JP3968335B2 - 塗布用シートおよび塗布用シートの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、使用時に所定の対象物の表面に塗布される材料がシートに保持された塗布用シートに関するものである。
使い捨てタイプの塗布用シートとして、従来、カードの片面あるいは両面にリップクリームを塗布したカード型リップクリームが提案されていた(例えば、特許文献1を参照)。このカード型リップクリームは、カードを唇に挟んで前後左右に動かすことにより、唇にリップクリームを塗布するものであった。
しかしながら、上記した従来のカード型リップクリームでは、上下の唇の合わせ具合で口紅の塗布される範囲が定まるので、塗布範囲の細かな調節が難しかった。また、上下の唇の合わせ具合によって、リップクリームが唇からはみ出て唇以外の領域に塗布されたり、唇への塗り残し部分が生じる、という非所望の事態が生じ易い点で課題があった。
そこで、本発明は、上記の課題を解決し、対象物の表面の塗布しようとする範囲内に塗布することが容易な使い捨てタイプの塗布用シートを提供することを目的として、以下の構成を採った。
本発明の塗布用シートは、
使用時に所定の対象物の表面に塗布される材料がシートに保持された塗布用シートであって、
前記シートは、前記材料が含浸された材料保持部と、該シートに折り目を形成するための折り指示線を備え、
該折り指示線が、該折り指示線に沿って前記シートを折り畳んだときに前記材料保持部が尖った形状となるように、前記シートに設けられたことを要旨としている。
使用時に所定の対象物の表面に塗布される材料がシートに保持された塗布用シートであって、
前記シートは、前記材料が含浸された材料保持部と、該シートに折り目を形成するための折り指示線を備え、
該折り指示線が、該折り指示線に沿って前記シートを折り畳んだときに前記材料保持部が尖った形状となるように、前記シートに設けられたことを要旨としている。
使用時には所定の対象物の表面に塗布される材料としては、口紅,リップクリーム,眉墨,アイライン,アイシャドー,ファンデーション,マニキュア等の化粧料や対象物への塗布後の化粧料を消去するための消去材料、塗り薬等の薬剤、糊等の接着材料などを考えることができる。こうした材料は、固形であってもよく、液状であってもよい。上記材料が化粧料やその消去材料,薬剤の場合には、顔の各部や爪,患部等の人体の一部が「所定の対象物」に相当し、上記材料が接着材料の場合には紙等が「所定の対象物」に相当する。
本発明の塗布用シートでは、シートに折り目を形成するための折り指示線が、該折り指示線に沿ってシートを折り畳んだときに材料保持部が尖った形状となるように、シートに設けられている。このため、折り指示線に沿ってシートを折り畳むことにより、材料保持部が尖った形状となる。従って、材料を、対象物の表面の塗布しようとする範囲内に容易に塗布することができる。
折り指示線には、材料保持部の略中心を通る2以上の線分が含まれることも好適である。こうすれば、シートを折り畳むことによって材料保持部が2回以上折り重ねられるので、材料保持部を尖った形状とし易くなる。
尖った形状の材料保持部が、折り指示線に沿ってシートを折り畳んだときに材料保持部の相対する二つの端部が互いに近づくことによって形成されることとしてもよい。こうすれば、尖った形状の材料保持部に面が形成される。従って、この面を利用して材料を塗布することが可能となり、材料の塗り易さを向上することができる。
折り指示線に沿ってシートを折り畳んだとき、該シートが材料保持部を頂点とする山形となることも望ましい。こうすれば、材料を塗布する際にシートを把持し易くなる。
前記材料保持部が、不織布により形成されていることも好適である。不織布は多孔質構造を有するので、保持される材料の浸透性を高めることができる。また、シートが紙で形成されることも、使用済みのシートを燃えるゴミとして廃棄することが可能となる点で望ましい。更に、シートが折り指示線としてミシン目を備えることも、シートに折り目を形成し易くなる点で好ましい。更に、シートに保持された材料がフィルムで覆われることも、保持された材料の周囲への付着や乾燥,汚損を防止することが可能となり、塗布用シートの移送や保存が容易となる点で好適である。
