JP3970453B2 - Method for producing silicone fine particles - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はシリコーン微粒子の製造方法に関し、さらに詳しくは、粒子の形状が球形で、その粒子径が揃っており、しかも0.1μmから1μmの範囲において平均粒子径を精密に制御可能なシリコーン微粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、シリコーン微粒子の製造方法としては、次のような方法が知られている。
【0003】
特開昭60−13813号公報には、メチルトリアルコキシシランおよび/またはその部分加水分解縮合物を、該メチルトリアルコキシシランおよび/またはその部分加水分解縮合物中に存在する塩素原子を中和するのに十分な量に、さらに触媒としての必要量を加えたアンモニアまたはアミンの水溶液中で加水分解・縮合させ、これによって自由流動性に優れたポリメチルシルセスキオキサン粉末が得られることが開示されている。
【0004】
また、特開昭63−77940号公報には、真球状のシリコーン微粒子の製造方法として、メチル卜リアルコキシシランおよび/またはその部分加水分解縮合物またはメチルトリアルコキシシランおよび/またはその部分加水分解縮合物と有機溶剤との混合液を上層にし、アンモニアおよび/またはアミンと有機溶剤との混合液を下層にして、これらの界面でメチル卜リアルコキシシランおよび/またはその部分加水分解縮合物を加水分解・縮合させて粒子の形状がそれぞれ独立した真球状であって、粒度分布が平均粒子径の±30%の範囲であるポリメチルシルセスキオキサン粉末の製造方法が開示されている。
【0005】
さらに、特開昭63−295637号公報には、メチルトリアルコキシシランおよび/またはその部分加水分解縮合物の使用量を、水の重量の1/10以下とすること、特に、アンモニアおよび/またはアミンの濃度を0.01〜5重量%とすることにより、平均粒子径が0.05〜0.8μmの球状シリコーン粉末を得る製造方法が開示されている。
【0006】
このような方法で得られたシリコーン粉末は、撥水性の付与、滑り性の付与などの目的のために、塗料、プラスチック、ゴム、化粧品、紙などに改質用添加剤として使用される。
【0007】
しかし、特開昭60−13813号公報による製造方法においては、球状のシリコーン微粒子は得られない。また特開昭63−77940号公報に記載の方法では、0.1〜1.0μmの粒径範囲の球形のシリコーン微粒子は得られない。
ところで、ビデオテープ用プラスチックフィルムの滑り性付与の目的で使用されるシリコーン微粒子には、平均粒子径が0.1〜1.0μmで、製造単位ごとの平均粒子径のばらつき(標準偏差)が±0.05μmという極めて狭いばらつき範囲のなかでの制御を要求されている。
【0008】
しかしながら、特開昭63−295637号公報記載の製造方法では、このような狭いばらつき範囲のなかでの制御ができず、また大量の水を使用するなど装置効率が不十分であるという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来の問題を解消すべくなされたもので、0.1μmから1μmの範囲内で、平均粒子径を精密に、かつ効率よく制御可能なシリコーン微粒子の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
本発明のシリコーン微粒子の製造方法は、(A)一般式:CH3 Si(OR)3 ……(
(式中、Rは置換または非置換のアルキル基を表す)で表されるメチルトリアルコキシシランを、塩酸の添加により0.5〜200mS/mの電気伝導度に調整した酸性水中で加水分解して、般式:CH3 Si(OH)3 ……(II
で表されるメチルシラントリオールおよび/またはその部分縮合物の水/アルコール溶液を得る工程と、(B)前記メチルシラントリオールおよび/またはその部分縮合物の水/アルコール溶液をアルカリ水溶液に滴下し重縮合反応を行わせてシリコーン微粒子を含む懸濁液を得る工程とを含むことを特徴としている。
【0011】
本発明の製造方法により得られるシリコーン微粒子は球形で、しかも平均粒子径が0.1μmから1μmの範囲において極めて粒径が揃い、さらに製造単位ごとの平均粒子径のばらつき(標準偏差)は±0.05μmという極めて狭いばらつき範囲に制御されたものとなっている。
【0012】
本発明の製造方法は、次の2つの工程から構成される。
【0013】
本発明の製造方法の第一工程((A)の工程)は、前記一般式(I)で表されるメチルトリアルコキシシランを、酸触媒の存在下に加水分解して、前記一般式(II)で表されるメチルシラントリオールおよび/またはその部分縮合物を得る工程である。
【0014】
第一工程におけるメチルトリアルコキシシランとしては、例えば公知の方法によりメチルトリクロロシランを適当なアルコールでアルコキシ化したものを使用し得る。すなわち、一般式(I)におけるRとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、および2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−プロポキシエチル基、2−ブトキシエチル基などの置換アルキル基が例示される。
