JP3970048B2 - 炭化物の品質管理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、炭化物の品質管理方法に関する。さらには、本発明は有機性廃棄物が廃棄物処理装置で処理されてできた炭化物をオンサイトで品質管理し、有効に再利用するために分類する炭化物の品質管理方法に関する。
【0002】
【従来技術】
家庭や工場等から排出されるごみ、汚泥等の有機性廃棄物は廃棄物処理施設に運ばれ、一定の方法で処理される。このような廃棄物処理方法の一つとして、炭化炉を用いる方法が知られている。かかる方法においては、有機性廃棄物を低酸素、具体的には酸素濃度が5%程度の条件下で加熱処理することにより炭化物を生成する。
【0003】
炭化物は、このように低酸素条件下で有機性廃棄物を燃焼し、急冷することにより生ずる粒状の固体であり、通常、炭素を主成分として5〜80%程度含むものであるため、炭素製品にリサイクルすることができる。リサイクルされる炭素製品は、その炭化物の炭素含有量が利用用途の選定や、更なる精製の必要性の重要な指標である。ここで、利用用途としては燃料や、脱臭剤、排ガスもしくは水質浄化剤等の吸着剤等が挙げられる。
【0004】
従って、リサイクルにあたっては、その用途に合わせて一定の炭素含有量を有する炭化物が必要とされる。しかし、かかる炭化物の原料となる有機性廃棄物の性状の変動が避けられないため、一定の性状の炭化物を得ることは原理上困難である。このため、廃棄物処理装置から得られた炭化物の性状分析を行い、その結果に応じて一定の炭素含有量を有する炭化物ごとに分類してリサイクルする必要がある。
【0005】
従来、炭化物の性状分析方法としては、廃棄物処理装置から得られた炭化物をサンプラー等により定期的にサンプリングし、サンプル試料をX線分析器、化学分析器等の成分分析器まで輸送装置等により輸送した後、あるいは手動によりサンプリングをした後に、これらの成分分析器により炭化物の炭素含有量等の分析を行っていた。
【0006】
しかし、かかる分析方法は、炭化物から試料を採取してから分析器により分析結果が得られるまでにかなりの時間(10〜120分)を必要とするため、リアルタイムで炭化物の性状を得ることは不可能であった。従って、この分析結果に基づいて炭化物の分類をオンラインで行うことは困難であるため、従来は、得られた炭化物は分類がされていない炭素含有量の含有率幅が広いものであり、リサイクル用途を制限する原因となっていた。
【0007】
また、このようなサンプリングを伴う分析による品質管理の自動化を実現しようとする場合には採取されたサンプルの輸送装置等が必要となり、装置全体が高価となるという課題を有していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
炭化物の性状をオンサイトかつリアルタイムで分析し、炭化物を有効にリサイクルすべくその性状にあわせて品質管理する方法およびこれを実現する炭化物の品質管理システムが必要とされる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、有機性廃棄物を炭化炉にて処理して炭化物を得る工程と、レーザ誘起ブレークダウン法により、該炭化物の炭素含有量をオンサイトで分析する工程と、該分析工程における炭素含有量に応じて該炭化物を分類する工程とを含んでなる炭化物の品質管理方法を提供する。
ここでレーザ誘起ブレークダウン法(Laser Induced Breakdown Spectroscopy:以下、LIBS法とする)とは、固体表面にレーザを照射し、プラズマ発光をさせてそのスペクトルを検出することにより、固体表面の元素分析及び成分分析を可能にする方法である。LIBS法は、短時間で測定可能であり、サンプリングを必要としない分析ができるため、本発明において、炭化物中の炭素含有量を分析するのに有効に用いられる。
また、このようなサンプリング及び測定試料の調製を必要とせず、被分析物をそのままの状態で分析する方法をオンサイト分析といい、本発明においては、ほぼリアルタイムで分析結果を得ることができることを特徴とする。
