JP3970677B2 - 飲料冷却注出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生ビール等の飲料を冷却して注出するための飲料冷却注出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の飲料冷却注出装置としては、例えば、特開平8−198393に記載されたものが知られている。そこで、先ず、特開平8−198393に記載された飲料冷却注出装置の概要について、図18及び図19を参照にして説明する。図18は飲料冷却注出装置200の使用状態を示し、図19は飲料注出回路ユニット310を取外した状態を示す。
【0003】
飲料冷却注出装置200は次の様な構成となっている。図中150は、冷却水102を収容する冷却水槽101を備えた装置本体である。
【0004】
また、前記冷却水槽101内には、装置本体150の下部に設けられた冷凍装置109に接続した蒸発器110が設けられている。冷凍装置109の運転により冷却水102は前記蒸発器110での冷媒の蒸発潜熱により冷却され一部が氷111となって一定量畜氷される。
【0005】
冷却水槽101内には、前記冷却水102中に浸積された状態で飲料冷却管103が設けられている。また、冷却水槽101内の冷却水102を攪拌して、飲料冷却管103内を流れる飲料Aを効率よく冷却するための攪拌手段としてのアジテータ112が設けられている。
【0006】
このアジテータ112は、前記コイル状に巻回された飲料冷却管103の内部に入れ子状態で位置するように前記冷却水槽101の底面より立設された支え手段としての支え脚117に、そのモータ112A部分が固着されている。
【0007】
飲料冷却管103の飲料導出側端は、水槽壁の断熱材104の上端部に切欠された管路導出口130を閉塞する状態で装架される取付板131に具備された飲料注出口である注出コック105に接続され、飲料導入側端も同様に取付板131に具備された継手118に接続されている。
【0008】
継手118には、飲料ホース106が接続され、その上流端には飲料供給源である飲料容器107より飲料Aの取出しをするディスペンスヘッド108が接続されている。この様な装置において飲料Aを注出するには、まず、飲料ホース106の上流端に接続されているディスペンスヘッド108を飲料容器107の取出口に装着する。
【0009】
ディスペンスヘッド108には、ガス導入用の継手119が備えられており、該継手119には炭酸ガスボンベ113の一端を接続したガスホース114が接続され、前記ディスペンスヘッド108のガス導入部に炭酸ガスが導かれるようになっている。
【0010】
そして、ディスペンスヘッド108のハンドル115開方向に操作して取出口内に内設されているガス用バルブ(図示しない)を開き、飲料容器107内に炭酸ガスを導入するとともに、同操作により取出口内に内設されている飲料用バルブ(図示しない)が開く。飲料Aは、飲料容器107内に内設されているサイフォンパイプ(図示しない)経て飲料ホース106、取付板117に具備された継手118、飲料冷却管103を通って飲料注出用の注出コック105へと導かれる飲料注出回路300が形成される。
【0011】
飲料注出用の注出コック105を開くことにより、前記飲料容器107の飲料Aは、飲料容器107内へ導入された炭酸ガス圧の押圧により飲料注出回路300を経て注出される。
【0012】
前記飲料注出回路300内の飲料冷却管103内を通過する飲料Aは、前記冷却水102と熱交換を行い、急冷されて冷たい飲料Aとなって注出されることになる。また、飲料注出回路300の構成部材であるディスペンスヘッド108及びその下流の飲料ホース106、継手118、飲料冷却管103及び注出コック105は、取付板131とともに一体化されてユニット化され、飲料注出回路ユニット310を構成している。
【0013】
尚、図中116は、上部カバーである。
【0014】
また、取付板131の装架状態を図20に示す。管路導出口130の上端開口縁部には、上板部131Bの厚みとほぼ同じ寸法の切欠断部153が形成されており、取付板131の上板部131Bの上面と装置本体150の水槽壁と断熱材104の上端面は、同じ高さとなるようになっており、上部カバー116を閉じたとき、隙間が形成されないようになっている。
