JP3970797B2 - 老朽埋設管の更新工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に軌道下や道路下等に埋設されて下水や雨水等の流体を流す下水管や排水管等の埋設管(コンクリート管や陶管)が老朽化した際に、老朽化した既設の埋設管を新しい埋設管に取り換える老朽埋設管の更新工法に係り、特に軌道や道路を埋設管の取り換え区間全域に亘って掘削することなく、下水や雨水等を流しながら老朽化した埋設管を新しい埋設管に短期間で経済的に且つ安全に取り換えることができるようにした老朽埋設管の更新方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、軌道下や道路下等には、下水を流す下水管や雨水を流す排水管等の埋設管(ヒューム管等のコンクリート管や陶管)が数多く埋設されている。これらの埋設管は、老朽化によってひび割れを起こしたり、破損したりすることがあった。又、比較的新しい埋設管であっても、鉄道車輌や自動車の走行により発生する振動や荷重等の影響を受けてひび割れを起こしたり、破損したりすることがあった。
【0003】
このように、ひび割れを起こした埋設管や破損した埋設管をそのままの状態で放置して置くと、様々な問題を引き起すことになる。例えば、埋設管内を流れている下水や雨水がひび割れ個所や破損個所から埋設管の周囲に漏れて埋設管の周囲の地盤が緩んだり、環境汚染を引き起したりすると云う問題が発生する。又、埋設管の周囲の土砂が埋設管の破損個所等から埋設管内に入り込んで埋設管を詰まらせたり、埋設管の周囲に空洞ができて地盤が陥没したりすると云う問題が発生する。
そのため、ひび割れを起こした埋設管や破損した埋設管に於いては、環境汚染や陥没事故等を引き起す前に新しい埋設管に取り替える工事が行われている。
【0004】
従来、下水や雨水等の流体を流す埋設管(下水管や排水管等)の取り換え工事に於いては、長期に亘って下水や排水を止められないため、下水や雨水を流しながらひび割れを起こした埋設管や破損した埋設管を新しい埋設管に取り換えられるようにした工法(アイエムリバース工法)を用いて工事が行われている。
【0005】
即ち、前記工法は、図14に示す如く、取り換え区間の埋設管30の上流側及び下流側の埋設管30内に止水プラグ31を挿着して取り換え区間の埋設管30内に下水や雨水が進入するのを防止すると共に、上流側の埋設管30と下流側の埋設管30との間にバイパス路32を形成し、上流側の埋設管30内の下水や雨水をバイパス路32により下流側の埋設管30内に流しながら、取り換え区間にある埋設管30を掘削機33により破砕しつつ埋設管30が取り除かれた空間内に新しい埋設管(図示省略)を推進埋設するようにしたものである。
尚、図14に於いて、34はポンプ、35は自動バイパスユニット、36は掘削機33の先導管、37は掘削機33の推進装置、38はエンジン駆動式油圧ユニット、39は油圧バルブユニット、40はコントロールユニットである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した工法は、下水管や排水管等の埋設管30を使用しながら、埋設管30のひび割れした個所や破損した個所を新しい埋設管に取り換えることができるため、下水の量が多い場合や雨季の季節であっても、何ら問題なく埋設管30の取り換え工事を行うことができると云う利点がある。
然し乍ら、従来の工法に於いては、バイパス路32を新たに設けなければならないため、作業工程が増えて手数が掛かると共に、工事期間が長くなると云う問題があった。又、バイパス路32を形成するための設備(自動バイパスユニット35やバイパス管、ポンプ34、止水プラグ31等)が必要になり、コスト高になると云う問題もあった。