【0010】
本発明は、前記炭化物を得る工程と分析工程との間に、前記炭化物を粉砕する工程をさらに含む炭化物の品質管理方法を提供する。また、前記炭化物を得る工程と分析工程との間に、前記炭化物を冷却する工程をさらに含む炭化物の品質管理方法を提供する。
【0011】
さらに本発明は、前記分析工程が、レーザ誘起ブレークダウン法による測定を15〜60秒に1回行うものである炭化物の品質管理方法を提供する。
【0012】
また、前記分類工程において、高炭素含有量の炭化物と、低炭素含有量の炭化物とに分類する炭化物の品質管理方法を提供する。このとき、高炭素含有量の炭化物とは、所定の基準値以上の炭素含量を有する炭化物をいい、低炭素含有量の炭化物とは、所定の基準値以下の炭素含有量を有する炭化物をいう。基準値は、30%〜80%であり、好ましくは35%〜65%であり、さらに好ましくは40%である。
【0013】
さらに、本発明は、炭化物を生成する炭化炉と、レーザ誘起ブレークダウン法を用いた該炭化物中の炭素含有量の分析手段と、該炭素含有量に応じて該炭化物を分類する手段とを含む炭化物の品質管理システムを提供する
【0014】
このように、本発明によれば、炭化炉で得られた炭化物の炭素含有量をオンサイトで分析し、分析工程においてほぼリアルタイムで得られる炭素含有量に応じて後続の工程で炭化物の分類を行うことが可能であるため、炭素含有量の揃った炭化物を得ることができる炭化物の品質管理システムを実現することができる。また、このようなシステムはコスト的にも有利であり、有機性廃棄物のリサイクルに有用である。
【0015】
【発明の実施の態様】
以下に本発明を、図面を参照して詳細に説明する。以下の実施の形態は本発明を限定するものではない。
図1に本発明に係る炭化物の品質管理システム1全体の図を示す。本発明の実施の形態においては、廃棄物処理装置10の炭化炉22で炭化物2を生成する工程と、得られた炭化物2を運搬しながら、LIBS法によりオンサイトで分析する工程と、かかる分析工程により得られる炭化物2の炭素含有量に応じて炭化物2を分類する工程を経て、高炭素分6の炭化物と低炭素分7の炭化物にまで分類するものである。以下にそれぞれの工程につき、さらに詳しく述べる。
【0016】
本発明にかかる炭化物2の品質管理方法において、品質管理の対象となるのは、廃棄物処理装置10の炭化炉22で生成され、排出された炭化物2である。このような炭化物2の炭素含有量は、5〜80重量%程度であり、リサイクルすることができるからである。このような炭化物2が有機性廃棄物から生成される工程につき、廃棄物処理装置全体の図を示して以下に説明する。
【0017】
図2は、炭化物2を生成する炭化炉22の一形態である外熱式キルンを含む廃棄物処理装置10を示す図である。図2に示す廃棄物処理装置10において、貯留された有機性廃棄物11は破砕機及びスクリューフィーダにより構成された供給手段21により、破砕された後、炭化炉である外熱式キルン22中に連続的に供給される。ここで、外熱式キルン22の加熱ジャケット23中に、廃棄物処理装置10の後段で、熱分解ガス12に含まれる飛散粒子等を燃焼する高温燃焼炉27で発生する高温排ガス13を流通して内部を加熱する。昇温途上の十分低温の間に、キルン22内部は窒素若しくは水蒸気でフラッシュして、内部の空気の一部を置換し、酸素濃度を5%以下に抑える。外熱式キルン22の内温は300〜800℃に制御する。このようなキルン22において炭化物が生成される。
【0018】
さらには、キルン22で生成された炭化物2を分離抜き出し手段24の下部に導き、熱分解ガス12を上部から取り出す。分離抜き出し手段24の下部からは、有機性廃棄物11の供給量とバランスしてキルン内容量が定常状態になるよう、炭化物2を抜き出す。分離抜き出し手段24の下部には急冷手段として熱交換器25を備え、抜き出し時に急冷することができ、ある程度冷却された状態の炭化物2が排出される。
【0019】