また、上記の塗布用シートを備えた書籍として、発明を把握することも可能である。この書籍としては、雑誌や情報誌等の本のほか、ダイレクトメール用のハガキや封筒、宣伝広告用のビラ等を考えることができる。こうすれば、書籍の読者に対して塗布用シートを簡便かつ確実に提供することができる。
本発明の塗布用シートの製造方法は、
使用時に所定の対象物の表面に塗布される材料がシートに保持された塗布用シートを製造する方法であって、
前記シートに、折り目を形成するための折り指示線を設ける第1の工程と、
前記シートに、前記材料を含浸させて材料保持部を形成する第2の工程と
を備え、
前記第1の工程は、前記折り指示線に沿って前記シートを折り畳んだときに前記材料保持部が尖った形状となるように、前記折り指示線を設ける工程であることを要旨としている。
使用時に所定の対象物の表面に塗布される材料がシートに保持された塗布用シートを製造する方法であって、
前記シートに、折り目を形成するための折り指示線を設ける第1の工程と、
前記シートに、前記材料を含浸させて材料保持部を形成する第2の工程と
を備え、
前記第1の工程は、前記折り指示線に沿って前記シートを折り畳んだときに前記材料保持部が尖った形状となるように、前記折り指示線を設ける工程であることを要旨としている。
本発明の塗布用シートの製造方法によれば、折り目を形成するための折り指示線をシートに設ける第1の工程と、シートに材料を含浸させて材料保持部を形成する第2の工程とを備える。上記第1の工程では、折り指示線に沿ってシートを折り畳んだときに材料保持部が尖った形状となるように、折り指示線を設ける。こうして製造された折り指示線付きの塗布用シートでは、折り指示線に沿ってシートを折り畳むことにより、材料保持部が尖った形状となる。従って、材料を、対象物の表面の塗布しようとする範囲内に満遍無く塗布可能な塗布用シートを製造することができる。
(1)実施例:
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1ないし図2は本実施例の口紅塗布用シート10の概略構成を示す説明図である。図1(A),図1(B)は、それぞれ、口紅塗布用シート10の表面,裏面を表わし、図2は図1に示す口紅塗布用シート10を2−2線に沿って切断したときの矢視断面形状を表わしている。図2では、理解の便を図るため、口紅塗布用シート10の各部の厚みを厚くして表わしている。なお、図1ないし図6では、保持体30に含浸された口紅38を、斜線ハッチングを用いて表わしている。
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1ないし図2は本実施例の口紅塗布用シート10の概略構成を示す説明図である。図1(A),図1(B)は、それぞれ、口紅塗布用シート10の表面,裏面を表わし、図2は図1に示す口紅塗布用シート10を2−2線に沿って切断したときの矢視断面形状を表わしている。図2では、理解の便を図るため、口紅塗布用シート10の各部の厚みを厚くして表わしている。なお、図1ないし図6では、保持体30に含浸された口紅38を、斜線ハッチングを用いて表わしている。
口紅塗布用シート10は、通常の口紅収納容器よりも少量の口紅38を保持する、いわゆる使い捨てタイプのシートである。本実施例では、1つの口紅塗布用シート10に保持される口紅38の量を、唇に2〜3回程度だけ塗れる量とし、口紅38の残量が少なくなった場合には口紅塗布用シート10を廃棄することを前提としている。こうした少量の口紅38が保持された口紅塗布用シート10は、特に、口紅のメーカーが使用者に提供するサンプル品に適している。また、外出先での化粧直しの必要性を考慮し、公共施設や店舗等のパブリックスペースにおいて提供することも好適である。なお、口紅38の量は、唇に1回だけ塗れる量としてもよく、また、口紅38の量を唇に4回以上塗れる量とし、口紅38の残量が少なくなった場合に口紅塗布用シート10ごと廃棄する構成としても差し支えない。
図示するように、口紅塗布用シート10は、その外形が正六角形である紙製のシート20と、不織布で形成された保持体30と、保持体30に含浸された固体化粧料としての口紅38と、保持体30を覆うバージンフィルム40およびフィルム50とから構成されている。本実施例では、シート20の厚さよりも厚い保持体30を用いており、1枚の保持体30の厚さの値Dは1枚のシート20の厚さの値Tよりも大きな値とされている(図2を参照)。