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は軌道や道路を埋設管の取り換え区間全域に亘って掘削することなく、下水や雨水等の流体を流しながら、小口径管推進工法により破損した埋設管を取り除きつつ、新しい埋設管を破損した埋設管と略同じ位置に短期間で経済的に且つ安全に布設することができるようにした老朽埋設管の更新方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、更新を要する埋設管の取り換え区間の下流側位置に発進立坑を構築すると共に、取り換え区間の上流側位置に到達立坑を構築する工程と、取り換え区間の埋設管内に下水等の流体を流す仮設管を配設する工程と、取り換え区間の埋設管と仮設管との間の空隙に充填材を充填すると共に、埋設管周辺の空隙に埋設管の内部を通して充填材を充填して埋設管を補強する工程と、前記充填材の固化後に、仮設管内に下水等の流体を到達立坑側から発進立坑側へ向けて流しながら、発進立坑側から掘削機によって埋設管、充填材及び仮設管を破砕しつつその破砕片を仮設管内を流れて来た流体と一緒に発進立坑側へ排出すると共に、埋設管、充填材及び仮設管が取り除かれた空間内に新しい埋設管を推進埋設する工程とから成る老朽埋設管の更新工法に於いて、取り換え区間の埋設管内に複数本の非金属製の仮設管を並列状態で配設し、又、取り換え区間の埋設管と仮設管との間の空隙及び埋設管周辺の空隙に充填材を充填する際に、埋設管の取り換え区間の両側位置から埋設管と仮設管との間の空隙及び埋設管周辺の空隙内へ充填材として浸透性があって強度のでる薬液若しくは薬液とモルタルの両方を充填し、更に、掘削機よって埋設管、充填材及び仮設管を破砕しながらその破砕片を仮設管内を流れている下水や雨水と一緒に発進立坑側へ排出し、埋設管、充填材及び仮設管が取り除かれた空間内に新しい埋設管を推進埋設する際に、発進立坑側から測量用レーザビームを飛ばし、掘削機のカッタヘッド及び揺動部を備えた先導管の姿勢を確認するようにしたことに特徴がある。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る老朽埋設管1の更新方法の各工程を示すブロック図であり、Aは更新を要する埋設管1(老朽化した埋設管1や破損した埋設管1)の取り換え区間の両側位置に発進立坑2及び到達立坑3を構築する工程、Bは取り換え区間の埋設管1内に下水や雨水等の流体を流す仮設管Pを配設する工程、Cは取り換え区間の埋設管1と仮設管Pとの間及び埋設管周辺の空隙に充填材4を充填して埋設管1を補強すると共に、仮設管Pを埋設管1内で固定する工程、Dは発進立坑2及び到達立坑3に掘削機5等の各種機械設備等を設置する工程、Eは発進立坑2から掘削機5によって少なくとも埋設管1、充填材4及び仮設管Pを破砕しながらその破砕片を仮設管P内を流れていた下水等の流体と一緒に発進立坑2側へ排出すると共に、埋設管1、充填材4及び仮設管Pが取り除かれた空間内に新しい埋設管15を推進埋設する工程、Fは発進立坑2及び到達立坑3から掘削機5等の各種機械設備等を撤去する工程、Gは発進立坑2及び到達立坑3を埋め戻して地盤を元の状態に戻す復旧作業を行う工程である。
【0013】
図2及び図3は本発明の方法を実施のするために使用する掘削機5等の各種機械設備を発進立坑2側及び到達立坑3側に設置した状態を示すものであり、図2及び図3に於いて、1は既設の埋設管、Pは仮設管、5は掘削機、6は掘削機5の先導管、7は掘削機5の推進装置、8は充填材充填装置、9は油圧ユニット、10は発電機、11はバルブユニット、12はコントロールユニット、13はトラッククレーン、14はダンプカー、15は新しい埋設管(ヒューム管)、16は工具箱である。
【0014】
前記仮設管Pは、取り換え区間の埋設管1内に複数本配設されており、取り換え区間の埋設管1内に充填材4を充填した際に取り換え区間の上流側に位置する埋設管1内の下水や雨水を取り換え区間の下流側に位置する埋設管1内へ流す役目をするものである。
この仮設管Pには、掘削機5による破砕を容易に行えるように非金属製の管が使用されている。例えば、仮設管Pには、エタニットパイプ(石綿セメント管)や塩化ビニル管、紙管等が使用されている。
