JPH06201656A - 螢光磁粉式自動探傷装置 - Google Patents

螢光磁粉式自動探傷装置

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JPH06201656A
JPH06201656A JP1812593A JP1812593A JPH06201656A JP H06201656 A JPH06201656 A JP H06201656A JP 1812593 A JP1812593 A JP 1812593A JP 1812593 A JP1812593 A JP 1812593A JP H06201656 A JPH06201656 A JP H06201656A
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JP
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Application number
JP1812593A
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English (en)
Inventor
Toshio Endo
敏夫 遠藤
Tomiichi Yagi
富一 八木
Kenichi Takada
健一 高田
Taizo Yano
泰三 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被検査材の表面各部における紫外線の入射条
件や螢光磁粉から発せられた光の撮像装置に対する入射
条件の相違に拘らず、略同一条件下で傷の有無を判断で
きるようにする。 【構成】 傷の有無を判断するために撮像装置から出力
された画像信号の信号強度と比較される傷判断閾値TH
を、画像信号の信号強度が低くなるコーナ部18cでは
平面部18fに比較して小さくした。逆に、傷判断閾値
THを一定として、コーナ部18cの画像信号を大きく
するように補正しても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検査材の表面に付着
された螢光磁粉の模様を撮像して画像処理を行うことに
より表面傷の有無や傷位置を自動的に検知する螢光磁粉
式自動探傷装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼材等の被検査材の表面傷を検知する手
段として螢光磁粉探傷法がある。これは、被検査材の表
面に螢光磁粉をシャワー或いはミスト、ドブ漬け等によ
って付着するとともに被検査材を磁化すると、表面傷に
よる漏れ磁束によって磁粉が傷部分に集まり、紫外線を
照射すればその傷部分で強く発光するため、その発光の
状態(磁粉模様)から傷の有無や位置を知るものであ
る。そして、かかる磁粉模様を撮像装置により撮像し、
その画像信号を予め定められた傷判断閾値と比較するこ
とにより、傷の有無や位置を自動的に検知するようにし
た自動探傷装置が知られている。また、鋼材等の長尺の
被検査材に対しては、その被検査材または上記撮像装置
を長手方向へ移動させ、被検査材の表面を複数のブロッ
クに分割して探傷するようになっている。本出願人が先
に出願した特願平4−100425号に記載されている
自動探傷装置はその一例である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記螢光磁
粉の発光強度は照射される紫外線量、例えば紫外線の入
射角度等によって影響されるとともに、画像信号の信号
強度は螢光磁粉の発光強度や撮像装置に対する光の入射
角度等によって変化する。このため、被検査材に紫外線
を照射する紫外線ランプ等の照射手段,被検査材,およ
び撮像装置の位置関係や、被検査材の表面形状等によ
り、被検査材の表面上における螢光磁粉の量が同じであ
っても画像信号の信号強度は相違する。例えば、コーナ
が丸い略方形断面の鋼材の平面部に直角に照射手段や撮
像装置を配置した場合、コーナ部における画像信号の信
号強度は平面部に比較して弱くなるなど、必ずしも高い
傷検出精度を得られないのである。
【0004】これに対し、撮像装置から見た表面各部の
螢光磁粉の光強度が略均一となるように、例えば上記コ
ーナ部には平面部よりも多量の紫外線が照射されるよう
に、表面各部の反射指向性等を考慮して複数の照射手段