シート20には、該シート20に折り目を形成するための折り指示線として、ミシン目g1〜g6が形成されている。ミシン目g1〜g6は、シート20における向かい合う角の対角線上に形成されており、ミシン目g1とミシン目g4、ミシン目g2とミシン目g5、ミシン目g3とミシン目g6は、それぞれ、同じ対角線上に位置する。以下、ミシン目g1,g4から構成される線分のことを、線分g1−4のように表わす。3つの線分g1−4,g2−5,g3−6は、正六角形のシート20の重心である中心Oで交わっている。
シート20の中央には、中心Oを中心とした円形の開孔22が形成されている。この開孔22周囲の裏面20Bには、フィルム50に覆われた保持体30が固定されている。保持体30を覆うフィルム50は2枚重ねになっており、その一枚のフィルムの中心には、開孔22とほぼ同じ大きさの孔が設けられている。フィルム50は、孔のある側をシート20側にして、開孔22周囲の裏面20Bに接着固定されている。この結果、保持体30の一部(中央部)の範囲KRに含浸された口紅38は、開孔22越しに表面20A側に露出した状態で、シート20に保持される。
保持体30は、シート20の表面20A側からバージンフィルム40によって覆われており、シート20の裏面20B側からフィルム50によって覆われている。これにより、保持体30に含浸された口紅38の乾燥や汚損,外部への漏出等が防止される。また、バージンフィルム40の被覆部42は、開孔22周囲の表面20Aに塗布された接着強度の弱い接着剤によって、表面20Aに接着されている。なお、バージンフィルム40の把持部44は表面20Aに接着されておらず、剥がし易い構造となっている。
図1(A)に示す口紅塗布用シート10の表面側において、口紅38は、中心Oを中心とした円形の範囲KRに広がった状態とされている。図1(A)では、線分g1−4と交わる範囲KRの周縁部を、端部P,端部Qとして、それぞれ、黒丸,白丸を用いて表わしている。端部Pと端部Qとは、中心Oを境として互いに対向する位置関係にある。
このような口紅塗布用シート10は以下のような工程を経て製造される。まず、正六角形のシート20を用意し、このシート20の上述した対角線上にミシン目g1〜g6を形成すると共に、ミシン目g1〜g6が交差する中心Oの周囲に開孔22を形成する。次に、開孔22よりもやや大きな面積の不織布を保持体30として用意し、2〜3回分の使用量の口紅材料を、保持体30の略中心に、開孔22よりもやや小さな面積範囲に亘って含浸させる。次に、開孔22と同じ形状の孔が形成された第1フィルムと、このような孔が形成されていない第2フィルムを用意し、第1フィルムと第2フィルムとの間に、第1フィルムの孔内に口紅材料が含まれるように保持体30を挟んだ後、この2枚のフィルム同士を熱溶着する。こうして熱溶着されたフィルムが既述したフィルム50に相当する。次に、保持体30を包含したフィルム50を、シート20の裏面20Bの開孔22を覆う位置に接着固定する。次に、シート20の表面20Aの保持体30を覆う位置にバージンフィルム40を接着する。これにより、図1ないし図2に示したような口紅塗布用シート10が完成する。なお、上記の工程において、バージンフィルム40の表面20Aへの接着を、フィルム50の裏面20Bへの接着の前に行なうこととしてもよい。
次に、口紅塗布用シート10の使用方法について図3ないし図5を参照しつつ説明する。図3(A),図4(A),図5(A)は、口紅塗布用シート10を図1(A)に示す白抜きの矢印方向から見たときの様子を表わしており、図3(B),図4(B),図5(B)は、口紅塗布用シート10を図1(A)における正面方向から見たときの様子を表わしている。なお、図3(B)では、説明の便宜上、バージンフィルム40の図示を省略している。
