JP3968336B2 - 逆流防止装置及び一缶多水路型給湯器 - Google Patents

逆流防止装置及び一缶多水路型給湯器 Download PDF

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Description

本発明は、一缶多水路型の給湯器に使用される過圧・逆流防止技術に関する。
従来、風呂の追い焚きと台所の給湯栓等への給湯を1台のボイラーで行う一缶多水路型(一缶二水路型、一缶三水路型等)の給湯器が知られている。かかる一缶多水路型の給湯器としては、例えば、特許文献1記載のものがある。
図7は特許文献1に記載の一缶二水路型給湯器である。図7において、一缶二水路型給湯器100は、熱交換器103、燃焼バーナ104、及び送風ファン105を備えた加熱部102を有している。この加熱部102の熱交換器103には、給湯栓に供給する水(以下、「給湯水」という。)が通水する給湯水回路106と、浴槽107との間で浴槽内の水(以下、「浴槽水」という。)が循環する浴槽水回路108とが通されている。これにより、1つの燃焼バーナ104によって、給湯水回路106内の水と浴槽水回路108内の水の双方に、熱供給を行うことが可能である。
給湯水回路106の上流側は上水道に接続され、下流側は給湯栓(図示せず)に接続されている。そして、給湯水回路106の水は、上水道の水圧により給湯水回路106内を流れる。一方、浴槽水回路108には、熱交換器103の上流側に循環ポンプ109が設けられている。そして、浴槽水回路108の水は、循環ポンプ109の運転により発生する差圧によって、浴槽水回路108内を循環する。
給湯水回路106の熱交換器103下流側と浴槽水回路108の循環ポンプ109下流側(熱交換器103上流側)とは、連絡水路110により接続されている。この連絡水路110は、浴槽107内に水又は湯を供給する場合に、給湯水回路106から浴槽水回路108へ水(又は湯)を供給するために設けられているものである。
連絡水路110には、上流側(給湯水回路106側)から、開閉弁111、流量調節弁112、逆流防止装置113、逆止弁114,115が設けられている。逆流防止装置113は、上水道が断水した場合等において、浴槽水回路108内の浴槽水が、給湯水回路106に逆流するのを確実に防止するために設けられている安全装置である。
すなわち、給湯水回路106内の水圧が浴槽水回路108内の水圧よりも高い場合には、連絡水路110を通って浴槽水回路108から給湯水回路106に浴槽水が逆流することはない。一方、上水道が断水した場合や他水栓を開放した場合のように、給湯水回路106内の水圧が浴槽水回路108内の水圧よりも下がった場合、通常は逆止弁114,115により、浴槽水回路108から給湯水回路106への浴槽水の逆流は防止される。しかし、逆止弁114,115が十分に機能していないような場合には、浴槽水回路108から給湯水回路106への浴槽水の逆流が生じる。これにより、浴槽水が給湯栓に流れ、汚染された水が給湯栓から流出するというような事故が発生する。そこで、かかる事故を防止すべく、連絡水路110には逆流防止装置113が設けられている。
逆流防止装置113は、内部に逆流防止室121と圧力室122が設けられたケーシング120を有している。逆流防止室121上部のケーシング120には流入口123が穿孔されており、流入口123の下方位置には逆流防止室121側部のケーシング120に流出口124が穿孔されている。これらの流入口123及び流出口124には、連絡水路110が接続されている。
また、流入口123の下方からずれた位置の逆流防止室121底部のケーシング120に、圧力開放口126が穿孔されている。この逆流防止室121内の圧力開放口126には、上下に移動する弁体127が挿嵌されている。また、弁体127上部のケーシング120には加圧口128が穿孔されている。
加圧口128と逆流防止室121とは、ダイヤフラム129により水密に区画されている。ダイヤフラム129は、弾性を有する薄膜である。そのため、ダイヤフラム129は、加圧口128内の水圧と逆流防止室121内の水圧とがほぼ平衡するように変形する。加圧口128は、圧伝細管128aにより、熱交換器103出口の給湯水回路106に連通されている。従って、ダイヤフラム129は、熱交換器103出口の給湯水回路106内の水圧と逆流防止室121内の水圧の大小により、変形する。
弁体127は、上部弁体127a及び下部弁体127bから構成されている。上部弁体127aはキャップ状に形成されており、下部弁体127bの上部が嵌入されている。また、上部弁体127aと下部弁体127bとの間には、下部弁体127bを上部弁体127aから抜出する方向に付勢するバネ130と、下部弁体127bを上部弁体127aに嵌入する方向に付勢するバネ131とが挟入されている。下部弁体127bが上部弁体127a内に最も嵌入したときに、下部弁体127bと上部弁体127aとは水密に嵌合し、下部弁体127bと上部弁体127aの間を通って逆流防止室121内の水は流出しない。一方、下部弁体127bが上部弁体127aに対して抜出方向に移動すると、逆流防止室121内の水は、下部弁体127bと上部弁体127aの間を通って、圧力開放口126にドレンとして流出する。
また、上部弁体127aの上部は、ダイヤフラム129の中央に固定されている。従って、ダイヤフラム129の動きに連動して上部弁体127aは上下する。下部弁体127bが最も下がった状態では、下部弁体127bは圧力開放口126を閉塞する。また、下部弁体127bは、圧力開放口126から離反する方向にバネ132により付勢されている。
