JP3969032B2 - 自動列車運転装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、列車を自動で運転するとき、停車する駅、通過する駅を誤ることなく運行させる自動列車運転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、たとえば特開平10−315973号公報に示された自動列車運転装置の全体構成を示す図である。図において、1は地上子からの位置情報電文をピックアップするATO車上子、3はATO車上子1と電気的に接続されたATO送受信器、4は車両への力行、ブレーキ指令を行なうATO制御装置、6は出発押し釦スイッチ、7は自動運転と手動運転を切り替えるモード切替スイッチ、8は運転台表示灯である。なお、5は列車速度をピックアップする速度発電機であり、これらは電気的にATO制御装置4と接続されている。
【0003】
通常ATO車上子1は列車の先頭車の床下に取付けられ、TG5は車軸端または駆動ギアのギアケースに取付けられる。2は地上子で、P1地上子2G、P2地上子2B、P3地上子2C、およびP4地上子2Dは地上側に設置されている。地上子2G,2B〜2Dは、それぞれ停止目標位置の手前約400m、25m、1mに距離補正用として配置されている。ただし、この配置位置および数は特に決められたものでは無い。なお、P4地上子2Dは停止位置ジャストの位置に置かれ、停車位置の確認および、扉開方向指示などを目的として設けられている。
【0004】
次に、動作について説明する。ATO制御装置4はモード切替スイッチ7が「自動」位置である条件で出発押釦スイッチ6が押されると、車両状態情報より出発条件が整っていることを確認して、出発条件が成立していれば力行指令を出力し、図3(1)に示すように加速制御を行う。つぎに、目標速度に近づくと、その目標速度で定速運転を行なう。このとき、目標速度は一般的にATC装置(自動列車制御装置)の制限速度の2から3Km/h下の速度とするのが通常である。なお、列車速度の検知は速度発電機5で発生した車輪の回転数に対応した正弦波交流波形をATO制御装置4で矩形波に波形整形された周波数より求める。
【0005】
列車13はATO制御装置4により定速運転制御されて走行しており(図3(2)で示す区間)、駅の手前約400m地点に設置された無電源地上子2G上を列車13が通過するとき、列車13の先頭車に取り付けられた車上子1で、地上子2Gから出力される位置情報を受け取る。車上子1で受け取られた位置情報は、ATO送受信器3を介してATO制御装置4に送られる。これによって、ATO制御装置4は自列車位置の距離誤差を補正すると同時に停止点に対する定位置停止目標パターンを発生し、そのパターンに追随するように適正ブレーキノッチ指令を出力し、列車を減速制御する。つぎの無電源地上子P2上を車上子1が通過する時に、P1地上子2GからP2地上子2Bまでの走行距離誤差を補正し、停止位置までの距離補正を行なう。さらに、無電源地上子2Cを通過するときに最終の位置補正を行ない、停止目標位置に停車させる。
【0006】
なお、上記無電源地上子P1、P2、P3の設置位置は特に決められてはいないが、概ねP1は列車の最高速度から常用ブレーキを指令したとき、空走距離を含めて停止に至るまでの必要距離に余裕長を加味して決定する。最高速度が70Km/hであれば停止目標位置手前約400mの位置となる。当然速度が速くなれば停止目標位置からの距離は長くなる。P2無電源地上子2Bは上記P1地上子2G受信後からの走行距離誤差補正用であり、車輪径補正誤差等による走行距離誤差を補正する目的で設置されるもので、停止目標位置手前約25m位に設置する。P3地上子2Cは同様の目的で停止目標位置手前1から2mに設置される場合が一般的である。一方、モード切替スイッチ7が「自動」位置で、ATO制御装置4が正常の条件で運転台表示灯「自動」が点灯し、乗務員に自動運転モードであることを表示する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の自動列車運転装置では、各駅停車の列車の場合は問題無いが、快速列車や急行列車のように通過駅のある列車では、どの駅で停車するのかを車上のATO制御装置4にあらかじめ入力しておいても、そのデータが本当に正しいのか、また通過駅が本当に合っているのかを確認することができないという問題があった。また、乗務員は自動列車運転装置の状態モードおよび動作が確認できないという問題があった。