また、切欠断部153内に、上板部131Bが嵌合することにより取付板131の左右方向が規制され、また、前板部131Aと掛止片部131Cとで水槽壁の断熱材104を挟み込むことで前後方向の動きが規制されるようになっている。また、切欠断部153と上部カバー116とで、上板部131Bを挟み込むことで上下方向の動きが規制されるようになっている。
尚、図20に示す点は、特開平6−293392に記載されている。
【0015】
以上より、飲料冷却注出装置200では、前記飲料注出回路300の構成部材であり巻回された飲料冷却管103内に位置するように組込まれ、前記冷却水を攪拌する攪拌手段、すなわちアジテータ112及びモータ部112Aは、前記冷却水槽101の底部より立設された支え脚117に固着されているが、これらの部材はコイル状に巻回された飲料冷却管103の巻回成形径より小型で突出物もなく飲料冷却管103内を通すことができる入れ子構成となっている。
【0016】
モータ部112Aへの配線を飲料冷却管103内を通しても良く、又、着脱簡易なコンセントを設けることもできる。したがって、攪拌手段であるアジテータ112を装置本体150より取外したり、または触れることなく、前記飲料注出回路ユニット310を取付、取外すことができ、その作業性を著しく上げることができる。また、ガス導入用の継手119からガスホース114を外すことにより飲料注出回路ユニット310を完全に使用状態から分離することができる。
【0017】
従って、雑菌が繁殖し、また酒石等の付着する飲料Aの接液部分である飲料注出回路300は完全なる洗浄殺菌が重要であるが、飲料店におかれた現場での作業は実施し難く、また完全に行なえないため装置全体を飲料店より引き上げて洗浄殺菌しなければならなかったが、その必要はなく、飲料注出回路300を簡便に洗浄殺菌することができ良質の美味な飲料を提供できることとなる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、飲料冷却注出装置200においては、上述したように、「モータ部112Aへの配線を飲料冷却管103内を通しても良く、又、着脱簡易なコンセントを設けることもできる。」とは言うものの、モータ部112Aへの配線については、詳しく開示されていない。これでは、冷却水槽101内の飲料冷却管103を交換する際には、モータ部112Aへの配線におけるコネクタを取り外さなければ実施できないおそれがあり、そのような場合には、電源をいったん切る必要があり、当該コネクタの再接続を忘れたりするので、機械に慣れていない人にとっては、飲料冷却管103を交換する際の作業性に抵抗があった。
【0019】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされた飲料冷却注出装置であって、アジテータのモータ部の配線に触れることなく、冷却水槽内の飲料冷却管の交換を可能にすることを課題とする。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために成された請求項1に係る発明は、冷却水槽と、前記冷却水槽の底面に立設された支え脚と、前記支え脚の上部に固設されたモータ部と、前記モータ部を駆動源とするアジテータと、前記支え脚に対して挿脱自在であるとともにコイル状に巻回された飲料冷却管と、を有する飲料冷却注出装置において、前記飲料冷却管の一端に接続された飲料ホースと、前記飲料冷却管の他端に接続された注出コックと、前記注出コックが固設される上側取付板と、前記飲料冷却管の下方に位置し、前記支え脚が挿通される挿通開口を有する下側取付板を有し、前記飲料冷却管を保持するホルダ部材と、前記飲料冷却管、前記飲料ホース、前記注出コック、前記ホルダ部材が一体化された飲料注出回路ユニットと、コイル状に巻回された前記飲料冷却管の内側に配設された配線パイプと、を備え前記配線パイプの内部に前記モータ部の配線を挿通させたこと、を特徴としている。
【0028】