を配設することが考えられている。しかし、このように
1台の撮像装置に対して複数の照射手段を用いた場合、
紫外線ランプの劣化などによる紫外線強度の経時変化は
個体差を有するため、表面各部の光強度を均一に維持す
るためには定期的な検査と頻繁な紫外線パターンの調整
等が必要で、作業者の負担が大きい。
【0005】また、被検査材の表面形状等に応じて照射
手段および撮像装置を複数配設し、例えば前記平面部と
コーナ部とを別々に撮像して探傷する方法もあるが、そ
の場合には、例えば略方形断面の鋼材の全周を同時探傷
する場合、計8台の撮像装置および照射手段が必要にな
るなど、装置が大掛かりで高価になるとともに、保守管
理等が面倒で作業者の負担が大きい。
【0006】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、単一の撮像装置およ
び照射手段を用いて、被検査材の表面各部で異なる紫外
線の入射条件や螢光磁粉から発せられた光の撮像装置に
対する入射条件に拘らず、略同一条件下で傷の有無を判
断できるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成
するために、第1発明は、(a)螢光磁粉が付着された
被検査材の表面に紫外線を照射する照射手段と、(b)
その表面を撮像して画像信号を出力する撮像装置と、
(c)その画像信号の信号強度を傷判断閾値と比較して
前記表面の傷の有無を判断する傷判断手段とを有する螢
光磁粉式自動探傷装置において、(d)前記被検査材の
表面各部における前記紫外線の入射条件および前記螢光
磁粉から発せられた光の前記撮像装置に対する入射条件
の相違に拘らず、略同一条件下で傷の有無を判断できる
ように予め定められた表面各部で異なる傷判断閾値を記
憶している記憶手段を備え、前記傷判断手段はその傷判
断閾値と対応する部分の画像信号の信号強度とを比較し
て傷の有無を判断することを特徴とする。
【0008】
【作用】このような螢光磁粉式自動探傷装置において
は、被検査材の表面各部における紫外線の入射条件およ
び螢光磁粉から発せられた光の撮像装置に対する入射条
件の相違に拘らず、略同一条件下で傷の有無を判断でき
るように予め定められた表面各部で異なる傷判断閾値が
記憶手段に記憶され、その傷判断閾値と対応する部分の
画像信号の信号強度とを比較して傷判断が行われる。例
えば、コーナが丸い略方形断面の鋼材の平面部に直角に
照射手段や撮像装置を配置して探傷する場合、画像信号
の信号強度が弱くなるコーナ部の傷判断に際しては、平
面部よりも小さいな傷判断閾値が用いられるのである。
【0009】
【第1発明の効果】したがって、照射手段,被検査材,
および撮像装置の位置関係や、被検査材の表面形状等に
拘らず、被検査材の表面各部の探傷が略同一条件下で行
われるようになり、単一の撮像装置および照射手段を用
いて被検査材の表面全体を高い精度で探傷できる。ま
た、単一の撮像装置および照射手段によって探傷できる
ため、装置が簡単かつ安価に構成され得るとともに、紫
外線ランプ等から成る照射手段の保守管理等も容易であ
る。
【0010】
【課題を解決するための第2の手段】前記目的を達成す
るために、第2発明は、前記(a)照射手段と、(b)
撮像装置と、(c)傷判断手段とを有する螢光磁粉式自
動探傷装置において、(e)前記被検査材の表面各部に
おける前記紫外線の入射条件および前記螢光磁粉から発
せられた光の前記撮像装置に対する入射条件の相違に拘
らず、略同一条件下で傷の有無を判断できるように、前
記画像信号の信号強度および前記傷判断閾値の何れか一
方を前記表面各部で補正する補正データを記憶している
記憶手段と、(f)その記憶手段に記憶されている補正
データを読み込んで、前記画像信号の信号強度および前
記傷判断閾値の何れか一方を補正する補正手段とを有す
ることを特徴とする。
【0011】
【作用】このような螢光磁粉式自動探傷装置において
は、被検査材の表面各部における紫外線の入射条件およ
び螢光磁粉から発せられた光の撮像装置に対する入射条
件の相違に拘らず、略同一条件下で傷の有無を判断でき
るように、画像信号の信号強度および傷判断閾値の何れ
か一方を表面各部で補正する補正データが記憶手段に記
憶され、その補正データに従って補正手段により信号強
度および傷判断閾値の何れか一方が補正される。例え
ば、コーナが丸い略方形断面の鋼材の平面部に直角に照