【0015】
これらの中でも、反応速度の点からメチル基、エチル基および2−メトキシエチル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
【0016】
第一工程の加水分解反応に際しては、過剰の水に触媒となる無機酸を溶解させた無機酸水溶液が用いられる。このように酸触媒として無機酸を用いる目的は、加水分解反応を制御して、得られるメチルシラントリオールおよび/またはその部分縮合物の分子量を制御するためである。
【0017】
酸触媒として有機酸を用いると効率よく加水分解反応を制御することが困難になる。
【0018】
本発明において酸触媒として用いられる無機酸としては、塩酸、フッ化水素酸などの水素酸や硫酸、硝酸などのオキソ酸を例示することができるが、入手および取り扱いの容易さから塩酸が好ましい。
【0019】
酸触媒の使用量は、メチルトリアルコキシシランを加水分解する場合に用いる水溶液の電気伝導度を0.1〜200mS/m、好ましくは0.5〜100mS/mの範囲とする量である。
【0020】
酸触媒を添加した水の電気伝導度が0.1mS/m未満の場合、十分に加水分解が進行せず、また200mS/mを超える場合、粒子径のばらつきを極めて狭いばらつき範囲に制御することが困難になる。
【0021】
なお、第一工程において酸触媒の添加される水(酸触媒添加前の水)としては電気伝導度1.0mS/m以下のイオン交換水が好ましく、さらに0.5mS/m以下のイオン交換水であることがより好ましい。
【0022】
第一工程の加水分解に用いる水の量は、メチルトリアルコキシシラン1モルに対して2〜10モルが好ましい。水の量が2モル未満の場合には加水分解が十分に進行せず、10モルを超える場合にはメチルシラントリオールおよび/またはその部分縮合物が不安定になり析出しやすくなる。
【0023】
加水分解時の温度は、最終的なシリコーン微粒子の平均粒径およびその標準偏差を精密に制御するためには10〜60℃の範囲内とし、この範囲で反応を行うことが好ましい。第一工程の加水分解反応は、1〜10時間混合液の撹拌を続けることにより行われる。
【0024】
本発明の製造方法の第二工程((B)の工程)は、第一工程で得られた、または、さらに水で希釈して得られたメチルシラントリオールおよび/またはその部分縮合物をアルカリ水溶液に滴下して重縮合反応によりシリコーン微粒子を含む懸濁液を得る工程である。
【0025】
粒子径を制御するために有機溶剤を加える必要はない。
【0026】
第二工程に使用されるアルカリは、その水溶液が塩基性を表すものであればよく、このアルカリは第一工程で用いられた無機酸の中和剤として、さらに第二工程の重縮合反応の触媒として作用する。
【0027】
このようなアルカリとしては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのような金属水酸化物あるいはアンモニアまたはモノメチルアミン、ジメチルアミンのようなアミン類を例示することができる。これらのなかでも、シリコーン微粒子の用途を制限するような微量の不純物を残さないことからアンモニアまたはモノメチルアミン、ジメチルアミンのようなアミン類が好ましく、さらに除去が容易なことからアンモニアが特に好ましい。アルカリの使用量は、無機酸を中和し、なおかつ重縮合反応の触媒として有効に作用する量であり、例えばアルカリとしてアンモニアを用いた揚合には第一工程および第二工程で用いる全ての水100重量部に対して0.05重量部以上(NH3 として)を用いる。
【0028】
なお、アルカリの必要な添加量は、アルカリごとに解離度が異なるが、実験的に容易に求めることができる。
【0029】
第二工程の重縮合反応は、アルカリ水溶液を反応容器に仕込んで、この反応容器内を十分に撹拌しながら第一工程で得られたメチルシラントリオールおよび/またはその部分縮合物(以下、「シラノ一ル溶液」という)を滴下して前記アルカリ溶液と接触させることにより行われる。
【0030】
シラノ一ル溶液の滴下速度は全量を5分以上かけて滴下する程度が好ましく、特に、10〜240分かけて滴下する程度が一層好ましい。なお、基本的に、第一工程で調整した加水分解物が多くなれば、第二工程のスケールも大きくなるので単位時間あたりの滴下割合が同じであれば滴下時間が反応スケールにより大きく変化することはない。第二工程における撹拌は、シラノール溶液の滴下中は勿論、滴下後も2〜10時間程度続けることが望ましい。
【0031】
このようにして重縮合反応を行うことによりシリコーン微粒子を含む懸濁液を得ることができる。さらに必要に応じて、脱水、乾燥、解砕を行い、シリコーン微粒子を得ることができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、従来の製造方法では困難であった平均粒子径が0.1μmから1μmの範囲において、平均粒子径を精密に制御されたシリコーン微粒子を収率および装置効率よく得ることができる。
【0033】
本発明の製造方法により得られたシリコーン微粒子は、塗料、プラスチック、ゴム、紙などの表面改質剤として有用である。
【0034】
特にビデオテープやビデオプリンターテープに用いられるプラスチックフイルムの滑り性付与剤、耐熱性付与剤として好適している。