このような特徴を有する本発明の飲料冷却注出装置は、冷却水槽に立設された支え脚に対して、コイル状に巻回された飲料冷却管が差し込まれた際には、アジテータで撹拌された冷却水槽内の冷水が飲料冷却管内の飲料と高効率の熱交換を行うことから、飲料冷却管内の飲料を急激に冷やすことができるものである。
【0029】
このとき、アジテータは、支え脚の上部に固設されたモータ部で駆動されるが、モータ部の配線は、飲料冷却管の内側に備えられた配線パイプを介して、冷却水槽の外部に取り出されている。
【0030】
すなわち、本発明の飲料冷却注出装置において、冷却水槽に立設された支え脚に対して、コイル状に巻回された飲料冷却管が差し込まれた際には、飲料冷却管の巻内に内在する配線パイプを介して、アジテータを駆動するモータ部の配線が冷却水槽の外部に取り出されており、アジテータのモータ部の配線に触れることなく、冷却水槽に立設された支え脚から、コイル状に巻回された飲料冷却管を差し出すことができるので、アジテータのモータ部の配線に触れることなく、冷却水槽内の飲料冷却管の交換が可能となる。
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
そして、本発明の飲料冷却注出装置において、上側取付板、下側取付板を有するホルダ部材によって、飲料冷却管の剛性が確保されているので、冷却水槽に立設された支え脚から、コイル状に巻回された飲料冷却管を差し出した後に、飲料注出回路ユニットの着脱・洗浄・運搬等に際し、コイル状に巻回された飲料冷却管の変形を防止することができる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照にして説明する。先ず、本実施の形態の飲料冷却注出装置における装置本体について説明する。ここで、図4は、本実施の形態の飲料冷却注出装置における装置本体11の側面図である。また、図5は、本実施の形態の飲料冷却注出装置における装置本体11の正面図である。また、図6は、本実施の形態の飲料冷却注出装置における装置本体11の平面図である。
【0044】
図4及び、図5、図6に示すように、本実施の形態の飲料冷却注出装置における装置本体11では、冷却水槽2の正面側の下部に受皿3が突設されるとともに、冷却水槽2の正面側の上部にブラケット4が「管路導出口」として取設されている。また、冷却水槽2の側面側の上部に導入切欠部5が凹設されている。そして、冷却水槽2の隣に冷凍装置6が設置されており、冷凍装置6からの冷媒が循環する蒸発器7が冷却水槽2に内設されている。従って、冷凍装置6が運転されると、蒸発器7内を通過する冷媒により、冷却水槽2内の水が冷やされ、その一部は、氷となって蒸発器7の周囲に付着する。
【0045】
一方、冷却水槽2の底面の中央に支え脚9が立設されており、さらに、支え脚9の上部にモータ部10が固設されるとともに、支え脚9の内部にアジテータ8が固設されている。この点、アジテータ8は、モータ部10を駆動源とするものであり、冷却水槽2内で水没することから、冷却水槽2内の水を撹拌することができる。また、支え脚9の上部には、前後に一部の突起を設けた丸型形状のカバー11が装着されており、カバー11がモータ部10を覆うことにより、モータ部10を保護している。さらに、支え脚9にはネットが具備されている。
【0046】
次に、本実施の形態の飲料冷却注出装置における第1飲料注出回路ユニットについて説明する。ここで、図7は、本実施の形態の飲料冷却注出装置における第1飲料注出回路ユニット41の側面図である。また、図8は、本実施の形態の飲料冷却注出装置における第1飲料注出回路ユニット41の正面図である。また、図9は、本実施の形態の飲料冷却注出装置における第1飲料注出回路ユニット41の平面図である。
【0047】
図7及び、図8、図9に示すように、本実施の形態の飲料冷却注出装置における第1飲料注出回路ユニット41では、上板42をL型に折り曲げることにより、取付板47に対して、上板42が垂設されている。そして、上板42には、支え脚9の上部に設けられたモータ部10やカバー11を挿入させるための上穴51が設けられている。また、上板42の下側では、コイル状に巻回された飲料冷却管44が、上穴51に対して同心状に配置されるとともに、上板42の下面に略等配に固設された3つのホルダー部45により、吊設・保持される。各ホルダー部45は、飲料冷却管44を内面側及び外面側から挟むように成形され、飲料冷却管44のピッチを保持する突起部を設けられている。