【0008】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、列車の自動運転を行ないながら、停車駅、通過駅の確認を可能とし、正しい運行を行なうことができる自動列車運転装置を得ることを目的とする。また、列車の自動運転の状態モードと制御状態、ならびに駅の通過・停車情報を運転台画面に表示することにより、安全を確保できる自動列車運転装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る自動列車運転装置は、次に停車する駅に到達する前に、車上側から地上側へ送るための列車の種別を示す列車番号を出力する列車番号設定手段と、列車の自動運転の制御を行なうとともに、車上側から地上側へ列車番号を送ることにより、地上側から受け取るこの列車番号に対応する運行情報と列車番号設定手段から入力された列車番号により車上側で認識している運行情報とを照合することにより、次に到達する駅の停車、通過の確認を行ない、次に停車する駅に到達するまでの間に複数の駅を通過するときは、地上側から受け取った次に停車する駅の運行情報と車上側で認識している運行情報とを照合し、次に停車する駅と判断したときは、現在の駅から何駅通過したら停車する駅に到達するかを求め、列車の走行を制御する自動制御手段とを備えたものである。
【0010】
第2の発明に係る自動列車運転装置は、列車の運転状況を表示する運転情報表示手段と、自動制御手段は、次に到達する駅に対して、停車、通過の確認を行なった結果として、次駅通過、あるいは次駅停車の表示を上記運転情報表示手段にさせるとともに、そのとき列車がどの自動運転モードで運転されているかを表示するようにしたものである。
【0011】
第3の発明に係る自動列車運転装置は、列車の運転状況を表示する運転情報表示手段と、自動制御手段は、次に停車する駅に到達するまでに通過する駅の数だけ駅を通過することを示すように運転情報表示手段を制御するようにしたものである。
【0012】
第4の発明に係る自動列車運転装置において、自動制御手段は、次に停車する駅へ到達するまでの間にひとつずつ駅を通過するごとに、次に停車する駅までの通過駅数の表示が少なくなるように変化させるようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の一実施の形態を図にもとづいて説明する。図1はこの発明の実施の形態である自動列車運転装置を示す図である。図において、1は列車13の先頭部に設けられたATO車上子、2Aは地上子である。2B,2C,2Dは地上子である。3はATO送受信器、4はATO制御装置、5は速度発電機で、列車速度の検知は速度発電機5で発生した車輪の回転数に対応した正弦波交流波形をATO制御装置4で矩形波に波形整形された周波数より求める。6は出発スイッチ、7はモード切替えスイッチ、9は運転台表示器、10は列車種別などを示す列車番号を設定する列車番号設定器である。11は中継器、12は符号処理器で、符号処理器12には列車番号・停車駅情報などの条件が入力される。符号処理器12は運行管理装置などからの外部入力条件にもとづいて、運行情報を出力する。
【0014】
列車番号設定器10は、伝送ラインによってATO制御装置4とATO送受信装置3に接続されている。列車番号設定器10から出力される設定情報はATO送受信器3とATO制御装置4に入力される。運転台表示器9は運転台に設置されており、ATO制御装置4と伝送ラインで接続されている。運転台表示器9は運転情報表示手段であって、図2は、運転台表示器9の表示画面の一例である。一方、地上側について説明すると、P1地上子2Aは有電源地上子であって、P1地上子2Aと中継器11は電気的に接続されている。さらに、中継器11には符号処理器12が電気的に接続されており、地上側からも車上側に対して運行情報などを送信可能とした構成になっている。列車番号設定手段は、たとえば列車番号設定器10である。自動制御手段は、たとえば、ATO制御装置4により構成されている。
【0015】