射手段や撮像装置を配置して探傷する場合には、画像信
号の信号強度が弱くなるコーナ部の傷判断を行う際の傷
判断閾値が低くされるか、或いはそのコーナ部の画像信
号の信号強度が高くされるのである。なお、補正する前
の傷判断閾値は、予め一定値が設定されても良いし、照
射手段の紫外線強度など探傷条件に応じて算出されるよ
うになっていても良い。
【0012】
【第2発明の効果】したがって、かかる第2発明におい
ても、前記第1発明と同様に照射手段,被検査材,およ
び撮像装置の位置関係や、被検査材の表面形状等に拘ら
ず、被検査材の表面各部の探傷が略同一条件下で行われ
るようになり、単一の撮像装置および照射手段を用いて
被検査材の表面全体を高い精度で探傷できる。また、単
一の撮像装置および照射手段によって探傷できるため、
装置が簡単かつ安価に構成され得るとともに、紫外線ラ
ンプ等から成る照射手段の保守管理等も容易である。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0014】図1は、第1発明の一実施例である螢光磁
粉式自動探傷装置(以下、単に探傷装置という)10の
斜視図で、図2はその断面図、図3は制御系統を説明す
る図である。これ等の図において、強磁性体製の鋼材で
ある被検査材12は、コーナが丸い略方形断面を有して
長尺状を成しており、複数の検査台14により4つのコ
ーナが上下左右に位置する略水平な姿勢で位置固定に支
持されている。そして、その被検査材12の長手方向に
移動させられる一対の検査ユニット16によって、外周
の表面18(上側の2面)に存在する傷が検出されるよ
うになっている。磁粉探傷法は、表面若しくは表面近傍
の傷(欠陥)を迂回して流れる漏洩磁束により、強磁性
体の粉である磁粉をその傷部分に集中的に吸着させて、
その磁粉模様から傷の有無や位置を調べる方法であり、
上記被検査材12は、予め磁場に晒されて磁化されてい
るとともに、その表面18には多数のノズルによる散布
やドブ漬けなどにより螢光磁粉が付着されている。
【0015】被検査材12の上方には、その被検査材1
2の長手方向と平行に一対のガイドレール24および2
6が配設されており、前記検査ユニット16は、この一
対のガイドレール24および26に支持されて走行する
台車28に配設されることにより、被検査材12の全長
に亘って探傷できるようになっている。この台車28に
は、制御装置56から供給される駆動信号SD1によっ
て正逆両方向へ回転駆動されるサーボモータ30が配設
されており、このサーボモータ30の駆動力がタイミン
グベルト32を介して駆動輪34および36に伝達され
ることにより、台車28はガイドレール24,26上を
所定の移動速度Vで走行させられる。サーボモータ30
にはエンコーダ38が設けられており、台車28の移動
速度Vに対応する回転角度信号SA1が制御装置56に
供給される。一方のガイドレール24にはその上面に噛
合歯40が形成されているとともに、そのガイドレール
24上を転動する一方の駆動輪34の外周には、上記噛
合歯40と噛み合う噛合歯42が設けられており、それ
らの噛合歯40および42の噛合いによって、台車28
は駆動輪34の回転角度に正確に対応してガイドレール
24上を移動する。
【0016】上記台車28は矩形の箱形状を成してお
り、一対の検査ユニット16は、その台車28内におい
て予め定められた所定の位置関係に配置されたテレビカ
メラ46,紫外線ランプ48,コーナ検出用ライト50
等をそれぞれ備えて構成されている。一対の検査ユニッ
ト16は被検査材12の表面18のうち斜め上方を向い
た2面を同時に探傷するようになっており、それぞれの
テレビカメラ46、紫外線ランプ48,コーナ検出用ラ
イト50等は、被検査材12の軸心を含む鉛直な平面に
対して対称的に配置されている。テレビカメラ46は、
その光軸が被検査材12の表面18と略垂直になる姿勢
で位置固定に配設されており、CCD撮像素子により表
面18の螢光磁粉の模様を撮像するようになっている。
このテレビカメラ46は撮像装置に相当し、入射光量に
対応して強度変化する画像信号SVを前記制御装置56
へ出力する。なお、かかるテレビカメラ46は、被検査
材12の長手方向と直角な幅方向へ水平走査するととも
に、長手方向へ垂直走査するようになっている
【0017】前記紫外線ランプ48は照射手段に相当す