【0048】
さらに、3つのホルダー部45の下端に下板46が固設されており、下板46には、カバー11及び、モータ部10、支え脚9、アジテータ8を挿入させるための下穴(図示せず)が設けられている。ここで、下板46の下穴(図示せず)は、上板42の上穴51及び飲料冷却管44に対して同心状に配置される。
【0049】
一方、取付板47の両側には、案内溝Gが設けられている。さらに、取付板47の正面には、注出コック48が固設されており、注出コック48に対しては、上板42の通過口50から引き出された飲料冷却管44の他端が接続されている。また、上板42には、回動自在な接続部材43が固設されており、接続部材43を介して、飲料冷却管44の一端及び飲料ホース49が接続されている。この点、接続部材43は、自由に回動させることができることから、例えば、図17に示すように、図9とは反対側に飲料ホース49を配置させることもできる。
【0050】
尚、飲料ホース49は、従来技術と同様にして、飲料供給源である飲料容器に接続される。
【0051】
次に、本実施の形態の飲料冷却注出装置について説明する。ここで、図1は、本実施の形態の飲料冷却注出装置1の側面図である。また、図2は、本実施の形態の飲料冷却注出装置1の正面図である。また、図3は、本実施の形態の飲料冷却注出装置1の平面図である。
【0052】
図1及び、図2、図3に示すように、本実施の形態の飲料冷却注出装置1は、装置本体11(図4,図5,図6参照)に対して、第1飲料注出回路ユニット41(図7,図8,図9参照)が装着されたものである。装置本体11(図4,図5,図6参照)に対して、第1飲料注出回路ユニット41(図7,図8,図9参照)を装着させるためには、先ず、装置本体11(図4,図5,図6参照)から蓋体12を外す。次に、冷却水槽2の底面に立設された支え脚9及び、アジテータ8、モータ部10、カバー11に対して、第1飲料注出回路ユニット41(図7,図8,図9参照)の下穴(図示せず)及び飲料冷却管44を挿入させるとともに、支え脚9の上部に設けられたモータ部10及びカバー11に対して、第1飲料注出回路ユニット41(図7,図8,図9参照)の上穴51を挿入させる。
【0053】
このとき、図3に示すように、冷却水槽2の底面に立設された支え脚9と第1飲料注出回路ユニット41(図7,図8,図9参照)の飲料冷却管44との間には、支え脚9の四隅において、クリアランスSが確保される。さらに、冷却水槽2のブラケット4に対して、第1飲料注出回路ユニット41(図7,図8,図9参照)の取付板47の案内溝Gが差し入れられる。そして、冷却水槽2の導入切欠部5に対して、第1飲料注出回路ユニット41(図7,図8,図9参照)のチューブ49がはめ込まれた後、装置本体11(図4,図5,図6参照)を蓋体12で閉じる。
【0054】
ここで、本実施の形態の飲料冷却注出装置における第2飲料注出回路ユニットについて説明する。ここで、図10は、本実施の形態の飲料冷却注出装置における第2飲料注出回路ユニット61の側面図である。また、図11は、本実施の形態の飲料冷却注出装置における第2飲料注出回路ユニット61の正面図である。また、図12は、本実施の形態の飲料冷却注出装置における第2飲料注出回路ユニット61の平面図である。
【0055】
図10及び、図11、図12に示すように、本実施の形態の飲料冷却注出装置における第2飲料注出回路ユニット61では、上板62をL型に折り曲げることにより、取付板67に対して、上板62が垂設されている。そして、上板62には、支え脚9の上部に設けられたモータ部10やカバー11を挿入させるための上穴71が設けられている。また、上板62の下側では、コイル状に巻回された2個の飲料冷却管64A,64Bが、上穴71に対して同心状に重ね合わせて配置されるとともに、上板62の下面に略等配に固設された3つのホルダー部65により、吊設・保持される。各ホルダー部65は、2個の飲料冷却管64A,64Bを内面側及び外面側から挟むように成形され、2個の飲料冷却管64A,64Bのピッチを保持する突起部を設けられている。