【0035】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例により、更に詳しく説明する。これらの例において部は重量部を表す。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
【0036】
[実施例1]
第1工程
温度計、還流器および撹拌機を備えた反応容器に、電気伝導度計(東亜電波工業(株)製 CM‐11P)を用いて測定した電気伝導度が0.136mS/mの蒸留水1242部を仕込み、塩酸水溶液を添加して混合溶液の電気伝導度を9.96mS/mとした。
【0037】
この溶液を23℃で撹拌しつつ、メチルトリメトキシシラン1360部を添加したところ、加水分解が進行し、約5分間で温度が50℃まで上昇し、透明な反応液が得られた。ついで、撹拌を3時間継続したのち、ろ過を行いシラノ一ル溶液を得た。
【0038】
この加水分解反応により得られたシラノ一ル溶液中のメチルシラントリオールおよび/またはその部分縮合物の平均分子量を、THF(テトラヒドロフラン)を展開溶媒として用いたGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)により測定した。GPCの測定は昭和電工製GPCsystem−11を使用した。測定された平均分子量は430であった。
【0039】
第2工程
温度計、還流器および撹拌機を備えた反応容器に、水3875部と25%アンモニア水溶液23部を仕込んだ。
【0040】
これを24℃で撹拌しながら第1工程で得られたシラノ一ル溶液1000部を約10分かけて滴下した。
【0041】
滴下終了後、6時間撹拌を続けた。撹拌中にポリメチルシルセスキオキサン微粒子が析出して、反応液は乳白色のディスパージョンに変わった。
【0042】
これを遠心分離器にかけて微粒子を沈降させたのち取り出し、200℃の乾燥機で24時間乾燥させて白色の微粒子を得た。
【0043】
この微粒子を電子顕微鏡で観察したところ、粒子形状は真球状であり、平均粒子径は0.68μm、標準偏差は0.09μmであった。
【0044】
この微粒子を磁性るつぼに入れ空気中で900℃に加熱して熱分解させたところ、残量は89.1%であった。これはポリメチルシルセスキオキサンが酸化熱分解して二酸化ケイ素になる理論量89.6%に近い値である。また、この熱分解物を線分析した結果、非晶質シリカであることが確認された。このことから得られた白色微粒子がポリメチルシルセスキオキサンであることが確認された。
[実施例2〜6]実施例1と同様にして、表1に示した条件でポリメチルシルセスキオキサン微粒子を得た。結果を表に示す。
【0045】
【表1】

Figure 0003970453
[実施例7〜9]第1工程において用いた反応容器より保温性に優れた反応容器を用いて、表2に示した条件でポリメチルシルセスキオキサン微粒子を得た。結果を表3に示す。
【0046】
また実施例7〜9で得られた微粒子を走査型電子顕微鏡によって撮影した像を図1〜図3に示す。
【0047】
【表2】
Figure 0003970453
【表3】
Figure 0003970453
[比較例1]
温度計、還流器および撹拌機を備えた反応容器に、電気伝導度0.168mS/mの蒸留水1242部を仕込み、塩酸水溶液を添加して混合溶液の電気伝導度を2030mS/mとした。これを25℃で撹拌しつつ、メチルトリメトキシシラン1360部を添加したところ、加水分解が進行し、3分間で温度が61℃まで上昇し、透明な反応液が得られた。ついで、撹拌を数時間継続したところ溶液が白濁し、撹拌を停止すると反応液は2層に分離した。この下層を分液して分析したところ、分子量増大により析出したメチルシラントリオールおよび/またはその部分縮合物がその主成分であることが分かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例7のポリメチルシルセスキオキサン微粒子の粒子構造を示す写真である。
【図2】は、実施例8のポリメチルシルセスキオキサン微粒子の粒子構造を示す写真である。
【図3】は、実施例9のボリメチルシルセスキオキサン微粒子の粒子構造を示す写真である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing silicone fine particles. More specifically, the present invention relates to a method for producing silicone fine particles having a spherical shape, uniform particle diameters, and capable of precisely controlling the average particle size in the range of 0.1 μm to 1 μm. It relates to a manufacturing method.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, the following methods are known as methods for producing silicone fine particles.