尚、埋設管1内に配設される仮設管Pの径及び本数は、取り換え区間の埋設管1の上流側にある下水や雨水を取り換え区間の埋設管1の下流側へ確実且つ良好に流すことができるように設定され、又、仮設管Pの強度は、埋設管1と仮設管Pとの間に充填材4を充填したときに仮設管Pの変形が防止されるように設定されている。例えば、直径が250mm〜700mmの埋設管1の場合、管径80A(外径89.1mm)の仮設管Pが埋設管1内に5本〜6本配設される。更に、仮設管Pは、その長さが発進立坑2内や到達立坑3内から埋設管1内に挿入できるように設定されており、埋設管1内で順次接続されるようになっている。
【0015】
前記掘削機5は、発進立坑2から少なくとも埋設管1、充填材4及び仮設管Pを破砕しながらその破砕片を仮設管P内を流れていた下水や雨水と一緒に発進立坑2側へ排出すると共に、埋設管1、充填材4及び仮設管Pが取り除かれた空間内に新しい埋設管15を推進埋設することができるものであり、埋設管1、充填材4及び仮設管Pを破砕、掘削する先導管6と、先導管6や新しい埋設管15を推進させる推進装置7等から構成されている。
この実施の形態に於いては、掘削機5には、コンパクトな占用スペースで充分な推力、掘削力が得られる小口径管推進工法(アイアンモール工法:TP75SCLやTP90S、TP95S)に用いられる掘削機5(例えば特開平5−141185号公報等)が使用されている。即ち、掘削機5には、推進力が1960kN、掘削力が19.6kNmの掘削機5が使用されている。
尚、小口径管推進工法とは、発進立坑2から先端に先導管6を装備したヒューム管等の管を油圧ジャッキで地中に押込んで管路を形成する工法であり、従来の開削工法よりも経済性や安全面に優れていると共に、交通を遮断することなく軌道下や道路下に管を布設することができ、然も、低騒音・無振動で現場周辺の住民への影響を最小限に抑えられる等、優れた利点を有する工法である。
【0016】
具体的には、前記先導管6は、図8乃至図12に示す如く、先端に回転自在なカッタヘッド6aを装着した筒状の揺動部6bと、揺動部6bに連結され、止水及び掘削土の排出量を制御するピンチ弁(図示省略)を内蔵した筒状のピンチ弁部6cと、ピンチ弁部6cに連結され、発進立坑2内に配設したレーザトランシット(図示省略)からのレーザ光を受けてレーザ光軸に対する位置と姿勢角(方向)を計測するレーザターゲット(図示省略)を内蔵した筒状のレーザターゲット部6dとから構成されている。
又、先導管6は、その内部に揺動部6b先端からレーザターゲット部6d後端に亘ってスクリューコンベヤ(図示省略)が挿着されており、カッタヘッド6aにより破砕された掘削土を後方へ排出できるようになっている。このスクリューコンベヤのスクリューは、カッタヘッド6aに連動連結されてカッタヘッド6aを回転駆動させる役目もする。
更に、先導管6は、揺動部6bとピンチ弁部6cとの間に揺動部6bをピンチ弁部6cに対して揺動操作する揺動シリンダ(図示省略)が介設されており、揺動シリンダの伸縮により揺動部6bをピンチ部に対して屈曲させ、先導管6の進行方向を曲げたり、ズレを修正したりすることができるようになっている。
【0017】
一方、推進装置7は、図8に示す如く、先導管6及び新しい埋設管15を載置して案内する架台17と、架台17に前進及び後退可能に設けられ、先導管6の後端及び新しい埋設管15の後端に当接する押し板18と、架台17に支持され、押し板18を前進及び後退させる油圧シリンダ19と、押し板18に設けられ、スクリューコンベヤを回転駆動させる油圧モータ等の駆動部20等から構成されている。この推進装置7は、全ての部材が発進立坑22の内部で組立及び分解が可能となっており、分解された状態で発進立坑22の内外へ搬入・搬出できるようになっている。
【0018】
前記充填材充填装置8は、更新を要する埋設管1の取り換え区間にある既設の埋設管1を掘削機5で破砕する際に、そのときの衝撃により埋設管1の前方が座屈、粉砕しないよう取り換え区間にある埋設管1内及び埋設管1周辺の空隙に充填材4を充填して埋設管1とその周辺の地盤を補強するために用いるものである。
この実施の形態に於いては、充填材4には、セメントと砂を水で練り合わせたモルタルが使用されている。