るもので、テレビカメラ46の撮像範囲に紫外線を照射
するように台車28に取り付けられている。この紫外線
の一部は表面18で反射してテレビカメラ46に入射す
るが、テレビカメラ46には紫外線除去用フィルターが
設けられ、紫外線を除去するようになっている。また、
コーナ検出用ライト50は、シリンドリカルレンズによ
り細長い帯状の平行光を出射するもので、被検査材12
の長手方向と直角で且つ表面18と平行に配設され、テ
レビカメラ46の撮像範囲内において被検査材12の幅
方向に帯状の可視光を照射する。台車28にはまた、被
検査材12を挟んで両側に位置するように一対の投光器
64および受光器66が配設され、受光器66の検出信
号SPに基づいて被検査材12の長手方向の両端部が検
出されるようになっている。
【0018】制御装置56は、CPU58,ROM6
0,RAM62等を有するマイクロコンピュータを備え
て構成されており、RAM62の一時記憶機能を利用し
つつ予めROM60に記憶されたプログラムに従って信
号処理を行い、前記駆動信号SD1を出力することによ
り台車28を移動させるとともに、テレビカメラ46か
ら供給される画像信号SVに基づいて表面18の傷マッ
プを作成する。以下、図4のフローチャートを参照しつ
つ、画像信号SVの信号処理を具体的に説明する。
【0019】先ず、ステップS1では、台車28の移動
量に基づいて画像信号SVの取込みタイミングか否かを
判断し、YESになるとステップS2で画像信号SVを
取り込む。この画像信号SVを取り込むタイミング、す
なわち台車28の移動量は、長尺の被検査材12の表面
18を複数のブロックに分けて撮像するために、テレビ
カメラ46の撮像範囲に基づいて予め定められている。
次のステップS3では、取り込んだ画像信号SVが表す
撮像画像の中から、探傷すべき表面18のみから成る探
傷エリアを設定する。例えば、図5の一点鎖線Pはテレ
ビカメラ46の撮像範囲、すなわち画像信号SVが表す
撮像画像の範囲で、斜線で示す範囲Eが探傷エリアであ
るが、この探傷エリアEのうち被検査材12の長手方向
の範囲E1 は撮像画像Pに対して予め定められている。
また、被検査材12の長手方向と直角な幅方向の範囲E
2 は、前記コーナ検出用ライト50による光の照射部位
に基づいて撮像画像P内に予め定められたコーナ検出用
エリアFの画像信号SVの信号強度変化に基づいて、表
面18の両側のコーナ端縁を判別することにより定めら
れる。コーナ検出用ライト50が表面18に照射された
部位は明るいため、画像信号SVの信号強度Iが被検査
材12の幅方向において急激に変化している位置をコー
ナ端縁として検出すれば良い。以下の各ステップでは、
上記探傷エリアEの範囲内の画像信号SVのみが信号処
理される。
【0020】ステップS4では、被検査材12の長手方
向すなわち図5の左右方向に関して画像信号SVを平滑
化し、ノイズを除去する。被検査材12は長手方向に圧
延されたもので、表面傷は通常長手方向に長く、上記の
ように長手方向に平滑化が行われても実際の傷に起因す
る信号は殆ど影響を受けない。また、ステップS5で
は、被検査材12の幅方向すなわち図5の上下方向に関
して微分処理(差分処理)を行い、信号強度Iの変化を
急峻にして画像を鮮鋭化する。そして、次のステップS
6では、予めROM60に記憶された傷判断閾値THに
関するTHデータを読み込み、ステップS7において、
その傷判断閾値THと対応する部分の画像信号SVの信
号強度Iとを比較して、I>THか否かにより傷候補を
抽出する。図6は、上記THデータの一例で、表面18
の各部における紫外線の入射条件や螢光磁粉から発せら
れた光のテレビカメラ46に対する入射条件の相違に拘
らず、表面18の各部において略同じ条件で傷判断が行
われるように、探傷範囲E2のうち平面部18fに対応
する部分の傷判断閾値THは略一定であるが、コーナ部
18cに対応する部分の傷判断閾値THはコーナ端縁に
向かうに従って小さくされている。なお、本実施例で
は、探傷範囲E2 を表面18の形状に応じて予め定めら
れた割合で平面部18fに対応する部分Efとコーナ部
18cに対応する部分Ecとに分け、Efでは一定の傷
判断閾値THaを用いて判断し、Ecでは画像信号SV
に対応する位置の傷判断閾値THを用いて判断する。
【0021】上記THデータについて更に具体的に説明
すると、図7に示されているように、紫外線ランプ48