[0003]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 60-13813 neutralizes methyltrialkoxysilane and / or its partial hydrolysis condensate with chlorine atoms present in the methyltrialkoxysilane and / or its partial hydrolysis condensate. It is disclosed that a polymethylsilsesquioxane powder excellent in free-flowing property can be obtained by hydrolysis and condensation in an aqueous solution of ammonia or amine with a sufficient amount necessary for the addition of a catalyst and a necessary amount as a catalyst. Has been.
[0004]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 63-77940 discloses a method for producing spherical silicone fine particles as methyl-polyalkoxysilane and / or a partial hydrolysis condensate thereof or methyltrialkoxysilane and / or a partial hydrolysis condensation thereof. The mixed liquid of the product and the organic solvent is the upper layer, and the mixed liquid of ammonia and / or amine and the organic solvent is the lower layer, and methyl 卜 alkoxysilane and / or its partial hydrolysis condensate is hydrolyzed at these interfaces. A method for producing a polymethylsilsesquioxane powder is disclosed in which the particles are condensed in the form of independent spheres and the particle size distribution is in the range of ± 30% of the average particle size.
[0005]
Further, JP-A-63-295537 discloses that the amount of methyltrialkoxysilane and / or its partial hydrolysis condensate is 1/10 or less of the weight of water, particularly ammonia and / or amine. The manufacturing method which obtains spherical silicone powder whose average particle diameter is 0.05-0.8 micrometer by making the density | concentration of 0.01-5 weight% is disclosed.
[0006]
The silicone powder obtained by such a method is used as a modifying additive in paints, plastics, rubbers, cosmetics, paper, and the like for the purpose of imparting water repellency and imparting slipperiness.
[0007]
However, in the production method according to JP-A-60-13813, spherical silicone fine particles cannot be obtained. In addition, the method described in JP-A-63-77940 cannot obtain spherical silicone fine particles having a particle size range of 0.1 to 1.0 μm.
By the way, the silicone fine particles used for the purpose of imparting the slipperiness of the plastic film for video tapes have an average particle diameter of 0.1 to 1.0 μm and a variation (standard deviation) of the average particle diameter for each production unit is ±. Control within an extremely narrow variation range of 0.05 μm is required.
[0008]
However, the manufacturing method described in Japanese Patent Laid-Open No. 63-295537 cannot be controlled within such a narrow variation range, and there is a problem that the apparatus efficiency is insufficient, such as using a large amount of water. It was.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made to solve such a conventional problem, and provides a method for producing silicone fine particles capable of precisely and efficiently controlling the average particle diameter within a range of 0.1 μm to 1 μm. Objective.
[0010]
The method for producing silicone fine particles of the present invention comprises: (A) General formula: CH 3 Si (OR) 3 ( I )
(Wherein R represents a substituted or unsubstituted alkyl group) is hydrolyzed in acidic water adjusted to an electric conductivity of 0.5 to 200 mS / m by adding hydrochloric acid. Te, one general formula: CH 3 Si (OH) 3 ...... (II)
A water / alcohol solution of methylsilane triol and / or its partial condensate represented by formula (B): (B) a water / alcohol solution of said methylsilane triol and / or its partial condensate is dropped into an alkaline aqueous solution and And a step of performing a condensation reaction to obtain a suspension containing silicone fine particles.