図3は列車を自動運転したときの出発から次駅停止までの運転曲線の一例を示したもので、図3の場合は列車は次駅に停車する。図4は列車を自動運転したときの出発から次駅通過するときの運転曲線の一例を示したもので、図4の場合は列車は次駅を通過する。図3、4に示した運転曲線は運転制御のモードを示しており、たとえば(1)は加速モード、(2)は定速モード、(3)はTASCモード、(4)は減速モードである。TASCモードとは、列車自動停止位置制御(Train Automatic Stop Control)のことである。
【0016】
以下、このように構成された自動列車運転装置の動作について説明する。列車13のモード切替えスイッチ7が「自動」に設定されている状態で、出発スイッチ6を押すと、出発から定速運転制御になるまでは従来と同様の制御が行なわれる。ただし、運転台表示器9への表示制御は従来とは異なる。列車番号設定器10で設定された列車番号はATO制御装置4とATO送受信器10へ入力される。列車は自動運転で駅をスタートして、所定の速度になると定速運転制御により走行する。列車が次の駅の手前約400m地点に設置された有電源地上子2A上を通過するときに、ATO送受信器3に入力されている列車番号が車上子1を介して地上側に送信される。車上子1とP1地上子2Aが電磁結合することにより車上側と地上側で送受信が行なわれる。地上側に送信された列車番号の信号はP1有電源地上子2Aで受信され、中継器11を介して符号処理器12に送られる。
【0017】
一方、符号処理器12はあらかじめ外部入力条件として、列車番号とその列車番号に対応した列車種別(急行列車、快速列車など)および、それらの列車に対応する通過駅情報を運行管理装置(図示せず)から入力されている。したがって、符号処理器12は列車側から送られてくる列車番号にもとづいて、それぞれの列車番号に対応した次駅コードと通過、または停車情報を地上側から列車に対して送信する。このとき、車上側に送信される情報には位置情報も含まれている。
【0018】
車上側では地上から送られてくる列車番号にもとづいた運行情報を車上子1で受信して、ATO送受信器3を介して、ATO制御装置4に運行情報(ここでは、次駅コード、駅に停車するか、通過するかの情報)が送られる。なお、ATO制御装置4には列車番号設定器10から列車番号が入力されており、予め自己の列車の種別を認識しており、また、次駅が通過または停車であるかも認識している。そこで、ATO制御装置4は、車上で認識している運行情報と地上から送信された運行情報を照合する。照合を行なった結果、車上側と地上側の運行情報が一致していれば、車上側で有している運行情報は正しいと判断して、次に到達する駅に対して通過、または停車の制御を行う。ATO制御装置4は、それぞれの列車番号に対応した運行票をあらかじめ入力しておくことで、列車番号が入力されるだけで、その列車番号に対応した運行情報を認識することができる。
【0019】
仮に、照合結果が次駅停車であった場合は、車上のATO制御装置4はP1地上子2A上を列車が通過するときに、「次駅停止」情報を車上子1を介してATO送受信器3で受信する。「次駅停止」情報は、ATO送受信器3からATO制御装置4へ入力される。ATO制御装置4へは、「次駅停止」情報と、位置情報も送られるので、位置補正を行なうとともに、自動運転制御モードはTASCモード(3)に移行する。TASCモード(3)に移行することで、停止点に対する定位置停止目標パターンを発生し、そのパターンに追随するように適正ブレーキノッチ指令を出力し、列車を減速制御する。列車は、駅に近づく方向に所定の間隔で設置されている無電源地上子P2,P3上を通過していき、無電源地上子P4の位置で停車する。具体的には、無電源地上子P2を通過したときに停止距離補正を行ない、さらに無電源地上子2Cを通過したときに最終の位置補正を行ない、停止目標位置の無電源地上子P4に停車させる。
【0020】
また、照合結果が「次駅停車」であったときは、列車の走行の制御とともに、運転台表示器9に、たとえば図2に示すような表示を行なう。運転台表示器9には次駅情報として「次駅停車」の表示がなされ、運転制御モードとしては、「TASC」の表示がなされる。運転制御モードとは、自動運転中にどのような制御モードで運転されているかを示すものである。その他に、そのときの目標速度、列車の実速度、指令ブレーキノッチ、停止位置までの距離などをリアルタイムに表示する。これらの情報がリアルタイムに表示されることにより、乗務員はATO制御装置4の動作状態および列車の状態を常時把握することができ、安全な運行を行なうことができる。