による紫外線の発射点A,コーナ部18cにおける螢光
磁粉点B,およびテレビカメラ46の受光点Cを、平面
部18fの中心点Sを原点としてそれぞれx−y座標で
表し、紫外線ランプ48の幅寸法をW、被検査材12の
幅寸法をH、コーナ部18cの曲率半径をR、平面部1
8fとコーナ部18cとの接点(境界)から螢光磁粉点
Bまでの間の曲率中心Ocまわりにおけるコーナ角度を
θとすると、螢光磁粉点Bにおける紫外線の入射エネル
ギーEは、中心点Sにおける入射エネルギーを1.0と
した場合、次式(1)で表される。また、螢光磁粉は入
射エネルギーEに比例したエネルギーの光を発するた
め、その螢光磁粉点Bで発せられた光の受光点Cにおけ
る入射エネルギーEcは、上記エネルギーEに受光点C
に対する指向性放射率ε(γ)を掛算することにより、
次式(2)で表される。
【0022】
【数1】
【0023】そして、例えば仮に紫外線ランプ48の幅
寸法W=300mm、被検査材12の幅寸法H=153
mm、コーナ部18cの曲率半径R=23mm、発射点
Aのy座標yA =800mm、受光点Cのx座標xC
0,y座標yC =500mmとした場合に、コーナ角度
θを10゜ずつ変更して入射ネルギーEcを求めたもの
が図8のグラフである。画像信号SVの信号強度Iは、
この入射エネルギーEcに比例するため、コーナ部18
cの各部の螢光磁粉量が略等しい場合、信号強度Iは図
8のグラフと同様にコーナ角度θの増大に伴って小さく
なる。前記図6のTHデータは、かかる信号強度Iの変
化に比例して傷判断閾値THが小さくなっているととも
に、コーナ角度θを画像信号SVが表す画像上の距離に
換算して作成されている。なお、図8ではコーナ角度θ
=80゜までの演算値が示されているが、方形断面の被
検査材12の場合、一つの表面18の探傷処理では少な
くともコーナ角度θ=45゜までのデータがあれば良
く、本実施例ではコーナ角度θ=60゜程度までの部分
を探傷するようになっている。
【0024】図4に戻って、次のステップS8では、上
記ステップS7で抽出された傷候補の繋がりパターンか
らノイズと考えられるものを除去する。これは、例えば
傷候補が被検査材12の長手方向に連続していない場合
はノイズと判断して除去するもので、次のステップS9
では、ノイズとして除去された残りの傷候補を最終的な
傷と判断して、その傷位置を記憶する。
【0025】以上の各ステップにより、複数に分割され
た表面18の一つのブロックに対する探傷処理は終了す
る。これ等の各ステップは、次のブロックの画像信号S
Vの取込みを開始するまでの間に行われる。そして、次
のステップS10では、被検査材12の一つの表面18
に対する探傷が全て終了したか否かを、例えば前記受光
器66の検出信号SP等に基づいて判断し、探傷が終了
するまでステップS1以下を繰り返し実行する。これに
より、表面18に対する探傷処理が、分割された各ブロ
ック毎に行われる。なお、総てのブロックの画像信号S
Vを取り込んだ後に、各ブロック毎、或いはそれ等の撮
像画像を繋ぎ合わせた状態でステップS3以下の探傷処
理を実行するようにしても良い。
【0026】一つの表面18に対する探傷が総て終了
し、ステップS10の判断がYESになると、ステップ
S11において、各ブロックの探傷エリアEを繋ぎ合わ
せて表面18全域の傷位置を表す傷マップを作成する。
各ブロックの探傷エリアEは、被検査材12の長手方向
において互いにオーバーラップするように予め設定され
ている。
【0027】ここで、かかる本実施例の探傷装置10
は、ステップS6で読み込む傷判断閾値THに関するデ
ータが、表面18の各部における紫外線の入射条件や螢
光磁粉から発せられた光のテレビカメラ46に対する入
射条件の相違に拘らず、コーナ部18cでも平面部18
fと略同じ条件で傷の有無を判断できるように定めら
れ、探傷範囲E2 の両端部Ecでは傷判断閾値THが小
さくされているため、画像信号SVの信号強度Iが小さ
いコーナ部18cでも高い精度で傷判断が行われる。
【0028】また、単一のテレビカメラ46および紫外
線ランプ48によって平面部18fおよびコーナ部18
cを共に探傷できるため、探傷装置10が簡単かつ安価
に構成されるとともに、表面各部における画像信号SV
の信号強度Iが略均一となるように複数の紫外線ランプ
を用いる場合に比較して、紫外線ランプ48の保守管理