[0011]
Silicone fine particles obtained by the production method of the present invention are spherical, and the average particle size is extremely uniform in the range of 0.1 μm to 1 μm, and the variation (standard deviation) in average particle size for each production unit is ± 0. It is controlled within a very narrow variation range of .05 μm.
[0012]
The manufacturing method of the present invention comprises the following two steps.
[0013]
In the first step (step (A)) of the production method of the present invention, the methyltrialkoxysilane represented by the general formula (I) is hydrolyzed in the presence of an acid catalyst to produce the general formula (II). ), And / or a partial condensate thereof.
[0014]
As the methyltrialkoxysilane in the first step, for example, a product obtained by alkoxylating methyltrichlorosilane with an appropriate alcohol by a known method can be used. That is, R in the general formula (I) is an alkyl group such as a methyl group, an ethyl group, a propyl group, or a butyl group, and a 2-methoxyethyl group, a 2-ethoxyethyl group, a 2-propoxyethyl group, or a 2-butoxy group. Examples include substituted alkyl groups such as an ethyl group.
[0015]
Among these, a methyl group, an ethyl group, and a 2-methoxyethyl group are preferable from the viewpoint of reaction rate, and a methyl group is particularly preferable.
[0016]
In the hydrolysis reaction in the first step, an inorganic acid aqueous solution in which an inorganic acid serving as a catalyst is dissolved in excess water is used. The purpose of using the inorganic acid as the acid catalyst is to control the molecular weight of the resulting methylsilanetriol and / or its partial condensate by controlling the hydrolysis reaction.
[0017]
When an organic acid is used as the acid catalyst, it becomes difficult to efficiently control the hydrolysis reaction.
[0018]
Examples of the inorganic acid used as the acid catalyst in the present invention include hydrochloric acid and hydroacid such as hydrofluoric acid, and oxoacid such as sulfuric acid and nitric acid. Hydrochloric acid is preferred because it is easily available and handled.
[0019]
The amount of the acid catalyst used is such that the electrical conductivity of the aqueous solution used when hydrolyzing methyltrialkoxysilane is 0.1 to 200 mS / m, preferably 0.5 to 100 mS / m.
[0020]
When the electrical conductivity of water added with an acid catalyst is less than 0.1 mS / m, hydrolysis does not proceed sufficiently, and when it exceeds 200 mS / m, the variation in particle diameter should be controlled within a very narrow variation range. Becomes difficult.
[0021]
In addition, as water to which the acid catalyst is added in the first step (water before addition of the acid catalyst), ion-exchanged water having an electric conductivity of 1.0 mS / m or less is preferable, and ions having 0.5 mS / m or less are further preferable. More preferably, it is exchange water.
[0022]
The amount of water used for the hydrolysis in the first step is preferably 2 to 10 mol with respect to 1 mol of methyltrialkoxysilane. When the amount of water is less than 2 mol, hydrolysis does not proceed sufficiently, and when it exceeds 10 mol, methylsilanetriol and / or its partial condensate becomes unstable and tends to precipitate.
[0023]
The temperature at the time of hydrolysis is preferably in the range of 10 to 60 ° C. in order to precisely control the average particle size and standard deviation of the final silicone fine particles, and the reaction is preferably carried out within this range. The hydrolysis reaction in the first step is performed by continuing stirring of the mixed solution for 1 to 10 hours.
[0024]
The second step (the step (B)) of the production method of the present invention is an aqueous alkali solution obtained from methylsilanetriol and / or a partial condensate thereof obtained in the first step or further diluted with water. This is a step of adding a suspension containing silicone fine particles by polycondensation reaction.
[0025]
It is not necessary to add an organic solvent to control the particle size.
[0026]
The alkali used in the second step is not particularly limited as long as the aqueous solution exhibits basicity, and this alkali is used as a neutralizing agent for the inorganic acid used in the first step, and further for the polycondensation reaction in the second step. Acts as a catalyst.
[0027]
Examples of such alkali include metal hydroxides such as lithium hydroxide, sodium hydroxide and potassium hydroxide, or amines such as ammonia, monomethylamine and dimethylamine. Among these, ammonia or amines such as monomethylamine and dimethylamine are preferable because they do not leave a trace amount of impurities that limit the use of the silicone fine particles, and ammonia is particularly preferable because it can be easily removed. The amount of the alkali used is an amount that neutralizes the inorganic acid and effectively acts as a catalyst for the polycondensation reaction. For example, in the case of using ammonia as the alkali, all the amounts used in the first step and the second step are used. 0.05 parts by weight or more (as NH 3 ) is used with respect to 100 parts by weight of water.