【0021】
つぎに、照合結果が「次駅通過」となった場合の運転曲線例を図4に示す。「次駅通過」も次駅停車のときと同じように列車がP1地上子1上を通過するときに、地点情報として次駅コードと「次駅通過」情報を受信する。すると、この場合も上記の次駅停車時と同様に車上のATO制御装置4は自列車の位置補正を行なう。地上からの情報は、次駅から何m手前にいるかの情報であるため、次駅通過時(TASCモードでないとき)は、この情報を基に次ぎに停車する停止位置までの距離を算出して補正する。しかし、「次駅通過」時は次駅停車のときのように停止パターンを発生せずに、図4に示すように目標速度での定速運転(2)を継続する。
【0022】
また、照合結果が「次駅通過」であったときは、列車の走行制御とともに運転台表示器9に、たとえば図5に示すような表示を行なう。運転台表示器9には次駅情報として「次駅通過」の表示がなされ、運転制御モードとしては、「定速運転」の表示がなされる。その他に、そのときの目標速度、列車の実速度、指令ブレーキノッチ、停止位置までの距離などをリアルタイムに表示する。これらの情報がリアルタイムに表示されることにより、乗務員はATO制御装置4の動作状態および列車の状態を常時把握することができ、安全な運行を行なうことができる。このように、通過・停車駅の判断を車上装置のみで行なうのでは無く、地上装置との照合をとり整合性のチェックを行なうことにより、通過・停車に対する信頼性が向上する。また、乗務員に対しては自動列車運転装置における運転の制御状態、および列車の状態がリアルタイムに表示されるために、安心感が与えられ、乗務員支援にもつながる。
【0023】
なお、本実施の形態では、P1地上子を有電源地上子として地上−車上間の双方向伝送を行なう例を示したが、駅の停止位置に設けられたP4有電源地上子の双方向伝送情報に列車番号情報と次駅情報を加えることで、P1地上子を従来と同様の無電源地上子とすることも可能である。次ぎに、P4地上子を用いる場合について説明する。列車が駅に停車したときに、車上側から列車番号を駅の停止位置に設けられた地上側のP4地上子2Dへ送信する。地上側では、上記の実施の形態と同様に、車上側の車上子1から送信された列車番号はP4地上子2Dで受信され、中継器を介して符号処理手段12へ入力される。符号処理手段12からは列車番号に対応した運行情報(次駅名、次駅コード、通過・停車の情報など)が車上側へ送り返される。
【0024】
たとえば、地上側にあるP4地上子2Dを介して符号処理手段12から車上側へ送られる情報には2つのパターンが考えられる。1つは、列車が走行中に地上側から列車番号に対応した運行情報を得る場合で、列車(ATO制御装置4)はとなりの駅に関する情報を受け取る。これは、この列車が停車する駅の場合もあるし、通過する駅である場合もある。もう1つは、列車が駅に停車しているときに地上側から列車番号に対応した運行情報を得る場合で、列車は、次ぎに停車する駅に関する運行情報を受け取る。走行中に地上側から次駅に関する運行情報を得る場合は、上記に説明したP1地上子2Aから情報を得る場合と同様である。
【0025】
列車が現在停車している駅から出発するまでの間に車上側と地上側で行なわれる情報伝達について説明する。車上側と地上側とでは、車上側から列車番号を地上側へ送り、地上側から送られるその列車番号に対応した運行情報を車上側で受け取っている。まず、停車している駅で車上側から列車番号を地上側に送る。このとき、列車の車上子と結合しているP4地上子2Dを介して、車上側から送信された列車番号が地上側のP4地上子2Dで受信される。P4地上子2Dも中継器を介して符号処理器(図示せず)に接続されている。符号処理器からは列車番号に対応して、次の停車駅に関する運行情報が車上側へ送り返される。停車中に列車番号を地上側へ送る場合は、地上側から送られてくる情報は、列車が次ぎに停車する駅に関する運行情報(たとえば、駅名、駅コードなど)である。
【0026】
