、被検出ガス即ち絶縁ガスの分解ガスを、現地で測定時に用意することは面倒である。ガスセンサのガス検知体12に用いた電気化学的素子は、空気、酸素などにも反応する。そこで、参照ガスとして、本発明の電気化学的素子が検知し現地での入手が容易な空気や酸素等を用いても良い。それらのガスとガス検知体12に流れる電流の関係をあらかじめ知っておき、参照ガスとして導入し電流計19で所定の電流が流れるかどうかを見ることによって、ガス検知体12の動作不良の有無を確認できる。
【0044】
以上のように、本実施の形態による発明によれば、ガス導入空間内の異物や不純物を取り除くことができるので、検出精度を向上させることができる。
また、ガス検出部をガス絶縁電気機器に取り付けたままアダプタに参照ガスを供給できるので、ガス検知体の健全性を確認することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によるガスセンサにおいては、アダプタの内部空間壁面に表面処理を施したので、ガス絶縁電気機器内部で発生する分解ガスが微量の場合でも、分解ガスがアダプタの内部空間の壁面に吸着されることがないため、検出感度を向上させることができる。
【0047】
また、アダプタの内部空間壁面を加熱するヒータを設けたので、壁面に吸着した被検出ガスを短時間で離脱させることができ、高濃度の被検出ガスの場合にもガスセンサの応答時間を短縮できる。
【0048】
また、樹脂製のアダプタを用い、帯電防止用のシールドを設けたので、被検出ガスがアダプタ内壁に吸着するのを防止でき、検出感度を向上させることができる。
【0049】
更にまた、ガス導入空間と外気が連通する給排気口をアダプタに設けたので、ガス導入空間内の異物や不純物を取り除くことができるため、検出精度を向上させることができ、加えて、ガス検出部をガス絶縁電気機器に取り付けたままアダプタに参照ガスを供給できるので、ガス検知体の健全性を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】 この発明の実施の形態1によるガスセンサの構成図である。
【図2】 ガスセンサの動作原理の説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態1によるガス検出部の組立図である
【図4】 この発明の実施の形態1によるガス検出部の別の実施例である。
【図5】 この発明の実施の形態1によるガスセンサのガス検出部の拡大図である。
【図6】 この発明の実施の形態2によるガスセンサのガス検出部である。
【図7】 この発明の実施の形態3によるガスセンサのガス検出部である。
【図8】 アダプタの材質とセンサ感度の関係を表す図である。
【図9】 この発明の実施の形態4によるガスセンサの構成図である。
【図10】 従来の発明によるガスセンサの構成図である。
【符号の説明】
【0051】
11 アダプタ、 11a ガス導入空間、 12 ガス検知器、13 端子板、 14 導電ピン、 15 ガス検出部、 16 測定装置、17 直流電源、 19 電流計、 20 ケーブル、 25 アダプタ、26 表面処理、 27 ヒータ、 29 アダプタ、 30 シールド、32 アダプタ、 32a ガス導入空間、 32b 給排気

Claims (4)

  1. イオン導電性固体電解質を用いたガス検知体を、被検出ガスを導入するガス導入空間を有するアダプタの前記ガス導入空間内に配設し、前記ガス検知体に通電するための導電ピンを、前記アダプタに設けた端子板にて保持してなるガス検出部と、前記ガス検知体に直流電圧を供給する直流電源と前記ガス検知体に流れる電流を測定表示する電流計とを備えた測定表示部と、前記ガス検出部と前記測定表示部とを着脱可能に接続するケーブルとで構成し、前記アダプタの前記ガス導入空間の壁面に被検出ガスの吸着を防止するための表面処理を施したことを特徴とするガスセンサ。
  2. イオン導電性固体電解質を用いたガス検知体を、被検出ガスを導入するガス導入空間を有するアダプタの前記ガス導入空間内に配設し、前記ガス検知体に通電するための導電ピンを、前記アダプタに設けた端子板にて保持してなるガス検出部と、前記ガス検知体に直流電圧を供給する直流電源と前記ガス検知体に流れる電流を測定表示する電流計とを備えた測定表示部と、前記ガス検出部と前記測定表示部とを着脱可能に接続するケーブルとで構成し、前記アダプタの前記ガス導入空間の壁面を昇温させるヒータを備えたことを特徴とするガスセンサ。
  3. イオン導電性固体電解質を用いたガス検知体を、被検出ガスを導入するガス導入空間を有するアダプタの前記ガス導入空間内に配設し、前記ガス検知体に通電するための導電ピンを、前記アダプタに設けた端子板にて保持してなるガス検出部と、前記ガス検知体に直流電圧を供給する直流電源と前記ガス検知体に流れる電流を測定表示する電流計とを備えた測定表示部と、前記ガス検出部と前記測定表示部とを着脱可能に接続するケーブルとで構成し、前記アダプタは樹脂製であって、前記アダプタの帯電を防止するシールドを備えたことを特徴とするガスセンサ。
  4. ガス導入空間と外気が連通する給排気口をアダプタに設け、被検出ガスを検出する場合には、前期給排気口から前記ガス導入空間内の不純気体を排出し、ガス検知体の動作不良の有無を調べる場合には前記給排気口から参照気体を供給することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のガスセンサ。
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