JP3968888B2 - 蛍光磁粉探傷方法および蛍光磁粉探傷装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛍光磁粉探傷方法および蛍光磁粉探傷装置に関する。さらに詳しくは、探傷効率が向上されてなる蛍光磁粉探傷方法および蛍光磁粉探傷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、鋼材等の被検査材の表面傷を探傷する方法の一つとして蛍光磁粉探傷法が知られている。蛍光磁粉を被検査材の表面にシャワーあるいはミスト、ドブ漬けなどにより付着させた後にその被検査材を磁化すると、表面傷がある場合そこから発生する漏れ磁束によって磁粉がその傷部分に集まる。そして、その状態で被検査材に、例えば紫外線を照射すると、磁粉が集まっている傷部分が強く発光する。つまり、表面傷の有無によって被検査材表面の発光状態(磁粉模様)が異なることになる。蛍光磁粉探傷法は、この現像を利用するものである。
【0003】
また、この被検査材表面の発光状態を撮像し、その撮像画像を閾値処理して表面傷を自動的に探傷する自動探傷装置も知られている。例えば、特開平6ー207926号公報には、図9に示すような、表面に蛍光磁粉が付着された長尺の被検査材wの長手方向へ相対移動させられ、該被検査材wの表面を複数のブロックに分割して撮像する撮像装置aと、前記被検査材wの表面に紫外線を照射する紫外線照射手段bとを備え、前記撮像装置aにより前記紫外線照射手段bにより照射された探傷領域を、前記相対移動に追従する走査ミラーの協働により静止画像として撮像し、その静止撮像画像に基づいて前記表面に存在する傷を検出する蛍光磁粉式自動探傷装置dにおいて、前記撮像画像上における前記被検査材wの幅方向の両端縁を検出する位置検出用光源eを備える端縁検出手段を有することを特徴とする蛍光磁粉式自動探傷装置dが提案されている。
【0004】
しかしながら、前記公報の提案に係る蛍光磁粉式自動探傷装置dにおいては、一画面中に端縁検出手段により被検査材wの両端を検出するための端縁検出領域と、表面傷を探傷するための探傷用領域とが存在しているので、次のような問題がある。
【0005】
(1)撮像装置aにより撮像された画像における紫外線照射手段bにより紫外線が照射されている探傷領域は、走査ミラーの作用により静止画像となるが、位置検出用光源eに照射されている端縁検出領域は、走査ミラーの作用により移動速度と同じ速度で流れてしまう。それ故、撮像装置aに用いられている撮像素子、例えばCCD撮像管における所定光量の蓄積がなされないにもかかわらず、端縁検出領域は移動する。したがって、位置検出用光源eとして照度の高い光源を用いなければならない。
【0006】
(2)位置検出用光源eは光の流れを考慮して設置しなければならないため、その照射位置のセッティングが煩雑である。
【0007】
(3)探傷を往復両方向で実施する場合、端縁検出領域の移動により探傷領域が影響を受けるため、往路用および復路用のそれぞれに位置検出用光源eを設ける必要がある。そのため、蛍光磁粉式自動探傷装置dの大型化およびコスト増大を招来する。
【0008】
(4)支持台に菱形状に載置されている被検査材wの側面に対向させて撮像装置aを配置しているので、被検査材wの長手方向の頂部を探傷する場合、その頂点位置が検出できない。頂点位置の検出のために位置検出用光源eを頂部に対向させて配設して斜めに照射したとすると、探傷領域の長手方向の幅が非常に狭くなるので、探傷効率を著しく低下させることになる。
【0009】
なお、被検査材wのバックグラウンドを照射し、その影を用いて端縁位置を検出する方法も考えられるが、それにより長尺の被検査材wを探傷しょうとすると、多数の光源が必要となり、探傷装置設備の大型化およびコストの増大を招来するという別の問題を生ずる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑みなされたものであって、前記諸問題が解決されて操作性が向上されてなる蛍光磁粉探傷方法および蛍光磁粉探傷装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の蛍光磁粉探傷方法の第1形態は、被検査材の長手方向に沿って走行可能とされた、走行台車に搭載された探傷部により撮像された探傷領域の画像を閾値処理して傷マップを作成する蛍光磁粉探傷方法であって、