車上側では、地上側から送られてきた次の停車駅に関する運行情報と車上側で認識している運行情報、路線データとの照合を行なう。照合した結果、次ぎに停車する駅であることが分かれば、その停車駅に到達するまでに何駅通過するかを路線データから求める。車上側で、すべての駅名と駅の並びなどを示す路線データを備えていれば、次の停車駅が現在停車している駅から何駅目にあたるのかを求めることができる。したがって、何駅通過したのちに、次の停車駅に到達するかも分かる。通過駅数が求められたら、運転台表示器9に通過駅数を表示しておく。たとえば、通過駅が3つあるときは、たとえば「3駅通過」というように表示する。
【0027】
その後、現在の駅を出発して1つ目の通過駅を通過すると、その駅にあるP4地上子を介して、その通過駅の情報を車上側に送る。地上側からの情報はP4地上子と列車側の車上子が電磁結合したときに、データの送受信が行なわれる。このように、通過駅の情報を地上側から受け取ることにより、通過駅を1つずつ通過するごとに、運転台表示器の通過駅数表示を一つずつ減らしていくことができる。次ぎに停車する駅に到達するまでの間に、最後の通過駅を通過したときは、たとえば、「次駅停車」というように表示すれば良い。また、通過駅が1つのときは「次駅通過」とすれば良い。したがって、次の停車駅に到達するまでに3つの駅を通過する場合は、運転台表示器の表示は、「3駅通過」、「2駅通過」、「1駅通過」(あるいは、次駅通過)、「次駅停車」というように表示を変化させていけばよい。
【0028】
このように、列車が駅を出発する前までの間に、地上側から列車番号に対応した次ぎに停車する駅の運行情報を受け取ることで、次ぎに停車する駅を車上側の運行情報と照合することができ、また、運転台表示器に次ぎに停車する駅に関する表示を出力することができ、さらに列車運行の信頼性をあげることができる。また、次ぎに停車する駅に到達するまでの間に通過する駅があるときは、その通過駅数を求めることができ、さらに運転台表示器に通過駅数に関する表示を出力することと、通過駅を通り過ぎるたびに、通過駅数に関する情報をその都度変化させていくことができ、次に停車する駅までの間にいくつの駅を通過するか、目で確認することができる。列車の停車中は多くのデータを送受信することが可能で、対話型の送受信をすることもできる。ここでは、車上子と地上子を介して、車上側と地上側との間でデータのやり取りを行なったが、車上と地上の間でデータのやり取りができれば良く、たとえば、ミリ波伝送を用いて地上−車上間情報伝送を行なっても良い。
【0029】
なお、本実施の形態に示される自動列車制御装置による列車の自動運転の制御は以下に示すように行なわれている。自動運転の制御方法は、次に停車する駅に到達する前に、車上側から地上側へ列車の種別を示す列車番号を送り、列車の自動運転の制御を行なうとともに、車上側から地上側へ列車番号を送ることにより、地上側から受け取るこの列車番号に対応する運行情報と列車番号により車上側で認識している運行情報とを照合することにより、次に到達する駅の停車、通過の確認を行ない列車の走行を制御している。「次の駅に到達する前に」とは、「停車する駅と、通過する駅」の2つの意味をもつ。したがって、車上側から地上側へ列車番号の送信は、走行中、停車中の両方の場合が考えられる。これによって、地上側からの情報と車上側の情報を照合することにより、次に到達する駅が通過する駅なのか、停車する駅なのかを確認することができ、信頼性の高い列車の運行を保つことができる。
【0030】
【発明の効果】
第1の発明によれば、次に停車する駅に到達する前に、車上側から地上側へ送るための列車の種別を示す列車番号を出力する列車番号設定手段と、列車の自動運転の制御を行なうとともに、車上側から地上側へ列車番号を送ることにより、地上側から受け取るこの列車番号に対応する運行情報と列車番号設定手段から入力された列車番号により車上側で認識している運行情報とを照合することにより、次に到達する駅の停車、通過の確認を行ない、次に停車する駅に到達するまでの間に複数の駅を通過するときは、地上側から受け取った次に停車する駅の運行情報と車上側で認識している運行情報とを照合し、次に停車する駅と判断したときは、現在の駅から何駅通過したら停車する駅に到達するかを求め、列車の走行を制御する自動制御手段とを備えているので、通過駅・停車駅の判断を地上側からの運行情報と車上側で有する運行情報との照合を行なうことで、駅の通過、停車に対する信頼性を上げることができ、また、次に停車する駅に到達するまでの間に、通過する駅があるときは通過駅数が分かり、信頼性の高い運行を行なうことができる。