前記充填材充填装置8は、容器内に投入したセメント、砂及び水を攪拌羽根により練り混ぜて未固化のモルタルを生成するミキサー8aと、ミキサー8aにより生成されたモルタルを圧送するポンプ(図示省略)と、モルタルを移送する移送ホース8b等から構成されており、ミキサー8aにより生成された未固化のモルタルをポンプで圧送して移送ホース8bにより埋設管1内に流し込めるようになっている。
尚、上記実施の形態に於いては、充填材4としてモルタルを使用するようにしたが、モルタルの替わりに充填材4として浸透性があって強度のでる薬液(例えば、LWや電化ES(何れも商品名)等)を使用するようにしても良い。又、充填材としてモルタルと薬液の両方を使用するようにしても良い。
【0019】
次に、上述した仮設管Pや掘削機5、充填材充填装置8等を用いて老朽化により破損した軌道下の埋設管1(ヒューム管)を新しい埋設管15に取り換える場合について説明する。
【0020】
先ず、更新を要する埋設管1の取り換え区間の両側位置(線路の両脇)に発進立坑2及び到達立坑3を夫々構築する(図4参照)。
即ち、線路脇の路盤をショベルカーや人力により掘り下げて立坑を形成しつつ、所定寸法掘り下げる毎に立坑内に平面形状が円弧状の土留め用のライナープレート(図示省略)を環状に組み立てて行く。この作業を埋設管1が完全に露出するまで繰り返すことにより発進立坑2及び到達立坑3が構築される。このとき、発進立坑2は、埋設管1の取り換え区間の下流側位置に構築し、到達立坑3は、埋設管1の取り換え区間の上流側位置に構築する。
又、発進立坑2及び到達立坑3を構築したら、各立坑2,3の底部に露出する埋設管1を除去すると共に、発進立坑2の下流側に位置する埋設管1の端部と到達立坑3の上流側に位置する埋設管1の端部に鋼管等の筒状の補強部材21を挿入して埋設管1の端部を補強する。
【0021】
尚、発進立坑2及び到達立坑3は、小口径管推進工法(TP75SCL)に用いる掘削機5を使用しているために小さくすることができ、広い用地を確保できないような場所でも構築することができる。例えば、この実施の形態に於いては(TP75SCLの場合)、発進立坑2の内径は2500mmで済み、又、到達立坑3の内径は、埋設管1の直径が350mmのときには1200mm、埋設管1の直径が400mm〜500mmのときには1500mmで夫々済む。更に、発進立坑2側の作業用スペースS1は3m×20mの面積で済み、到達立坑3側の作業用スペースS2は2.5m×12mの面積で済む。
【0022】
又、用地を十分に取れるような場合には、小口径管推進工法のTP90SやTP95Sを使用するようにしても良い。この場合、発進立坑2は、長径が6000mmで短径が2500mmの楕円形となる。又、到達立坑3の内径は、埋設管1の直径が700mmのときには1800mmとなる。
【0023】
線路脇の路盤に発進立坑2及び到達立坑3を構築したら、次に取り換え区間にある埋設管1内に複数本の仮設管Pを挿入すると共に、各仮設管Pを発進立坑2及び到達立坑3内に夫々配置した閉塞板23で位置決めして支持する(図5参照)。
即ち、各仮設管Pは、発進立坑2及び到達立坑3内に配置されて埋設管1の開口端を閉塞する閉塞板23に仮設管Pの端部が挿入される穴を形成し、この穴に仮設管Pの端部を挿入することにより、埋設管1内に適宜間隔毎に位置決めされて支持される。
【0024】
取り換え区間にある埋設管1内に仮設管Pを配設したら、埋設管1と仮設管Pとの間及び埋設管1周辺の空隙に充填材4(モルタル)を充填して埋設管1及びその周辺の地盤を補強する。これは老朽化した埋設管1を掘削機5により破砕、掘削する際に埋設管1の前方が座屈、粉砕しないようにするためである。又、充填材4(モルタル)は、埋設管1内に配設された仮設管Pを固定する役目も果たす。
【0025】