【0056】
さらに、3つのホルダー部65の下端に下板66が固設されており、下板66には、カバー11及び、モータ部10、支え脚9、アジテータ8を挿入させるための下穴(図示せず)が設けられている。ここで、下板66の下穴(図示せず)は、上板62の上穴71及び2個の飲料冷却管64A,64Bに対して同心状に配置される。
【0057】
一方、取付板67の両側には、案内溝Gが設けられている。さらに、取付板67の正面には、2個の注出コック68A,68Bが固設されており、2個の注出コック68A,68Bに対しては、上板62の2個の通過口70A,70Bからそれぞれ引き出された2個の飲料冷却管64A,64Bの他端がそれぞれ接続されている。また、上板62には、回動自在な2個の接続部材63A,63Bが固設されており、2個の接続部材63A,63Bを介して、2個の飲料冷却管64A,64Bの一端及び2本の飲料ホース69A,69Bがそれぞれ接続されている。この点、2個の接続部材63A,63Bは、自由に回動させることができることから、図12とは反対側に2本の飲料ホース69A,69Bを揃えて配置させることもできるし、2本の飲料ホース69A,69Bを互いに対向させて配置させることもできる。
【0058】
従って、図10及び、図11、図12に示す第2飲料注出回路ユニット61は、2本の飲料ホース69A,69B及び、2個の接続部材63A,63B、2個の飲料冷却管64A,64B、2個の通過口70A,70B、2個の注出コック68A,68Bを備える一方で、図7及び、図8、図9に示す第2飲料注出回路ユニット41は、1本の飲料ホース49及び、1個の接続部材43、1個の飲料冷却管44、1個の通過口50、1個の注出コック48を備えており、これらの点で異なるが、幅a×奥行b×高さcの外形寸法については、同じである。
【0059】
尚、2本の飲料ホース69A,69Bは、従来技術と同様にして、飲料供給源である飲料容器にそれぞれ接続される。
【0060】
次に、本実施の形態の飲料冷却注出装置において、上記第2飲料注出回路ユニット61を備えた場合について説明する。ここで、図13は、本実施の形態の飲料冷却注出装置1の側面図である。また、図14は、本実施の形態の飲料冷却注出装置1の正面図である。また、図15は、本実施の形態の飲料冷却注出装置1の平面図である。
【0061】
図13及び、図14、図15に示すように、本実施の形態の飲料冷却注出装置1は、装置本体11(図4,図5,図6参照)に対して、第2飲料注出回路ユニット61(図10,図11,図12参照)が装着されたものである。
【0062】
そして、装置本体11(図4,図5,図6参照)に対して、第2飲料注出回路ユニット61(図10,図11,図12参照)を装着させるためには、先ず、装置本体11(図4,図5,図6参照)から蓋体12を外す。次に、冷却水槽2の底面に立設された支え脚9及び、アジテータ8、モータ部10、カバー11に対して、第2飲料注出回路ユニット61(図10,図11,図12参照)の下穴(図示せず)及び2個の飲料冷却管64A,64Bを挿入させるとともに、支え脚9の上部に設けられたモータ部10及びカバー11に対して、第2飲料注出回路ユニット61(図10,図11,図12参照)の上穴71を挿入させる。
【0063】
このとき、図15に示すように、冷却水槽2の底面に立設された支え脚9と第2飲料注出回路ユニット61(図10,図11,図12参照)の2個の飲料冷却管64A,64Bとの間には、支え脚9の四隅において、クリアランスSが確保される。さらに、冷却水槽2のブラケット4に対して、第2飲料注出回路ユニット61(図10,図11,図12参照)の取付板67の案内溝Gが差し入れられる。そして、冷却水槽2の導入切欠部5に対して、第2飲料注出回路ユニット61(図10,図11,図12参照)の2本のチューブ69A,69Bがはめ込まれた後、装置本体11(図4,図5,図6参照)を蓋体12で閉じる。
【0064】