前記蛍光磁粉探傷は、探傷領域を所要数の探傷ブロックに分割して走行台車を走行させながらなされ、
前記各探傷ブロックの探傷において、
探傷部に設けられた反射手段を、走行台車の走行に追従させて動作させながら探傷領域を撮像して静止した探傷画像を得る手順と、
前記反射手段を停止させた状態で、被検査材の幅方向にスリット状にパルス照射して探傷領域の端縁位置を検出するための端縁位置検出画像を撮像する手順
とがなされる
ことを特徴とする。
【0012】
本発明の蛍光磁粉探傷方法の第2形態は、被検査材の長手方向に沿って走行可能とされた、走行台車に搭載された探傷部により撮像された探傷領域の画像を閾値処理して傷マップを作成する蛍光磁粉探傷方法であって、
前記蛍光磁粉探傷は、探傷領域を所要数の探傷ブロックに分割して走行台車を走行させながらなされ、
前記各探傷ブロックの探傷において、
探傷部に設けられた反射手段を、走行台車の走行に追従させて動作させながら探傷領域を撮像して静止した探傷画像を得る手順と、
前記反射手段を停止させた状態で、角形の被検査材における頂部を挟んだ両側面に斜めの輝線を描くように照射角度を調整してスリット状にパルス照射して探傷領域の頂部を検出するための頂部検出画像を撮像する手順
とがなされる
ことを特徴とする。
【0015】
本発明の蛍光磁粉探傷装置の第1形態は、被検査材の探傷領域の静止した探傷画像、および被検査材の探傷領域の端縁位置検出画像を撮像する探傷部と、前記探傷部を搭載している被検査材の長手方向に沿って走行可能とされている走行部と、前記探傷画像を画像処理する探傷画像処理部と、前記端縁位置検出画像を画像処理する端縁位置検出画像処理部と、少なくとも前記探傷画像および端縁位置検出画像の撮像時期を制御する制御部とを備え、
前記探傷部が、紫外線照射手段と、被検査材の幅方向にスリット状に照射する端縁検出光照射手段と、走行部の走行に追従して動作可能とされている反射手段とを有し、
前記制御部の制御により、探傷部に設けられた反射手段を、走行台車の走行に追従させて動作させながら同探傷部に探傷領域を撮像させるとともに、前記反射手段を停止させた状態で、被検査材の幅方向にスリット状にパルス照射して同探傷部に探傷領域の端縁位置を検出するための端縁位置検出画像を撮像させる
ことを特徴とする。
【0016】
本発明の蛍光磁粉探傷装置の第2形態は、被検査材の探傷領域の静止した探傷画像、および被検査材の探傷領域の頂部検出画像を撮像する探傷部と、前記探傷部を搭載している被検査材の長手方向に沿って走行可能とされている走行部と、前記探傷画像を画像処理する探傷画像処理部と、前記頂部検出画像を画像処理する頂部検出画像処理部と、少なくとも前記探傷画像および頂部検出画像の撮像時期を制御する制御部とを備え、
前記探傷部が、紫外線照射手段と、角形の被検査材における頂部を挟んだ両側面に斜めの輝線を描くように照射角度を調整してスリット状に照射する頂部検出光照射手段と、走行部の走行に追従して動作可能とされている反射手段とを有し、
前記制御部の制御により、探傷部に設けられた反射手段を、走行台車の走行に追従させて動作させながら同探傷部に探傷領域を撮像させるとともに、前記反射手段を停止させた状態で、被検査材の両側面にV字スリット状にパルス照射して同探傷部に探傷領域の頂部を検出するための頂部検出画像を撮像させる
ことを特徴とする。
【0017】
【作用】