一方、キルン22で生成される成分のうち、抜き出された炭化物以外の成分である熱分解ガス12は飛散粒子を含んでいる。従って、バグフィルタ26で除塵した後、高温燃焼炉27で燃焼させ、ボイラ30で熱交換してボイラからの排ガスとなり、バグフィルタ29でさらに除塵した後、煙突28から排出される。
【0020】
このような廃棄物処理装置10は、有毒な有機ハロゲン化合物の生成を抑制して処理し、資源として有効利用の出来る炭化物を取得することができる。従って、炭化物2を得る工程は、このような廃棄物処理装置10を用いて実施することが好ましい。しかし、炭化物を生成する装置または設備であれば、特定の物には限定されない。
【0021】
このようにして廃棄物処理装置10の炭化炉22から排出された炭化物2は、通常、温度が常温〜100℃、直径が約0.5mm〜100mm前後の固体粒子状であって、通常炭素を5〜80重量%の割合で含む他、シリカ、アルミニウム、カルシウム、鉄等を主な成分として含むものである。
【0022】
次に、このようにして得られた炭化物2の炭素含有量を、LIBS法によりオンサイトで分析する工程につき説明する。廃棄物処理装置10で得られた炭化物2は分析工程を実施するための分析場5に一定量で連続的に導かれる。このとき、炭化物2は、廃棄物処理装置10から排出されて、いったん貯留された後、分析工程を実施するための分析場5まで運搬されてもよい。あるいは排出された炭化物2が、分析工程にまで運搬するための手段に載置されるように、廃棄物処理装置10における炭化物の分離抜き出し手段24と炭化物を運搬する手段3とを設け、連続的に分析場5まで運搬されるようにすることもできる。このような炭化物を運搬するための手段3に導入する工程については、排出される炭化物の量や、本発明にかかる炭化物の品質管理システム1で処理可能な量および処理速度等に応じて適宜決定されることが好ましく、特定の方法によるものではない。当業者には既知の適当な方法及び手段を用いることにより、炭化物を運搬する手段3に導入することができる。
【0023】
このような運搬手段3には、一定量の炭化物を一定速度で運搬することが必要とされる。従って、運搬手段3としてはベルトコンベアのような装置を用いることが好ましい。その他の運搬手段3としては、例えば、空気輸送等を用いることもできる。しかし、炭化物2が分析場5を連続的に一定量で通過することができるようにする手段であれば、特定の手段には限定されない。
【0024】
また、炭化物2を運搬手段3に導入する前に、あるいは運搬する間であって炭化物の分析工程の前に、炭化物を粉砕する工程を設けてもよい。これは、本発明における分析工程でLIBS法により炭素含有量の分析を行うための前処理として炭化物を微粒子化しておくことにより、より精度の高い測定が可能となるためである。かかる炭化物の粉砕にあたっては、高速回転体による衝撃式粉砕機や媒体を用いる振動ミル、チューブミル等の装置を用いることができるが、これらには限定されない。また、粉砕工程においては、炭化物を直径が10〜1000μm程度の粒子にまで粉砕することが好ましい。
【0025】
さらに、同様に炭化物2を運搬手段3に導入する前に、あるいは運搬する間であって炭化物の分析工程の前に、炭化物を冷却する工程を設けてもよい。上述のように、炭化物2は通常100℃程度で廃棄物処理装置10から排出されるが、その炭化条件や成分によって温度のばらつきが生じていると考えられる。このような温度差は、分析工程で検出される炭化物の炭素含有量の誤差を生じる可能性がある。従って、一定の温度まで冷却することで、より精度の高い測定を可能とするためである。かかる炭化物の冷却工程には、例えば、送風機、管路の径を拡大してその外部を囲緯した冷却ジャケットや、経路に挿入した多管式熱交換器、若しくはフィン付きチューブ等の装置を用いることができるが、これらには限定されない。炭化物2が排出される場所と分析場5との間に運搬手段3を比較的長い距離に渡って設け、分析工程に達するまでの間に自然冷却することも可能である。
【0026】
また、かかる粉砕工程と冷却工程を両方設ける場合には、粉砕工程を経た後の炭化物を冷却工程に供することが好ましい。粉砕により熱を生ずる可能性があるからである。