また、図16の側面図で示すように、配管パイプ13が、冷却水槽2の底面を貫通して設けられるとともに、冷却水槽2の底面に立設された支え脚9に添設されている。このとき、配管パイプ13の上端はカバー11の内部で露出するとともに、配管パイプ13の下端は冷却水槽2の外部に露出している。そして、支え脚9の上部に固設されたモータ部10の配線14が、配管パイプ13の上端から下端を通って、冷却水槽2の外部に導き出されており、冷却水槽2内の冷水や氷に触れることがない。また、モータ部10の配線14にはコネクタ15が設けられているが、このコネクタ15は、カバー11の内部に収納されている。
尚、これらの点は、図1及び図2、図3に示す飲料冷却注出装置1においても、同様である。
【0065】
以上詳細に説明したように、図1及び図2、図3に示す飲料冷却注出装置1は、冷却水槽2に立設された支え脚9に対して、コイル状に巻回された飲料冷却管44が差し込まれた際には、飲料冷却管44の巻内にアジテータ8が内在し、アジテータ8で撹拌された冷却水槽2内の冷水が飲料冷却管44内の飲料と高効率の熱交換を行うことから、飲料ホース49から飲料冷却管44内に流れる飲料を急激に冷やすことができるものである。そして、飲料冷却管44内の飲料は、注出コック48から注出される。
【0066】
そして、このとき、アジテータ8は、支え脚9の上部に固設されたモータ部10で駆動されるが、モータ部10の配線14は、冷却水槽2の底面に貫設されるとともに支え脚9に添設され、飲料冷却管44の内側に備えられた配線パイプ13を介して、冷却水槽2の外部に取り出されている(図16参照)。
【0067】
すなわち、本実施の形態の飲料冷却注出装置1において、冷却水槽2に立設された支え脚9に対して、コイル状に巻回された飲料冷却管44が差し込まれた際には、飲料冷却管44の巻内に内在する配線パイプ13を介して、アジテータ8を駆動するモータ部10の配線14が冷却水槽2の外部に取り出されており、アジテータ8のモータ部10の配線14に触れることなく、冷却水槽2に立設された支え脚9から、コイル状に巻回された飲料冷却管44を差し出すことができるので、アジテータ8のモータ部10の配線14に触れることなく、冷却水槽2内の飲料冷却管44の交換が可能となる。
【0068】
従って、モータ部10やコネクタ15を外すことなく、また、モータ部10の配線14に電源が供給されたままの状態で、冷却水槽2内の飲料冷却管44の交換が可能となる。
【0069】
また、このとき、モータ部10は、支え脚9の上部に装着されたカバー11により覆われて保護されている。
【0070】
すなわち、本実施の形態の飲料冷却注出装置1において、冷却水槽2に立設された支え脚9に対して、コイル状に巻回された飲料冷却管44が挿脱される際には、支え脚9の上部に固設されたモータ部10を、コイル状に巻回された飲料冷却管44の巻内に通す必要があるが、この点、支え脚9の上部に装着されたカバー11によりモータ部10が覆われて保護されているので、アジテータ8のモータ部9の損傷を防止することができる。
【0071】
従って、モータ部10を直接接触できない構造になっているので、モータ部10に水がかかることがなく、発熱したモータ部に触れることも防止できる。また、、カバー11の上部にR部を設けることにより、その形状に沿って、注出コック48の位置をガイドさせ、カバー11の前後の突起により、注出コック48の位置を固定しやすくなった。
【0072】
また、このとき、飲料冷却管44と支え脚9との間に所定のクリアランスSが設けられており、モータ部10を覆うカバー11が飲料冷却管44の位置決め部材となることから、冷却水槽2に対するセット位置に飲料冷却管44を簡単に導くことができる。
【0073】
すなわち、本実施の形態の飲料冷却注出装置1において、冷却水槽2に立設された支え脚9に対して、コイル状に巻回された飲料冷却管44が挿脱される際には、飲料冷却管44と支え脚9との間に設けられた所定のクリアランスSを介して、冷却水槽2に対するセット位置に飲料冷却管44を簡単に導くことができるので、飲料冷却管44の位置決め作業を容易にすることができる。
【0074】
さらに、飲料冷却管44が、支え脚9で規制されるため、冷却水槽2に内設された電極に接触することを防止できる。
【0075】