本発明は前記のごくと構成されているので、探傷画像に端縁位置検出用輝線や頂部検出用輝線が入ることがなく、そのため探傷精度が向上する。また、探傷画像と端縁検出画像または頂部検出画像とが別々に撮像されるので、端縁検出光照射手段または頂部検出光照射手段の照度を低く抑えることができ、それにより端縁検出光照射手段の光源の寿命が延びる。さらに、探傷画像と端縁検出画像または頂部検出画像とが別々に撮像されるので、端縁位置検出光照射手段または頂部位置検出光照射手段の照射位置のセッティングが容易となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施の形態に基づいて説明するが、本発明はかかる実施の形態のみに限定されるものではない。
【0019】
実施の形態1
本発明の実施の形態1の蛍光磁粉探傷方法(以下、単に探傷方法という)に適用される蛍光磁粉探傷装置(以下、単に探傷装置という)A1のブロック図を図1に示し、この実施の形態1の探傷方法においては、角形鋼材(被検査材)は所要数のブロックに分けて探傷がなされる。
【0020】
探傷装置1Aは、検査台Bに菱形状に載置されている角形鋼材Cの上部側面の一方(以下、第1側面という)C1を撮像する第1探傷部10と、上部側面の他方(以下、第2側面という)C2を撮像する第2探傷部20と、前記第1探傷部10で撮像された画像を処理する第1画像処理部30と、前記第2探傷部20で撮像された画像を処理する第2画像処理部40と、前記角形鋼材Cの長手方向に沿って移動する走行部50と、制御部60とを主要部として備えてなる。
【0021】
第1探傷部10は、ブラックライト(紫外線照射手段)11と走査ミラー(反射手段)12と端縁位置検出ライト(端縁位置検出光照射手段)13とCCDカメラ(撮像手段)14とを備えてなるものとされる。走査ミラー12は走行部50の走行に追従して動作するようにされている。つまり、探傷領域Dの静止画像が撮像できるようにその動作が調整されている。端縁位置検出ライト13は、角形鋼材Cの幅方向にスリット状に照射するようにその照射方向が調整され、つまり端縁位置検出ライト13の輝線が角形鋼材Cの幅方向となるようにその照射方向が調整され(図3参照)、またその照射は、CCDカメラ14による探傷画像の撮像に支障の生じないように、所定の時期にのみなされるようにされている。例えばシャッターにより照射時期が調整されている。なお、シャッターに代えてストロボ方式による照射とされてもよい。
【0022】
なお、ブラックライト11、走査ミラー12、端縁位置検出ライト13およびCCDカメラ14は、従来より公知のものとすることができる。
【0023】
第1画像処理部30は、図2に示すように、CCDカメラ14により撮像された探傷領域Dの画像(以下、探傷画像という)を画像処理する探傷画像処理手段31と、CCDカメラ14により撮像された端縁位置検出画像を画像処理する端縁位置検出画像処理手段32とを備えてなるものとされる。
【0024】
第2探傷部20は、第1探傷部10と同様に、ブラックライト21と走査ミラー22と端縁位置検出ライト23とCCDカメラ24とを備えてなるものとされる。また、第2画像処理部40も同様に、探傷画像を画像処理する探傷画像処理手段41と、端縁位置検出画像を画像処理する端縁位置検出画像処理手段42とを備えてなるものとされる。なお、作図の簡略化のために第2探傷部20およぴ第2画像処理部40に係る構成要素に関する符号は、図2に()を付して示されている。
【0025】
走行部50は、具体的には、角形鋼材Cの上方に配設された一対のレールR上を走行する走行台車51とされる。この走行台車51は、ボックス状の台車本体52と、台車本体52の上部に配設された走行車輪54,55を有する走行装置53とを主要構成用として備えてなる。台車本体52および走行装置53の具体的な構成は、例えば特開平6ー207926号公報に提案されているものとすることができる。
【0026】
台車本体52の下部には、角形鋼材Cの上部が走行台車51の走行を妨げないようにして収納されており、また角形鋼材Cの上部の上方には、第1探傷部10および第2探傷部20のブラックライト11,21、走査ミラー12,22、位置検出用ライト13,23およびCCDカメラ14,24が、それぞれ第1側面C1および第2側面C2に対応させて所定の位置関係にて配設されている。この場合、走査ミラー12,22は、前述したように、走行台車51の走行中においてもCCDカメラ14,24により探傷領域Dの静止画像が撮像できるよう、走行台車51の走行に追従して動作するようにされている。