以上のような逆流防止装置113において、給湯水回路106に上水道から通常の水圧が加わっており、他水栓の開放等による水圧の極端な減少もない場合、給湯水回路106内の水圧は浴槽水回路108内の水圧よりも十分に高いため、連絡水路110を通って浴槽水回路108から給湯水回路106に水が逆流することはない。このとき、加圧口128内には上水道から通常の水圧が加わる。加圧口128内の水圧は浴槽水回路108内の水圧よりも十分に高いため、上部弁体127aと下部弁体127bとは水密に嵌合し、また、下部弁体127bは圧力開放口126を完全に閉塞するため、逆流防止室121内の水は、圧力開放口126へは流出しない。
給湯水回路106に上水道から通常の水圧が加わった状態で、他水栓の開放等により、連絡水路110の分岐点付近の給湯水回路106内の水圧が大きく低下した場合、給湯水回路106内の水圧と浴槽水回路108内の水圧とがほぼ等しくなる。このとき、ダイヤフラム129が圧力開放口126内に向かって変形し、バネ131の弾性力により、上部弁体127aと下部弁体127bとが離反していく。これにより、逆流防止室121内の水は圧力開放口126から僅かずつ流出する。これにより、連絡水路110を通って浴槽水回路108から給湯水回路106に水が逆流することが防止される。
給湯水回路106が断水した場合、連絡水路110の分岐点付近の給湯水回路106内の水圧は、浴槽水回路108内の水圧よりも大きく低下する。このとき、ダイヤフラム129が圧力開放口126内に向かって大きく変形し、バネ132の弾性力により下部弁体127bは圧力開放口126から離反する。そのため、逆流防止室121から圧力開放口126へ流出する水量が多くなり、逆流防止室121内の水圧は大きく低下する。これにより、連絡水路110を通って浴槽水回路108から給湯水回路106に水が逆流することが防止される。
また、上記逆流防止装置を更に小型化したものとしては、特許文献2,3に記載のものが知られている。図8は特許文献2,3に記載の逆流防止装置の断面図である。図8の逆流防止装置113’は、中空のケーシング141の内部に弁体142を備えている。ケーシング141には、連絡水路110(図7参照)に接続される入水口143、大気に開放された圧力開放口144、及び圧伝細管128a(図7参照)に接続される加圧口145が設けられている。ケーシング141の内部の弁室は、ダイヤフラム146で区画されており、ダイヤフラム146の加圧口145の側に、圧力室149が形成されている。
弁体142の先端はダイヤフラム146の中央部にボルト142a及びリテーナ147により固定されている。また、弁体142は、バネ148により加圧口145の方向に付勢されている。
加圧口145から加わる水圧が高い場合には、圧力室149内の水圧により働く力がバネ148の弾性力よりも大きく、ダイヤフラム146は、圧力室149が膨張する向きに変形する。そして、入水口143は弁体142の基部に設けられたパッキン150により閉塞される。これにより、入水口143から圧力開放口144へは水は流出しない。
一方、加圧口145から加わる水圧が低い場合には、バネ148の弾性力により、弁体142は加圧口145の方向に移動し、ダイヤフラム146は、圧力室149が縮小する向きに変形する。これにより、入水口143と圧力開放口144とが連通し、入水口143から圧力開放口144へ水が流出する。これにより、図7の逆流防止装置113と同様に、連絡水路110を通って浴槽水回路108から給湯水回路106に水が逆流するのを防止することができる。
一方、一缶多水路型の給湯器では、給湯が行われていない場合において、追い焚き時(浴槽水回路の循環加熱時)又は他の温水循環回路の使用(加熱)時に、給湯水回路内に密封された水が同時に加熱されるため、給湯水回路内の水圧が上昇する。従って、この給湯水回路内の水圧の開放先(手段)を設ける必要がある。
すなわち、一缶多水路型の給湯器では浴槽水回路108内の水を加熱するときには、同時に給湯水回路106内の水も加熱される。逆に、給湯水回路106内の水を加熱するときには、同時に浴槽水回路108内の水も加熱される。また、給湯を停止した直後において、加熱部102内の配管が熱交換器103の余熱により熱せられ、温度上昇・圧力上昇が生じる、いわゆる「後沸き」と呼ばれる現象が生じることもある。一般に、浴槽水回路108は、浴槽107に開放されているために、配管内の水圧上昇という問題は生じない。しかし、給湯水回路106は、給湯栓を閉止すると水圧を開放する手段がなくなる。そのため、給湯栓を閉止した状態で給湯水回路106内の水が加熱されると、配管内の水圧上昇が顕著となり、漏水等の原因となる。そこで、一缶多水路型の給湯器では、かかる場合に、給湯水回路106内の水圧を開放する圧力開放手段を設ける必要がある。
圧力開放手段を設けた一缶多水路型給湯器としては、例えば、特許文献4に記載のものが知られている。図9は特許文献4記載の一缶多水路型給湯器の配管構成図である。図9において、加熱部102、熱交換器103、燃焼バーナ104、送風ファン105、給湯水回路106、浴槽水回路108、連絡水路110、開閉弁111、逆止弁114,115は図7のものと同様である。