埋設管1と仮設管Pとの空間への充填材4(モルタル)の充填は、発進立坑2側及び到達立坑3側に開口している埋設管1の開口端を空気抜き22付きの閉塞板23で夫々閉塞し、この状態で地上に設置している充填材充填装置8のミキサー8a内の未固化の充填材4(モルタル)をポンプ及び埋設管1の両端に配設した移送ホース8bを通じて埋設管1と仮設管Pとの間に圧送(充填材4の注入圧:1〜2kg/cm2)することにより行われる(図6及び図7参照)。このとき、埋設管1の両側位置(発進立坑2側及び到達立坑3側)から埋設管1と仮設管Pとの間に充填材4(モルタル)を充填するようにしているため、充填材4(モルタル)を埋設管1内に短時間で充填することができると共に、埋設管1内に空隙を形成することなく、埋設管1内及びその周辺の空隙に充填材4(モルタル)を確実に充填することができる。又、埋設管1内に複数本の仮設管Pを配設しているため、埋設管1と仮設管Pとの空間の容積が小さくなり、充填材4の使用量が少なくて済む。更に、埋設管1内に充填材4(モルタル)を充填しても、埋設管1内に仮設管Pを配設しているため、到達立坑3の上流側の埋設管1内を流れて来た下水や雨水が到達立坑3で溢れると云うことがなく、下水や雨水は仮設管P及び発進立坑2を順次通って発進立坑2の下流側の埋設管1内へ流れて行く。
そして、埋設管1内への充填材4(モルタル)の充填により埋設管1と仮設管Pとの空間及び埋設管1周辺の空隙が完全に埋められたら、ポンプによる充填材4(モルタル)の圧送を停止する。
【0026】
取り換え区間にある埋設管1内に充填材4(モルタル)を充填したら、その次に発進立坑2及び到達立坑3の周囲にトラッククレーン13やダンプカー14を配置すると共に、発進立坑2内及び発進立坑2の周囲に掘削機5やこれを駆動制御する油圧ユニット9及びコントロールユニット12等の各種機械設備を設置し、埋設管1内の充填材4(モルタル)が固化するのを待つ。
【0027】
埋設管1内の充填材4(モルタル)が完全に硬化したら、小口径管推進工法に用いる掘削機5により埋設管1、充填材4及び仮設管Pを破砕しながらその破砕片を仮設管P内を流れている下水や雨水と一緒に発進立坑2側へ排出すると共に、埋設管1、充填材4及び仮設管Pが取り除かれた空間内に新しい埋設管15を順次推進埋設して行く。
【0028】
即ち、前記工程を行う場合には、先ず、先導管6を3分割して発進させる。
具体的には、最初にカッタヘッド6a及び揺動部6bをカッタヘッド6aを回転させながら推進装置7により推進させる(図8参照)。そうすると、カッタヘッド6a及び揺動部6bは、回転駆動しているカッタヘッド6aにより埋設管1、固化した充填材4(モルタル)及び仮設管Pを破砕しながら推進される。次に、揺動部6bにピンチ弁部6cを接続し、カッタヘッド6aを回転させて埋設管1、充填材4(モルタル)及び仮設管Pを破砕しながらピンチ弁部6cを推進装置7により推進させる(図9参照)。その後、ピンチ弁部6cにレーザターゲット部6dを接続し、カッタヘッド6aを回転させて埋設管1、充填材4(モルタル)及び仮設管Pを破砕しながらレーザターゲット部6dを推進装置7により推進させる(図10参照)。
【0029】
尚、カッタヘッド6aにより破砕された埋設管1、充填材4(モルタル)及び仮設管Pの各破砕片と仮設管P内を流れていた下水や雨水は、先導管6内に内蔵されたスクリューコンベヤにより発進立坑2側へ一緒に排出されて行く。発進立坑2内へ排出された破砕片は、発進立坑2の下流側の埋設管1が詰まらないようにここで地上へ回収される。一方、発進立坑2内へ排出された下水や雨水は、発進立坑2の下流側にある埋設管1内へ順次流れて行く。
又、先導管6及び埋設管1の推進中は、発進立坑2側よりレーザトランシットから測量用レーザビームを飛ばし、先導管6内にあるレーザターゲットに読み取らせ、コントロールユニットに映るデータから先導管6の姿勢を確認し、推進力・掘削力を充分に把握した上で添加剤、活材の注入量の決定し、更に、掘削残土をピンチ弁により制御してスクリューコンベヤにより排出するようになっている。今回の場合、老朽埋設管1、充填材4及び仮設管Pを破砕、掘削する場合、掘削条件が一定であるため、ピンチ弁の機能は不必要になると思われる。
更に、埋設管1内に充填材4(モルタル)を充填して固化させているため、掘削機5による埋設管1の破砕、掘削時に路盤が陥没すると云うことがなく、掘削作業を良好且つ確実に行える。
そのうえ、埋設管1が充填材4(モルタル)の充填によって中実状になっているため、埋設管1をカッタヘッド6aで破砕しても大きな破砕片となることがなく、破砕片を先導管6内に確実に取り込むことができ、破砕片の排出処理が確実となる。