【0027】
分析場5は、炭化物2が運搬される過程のいずれかの個所に設ける。炭素含有量の分析は、被分析物である炭化物2が運搬される過程で、非接触かつサンプリングの必要のない方法、具体的には、LIBS法により行う。
【0028】
LIBS法の計測空間はレーザによる集光空間で決定され、通常数mm〜数十mmであり、一方、測定時間はレーザの照射時間で決定され、通常一回の照射時間は数ns〜数十nsである。このため、炭化物性状を代表する測定値を得る為に、廃棄物処理装置10で得られた炭化物2は分析工程を実施するための分析場5を連続的に移動させ、これにある周期で繰り返しレーザを発信させることにより、より多くのサンプルから得られた信号を平均化して分析値を得ることが望ましい。
【0029】
従って、運搬手段3のいずれかの場所において、運搬される炭化物に直接レーザ照射可能であるように分析装置4を設置することで分析場5を設けることができる。分析場5としては特別な設備等を備える必要はなく、分析装置4からのレーザが照射される位置が分析場5となる。
【0030】
具体的には、図1に示すように傾斜をもってベルトコンベアが上昇するように設けられている場合には、その最上部付近に分析場5を設けることが好ましい。従って、ベルトコンベアの最上部付近であって、ベルトコンベア上に載置された炭化物にレーザを照射することが可能な位置に分析装置4を設置し、分析場5を設けることができる。
【0031】
ここで、LIBS法による炭化物の分析につき、詳細に説明する。レーザは、被計測物である炭化物にレーザ光を集光し、炭化物中の成分をプラズマ化させて、そのプラズマ光を異なった波長分解能の複数のグレーティングを有する分光器に入射する。それぞれのグレーティングにより分光された複数のスペクトル光は、高速ゲートが可能なCCDカメラにより撮影され、CCDカメラが出力した映像はコンピュータに転送され、コンピュータはこの映像より分析場に存在する炭化物中の炭素含有量を計測する。
【0032】
このような分析を実施するために用いられるLIBS法による分析装置4を図3に示す。かかる分析装置4は、レーザ光を放射する励起用パルスレーザ41、同レーザ41が放射したレーザ光を入射しパージ付計測窓43を介して分析場5に集光するレンズ42、同レンズ42が集光したレーザ光を分析場5に存在する固体粒子状の炭化物2が受光して発生したプラズマ光をミラー44を介して入射するレンズ45、同レンズ45が集光したプラズマ光を入射する分光器46、同分光器46により分光された光を撮影するCCDカメラ47、同CCDカメラ47に接続されたコンピュータ48および上記励起用パルスレーザ41とCCDカメラ47の間に設けられた同期ライン49を備えている。
【0033】
上記において、励起用パルスレーザ41が放射したレーザ光は、レンズ42がパージ付計測窓43を介して分析場5に集光し、分析場5に存在する炭化物2をプラズマ化させ、この炭化物2はプラズマ光を発する。
【0034】
このプラズマ光は、ミラー44を介してレンズ45により集光され、異なった波長分解能の複数(2個以上)のグレーティングを有する分光器46に入射し、それぞれのグレーティングから分光された光が放射され、それぞれの光は高速ゲートが可能なCCDカメラ47により撮影される。CCDカメラ47が出力する映像は、コンピュータ48に転送され、コンピュータ48は各成分からの発光強度情報より分析場5に存在する炭化物2の成分を計測する。なお、CCDカメラ47による撮影は、励起用パルスレーザ41の発振と同期ラインにより同期させている。
【0035】
このようなLIBS分析装置4を用いれば、運搬手段3上に設けられた分析場5にある炭化物2の組成およびその含有量を計測することができ、ほぼリアルタイムで炭化物2の炭素含有量を得ることができる。一回あたりの測定に要する時間が、約0.1秒と非常に短いため、ベルトコンベア等の運搬手段3により運ばれていく炭化物2をその運搬手段3に載せたままオンサイトで分析することが可能である。従って、本発明においてLIBS法による分析装置4は炭化物2の炭素含有量を分析するために有利に用いられる。