【0027】
制御部60は、具体的には制御マイコン61とされ、ブラックライト11,21、走査ミラー12,22、端縁位置検出ライト13,23およびCCDカメラ14,24、走行台車51、第1画像処理装置部30、第2画像処理部40等の制御をし、かつ探傷結果を出力するようにされている。
【0028】
次に、図4に示すタイムチャートにより、かかる構成とされている探傷装置A1による角形鋼材側面C1,C2の探傷について説明する。
【0029】
(1)走行台車51の走行が開始され、それに伴いブラックライト11,21、走査ミラー12,22もオンされる。
【0030】
(2)走査ミラー12,22がオンされると、走査ミラー12,22が走行台車51の走行に対する追従動作を行う。この追従動作は、ブラックライト11,21が照射された探傷領域Dの静止した探傷画像が撮像できるようになされる。
【0031】
(3)走査ミラー12,22がオンされてから所定時間経過後、CCDカメラ14,24がオンされて探傷領域Dの静止画像が撮像される。この撮像された画像は、第1画像処理部30および第2画像処理部40の探傷画像処理手段31,41に送出される。なお、この所定時間は走行台車51の走行速度に応じて適宜設定される。
【0032】
(4)CCDカメラ14,24による探傷領域Dの静止画像の撮像が終了して所定時間経過後、走査ミラー12,22がオフされる。これにより、走査ミラー12,22は初期位置に復帰する。この走査ミラー12,22のオフは探傷領域の撮像終了と同時とされてもよい。なお、この所定時間は走行台車51の走行速度に応じて適宜設定される。
【0033】
(5)走査ミラー12,22がオフされてから所定時間経過後、端縁位置検出ライト13,23がオンされる。端縁位置検出ライト13,23の照射位置は、例えば探傷領域Dの中央とされる(図3参照)。
【0034】
(6)端縁位置検出ライト13,23がオンされてから所定時間経過後、CCDカメラ14,24がオンされて端縁位置検出ライト13,23が照射している個所を撮像する。つまり、端縁検出用画像が撮像される。この撮像された端縁検出用画像は、第1画像処理部30および第2画像処理部40の端縁位置検出画像処理手段32,42に送出される。なお、この所定時間は走行台車51の走行速度に応じて適宜設定される。
【0035】
(7)CCDカメラ14,24による端縁検出用画像の撮像が終了してから所定時間経過後、端縁位置検出ライト13,23がオフされる。これにより、第1ブロックの探傷が終了する。なお、この所定時間は走行台車51の走行速度に応じて適宜設定される。
【0036】
(8)端縁位置検出ライト13,23がオフされてから所定時間経過後、走査ミラー11,21がオンされる。これにより、第2ブロックの探傷が開始される。なお、この所定時間は走行台車51の走行速度に応じて適宜設定される。
【0037】
次に、第1画像処理部30における画像処理について説明する。なお、この画像処理は第2画像処理部40においても同様である。
【0038】
探傷画像処理手段31に送出された探傷画像(アナログ画像)は、A/D変換器によりデジタル画像(以下、デジタル探傷画像という)に変換された後、空間フィルターにより雑音が除去される。一方、端縁位置検出画像処理手段32に送出された端縁検出用画像(アナログ画像)は、A/D変換器によりデジタル画像(以下、デジタル位置検出画像という)に変換された後、常法により処理されて角形鋼材Cの端縁位置が特定される。この特定された角形鋼材Cの端縁位置により、デジタル探傷画像から角形鋼材Cの範囲外の部分が除去される。ついで、範囲外の部分が除去されたデジタル探傷画像は、常法により閾値処理されて傷が検出される。この検出された傷の位置がマップ化されて制御部60に送出される。つまり、傷マップが作成されて制御部60に送出される。制御部60は、この傷マップを、例えば表面傷処理部(図示省略)に送出する。