加えて、埋設管1内に充填材4(モルタル)を充填しているため、掘削条件が一定になって一定のスピードで既設の埋設管1及び充填材4(モルタル)を破砕することができ、日進量も大きくスムーズな施工を行える。
【0030】
そして、先導管6が一定距離だけ推進されると、先導管6の後端に新しい埋設管15を接続すると共に、埋設管1に内蔵されているスクリューコンベヤ24を先導管6内のスクリューコンベヤに接続した後、カッタヘッド6aを回転させて埋設管1、充填材4(モルタル)及び仮設管Pを破砕しながら新しい埋設管15を推進装置7により推進させて埋設して行く(図11参照)。
【0031】
以下、この作業を繰り返し行うことによって必要本数の新しい埋設管15を順次埋設して行き、取り換え区間にある既設の埋設管1を全て新しい埋設管15に取り換える。このとき、到達立坑3の上流側の埋設管1内を流れて来た下水や雨水が到達立坑3、仮設管P及び発進立坑2を順次通って発進立坑2の下流側の埋設管1内へ流れて行くため、取り換え区間にある埋設管1を新しい埋設管15に取り換える際に下水や雨水を流しながら埋設管1の取り換えを行える。
【0032】
先導管6及び新しい埋設管15の推進によって先導管6が到達立坑3に到達したら、到達立坑3から先導管6を複数に分割してトラッククレーン13で回収する(図12参照)。又、既設の埋設管1を全て新しい埋設管15に取り換えたら、埋設管15内に残っているスクリューコンベヤ24を発進立坑2又は到達立坑3から順次回収し、その後掘削機5等の各種機械設備を撤去すると共に、発進立坑2及び到達立坑3内で新しい埋設管15と既設の埋設管1を継ぎ管(図示省略)で接続し、最後に発進立坑2及び到達立坑3を埋め戻して線路脇の路盤を元の状態にする。
【0033】
尚、上記実施の形態に於いては、平面形状が円形の発進立坑2及び到達立坑3を形成するようにしたが、他の実施の形態に於いては、平面形状が矩形の発進立坑2及び到達立坑3を形成するようにしても良い。
【0037】
上記実施の形態に於いては、埋設管1の取り換え区間の両側位置に発進立坑2及び到達立坑3を構築した後、埋設管1内に充填材4(モルタル)を充填するようにしたが、更新を要する埋設管1の両端が予め開放されているような場合には、埋設管1内に仮設管Pを配設して充填材4(モルタル)を充填し、その後埋設管1の取り換え区間の両側位置に発進立坑2及び到達立坑3を構築するようにしても良い。
【0038】
上記実施の形態に於いては、既設の埋設管1と新しい埋設管15の径が同じであり、埋設管1と同じ位置に新しい埋設管15を布設するようにしたが、他の実施の形態に於いては、既設の埋設管1と同じ位置に既設の埋設管1よりも大きい径の新しい埋設管15を布設するようにしても良い。
【0039】
【発明の効果】
上述の通り、本発明は、埋設管の取り換え区間の両側位置に発進立坑及び到達立坑を構築すると共に、取り換え区間の埋設管内に下水や雨水が流れる仮設管を配設し、埋設管と仮設管との間及び埋設管周辺の空隙に充填材を充填して既設の埋設管を補強した後、発進立坑から掘削機によって埋設管、充填材及び仮設管を破砕しながらその破砕片を仮設管内を流れていた下水や雨水と一緒に発進立坑側へ排出すると共に、埋設管、充填材及び仮設管が取り除かれた空間内に新しい埋設管を推進埋設するようにしているため、軌道や道路を埋設管の取り換え区間全域に亘って掘削したり、或いは交通を遮断したりすることなく、下水や雨水を流しながら新しい埋設管を破損した埋設管と略同じ位置に短期間で経済的に且つ安全に布設することができる。
又、本発明は、取り換え区間にある埋設管内に非金属製の仮設管を配設するようにしているため、掘削機による仮設管の破砕を簡単且つ容易に行える。
更に、本発明は、埋設管の取り換え区間の両側位置から埋設管と仮設管との間及び埋設管周辺の空隙に充填材を充填するようにしているため、充填材を埋設管内に短時間で充填することができると共に、埋設管内及びその周辺に空隙を形成することなく、埋設管内及びその周辺の空隙に充填材を確実に充填することができる。
