JP3970305B2 - コンバイン - Google Patents
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Description
そこで、刈取部に接地橇を設け、この刈取部の接地圧を減少させるように刈取部を弾性支持するバランススプリングを設けて、刈取部の不当な沈み込みを防止した状態で地面の起伏変化に伴い変動する接地橇に作用する接地反力により刈取部を追従昇降させ、これにより、刈り高さを設定値に保持するようにする技術が開発されるに至っている。
しかし、上記の技術で従来では、刈取部の昇降範囲の全範囲においてバランススプリングが刈取部に作用するようにしていたから、刈取部を上昇させた際、不整地などでの移動走行に伴って自走機体に対して刈取部が上下に動き、自走機体の前後バランスを悪くしていた。
(構成)
本発明の第1特徴は、自走機体に刈取部を昇降自在に連結し、圧油供給に伴い刈取部を重量に抗して上昇させるとともに排油に伴い刈取部の下降を許容する油圧シリンダを設けてあるコンバインにおいて、次のように構成することにある。
刈取部に接地橇を装備させ、刈取部の接地圧を減少させるように刈取部を弾性支持するバランススプリングを、刈取部の昇降範囲のうち設定レベルよりも下方の刈取作業範囲で刈取部の弾性支持を行うとともに、設定レベルよりも上方の非刈取作業範囲では刈取部の弾性支持を解除する状態に設けてある。
本発明の第1特徴によると、刈取部を昇降範囲のうち設定レベルよりも下方の刈取作業範囲に位置させての刈取作業時には、バランススプリングを介して刈取部を弾性支持させる状態で接地橇を接地させて、その接地反力で地面の凹凸に追従して刈取部を自動昇降させることにより刈り高さを設定値に保持することができる。下方の刈取作業範囲よりも上方の非刈取作業範囲に刈取部を位置させたときには、バランススプリングの刈取部に対する作用を解除させて刈取部を固定支持させるようにしてあるから、刈取部を上方の非刈取作業範囲に位置させての不整地などでの移動走行であっても、刈取部の自走機体に対する上下動を防止することができる。
本発明の第1特徴によると、刈取時には、設定された刈り高さで刈り取りながらも、移動走行を安定した状態で行えるようになった。
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴のコンバインにおいて次のように構成することにある。
バランススプリングの作用位置を油圧シリンダの作用位置の近くに設定してある。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第2特徴によると、刈取部のうち、刈取部に効率良く作用する油圧シリンダの作用位置近くにバランススプリングの作用位置を設定してあるから、バランススプリングを効率良く刈取部に作用させることができる。
しかも、刈取部の昇降にまつわる関係上、メンテナンスなどが同時に行われる油圧シリンダ及びバランススプリングが近くに位置する結果となるから、両者に対するメンテナンスを容易に行うことができる。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、バランススプリングの小型化及び低コスト化を図り、しかも、バランススプリングに対するメンテナンス作業性を向上できるようになった。
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第1又は第2特徴のコンバインにおいて次のように構成することにある。
油圧シリンダ及びバランススプリングがアーム部材に作用し、アーム部材が刈取部を左右方向に移動自在に載置支持し、かつ、アーム部材の上下動で刈取部を昇降させるものである。
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第3特徴によると、油圧シリンダ及びバランススプリングが同じアーム部材に作用することで刈取部を昇降するようにしてあるから、油圧シリンダ及びバランススプリングを近接配置させて、バランススプリングを効率良く刈取部に作用させることができるとともに、油圧シリンダ及びバランススプリングに対するメンテナンスを容易に行うことができる。
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第3特徴によると、特に本発明の第2特徴に適用した場合、その効果を一層高いものにすることができる。
前記刈取部3は、左右方向に設定間隔を隔てて並置する3本の分草杆3bを刈取フレーム3aから前方に突出する状態で備えている。
前記接地移動手段は、図6〜図9に示すように、前記分草杆3bのうち左右両端に位置する2本の分草杆3bのそれぞれに接地橇12を装備させ、図3〜図5にも示すように、前記刈取部3、つまり、接地橇12の接地圧を減少させるように刈取部3を弾性支持するバランススプリング13を設けて構成されている。
前記バランススプリング13は、図8、図9に詳しく示すように、前記自走機体2とアーム部材7との間に介装された刈取部3の昇降に伴いスプリング受け14に対して変位することにより、刈取部3の昇降範囲のうち設定レベルよりも下方の範囲Aではスプリング受け14に作用することでその弾性支持を行うとともに、上方の範囲Bではスプリング受け14に作用しないことでその弾性支持を解除する状態に設けられている。また、前記バランススプリング13の作用位置は、前記アーム部材7のうち前記油圧シリンダ8の作用位置の近くに設定されている。
上記実施の形態では、接地橇12として、板金加工品のものを示したが、接地橇12としては、図12、図13、図15に示すように、ブロー成型で作成した樹脂製のフロート状のものであっても良い。この場合に、接地橇12の底部を他の箇所よりも厚肉に構成する。
3 刈取部
8 油圧シリンダ
12 接地橇
13 バランススプリング
A 刈取作業範囲
B 非刈取作業範囲
7 アーム部材
Claims (3)
- 自走機体に刈取部を昇降自在に連結し、圧油供給に伴い前記刈取部を重量に抗して上昇させるとともに排油に伴い刈取部の下降を許容する油圧シリンダを設けてあるコンバインであって、
前記刈取部に接地橇を装備させ、
前記刈取部の接地圧を減少させるように刈取部を弾性支持するバランススプリングを、前記刈取部の昇降範囲のうち設定レベルよりも下方の刈取作業範囲で刈取部の弾性支持を行うとともに、前記設定レベルよりも上方の非刈取作業範囲では刈取部の弾性支持を解除する状態に設けてあるコンバイン。 - 前記バランススプリングの作用位置を前記油圧シリンダの作用位置の近くに設定してある請求項1に記載のコンバイン。
- 前記油圧シリンダ及びバランススプリングがアーム部材に作用し、
前記アーム部材が刈取部を左右方向に移動自在に載置支持し、かつ、前記アーム部材の上下動で刈取部を昇降させるものである請求項1又は2に記載のコンバイン。
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