図9の一缶多水路型給湯器においては、開閉弁111下流側(浴槽水回路108側)の連絡水路110と給湯水回路106とを連通する圧力開放管160を設け、この圧力開放管160の途中に、浴槽水回路108側の連絡水路110と給湯水回路106との差圧により開閉する過圧防止弁161が設けられている。これにより、給湯の非使用時の追い焚き等により給湯水回路106内の水圧が上昇すると、過圧防止弁161が開放し、給湯水回路106から浴槽水回路108に少量の水(湯)が流出することで、給湯水回路106内の水圧が放圧される。従って、給湯水回路106内の水圧が過度に上昇することが防止される。
特開平7−103358号公報 特開2000−304144号公報 特開2003−35376号公報 特開2000−337700号公報
以上のような従来の技術の組み合わせにより、逆流防止機能と追い焚きや後沸き等による給湯水回路の過圧防止機能とを併せ持つ一缶二水路型給湯器を構成した場合、例えば、図10のような構成が考えられる。図10において、加熱部102、熱交換器103、燃焼バーナ104、送風ファン105、給湯水回路106、浴槽水回路108、循環ポンプ109、連絡水路110、開閉弁111、逆流防止弁113’、逆止弁114,115、圧伝細管128a、圧力開放管160、及び過圧防止弁161は、図7〜図9で説明したものと同様のものである。
ところで、逆流防止弁113’や過圧防止弁161は、正常な運転状態では動作することのない安全装置であり、見方を変えれば、正常時では、いわば余分な装置であるということができる。しかし、図10のような一缶二水路型給湯器の構成では、圧伝細管128aや圧力開放管160のような安全確保のための配管及び配管のための分岐が多く、配管構成が複雑となる。従って、製造時の不良率が高くなり、歩留まり低下の要因となる。また、配管の分岐が多いと、設置後に腐食等により水漏れなどの事故を生じる確率(故障率)を大きくする要因となる。また、配管が複雑化すると、給湯器の修理・点検等の保守・管理を行いにくくなる。
また、配管構成中に、逆流防止装置113’や過圧防止弁161のような安全弁を個別に設けるため、これらの弁を備えるための空間が給湯器内部に必要とされる。従って、これら安全装置による空間占有容積が大きく、必然的に給湯器の小型化が困難となる。
また、一缶二水路型給湯器が建物の一階に設置され、浴槽水回路108に接続されている浴槽が建物の二階又は三階に設置されている場合、循環ポンプ109の出力は大きく、浴槽水回路108内の水圧もかなり大きくなる。かかる状況において、逆止弁114,115が十分機能していないときに上水道が断水すると、連絡水路110の両端には大きな差圧が生じる。一方、開閉弁111が開弁している場合には、逆流防止装置113’と給湯水回路106との間の差圧は小さい。従って、逆流防止装置113’が十分に開弁して圧力開放口144から放水する前に、浴槽水回路108から給湯水回路106に多少の水が流入するおそれがある。
更に、開閉弁111が開弁している場合には、逆流防止装置113’の入水口143と過圧口145との間の差圧が小さくなり、弁体142が十分に開弁せず、逆流防止が十分になされないおそれもある。
そこで、本発明の目的は、逆止弁が正常に動作しない場合でも、浴槽水回路108から給湯水回路106への水の逆流を確実に防止することが可能な逆流防止技術を提供することにある。
また、本発明の目的は、一缶多水路型給湯器内部における安全装置のための配管をできるだけ少なくし、一缶多水路型給湯器の小型化を可能にする逆流防止装置、及びそれを用いた一缶多水路型給湯器を提供することにある。
本発明に係る逆流防止装置の第1の構成は、浴槽の水が循環する一又は複数の浴槽水回路と、給湯用の水が通水する給湯水回路と、前記浴槽水回路を循環する水と前記給湯水回路を通水する水とを一つの加熱装置で加熱する熱交換器と、前記熱交換器の下流側の前記給湯水回路と前記浴槽水回路とを連結し、前記給湯水回路から前記浴槽水回路へ前記給湯水回路内の水を供給する連絡水路と、を備えた一缶多水路型給湯器において、前記連絡水路を前記浴槽水回路から前記給湯水回路へ水が逆流することを防止するための逆流防止装置であって、前記連絡水路に設けられ、前記給湯水回路側から前記浴槽水回路側へのみ通水する第1の逆止弁と、前記第1の逆止弁よりも前記浴槽水回路側の前記連絡水路に設けられ、前記給湯水回路側から前記浴槽水回路側へのみ通水する第2の逆止弁と、前記第1の逆止弁と前記第2の逆止弁との間の前記連絡水路に連通して設けられた弁体内室、前記給湯水回路に連通され前記給湯水回路の水圧が与えられる加圧室、前記弁体内室内の水圧を開放するための圧力開放口、及び前記弁体内室内の水圧が前記加圧室内の水圧よりも高いときに開弁して前記弁体内室と前記圧力開放口とを連通させる弁体、を有する逆流防止弁と、を備えていることを特徴とする。
この構成により、逆流防止装置の弁体内室と給湯水回路とは、第1の逆止弁を介して連絡水路により連通された状態となる。従って、仮に第1の逆止弁が正常に動作しない場合でも、第1の逆止弁が大きな水流抵抗となるため、逆流防止装置の弁体内室と給湯水回路との水流抵抗は大きくなる。従って、給湯水回路に連通している逆流防止装置の加圧室と逆流防止装置の弁体内室との差圧は大きくなる。
また、第1の逆止弁と第2の逆止弁とが共に正常に動作しない場合において、浴槽水回路内の水圧が給湯水回路内の水圧よりも大きくなった場合、第1の逆止弁を逆流する水流が殆どなくても弁体内室と加圧室の差圧により逆流防止弁が開弁する。従って、浴槽水回路内の水は、圧力開放口を通って外部に流出し、弁体内室内の水圧が開放される。これにより、浴槽水回路内の水が給湯水回路内に流入するのをほぼ完全に防止することが可能となる。