[0028]
The required amount of alkali added can be easily determined experimentally, although the degree of dissociation differs for each alkali.
[0029]
In the polycondensation reaction in the second step, an aqueous alkali solution is charged into a reaction vessel, and methylsilanetriol and / or a partial condensate thereof (hereinafter referred to as “silano”) obtained in the first step while sufficiently stirring the inside of the reaction vessel. The solution is referred to as “one solution” and is brought into contact with the alkaline solution.
[0030]
The dropping rate of the silanol solution is preferably such that the entire amount is dropped over 5 minutes or more, and more preferably over 10 to 240 minutes. Basically, if the amount of hydrolyzate adjusted in the first step increases, the scale of the second step also increases, so if the dropping rate per unit time is the same, the dropping time varies greatly depending on the reaction scale. There is no. The stirring in the second step is preferably continued for about 2 to 10 hours after the dropping, as well as during the dropping of the silanol solution.
[0031]
By performing the polycondensation reaction in this way, a suspension containing silicone fine particles can be obtained. Furthermore, if necessary, dehydration, drying and crushing can be performed to obtain silicone fine particles.
[0032]
【The invention's effect】
According to the production method of the present invention, silicone fine particles whose average particle size is precisely controlled can be obtained with good yield and apparatus efficiency in an average particle size range of 0.1 μm to 1 μm, which is difficult with the conventional production method. be able to.
[0033]
The silicone fine particles obtained by the production method of the present invention are useful as surface modifiers for paints, plastics, rubbers, papers and the like.
[0034]
In particular, it is suitable as a slipperiness imparting agent and heat resistance imparting agent for plastic films used for video tapes and video printer tapes.
[0035]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples and Comparative Examples. In these examples, parts represent parts by weight. The present invention is not limited by these examples.
[0036]
[Example 1]
First step : The electric conductivity measured by using an electric conductivity meter (CM-11P manufactured by Toa Denpa Kogyo Co., Ltd.) in a reaction vessel equipped with a thermometer, a refluxer and a stirrer is 0.136 mS. 1242 parts of distilled water / m was added, and an aqueous hydrochloric acid solution was added to make the electric conductivity of the mixed solution 9.96 mS / m.
[0037]
When 1360 parts of methyltrimethoxysilane was added while stirring this solution at 23 ° C., hydrolysis proceeded, the temperature rose to 50 ° C. in about 5 minutes, and a transparent reaction solution was obtained. Subsequently, stirring was continued for 3 hours, followed by filtration to obtain a silanol solution.
[0038]
The average molecular weight of methylsilanetriol and / or its partial condensate in the silanol solution obtained by this hydrolysis reaction was measured by GPC (gel permeation chromatography) using THF (tetrahydrofuran) as a developing solvent. . GPC measurement was performed using GPC system-11 manufactured by Showa Denko. The measured average molecular weight was 430.
[0039]
Second step: 3875 parts of water and 23 parts of 25% aqueous ammonia solution were charged into a reaction vessel equipped with a thermometer, a reflux condenser and a stirrer.
[0040]
While stirring this at 24 ° C., 1000 parts of the silanol solution obtained in the first step was added dropwise over about 10 minutes.
[0041]
After completion of dropping, stirring was continued for 6 hours. During the stirring, polymethylsilsesquioxane fine particles were precipitated, and the reaction solution turned into a milky white dispersion.
[0042]
This was centrifuged to remove the fine particles, which were taken out and dried in a dryer at 200 ° C. for 24 hours to obtain white fine particles.
[0043]
When the fine particles were observed with an electron microscope, the particle shape was spherical, the average particle size was 0.68 μm, and the standard deviation was 0.09 μm.
[0044]
When the fine particles were put in a magnetic crucible and thermally decomposed by heating to 900 ° C. in air, the remaining amount was 89.1%. This is a value close to the theoretical amount of 89.6% in which polymethylsilsesquioxane is oxidized and thermally decomposed into silicon dioxide. Moreover, as a result of X- ray analysis of this thermal decomposition product, it was confirmed that it was amorphous silica. It was confirmed that the white fine particles obtained from this were polymethylsilsesquioxane.