【0036】
非接触、短時間、かつ運搬される炭化物2をオンサイトで分析することが必要とされるため、上述のような装置が好ましいが、同様に測定することが可能であれば、装置は特定の種類に限定されるものではない。特に、得られた分光学的なシグナルの解析方法等については、上述の装置で実施される方法には限定されない。
【0037】
本発明においては、かかるLIBS法を用いた分析装置4により炭化物中の炭素含有量を分析する。一般には、得られたスペクトルの強度から、計算により炭素含有量を重量%で算出することができる。
【0038】
例えば、測定は0.1秒に一回、レーザを炭化物に照射し、100回の測定ごとに炭素含有量の平均値を計測して炭化物中の炭素含有量とすることができる。具体的には、照射開始から1回目から100回目の炭素含有量の平均値を第1回の炭素含有量とし、次に101回目から200回目の炭素含有量の平均値を第2回の炭素含有量とするように測定することができる。このとき、データ転送、処理に5秒要するとすれば、15秒に1回の分析結果が得られることになる。
【0039】
測定間隔等の測定時の条件は、必要とされる分類の精度によって異なる。つまり、炭化物をある一定の炭素含有量を基準値として、その基準値からほとんど誤差がないように分類する必要がある場合には、測定間隔を狭くし、測定の精度を上げることが好ましい。そのためには、レーザ照射する部分を複数有する分析装置を使用し、複数の分析場5を設けることができるようにオンサイト分析することも可能であるが、測定の精度を上げるための方法これには限定されない。かかる測定の精度は、当業者には既知の様々な方法によって達成することが可能である。
【0040】
さらには、本発明において用いられるLIBS法による分析装置4は、多元素を同時に検出しその強度を得ることが可能である。従って、炭化物のリサイクル用途によっては一定の有害な金属元素の有無やその含有量を計算する工程をさらに含み、分類工程に反映させることもできる。
【0041】
このようにして得られた分析結果はコンピュータ48のモニタ画面上で、あるいはコンピュータ48と連結されて別途設けられたモニタ画面等により常に監視することが可能である。また、かかるコンピュータ48による分析結果は、その後の分類工程に反映されるため、コンピュータ48の分析結果と連動させて、分類工程を実施する装置の制御を行うように設計することができる。
【0042】
分析工程を経た炭化物2は、次に分類工程へ導入される。分類工程は、分析工程で得られた炭素含有量の値に応じて、目的の異なる複数の用途に炭化物を分類する。
【0043】
本発明の一つの実施形態によれば、一定の炭素含有量を基準値として、炭化物を高炭素含有量の炭化物と、低炭素含有量の炭化物との二つに分類することができる。このように二つに分類するときの基準となる値は、30%〜80%であり、好ましくは35%〜65%であり、さらに好ましくは40%である。以下にかかる分類工程につき説明する。
【0044】
例えば基準となる炭素含有量を40%としたときは、炭素含有量が40%以上の炭化物を高炭素含有量の炭化物とし、炭素含有量が40%以下の炭化物を低炭素含有量の炭化物として、炭化物を二つに分類することができる。炭素含有量が40重量%以上である比較的高炭素分の炭化物は、石炭並みの発熱量を持つであるため、固体燃料としてリサイクルするのに有用である。また、炭素含有量が、40重量%以下である比較的低炭素分の炭化物は、そのままでは発熱量が低く燃料としてはリサイクルが困難なので、吸着剤としてリサイクルするかもしくは、灰分を除去する灰分分離工程に供して、炭素含有量を高めて再利用することが可能である。
【0045】
このとき、分析装置4により、炭化物2の炭素含有量をモニタリングしながら、40重量%以上であれば高炭素分6の分類へ、40%以下であれば低炭素分7の分類へ、運搬されてきた炭化物2を分類するように分類手段を制御する。
【0046】