本発明に係る逆流防止装置の第2の構成は、前記第1の構成において、前記第1及び第2の逆止弁並びに前記逆流防止弁を内部に収容するケーシングと、一端が前記第1の逆止弁の前記給湯水回路側の入水口に連通し、他端が加圧室に連通するとともに、前記加圧室の水圧が前記入水口内の水圧よりも所定の値以上に大きくなったときに開弁する過圧防止弁と、を備えていることを特徴とする。
この構成により、逆流防止弁と過圧防止弁とを共通の加圧室に連通したことで、従来は逆流防止弁と過圧防止弁のそれぞれに対して給湯水回路に接続する配管を行っていたところが、1本の配管を行えばすむこととなる。従って、一缶多水路型給湯器内部における配管を少なくすることができる。また、逆流防止弁と過圧防止弁を一体の逆流防止装置として構成したことで、これらの弁が占める空間容積が小さくなり、配管に要する空間容積を減らすことが可能となる。
本発明に係る一缶多水路型給湯器の第1の構成は、浴槽の水が循環する一又は複数の浴槽水回路と、給湯用の水が通水する給湯水回路と、前記浴槽水回路を循環する水と前記給湯水回路を通水する水とを一つの加熱装置で加熱する熱交換器と、前記熱交換器の下流側の前記給湯水回路と前記浴槽水回路とを連結し、前記給湯水回路から前記浴槽水回路へ前記給湯水回路内の水を供給する連絡水路と、を備えた一缶多水路型給湯器において、前記連絡水路に設けられ、前記給湯水回路側から前記浴槽水回路側へのみ通水する第1の逆止弁と、前記第1の逆止弁よりも前記浴槽水回路側の前記連絡水路に設けられ、前記給湯水回路側から前記浴槽水回路側へのみ通水する第2の逆止弁と、前記第1の逆止弁と前記第2の逆止弁との間の前記連絡水路に連通して設けられた弁体内室、前記給湯水回路に連通され前記給湯水回路の水圧が与えられる加圧室、前記弁体内室内の水圧を開放するための圧力開放口、及び前記弁体内室内の水圧が前記加圧室内の水圧よりも高いときに開弁して前記弁体内室と前記圧力開放口とを連通させる弁体、を有する逆流防止弁と、を有していることを特徴とする。
この構成により、上記本発明に係る逆流防止装置の第1の構成の場合と同様、第1の逆止弁と第2の逆止弁とが共に正常に動作しない場合において、浴槽水回路内の水圧が給湯水回路内の水圧よりも大きくなった場合、わずかな差圧で逆流防止弁が敏感に開弁する。そのため、浴槽水回路内の水が給湯水回路内に流入することをほぼ完全に防止することが可能となる。
本発明に係る一缶多水路型給湯器の第2の構成は、前記第1の構成において、前記加圧室は、前記熱交換器よりも上流側位置において前記給湯水回路に連通していることを特徴とする。
このように、逆流防止弁の加圧室を給湯水回路の熱交換器よりも上流側位置に接続することで、逆流防止弁の弁体内室から連絡水路、給湯水回路を経て加圧室に至る水路の水路抵抗が大きくなる。そのため、加圧室内の水圧は、弁体内室内の水圧変化の影響を受けにくい。従って、第1の逆止弁と第2の逆止弁とが共に正常に動作しない場合において、浴槽水回路内の水圧が給湯水回路内の水圧よりも大きくなった場合に、逆流防止弁を敏感に開弁させて弁体内室内の水圧を放圧させ、浴槽水回路内の水が給湯水回路内に流入することを防止することができる。
本発明に係る一缶多水路型給湯器の第3の構成は、前記第1又は2の構成において、前記第1及び第2の逆止弁並びに前記逆流防止弁を内部に収容するケーシングと、一端が前記第1の逆止弁の前記給湯水回路側の入水口に連通し、他端が加圧室に連通するとともに、前記加圧室の水圧が前記入水口内の水圧よりも所定の値以上に大きくなったときに開弁する過圧防止弁と、を備えていることを特徴とする。
このように、逆流防止弁と過圧防止弁とを共通の加圧室に連通したことで、従来は逆流防止弁と過圧防止弁のそれぞれに対して給湯水回路に接続する配管を行っていたところが、1本の配管を行えばよくなるため、配管を少なくすることができる。また、逆流防止弁と過圧防止弁を一体の逆流防止装置として構成したことで、これらの弁が占める空間容積が小さくなり、配管に要する空間容積を減らすことが可能となる。
以上のように、本発明に係る逆流防止装置によれば、加圧室を給湯水回路に連通させ、第1の逆止弁と第2の逆止弁との間に逆流防止弁の弁体内室を連通させた構成としたことで、逆止弁が正常に動作しない場合において、浴槽水回路内の水圧が給湯水回路内の水圧よりも高くなったときに、第1の逆止弁の水路抵抗により加圧室と弁体内室の差圧が大きくなりやすい。従って、小さい差圧でも逆流防止弁が感度よく開弁するため、浴槽水回路から給湯水回路への水の逆流を確実に防止することが可能となる。
また、逆流防止弁と過圧防止弁とを共通の加圧室に連通したことで、一缶多水路型給湯器内部における配管を減少させ、一缶多水路型給湯器の小型化が可能となる。また、配管が少なくなることにより一缶多水路型給湯器の修理・点検等の保守・管理が容易となる。
本発明に係る一缶多水路型給湯器によれば、加圧室を給湯水回路に連通させ、第1の逆止弁と第2の逆止弁との間に逆流防止弁の弁体内室を連通させた構成としたことで、小さい差圧でも逆流防止弁が感度よく開弁するため、浴槽水回路から給湯水回路への水の逆流を確実に防止することが可能となる。