口紅塗布用シート10の使用に際しては、まず、口紅塗布用シート10を、ミシン目g1,g4に沿って、バージンフィルム40側(つまり、表面20A側)が山となるように折り畳む。これにより、線分g1−4上に位置するシート20、保持体30およびバージンフィルム40に折り目が形成され、シート20は、図3(A),図3(B)に示すような状態となる。この状態では、ミシン目g5とミシン目g3,ミシン目g2とミシン目g6が、それぞれ重なっている。また、開孔22内では、値Dの厚みを有する保持体30が折り重なるため、保持体30の厚みは値Dの2倍(以下、値2Dという)となる。このように保持体30の厚みが増すことによって、図3(B)に示すように、保持体30に含浸された口紅38は、折り重ねられたシート20よりも外側に張り出し、折り重なった状態の保持体30の厚みである値2Dが、開孔22内の口紅38の幅の最小値Wminとなる。
次に、把持部44を手に取ってバージンフィルム40を引き剥がし、口紅塗布用シート10を重なったミシン目g3,g5に沿って折り畳む。これにより、線分g3−5上に位置するシート20および保持体30に折り目が形成され、シート20は、図4(A),図4(B)に示すような状態となる。この状態では、折り畳まれたシート20のミシン目g4が、ほぼミシン目g6上に位置している。また、開孔22内では、折り畳まれたシート20側の保持体30(図3(A)において、ミシン目g4を含む線分からミシン目g5を含む線分までの範囲に存在する保持体30 厚み=値2D)が、保持体30の一部(図3(A)において、ミシン目g5を含む線分からミシン目g6を含む線分までの範囲にある保持体30 厚み=値2D)に折り重なる。このため、範囲KRに含浸された口紅38の相対する二つの端部P,端部Qが互いに近づき、折り重なった範囲における保持体30の厚みは値2Dの2倍(以下、値4Dという)となる。このように保持体30の厚みがより増すことによって、図4(B)に示すように、保持体30に含浸された口紅38は、折り重ねられたシート20よりも外側に張り出し、折り重なった状態の保持体30の厚みである値4Dが、開孔22内の口紅38の幅の最小値Wminとなる。
次に、口紅塗布用シート10を重なったミシン目g2,g6に沿って折り畳む。これにより、線分g2−6上に位置するシート20および保持体30に折り目が形成され、シート20は、図5(A),図5(B)に示すような状態となる。この状態では、折り畳まれたシート20のミシン目g1がほぼミシン目g3上に位置しており、シート20全体の形状が口紅38を頂点とする山形となっている。また、開孔22内では、折り畳まれたシート20側の保持体30(図4(A)において、ミシン目g1を含む線分からミシン目g6を含む線分までの範囲に存在する保持体30 厚み=値2D)が、上述したミシン目g3,g5に沿った折り畳みによって既に折り重ねられた保持体30の一部(図4(A)において、ミシン目g4を含む線分からミシン目g3を含む線分までの範囲にある保持体30 厚み=値4D)に折り重なる。この折り重なる過程において、範囲KRに含浸された口紅38の端部Pは、端部Qに更に近づいていった後に端部Qを通り越し、ミシン目g4を含む線分からミシン目g3を含む線分までの範囲に存在する口紅38に当接し、端部Qは、ミシン目g2,g6に沿って折り畳まれたシート20に覆われ、ミシン目g6を含む線分上に存在する口紅38に当接する。これにより、保持体30の厚みは値2Dの3倍(以下、値6Dという)となる。このように保持体30の厚みが更に増すことによって、図5(B)に示すように、保持体30に含浸された口紅38が、折り重ねられたシート20よりも外側に張り出し、折り重なった状態の保持体30の厚みである値6Dが、開孔22内の口紅38の幅の最小値Wminとなる。これにより、保持体30の口紅38が含浸している部位は、直径が値6Dの略球形となり、かつ、その先端が尖った形状となる。このような形状の範囲に含浸された口紅38を所定の対象物としての唇の表面に接した状態で移動させることにより、唇の表面に口紅38が塗布され、唇の表面は口紅38の色に着色される。
以上のように構成された本実施例の口紅塗布用シート10によれば、少なくとも、以下(イ)〜(チ)に列記したような作用効果を奏する。
(イ)本実施例の口紅塗布用シート10では、折り目を形成するためのミシン目g1〜g6が、該ミシン目g1〜g6に沿ってシート20を折り畳んだときに保持体30の口紅38が含浸している部位が尖った形状となるように、シート20に設けられている。このため、ミシン目g1〜g6に沿ってシート20を折り畳むことにより、保持体30の口紅38が含浸している部位は、その先端が尖った形状となる。従って、口紅38を、唇の表面の塗布しようとする範囲内に容易に塗布することができる。例えば、尖った形状とされた部位を筆のように用い、唇全体に塗布することが可能となる。