分類手段の制御は、LIBS法による分析装置4で得られた炭素含有量と連動するように行うことができる。これには、例えば、運搬手段3の終点に移動可能なコンテナ等を設けて、運ばれてきた炭化物をその炭素含有量に応じたコンテナに収容するように分類する方法がある。このとき、高炭素分6のコンテナと低炭素分7のコンテナとが設けられる。分析工程により得られた炭素含有量が例えば、40重量%以上であれば高炭素分6のコンテナに、40重量%以下であれば低炭素分7のコンテナに、運搬されてくる炭化物2が収容されるように、コンテナを移動させることができる。
【0047】
あるいは、別の例としては、運搬手段3の終点近くに分岐を設け、分析工程により得られた炭素含有量に応じて進む経路を変えるように制御して、その先に高炭素分6と低炭素分7のコンテナを設置して、分岐点で分類された炭化物2を収容するようにすることもできる。しかし、このような分類の制御は一例に過ぎず、炭素含有量に応じて分類できるあらゆる装置及び方法を用いることができる。
【0048】
このように炭化物2を分類する工程は、分析工程で得られる炭化物の炭素含有量に応じて制御され、その結果炭素含有量の揃った炭化物に分類されて、有効にリサイクルを行うことができる。ここでは、高炭素分6と低炭素分7との二つに分類する工程につき説明したが、本発明は分類される数を限定するものではない。例えば、炭素含有量により5種類以上に分類することもできる。
【発明の効果】
本発明にかかる炭化物の品質管理システムによれば、有機性廃棄物処理装置から排出される炭化物を運搬しながら、その炭素含有量をオンサイトかつ短時間で分析することができ、その分析工程で得られた炭素含有量に応じて炭化物を分類し、有効にリサイクルすることができる。
本発明の方法は、簡単でかつ低コストで実現できるため、有機性廃棄物処理施設等において有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の炭化物の品質管理システム全体を示す図である。
【図2】廃棄物処理装置全体を示す図である。
【図3】LIBS法による分析装置を示す図である。
【符号の説明】
1 炭化物の品質管理システム
2 炭化物
3 運搬手段
4 LIBS分析装置
41 レーザ
42 レンズ
43 パージ付き計測窓
44 ミラー
45 レンズ
46 分光器
47 CCDカメラ
48 コンピュータ
49 同期ライン
5 分析場
6 高炭素分
7 低炭素分
10 廃棄物処理装置
11 有機性廃棄物
12 熱分解ガス
13 高温排ガス
21 供給手段
22 炭化炉(外熱式キルン)
23 加熱ジャケット
24 分離抜き出し手段
25 急冷手段(熱交換器)
26 バグフィルタ
27 高温燃焼炉
28 煙突
29 バグフィルタ
30 ボイラ

Claims (6)

  1. 有機性廃棄物を炭化炉にて処理して炭化物を得る工程と、
    レーザ誘起ブレークダウン法により、該炭化物の炭素含有量をオンサイトで分析する工程と、
    該分析工程における炭素含有量に応じて該炭化物を分類する工程と
    を含んでなる炭化物の品質管理方法。
  2. 前記炭化物を得る工程と分析工程との間に、前記炭化物を粉砕する工程をさらに含む請求項1に記載の炭化物の品質管理方法。
  3. 前記炭化物を得る工程と分析工程との間に、前記炭化物を冷却する工程をさらに含む請求項1または2に記載の炭化物の品質管理方法。
  4. 前記分析工程が、レーザ誘起ブレークダウン法による測定を15〜60秒に1回行うものである請求項1〜3のいずれかに記載の炭化物の品質管理方法。
  5. 前記分類工程において、高炭素含有量の炭化物と、低炭素含有量の炭化物とに分類する請求項1〜4のいずれかに記載の炭化物の品質管理方法。
  6. 炭化物を生成する炭化炉と、
    レーザ誘起ブレークダウン法を用いた該炭化物中の炭素含有量の分析手段と、
    該炭素含有量に応じて該炭化物を分類する手段と
    を含む炭化物の品質管理システム。
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