また、逆流防止弁と過圧防止弁とを共通の加圧室に連通したことで、一缶多水路型給湯器内部における配管を減少させ、一缶多水路型給湯器の小型化が可能となる。また、配管が少なくなることにより一缶多水路型給湯器の修理・点検等の保守・管理が容易となる。更に、従来よりも配管及び配管のための分岐が少なくなるため、製造コストが下がり、製造時の不良率が下がり、歩留まりが向上する。また、設置後に配管の腐食等により水漏れなどの事故を生じる確率(故障率)も下がる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施例1に係る一缶二水路型給湯器の配管構成図である。本実施例に係る一缶二水路型給湯器は、給湯用の水が通水する給湯水回路1、浴槽の水が循環する浴槽水回路2を有する。給湯水回路1の上流側端部は、上水道に接続され、下流側端部は給湯栓に接続されている。浴槽水回路2は、両端が浴槽(図示せず)に接続された閉回路である。
給湯水回路1には、上水道に接続されている側から、水流センサ3、熱交換器4、混合比例弁5が設けられている。水流センサ3は、上水道から給湯水回路1に流入した水(以下、「給湯水」という。)の流量を検出するセンサである。熱交換器4は、燃焼バーナ6により加熱され、給湯水回路1内の給湯水に熱を供給する。
熱交換器4には、給湯水回路1のほかに浴槽水回路2も通されている。そして、熱交換器4は、1つの燃焼バーナ6により給湯水回路1と浴槽水回路2の双方に熱を供給する一缶二水路型の熱交換器である。
尚、燃焼バーナ6は、石油やガスを燃料とするバーナである。燃焼バーナ6には、燃料配管7から燃料が供給される。また、燃焼のために必要な空気は、燃焼ファン8により燃焼バーナ6に供給される。燃料配管7には、開閉弁9及び比例弁10が設けられている。開閉弁9により、燃焼バーナ6に供給される燃料の供給・停止が制御され、比例弁10により、燃焼バーナ6に供給される燃料の量が制御される。
また、混合比例弁5は三方弁である。水流センサ3と熱交換器4との間の給湯水回路1と混合比例弁5はバイパス管11により接続されている。バイパス管11には、水流センサ3と熱交換器4との間の給湯水回路1から混合比例弁5の方向にのみ通水する逆止弁12が設けられている。混合比例弁5は、熱交換器4側の給湯水回路1から流入する水とバイパス管11から流入する水とを混合する。混合された水は、混合比例弁5から給湯栓側の給湯水回路1に流出する。また、両者の混合割合は、混合比例弁5の弁体を回転させることにより自在に調節することができる。
一方、浴槽水回路2には、上流側から、熱交換器4、循環ポンプ13、及び水流スイッチ14が設けられている。循環ポンプ13は、浴槽水回路2内の水(以下、「浴槽水」という。)を循環させる水ポンプである。水流スイッチ14は、循環ポンプ13により循環吸入される浴槽水の水流を検知するスイッチである。
混合比例弁5の下流側の給湯水回路1と、水流スイッチ14の下流側の浴槽水回路2とは、連絡水路15により接続されている。この連絡水路15は、給湯水回路1から浴槽水回路2へ給湯水回路1内の給湯水を供給するための水路である。
連絡水路15には、給湯水回路1の側から浴槽水回路2の側にかけて、水流センサ16、注湯電磁弁17、及び逆流防止装置18が設けられている。水流センサ16は、連絡水路15を流れる水の流量を検出するためのセンサである。注湯電磁弁17は、開閉弁と比例弁の機能を併せ持つ弁であり、連絡水路15の開閉を行うと共に、連絡水路15を流れる水量の調節を行う。逆流防止装置18は、連絡水路15を通して浴槽水回路2から給湯水回路1へ水が逆流するのを防止するための装置である。この逆流防止装置18のケーシング内には、後述する加圧室が設けられている。そして、この加圧室と熱交換器4の上流側の給湯水回路1とは、圧伝細管19により連通されている。
図2は図1の逆流防止装置18の断面図である。逆流防止装置18は、ケーシング20の内部に、逆止弁21,22及び逆流防止弁23を備えている。また、逆流防止弁23と並んで、逆止弁21の側に過圧防止弁24が設けられており、これらの弁が一体にブロック化された構成からなる。
ケーシング20には、流入口25と流出口26が同軸上に設けられている。流入口25は、給湯水回路1側の連絡水路15に連結され、流出口26は、浴槽水回路2側の連絡水路15に連結される。また、逆止弁21,22も流入口25及び流出口26と同軸上に設けられている。逆止弁21は流入口25側、逆止弁22は流出口26側に位置する。これらの逆止弁21,22は、流入口25側から流出口26側へのみ通水する一方向性の弁である。
すなわち、逆止弁21は、弁体21aと弁座21bを有し、弁体21aは流入口25の方向に向かって弁座21bにバネ21cで付勢されている。従って、流入口25側から水圧が加わった場合には、弁体21aが水圧により押されてバネ21cが圧縮され、弁体21aと弁座21bとの間に隙間ができる。この隙間を通って通水する。一方、流出口26側から水圧が加わった場合、弁体21aは弁座21bに押しつけられ、逆止弁21は閉止される。従って、流出口26側から流入口25の側には通水できない。
同様に、逆止弁22は、弁体22aと弁座22bを有し、弁体22aは流入口25の方向に向かって弁座22bにバネ22cで付勢されている。
逆止弁21と逆止弁22との間には、圧力調整室27が形成されている。この圧力調整室27と連通して、逆止弁21,22の弁軸と垂直な方向に弁軸を向けて、逆流防止弁23が設けられている。