また、このとき、支え脚9及び、支え脚9に固設されたアジテータ8やモータ部10を、飲料冷却管44の巻内に通す際には、飲料冷却管44や、上板42、下板46等が一体化された第1飲料注出回路ユニット41が、図7及び、図8、図9に示すように、飲料冷却管44及び、上板42の上穴51、下板46の下穴(図示せず)が同心状に配設されていることから、冷却水槽2に立設された支え脚9に対して、コイル状に巻回された飲料冷却管44が差し込んだり、その後に、冷却水槽2に立設された支え脚9から、コイル状に巻回された飲料冷却管44を差し出すことが可能となる。
【0076】
そして、本実施の形態の飲料冷却注出装置1において、飲料冷却管44及び、飲料ホース49、注出コック48、取付板47が一体化された第1飲料注出回路ユニット41は、取付板47に固設された上板42と、上板42の下面に固設されるとともに飲料冷却管44を保持したホルダー部45と、ホルダー部45の下端に固設された下板46と、を備えており、すなわち、飲料冷却管44を保持したホルダー部45の下板46が下穴(図示せず)によってモータ部10を貫通可能に設けられており、飲料冷却管44の剛性が確保されているので、冷却水槽2に立設された支え脚9から、コイル状に巻回された飲料冷却管44を差し出した後に、第1飲料注出回路ユニット41の着脱・洗浄・運搬等に際し、コイル状に巻回された飲料冷却管44の変形を防止することができる。
【0077】
従って、コイル状に巻回された飲料冷却管44の変形を防止することができることから、飲料冷却性能の劣化を防ぐことができる。また、第1飲料注出回路ユニット41の飲料冷却管44を上板42にホルダー部45を介して固定することにより、上板42を直接手持ちすることができるので、第1飲料注出回路ユニット41の着脱・洗浄・運搬等の取り扱いが容易となるとともに、飲料冷却管44の固定部に大きな応力が作用しないので、第1飲料注出回路ユニット41の着脱・洗浄・運搬等における固定部の破損が防止できる。
【0078】
また、下板46を設けることにより、ホルダー部45の下端を固定しているので、飲料冷却管44の固定をより強固とする。さらに、冷却水槽2に立設された支え脚9から、コイル状に巻回された飲料冷却管44を差し出す際には、飲料冷却管44に付着していた水滴が下方にしたたり落ちるが、これらの水滴は、下板46の上に落下し、下板46の傾斜に沿ってその一端部から落下するので、支え脚9に固設されたアジテータ8や、モータ部10を濡らすことがない。また、下板46の下穴(図示せず)にガイドされることにより、冷却水槽2に立設された支え脚9に対して、コイル状に巻回された飲料冷却管44を容易に差し入れることができる。また、第1飲料注出回路ユニット41の着脱・洗浄・運搬等の際には、下板46により、第1飲料注出回路ユニット41を床面などに自立させることができるので、飲料冷却管44が傷つけられることがない。
【0079】
もっとも、上述したこれらの点は、図13及び図14、図15に示す飲料冷却注出装置1や、図10及び、図11、図12に示す第2飲料注出回路ユニット61においても、同様である。
【0080】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、図10及び、図11、図12に示す第2飲料注出回路ユニット61は、2本の飲料ホース69A,69B及び、2個の接続部材63A,63B、2個の飲料冷却管64A,64B、2個の通過口70A,70B、2個の注出コック68A,68Bを備えるものであったが、幅a×奥行b×高さcの外形寸法が同じであれば、3本以上の飲料ホース及び、同数の接続部材43、同数の飲料冷却管、同数の通過口、同数の注出コックを備えたものであってもよい。
【0081】
【発明の効果】
本発明の飲料冷却注出装置において、冷却水槽に立設された支え脚に対して、コイル状に巻回された飲料冷却管が差し込まれた際には、飲料冷却管の巻内に内在する配線パイプを介して、アジテータを駆動するモータ部の配線が冷却水槽の外部に取り出されており、アジテータのモータ部の配線に触れることなく、冷却水槽に立設された支え脚から、コイル状に巻回された飲料冷却管を差し出すことができるので、アジテータのモータ部の配線に触れることなく、冷却水槽内の飲料冷却管の交換が可能となる。
【0082】
【0083】