等が容易で作業者の負担が少ない。
【0029】本実施例では、制御装置56による一連の
信号処理のうちステップS7を実行する部分が傷判断手
段に相当する。また、傷判断閾値THに関するデータを
記憶しているROM60は記憶手段に相当する。
【0030】次に、第2発明の一実施例を説明する。な
お、以下の実施例の装置構成は上記第1実施例と同じ
で、ROM60のプログラムおよび記憶データが相違す
るだけである。
【0031】図9のフローチャートにおいて、ステップ
S6−1では、予めROM60に記憶された信号強度I
に関する補正データを読み込む。図10は、上記補正デ
ータの一例で、表面18の各部における紫外線の入射条
件や螢光磁粉から発せられた光のテレビカメラ46に対
する入射条件の相違に拘らず、表面18の各部において
略同じ条件で傷判断が行われるように、探傷範囲E2
うち平面部18fに対応する部分Efの補正係数Kは略
1.0であるが、コーナ部18cに対応する部分Ecの
補正係数Kはコーナ端縁に向かうに従って1.0より大
きくなっている。この補正データも、前記図8の演算値
に従って定められており、補正係数Kは図8の演算値の
逆数に相当する。そして、次のステップS6−2では、
その補正データに従って次式(3)により探傷エリアE
内の各部、本実施例ではコーナ部18cに対応する探傷
範囲Ecの信号強度Iをその位置に応じて補正し、ステ
ップS7では、その補正後の信号強度Imと予め設定さ
れた一定の傷判断閾値とを比較して傷の有無を判断す
る。平面部18fに対応する探傷範囲Efでは、信号強
度Iをそのまま用いて傷判断が行われる。この場合にも
前記第1実施例と同様の効果が得られる。
【0032】
【数2】Im=K・I ・・・(3)
【0033】かかる第2実施例においては、制御装置5
6による一連の信号処理のうちステップS6−1および
S6−2を実行する部分が補正手段に相当し、ステップ
S7を実行する部分が傷判断手段に相当する。また、信
号強度Iに関する補正データを記憶しているROM60
は記憶手段に相当する。
【0034】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
【0035】例えば、前記実施例では被検査材12に対
して検査ユニット16を移動させながら探傷する場合に
ついて説明したが、検査ユニット16を固定して被検査
材12を移動させるようにしても良い。台車28の移動
に追従して回動する反射鏡を用いて表面18を略静止状
態で撮像するようにすることも可能である。
【0036】また、前記実施例では図6のTHデータや
図10の補正データが演算式に従って求められていた
が、実際の探傷装置を用いて実験的にTHデータを定め
たり補正データを求めたりしても良い。なお、第2実施
例では、信号強度Iを補正する代わりに、図10の補正
係数Kの逆数を傷判断閾値に掛算して補正することも可
能である。
【0037】また、前記実施例ではコーナが丸い方形断
面の鋼材を自動探傷する場合について説明したが、被検
査材の断面形状や大きさ等は適宜変更され得、例えば外
周面が円筒形状を成すパイプ材や丸棒鋼等の探傷にも本
発明は同様に適用され得る。
【0038】また、前記実施例では表面18の2面を同
時に探傷するようになっていたが、1面のみを探傷した
り、4面を同時に探傷したりするように構成することも
勿論可能である。
【0039】また、前記実施例では探傷範囲E2 を基準
として傷判断閾値THや補正係数Kが定められているた
め、被検査材12の曲がり等でテレビカメラ46と表面
18との間の距離yC が変動し、探傷範囲E2 の大きさ
が変化しても、表面18の各部とTHデータや補正デー
タとの対応関係は維持されるが、距離yC の変化でTH
データや補正データには誤差が生じるため、例えば被検
査材12の幅寸法Hに対する探傷範囲E2 の割合をパラ
メータとして、THデータや補正データを修正すること
も可能である。
【0040】また、前記第2実施例では傷判断閾値とし
て予め一定値が設定されていたが、1画像中における画
像信号SVの信号強度Iの平均値の所定倍を傷判断閾値
とすれば、紫外線ランプ48の劣化等による紫外線強度
変化に拘らず探傷性能が良好に維持されるなど、傷判断
閾値の設定の仕方は適宜定められる。第1実施例におい
ても、1画像中における画像信号SVの信号強度Iの平
均値等に基づいてTHデータを補正することが可能であ