逆流防止弁23は、ケーシング20内に形成され、圧力調整室27側に開口する弁室28内に弁体29が設けられている。弁室28は、圧力調整室27への開口端が段差状に狭まっており、当該段差の段差面が弁座30となっている。また、弁室28は、ダイヤフラム31により区画されており、ダイヤフラム31の開口端と反対側が第1加圧室32となっている。
弁体29は、流入口25及び流出口26の中心軸に垂直な軸に沿って移動することができる。この弁体29は、その内部に弁体内室29fが形成されている。弁体内室29fは、圧力調整室27側に開口している。また、弁体内室29fの開口端付近には、切欠溝29aが形成されている。弁体29の中央付近の外周には環状の着座部29bが設けられている。この着座部29bは、弁体29が最も圧力調整室27側に移動した位置で弁座30に着座し、圧力調整室27から弁室28への水の流入を遮断する。
また、弁体29は、着座部29bの外側にフランジ29cが形成されている。このフランジ29cと圧力調整室27側の弁室28の段差面との間に、調圧バネ33が挟入されている。調圧バネ33は、弁体29が弁座30から離れる向きに付勢している。第1加圧室32側の弁体29の端部は、リテーナ29dでダイヤフラム31の中央部を挟んで、ボルト29eにより固定されている。
弁室28の側部のケーシング20には、圧力開放口34が形成されている。この圧力開放口34を通して弁室28は大気に開放されている。弁体29が弁座30から離れる向きに移動すると、圧力調整室27は、切欠溝29aを介して弁室28と連通する。従って、弁体29が弁座30から離間すると、圧力調整室27内の水は弁室28から圧力開放口34を経て外部に放出される。
また、ケーシング20の内部には、第1加圧室32に隣接して、円筒状の第2過圧室35が形成されている。第2加圧室35と第1加圧室32とは、細い連通孔36により連通されている。第2加圧室35の一端は、加圧口37によりケーシング20の外に開放されている。この加圧口37には、図1の圧伝細管19が接続される。
一方、第2加圧室35と流入口25との間には、過圧防止弁24が設けられている。過圧防止弁24は、内部に弁室39が形成された円筒状の弁筒38を有する。弁室39内には、環状の調圧ネジ40が螺合されている。また、弁室39の第2加圧室35側は、段差状に細く形成されており、この段差面が弁座41となっている。弁室39内の弁座41と調圧ネジ40との間には、弁筒38の中心軸に沿って弁室39内を移動可能に、弁体42が設けられている。そして、弁体42と調圧ネジ40との間には、加圧バネ43が挟入されている。この加圧バネ43は、弁体42を弁座41に押しつける方向に付勢する。調圧ネジ40の位置は、調整することが可能であり、弁座41と調圧ネジ40との距離を適当に調節することにより、弁体42が弁座41に押しつけられている圧力を調節することができる。
このように、逆流防止弁23と過圧防止弁24とを共通の加圧室(第1加圧室32及び第2加圧室35)に連通したことで、これら加圧室と給湯水回路1とを連結する配管は、圧伝細管19が1本あればすむこととなる。従って、一缶多水路型給湯器内部における配管を少なくすることができる。また、逆流防止弁23と過圧防止弁24を一体の逆流防止装置18として構成したことで、これらの弁が占める空間容積が小さくなり、配管に要する空間容積を減らすことが可能となる。
次に、本実施例に係る一缶二水路型給湯器において、以下その動作を説明する。
まず、給湯水回路1から浴槽水回路2へ水の補給を行う場合、注湯電磁弁17を開弁する。通常の場合、上水道の水圧は浴槽水回路2内の水圧よりも大きい。そのため、注湯電磁弁17を開弁すると、逆流防止装置18の流入口25側には流出口26側よりも高い水圧が加わる。この差圧により、逆止弁21,22が開弁し、給湯水回路1から浴槽水回路2へ水が流れる。
図3は注湯電磁弁17を開弁したときの逆流防止装置18の各弁の状態及び水流を示す図である。このとき、第1加圧室32には、熱交換器4の上流側の給湯水回路1内の水圧(図1のA点の水圧)が加わっている。一方、連絡水路15の入口(図1のB点)の水圧は、A点の水圧よりも、熱交換器4及び混合比例弁5の流路抵抗による水圧降下分だけ降圧された水圧となる。更に、逆流防止装置18の流入口25(図1のC点)における水圧は、B点の水圧よりも、水流センサ16及び注湯電磁弁17の流路抵抗による水圧降下分だけ降圧された水圧となる。圧力調整室27及び弁体内室29f内の水圧は、流入口25内の水圧よりも更に逆止弁21の流路抵抗による水圧降下分だけ降圧された水圧となる。従って、弁体内室29f内の水圧は、第1加圧室32内の水圧よりも低く、逆流防止弁23は閉止した状態となる。また、このとき、第2加圧室35の水圧と流入口25内の水圧との差圧は、過圧防止弁24の加圧バネ43の付勢力に抗して、弁体42を弁座41から離間させるほどには大きくないため、過圧防止弁24も閉止した状態となる。
次に、注湯電磁弁17を閉止した状態において、給湯水回路1に給湯水を通水しながら燃焼バーナ6で熱交換器4を加熱して給湯栓への給湯を行った後に給湯栓を閉止した場合について説明する。図4は注湯電磁弁17と給湯栓が閉止されている場合に給湯水回路1内の水圧が上昇したときの逆流防止装置18の各弁の状態及び水流を示す図である。
この場合、給湯栓を閉止することによって給湯水回路1内の水流が停止すると、それを水流センサ3により検知して、燃焼バーナ6は燃焼を停止する。しかしながら、熱交換器4はある程度の熱容量を有するため、燃焼バーナ6が停止した後も、一定の時間は熱交換器4に蓄熱された熱が給湯水回路1内の給湯水に供給され続ける。これにより、給湯水回路1内の水が膨張し水圧が上昇し始める。