【0084】
また、本発明の飲料冷却注出装置において、上側取付板、下側取付板を有するホルダ部材によって、飲料冷却管の剛性が確保されているので、冷却水槽に立設された支え脚から、コイル状に巻回された飲料冷却管を差し出した後に、飲料注出回路ユニットの着脱・洗浄・運搬等に際し、コイル状に巻回された飲料冷却管の変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態による飲料冷却注出装置の側面図である。
【図2】 本発明の一実施の形態による飲料冷却注出装置の正面図である。
【図3】 本発明の一実施の形態による飲料冷却注出装置の平面図である。
【図4】 本発明の一実施の形態による飲料冷却注出装置における装置本体の側面図である。
【図5】 本発明の一実施の形態による飲料冷却注出装置における装置本体の正面図である。
【図6】 本発明の一実施の形態による飲料冷却注出装置における装置本体の平面図である。
【図7】 本発明の一実施の形態による飲料冷却注出装置における第1飲料注出回路ユニットの側面図である。
【図8】 本発明の一実施の形態による飲料冷却注出装置における第1飲料注出回路ユニットの正面図である。
【図9】 本発明の一実施の形態による飲料冷却注出装置における第1飲料注出回路ユニットの平面図である。
【図10】 本発明の一実施の形態による飲料冷却注出装置における第2飲料注出回路ユニットの側面図である。
【図11】 本発明の一実施の形態による飲料冷却注出装置における第2飲料注出回路ユニットの正面図である。
【図12】 本発明の一実施の形態による飲料冷却注出装置における第2飲料注出回路ユニットの平面図である。
【図13】 本発明の一実施の形態による飲料冷却注出装置の側面図である。
【図14】 本発明の一実施の形態による飲料冷却注出装置の正面図である。
【図15】 本発明の一実施の形態による飲料冷却注出装置の平面図である。
【図16】 本発明の一実施の形態による飲料冷却注出装置の側面図である。
【図17】 本発明の一実施の形態による飲料冷却注出装置における第1飲料注出回路ユニットの平面図である。
【図18】 従来技術の飲料冷却注出装置の使用状態の説明図である。
【図19】 従来技術の飲料冷却注出装置の飲料注出回路を取外した状態を示す断面図である。
【図20】 従来技術の飲料冷却注出装置において、飲料注出回路ユニットの取付板部の装置本体への装架状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 飲料冷却注出装置
2 冷却水槽
4 ブラケット
5 導入切欠部
8 アジテータ
9 支え脚
10 モータ部
11 カバー
13 配線パイプ
14 モータ部の配線
41 第1飲料注出回路ユニット
42,62 上板
44,64A,64B 飲料冷却管
45,65 ホルダー部
46,66 下板
47,67 取付板
48,68A,68B 注出コック
49,69A,69B 飲料ホース
51,71 上穴
43,63A,63B 接続部材
61 第2飲料注出回路ユニット
S クリアランス
G 案内溝

Claims (1)

  1. 冷却水槽と、前記冷却水槽の底面に立設された支え脚と、前記支え脚の上部に固設されたモータ部と、前記モータ部を駆動源とするアジテータと、前記支え脚に対して挿脱自在であるとともにコイル状に巻回された飲料冷却管と、を有する飲料冷却注出装置において、
    前記飲料冷却管の一端に接続された飲料ホースと、
    前記飲料冷却管の他端に接続された注出コックと、
    前記注出コックが固設される上側取付板と、前記飲料冷却管の下方に位置し、前記支え脚が挿通される挿通開口を有する下側取付板を有し、前記飲料冷却管を保持するホルダ部材と、
    前記飲料冷却管、前記飲料ホース、前記注出コック、前記ホルダ部材が一体化された飲料注出回路ユニットと、
    コイル状に巻回された前記飲料冷却管の内側に配設された配線パイプと、を備え
    前記配線パイプの内部に前記モータ部の配線を挿通させたこと、を特徴とする飲料冷却注出装置。
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