(ロ)本実施例の口紅塗布用シート10では、ミシン目g1〜g6から構成される3つの線分g1−4,g2−5,g3−6が、保持体30の口紅38が含浸された範囲KRの略中心である中心Oを通っている。このため、ミシン目g1〜g6に沿ってシート20を折り畳むことにより、口紅38が含浸された範囲KRが3回以上折り重ねられる。従って、保持体30の口紅38が含浸している部位をその先端が尖った形状にし易くなる。
(ハ)本実施例の口紅塗布用シート10では、ミシン目g1〜g6に沿ってシート20を折り畳んだとき、保持体30の範囲KRに含浸された口紅38の相対する二つの端部P,端部Qが互いに近づくことにより、保持体30の口紅38が含浸している部位が略球形となる。従って、球面を唇に押し当てて口紅38を塗布することが可能となり、口紅38の塗り易さを向上することができる。
(ニ)本実施例の口紅塗布用シート10では、ミシン目g1〜g6に沿ってシート20を折り畳んだとき、シート20が口紅38が含浸している部位を頂点とする山形となる。従って、口紅38を塗布する際にシート20を把持し易くなる。
(ホ)本実施例の口紅塗布用シート10では、口紅38が含浸させる保持体30を不織布を用いて形成している。不織布は多孔質構造を有するので、口紅38の浸透性を高めることができる。
(ヘ)本実施例の口紅塗布用シート10では、シート20が紙で形成されている。従って、使用済みのシート20を燃えるゴミとして簡便に廃棄することができる。
(ト)本実施例の口紅塗布用シート10では、シート20が折り指示線としてミシン目g1〜g6を備える。従って、シート20に折り目を形成し易くなる。
(チ)本実施例の口紅塗布用シート10では、シート20に保持された口紅38が、表面20Aからバージンフィルム40で,裏面20Bからフィルム50で覆われている。従って、口紅38の周囲への付着や乾燥,汚損を防止することが可能となり、塗布用シート10の移送や保存が容易となる。
(2)変形例:
以上、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる様態で実施し得ることは勿論である。
以上、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる様態で実施し得ることは勿論である。
例えば、上記実施例では、シート20の外形を正六角形としたが、正六角形以外の形状(例えば、正六角形以外の多角形や三角形,四角形,略円形)を採っても差し支えない。シート20の口紅38以外の箇所に、口紅38に関する情報を付することも可能である。口紅38に関する情報としては、品名,品番,価格,色を表わす画像等の口紅38の種類を特定する情報を考えることができる。また、口紅38に関する情報を、折り畳み時に視認可能な箇所に付することとすれば、シート20を用いて口紅38を塗っている際に口紅38に関する情報を確認することが可能となり、便利である。また、上記実施例では、シート20を紙で形成したが、紙以外の折り畳み可能な材料で形成してもよい。例えば、シート20の全体を、保持体30と同様の不織布で形成することも可能である。この場合には、上記実施例のようにシート20と保持体30とを別体としてもよいし、保持体30を設けることなく、シート20に直接に口紅38を含浸させる構成としてもよい。シート20に直接に口紅38を含浸させる構成を採る場合には、シート20の厚さや固さを領域毎に異ならせること(例えば、口紅38が含浸される範囲を他の範囲よりも薄くまたは柔らかくする)も好ましい。また、口紅38が含浸される領域の周囲(上記実施例では、保持体30の周縁範囲やシート20における開孔22の周囲)に、領域外への口紅38の染み出しを防ぐコーティング加工を施すこともしても良い。