給湯水回路1内の水圧は、圧伝細管19を通して、逆流防止装置18の第2加圧室35に伝達される。一方、逆流防止装置18の流入口25には、浴槽水回路2内の水圧とほぼ同じ水圧がかかっている。
そして、給湯水回路1内の水圧が逆流防止装置18の流入口25内の水圧よりも一定圧以上大きくなった場合、第2加圧室35の水圧と流入口25内の水圧との差圧により、過圧防止弁24の加圧バネ43の付勢力に抗して、弁体42が弁座41から離間し、過圧防止弁24が開弁する。過圧防止弁24が開弁すると、流入口25内の水圧が上昇し、逆止弁21,22が開弁する。そして、第2加圧室35内の水は、過圧防止弁24、逆止弁21,22、連絡水路15を経由して、浴槽水回路2に流出する。これにより、第2加圧室35内の水圧、すなわち、給湯水回路1内の水圧が降下する。そのため、給湯水回路1内の水圧は、一定の値以上に上昇することが防止される。
次に、逆流防止装置18の逆止弁22のみが故障して十分に閉止しなくなった場合において、上水道が断水する等の原因により給湯水回路1内の水圧が浴槽水回路2内の水圧よりも低下した場合について説明する。図5は逆止弁22のみが故障したときに給湯水回路1内の水圧が浴槽水回路2内の水圧よりも低下した場合の逆流防止装置18の各弁の状態及び水流を示す図である。
この場合、第1加圧室32内の水圧は、給湯水回路1内の水圧と等しい。また、逆止弁22は閉止しないため、圧力調整室27及び弁体内室29f内の水圧は、浴槽水回路2内の水圧に等しい。
給湯水回路1内の水圧は浴槽水回路2内の水圧よりも低いので、逆止弁21は閉止した状態に保たれる。一方、第2加圧室32内の水圧が、弁体内室29f内の水圧よりも低くなると、逆流防止弁23の弁体29は、第2加圧室32の方向に動く。そのため、着座部29bは弁座30から離間し、逆流防止弁23が開弁する。これにより、圧力調整室27及び弁体内室29f内の水は、ドレンとして圧力開放口34から流出する。従って、圧力調整室27及び弁体内室29f内の水圧が低下し、最終的に、浴槽水回路2内の水圧は給湯水回路1内の水圧とほぼ等しくなる。
次に、逆流防止装置18の逆止弁21,22がともに故障して十分に閉止しなくなった場合において、上水道が断水する等の原因により給湯水回路1内の水圧が浴槽水回路2内の水圧よりも低下した場合について説明する。図6は逆止弁21,22が両方故障したときに給湯水回路1内の水圧が浴槽水回路2内の水圧よりも低下した場合の逆流防止装置18の各弁の状態及び水流を示す図である。
この場合、第1加圧室32内の水圧は、給湯水回路1内の水圧と等しい。また、逆止弁22は閉止しないため、圧力調整室27及び弁体内室29f内には、浴槽水回路2内の水圧が加わる。
このとき、給湯水回路1内の水圧は浴槽水回路2内の水圧よりも低いので、逆止弁21を通って浴槽水回路2の水が給湯水回路1のほうに流れようとする。
しかし、第1加圧室32内の水圧は、弁体内室29f内の水圧よりも低いので、逆流防止弁23の弁体29は調圧バネ33で押され、第1加圧室32の方向に動く。そのため、着座部29bは弁座30から離間し、逆流防止弁23が開弁する。これにより、圧力調整室27及び弁体内室29f内の水は、ドレンとして圧力開放口34から流出する。従って、圧力調整室27及び弁体内室29f内の水圧が低下する。
弁体内室29f内の水圧が低下すると、流出口26側の水は、圧力調整室27を通って圧力開放口34に流出する。また、逆流防止装置18の流入口25側の水は圧力調整室27に向かって流れる。これにより、浴槽水回路2から給湯水回路1へ水が逆流することを確実に防止することができる。
本実施例の逆流防止装置18では、弁体内室29fと給湯水回路1とは、逆止弁21を介して連絡水路15により連通された状態となる。従って、仮に逆止弁21が正常に動作しない場合でも、逆止弁21が大きな水流抵抗となるため、弁体内室29fと給湯水回路1との水流抵抗は大きくなる。従って、給湯水回路1に連通している逆流防止装置18の第1加圧室32と弁体内室29fとの差圧は大きくなる。
そのため、逆止弁21,22が共に正常に動作しない場合において、浴槽水回路2内の水圧が給湯水回路1内の水圧よりも大きくなった場合、逆止弁21を逆流する水流が殆どなくても弁体内室29fと加圧室32の差圧により逆流防止弁29が開弁する。従って、浴槽水回路1内の水は、圧力開放口34を通って外部に流出し、弁体内室29f内の水圧が開放される。これにより、浴槽水回路2内の水が給湯水回路1内に流入するのをほぼ完全に防止することが可能となる。
また、逆流防止弁23の第1加圧室32を給湯水回路1の熱交換器4よりも上流側位置に接続することで、弁体内室29f及び圧力調整室27から連絡水路15、給湯水回路1、圧伝細管19を経て第1加圧室32に至る水路の水路抵抗が大きくなる。そのため、第1加圧室32内の水圧は、弁体内室29f及び圧力調整室27内の水圧変化の影響を受けにくい。従って、逆止弁21,22が共に正常に動作しない場合において浴槽水回路2内の水圧が給湯水回路1内の水圧よりも大きくなった場合に、逆流防止弁23を敏感に開弁させて弁体内室29f及び圧力調整室27の水圧を放圧させ、浴槽水回路2内の水が給湯水回路1内に流入することを防止することができる。
尚、本実施例においては一缶二水路型給湯器を例として説明したが、本発明は一缶二水路型に限られるものではなく、一缶三水路型等、一般の一缶多水路型給湯器に適用することが可能である。