加えて、本発明は、取り換え区間の埋設管と仮設管との間及び埋設管周辺の空隙に充填材として薬液若しくはモルタルと薬液の両方を充填し、当該充填材を硬化させた後、掘削機によって埋設管、充填材及び仮設管を破砕するようにしているため、既設の埋設管の破砕作業をより一層安全に良好且つ確実に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る老朽埋設管の更新方法の各工程を示すブロック図である。
【図2】本発明の方法を実施するために使用する各種機械設備を発進立坑側に設置した状態を示し、(A)は発進立坑周囲の平面図、(B)は発進立坑周囲の縦断面図である。
【図3】本発明の方法を実施するために使用する各種機械設備を到達立坑側に設置した状態を示し、(A)は到達立坑周囲の平面図、(B)は到達立坑周囲の縦断面図である。
【図4】更新を要する埋設管の取り換え区間の両側位置に発進立坑及び到達立坑を構築した状態を示す説明図である。
【図5】取り換え区間の埋設管内に仮設管を配設する工程を示す説明図である。
【図6】取り換え区間の埋設管と仮設管との間に充填材を充填する工程を示す説明図である。
【図7】充填材を充填した埋設管の拡大縦断面図である。
【図8】先導管(カッタヘッド及び揺動部)の推進工程を示す作用説明図である。
【図9】先導管(カッタヘッド、揺動部及びピンチ弁部)の推進工程を示す作用説明図である。
【図10】先導管(カッタヘッド、揺動部、ピンチ弁部及びレーザターゲット部)の推進工程を示す作用説明図である。
【図11】先導管及び新しい埋設管の推進工程を示す作用説明図である。
【図12】先導管を分割して回収する状態を示す作用説明図である。
【図13】埋設管の取り換え区間に新しい埋設管を布設した状態を示す縦断面図である。
【図14】従来の老朽埋設管の更新方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1は既設の埋設管、2は発進立坑、3は到達立坑、4は充填材(モルタル)、5は掘削機、15は新しい埋設管、Pは仮設管。

Claims (1)

  1. 更新を要する埋設管(1)の取り換え区間の下流側位置に発進立坑(2)を構築すると共に、取り換え区間の上流側位置に到達立坑(3)を構築する工程と、取り換え区間の埋設管(1)内に下水等の流体を流す仮設管(P)を配設する工程と、取り換え区間の埋設管(1)と仮設管(P)との間の空隙に充填材(4)を充填すると共に、埋設管(1)周辺の空隙に埋設管(1)の内部を通して充填材(4)を充填して埋設管(1)を補強する工程と、前記充填材(4)の固化後に、仮設管(P)内に下水等の流体を到達立坑(3)側から発進立坑(2)側へ向けて流しながら、発進立坑(2)側から掘削機(5)によって埋設管(1)、充填材(4)及び仮設管(P)を破砕しつつその破砕片を仮設管(P)内を流れて来た流体と一緒に発進立坑(2)側へ排出すると共に、埋設管(1)、充填材(4)及び仮設管(P)が取り除かれた空間内に新しい埋設管(15)を推進埋設する工程とから成る老朽埋設管の更新工法に於いて、取り換え区間の埋設管(1)内に複数本の非金属製の仮設管(P)を並列状態で配設し、又、取り換え区間の埋設管(1)と仮設管(P)との間の空隙及び埋設管(1)周辺の空隙に充填材(4)を充填する際に、埋設管(1)の取り換え区間の両側位置から埋設管(1)と仮設管(P)との間の空隙及び埋設管(1)周辺の空隙内へ充填材(4)として浸透性があって強度のでる薬液若しくは薬液とモルタルの両方を充填し、更に、掘削機(5)よって埋設管(1)、充填材(4)及び仮設管(P)を破砕しながらその破砕片を仮設管(P)内を流れている下水や雨水と一緒に発進立坑(2)側へ排出し、埋設管(1)、充填材(4)及び仮設管(P)が取り除かれた空間内に新しい埋設管(15)を推進埋設する際に、発進立坑(2)側から測量用レーザビームを飛ばし、掘削機(5)のカッタヘッド(6a)及び揺動部(6b)を備えた先導管(6)の姿勢を確認するようにしたことを特徴とする老朽埋設管の更新工法。
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