【0039】
以下、この傷マップに基づいて表面傷の補修などがなされる。
【0040】
このように、この実施の形態1によれば、次のような効果が得られる。
【0041】
(1)探傷画像と端縁位置検出画像とを別々に撮像しているので、探傷画像に端縁位置検出ライト13,23の輝線が存在しない。そのため、探傷領域Dの全域について探傷がなし得るようになり、探傷精度が向上する。
【0042】
(2)探傷画像と端縁位置検出画像とを別々に撮像しているので、端縁位置検出ライト13,23のセッティングが簡便になる。また、往復両方向で探傷する場合にも端縁位置検出ライト13,23は一側面について一個でよくなり、探傷装置Aの構成が簡素化され、またそれに伴い探傷装置A1のコストが低減される。
【0043】
(3)端縁位置検出画像の撮像は、走査ミラー12,22を停止してなされるので、端縁位置検出画像における輝線の像が流れることはない。そのため、端縁位置検出ライト13,23は照度が低くてよくなり、端縁位置検出ライト13,23の寿命が延びる。
【0044】
実施の形態2
本発明の実施の形態2に係る探傷方法に用いられる探傷装置A2を図5にブロック図で示す。この実施の形態2は実施の形態1を改変したものであって、検査台Bに菱形状に載置されている角形鋼材Cの頂部を探傷するようにしてなるものである。つまり、実施の形態1における第1探傷部10および第2探傷部20に替えて頂部探傷部70を備えてなるものである。
【0045】
探傷装置A2の基本的な構成は、実施の形態1の探傷装置A1と同様とされている。すなわち、頂部探傷部70は、実施の形態1の第1探傷部10と同様、ブラックライト71と走査ミラー72と頂部位置検出ライト(頂部位置検出光照射手段)73とCCDカメラ74とCCDカメラ74とを備えてなるものとされ、また画像処理部80も同様に、探傷画像を画像処理する探傷画像処理手段81と、頂部位置検出画像を画像処理する頂部位置検出画像処理手段82とを備えてなるものとされる(図6参照)。ただし、頂部位置検出ライト73は、角形鋼材Cの頂部を検出するため、第1側面C1および第2側面C2に斜めの輝線を描くようにその照射角度が調整されている(図7参照)。
【0046】
次に、図8に示すタイムチャートにより、かかる構成とされている探傷装置A2による角形鋼材C頂部の探傷について説明する。
【0047】
(1)走行台車51の走行が開始され、それと同時にブラックライト71、走査ミラー72もオンされる。
【0048】
(2)走査ミラー72がオンされると、走査ミラー72が走行台車51の走行に対する追従動作を行う。この追従動作は、ブラックライト71が照射された探傷領域の静止画像が撮像できるようにしてなされる。
【0049】
(3)走査ミラー72がオンされてから所定時間経過後、CCDカメラ74がオンされて探傷領域Dの静止画像が撮像される。この撮像された画像は、画像処理部80の探傷画像処理手段81に送出される。なお、この所定時間は走行台車51の走行速度に応じて適宜設定される。
【0050】
(4)CCDカメラ74による探傷領域Dの静止画像の撮像が終了してから所定時間経過後、走査ミラー72がオフされる。これにより、走査ミラー72は初期位置に復帰する。なお、この所定時間は走行台車51の走行速度に応じて適宜設定される。
【0051】
(5)走査ミラー72がオフされてから所定時間経過後、頂部位置検出ライト73がオンされる。この頂部位置検出ライト73の照射位置は、例えば頂部を照射する位置が探傷領域Dの先端とされる(図7参照)。なお、この所定時間は走行台車51の走行速度に応じて適宜設定される。
【0052】
(6)頂部位置検出ライト73がオンされてから所定時間経過後、CCDカメラ74がオンされて頂部位置検出ライト73が照射している個所を撮像する。つまり、頂部検出用画像が撮像される。この撮像された頂部検出用画像は、画像処理部80の頂部位置検出画像処理手段82に送出される。なお、この所定時間は走行台車51の走行速度に応じて適宜設定される。
【0053】