る。
【0041】また、前記実施例では1台の紫外線ランプ
48で一つの表面18に紫外線を照射するようになって
いたが、必要に応じて複数の紫外線ランプを配設するこ
とも可能である。
【0042】また、前記実施例では撮像装置としてテレ
ビカメラ46が用いられていたが、入射光量に対応した
画像信号を出力する他の撮像装置が用いられても良い。
【0043】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の一実施例である螢光磁粉式自動探傷
装置の要部構成を示す斜視図である。
【図2】図1の自動探傷装置を被検査材の長手方向から
見た断面図である。
【図3】図1の自動探傷装置における各種信号の流れを
説明する図である。
【図4】図1の自動探傷装置の探傷処理に関する作動を
説明するフローチャートである。
【図5】図4のステップS3における探傷エリアの設定
方法を説明する図である。
【図6】図4のステップS6で読み込む傷判断閾値TH
に関するデータの一例を示す図である。
【図7】被検査材の表面各部における紫外線の入射条件
や螢光磁粉から発せられた光のテレビカメラに対する入
射条件の相違に起因して、画像信号の信号強度が変化す
ることを説明するために、各部の位置関係や寸法,角度
等を示した図である。
【図8】図7の螢光磁粉点Bのコーナ角度θとテレビカ
メラに入射する光エネルギーとの関係の一例を示す図
で、平面部の中心点Sにおける光エネルギーに対する相
対値で示したものである。
【図9】第2発明の一実施例を説明するフローチャート
である。
【図10】図9のステップS6−1で読み込む信号強度
Iに関する補正データの一例を示す図である。
【符号の説明】
10:螢光磁粉式自動探傷装置 12:被検査材 18:表面 46:テレビカメラ(撮像装置) 48:紫外線ランプ(照射手段) 56:制御装置 60:ROM(記憶手段) SV:画像信号 TH:傷判断閾値 K:補正係数(補正データ) ステップS6−1,S6−2:補正手段 ステップS7:傷判断手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 螢光磁粉が付着された被検査材の表面に
    紫外線を照射する照射手段と、該表面を撮像して画像信
    号を出力する撮像装置と、該画像信号の信号強度を傷判
    断閾値と比較して前記表面の傷の有無を判断する傷判断
    手段とを有する螢光磁粉式自動探傷装置において、 前記被検査材の表面各部における前記紫外線の入射条件
    および前記螢光磁粉から発せられた光の前記撮像装置に
    対する入射条件の相違に拘らず、略同一条件下で傷の有
    無を判断できるように予め定められた該表面各部で異な
    る傷判断閾値を記憶している記憶手段を備え、前記傷判
    断手段は該傷判断閾値と対応する部分の画像信号の信号
    強度とを比較して傷の有無を判断することを特徴とする
    螢光磁粉式自動探傷装置。
  2. 【請求項2】 螢光磁粉が付着された被検査材の表面に
    紫外線を照射する照射手段と、該表面を撮像して画像信
    号を出力する撮像装置と、該画像信号の信号強度を傷判
    断閾値と比較して前記表面の傷の有無を判断する傷判断
    手段とを有する螢光磁粉式自動探傷装置において、 前記被検査材の表面各部における前記紫外線の入射条件
    および前記螢光磁粉から発せられた光の前記撮像装置に
    対する入射条件の相違に拘らず、略同一条件下で傷の有
    無を判断できるように、前記画像信号の信号強度および
    前記傷判断閾値の何れか一方を前記表面各部で補正する
    補正データを記憶している記憶手段と、 該記憶手段に記憶されている補正データを読み込んで、
    前記画像信号の信号強度および前記傷判断閾値の何れか
    一方を補正する補正手段とを有することを特徴とする螢
    光磁粉式自動探傷装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012202859A (ja) * 2011-03-25 2012-10-22 Railway Technical Research Institute コンクリート表面の変状領域の検出方法
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