本発明の実施例1に係る一缶二水路型給湯器の配管構成図である。 本発明の実施例1に係る逆流防止装置18の断面図である。 注湯電磁弁17を開弁したときの逆流防止装置18の各弁の状態及び水流を示す図である。 注湯電磁弁17と給湯栓が閉止されている場合に給湯水回路1内の水圧が上昇したときの逆流防止装置18の各弁の状態及び水流を示す図である。 逆止弁22のみが故障したときに給湯水回路1内の水圧が浴槽水回路2内の水圧よりも低下した場合の逆流防止装置18の各弁の状態及び水流を示す図である。 逆止弁21,22が両方故障したときに給湯水回路1内の水圧が浴槽水回路2内の水圧よりも低下した場合の逆流防止装置18の各弁の状態及び水流を示す図である。 特許文献1に記載の一缶二水路型給湯器である。 特許文献2,3に記載の逆流防止装置の断面図である。 特許文献4記載の一缶多水路型給湯器の配管構成図である。 従来技術の組み合わせにより構成される一缶多水路型給湯器の配管構成図である。
符号の説明
1 給湯水回路
2 浴槽水回路
3 水流センサ
4 熱交換器
5 混合比例弁
6 燃焼バーナ
7 燃料配管
8 燃焼ファン
9 開閉弁
10 比例弁
11 バイパス管
12 逆止弁
13 循環ポンプ
14 水流スイッチ
15 連絡水路
16 水流センサ
17 注湯電磁弁
18 逆流防止装置
19 圧伝細管
20 ケーシング
21,22 逆止弁
21a,22a 弁体
21b,22b 弁座
21c,22c バネ
23 逆流防止弁
24 過圧防止弁
25 流入口
26 流出口
27 圧力調整室
28 弁室
29 弁体
29a 切欠溝
29b 着座部
29c フランジ
29d リテーナ
29e ボルト
29f 弁体内室
30 弁座
31 ダイヤフラム
32 第1加圧室
33 調圧バネ
34 圧力開放口
35 第2加圧室
36 連通孔
37 加圧口
38 弁筒
39 弁室
40 調圧ネジ
41 弁座
42 弁体
43 加圧バネ

Claims (5)

  1. 浴槽の水が循環する一又は複数の浴槽水回路と、給湯用の水が通水する給湯水回路と、前記浴槽水回路を循環する水と前記給湯水回路を通水する水とを一つの加熱装置で加熱する熱交換器と、前記熱交換器の下流側の前記給湯水回路と前記浴槽水回路とを連結し、前記給湯水回路から前記浴槽水回路へ前記給湯水回路内の水を供給する連絡水路と、を備えた一缶多水路型給湯器において、前記連絡水路を前記浴槽水回路から前記給湯水回路へ水が逆流することを防止するための逆流防止装置であって、
    前記連絡水路に設けられ、前記給湯水回路側から前記浴槽水回路側へのみ通水する第1の逆止弁と、
    前記第1の逆止弁よりも前記浴槽水回路側の前記連絡水路に設けられ、前記給湯水回路側から前記浴槽水回路側へのみ通水する第2の逆止弁と、
    前記第1の逆止弁と前記第2の逆止弁との間の前記連絡水路に連通して設けられた弁体内室、前記給湯水回路に連通され前記給湯水回路の水圧が与えられる加圧室、前記弁体内室内の水圧を開放するための圧力開放口、及び前記弁体内室内の水圧が前記加圧室内の水圧よりも高いときに開弁して前記弁体内室と前記圧力開放口とを連通させる弁体、を有する逆流防止弁と、
    を備えていることを特徴とする逆流防止装置。
  2. 前記第1及び第2の逆止弁並びに前記逆流防止弁を内部に収容するケーシングと、
    一端が前記第1の逆止弁の前記給湯水回路側の入水口に連通し、他端が加圧室に連通するとともに、前記加圧室の水圧が前記入水口内の水圧よりも所定の値以上に大きくなったときに開弁する過圧防止弁と、
    を備えていることを特徴とする請求項1記載の逆流防止装置。
  3. 浴槽の水が循環する一又は複数の浴槽水回路と、給湯用の水が通水する給湯水回路と、前記浴槽水回路を循環する水と前記給湯水回路を通水する水とを一つの加熱装置で加熱する熱交換器と、前記熱交換器の下流側の前記給湯水回路と前記浴槽水回路とを連結し、前記給湯水回路から前記浴槽水回路へ前記給湯水回路内の水を供給する連絡水路と、を備えた一缶多水路型給湯器において、
    前記連絡水路に設けられ、前記給湯水回路側から前記浴槽水回路側へのみ通水する第1の逆止弁と、
    前記第1の逆止弁よりも前記浴槽水回路側の前記連絡水路に設けられ、前記給湯水回路側から前記浴槽水回路側へのみ通水する第2の逆止弁と、
    前記第1の逆止弁と前記第2の逆止弁との間の前記連絡水路に連通して設けられた弁体内室、前記給湯水回路に連通され前記給湯水回路の水圧が与えられる加圧室、前記弁体内室内の水圧を開放するための圧力開放口、及び前記弁体内室内の水圧が前記加圧室内の水圧よりも高いときに開弁して前記弁体内室と前記圧力開放口とを連通させる弁体、を有する逆流防止弁と、
    を有していることを特徴とする一缶多水路型給湯器。
  4. 前記加圧室は、前記熱交換器よりも上流側位置において前記給湯水回路に連通していることを特徴とする請求項3記載の一缶多水路型給湯器。
  5. 前記第1及び第2の逆止弁並びに前記逆流防止弁を内部に収容するケーシングと、
    一端が前記第1の逆止弁の前記給湯水回路側の入水口に連通し、他端が加圧室に連通するとともに、前記加圧室の水圧が前記入水口内の水圧よりも所定の値以上に大きくなったときに開弁する過圧防止弁と、
    を備えていることを特徴とする請求項3又は4記載の一缶多水路型給湯器。
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