[Examples 2 to 6] In the same manner as in Example 1, polymethylsilsesquioxane fine particles were obtained under the conditions shown in Table 1. The results are shown in Table 3 .
[0045]
[Table 1]
Figure 0003970453
[Examples 7 to 9] Polymethylsilsesquioxane fine particles were obtained under the conditions shown in Table 2 using a reaction vessel having better heat retention than the reaction vessel used in the first step. The results are shown in Table 3.
[0046]
Moreover, the image which image | photographed the microparticles | fine-particles obtained in Examples 7-9 with the scanning electron microscope is shown in FIGS.
[0047]
[Table 2]
Figure 0003970453
[Table 3]
Figure 0003970453
[Comparative Example 1]
In a reaction vessel equipped with a thermometer, a refluxer and a stirrer, 1242 parts of distilled water having an electric conductivity of 0.168 mS / m was charged, and an aqueous hydrochloric acid solution was added to make the electric conductivity of the mixed solution 2030 mS / m. When 1360 parts of methyltrimethoxysilane was added while stirring this at 25 ° C., hydrolysis proceeded, the temperature rose to 61 ° C. in 3 minutes, and a transparent reaction solution was obtained. Subsequently, when stirring was continued for several hours, the solution became cloudy. When the stirring was stopped, the reaction solution was separated into two layers. When the lower layer was separated and analyzed, it was found that methylsilanetriol and / or a partial condensate thereof precipitated due to the increase in molecular weight was the main component.
[Brief description of the drawings]
1 is a photograph showing the particle structure of polymethylsilsesquioxane fine particles of Example 7. FIG.
2 is a photograph showing the particle structure of polymethylsilsesquioxane fine particles of Example 8. FIG.
FIG. 3 is a photograph showing the particle structure of polymethylsilsesquioxane fine particles of Example 9.

Claims (4)

(A)一般式:CH3 Si(OR)3 ……(
(式中、Rは置換または非置換のアルキル基を表す)で表されるメチルトリアルコキシシランを、塩酸の添加により0.5〜200mS/mの電気伝導度に調整した酸性水中で加水分解して、般式:CH3 Si(OH)3 ……(II
で表されるメチルシラントリオールおよび/またはその部分縮合物の水/アルコール溶液を得る工程と、
(B)前記メチルシラントリオールおよび/またはその部分縮合物の水/アルコール溶液をアルカリ水溶液に滴下し重縮合反応を行わせてシリコーン微粒子を含む懸濁液を得る工程と
を含むことを特徴とするシリコーン微粒子の製造方法。
(A) General formula: CH 3 Si (OR) 3 ( I )
(Wherein R represents a substituted or unsubstituted alkyl group) is hydrolyzed in acidic water adjusted to an electric conductivity of 0.5 to 200 mS / m by adding hydrochloric acid. Te, one general formula: CH 3 Si (OH) 3 ...... (II)
Obtaining a water / alcohol solution of methylsilanetriol and / or its partial condensate represented by:
(B) adding a water / alcohol solution of the methylsilanetriol and / or a partial condensate thereof to an alkaline aqueous solution to cause a polycondensation reaction to obtain a suspension containing silicone fine particles. A method for producing silicone fine particles.
(A)の工程で生成されたメチルシラントリオールおよび/またはその部分縮合物の平均分子量が100〜1000の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のシリコーン微粒子の製造方法。The method for producing silicone fine particles according to claim 1, wherein the average molecular weight of methylsilanetriol and / or its partial condensate produced in the step (A) is in the range of 100 to 1,000. (A)の工程で塩酸の添加される水が電気伝導度0.5mS/m以下のイオン交換水である請求項1又は2に記載のシリコーン微粒子の製造方法。The method for producing silicone fine particles according to claim 1 or 2, wherein the water to which hydrochloric acid is added in the step (A) is ion-exchanged water having an electric conductivity of 0.5 mS / m or less. (A)の工程で用いられる水の量は、メチルトリアルコキシシラン1モルに対して2〜10モルの範囲である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシリコーン微粒子の製造方法。The method for producing silicone fine particles according to any one of claims 1 to 3, wherein the amount of water used in the step (A) is in the range of 2 to 10 mol with respect to 1 mol of methyltrialkoxysilane.
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