更に、上記実施例では、シート20に折り指示線としてミシン目g1〜g6を形成したが、ミシン目g1〜g6以外の形態で折り指示線をシート20に設けることも可能である。例えば、シート20の表面20Aや裏面20Bの折り指示線の範囲にエンボス加工を施す構成や、シート20の表面20Aや裏面20Bに折り指示線を線画で描く構成、シート20の表面20Aを領域ごとに色分けして色の境界部分を折り指示線とする構成等、使用者が折る箇所を認識可能な形態で折り指示線が設けられていればよい。上記色分けによる構成の場合には、折り畳んだときに外部に露出する表面20Aに同じ色を付することも好ましい。こうすれば、折り畳み方の正誤を使用者が把握し易くなる。
上記実施例では、口紅塗布用シート10の使用時に、折り畳んだシート20が該シート20の6枚分の厚みを有する構成としたが、シート20の折り畳み回数や折り畳んだ時のシート20部分全体の厚みは適宜変更することが可能である。シート20の折り畳み回数が多いほど、または、折り畳んだ時のシート20部分全体の厚みが厚くなるほど、口紅塗布用シート10の持ち易さや口紅38の塗り易さを更に高めることができる。
また、上記実施例では、折り畳み後のシート20の形状を、尖った形状とされた口紅38を頂点とする略三角形状としたが、この略三角形状の頂角が小さいほど、口紅塗布用シート10の持ち易さや口紅38の塗り易さを更に高めることができる。また、折り畳み後のシート20の形状を略三角形以外の形状としても差し支えない。折り畳み後のシート20の形状が、尖った形状とされた口紅38を頂点とする山形となっていれば、上述した(ニ)と同様の効果を得ることができる。
上記実施例では、シート20を折り畳むことにより保持体30の口紅38が含浸している部位を先の尖った球形状としたが、図6に示した変形例のように、保持体30の範囲KRに含浸された口紅138の相対する二つの端部P,端部Qを互いに近接させ、保持体130の口紅138が含浸している部位によって周面を形成してもよい。この図6は図5(B)に対応する面を表わしており、図6では上記実施例と共通の各部につき、符号の十の位以下を上記実施例と同じ数字ないし英字を用いて表わしている。こうすれば、形成された周面を唇に押し当てて口紅138を塗布することが可能となり、唇への塗布がし易くなる。また、二つの端部P,端部Qを互いに近接させることなく、保持体30の口紅38が含浸している部位を先端が尖った形状とすることも可能である。例えば、範囲KRに含浸された口紅38を2回以上折り重ねれば、保持体30の口紅38が含浸している部位の先端を概ね尖った形状とすることができる。
上記実施例において、バージンフィルム40の被覆部42の表面20Aへの接着強度については、用途に応じて適宜定めることができる。例えば、バージンフィルム40の表面20Aからの剥離と剥離したバージンフィルム40の表面20Aへの再接着を所定回繰り返した後には、接着剤の接着力が失われて、バージンフィルム40を表面20Aに再び接着することができなくなるように構成しても良い。
上記実施例では、口紅塗布用シート10をミシン目g1,g4に沿って折り畳んだ後にバージンフィルム40を引き剥がすこととしたが、バージンフィルム40を引き剥がすタイミングは、適宜変更することができる。例えば、口紅塗布用シート10を折り畳む前にバージンフィルム40を引き剥がすこととしてもよい。また、口紅塗布用シート10を折り畳んだとき、バージンフィルム40に形成された折り目に沿ってバージンフィルム40が破れるように構成してもよい。こうすれば、使用に際して口紅塗布用シート10からバージンフィルム40を引き剥がす必要がなくなり、利便性をより高めることができる。
上記実施例では、ミシン目g1,g4から構成される線分g1−4、ミシン目g2,g5から構成される線分g2−5、ミシン目g3,g6から構成される線分g2−6という3つの線分が、口紅38が含浸された範囲KRの中心Oを通るように、シート20にミシン目g1〜g6を設けたが、こうした線分の数は、3本より多くてもよいし、3本未満であってもよい。また、このような線分は、必ずしも範囲KRの中心Oを通っている必要はなく、範囲KR内を通過するだけでもよい。また、このような線分が範囲KR内を通過しない場合であっても、保持体30の口紅38が保持された部位を尖った形状とすることができる。この場合には、範囲KRにおける口紅38の中心Oが該中心以外の部分よりも表面20A側に隆起するように、シート20に折り指示線を設ければよい。また、上記実施例では、保持体30を不織布で形成したが、不織布以外の折り畳み可能な材料(例えば、布や紙、脱脂綿等)で形成してもよい。