(7)CCDカメラ74による頂部検出用画像の撮像が終了してから所定時間経過後、頂部位置検出ライト73がオフされる。これにより、第1ブロックの探傷が終了する。
【0054】
(8)頂部位置検出ライト73がオフされてから所定時間経過後、走査ミラー72がオンされる。これにより、第2ブロックの探傷が開始される。なお、この所定時間は走行台車51の走行速度に応じて適宜設定される。
【0055】
次に、画像処理部80による画像処理について実施の形態1と異なる点についてのみ説明する。
【0056】
A/D変換器によりデジタル画像に変換された頂部検出画像(以下、デジタル頂部検出画像という)に基づいて、第1側面C1および第2側面C2のそれぞれの端縁位置がおよび輝線の傾斜が算出される。ついで、第1側面C1および第2側面C2の端縁位置および輝線の傾斜に基づいて、第1側面C1側の輝線および第2側面C2側の輝線の交点位置を算出し、その位置を頂点とする。これにより、頂部が検出される。ついで、この頂部を基準に頂部近傍の傷マップを作成して制御部60に送出する。制御部60は、この傷マップを、例えば表面傷処理部(図示省略)に送出する。
【0057】
以下、この傷マップに基づいて頂部近傍の表面傷の補修などがなされる。
【0058】
このように、この実施の形態2によれば、頂部近傍の表面傷の探傷がなし得るという実施の形態1では得られない効果も得られる。
【0059】
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明はかかる実施の形態のみに限定されるものではなく、種々改変が可能である。例えば、実施の形態1と実施の形態2とを組み合わせて、側面と頂部とを同時に探傷するようにしてもよい。その場合、各画像撮像はその時期をずらしてなされるのが好ましい。また、実施の形態では被検査材は角形鋼材とされているが、被検査材の形状は、角形に限定されるものではなく各種形状であってもよく、例えば丸形であってもよい。
【0060】
【発明の効果】
以上、本発明によれば次のような優れた効果が得られる。
【0061】
(1)探傷画像と端縁または頂部位置検出画像とを別々に撮像しているので、探傷画像に端縁または頂部位置検出光照射手段の光源からの輝線が存在しない。そのため、探傷領域の全域について探傷がなし得るようになり、探傷精度が向上する。
【0062】
(2)探傷画像と端縁または頂部位置検出画像とを別々に撮像しているので、端縁または頂部位置検出光照射手段のセッティングが簡便になる。また、往復両方向で探傷する場合にも端縁または頂部位置検出光照射手段は一側面について一個でよくなり、探傷装置の構成が簡素化され、またそれに伴い探傷装置のコストが低減される。
【0063】
(3)端縁または頂部位置検出画像の撮像は反射手段を停止してなされるので、端縁または頂部位置検出画像が流れることはない。そのため、端縁または頂部位置検出光は照度が低くてよくなり、端縁または頂部位置検出光の光源の寿命が延びる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の蛍光磁粉探傷装置のブロック図である。
【図2】同実施の形態の蛍光磁粉探傷装置の概略図である。
【図3】同実施の形態における探傷手順の説明図であって、同(a)は探傷画像の模式図を示し、同(b)は端縁検出画像の模式図を示す。
【図4】同実施の形態におけるタイムチャートである。
【図5】本発明の実施の形態2の蛍光磁粉探傷装置のブロック図である。
【図6】同実施の形態の蛍光磁粉探傷装置の概略図である。
【図7】同実施の形態における探傷手順の説明図であって、同(a)は探傷画像の模式図を示し、同(b)は頂部検出画像の模式図を示す。
【図8】同実施の形態におけるタイムチャートである。
【図9】特開平6ー207926号公報に提案されている蛍光磁粉探傷装置の斜視図である。
【符号の説明】
10 第1探傷部
11 ブラックライト(紫外線照射手段)
12 走査ミラー(反射手段)
13 端縁位置検出ライト(端縁位置検出光照射手段)
14 CCDカメラ
20 第2探傷部
21 ブラックライト(紫外線照射手段)