【0031】
第2の発明によれば、列車の運転状況を表示する運転情報表示手段と、自動制御手段は、次に到達する駅に対して、停車、通過の確認を行なった結果として、次駅通過、あるいは次駅停車の表示を上記運転情報表示手段にさせるとともに、そのとき列車がどの自動運転モードで運転されているかを表示するので、次に到達する駅が停車する駅なのか、通過する駅なのかを運転情報表示手段で確認することができ、また、自動運転されている列車がどの制御モードにより運転されているかを確認することができる。
【0032】
第3の発明によれば、列車の運転状況を表示する運転情報表示手段と、自動制御手段は、次に停車する駅に到達するまでに通過する駅の数だけ駅を通過することを示すように運転情報表示手段を制御するので、次の駅に到達するまでに、いくつの駅を通過するかを簡単に認識することができる。
【0033】
第4の発明によれば、自動制御手段は、次に停車する駅へ到達するまでの間にひとつずつ駅を通過するごとに、次に停車する駅までの通過駅数の表示が少なくなるように変化させるので、次に停車する駅に到達するまでの通過駅に関する表示を、列車の進行にしたがって変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施の形態による自動列車運転装置の構成を示す図である。
【図2】 この発明の一実施の形態である次駅停車時の運転台表示画面を示したものである。
【図3】 自動運転による、出発から次駅停止時の運転曲線の一例を示したものである。
【図4】 自動運転による、出発から次駅通過時の運転曲線の一例である。
【図5】 この発明の一実施の形態である次駅通過時の運転台表示画面を示したものである。
【図6】 従来の自動列車運転装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 車上子、 2A P1地上子、 2B P2地上子、 2C P3地上子、
2D P4地上子、 3 ATO送受信器、 4 ATO制御装置、
5 速度発電機、 6 出発押釦スイッチ、 7 モード切替スイッチ、
8 運転台表示灯、 9 運転台表示器、 10 列車番号設定器、
11 中継器、 12 符号処理器、 13 列車。
Claims (4)
- 次に停車する駅に到達する前に、車上側から地上側へ送るための列車の種別を示す列車番号を出力する列車番号設定手段と、
列車の自動運転の制御を行なうとともに、車上側から地上側へ列車番号を送ることにより、地上側から受け取るこの列車番号に対応する運行情報と列車番号設定手段から入力された列車番号により車上側で認識している運行情報とを照合することにより、次に到達する駅の停車、通過の確認を行ない、
次に停車する駅に到達するまでの間に複数の駅を通過するときは、地上側から受け取った次に停車する駅の運行情報と車上側で認識している運行情報とを照合し、
次に停車する駅と判断したときは、現在の駅から何駅通過したら停車する駅に到達するかを求め、列車の走行を制御する自動制御手段とを備えたことを特徴とする自動列車運転装置。 - 列車の運転状況を表示する運転情報表示手段と、
自動制御手段は、次に到達する駅に対して、停車、通過の確認を行なった結果として、次駅通過、あるいは次駅停車の表示を上記運転情報制御手段にさせるとともに、そのとき列車がどの自動運転モードで運転されているかを表示することを特徴とする請求項1記載の自動列車運転装置。 - 列車の運転状況を表示する運転情報表示手段と、
自動制御手段は、次に停車する駅に到達するまでに通過する駅の数だけ駅を通過することを示すように運転台表示器を制御することを特徴とする請求項1記載の自動列車運転装置。 - 自動制御手段は、次に停車する駅へ到達するまでの間にひとつずつ駅を通過するごとに、次に停車する駅までの通過駅数の表示が少なくなるように変化させることを特徴とする請求項3記載の自動列車運転装置。
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