上記実施例では、シート20に、唇の表面に塗る口紅38を収納したが、口紅に替えてリップクリームを収納しても差し支えない。また、唇以外の人体に接触される他の材料をシート20に保持してもよい。こうした材料としては、例えば、眉に塗られる眉墨,まつ毛の際に引かれるアイライン,爪に塗られるマニキュア,瞼に塗られるアイシャドー,顔に塗られるファンデーション等の化粧料や塗布後の化粧料を消去するための消去材料、患部に塗られる塗り薬、糊等の接着材料などを考えることができる。これらのシート20に保持され得る材料は、固体のみならず、液体であっても差し支えない。例えば、液体としての化粧料やその消去材料,接着材料,薬剤を吸収した脱脂綿を保持体とし、シート20に装着してもよい。また、これらの各種材料が保持されるシートや保持体を不織布で形成すれば、保持される材料の種類に応じて、シートや保持体の形状,剛性を変えることができる。不織布は、多様な原料や製法の組み合わせによって、布状・レザー状・紙状などさまざまな形状にすることやしなやかなものから強靭なものまで作ることが可能な素材であるからである。
また、上記の塗布用シート10を書籍に添付しておく構成を採ってもよい。こうした書籍としては、雑誌や情報誌等の本のほか、ダイレクトメール用のハガキや封筒、宣伝広告用のビラ等を考えることができる。こうすれば、書籍の読者に対して塗布用シートを簡便かつ確実に提供することができる。
10...口紅塗布用シート
20...シート
20A...表面
20B...裏面
22...開孔
30...保持体
38...口紅
40...バージンフィルム
42...被覆部
44...把持部
50...フィルム
130...保持体
138...口紅
g1〜g6...ミシン目
P,Q...端部
20...シート
20A...表面
20B...裏面
22...開孔
30...保持体
38...口紅
40...バージンフィルム
42...被覆部
44...把持部
50...フィルム
130...保持体
138...口紅
g1〜g6...ミシン目
P,Q...端部
Claims (10)
- 使用時に所定の対象物の表面に塗布される材料がシートに保持された塗布用シートであって、
前記シートは、前記材料が含浸された材料保持部と、該シートに折り目を形成するための折り指示線を備え、
該折り指示線が、該折り指示線に沿って前記シートを折り畳んだときに前記材料保持部が尖った形状となるように、前記シートに設けられた
塗布用シート。 - 前記折り指示線には、前記材料保持部の略中心を通る2以上の線分が含まれる請求項1に記載の塗布用シート。
- 前記尖った形状の材料保持部は、前記折り指示線に沿って前記シートを折り畳んだときに前記材料保持部の相対する二つの端部が互いに近づくことによって形成される請求項1または2に記載の塗布用シート。
- 前記折り指示線に沿って前記シートを折り畳んだとき、該シートが前記材料保持部を頂点とする山形となる請求項1ないし3のいずれかに記載の塗布用シート。
- 前記材料保持部は、不織布により形成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の塗布用シート。
- 前記シートが紙で形成された請求項1ないし5のいずれかに記載の塗布用シート。
- 前記シートが前記折り指示線としてミシン目を備えた請求項1ないし6のいずれかに記載の塗布用シート。
- 前記シートに保持された材料がフィルムで覆われた請求項1ないし7のいずれかに記載の塗布用シート。
- 請求項1ないし8のいずれかに記載の塗布用シートを備えた書籍。
- 使用時に所定の対象物の表面に塗布される材料がシートに保持された塗布用シートを製造する方法であって、
前記シートに、折り目を形成するための折り指示線を設ける第1の工程と、
前記シートに、前記材料を含浸させて材料保持部を形成する第2の工程と
を備え、
前記第1の工程は、前記折り指示線に沿って前記シートを折り畳んだときに前記材料保持部が尖った形状となるように、前記折り指示線を設ける工程である
塗布用シートの製造方法。
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