22 走査ミラー(反射手段)
23 端縁位置検出ライト(端縁位置検出光照射手段)
24 CCDカメラ
30 第1画像処理部
31 探傷画像処理手段
32 端縁位置検出画像処理手段
40 第2画像処理部
41 探傷画像処理手段
42 端縁位置検出画像処理手段
50 走行部
51 走行台車
60 制御部
61 制御マイコン
70 頂部探傷部
80 画像処理部
A 蛍光磁粉探傷装置
B 検査台
C 角形鋼材
D 探傷領域
Claims (4)
- 被検査材の長手方向に沿って走行可能とされた、走行台車に搭載された探傷部により撮像された探傷領域の画像を閾値処理して傷マップを作成する蛍光磁粉探傷方法であって、
前記蛍光磁粉探傷は、探傷領域を所要数の探傷ブロックに分割して走行台車を走行させながらなされ、
前記各探傷ブロックの探傷において、
探傷部に設けられた反射手段を、走行台車の走行に追従させて動作させながら探傷領域を撮像して静止した探傷画像を得る手順と、
前記反射手段を停止させた状態で、被検査材の幅方向にスリット状にパルス照射して探傷領域の端縁位置を検出するための端縁位置検出画像を撮像する手順
とがなされる
ことを特徴とする蛍光磁粉探傷方法。 - 被検査材の長手方向に沿って走行可能とされた、走行台車に搭載された探傷部により撮像された探傷領域の画像を閾値処理して傷マップを作成する蛍光磁粉探傷方法であって、
前記蛍光磁粉探傷は、探傷領域を所要数の探傷ブロックに分割して走行台車を走行させながらなされ、
前記各探傷ブロックの探傷において、
探傷部に設けられた反射手段を、走行台車の走行に追従させて動作させながら探傷領域を撮像して静止した探傷画像を得る手順と、
前記反射手段を停止させた状態で、角形の被検査材における頂部を挟んだ両側面に斜めの輝線を描くように照射角度を調整してスリット状にパルス照射して探傷領域の頂部を検出するための頂部検出画像を撮像する手順
とがなされる
ことを特徴とする蛍光磁粉探傷方法。 - 被検査材の探傷領域の静止した探傷画像、および被検査材の探傷領域の端縁位置検出画像を撮像する探傷部と、前記探傷部を搭載している被検査材の長手方向に沿って走行可能とされている走行部と、前記探傷画像を画像処理する探傷画像処理部と、前記端縁位置検出画像を画像処理する端縁位置検出画像処理部と、少なくとも前記探傷画像および端縁位置検出画像の撮像時期を制御する制御部とを備え、
前記探傷部が、紫外線照射手段と、被検査材の幅方向にスリット状に照射する端縁検出光照射手段と、走行部の走行に追従して動作可能とされている反射手段とを有し、
前記制御部の制御により、探傷部に設けられた反射手段を、走行台車の走行に追従させて動作させながら同探傷部に探傷領域を撮像させるとともに、前記反射手段を停止させた状態で、被検査材の幅方向にスリット状にパルス照射して同探傷部に探傷領域の端縁位置を検出するための端縁位置検出画像を撮像させる
ことを特徴とする蛍光磁粉探傷装置。 - 被検査材の探傷領域の静止した探傷画像、および被検査材の探傷領域の頂部検出画像を撮像する探傷部と、前記探傷部を搭載している被検査材の長手方向に沿って走行可能とされている走行部と、前記探傷画像を画像処理する探傷画像処理部と、前記頂部検出画像を画像処理する頂部検出画像処理部と、少なくとも前記探傷画像および頂部検出画像の撮像時期を制御する制御部とを備え、
前記探傷部が、紫外線照射手段と、角形の被検査材における頂部を挟んだ両側面に斜めの輝線を描くように照射角度を調整してスリット状に照射する頂部検出光照射手段と、走行部の走行に追従して動作可能とされている反射手段とを有し、
前記制御部の制御により、探傷部に設けられた反射手段を、走行台車の走行に追従させて動作させながら同探傷部に探傷領域を撮像させるとともに、前記反射手段を停止させた状態で、被検査材の両側面にV字スリット状にパルス照射して同探傷部に探傷領域の頂部を検出するための頂部検出画像を撮像させる
ことを特徴とする蛍光磁粉探傷装置。
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